JP2008135463A - Iii族窒化物半導体の製造方法、iii族窒化物半導体発光素子の製造方法、及びiii族窒化物半導体発光素子、並びにランプ - Google Patents

Iii族窒化物半導体の製造方法、iii族窒化物半導体発光素子の製造方法、及びiii族窒化物半導体発光素子、並びにランプ Download PDF

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Abstract

【課題】ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することができ、しかも、スパッタ法によって効率よくIII族窒化物半導体を形成できるIII族窒化物半導体の製造方法を提供する。
【解決手段】20〜80%の窒素原子含有ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中で、スパッタ法によって、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を形成するスパッタ工程を備えることを特徴とするIII族窒化物半導体の製造方法の製造方法とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード(LD)、電子デバイス等に、好適に用いられるIII族窒化物半導体の製造方法、およびIII族窒化物半導体発光素子の製造方法、III族窒化物半導体発光素子、並びにIII族窒化物半導体発光素子を用いたランプに関し、特にシリコン(Si)等のドナー不純物の添加されたn型のIII族窒化物半導体の製造方法に関する。
III族窒化物半導体発光素子は、可視光から紫外光領域の範囲に相当するエネルギーの直接遷移型のバンドギャップを有し、発光効率に優れていることから、LEDやLD等の発光素子として用いられている。
また、III族窒化物半導体発光素子は、電子デバイスに用いた場合でも、従来のIII−V族化合物半導体を用いた場合に比べ、優れた特性を有する電子デバイスが得られる。
このようなIII族窒化物半導体(AlGaInN)は、一般的に、トリメチルガリウム、トリメチルアルミニウム、トリメチルインジウムおよびアンモニアを原料として、有機金属化学気相成長法(MOCVD法)によって製造されている。MOCVD法は、キャリアガスに原料の蒸気を含ませて基板表面に運搬し、加熱された基板との反応で分解することにより、結晶を成長させる方法である。
一般に、III族窒化物半導体は、III族窒化物半導体とは異なる材料からなるウエーハ(異種基板)上に、結晶をエピタキシャル成長させる方法によって形成されている。異種基板とIII族窒化物半導体の結晶との間には大きな格子不整合が存在する。基板と基板上に成長された結晶との間の大きな格子不整合は、基板上に成長された結晶の結晶性を低下させ、基板上に結晶を直接エピタキシャル成長させることを困難にしている。しかし、III族窒化物半導体の単結晶からなる基板は、いまだ市販されていない。
そこで、この問題を解決するために、特許文献1や特許文献2に記載されているように、基板上に、窒化アルミニウム(AlN)やAlGaNからなるバッファ層を堆積し、バッファ層上に、III族窒化物半導体結晶をエピタキシャル成長させる方法が行われている。
このような、基板上にバッファ層を成膜し、バッファ層上にIII族窒化物半導体を成膜する技術としては、例えば、高周波スパッタで成膜したバッファ層上にMOCVD法で同じ組成の結晶を成長させる技術(特許文献3)などがある。さらに、安定して良好なIII族窒化物半導体層の結晶を得るために、バッファ層の成長後、アンモニアと水素からなる混合ガス中でアニールする技術(特許文献4)や、バッファ層を400℃以上の温度でDCスパッタにより成膜する技術(特許文献5)が提案されている。
一方、III族窒化物半導体の結晶をスパッタによって形成する研究も行われている。例えば、特許文献6には、高抵抗のGaNを積層することを目的として、サファイア基板上に直接スパッタ法を用いてGaNを成膜する方法が記載されている。
また、非特許文献1には、Nガスを用いた高周波マグネトロンスパッタリングによってSi(100)面およびAl(0001)面上にGaN膜を成膜する技術が記載されている。
また、非特許文献2には、カソードとターゲットとを向かい合わせ、基板とターゲットとの間にメッシュを入れた装置を用いてGaNを成膜する技術が記載されている。
特許第3026087号公報 特開平4−297023号公報 特公平5−86646号公報 特許第3440873号公報 特許第3700492号公報 特開昭60−39819号公報 21世紀連合シンポジウム論文集、Vol 2nd、p295(2003) Vacuum、Vol66、P233(2002)
しかしながら、従来のIII族窒化物半導体をスパッタによって形成する技術は、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することができ、しかも、効率よく結晶性のよいIII族窒化物半導体を形成することのできる製造方法ではなかった。
例えば、III族窒化物半導体をスパッタ法によって形成する場合、MOCVD法を用いる場合と比較して、短時間で効率よく形成することができる。しかしながら、従来の技術では、スパッタ法によって基板上にIII族窒化物半導体を形成する場合には、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することは困難であった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することができ、しかも、スパッタ法によって効率よくIII族窒化物半導体を形成できるIII族窒化物半導体の製造方法を提供することを目的とする。
さらに、上記の製造方法でIII族窒化物半導体を形成するIII族窒化物半導体発光素子の製造方法、及び上記の製造方法で得られるIII族窒化物半導体発光素子、並びにランプを提供することを目的とする。
本発明者等は、上記問題を解決するために、スパッタ法によってIII族窒化物半導体を形成する場合の雰囲気に着目し、雰囲気中の窒素原子含有ガスおよび不活性ガスの量と、形成されるIII族窒化物半導体の結晶の品質との関係について以下に示す知見を得た。
すなわち、スパッタ法によってIII族窒化物半導体を形成する場合、雰囲気中の窒素原子含有ガスの量を高濃度とすると、スパッタでターゲットからはじき出されたIII族金属の窒化が過剰に進み、基板上に形成されるIII族窒化物半導体層の結晶性が劣化する。しかし、雰囲気中の窒素原子含有ガスの量を低濃度とすると、窒素原子含有ガスの量が相対的に少なくなって、窒化物が形成されにくくなる。
そこで、本発明者等は、鋭意研究を重ね、20〜80%の窒素原子含有ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中で、スパッタ法によってドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体を形成することで、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することが可能となり、しかも、効率よく結晶性に優れたIII族窒化物半導体を形成できることを見出し、本発明を完成した。
即ち、本発明は以下に関する。
[1]20〜80%の窒素原子含有ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中で、スパッタ法によって、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を形成するスパッタ工程を備えることを特徴とするIII族窒化物半導体の製造方法。
[2]前記スパッタ工程において、ターゲットとして、III族金属を含有する金属ターゲットとドナー不純物を含有するドーパントターゲットとを用いることを特徴とする[1]に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[3]前記スパッタ工程において、ターゲットとして、III族金属とドナー不純物とを含有する混合ターゲットを用いることを特徴とする[1]に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[4]前記窒素原子含有ガスが窒素ガス(N)であり、前記不活性ガスがアルゴンガス(Ar)であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[5]前記ドナー不純物がシリコン(Si)であることを特徴とする[1]〜[4]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[6]前記III族窒化物半導体層が、AlGaInN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c≦1、a+b+c=1)で表されるIII族窒化物半導体からなることを特徴とする[1]〜[5]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[7]前記スパッタ工程の前に、単結晶のIII族窒化物半導体からなり、前記単結晶のIII族窒化物半導体層の下層となる下地層を形成する工程を含むことを特徴とする[1]〜[6]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[8]前記下地層を有機金属化学気相成長法で積層することを特徴とする[7]に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[9]前記III族窒化物半導体層をスパッタ法によって形成する際の基板温度を800℃〜1200℃とすることを特徴とする[1]〜[8]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
[10]III族窒化物半導体から各々なるn型半導体層、発光層及びp型半導体層が順に積層された半導体層を備え、前記n型半導体層の少なくとも一部がドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層からなるIII族窒化物半導体発光素子の製造方法であって、前記ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を[1]〜[9]のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法によって形成することを特徴とするIII族窒化物半導体発光素子の製造方法。
[11][10]に記載の製造方法を用いて得られたことを特徴とするIII族窒化物半導体発光素子。
[12][11]に記載のIII族窒化物半導体発光素子が用いられてなることを特徴とするランプ。
本発明のIII族窒化物半導体の製造方法は、20〜80%の窒素原子含有ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中で、スパッタ法によって、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を形成するスパッタ工程を備えており、スパッタ工程におけるIII族窒化物半導体の形成が、III族金属の窒化が好適に起こる条件で行なわれるため、結晶性の良いIII族窒化物半導体を十分に速い成長速度で形成することが出来る。よって、本発明のIII族窒化物半導体の製造方法によれば、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することが可能であり、しかも、効率よくIII族窒化物半導体を形成できる。
さらに、本発明のIII族窒化物半導体の製造方法が、スパッタ工程の前に、単結晶のIII族窒化物半導体からなり、前記III族窒化物半導体層の下層となる下地層を形成する工程を含む場合、下地層上に、より一層結晶性の良い単結晶のIII族窒化物半導体層が形成される。したがって、ドナー不純物の添加量による導電性の制御をさらに容易に行なうことが可能となる。
例えば(0001)C面のサファイア基板上に、直接スパッタ法で単結晶のIII族窒化物半導体層を形成すると、基板とIII族窒化物半導体層との格子定数の違いによって、良好な結晶の形成されない場合がある。
しかし、上述したように、スパッタ工程の前に、単結晶のIII族窒化物半導体からなる下地層を形成した場合、基板とIII族窒化物半導体層との格子定数の違いによる悪影響が抑制されるので、下地層上に、スパッタ法により結晶性の良いIII族窒化物半導体層を容易に形成できる。
さらに、前記III族窒化物半導体層をスパッタ法によって形成する際の基板温度を800℃以上とすることで、基板上での反応種のマイグレーションが活発化され、結晶性の良いIII族窒化物半導体の結晶を成膜できる。したがって、ドナー不純物の添加による導電性の制御をさらに容易に行なうことができる。
また、本発明のIII族窒化物半導体発光素子の製造方法は、n型半導体層の少なくとも一部となるドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を、上記の製造方法で形成する方法であるので、導電性の制御された結晶性の良好なIII族窒化物半導体層からなるn型半導体層を備え、優れた発光特性を有する発光素子を製造できる。
さらに、本発明のIII族窒化物半導体発光素子、並びにランプは、上記の製造方法で得られるものであるので、優れた発光特性を有するものとなる。
以下、本発明に係るIII族窒化物半導体の製造方法、III族窒化物半導体発光素子の製造方法、及びIII族窒化物半導体発光素子、並びにランプの一実施形態について、図面を適宜参照して説明する。
[III族窒化物半導体の製造方法]
図1は、本発明に係るIII族窒化物半導体の製造方法の一例を説明するための図であり、基板上にIII族窒化物半導体の形成された積層体の一例を示した概略断面図である。
図1に示す積層体10Aは、基板11と、バッファ層12と、下地層14aと、n型半導体層14bとからなる。n型半導体層14bは、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層からなり、後述する本発明のIII族窒化物半導体の製造方法によって形成されたものである。
<基板>
本実施形態において、基板11に用いることができる材料としては、特に限定されないが、例えば、サファイア、SiC、シリコン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化マンガン、酸化ジルコニウム、酸化マンガン亜鉛鉄、酸化マグネシウムアルミニウム、ホウ化ジルコニウム、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化リチウムガリウム、酸化リチウムアルミニウム、酸化ネオジウムガリウム、酸化ランタンストロンチウムアルミニウムタンタル、酸化ストロンチウムチタン、酸化チタン、ハフニウム、タングステン、モリブデン等が挙げられ、基板11上に結晶性の良いIII族窒化物半導体を積層するためには、サファイア、SiCなど六方晶構造の材料を用いることが特に好ましい。
また、基板の大きさは、通常直径2インチ程度であるが、量産性に優れた直径4〜6インチの基板を使用することが望ましい。
<バッファ層>
本実施形態においては、基板11上に幅1〜100nmの柱状結晶の集合体からなる多結晶のAlGa1−yN(0≦y<1)からなるバッファ層12が成膜されている。バッファ層12は、基板11を高温における化学反応から守る目的や、基板11の材料と半導体層20との格子定数の違いを緩和する目的、あるいは、結晶成長のための核発生を促すための層として形成される。バッファ層12の膜厚は5nm〜500nmとするのが好ましい。また、バッファ層12は、InGaNから形成されていても良い。
また、バッファ層12は、基板11の表面11aの少なくとも60%以上、好ましくは80%以上を覆っている必要があり、90%以上を覆うように形成されていることが好ましい。また、バッファ層12は、表面11aの100%、即ち、基板11の表面11a上を隙間無く覆うように形成されていることが最も好ましい。
バッファ層12が基板11の表面11aを覆う領域が小さくなると、基板11が大きく露出した状態となる。このため、バッファ層12上に成膜される下地層14aと基板11上に直接成膜される下地層14aとの格子定数が異なるものとなり、均一な結晶とならず、ヒロックやピットを生じてしまう恐れがある。
<下地層>
本実施形態の下地層14aは、単結晶のIII族窒化物半導体からなる。下地層14aの材料は、バッファ層12と同じであっても異なっていても構わないが、AlGa1―XN層(0≦x<1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることがより好ましい。なお、下地層14aは、InGaNから形成されていても良い。
下地層14aの膜厚は0.1〜8μmとするのが結晶性の良い下地層14aを得るために好ましい。さらに、下地層14aの膜厚を0.1〜2μmとすると、製造に要する時間を短縮でき、生産性を向上させることが出来るため好ましい。
また、下地層14aには、必要に応じて、n型不純物が1×1017〜1×1019/cmの範囲内でドープされていても良いが、アンドープ(<1×1017/cm)とすることもでき、用途に合わせて任意に選ぶことができるが、アンドープの方が良好な結晶性の維持という点で好ましい。
下地層14aにドープされるn型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiおよびGeが挙げられる。
<n型半導体層>
n型半導体層14bは、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層からなる。n型半導体層14bは、下地層14aと同様にAlGa1―XN(0≦x<1、好ましくは0≦x≦0.5、さらに好ましくは0≦x≦0.1)から構成されることが好ましい。
また、n型半導体層14bには、n型不純物が1×1017〜1×1019/cm、好ましくは1×1018〜1×1019/cmの濃度で含有されている。n型半導体層14bのn型不純物濃度を上記範囲とすることが、良好な結晶性の維持の点で好ましい。n型半導体層14bにドープされるn型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiである。
なお、下地層14a及びn型半導体層14bを構成する窒化ガリウム系化合物半導体は同一組成であることが好ましい。
また、n型半導体層14bの膜厚は0.2〜2μmの範囲とすることが好ましい。n型半導体層14bの膜厚が上記範囲であると、良好な結晶性が維持される。
「積層体の製造方法」
図1に示す積層体10Aを製造するには、まず、基板11を用意する。基板11は、前処理を施してから使用することが望ましい。基板11の前処理としては、例えば、基板11としてシリコンからなる基板11を用いる場合には、よく知られたRCA洗浄方法などの湿式の方法を行いて、表面を水素終端させておく方法を用いることができる。このことにより、成膜プロセスが安定する。
また、基板11の前処理は、例えば、スパッタ装置のチャンバ内に基板11を配置し、バッファ層12を形成する前にスパッタする方法によって行ってもよい。具体的には、チャンバ内において、基板11をArやNのプラズマ中に曝す事によって表面を洗浄する前処理を行なうことができる。ArガスやNガスなどのプラズマを基板11の表面に作用させることで、基板11表面に付着した有機物や酸化物を除去することができる。この場合、ターゲットにパワーを印加せずに、基板11とチャンバとの間に電圧を印加すれば、プラズマ粒子が効率的に基板11に作用する。
基板11に前処理を行なった後、基板11上にスパッタ法によりバッファ層12を成膜する。その後、バッファ層12の成膜された基板11上にスパッタ法によって、図3に示す下地層14aを成膜する。あるいは、バッファ層12および下地層14aは、MOCVD法で成膜してもよい。なお、バッファ層12および下地層14aをMOCVD法で形成する場合には、下地層14aを形成する温度を、バッファ層12を形成する温度よりも高温としてもよい。
次に、バッファ層12および下地層14aの形成された基板11上に、スパッタ法によりn型半導体層14bを形成する。
n型半導体層14bとなるIII族窒化物半導体をスパッタ法で形成するには、III族金属をターゲットにし、スパッタ装置のチャンバ内に窒素原子含有ガス(NガスやNHガスなど)を導入し、気相中でIII族金属と窒素とを反応させるリアクティブスパッタ法を用いる。スパッタ法としては、RFスパッタを用いてもよいしDCスパッタを用いてもよいが、リアクティブスパッタ法を用いた場合には、連続的に放電させるDCスパッタでは帯電が激しく、成膜レートのコントロールが困難である。このため、RFスパッタを用いることや、パルス的にバイアスを与えるパルスDCスパッタを用いることが望ましい。
また、RFスパッタを用いた場合には、帯電を回避するために、マグネットの位置をターゲット内で移動させることが望ましい。具体的なマグネットの移動は、装置により選択することができ、揺動させたり、回転運動させたりすることができる。
また、スパッタ法によってn型半導体層14bとなるIII族窒化物半導体を形成する際には、基板の表面がプラズマにさらされることが望ましい。このため、スパッタ装置内におけるプラズマ中に基板が位置されるとともに、ターゲットと基板とが対面するように基板が位置されることが望ましい。また、基板とターゲットとの距離は10mm〜100mmの範囲とすることが望ましい。また、スパッタ装置のチャンバ内には、不純物がないことが望ましいため、チャンバ内の到達真空度は1.0×10−3Pa以下であることが望ましい。
次に、n型半導体層14bとなるIII族窒化物半導体をスパッタ法で形成する場合における以下の製造条件(雰囲気、成膜速度、基板温度、バイアス・パワー、圧力)について説明する。
(雰囲気)
スパッタ装置のチャンバ内の雰囲気は、窒素原子含有ガスと不活性ガスとからなる。なお、雰囲気ガスは、窒素原子含有ガスと不活性ガスのほかに水素ガス(H)などを40%以下の範囲で含んでいても良い。
窒素原子含有ガスは、チャンバ内でプラズマ化されて分解し、結晶成長の原料となる。窒素原子含有ガスとしては、窒素(N)ガス、アンモニア(NH)、窒素化合物など、活性ガスとして用いることができる窒素原子含有ガスを何ら制限されることなく用いることができる。しかし、窒素原子含有ガスとして窒素(N)を用いた場合には、装置として簡便なものを用いることができるため、好ましい。
また、チャンバ内の雰囲気には、ターゲットを効率よくスパッタするために、窒素原子含有ガスの他に、アルゴン(Ar)などの重くて反応性の低い不活性ガスが混入される。
また、チャンバ内の雰囲気は、窒素原子含有ガスが20〜80%、残部が不活性ガスとされ、雰囲気中における窒素原子含有ガスの割合が20〜60%とされることがより好ましい。
上記範囲を超える窒素原子含有ガスの量とした場合、スパッタで成膜する際のIII族金属の窒化が過剰に進み、結晶性の良いIII族窒化物半導体を形成することができないため、ドナー不純物の添加量によってIII族窒化物半導体の導電性を制御することができない。また、雰囲気中における窒素原子含有ガスの量が上記範囲未満であると、ターゲットから供給されるIII族金属の窒化が十分に進まないため、III族窒化物半導体の結晶が劣化する恐れがある。
(成膜速度)
成膜速度は、0.01nm/s〜10nm/sの範囲とすることが好ましい。成膜速度が0.01nm/s未満だと、成膜プロセスが長時間となってしまい、工業生産的に無駄が大きくなる。また、成膜速度が10nm/sを超えると、形成された膜が結晶体とならずに非晶質となり、良好な膜を得ることが困難となる。
(基板温度)
半導体層の形成時の基板温度は、300〜1200℃とすることができ、800〜1200℃であることが望ましい。基板の温度が800℃未満だと、基板上でのマイグレーションが抑制され、結晶性の良いIII族窒化物半導体の結晶を成膜することができない場合がある。また、基板の温度が1200℃を超えると、III族窒化物半導体の結晶が分解する虞がある。
(バイアス・パワー)
結晶成長時のマイグレーションを活発にするために、成膜時の基板にかけるバイアスを1.5W/cm以上とすることが好ましい。また、成膜時にターゲットに印加するパワーを1.5W/cm〜5kW/cmの範囲とすることが好ましい。ターゲットに印加するパワーを上記範囲とすることにより、大きなパワーの反応種を生成することができ、この反応種を高い運動エネルギーで基板へ供給することができる。このことにより、基板上におけるマイグレーションが活発になる。また、ターゲットに印加するパワーを、上記範囲を超えるパワーとした場合、結晶性のよいIII族窒化物半導体を成長できないため好ましくない。
(圧力)
チャンバ内の圧力は、0.3Pa以上とすることが好ましい。チャンバ内の圧力を0.3Pa未満とすると、スパッタの成膜速度が小さくなり過ぎる虞がある。また、チャンバ内の圧力の上限は特に限定されないが、プラズマを発生させることができる程度の圧力に抑制することが必要である。
n型半導体層14bをスパッタ法で形成する場合、形成されるIII族窒化物半導体の組成は、ターゲットを構成するIII族金属の組成を所望の値に調整することによりコントロールすることができる。
例えば、GaN層を形成する場合にはターゲットとしてGa金属を用い、AlGaN層を形成する場合にはターゲットとしてAlGa合金を用い、InGaN層を形成する場合にはターゲットとしてInGa合金を用いる。このようにスパッタ法により形成されるIII族窒化物半導体の組成は、ターゲットを構成するIII族金属の組成に応じて変化する。したがって、予め実験により決定された組成のターゲットを用いることで、所望の組成のIII族窒化物半導体を形成することが出来る。
また、n型半導体層14bとなるIII族窒化物半導体層への不純物のドーピングは、ターゲットとして、III族金属を含有する金属ターゲットとドナー不純物を含有するドーパントターゲットとを用いる方法、またはターゲットとして、III族金属とドナー不純物とを含有する混合ターゲットを用いる方法よって行うことが出来る。
例えば、n型半導体層14bとしてSiをドーピングしたGaN層を形成する場合には、ターゲットとしてGa金属からなる金属ターゲットとSiからなるドーパントターゲットとを用いることによって行なうことができる。Siは室温ではGaに固溶しないので、ターゲットとして固体のGa金属とSiの小片とを配置しておくことで、SiをドープしたGaN層を形成できる。
なお、ターゲットとして用いるGa金属とSiとの割合と、形成されるSiドープされたGaN層中のドーピング濃度との関係を実験的に求めることで、SiドープされたGaN層中のドーピング濃度を制御することができる。例えば、ターゲットとして、固体のGa金属の表面にSiの小片を配置した場合、Ga金属の表面積に対するSiの小片の表面積の割合を0.1〜5%とすることで、1×1018〜8×1019個/cmのキャリア濃度のn型のGaN単結晶層を成膜することが出来る。
また、例えば、n型半導体層14bとしてSiをドーピングしたGaN層を形成する場合に、ターゲットとして、加熱して溶解されたGaとSiとを含む混合液体ターゲットを用いてもよい。この場合、混合液体ターゲット中のSiの濃度と、得られたSiドープされたGaN層中のドーピング濃度との関係を実験的に求めることで、SiドープされたGaN層中のドーピング濃度を制御することが出来る。
このようなスパッタ法を用いて、バッファ層12および下地層14aの形成された基板11上にn型半導体層14bが形成され、図1に示す積層体10Aが得られる。
本実施形態においては、窒素原子含有ガスが20〜80%、残部が不活性ガスである雰囲気中で、スパッタ法によって、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体からなるn型半導体層14bを形成するスパッタ工程を備えているため、結晶性の良いIII族窒化物半導体を十分に速い成長速度で形成することが出来る。よって、ドナー不純物の添加量によって導電性を制御することが可能であり、しかも、効率よくn型半導体層14bを形成できる。
[III族窒化物半導体発光素子(以下、「発光素子」と略記することがある)]
図2は、本発明に係るIII族窒化物半導体発光素子の一例を模式的に示した概略断面図である。また、図3は、図2に示すIII族窒化物半導体発光素子の平面構造を示す概略図である。
本実施形態の発光素子は、本発明のIII族窒化物半導体の製造方法を用いて得られた図1に示す積層体10Aを用いて得られたものである。なお、図2および図3において、上述した図1と同じ構成についての説明を省略し、異なるところのみ説明する。なお、図1に示す積層体10Aのn型半導体層14bは本実施形態の発光素子でn型コンタクト層として用いられる。
本実施形態の発光素子は、図3に示すように、一面電極型のものであり、基板11上に、バッファ層12と、下地層14aと、III族元素としてGaを含有するIII族窒化物半導体からなる半導体層20とが形成されているものである。半導体層20は、図2に示すように、図1に示す積層体10Aのn型半導体層14bからなるn型コンタクト層を含むn型半導体層14と、発光層15と、p型半導体層16の各層がこの順で積層されてなるものである。
[発光素子の積層構造]
<半導体層>
図2に示す半導体層20は、n型半導体層14、発光層15及びp型半導体層16を備えている。
「n型半導体層」
n型半導体層14は、下地層14a上に積層されたn型コンタクト層14bと、n型クラッド層14cとから構成されている。なお、n型コンタクト層14bをn型クラッド層14cと兼用とし、n型クラッド層14cを省略することもできる。
ここで、本実施形態においては、n型コンタクト層14bのn型不純物濃度を所定の濃度に制御することができるので、n型コンタクト層14bのn型不純物濃度を負極との良好なオーミック接触が維持できるようにすることができる。
(n型クラッド層)
n型コンタクト層14bと発光層15との間には、n型クラッド層14cを設けることが好ましい。n型クラッド層14cを設けることにより、活性層への電子供給、格子定数差の緩和などの効果が得られる。
n型クラッド層14cは、AlGaN、GaN、InGaN等により成膜することができる。また、これらの構造のヘテロ接合や複数回積層した超格子構造としてもよい。
n型クラッド層14cには、n型不純物がドープされていてもよいが、n型不純物がドープされていなくてもよい。n型クラッド層14cにn型不純物がドープされている場合、n型不純物のドープ濃度は1×1017〜1×1020/cmの範囲が好ましく、より好ましくは1×1018〜1×1019/cmの範囲である。ドープ濃度がこの範囲であると、良好な結晶性の維持および発光素子の動作電圧低減の点で好ましい。また、n型不純物としては、特に限定されないが、例えば、Si、GeおよびSn等が挙げられ、好ましくはSiである。
<発光層>
発光層15は、n型半導体層14上に積層されるとともにp型半導体層16がその上に積層される層である。発光層15は、多重量子井戸構造、単一量子井戸構造、バルク構造などを採ることができる。多重量子井戸構造の発光層15を有する本実施形態において、発光層15は、図3に示すように、III族窒化物半導体からなる障壁層15aと、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体からなる井戸層15bとが交互に繰り返して積層されている。n型半導体層14側及びp型半導体層16側に配されるのは、障壁層15aであってもよいし、井戸層15bであってもよい。図1に示す例では、発光層15は、6層の障壁層15aと5層の井戸層15bとが交互に繰り返して積層され、発光層15の最上層及び最下層に障壁層15aが配され、各障壁層15a間に井戸層15bが配される多重量子井戸構成とされている。
障壁層15aとしては、例えば、井戸層15bよりもバンドギャップエネルギーが大きいAlGa1−cN(0≦c<0.3)等の窒化ガリウム系化合物半導体を、好適に用いることができる。
また、井戸層15bには、インジウムを含有する窒化ガリウム系化合物半導体として、例えば、InGa1−xN(0<x<1)等の窒化ガリウムインジウムを用いることができる。
<p型半導体層>
p型半導体層16は、p型クラッド層16a及びp型コンタクト層16bから構成されている。なお、p型コンタクト層16bがp型クラッド層16aを兼ねる構成であってもよい。
(p型クラッド層)
p型クラッド層16aとしては、発光層15のバンドギャップエネルギーより大きくなる組成であり、発光層15へのキャリアの閉じ込めができるものであれば特に限定されないが、AlGa1−dN(0<d≦0.4、好ましくは0.1≦d≦0.3)が好ましい。p型クラッド層16aが、このようなAlGaNからなると、発光層15へのキャリアの閉じ込めの点で好ましい。
p型クラッド層16aのp型ドープ濃度は、1×1018〜1×1021/cmが好ましく、より好ましくは1×1019〜1×1020/cmである。p型ドープ濃度が上記範囲であると、結晶性を低下させることなく良好なp型結晶が得られる。p型クラッド層16aにドープされるp型不純物としては、特に限定されないが、例えば、好ましくはMgが挙げられる。
(p型コンタクト層)
p型コンタクト層16bは、少なくともAlGa1−eN(0≦e<0.5、好ましくは0≦e≦0.2、より好ましくは0≦e≦0.1)を含んでなる窒化ガリウム系化合物半導体層である。Al組成が上記範囲であると、良好な結晶性の維持およびpオーミック電極(後述の透光性電極17を参照)との良好なオーミック接触の点で好ましい。
また、p型コンタクト層16bは、p型ドーパントを1×1018〜1×1021/cmの範囲の濃度で含有していると、良好なオーミック接触の維持、クラック発生の防止、良好な結晶性の維持の点で好ましく、より好ましくは5×1019〜5×1020/cmの範囲である。p型コンタクト層16bにドープされるp型不純物としては、特に限定されないが、例えば、好ましくはMgが挙げられる。
なお、本発明の発光素子1を構成する半導体層20は、上述した実施形態のものに限定されるものではない。
例えば、本発明を構成する半導体層の材料としては、上記のものの他、例えば一般式AlGaIn1−A(0≦X≦1、0≦Y≦1、0≦Z≦1で且つ、X+Y+Z=1。記号Mは窒素(N)とは別の第V族元素を表し、0≦A<1である。)で表わされる窒化ガリウム系化合物半導体が知られており、本発明においても、それら周知の窒化ガリウム系化合物半導体を何ら制限なく用いることができる。
また、III族元素としてGaを含有するIII族窒化物半導体は、Al、GaおよびIn以外に他のIII族元素を含有することができ、必要に応じてGe、Si、Mg、Ca、Zn、Be、P、As及びB等の元素を含有することもできる。さらに、意図的に添加した元素に限らず、成膜条件等に依存して必然的に含まれる不純物、並びに原料、反応管材質に含まれる微量不純物を含む場合もある。
<透光性正極>
透光性正極17は、p型半導体層16上に形成された透光性を有する電極である。
透光性正極17の材質としては、特に限定されず、ITO(In−SnO)、AZO(ZnO−Al)、IZO(In−ZnO)、GZO(ZnO−GeO)等の材料を用いることができる。また、透光性正極17としては、従来公知の構造を含めて如何なる構造のものも何ら制限なく用いることができる。
また、透光性正極17は、p型半導体層16上の全面を覆うように形成しても構わないし、隙間を開けて格子状や樹形状に形成しても良い。
<正極ボンディングパッド>
正極ボンディングパッド18は、図3に示すように透光性正極17上に形成された略円形の電極である。
正極ボンディングパッド18の材料としては、Au、Al、NiおよびCu等を用いた各種構造が周知であり、これら周知の材料、構造のものを何ら制限無く用いることができる。
正極ボンディングパッド18の厚さは、100〜1000nmの範囲内であることが好ましい。また、ボンディングパッドの特性上、厚さが大きい方が、ボンダビリティーが高くなるため、正極ボンディングパッド18の厚さは300nm以上とすることがより好ましい。さらに、製造コストの観点から500nm以下とすることが好ましい。
<負極>
負極19は、半導体層20を構成するn型半導体層14のn型コンタクト層14bに接するものである。このため、負極19は、図2および図3に示すように、発光層15、p型半導体層16、及びn型半導体層14の一部を除去してn型コンタクト層14bを露出させてなる露出領域14dの上に略円形状に形成されている。
負極19の材料としては、各種組成および構造の負極が周知であり、これら周知の負極を何ら制限無く用いることができる。
[発光素子の製造方法]
次に、本発明の発光素子の製造方法を説明する。
図2に示す発光素子1を製造するには、まず、図1に示す積層体10A上に半導体層20の形成された図4に示す積層半導体10を形成する。
図4に示す積層半導体10を形成するには、まず、図1に示す積層体10Aを用意し、積層体10Aのn型コンタクト層14b上に、図4に示すように、n型クラッド層14c、障壁層15a、井戸層15b、p型クラッド層16a、p型コンタクト層16bをMOCVD(有機金属化学気相成長法)法で成膜し、n型コンタクト層14bとn型クラッド層14cとからなるn型半導体層14、障壁層15aと井戸層15bとからなる発光層15、p型クラッド層16aとp型コンタクト層16bからなるp型半導体層16を形成する。
MOCVD法では、キャリアガスとして水素(H)または窒素(N)、III族原料であるGa源としてトリメチルガリウム(TMG)またはトリエチルガリウム(TEG)、Al源としてトリメチルアルミニウム(TMA)またはトリエチルアルミニウム(TEA)、In源としてトリメチルインジウム(TMI)またはトリエチルインジウム(TEI)、V族原料であるN源としてアンモニア(NH)、ヒドラジン(N)などが用いられる。
また、ドーパント元素のn型不純物には、Si原料としてモノシラン(SiH)またはジシラン(Si)を、Ge原料としてゲルマンガス(GeH)や、テトラメチルゲルマニウム((CHGe)やテトラエチルゲルマニウム((CGe)等の有機ゲルマニウム化合物を利用できる。
ドーパント元素のp型不純物には、Mg原料として例えばビスシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)またはビスエチルシクロペンタジエニルマグネシウム(EtCpMg)を用いることができる。
このようにして得られた図4に示す積層半導体10のp型コンタクト層16b上に、フォトリソグラフィー法を用いて透光性正極17および正極ボンディングパッド18を順次形成する。
次いで、透光性正極17および正極ボンディングパッド18の形成された積層半導体10をドライエッチングすることにより、n型コンタクト層14b上の露出領域14dを露出させる。
その後、露出領域14d上に、フォトリソグラフィー法を用いて負極19を形成することにより、図2および図3に示す発光素子1が得られる。
本実施形態の発光素子1の製造方法は、n型半導体層14の一部であるドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層からなるn型コンタクト層14bを、上記の製造方法で形成する方法であるので、導電性の制御された結晶性の良好なIII族窒化物半導体層からなるn型半導体層14を備えたものとなり、優れた発光特性を有する発光素子1が得られる。
なお、本発明のIII族窒化物半導体発光素子は、上述の発光素子の他、レーザ素子や受光素子等の光電気変換素子、又は、HBTやHEMT等の電子デバイスなどに用いることができる。これらの半導体素子は、各種構造のものが多数知られており、本発明に係るIII族窒化物半導体発光素子の構造は、これら周知の素子構造を含めて何ら制限されない。
[ランプ]
本発明のランプは、本発明の発光素子が用いられてなるものである。
本発明のランプとしては、例えば、本発明の発光素子と蛍光体とを組み合わせてなるものを挙げることができる。発光素子と蛍光体とを組み合わせたランプは、当業者周知の手段によって当業者周知の構成とすることができる。また、従来より、発光素子と蛍光体と組み合わせることによって発光色を変える技術が知られており、本発明のランプにおいてもこのような技術を何ら制限されることなく採用することが可能である。
例えば、ランプに用いる蛍光体を適正に選定することにより、発光素子より長波長の発光を得ることも可能となり、また、発光素子自体の発光波長と蛍光体によって変換された波長とを混ぜることにより、白色発光を呈するランプとすることもできる。
図5は、本発明に係るIII族窒化物半導体発光素子を用いて構成したランプの一例を模式的に示した概略図である。図5に示すランプ3は、砲弾型のものであり、図2に示す発光素子1が用いられている。図5に示すように、発光素子1の正極ボンディングパッド(図5に示す符号18参照)がワイヤー33で2本のフレーム31、32の内の一方(図5ではフレーム31)に接着され、発光素子1の負極(図3に示す符号19参照)がワイヤー34で他方のフレーム32に接合されることにより、発光素子1が実装されている。また、発光素子1の周辺は、透明な樹脂からなるモールド35でモールドされている。
本発明のランプは、本発明の発光素子が用いられてなるものであるので、優れた発光特性を備えたものとなる。
なお、本発明のランプは、一般用途の砲弾型、携帯のバックライト用途のサイドビュー型、表示器に用いられるトップビュー型等いかなる用途にも用いることができる。
次に、本発明を、実施例および比較例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
[実施例1]
基板上にRFスパッタ法によりバッファ層を形成し、続いてMOCVD法により下地層を形成し、再度スパッタ法によりn型半導体層を形成し、図1に示す積層体10Aを得た。
(バッファ層)
まず、表面を鏡面研磨した直径2インチの(0001)c面サファイア基板からなる基板11を用意し、フッ酸と有機溶媒で洗浄してから、Alからなるターゲットの配置されたスパッタチャンバ内へ導入した。ここでは、スパッタチャンバとして、高周波式の電源を持ち、ターゲット内でマグネットを回転させることにより、磁場の掛かる位置を動かすことができる機構を有するものを用いた。
そして、スパッタチャンバ内の基板11を750℃まで加熱し、窒素ガスを15sccmの流量で導入した後、チャンバ内の圧力を0.08Paに保持して、ターゲット内のマグネットを回転させながら、基板11側に50Wの高周波バイアスを印加し、窒素プラズマに晒すことにより基板11の表面を洗浄した。
続いて、スパッタチャンバ内に、アルゴンおよび窒素ガスを導入し、基板温度を500℃まで低下させ、ターゲット内のマグネットを回転させながら、2000Wの高周波バイアスをAlからなるターゲット側に印加し、スパッタチャンバ内の圧力を0.5Paに保ち、Arガスを15sccm、窒素ガスを5sccm流通させた条件(雰囲気中における窒素ガスの割合は25%)で、基板11上に、スパッタ法により50nmの厚さの多結晶のAlNからなるバッファ層12を成膜した。バッファ層12の成長速度は0.12nm/sであった。
(下地層)
続いて、バッファ層12の形成された基板11を、MOCVD用の炉内へ搬送し、バッファ層12の表面に付着した汚れを昇華させて除去するために、炉内に水素ガスを流通した状態で基板11の温度を1050℃まで上昇させ、基板11の温度が830℃以上になった時点からアンモニアを炉内に流通させた。
その後、基板11の温度を1020℃まで低下させ、アンモニアを炉内に流通させながら、バブリングによって発生したトリメチルガリウム(TMG)の蒸気を炉内へ流通し、バッファ層12の形成された基板11上に、2μmの膜厚の単結晶のGaNからなる下地層14aを形成した。その後、TMGの供給を停止し成長を止めて降温した。
ここで、上記の方法で作製した単結晶のGaNからなる下地層14aの結晶状態を評価するために、上記と同様の基板上に、上記と同様にして、バッファ層および下地層を形成した評価用の試験体を形成した。そして、上記試験体の対称面である(0002)面と非対称面である(10−10)面について、X線ロッキングカーブ(XRC)測定を行った。測定には、Cuβ線X線発生源を光源として用いた。
一般的に、III族窒化物半導体では、(0002)面のXRCスペクトル半値幅は、結晶の平坦性(モザイシティ)の指標となり、(10−10)面のXRCスペクトル半値幅は、転位密度(ツイスト)の指標となる。X線ロッキングカーブの測定の結果、上記試験体の下地層は、(0002)面では半値幅80arcsec、(10−10)面では半値幅250arcsecを示した。このことにより、上記試験体の下地層は、結晶性に優れていることが確認できた。
また、上記の方法で作製した単結晶のGaNからなる下地層14aの抵抗値を測定したが、高抵抗で測定できなかった。このことにより、上記の方法で作製した下地層14aは、不純物がドーピングされていないため、高抵抗であることが分かった。
(n型半導体層)
次に、下地層14aの形成された基板11を、Gaからなる金属ターゲットとSiの小片とからなるドーパントターゲットとが配置されたスパッタチャンバ内に移送した。ここでは、スパッタチャンバとして、高周波式の電源を持ち、四角形のターゲット内をマグネットがスイープすることで磁場の掛かる位置を動かすことができる機構を有するものを用いた。また、Gaターゲット内に冷媒を流通させるための配管を設置し、配管内に20℃に冷却した冷媒を流通させて、熱によるGaの融解を防いだ。なお、金属ターゲットの表面積に対するドーパントターゲットの表面積の割合は2%とした。
そして、スパッタチャンバ内にアルゴンおよび窒素ガスを導入し、基板温度を800℃まで上昇させ、2000Wの高周波バイアスを金属ターゲットおよびドーパントターゲット側に印加し、スパッタチャンバ内の圧力を0.5Paに保ち、Arガスを10sccm、窒素ガスを10sccm流通させた条件(雰囲気中における窒素ガスの割合は50%)で、スパッタ法により下地層14a上にSiドープされた厚さ2μm単結晶のGaNからなるn型半導体層14bを成膜した。n型半導体層14bの成長速度は、おおよそ2nm/秒であった。
以上のようにして、基板上に、バッファ層、下地層、n型半導体層の形成された実施例1の積層体10Aを得た。
得られた積層体10Aのn型半導体層14bの表面は鏡面で透明であった。また、n型半導体層14bを構成する単結晶のGaN層のホール測定を行ったところ、n型の導電性を示しキャリア濃度は4×1019個/cmであった。
[実施例2]
n型半導体層14bを成膜する際に、金属ターゲットの表面積に対するドーパントターゲットの表面積の割合を0.2%としたこと以外は、実施例1と同様にして、下地層14a上にn型半導体層14bを成膜し、実施例2の積層体10Aを得た。
得られた積層体10Aのn型半導体層14bの表面は鏡面で透明であった。また、n型半導体層14bを構成する単結晶のGaN層のホール測定を行ったところ、n型の導電性を示しキャリア濃度は2×1018個/cmであった。
[実施例3]
n型半導体層14bを成膜する際に、スパッタチャンバ内にArガスを5sccm、窒素ガスを15sccm流通させた条件(雰囲気中における窒素ガスの割合は75%)としたこと以外は、実施例1と同様にして、下地層14a上にn型半導体層14bを成膜し、実施例2の積層体10Aを得た。
得られた積層体10Aのn型半導体層14bの表面は鏡面で透明であった。また、n型半導体層14bを構成する単結晶のGaN層のホール測定を行ったところ、n型の導電性を示しキャリア濃度は7×1019個/cmであった。
[比較例]
n型半導体層14bを成膜する際に、スパッタチャンバ内にArガスを2sccm、窒素ガスを18sccm流通させた条件(雰囲気中における窒素ガスの割合は90%)としたこと以外は、実施例1と同様にして、下地層14a上にn型半導体層14bを成膜し、実施例2の積層体10Aを得た。
得られた積層体10Aのn型半導体層14bの表面は鏡面で透明であった。しかし、n型半導体層14bを構成する単結晶のGaN層のホール測定を行ったところ、電気的測定が出来なかった。これは、n型半導体層14bを構成するGaN層の結晶性が悪く、導電性を制御できないためと考えられる。
[実施例4]
実施例1で得られた積層体10Aのn型半導体層14b上に、MOCVD法により、n型クラッド層14c、障壁層15a、井戸層15b、p型クラッド層16a、p型コンタクト層16bをMOCVD(有機金属化学気相成長法)法で成膜し、積層体10Aのn型半導体層14bからなるn型コンタクト層14bとn型クラッド層14cとからなるn型半導体層14、障壁層15aと井戸層15bとからなる発光層15、p型クラッド層16aとp型コンタクト層16bからなるp型半導体層16を備えた図4に示す積層半導体10を形成した。
(n型クラッド層)
まず、実施例1の積層体10Aを、MOCVD用の炉内へ搬送し、n型半導体層14bの最表面に付着した汚れを昇華させて除去するために、炉内を窒素で置換した状態で基板11の温度を1050℃まで上昇させて、基板11の温度が830℃以上になった時点からアンモニアを炉内に流通させた。
その後、基板11の温度を740℃まで低下させ、アンモニアを炉内に流通させながら、SiH4ガス、およびバブリングによって発生したトリメチルインジウム(TMI)およびトリエチルガリウム(TEG)の蒸気を炉内へ流通し、積層体10Aのn型半導体層14bであるn型コンタクト層14b上に、18nmの膜厚のSiドープIn0.1Ga0.9Nからなるn型クラッド層14cを形成した。その後、その後、TMI、TEGおよびSiHのバルブを切り替え、これらの原料の供給を停止した。
(発光層)
次に、発光層15は、n型クラッド層14c上に、始めに障壁層15aを形成し、その障壁層15a上に井戸層15bを形成し、この構造を5回繰り返して積層し、5番目の井戸層15b上に6番目の障壁層15aを形成することにより、図4に示すように上下両側を障壁層15aから構成した多重量子井戸構造の発光層15を形成した。
すなわち、n型クラッド層14cの形成終了後、基板11の温度や炉内の圧力、キャリアガスの流量および種類はそのままで、TEGのバルブを切り替えてTEGの炉内への供給を行い、15nmの膜厚を成すGaNからなる障壁層15aを形成した。その後、基板温度や炉内の圧力、キャリアガスの流量および種類はそのままで、TEGaとTMInのバルブを切り替えてTEGとTMIの炉内への供給を行い、2nmの膜厚を成すIn0.2Ga0.8Nからなる井戸層15bを形成した。その後、井戸層15b上に再びGaNからなる15nmの障壁層15aの成長を行った。このような手順を5回繰り返し、各々15nmのGaNからなる5層の障壁層15aと、各々2nmのIn0.2Ga0.8Nからなる5層の井戸層15bとを交互に形成した。そして、最後の5層目の井戸層15b上に6層目のGaNからなる障壁層15aを形成した。
(p型クラッド層)
発光層15の6層目の障壁層15aの形成終了後、炉内の圧力を200mbar、基板11の温度を1020℃、キャリアガスを窒素から水素に変更し、炉内の圧力と温度が安定するのを待って、TMGとトリメチルアルミニウム(TMA)とシクロペンタジエニルマグネシウム(CpMg)のバルブを切り替え、これらの原料の炉内への供給を開始した。これにより、発光層15の障壁層15a上に、3nmの膜厚を成すMgドープのAl0.1Ga0.9Nからなるp型クラッド層16aを形成した。
(p型コンタクト層)
p型クラッド層16aの形成終了後、温度、圧力、キャリアガスをクラッド層の成長時と同じに保ったまま、TMAとTMGとCpMgの炉内への供給を開始し、成長を行った。ここで流通させるCpMgの量は事前に検討してあり、p型コンタクト層16bの正孔濃度が8×1017cm−3となるように調整した。これにより、0.15μmの膜厚を成すMgドープAl0.02Ga0.98Nからなるp型コンタクト層16bが形成された。p型コンタクト層16bの形成終了後、ヒータを停止して、基板の温度を室温まで20分をかけて降温した。また、p型コンタクト層16bの結晶成長終了直後、NHの流量を1/50に減量してキャリアを水素から窒素に切り替えた。その後950℃にてNHを完全に停止した。そして、基板11の温度が300℃近くまで降温したのを確認し、ロードロックを通じてp型コンタクト層16bまでの各層の形成された基板11をウエーハトレイごと大気中に取り出した。以上のようにして図4に示す積層半導体10を得た。
このようにして得られた積層半導体10のp型クラッド層16aおよびp型コンタクト層16bのホール測定を行ったところ、いずれもp型キャリアを活性化するためのアニール処理を行わなくてもp型を示した。
次いで、得られた積層半導体10を用いて以下に示すようにして発光素子を作製した。
まず、得られた積層半導体10のp型コンタクト層上に、フォトリソグラフィー法を用いてITOからなる透光性電極と、表面側から順にチタン、アルミニウム、金を積層した構造を有する正極ボンディングパッド18とを順次形成した。
次いで、透光性電極および正極ボンディングパッド18の形成された積層半導体をドライエッチングすることにより、n型コンタクト層上の露出領域を露出させ、露出領域上に、フォトリソグラフィー法を用いてNi、Al、Ti及びAuの4層よりなる負極19を形成し、図5に示す発光素子1を得た。
このようにして得られた発光素子1の基板の裏側を研削及び研磨してミラー状の面とし、350μm角の正方形に切断しチップとした。そして、チップを電極が上になるようにリードフレーム上に載置し、金線でリードフレームに結線することにより、発光ダイオードとした。
このように得られた発光ダイオードの正極ボンディングパッド18及び負極19の電極間に順方向電流を流した。
その結果、電流20mAにおける順方向電圧は3.0Vであった。また、p型半導体層16側の透光性電極17を通して発光状態を観察したところ、発光波長は470nmであり、発光出力は13mWであった。このことより、実施例1の発光素子は、優れた発光特性を備えていることが確認できた。また、実施例1の発光素子の特性は、実施例4の積層半導体10のほぼ全面から作製された発光ダイオードについて、ばらつきなく得られた。
本発明は、導電性を制御することができ、しかも、スパッタ法によって効率よくIII族窒化物半導体を形成できるので、LEDやLDのn型コンタクト層やFETのような電子デバイスなどのさまざまな半導体素子の製造に用いることができる。
図1は、本発明に係るIII族窒化物半導体の製造方法の一例を説明するための図であり、基板上にIII族窒化物半導体の形成された積層体の一例を示した概略断面図である。 図2は、本発明に係るIII族窒化物半導体発光素子の一例を模式的に示した概略断面図である。 図3は、図2に示すIII族窒化物半導体発光素子の平面構造を示す概略図である。 図4は、図2に示すIII族窒化物半導体発光素子の製造方法を説明するための図であり、積層半導体を模式的に示した概略断面図である。 図5は、本発明に係るIII族窒化物半導体発光素子を用いて構成したランプの一例を模式的に示した概略図である。
符号の説明
1…III族窒化物半導体発光素子(発光素子)、3…ランプ、10…積層半導体、11…基板、12…バッファ層、14a…下地層、14b…n型コンタクト層(n型半導体層)、14…n型半導体層、15…発光層、16…p型半導体層、17…透光性正極、20…半導体層。

Claims (12)

  1. 20〜80%の窒素原子含有ガスと不活性ガスとを含む雰囲気中で、スパッタ法によって、ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を形成するスパッタ工程を備えることを特徴とするIII族窒化物半導体の製造方法。
  2. 前記スパッタ工程において、ターゲットとして、III族金属を含有する金属ターゲットとドナー不純物を含有するドーパントターゲットとを用いることを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  3. 前記スパッタ工程において、ターゲットとして、III族金属とドナー不純物とを含有する混合ターゲットを用いることを特徴とする請求項1に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  4. 前記窒素原子含有ガスが窒素ガス(N)であり、前記不活性ガスがアルゴンガス(Ar)であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  5. 前記ドナー不純物がシリコン(Si)であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  6. 前記III族窒化物半導体層が、AlGaInN(0≦a≦1、0≦b≦1、0≦c≦1、a+b+c=1)で表されるIII族窒化物半導体からなることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  7. 前記スパッタ工程の前に、単結晶のIII族窒化物半導体からなり、前記III族窒化物半導体層の下層となる下地層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  8. 前記下地層を有機金属化学気相成長法で積層することを特徴とする請求項7に記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  9. 前記III族窒化物半導体層をスパッタ法によって形成する際の基板温度を800℃〜1200℃とすることを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法。
  10. III族窒化物半導体から各々なるn型半導体層、発光層及びp型半導体層が順に積層された半導体層を備え、前記n型半導体層の少なくとも一部がドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層からなるIII族窒化物半導体発光素子の製造方法であって、
    前記ドナー不純物の添加された単結晶のIII族窒化物半導体層を請求項1〜請求項9のいずれかに記載のIII族窒化物半導体の製造方法によって形成することを特徴とするIII族窒化物半導体発光素子の製造方法。
  11. 請求項10に記載の製造方法を用いて得られたことを特徴とするIII族窒化物半導体発光素子。
  12. 請求項11に記載のIII族窒化物半導体発光素子が用いられてなることを特徴とするランプ。
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