JP2008135138A - 磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置 - Google Patents

磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 トラック密度をつめながらオフトラック時のサイドライト現象を抑えることが可能な磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置を提供する。
【解決手段】 データ記録層の結晶粒間にSiOが存在しているグラニュラー媒体からなり、データ記録層が磁性体の有無でパターン形成されたディスクリートトラックレコーディング媒体において、データ記録層の前記パターン形成された磁性体は、パターン中心部とその側壁である磁性体パターン側壁部とからなり、磁性体パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が、前記パターン中心部の磁性体中SiO含有量より少なく、パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が5mol%以下であることを特徴と磁気記録媒体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置に関する。
近年、磁気記録媒体のさらなる高密度化に対応するために、隣接する記録トラックを非磁性材料で分離し、隣接トラック間の磁気的干渉を低減するようにしたディスクリートトラック媒体(DTR媒体)が注目を集めている。このようなディスクリートトラック媒体を製造する際には、スタンパを用いたインプリント法によって記録トラックをなす磁性膜のパターンとともにサーボ領域の信号に相当する磁性膜のパターンも形成すれば、サーボトラックライトの工程をなくせるのでコスト低減につながる。
代表的なインプリント法として、以下のような方法が知られている(特許文献1参照)。まず、シリコン基板上にレジストとして熱可塑性樹脂であるポリメタクリル酸メチル(PMMA)を塗布し、スタンパを用いて熱サイクルナノインプリントを行い、スタンパのパターンをレジストに転写する。スタンパを取り外した後、酸素RIE(Reactive Ion Etching)によりレジストパターン間の凹部に残っている残渣を除去してシリコン表面を露出させる。その後、レジストパターンをマスクとしてエッチングを行い、シリコンの凸パターンを形成する。
しかし、この方法をそのままDTR媒体の製造に利用した場合、磁気記録に特有の熱揺らぎ耐性の劣化の問題や、磁性膜パターン間の凹部へ非磁性体を埋め込んだときの表面の平坦性が悪くなるという問題が生じることがわかってきた。
また、従来の作製方法おいては、レジストマスク剥離はRIEを用いる(特許文献2記載)が、通常の連続メディアではサイドフリンジが問題となって記録密度を上げることが困難となっていた。
米国特許第5,772,905号明細書 特開2006−120222号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、その目的はトラック密度をつめながらオフトラック時のサイドライト現象を抑えることが可能な磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置を提供することにある。
本発明の磁気記録媒体は、データ記録層の結晶粒間にSiOが存在しているグラニュラー媒体からなり、前記データ記録層が磁性体の有無でパターン形成されたディスクリートトラックレコーディング媒体において、前記データ記録層の前記パターン形成された磁性体は、パターン中心部とその側壁である磁性体パターン側壁部とからなり、前記磁性体パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が、前記パターン中心部の磁性体中SiO含有量より少なく、前記パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が5mol%以下であることを特徴とする。
また、本発明の磁気記録媒体の製造方法は、インプリントでパターン転写を行い、ハロゲンガスを用いた異方性の反応性イオンエッチングでレジスト残渣剥離を行い、イオンミリング磁性体加工を行い、ハロゲンガスを用いた異方性の少ない反応性イオンエッチングでレジストマスク剥離を行うことを特徴とする。
本発明によれば、パターン側壁部の保持力を高くすることにより、オフトラック時のサイドライト現象が抑制でき、レジスト剥離の際に、高圧力下でバイアスパワーを抑えてRIEを行うことにより、磁性体パターン側壁部にフッ素処理を行い、磁気特性を変えることが可能となる。
また、磁性体上の保護膜のダメージが少なくなり、パターンにテーパーを設けることで、さらにフッ素処理を行う面積を広げることが可能となる。
更に、潤滑剤、埋め込み材等の密着性を上げることができ、トラック密度をつめながらオフトラック時のサイドライト現象を抑えることが可能な磁気記録媒体、その製造方法及び、磁気記録媒体を持つ磁気記録装置を提供することが可能となる。
図1に本発明の実施形態に係る磁気記録媒体の断面図を示す。図1に示すように、この磁気記録媒体は、基板101(下地層および中間層を含む)と、基板101上に形成された凸状の磁性膜パターン102と、磁性膜パターン102間の凹部に埋め込まれた埋め込み層とを有する。
この磁性パターン102は磁性体であり、パターン中心部102aとその側壁である磁性体パターン側壁部102bとからなり、この磁性体パターン側壁部102bの磁性体中SiO含有量が、パターン中心部102aの磁性体中SiO含有量より少なく、パターン側壁部102bの磁性体中SiO含有量が5mol%以下となっている。
また、図1の断面に示すように、磁性膜パターン102の側壁は頂部から底部に向かって徐々になだらかになる曲面になっている。このような構造は、後述するように、磁気記録媒体の製造方法を工夫することによって形成することができる。なお、磁性膜パターン12の側壁は勾配角度の異なる面を2面以上含んでいればよい。
図1に本発明の磁気記録媒体の実施の形態および効果を示す。
本発明は、データ記録層の結晶粒間にSiOが存在しているグラニュラー媒体からなり、前記データ記録層が磁性体102の有無でパターン形成されたディスクリートトラックレコーディング(DTR)媒体である。この磁性体102は、磁性体パターン中心部102aとその側壁である磁性体パターン側壁部102bからなっており、磁性体パターン側壁部102bの磁性体中SiO含有量が、前記パターン中心部102aの磁性体中SiO含有量より少なく、前記パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が5mol%以下である事を特徴とする磁気記録媒体となっている。
前記DTR媒体において、磁性体パターン側壁部102bにおける結晶粒間のSiO含有量が減少することにより、磁性体パターン側壁部102bの結晶粒間の分断が抑えられ、磁性体パターン内部102aより磁性体パターン側壁部102bの保持力が増加する。前記保持力増加量は、サイドライト現象を抑制するため、500Oe以上高い事が好ましい。
保持力、飽和磁界等を大きくすることにより、オフトラック時のサイドライト現象を抑えることができるが、同時にオントラック時のライトもされにくくなってしまう。本発明においては、パターン側壁部のみ保持力が高くなるため、パターン中心部との交換相互作用によりオントラック時のライトは従来通り行える。
次に図2に本発明の磁気記録媒体の製造方法の実施の形態および効果を示す。
本発明は、インプリントでパターン転写を行い、ハロゲンガスを用いた異方性RIEでレジスト残渣剥離を行い、イオンミリング磁性体加工を行い、ハロゲンガスを用いた異方性の少ないRIEでレジストマスク剥離を行うことを特徴とする磁気記録媒体の製造方法を提供するものである。
前記ハロゲンガスには、SF6、CF4等フッ素系ガスが上げられるが、特に限定されない。また、通常RIE装置の特徴として異方性エッチングを用いることが多いが、本発明においては、レジスト剥離の際、エッチングイオンの平均自由工程を短くするため、エッチングチャンバー内を高圧にし、バイアスパワーを抑えてRIEを行う(205)ことにより、磁性体パターン202のパターン側壁磁性体部102bのみ、粒子間のSiOをエッチングすることが可能となる。バイアスパワー抑えることにより、磁性体上保護膜が物理的にエッチングされず、ダメージが軽減されるという効果もある。
また、パターンにテーパーを設けることで、さらにパターン側壁部102bのフッ素処理を行う面積を広げることも可能である。
図3を用いて本発明の磁気記録媒体の作製方法を詳述する。
図3(a)に示すように、基板303上、特に本発明では非磁性のガラス基板に磁性膜302を成膜する。基板303としては例えばリチウム系結晶化ガラス等を用いることができる。磁性膜302は例えば、高透磁率の軟磁性下地層上に垂直磁気記録層を有するいわゆる垂直二層媒体が挙げられる。軟磁性材料としては、例えばCoZr、CoZrNb、及びCoZrTa系合金などを挙げることができる。
記録層としてはCoCrPt等が挙げられる。前記記録層は酸化物等の非磁性マトリクス中に磁性微粒子を析出させたグラニュラー構造を有す。また、軟磁性下地層と記録層との間に非磁性体からなる中間層を設け、軟磁性下地層と記録層との交換結合相互作用を遮断し、記録層の結晶性を制御するようにしてもよい。
中間層材料としては、Ru、Pt、Pd、W、Ti、Ta、Cr、Si、あるいはこれらを含む合金、あるいはこれらの酸化物、窒化物を用いることができる。ただし、磁性膜302の構成はこれらに限定されるものではない。
次に磁性膜302上に、インプリント用のレジスト301を100nm程度の膜厚で成膜する。レジスト301としては、作製する高密度記録媒体に応じてインプリント工程後のエッチングなどのプロセスに適合するものが選択される。また、レジスト301は、インプリント時にスタンパ表面の凹凸パターンを確実に転写できるようにスタンパ材料よりも軟らかく、かつインプリント後に転写された凹凸パターンを室温で保持できる安定性を持つことが要求される。
すなわち、レジストのガラス転移温度及び融点は室温以上である。より具体的には、500bar以上の荷重においてスタンパの凹凸パターンを転写できる程度に軟らかく、ガラス転移点が100℃以下であることが望ましい。従って、レジスト301としては、たとえば半導体プロセスにおいて用いられるノボラック樹脂などのフォトレジストや、SOG(Spin on Glass)が挙げられる。磁性体の酸化を防止するには酸素RIEを用いず、ハロゲンガスRIEを用いることが可能なSOGが好ましいが、これらに限定されない。またこの段階で、基板303端部において導通をとるため、基板303端部においてレジストのリンスを行う。
図3(b)に示すようにレジスト301にスタンパ304をプレスすることでパターンを転写する。スタンパ304は、例えばニッケル製である。
図3(c)に示すように、凹凸比の違いによるレジスト残渣のばらつきや、サイドエッチングによるパターンの広がりを抑えるため、RIE装置を用いてハロゲンガスによる異方性エッチングを行い、レジスト残渣を除去し、磁性体のマスクとする。更に、磁性体302をイオンミリングでエッチングする。
イオンミリングは、一般的にRIEでの加工が困難な磁性金属等を加工する際に用いられる。強磁性合金ベースである磁性金属Cr、Mn、Fe、Co、Niをエッチングする過程で生じる中間生成物のハロゲン化物(ハロイド)は、高融点、高沸点であり、室温での蒸気圧が極めて低く、それらの蒸発熱も大きい。即ち、これらのラジカル反応生成物を除去することは困難となる。
そこで、磁性体302の加工にはイオンミリングを用いている。ミリングとは、アルゴンなどの不活性ガスをイオン化し、電界加速し、材料表面分子を物理的に弾き飛ばすスパッタリング現象を利用したエッチング法であり、ほとんどの物質をエッチングすることが可能である。この際、強磁性記録層のダメージを無くす為、再付着現象を抑えるように、イオン入射角を40°、70°と変化させてイオンミリングによるエッチングを行うことが好ましい。
図3(d)に示すように、エッチングマスクとして用いたレジスト301を除去する。レジスト301の除去はレジスト301の材料に適した除去方法で行う。例えば、レジスト301としてSOGを使用した場合には、ICPエッチング装置を用いたCF4ガス、またはSF6ガスによる除去が挙げられるが、これに限定されない。必要に応じて、水洗など、加工した磁性膜表面の不純物を除去する処理を行ってもよい。
本発明においては、異方性の少ないRIE、すなわち反応性イオンエッチングでレジストマスク剥離を行う。レジスト剥離の際、エッチングイオンの平均自由工程を短くするため、エッチングチャンバー内を高圧にし、バイアスパワーを抑えてRIEを行うことにより、パターン側壁磁性体部のみ、粒子間のSiOをエッチングすることが可能となる。
また、パターンにテーパーを設けることで、さらにパターン側壁部102bのフッ素処理を行う面積を広げることも可能である。
次に、非磁性体からなる平坦化膜305の成膜(図3(e))、平坦化エッチバック(図3(f))を行い、最表面保護膜306の成膜後、潤滑層の塗布など、通常のDTR媒体製造方法に含まれる工程を行い、DTR媒体を作製する(図3(g))。平坦化膜には、スパッタやCVD(Chemical vapor Deposition)等によるドライ埋め込みや、スピンコート等を用いたウエット埋め込みがあるが、特に限定されない。図3(e)、(f)の平坦化埋め込み、エッチバックを行わずに図3(h)の保護膜成膜、潤滑層の塗布を行っても良い。
これにより本発明のパターン側壁部にフッ素処理を行った場合、フルオロ系の潤滑剤、埋め込み材等の密着性を上げることができる。また、上述したように、本発明の方法を用いてDTR媒体を作製すると、サイドライト現象が抑制でき、磁性体上の保護膜のダメージが少なく、フルオロ系の潤滑剤、埋め込み材等の密着性が上がる磁気記録媒体が提供できる。
次に、本発明のメディアを使ったドライブの構成について図5を用いて簡単に説明する。
図5は、ヘッド34を1本もつ磁気ディスク装置の構成概念図であるが、本発明の磁気ディスク装置は、両面をDTR(discrete track recording)用に加工した垂直磁化2層膜の小径パターンドメディア32を1枚搭載し、これを2本のヘッド34で両面に記録再生するドライブで、上下面にダウンヘッド/アップヘッドがそれぞれ設けられている。
尚、ドライブ構成は、メディア32が本発明メディア32である点を除けは、基本的に従来と同様の構成である。
磁気ディスク装置は、ヘッド・ディスクアセンブリ(HDA)とも呼ばれる本体部と、PCBとも呼ばれるプリント回路基板とからなる。
(HDA)
HDAは、本発明の両面をDTRディスク32と、当該ディスクを回転させるスピンドルモータ(SPM33)と、ヘッド34と、ヘッド移動機構35、36、37と、図示しないヘッドアンプ(HIC)を有する。ヘッド34は、ヘッド34本体であるスライダ(ABS)に、リード素子(GMR素子)及びライト素子を有する磁気ヘッド素子が実装されたもので、ヘッド移動機構35、36、37に搭載されている。
ヘッド移動機構は、ヘッド24を支持するサスペンション・アーム35と、当該アーム35を回転自在に支持するピボット軸36と、ボイスコイルモータ(VCM)37とを有する。VCM37は、当該アーム35にピボット軸36周りの回転トルクを発生させて、ヘッド34をディスクであるメディア32の半径方向に移動させる。さらに、ヘッド34の入出力信号を増幅するためのヘッドアンプ(HIC)がアーム35上に固定され、フレキシブルケーブル(FPC)で、PCB側と電気接続されている。尚、本実施例では、ヘッド信号のSN低減のために、HICがヘッド移動機構上に設置された構成だが、本体部に固定された構成であっても良い。
DTRディスク媒体32は、前述したように表裏があり、ドライブのヘッド34の移動軌跡と、ディスクであるメディア32のサーボ領域パターンの円弧形状が略一致する表裏方向に、組み込まれる。ディスク仕様は、従来と同様に、ドライブに適応した外径や内径、記再特性等を満足するものであるのは当然であるが、サーボ領域円弧形状として、ディスク回転中心からピボッド中心36までの距離を半径位置として持つ円周上に、円弧中心を持ち、円弧半径がピボッド36から磁気ヘッド素子34までの距離として、形成されたもので与えられている。
(PCB)
PCBは、主として4つのシステムLSIを搭載している。ディスクコントローラ(HDC)、リード/ライトチャネルIC、MPU、及びモータドライバICである。
MPUは、ドライブ駆動システムの制御部であり、本実施形態に関するヘッド位置決め制御システムを実現するROM、RAM、CPU及びロジック処理部を含む構成である。ロジック処理部は、ハードウェア回路で構成された演算処理部で、高速演算処理に用いられる。また、この動作ソフト(FW)は、ROMに保存されており、このFWに従ってMPUがドライブを制御する。
HDCは、ハードディスク内のインターフェース部であり、ディスクドライブとホストシステム(例えばパーソナルコンピュータ)とのインターフェースや、MPU、リード/ライトチャネルIC、モータドライバICへの情報交換を行ないドライブ全体を管理する。
リード/ライトチャネルICは、リード/ライトに関連するヘッド信号処理部であり、HICのチャネル切替えや、リード/ライト等の記録再生信号を処理する回路で構成される。
モータドライバICは、VCM及びSPMの駆動ドライバ部で、スピンドルモータを一定回転に駆動制御したり、MPUからのVCM操作量を、電流値としてVCMに与えて、ヘッド移動機構を駆動したりする。
(本発明の実施形態)
以下本発明の実施例を具体的に説明する。
(実施例1)
図3に示した本発明の方法を用いてDTR媒体を作製した。
基板303として直径が1.8インチのリチウム系結晶化ガラス基板を用いた。基板303を洗浄後、スパッタ装置に導入し、軟磁性下地層、中間層、記録層を順に積層させ磁性層302を成膜した。軟磁性下地層および中間層には上述の材料を用いた。記録層にはCoCrPt-SiO2を用いた。
次に、磁性層302上にレジスト301としてSOG(OCD T−7 4000T;東京応化工業株式会社)を5000rpmでスピンコートした。塗布後のレジスト膜301の厚みは約100nmであった。その際、外周端から300μmの領域でレジスト(SOG)301をリンスした。リンス液にはシクロヘキサノンを用いた。
他方、レジスト(SOG)301にパターンを転写するためのスタンパ304を用意した。使用するスタンパ304は、パターンの凹凸高さが90nmで、サーボ領域(アドレス部とプリアンブル部:凹凸比50%、およびバースト部:凹凸比75%を含む)とデータ領域(凹凸比67%)に対応するスタンパパターンを有する。
インプリントを行うにあたり、フッ素系の剥離材であるパーフルオロアルキル誘導体をスタンパ304にディップし、インプリント時の離型性を高めた。
処理を行ったスタンパ304をレジスト(SOG)301に対して、2000barで1分間プレスすることによって、レジスト301にそのパターンを転写した。パターン転写後のレジスト301の凹部の高さは60〜70nm、レジスト残渣の厚さは約60nmであった。
パターン転写後、RIE装置を用いてCF4ガスによる異方性エッチングを行い、レジスト残渣を除去した。この際、RIE装置はICP(Inductively Coupled Plasma;誘導結合プラズマ)エッチング装置を用いて2mTorr程度のエッチング圧で行った。
次にArイオンミリングで磁性膜をエッチングした。この際イオン入射角を0°とし、10nm程度エッチングを行った。
磁性膜加工後、CF4ガスを用いたRIEにより、レジスト301であるSOGを除去した。RIEは前記ICPエッチング装置を用いて20mTorr程度の高圧とし、基板側にバイアスを印加せずにエッチングを行った。
その後、平坦化膜305としてカーボンをスパッタで100nm成膜して、Arイオンミリングで磁性膜302の表面が出てくるまで平坦化エッチバックをした。さらに、最表面に腐食防止用の保護膜306として、CVDでカーボンを3nm成膜して、潤滑剤としてパーフルオロポリエーテルをディップコート法で2nm程度被覆した。
(比較例1)
次に、比較例として図4に示すように、レジストマスク剥離の際に、ICPエッチング装置の圧力を2mTorr程度の低圧とし、基板側にバイアスを100W印加して、レジストマスクを除去したこと以外、上記と同様の方法を用いてDTR媒体を作製した。
表1に作製したDTR媒体において、レジストマスク剥離方法の違いによるパターン側壁部SiO含有量の比較を行った結果を示す。
Figure 2008135138
リファレンスとなるパターン中心部の磁性体中SiO濃度は11mol%であった。パターン側壁部においては、比較例のレジスト剥離時に異方性エッチングを行った媒体はSiO濃度が10mol%あったのに対して、本発明のレジスト剥離時に異方性エッチングを抑えた媒体に関しては、SiO濃度が4mol%と減少していることが判る。測定はエネルギー分散型X線分析装置(EDX)を用いた。
また、断面TEM(Transmission Electron Microscope)測定結果からも、本発明を用いて作製したDTR媒体においては磁性体粒子間のSiOが磁性体パターン側壁部のみ減少していることを確認することは可能である。
表2に作製したDTR媒体において、レジストマスク剥離方法の違いによるパターン側壁部保持力比較した結果を示す。
Figure 2008135138
リファレンスとなるパターン中心部の保持力は4.2Oeであった。パターン側壁部においては、比較例のレジスト剥離時に異方性エッチングを行った媒体は保持力が4.2Oeとパターン中心部と比較して変化無かったのに対し、レジスト剥離時に異方性エッチングを抑えた媒体に関しては、保持力が4.9Oeと増加していることが確かめられた。
測定は、VSM(Vibrating Sample Magnetometer)で外部磁場を印加し、磁気力顕微鏡(MFM)から保持力の大きさを見積もった。
また、本発明の磁気記録媒体を用いた磁気記録装置において、ビット誤り率(BER;bit Error Rate)=−6乗が得られた。
本発明磁気記録媒体のイメージ図 従来の磁気記録媒体と本発明の磁気記録媒体の作製方法イメージ図 本発明磁気記録媒体の作製方法の説明図 本発明磁気記録媒体の作製方法の説明図 本発明磁気記録媒体を用いたドライブイメージ図
符号の説明
101…非磁性基板
102…磁性体パターン
102a…磁性体パターン中心部
102b…磁性体パターン側壁部
103…記録再生ヘッド
201…非磁性基板
202…磁性体パターン
203…レジスト剥離処理
205…レジスト薄利処理
301,401…レジスト
302,402…磁性膜
303,403…基板
304,404…スタンパ
305,405…平坦化膜
306,406…最表面保護膜
307,407…潤滑膜
308,408…レジスト剥離処理
34…磁気ヘッド
35…ヘッドアクチュエータ
36…回転軸
37…ボイスコイルモータ

Claims (4)

  1. データ記録層の結晶粒間にSiOが存在しているグラニュラー媒体からなり、前記データ記録層が磁性体の有無でパターン形成されたディスクリートトラックレコーディング媒体において、
    前記データ記録層の前記パターン形成された磁性体は、パターン中心部とその側壁である磁性体パターン側壁部とからなり、
    前記磁性体パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が、前記パターン中心部の磁性体中SiO含有量より少なく、前記パターン側壁部の磁性体中SiO含有量が5mol%以下である
    ことを特徴とする磁気記録媒体。
  2. 前記磁性体パターン内部よりも前記磁性体パターン側壁部の保持力が500Oe以上高い
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体。
  3. インプリントでパターン転写を行い、ハロゲンガスを用いた異方性の反応性イオンエッチングでレジスト残渣剥離を行い、イオンミリング磁性体加工を行い、ハロゲンガスを用いた異方性の少ない反応性イオンエッチングでレジストマスク剥離を行うこと
    を特徴とする請求項1に記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 少なくとも、磁気記録媒体、スライダによって浮上する記録再生ヘッド、スピンドル、アクチエータからなり、前記磁気記録媒体が請求項1に記載の磁気記録媒体からなることを特徴とする磁気記録装置。
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