JP2008134824A - 消費電力解析方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コンピュータにより、RTL設計段階で回路の論理設計を行い、その後の論理合成段階で回路のゲーテッドクロック化を行う回路の開発手順における消費電力解析方法において、RTL設計段階で、コンピュータにより論理合成段階でゲーテッドクロックに変換されると判定される信号を抽出し、コンピュータにより抽出された信号の有効時間を論理シミュレーションにより測定し、測定された有効時間、回路を構成する機能単位であるモジュール毎のレジスタ数と回路内のメモリ容量が回路の消費電力に与える影響の度合を示すメモリ容量係数から、コンピュータにより回路の消費電力解析結果を算出して出力するように構成する。
【選択図】図6
Description
図6において、ステップS1は、例えば入力部から入力されて、或いは、他のコンピュータシステムから転送されてメモリ部に格納されたRTLデザイン情報21から論理合成後にゲーテッドクロックのイネーブル信号に変換されると判定される信号を抽出する。又、ステップS1は、抽出された信号名GCLK及びその信号が存在するモジュールの最上位階層からのパス情報23をメモリ部に保存する。更に、ステップS1は、モジュール毎のレジスタ数22もメモリ部に保存する。
ステップS3は、メモリ部から読み出したRTLデザイン情報21及びテストベンチ24を用いて一定区間毎(即ち、一定シミュレーションサイクル)のシミュレーションを論理シミュレータにより実行する。ステップS4は、一定区間のシミュレーション完了後、テストベンチ24のカウンタ値、即ち、有効時間カウント値データ25を読み出してメモリ部に保存する。ステップS5は、テストベンチ24のカウンタをリセットする。ステップS6は、所定のシミュレーション時間が経過してシミュレーションが終了したか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS3へ戻る。これにより、ステップS3〜S5の処理が所定のシミュレーション時間が経過するまで繰り返される。
ステップS7は、有効時間カウント値データ25をモジュール毎のゲーテッドクロック平均動作率データ26に変換する。ステップS8は、モジュール毎のゲーテッドクロック平均動作率データ26、メモリ部から読み出したモジュール毎のレジスタ数22及びモジュール毎のメモリ容量係数27から回路の消費電力の推移を求める。モジュール毎のメモリ容量係数27は、モジュール毎にモジュール内のメモリ容量がモジュールの消費電力に与える影響の度合を示す。モジュール毎のメモリ容量は、回路の仕様が決定された段階でモジュール毎の容量のリストが出来上がるので、RTLデザイン情報21から抽出する等の処理を行う必要はない。ここでは説明の便宜上、モジュール間の消費電力比データ28が回路の消費電力の推移として求められてメモリ部に保存されるものとする。ステップS9は、メモリ部から読み出したモジュール間の消費電力比データ28をグラフ化して表示部に表示することで電力消費の分析を行い、処理は終了する。電力消費の分析自体は、CPU201が自動的に行っても、オペレータが手動で行っても、これらの組み合わせであっても良い。
(平均イネーブル数)=(トータルイネーブル数)÷(モジュール毎のイネーブル信号数)
(動作率)=(平均イネーブル数)÷(マスタカウンタ値)
(消費電力係数値)=(レジスタ数)×(メモリ容量係数)×(動作率)
メモリ容量係数は、モジュールの消費電力にモジュール内のメモリ容量がどの程度影響を及ぼしているかを示す係数であり、レジスタ数(又はASICゲート数)とメモリ容量の関係等から算出する。
図11は、抽出処理ST11の概要を説明する図である。図11に示すように、実際のRTLデザイン情報21では、ゲーテッドクロックのイネーブル信号になり得るif文の条件が中子になっているので、フリップフロップ毎に1本にまとめる処理を行う。図11のRTLデザイン情報21で示されるモジュールのイネーブル信号は、階層U1インスタンスの更に下位階層U2インスタンスにある信号EN1であることを示す。
ステップS21は、メモリ部から読み出したRTLデザイン情報21及びテストベンチ24を用いてエミュレーション用のデータベース31を生成してメモリ部に保存する。ステップS3Aは、メモリ部から読み出したエミュレーション用のデータベース31に含まれるRTLデザイン情報21及びテストベンチ24を用いて一定区間毎(即ち、一定エミュレーションサイクル)のエミュレーションを実行する。ステップS4Aは、一定区間のエミュレーション完了後、メモリ部から読み出したカウンタリードコマンドファイルを用いてテストベンチ24のカウンタ値、即ち、有効時間カウント値データ25を読み出してメモリ部に保存する。ステップS5は、テストベンチ24のカウンタをリセットする。ステップS6Aは、所定のエミュレーション時間が経過してエミュレーションが終了したか否かを判定し、判定結果がNOであると、処理はステップS3Aへ戻る。これにより、ステップS3A〜S5の処理が所定のエミュレーション時間が経過するまで繰り返される。
ステップS8Aは、モジュール毎のゲーテッドクロック平均動作率データ26、メモリ部から読み出したモジュール毎のレジスタ数22、GCLK信号及びパス情報23及びモジュール毎のメモリ容量係数27から回路の消費電力の推移を求める。
(消費電力係数値)=(レジスタ数)×(動作率)×(1+1/6)
以上の処理によって、図9に示すような論理合成後のゲーテッドクロックによる影響を考慮した消費電力推移のグラフを得ることができる。
(付記1) コンピュータにより、RTL設計段階で回路の論理設計を行い、その後の論理合成段階で回路のゲーテッドクロック化を行う回路の開発手順における消費電力解析方法であって、
該RTL設計段階で、該コンピュータにより該論理合成段階でゲーテッドクロックに変換されると判定される信号を抽出してメモリ部に保存する抽出ステップと、
該コンピュータにより該メモリ部に保存された前記信号の有効時間を論理シミュレーションにより測定して、該メモリ部に保存する測定ステップと、
該メモリ部に保存された前記有効時間、該回路を構成する機能単位であるモジュール毎のレジスタ数、及び該回路内のメモリ容量が該回路の消費電力に与える影響の度合を示すメモリ容量係数から、該コンピュータにより該回路の消費電力解析結果を算出して出力する後処理ステップとを含むことを特徴とする、消費電力解析方法。
(付記2) 該後処理ステップは、該回路の消費電力値を算出して該消費電力解析結果として出力することを特徴とする、付記1記載の消費電力解析方法。
(付記3) 該後処理ステップは、一定区間毎のシミュレーションを行い、該区間毎の該信号の該有効時間を測定することにより該回路の消費電力推移を算出して該回路の消費電力解析結果として出力することを特徴とする、付記1記載の消費電力解析方法。
(付記4) 該後処理ステップは、該有効時間から単位時間当たりのゲーテッドクロックの変化回数を示す動作率を求め、該動作率、該レジスタ数及び該メモリ容量係数から、ゲーテッドクロックが挿入された該論理合成段階の後の該回路の消費電力推移を算出して該回路の消費電力解析結果として出力することを特徴とする、付記3記載の消費電力解析方法。
(付記5) 該後処理ステップは、該コンピュータにより該回路の該消費電力解析結果を表示部に表示することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項記載の消費電力解析方法。
(付記6) 該測定ステップは、該コンピュータにより該抽出された信号の有効時間を測定するテストベンチを生成し、該テストベンチを用いて一定区間毎を単位とするシミュレーションを行うことで該信号の有効時間を測定することを特徴とする、付記1〜5のいずれか1項記載の消費電力解析方法。
(付記7) 該抽出ステップは、
該コンピュータにより該メモリ部に格納されたRTLデザイン情報から論理合成後にゲーテッドクロックのイネーブル信号に変換されると判定される信号を抽出し、抽出された信号名及びその信号が存在するモジュールの最上位階層からのパス情報をモジュール毎のレジスタ数と共に該メモリ部に保存するステップと、
該コンピュータにより該メモリ部から読み出した該信号及びパス情報から、該信号の該有効時間を測定するカウンタを備えたテストベンチを生成して該メモリ部に保存するステップとを含むことを特徴とする、付記1〜6のいずれか1項記載の消費電力解析方法。
(付記8) 付記1〜7のいずれか1項記載の消費電力解析方法を用いる半導体集積回路の開発手順であって、
該消費電力解析結果に基づいて、該コンピュータにより該RTL設計段階で回路のアーキテクチャの最適化を行うステップを含むことを特徴とする、半導体集積回路の開発手順。
(付記9) RTL設計段階で回路の論理設計を行い、その後の論理合成段階で回路のゲーテッドクロック化を行う回路の開発手順における消費電力解析をコンピュータに行わせるプログラムであって、
該コンピュータに、該RTL設計段階で、該論理合成段階でゲーテッドクロックに変換されると判定される信号を抽出させてメモリ部に保存させる抽出手順と、
該コンピュータに、該メモリ部に保存された前記信号の有効時間を論理シミュレーションにより測定させて該メモリ部に保存させる測定手順と、
該コンピュータに、該メモリ部に保存された前記有効時間、該回路を構成する機能単位であるモジュール毎のレジスタ数、及び該回路内のメモリ容量が該回路の消費電力に与える影響の度合を示すメモリ容量係数から、該回路の消費電力解析結果を算出させて出力させる後処理手順とを含むことを特徴とする、プログラム。
(付記10) 該後処理手順は、該コンピュータに、該回路の消費電力値を算出させて該消費電力解析結果として出力させることを特徴とする、付記9記載のプログラム。
(付記11) 該後処理手順は、該コンピュータに、一定区間毎のシミュレーションを行わせ、該区間毎の該信号の該有効時間を測定させることで、該回路の消費電力推移を算出させて該回路の消費電力解析結果として出力させることを特徴とする、付記9記載のプログラム。
(付記12) 該後処理手順は、該コンピュータに、該有効時間から単位時間当たりのゲーテッドクロックの変化回数を示す動作率を求めさせ、該動作率、該レジスタ数及び該メモリ容量係数から、ゲーテッドクロックが挿入された該論理合成段階の後の該回路の消費電力推移を算出させて該回路の消費電力解析結果として出力さえることを特徴とする、付記11記載のプログラム。
(付記13) 該後処理手順は、該コンピュータに、該回路の該消費電力解析結果を表示部に表示させることを特徴とする、付記9〜12のいずれか1項記載のプログラム。
(付記14) 該測定手順は、該コンピュータに、該信号の該有効時間を測定するテストベンチを生成させ、該テストベンチを用いて一定区間毎を単位とするシミュレーションを行わせることで該抽出された信号の有効時間を測定させることを特徴とする、付記9〜13のいずれか1項記載のプログラム。
(付記15) 該抽出手順は、
該コンピュータに、該メモリ部に格納されたRTLデザイン情報から論理合成後にゲーテッドクロックのイネーブル信号に変換されると判定される信号を抽出させ、抽出された信号名及びその信号が存在するモジュールの最上位階層からのパス情報をモジュール毎のレジスタ数と共に該メモリ部に保存させる手順と、
該コンピュータに、該メモリ部から読み出した該及びパス情報から、該抽出された信号の該有効時間を測定するカウンタを備えたテストベンチを生成させて該メモリ部に保存させる手順とを含むことを特徴とする、付記9〜14のいずれか1項記載のプログラム。
(付記16) 付記9〜15のいずれか1項記載の消費電力解析を用いる半導体集積回路の開発手順を該コンピュータに行わせるプログラムであって、
該消費電力解析結果に基づいて、該コンピュータに、該RTL設計段階で回路のアーキテクチャの最適化を行わせる手順を含むことを特徴とする、プログラム。
101 本体部
102 ディスプレイ
102a 表示画面
103 キーボード
104 マウス
105 モデム
106 記録媒体
110 ディスク
200 バス
201 CPU
202 メモリ部
203 ディスクドライブ
204 ハードディスクドライブ
M1〜M3 モジュール
Claims (10)
- コンピュータにより、RTL設計段階で回路の論理設計を行い、その後の論理合成段階で回路のゲーテッドクロック化を行う回路の開発手順における消費電力解析方法であって、
該RTL設計段階で、該コンピュータにより該論理合成段階でゲーテッドクロックに変換されると判定される信号を抽出してメモリ部に保存する抽出ステップと、
該コンピュータにより該メモリ部に保存された前記信号の有効時間を論理シミュレーションにより測定して、該メモリ部に保存する測定ステップと、
該メモリ部に保存された前記有効時間、該回路を構成する機能単位であるモジュール毎のレジスタ数、及び該回路内のメモリ容量が該回路の消費電力に与える影響の度合を示すメモリ容量係数から、該コンピュータにより該回路の消費電力解析結果を算出して出力する後処理ステップと
を含むことを特徴とする、消費電力解析方法。 - 該後処理ステップは、該回路の消費電力値を算出して該消費電力解析結果として出力することを特徴とする、請求項1記載の消費電力解析方法。
- 該後処理ステップは、一定区間毎のシミュレーションを行い、該区間毎の該信号の該有効時間を測定することにより、該回路の消費電力推移を算出して該回路の消費電力解析結果として出力することを特徴とする、請求項1記載の消費電力解析方法。
- 該後処理ステップは、該有効時間から単位時間当たりのゲーテッドクロックの変化回数を示す動作率を求め、該動作率、該レジスタ数及び該メモリ容量係数から、ゲーテッドクロックが挿入された該論理合成段階の後の該回路の消費電力推移を算出して該回路の消費電力解析結果として出力することを特徴とする、請求項3記載の消費電力解析方法。
- 該抽出ステップは、
該コンピュータにより該メモリ部に格納されたRTLデザイン情報から論理合成後にゲーテッドクロックのイネーブル信号に変換されると判定される信号を抽出し、抽出された信号名及びその信号が存在するモジュールの最上位階層からのパス情報をモジュール毎のレジスタ数と共に該メモリ部に保存するステップと、
該コンピュータにより該メモリ部から読み出した該信号及びパス情報から、該信号の該有効時間を測定するカウンタを備えたテストベンチを生成して該メモリ部に保存するステップとを含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項記載の消費電力解析方法。 - RTL設計段階で回路の論理設計を行い、その後の論理合成段階で回路のゲーテッドクロック化を行う回路の開発手順における消費電力解析をコンピュータに行わせるプログラムであって、
該コンピュータに、該RTL設計段階で、該論理合成段階でゲーテッドクロックに変換されると判定される信号を抽出させてメモリ部に保存させる抽出手順と、
該コンピュータに、該メモリ部に保存された抽出された信号の有効時間を論理シミュレーションにより測定させて該メモリ部に保存させる測定手順と、
該コンピュータに、該メモリ部に保存された前記有効時間、該回路を構成する機能単位であるモジュール毎のレジスタ数、及び該回路内のメモリ容量が該回路の消費電力に与える影響の度合を示すメモリ容量係数から、該回路の消費電力解析結果を算出させて出力させる後処理手順とを含むことを特徴とする、プログラム。 - 該後処理手順は、該コンピュータに、該回路の消費電力値を算出させて該消費電力解析結果として出力させることを特徴とする、請求項6記載のプログラム。
- 該後処理手順は、該コンピュータに、一定区間毎のシミュレーションを行わせ、該区間毎の該信号の該有効時間を測定させることで、該回路の消費電力推移を算出させて該回路の消費電力解析結果として出力させることを特徴とする、請求項6記載のプログラム。
- 該後処理手順は、該コンピュータに、該有効時間から単位時間当たりのゲーテッドクロックの変化回数を示す動作率を求めさせ、該動作率、該レジスタ数及び該メモリ容量係数から、ゲーテッドクロックが挿入された該論理合成段階の後の該回路の消費電力推移を算出させて該回路の消費電力解析結果として出力さえることを特徴とする、請求項8記載のプログラム。
- 該後処理手順は、該コンピュータに、該回路の該消費電力解析結果を表示部に表示させることを特徴とする、請求項6〜9のいずれか1項記載のプログラム。
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