JP2008134623A - 体積ホログラム光記録媒体、体積ホログラム記録層形成用組成物及び体積ホログラム記録材料 - Google Patents

体積ホログラム光記録媒体、体積ホログラム記録層形成用組成物及び体積ホログラム記録材料 Download PDF

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Abstract

【課題】信号記録後の回折効率等の強度変動を抑え、安定して高いS/N比を発現する、安定性・信頼性に優れる体積ホログラム光記録媒体等を提供する。
【解決手段】記録層中に、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し且つ当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を含む体積ホログラム光記録媒体。但し、式(I)中、R、Rは、炭素数1〜20の有機基を表す。R、Rは、これらが結合された環構造でも良い。
Figure 2008134623

【選択図】図1

Description

本発明は、体積ホログラム光記録媒体等に関し、より詳しくは、複数の可干渉性光の照射により三次元的な情報記録が可能な体積ホログラム光記録媒体等に関する。
近年、光記録媒体のさらなる大容量化、高密度化に向けて、光の干渉による光強度分布に応じて記録層の屈折率を変化させ、ホログラムとして情報を記録する体積ホログラム方式の光記録媒体が開発されている。
ホログラム作製に関する一般的原理は、いくつかの文献や専門書(非特許文献1参照)等に記載されている。これらによれば、2光束のコヒーレントなレーザー光の一方を記録対象物に照射し、その光を受け取れる位置に感光性のホログラム記録材料が置かれる。
ホログラム記録材料には、対象物からの光の他に、もう一方のコヒーレントな光が、対象物に当たらずに直接照射される。対象物からの光を物体光、また直接記録材料に照射される光を参照光といい、参照光と物体光との干渉縞が画像情報として記録される。次に処理された記録材料に参照光と同じ光(再生光)を照射すると、記録の際に対象物から記録材料に最初に到達した反射光の波面を再現するようにホログラムによって回折され、その結果、対象物の実像とほぼ同じ物体像を3次元的に観測することができる。
参照光と物体光を同じ方向からホログラム記録材料に入射させて形成されるホログラムを透過型ホログラム、参照光と物体光を反対側から入射させて形成したホログラムを反射型ホログラムという。干渉縞間隔に対して膜厚が十分に厚い(通常は干渉縞間隔の5倍以上、又は1μm以上程度の膜厚を言う)ホログラムを体積型ホログラムといい、膜厚方向に記録を行えるために、膜厚が大きいほうが高密度での記録が可能である。
公知の体積位相型ホログラム記録材料の例としては、湿式処理や漂白処理が不要なライトワンス形式があり、その組成としては、樹脂マトリックスに光活性化合物を相溶させたものが一般的である。例えば、樹脂マトリックスに、ラジカル重合やカチオン重合可能なモノマーを組み合わせたフォトポリマー方式が挙げられる(特許文献1参照)。
情報の記録時は、物体光と参照光が照射されると、記録層には明部と暗部からなる干渉縞が形成される。例えば、光活性化合物がラジカル重合性化合物である場合、明部では、光ラジカル重合開始剤が光を吸収してラジカル活性種へと変化する。このラジカル活性種は近隣のラジカル重合性化合物に付加反応し、その付加生成物はラジカル活性種へと変化する。さらに、このラジカル活性種となった付加生成物は近隣のラジカル重合性化合物に付加反応する。この一連の光重合反応が繰り返し起こることで記録層に明部のポリマーが生成される。
一方、明部の重合反応にともなってラジカル重合性化合物の濃度勾配ができ、記録層中の暗部にあるラジカル重合性化合物は明部へと拡散移動し、反対に、明部にある他の成分は暗部へと拡散移動する。これにより、干渉縞の明部と暗部は異なる化合物により構成されて、異なる屈折率を持つようになる。
その結果、体積ホログラム光記録媒体は、この屈折率差を情報として保持する。屈折率差が大きいほど回折効率が大きくなるため、屈折率差を持たせるために、樹脂マトリックス又はモノマーのどちらか一方に、芳香環、ヘテロ環、塩素、臭素等を有する化合物を用いる等の工夫がなされている。
ところで、フォトポリマー方式は一般的に樹脂マトリックス、光活性化合物、光重合開始剤の基本組成からなり、高回折効率と乾式処理を両立できうる実用的で有望な方式であるが、記録に際しての最適な感度、十分な回折効率、高S/N比を有し、高い多重度を達成するものがさらに求められており、またさらに記録信号の安定性や信頼性に優れるものが望まれている。それらを達成するために記録用組成物の組成や媒体の製法について種々検討がなされている。
例えば、特許文献2では、連鎖移動剤や重合禁止剤を使用している。特許文献2の例ではフェノール類や、アリル化合物、アミン系化合物に代表される一般に連鎖移動剤、重合遅延剤と称される化合物の添加について述べられている。
しかしながら、これらの化合物の添加によって、光反応の遅延や重合開始までの誘導期間の延長等の影響は出るものの、記録信号の経時変化抑制や信号のS/N比向上等に対する効果は十分ではなかった。
また、特許文献3では、体積ホログラム記録媒体において2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を添加することが記載されている。
これも重合遅延、連鎖移動剤としての働きを期待して添加されているものと考えられるが、信号強度の変動や媒体の安定性、信頼性等に関しては、何の効果も言及されていない。
また、特許文献4では、体積ホログラム記録媒体において3級アミンを添加する系が記載されている。3級アミンを添加する理由は明確に記載されていないが、特許文献4によると感度及び記録品質を向上させることができるとしている。
しかしながら、具体的な信号品質等については述べられておらず、また媒体組成物中にアミンを添加することから、媒体の耐久性低下等も懸念される。
また、特許文献5では、酸素透過層を有する体積ホログラム記録媒体が記載されている。
特許文献5によれば、媒体に浸透する酸素がラジカル重合反応を停止することにより記録品質を向上し、多重記録性能に優れた媒体が得られるとされている。
しかしながら、酸素が媒体に均一に浸透しにくいため効果が発揮されなかったり、また浸透した酸素や水分が媒体の寿命を短くするという懸念があり、期待した効果が十分に得られるとは思われない。
坪内順平編、「ホログラフィックディスプレイ」第2章、産業図書 特許第3737306号公報 国際公開第2006/093846号パンフレット 特表2004−537620号公報 国際公開第2005/078532号パンフレット 特開2006−267596号公報
フォトポリマー組成物を用いたホログラム用記録媒体においては、光活性化合物の重合に基づきホログラム記録がなされる。
そのため光重合反応を的確に制御することが信号記録の品質の向上に寄与すると考えられ、上に挙げた例は該重合反応を調整する働きを有すると思われる化合物を添加すること等の検討の一例といえる。上に挙げた例ではフェノール類やメルカプト化合物、アリル化合物、アミン系化合物に代表される一般に連鎖移動剤、重合遅延剤と称される化合物の添加について述べられているが、これらの化合物の添加によっても光反応の遅延や重合開始までの誘導期間の延長等の影響は出るものの、記録信号の経時変化抑制や信号のS/N比向上等に対する効果は十分ではなかった。
即ち、従来ホログラム記録媒体に光を照射した場合の光反応を制御する試みは多くなされていたものの、単に一般的な重合禁止剤、連鎖移動剤、重合制御剤と称されるものを添加したのみでは十分な効果を発現させるに至っていないのが現状である。
特に、明部以外での反応もしくは光照射後にも継続する反応等所謂、暗反応と呼ばれる反応によって招聘される回折効率の経時変化については、今まで十分制御、抑制されていたとはいえない。一旦記録された回折効率が経時と共に変動することは信号記録の信頼性の低下や、光活性化合物の効率的な使用を妨げることになる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものである。
即ち、本発明の目的は、記録後の回折効率の比を適切な範囲とすることにより、信号記録後の回折効率等の強度変動を抑え、安定して高いS/N比を発現する、安定性・信頼性に優れる体積ホログラム光記録媒体を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、上記体積ホログラム光記録媒体に用いられる体積ホログラム記録層形成用組成物を提供することにある。
さらに、本発明の他の目的は、上記体積ホログラム光記録媒体に用いられる体積ホログラム記録材料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、記録1分後と記録5分後の回折効率の比R1がR1≦4の範囲となる場合に、記録信号等の強度変動を抑え、安定して高いS/N比を発現する、安定性・信頼性に優れる体積ホログラム光記録媒体等を得られることを見出した。
本発明者らの検討によると、特にテルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの構造を含む化合物が、暗反応を抑制し、適度に重合の進行を抑え、回折効率の比をR1≦4の範囲とすることができることを発見した。これによって、記録時に光が照射された時に、照射された部分だけが反応を生じ、未照射部では反応を生じないため、ビットエラーレートが向上し、記録品質が良好な記録媒体が得られるものと考えられる。また未照射部の無駄な光活性化合物の消費を抑えるために記録のダイナミックレンジを高くすることが可能であり、記録を書き込んだ後の回折効率の変化も抑制することができるため、高いS/N比を有し、記録の安定性や信頼性を高めることができるのではないかと思われる。
Figure 2008134623
(式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
即ち、本発明によれば、体積ホログラム光記録において、記録1分後と記録5分後の回折効率の比R1がR1≦4の範囲となることを特徴とする体積ホログラム光記録媒体が提供される。
ここで、回折効率の比R1は、0.1≦R1≦4の範囲であることが好ましい。また、記録1分後と記録1日後の回折効率の比R2が0.1≦R2≦5であることが好ましく、さらに、R2が0.7≦R2≦4の範囲であることが好ましい。
また、体積ホログラム光記録媒体の記録層に、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を含むことが好ましい。
Figure 2008134623
(式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
さらに、またテルペノイド骨格を有する化合物(A1)が、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネンから選ばれることが好ましい。
そして少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)が、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘプタジエン、リノール酸若しくはその誘導体、リノレン酸若しくはその誘導体から選ばれることがさらに好ましい。
また、本発明によれば、体積ホログラム光記録媒体に使用する体積ホログラム記録層形成用組成物であって、重合性を有する光活性化合物(B)を含んだ光形像可能な系において、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を添加することを特徴とする体積ホログラム記録層形成用組成物が提供される。
Figure 2008134623
(式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
ここで、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)が、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネンから選ばれることが好ましい。また少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)が、1,4−シクロヘキサジエン及び1,4−シクロヘプタジエンから選ばれることが好ましい。
そして、体積ホログラム記録層形成用組成物に、さらに樹脂マトリックス(C)及び光重合開始剤(D)を含むことがさらに好ましい。また重合性を有する光活性化合物(B)が、ラジカル重合性モノマーであることがさらに好ましい。
次に、本発明によれば、上述の体積ホログラム記録層形成用組成物を含有することを特徴とする体積ホログラム記録材料が提供される。
また、本発明によれば、上述の体積ホログラム記録材料を含有する層を備えることを特徴とする体積ホログラム光記録媒体が提供される。
本発明によれば、信号記録後の回折効率等の強度変動を抑え、安定して高いS/N比を発現する、安定性・信頼性に優れる体積ホログラム光記録媒体等を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、以下の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定されるものではない。
本実施の形態が適用される体積ホログラム光記録媒体は、体積ホログラム光記録において、記録1分後と記録5分後の回折効率の比R1がR1≦4であり、好ましくは0.1≦R1≦4、より好ましくは0.3≦R1≦3、さらに好ましくは0.3≦R1≦2である。
なお回折効率とは、記録された回折格子に対し光を照射した際に、回折された光の強度の入射光強度に対する比で与えられる数値である。
本実施の形態に用いられる回折効率の比R1は、記録1分後の回折効率(D/E1min)と、記録5分後の回折効率(D/E5min)の比をR1=(D/E5min)/(D/E1min)として算出した。R1が4より過度に大きい場合、記録信号の経時変化が大きくS/N比が低くなり、記録の安定性や信頼性が低下する。
さらに、本実施の形態の体積ホログラム光記録媒体は、体積ホログラム光記録において、記録1分後と記録1日後の回折効率の比R2が0.1≦R2≦5、より好ましくは0.3≦R2≦4、さらに好ましくは0.3≦R2≦3である。
本実施の形態に用いられる回折効率の比R2は、記録1分後の回折効率(D/E1min)と、記録1日後の回折効率(D/E1day)の比をR2=(D/E1day)/(D/E1min)として算出した。R2が5より過度に大きい場合、記録信号の経時変化が大きくS/N比が低くなり、記録の安定性や信頼性が低下する。
回折効率の経時変化を小さくし、R1、R2の値を一定の範囲に保つためには、複数の因子を制御する必要があると考えられる。
即ち、記録後の回折効率の変動は必ずしも暗反応を抑制するのみにより達成されるものではない。暗反応を抑制できたとしても、重合性モノマーが光反応によって重合した重合体が、マトリックス中で拡散してしまうような場合、分解等の挙動を示す場合は結果として回折効率が変動する可能性がある。また、暗反応抑制効果を重視する結果、重合性の低下や、記録感度の著しい低下、等を招くこともあり、単に一般に言われる重合抑制剤や連鎖移動剤を用いれば良いというものでもない。
重合性モノマーの重合体の拡散の難易には、マトリックス樹脂の選択、(マトリックス樹脂のガラス転移温度、架橋構造、重合性モノマー重合後の重合体との相溶性等に関わる)、重合性モノマーの反応性、重合後の重合体分子量、マトリックス中での重合体の移動度、等が影響を与えるものと考えられる。例えば、重合制御剤を添加することによって暗反応を抑制できたとしても、生成する重合体の分子量が著しく小さく、記録後にマトリックス中に拡散してしまうような場合は記録後の回折効率が変動してしまう場合がある。
このように、重合制御のための添加剤は、重合体の分子量、重合性に大きな影響を与えうる。よって、回折効率の変動を抑制するためには、マトリックス樹脂や重合性モノマーの適切な選択に加え、重合制御のための添加剤を正しく選ぶ必要がある。
本実施の形態で示した、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)、前述した一般式(I)を有する化合物(A2)、若しくは、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)はこれらの条件を満たすものと考えられる。
上記内容に基づき、回折効率の変動を制御するための主だった手段を以下にまとめる。
(1)上述の化合物(A1)、化合物(A2)、化合物(A3)(以下、これらをまとめて(A)成分と記すことがある。)に代表される特定の連鎖移動剤等を適量用い、暗反応を抑制する。
(2)光活性化合物(B)として、重合したときにマトリックス中に拡散しない重合性モノマーを用いる。
(3)樹脂マトリックス(C)として、ガラス転移温度(Tg)が適正な温度範囲となる系を選択する。
以下、(1)〜(3)を踏まえ、本発明の実施の形態について具体的に説明する。
I.体積ホログラム記録層形成用組成物
R1≦4の体積ホログラム光記録媒体を得るためには、記録層に、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、前述した一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を含むことが好ましい。
以下、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、前述した一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)とについて説明する。
1.テルペノイド骨格を有する化合物(A1)
本実施の形態に使用するテルペノイド骨格を有する化合物(A1)は、テルペノイド骨格を有するものであればどのような化合物でもよい。
具体的には、例えば、モノテルペン類(例えば、カンファー、メントール、リモネン、テルピネロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、テルピノレン、α,β,γ−テルピネン等);セスキテルペン類(例えば、ファルネソール、ネロリドール、カリオフィレン等);ジテルペン類(例えば、アビエチン酸、タキソール、ピマール酸、ゲラニルゲラニオール、フィトール等);トリテルペン類(例えば、スクアレン等);カロテノイド類等が挙げられる。これらの中では、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン等が特に好ましい。
2.一般式(I)で表される化合物(A2)
本実施の形態における体積ホログラム記録層形成用組成物に使用される一般式(I)で表される化合物は、下記一般式(I)の構造で表される化合物であれば特に限定されない。
Figure 2008134623
(式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
具体的には、例えば、2,3,4−トリメチル−2−ペンテン、2,3−ジメチル−2−ブテン、6,6−ジメチルフルベン、イソプロピリデンマロン酸ジエチル、5−メチル−2−(1−メチルエチリデン)−シクロヘキサノン等が挙げられる。この中では6,6−ジメチルフルベンが好ましい。
3.少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)
本実施の形態において使用するのが好ましい、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)としては、具体的には以下のものが挙げられる。
例えば、環構造を有するものとしては、1,4−シクロヘキサジエン、1−メチル−1,4−シクロヘキサジエン、1,2−ジメチル−1,4−シクロヘキサジエン、1−エチル−1,4−シクロヘキサジエン、1−プロピル−1,4−シクロヘキサジエン、1−フェニル−1,4−シクロヘキサジエン、1−メトキシ−1,4−シクロヘキサジエン、1−アセト−1,4−シクロヘキサジエン、1−クロロ−1,4−シクロヘキサジエン、1−ブロモ−1,4−シクロヘキサジエン、4,7−ジヒドロインダン、1,2,3,4,5,8−ヘキサヒドロナフタレン、1,4−シクロヘプタジエン、1,4−シクロオクタジエン等が挙げられる。
また、非環式化合物の例としては、1,4−ヘプタジエン、1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,4−ペンタジエン、3,6−ノナンジエン−1−オール、9,12−オクタデカジエノール、リノレン酸、γ−リノレン酸、およびリノレン酸メチル、リノレン酸エチル、リノレン酸イソプロピル、リノレン酸無水物等のリノレン酸誘導体、リノール酸、およびリノール酸メチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、リノール酸無水物等のリノール酸誘導体、エイコサペンタエン酸、エイコサペンタエン酸エチル等のエイコサペンタエン酸誘導体、ドコサヘキサエン酸、ドコサヘキサエン酸エチル等のドコサヘキサエン酸誘導体等が挙げられる。
これら、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、上述の一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を用いることにより、ホログラム記録時の明部で生ずる光反応を制御することが可能となる。また、明部以外での重合反応を抑制し、通常は光の照射後も一定時間継続する重合反応をも抑制できる。さらには、記録感度を調節することも可能となる。
これにより、明部でのみ重合反応が起こり、暗部での反応が抑制されるため、記録信号のS/N比を大きく向上させることができる。
また、光照射後の重合反応(暗反応)も抑制されるために、一旦記録した信号の強度変動も抑えられる。このため、記録信号の経時変化等を防ぐことができ、信頼性が向上する。さらに、記録部以外の反応が抑えられるために、光活性化合物が効率的に使用される。この結果、記録のダイナミックレンジも増大すると考えられる。
本実施の形態の体積ホログラム光記録媒体に使用する体積ホログラム記録層形成用組成物は、樹脂マトリックス、光活性化合物、光重合開始剤等からなる一般的な体積ホログラム記録層形成用組成物を使用することができるが、特に、重合性を有する光活性化合物(B)を含んだ光形像可能な系において、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、上述の一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を添加することが好ましい。
4.重合性を有する光活性化合物(B)
本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物に使用される重合性を有する光活性化合物(B)の種類は特に制限されず、公知の化合物の中から適宜選択することが可能であるが、生成する重合体の分子量が著しく小さく、記録後にマトリックス中に拡散してしまうような場合には記録後の回折効率が変動してしまう場合があるため、通常はモノマー重合体の分子量が500以上となるモノマーを用いる。ここでモノマー重合体の分子量は、記録後の光記録媒体から溶媒にて記録層を抽出し、抽出されたモノマー重合体の分子量をGPC等の公知の方法で測定することによって評価できる。重合性モノマーの例としては、以下のカチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマー等が挙げられる。
4−1)カチオン重合性モノマー
カチオン重合性モノマーの例としては、オキシラン環を有する化合物、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、ビニルエーテル類、N−ビニル化合物、オキセタン環を有する化合物等を挙げることができる。
中でも、少なくともオキセタン環を有する化合物を用いることが好ましく、さらには、オキセタン環を有する化合物と共にオキシラン環を有する化合物を併用することが好ましい。
オキシラン環を有する化合物としては、1分子内に2個以上のオキシラン環を含有するプレポリマーを挙げることができる。
このようなプレポリマーの例としては、脂環式ポリエポキシ類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物及びエポキシ化ポリブタジエン類等が挙げられる。
これらのプレポリマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スチレン及びその誘導体の例としては、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
ビニルナフタレン及びその誘導体の例としては、1−ビニルナフタレン、α−メチル−1−ビニルナフタレン、β−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メトキシ−1−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、イソブチルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル等が挙げられる。
N−ビニル化合物の例としては、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−ビニルフェノチアジン等が挙げられる。
オキセタン環を有する化合物の例としては、特開2001−220526号公報、特開2001−310937号公報等に記載されている、公知の各種のオキセタン化合物が挙げられる。
上記例示のカチオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
4−2)アニオン重合性モノマー
アニオン重合性モノマーの例としては、炭化水素モノマー、極性モノマー等が挙げられる。
炭化水素モノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、ビニルピリジン、ビニルアントラセン、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
極性モノマーの例としては、メタクリル酸エステル類(例えば、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル等);アクリル酸エステル類(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等);ビニルケトン類(例えば、メチルビニルケトン、イソプロピルビニルケトン、シクロヘキシルビニルケトン、フェニルビニルケトン等);イソプロペニルケトン類(例えば、メチルイソプロペニルケトン、フェニルイソプロペニルケトン等);その他の極性モノマー(例えば、アクリロニトリル、アクリルアミド、ニトロエチレン、メチレンマロン酸エステル、シアノアクリル酸エステル、シアン化ビニリデン等)等が挙げられる。
上記例示のアニオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
4−3)ラジカル重合性モノマー
ラジカル重合性モノマーとは、1分子中に1つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であり、例としては、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(n−又はi−)プロピル(メタ)アクリレート、(n−、i−、sec−又はt−)ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アダマンチル、クロロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェネチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシフェネチル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、スルファモイルフェニル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ビスフェノールF−EO変性ジアクリレート、ビスフェノールA−EO変性ジアクリレート、ジブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
(メタ)アクリルアミド類の例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−トリル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート、安息香酸ビニル、t−ブチル安息香酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、4−エトキシ安息香酸ビニル、4−エチル安息香酸ビニル、4−メチル安息香酸ビニル、3−メチル安息香酸ビニル、2−メチル安息香酸ビニル、4−フェニル安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル等が挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、p−アセチルスチレン、p−ベンゾイルスチレン、2−ブトキシメチルスチレン、4−ブチルスチレン、4−sec−ブチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、ジクロロスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、p−エトキシスチレン、2−エチルスチレン、2−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェノキシスチレン、p−フェニルスチレン等が挙げられる。
上記例示のラジカル重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
上記例示したカチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマーは、何れを使用することもでき、また、二種以上を併用してもよい。但し、樹脂マトリックスを形成する反応を阻害し難いという理由から、光活性化合物としては、ラジカル重合性モノマーを使用することが好ましい。
本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物には、さらに樹脂マトリックス(C)、光重合開始剤(D)を含むことが好ましい。
5.樹脂マトリックス(C)
本実施の形態の樹脂マトリックス(C)は、溶剤に溶解可能な樹脂を用いても、三次元架橋させた樹脂を用いてもよい。
溶剤に溶解可能な樹脂としては、塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他のアクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、アセチルセルロース等が挙げられる。この中で好ましくは、ポリメチルメタクリレートである。
三次元樹脂マトリックスは溶剤不溶性であり、常温で液状である重合性化合物と重合性化合物に対し反応活性な化合物との反応硬化物を含む。三次元架橋樹脂マトリックスは物理的な障害となるため、記録時における体積変化を抑制する。即ち、記録後の記録層では、明部は膨張し暗部は収縮し、体積ホログラム光記録媒体表面に凹凸が生じてしまう。この体積変化を抑制するために、記録層には三次元架橋樹脂マトリックスを用いるのがより好ましい。
また、樹脂マトリックス物性によって重合性モノマーの移動度や、重合性モノマーの重合体の拡散の難易度等が影響を受けるため適切な物性の樹脂マトリックスを選択する必要がある。例えば、重合性モノマーの移動度の観点からは樹脂マトリックスのガラス転移温度は低い方が好ましいが、重合後の重合体拡散を抑制するという点や、記録媒体の耐久性といった点等からはガラス転移温度は高い方が好ましい。
これらを総合的に勘案すると樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgは通常−45℃以上、好ましくは−40℃以上、通常200℃以下の範囲にあることが好ましい。ガラス転移温度Tgが低すぎると、記録後の信号安定性(回折効率の安定性)が不足し、高すぎると記録がしにくかったり記録が出来ないことがある。
ここで、樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgは実質ホログラム記録層のガラス転移温度Tgに等しく、ホログラム記録媒体から記録層のみを取り出し、適当な大きさに切り出したものを、動的粘弾性測定装置等公知の方法を用いて測定することによって評価できる。
尚、樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgは、主に次の3つの要因を制御することによって調整できる。
1)樹脂マトリックスを構成するポリオール、ポリイソシアネート、エポキシ等の構造
2)樹脂マトリックスの架橋密度
3)樹脂マトリックスを構成するポリオール、ポリイソシアネート、エポキシ等の分子量
一般に、樹脂マトリックスの架橋密度が増大すると、樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgは上昇する。即ち、架橋に寄与する3官能以上のポリオール、ポリイソシアネート等の割合を制御することによって、樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgを調整することができる。3官能以上のポリオール、ポリイソシアネート等の割合は、通常、全マトリックス重量に対して0.1重量%以上であり、樹脂マトリックスの構造、樹脂マトリックス原材料の分子量等を考慮して100重量%までの範囲で適当な配合割合が選択される。
また、一般に、原材料の分子量が大きいほど樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgは低下する。よって、原材料の分子量を所定の範囲に制御することによって、樹脂マトリックスのガラス転移温度Tgを調整することができる。
三次元架橋樹脂マトリックスを形成するのに使用できる反応の例としては、これらに限定されるものではないが、カチオンエポキシ重合、カチオンビニルエーテル重合、カチオンアルケニルエーテル重合、カチオンアレンエーテル重合、カチオンケテンアセタール重合、エポキシ−アミン付加重合、エポキシ−チオール付加重合、不飽和エステル−アミン付加重合(マイケル付加による)、不飽和エステル−チオール付加重合(マイケル付加による)、ビニル−シリコンヒドリド付加重合(ヒドロシリル化)、イソシアネート−ヒドロキシル付加重合(ウレタン形成)、イソシアネート−チオール付加重合及びシアネート−アミン付加重合(ウレア形成)等がある。
上記の反応は、適当な触媒により可能になり、又は促進される。
例えば、カチオンエポキシ重合は、BF3を主成分にした触媒を用いて室温で速く起こり、他のカチオン重合はプロトン存在下で進行し、エポキシ−メルカプタン反応とマイケル付加はアミン等の塩基により促進され、ヒドロシリル化は白金等の遷移金属触媒の存在化で速く進行し、ウレタンとウレア形成はスズ触媒が用いられるときに速く進行する。
これらのうち、適度な温度、時間で架橋反応することが可能である、イソシアネート−ヒドロキシル付加反応、イソシアネート−アミン付加反応、イソシアネート−チオール付加反応、エポキシ−アミン付加反応、エポキシ−チオール付加反応が好ましい。
以下これらの反応に用いることができる原料化合物について説明する。
5−1)ポリイソシアネート
イソシアネート−ヒドロキシル反応、イソシアネート−アミン反応、イソシアネート−チオール反応で使用できるポリイソシアネートは、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のイソシアネート基の数としては、通常2以上であれば特に制限されないが、イソシアネート基の数が過度に少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、イソシアネート基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。イソシアネート基がマトリックス中に過度に多く残存すると、マトリックスの保存安定性を悪化させる可能性がある。
本実施の形態で使用するポリイソシアネートの例としては、脂肪族イソシアネート(例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等);脂環族イソシアネート(例えば、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等);芳香族イソシアネート(例えば、トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5’−ジイソシアネート等);及びこれらの多量体等が挙げられ、中でも3〜7量体が好ましい。
また、水、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類との反応物等も挙げられる。これらの中では、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びこれらの多量体、若しくはその誘導体が特に好ましい。
また、上記のイソシアネート類と、分子内に2個以上の活性水素を有する化合物とを反応させ、多官能の末端イソシアネート基を有するポリイソシアネート(プレポリマー)等も使用することができる。分子内に2個以上の活性水素を有する化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、及び後述のポリオール類等等を用いることができる。
イソシアネート基を有する化合物の数平均分子量は、100以上50,000以下が好ましく、より好ましくは150以上10,000以下、さらに好ましくは150以上5,000以下である。数平均分子量が100より過度に小さいと、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、数平均分子量が10,000より過度に大きいと他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
尚、イソシアネート基を有する化合物は、本実施の形態の効果を著しく損なわない範囲において、イソシアネート基以外の構成要素を含んでいてもよい。
5−2)ポリオール
イソシアネート−ヒドロキシル反応で使用できるポリオールは、1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のヒドロキシル基の数としては、通常2以上であれば特に制限されないが、ヒドロキシル基の数が過度に少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、ヒドロキシル基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。ヒドロキシル基がマトリックス中に過度に多く残存すると、マトリックスの吸湿性が高くなり、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
ポリオールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリオールの数平均分子量は、100以上50,000以下が好ましく、より好ましくは150以上10,000以下、さらに好ましくは150以上5,000以下である。数平均分子量が100より過度に小さいと、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、数平均分子量が50,000より過度に大きいと他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
5−3)エポキシ化合物
エポキシ−アミン反応、エポキシ−チオール反応に使用できるエポキシ化合物は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のエポキシ基の数としては、通常2以上であれば特に制限されないが、エポキシ基の数が過度に少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、エポキシ基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。エポキシ基がマトリックス中に過度に多く残存すると、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物の例としては、ポリオールのポリグリシジジルエーテル化合物(例えば、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等);4〜7員環の環状脂肪族基を有する脂環式エポキシ化合物(例えば、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート等);ビスフェノールA型エポキシ化合物;水添ビスフェノールA型エポキシ化合物;ビスフェノールF型エポキシ化合物;フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ基を有する化合物の数平均分子量は、100以上50,000以下が好ましく、より好ましくは150以上10,000以下、さらに好ましくは150以上5,000以下である。数平均分子量が100より過度に小さいと、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、数平均分子量が50,000より過度に大きいと他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
5−4)アミン
イソシアネート−アミン付加反応、エポキシ−アミン付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のアミノ基を有するものであればその種類は特に制限されない。
1分子中に2つ以上のアミノ基を有する化合物の例としては、脂肪族アミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミン等);脂環族アミン(例えば、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン等);芳香族アミン(例えば、m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミン等)等がある。
アミノ基を有する化合物の数平均分子量は、100以上50,000以下が好ましく、より好ましくは150以上10,000以下、さらに好ましくは150以上5,000以下である。数平均分子量が100より過度に小さいと、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、数平均分子量が50,000より過度に大きいと他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
5−5)チオール
イソシアネート−チオール付加反応、エポキシ−チオール付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のチオール基を有するものであればその種類は特に制限されない。
1分子中に2つ以上のチオール基を有する化合物の例としては、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,9−ノナンジチオール等が挙げられる。
6.光重合開始剤(D)
光重合開始剤(D)は、公知の光重合開始剤であれば、何れを用いることも可能である。例としては、アゾ系化合物、アジド系化合物、有機過酸化物、有機硼素酸塩、オニウム塩類、ビスイミダゾール誘導体、チタノセン化合物、ヨードニウム塩類、有機チオール化合物、アルキルフェノン系化合物、アシルホスフィンオキサイド系化合物等の有機りん化合物、オキシムエステル系化合物、ハロゲン化炭化水素誘導体等が用いられる。これらは何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。中でも、光重合開始剤としては、可視光領域で重合反応が生じるという理由から、チタノセン化合物、アシルフォスフィンオキサイド化合物、オキシムエステル系化合物等が好ましい。
6−1)
光重合開始剤としてチタノセン化合物を使用する場合、その種類は特に限定はされないが、例えば特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報等に記載されている各種のチタノセン化合物の中から、適宜選択して使用することができる。
チタノセン化合物の具体例としては、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ジ−クロライド、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−フェニル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4,6−トリフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,4−ジ−フルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニ−1−イル、ジ−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,3,5,6−テトラフルオロフェニ−1−イル、−メチルシクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロフェニ−1−イル、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)−フェニ−1−イル等が挙げられる。
特に、ジ−シクロペンタジエニル−Ti−ビス−2,6−ジフルオロ−3−(ピリ−1−イル)−フェニ−1−イルは、約550nm付近まで吸収を有するので、光源としてアルゴンイオンレーザー(488nm)やFD−Nd/YAGレーザー(532nm)を使用することができ、汎用性が高いことから、光重合開始剤として好ましく用いられる。
6−2)
アシルフォスフィンオキサイド化合物の具体例としては、トリフェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド、2,6−ジクロルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドの様に1分子中に光による開裂点を一ヶ所しか持たない単官能開始剤と、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6ジクロルベンゾイル)−4−プロピルフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6ジクロルベンゾイル)−2,5ジメチルフェニルフォスフィンオキサイド等の様に1分子中に光による開裂点を二ヶ所有する2官能性の開始剤が挙げられる。
6−3)
オキシムエステル系化合物の具体例としては、以下の構造を有するものが挙げられる。
Figure 2008134623
上記式中、R〜Rは任意の置換基を表す。
具体的には、1,2−オクタンジオン、1−[4−(フェニルチオ)−2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン、1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−1−(0−アセチルオキシム)等が挙げられる。
上記の各種の光重合開始剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
光重合開始剤の使用量は、体積ホログラム記録層形成用組成物の全構成成分((A)+(B)+(C)+(D)+(その他))に対する比率で、通常0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、特に好ましくは0.1重量%以上、中でも0.5重量%以上、また、通常10重量%以下、中でも5重量%以下の範囲とすることが好ましい。ここで、(A)成分には、前述した化合物(A1)、化合物(A2)、化合物(A3)が含まれる。
光重合開始剤の使用量が過度に少ないと、ラジカルの発生量が少なくなるため、光重合の速度が遅くなり、ホログラム記録感度が低くなる場合がある。一方、光重合開始剤の使用量が過度に多いと、光照射により発生したラジカル同士が再結合したり、不均化を生じたりするため、光重合に対する寄与が少なくなり、やはりホログラム記録感度が低下する場合がある。
また、光重合開始剤が多すぎる場合は、一時に発生するラジカル量が不必要に多くなる結果、生成する重合体の分子量の著しい低下を招く場合もある。このような場合は、前述したような重合体の樹脂マトリックス中での拡散が生じやすくなり、回折効率の変動の原因となりうる。2以上の光重合開始剤を併用する場合には、それらの合計量が上記範囲を満たすようにする。
7.成分の配合比
樹脂マトリックス(C)100重量部に対する光活性化合物(B)の割合は、0.5重量部以上100重量部以下、中でも、1重量部以上50重量部以下であることが好ましい。光活性化合物の使用量が過度に少ないと、屈折率の変化が小さく、記録効率が低くなる場合がある。一方、光活性化合物の使用量が過度に多いと、未反応の光活性化合物が多く残り、記録材料とした時にブリードアウトの原因となる場合がある。
(A)成分である、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、前述した一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物は、体積ホログラム記録層形成用組成物の全構成成分((A)+(B)+(C)+(D)+(その他))に対して、((A1)+(A2)+(A3))の和が通常、10ppm〜5%、好ましくは、100ppm〜1%の範囲となるように用いられる。((A1)+(A2)+(A3))の和が過度に多いと、回折効率や感度が低下する傾向がある。反対に、((A1)+(A2)+(A3))の和が過度に少ないと、所望の効果が得られなくなる。
8.その他の成分
本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物は、本実施の形態の趣旨に反しない限りにおいて、上述の成分の他に、その他の成分を含有していてもよい。
例えば、本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物には、増感体の励起波長や励起エネルギーの制御、反応の制御、特性の改良等の必要に応じて、任意の添加剤を配合することができる。
添加剤の例としては、以下の化合物が挙げられる。
例えば、増感体の励起を制御する化合物を添加することができる。この場合の例として、増感剤、増感補助剤等が挙げられる。
増感剤としては、公知の各種の増感剤の中から、任意に選択して用いることができ、記録に使用するレーザー光の波長と使用する開始剤の種類にもよるが、緑色レーザーを用いる系の場合、好ましい増感剤の具体例としては、特開平5−241338号公報、特開平2−69号公報、特公平2−55446号公報等に記載されている化合物が、青色レーザーを用いる系の場合は、特開2000−10277号公報、特開2004−198446号公報等に記載されている化合物が挙げられる。上記例示の各種の増感剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、反応の制御に使用する化合物を添加することができる。この場合の例としては、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、相溶化剤、反応補助剤等が挙げられる。
その他、特性改良上必要とされ得る添加剤の例としては、分散剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。
これらの添加剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
添加剤の使用量は、本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物の全構成成分((A)+(B)+(C)+(D)+(その他))に対する比率で、通常0.001重量%以上、中でも0.01重量%以上、また、通常30重量%以下、中でも10重量%以下の範囲とすることが好ましい。二以上の添加剤を併用する場合には、それらの合計量が上記範囲を満たすようにする。
II.体積ホログラム記録材料
本発明の一実施形態に係る体積ホログラム記録層形成用組成物を用いた体積ホログラム記録材料を以下「本実施の形態の体積ホログラム記録材料」という。
本実施の形態の体積ホログラム記録材料は、本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物のみからなっていてもよく、その他の成分を含有していてもよい。本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組合せ及び比率で併用してもよい。また、その他の成分に特に制限は無いが、例としては光分散剤、色材等の各種の添加剤が挙げられる。その他の成分の含有量も、本実施の形態の効果を著しく損なわない限りにおいて任意である。
III.体積ホログラム光記録媒体
本実施の形態の体積ホログラム光記録媒体は、合成樹脂を含有して構成される記録層を少なくとも備えてなる。本実施の形態の体積ホログラム光記録媒体におけるその他の具体的な構成に制限は無く、任意である。以下、本発明の一実施形態に係る体積ホログラム光記録媒体(これを「本実施形態の光記録媒体」という場合がある。)について詳しく説明する。
本実施形態の光記録媒体は、前述した本実施の形態における体積ホログラム記録材料を用いて形成された記録層を備えて構成される。本実施形態の光記録媒体は、必要に応じて、支持体及びその他の層を備えて構成される。
記録層は、情報が記録される層である。記録層の厚みにも特に制限は無く、記録方法等を考慮して適宜定めればよいが、一般的には、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常1cm以下、好ましくは2,000μm以下の範囲である。記録層が過度に厚過ぎると、光記録媒体における多重記録の際、各ホログラムの選択性が低くなり、多重記録の度合いが低くなる場合がある。また、記録層が過度に薄過ぎると、記録層全体を均一に成形することが困難であり、各ホログラムの回折効率が均一で且つS/N比の高い多重記録が難しくなる場合がある。
通常、光記録媒体は支持体を有し、記録層やその他の層は、この支持体上に積層されて光記録媒体を構成する。ただし、記録層又はその他の層が必要な強度や耐久性を有する場合には、光記録媒体は支持体を有していなくてもよい。
支持体は、必要な強度及び耐久性を有しているものであれば、その詳細に特に制限はなく、任意の支持体を使用することができる。
具体的に、支持体の形状に制限は無いが、通常は平板状又はフィルム状に形成される。
また、支持体を構成する材料にも制限は無く、透明であっても不透明であってもよい。支持体の材料として透明なものを挙げると、アクリル、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトエート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アモルファスポリオレフィン、ポリスチレン、酢酸セルロース等の有機材料;ガラス、シリコン、石英等の無機材料が挙げられる。この中でも、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、アモルファスポリオレフィン、ガラス等が好ましく、特に、ポリカーボネート、アクリル、アモルファスポリオレフィン、ガラスがより好ましい。
一方、支持体上の材料として不透明なものを挙げると、アルミ等の金属;前記の透明支持体上に金、銀、アルミ等の金属、又は、フッ化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の誘電体をコーティングしたもの等が挙げられる。
支持体の厚みにも特に制限は無いが、通常は0.1mm以上、3mm以下の範囲とすることが好ましい。支持体が過度に薄過ぎると光記録媒体の機械的強度が不足し基板が反る場合があり、過度に厚過ぎると光の透過量が減りさらにコストが高くなる場合がある。
また、支持体の表面に表面処理を施してもよい。この表面処理は、通常、支持体と記録層との接着性を向上させるためになされる。表面処理の例としては、支持体にコロナ放電処理を施したり、支持体上に予め下塗り層を形成したりすることが挙げられる。ここで、下塗り層の組成物としては、ハロゲン化フェノール、又は部分的に加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
さらに、表面処理は、接着性の向上以外の目的で行なってもよい。
その例としては、例えば、金、銀、アルミ等の金属を素材とする反射コート層を形成する反射コート処理;フッ化マグネシウムや酸化ジルコニウム等の誘電体層を形成する誘電体コート処理等が挙げられる。また、これらの層は、単層で形成してもよく、2層以上を形成してもよい。
また、支持体は、本実施形態の光記録媒体の記録層の上側及び下側の何れか一方にのみ設けてもよく、両方に設けてもよい。但し、記録層の上下両側に支持体を設ける場合、支持体の少なくとも何れか一方は、活性エネルギー線(励起光、参照光、再生光等)を透過させるように、透明に構成する。
記録層の片側又は両側に透明支持体を有する光記録媒体の場合、透過型又は反射型のホログラムが記録可能である。また、片側に反射特性を有する支持体を用いる場合は、反射型のホログラムが記録可能である。
さらに、支持体にデータアドレス用のパターニングを設けてもよい。パターニング方法に制限は無いが、例えば、支持体自体に凹凸を形成してもよく、反射層(後述する)にパターンを形成してもよく、これらを組み合わせた方法により形成してもよい。
本実施形態の光記録媒体には、上述した記録層及び支持体以外に、その他の層を設けてもよい。その他の層の例としては、保護層、反射層、反射防止層(反射防止膜)等が挙げられる。
保護層は、酸素や水分による感度低下や保存安定性の劣化等の悪影響を防止するための層である。保護層の具体的構成に制限は無く、公知のものを任意に適用することが可能である。例えば、水溶性ポリマー、有機/無機材料等からなる層を保護層として形成することができる。
また、反射層は、光記録媒体を反射型に構成する際に形成される。反射型の光記録媒体の場合、反射層は支持体と記録層との間に形成されていてもよく、支持体の外側面に形成されていてもよいが、通常は、支持体と記録層との間にあることが好ましい。
さらに、透過型及び反射型の何れの光記録媒体についても、記録光及び読み出し光が入射及び出射する側や、或いは記録層と支持体との間に、反射防止膜を設けてもよい。反射防止膜は、光の利用効率を向上させ、かつゴースト像の発生を抑制する働きをする。
本実施形態の光記録媒体の製造方法に特に制限は無く、任意の方法で製造することが可能である。例としては、本実施の形態の体積ホログラム記録材料を支持体に無溶剤で塗布し、記録層を形成して製造することができる。この際、塗布方法としては任意の方法を使用することができる。具体例を挙げると、スプレー法、スピンコート法、ワイヤーバー法、ディップ法、エアーナイフコート法、ロールコート法、及びブレードコート法、ドクターロールコート法等が挙げられる。
また、特に膜厚の厚い記録層を形成する場合には、本実施の形態の体積ホログラム記録材料を型に入れて成型する方法や、離型フィルム上に塗工して型を打ち抜く方法を用いて、記録層を形成することもできる。
また、本実施の形態の体積ホログラム記録材料を溶剤と混合して塗布液を調製し、これを支持体上に塗布し、乾燥して記録層を形成してもよい。この場合も、塗布方法としては任意の方法を使用することができる。例としては、上述した塗布方法と同様の方法が挙げられる。
また、溶剤の種類にも特に制限はないが、通常は、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与え、且つ、支持体を侵さないものを使用することが好ましい。
溶剤の例を挙げると、ケトン系溶剤(例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等);芳香族系溶剤(例えば、トルエン、キシレン等);アルコール系溶剤(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等);ケトンアルコール系溶剤(例えば、ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等);エーテル系溶剤(例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン等);ハロゲン系溶剤(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム等);セロソルブ系溶剤(例えば、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等);プロピレングリコール系溶剤(例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等);エステル系溶剤(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル等);パーフルオロアルキルアルコール系溶剤(例えば、テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール等);高極性溶剤(例えば、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等);鎖状炭化水素系溶剤(例えば、n−ヘキサン、n−オクタン等);環状炭化水素系溶剤(例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等);或いはこれらの混合溶剤等が挙げられる。
尚、これらの溶剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、溶剤の使用量にも特に制限は無い。但し、塗布効率や取り扱い性等の面から、塗布液の固形分濃度が1重量%以上、100重量%以下程度となるように、溶剤の使用量を調整することが好ましい。
さらに、本実施の形態の体積ホログラム記録材料に揮発性成分が少ない場合は、本実施の形態の体積ホログラム記録材料を、例えば、射出成形法やホットプレス法等によって成形して製造することができる。
この場合、成形体が十分な厚み、剛性、強度等を有する場合には、当該成形体をそのまま本実施形態の光記録媒体とすることができる。
また、上述の樹脂マトリックスを所望の形状に成形してから、その他成分等を含浸させることにより、本実施の形態の体積ホログラム記録材料からなる記録層を作製してもよい。
上述の手順で製造された本実施形態の光記録媒体は、自立型スラブ又はディスクの形態をとることができ、三次元画像表示装置、回折光学素子、大容量メモリ等の用途に使用できる。
本実施形態の光記録媒体に対する情報の書き込み(記録)及び読み出し(再生)は、何れも光の照射によって行なわれる。
先ず、情報の記録時には、光活性化合物の重合及び濃度変化を生じさせることが可能な光を、物体光(記録光とも呼ばれる。)として用いる。特に、本実施形態の光記録媒体では、情報を体積ホログラムとして記録するため、物体光を参照光と共に記録層に対して照射し、記録層において物体光と参照光とを干渉させるようにする。これによってその干渉光が、記録層内の光活性化合物の重合及び濃度変化を生じさせ、その結果、干渉縞が記録層内に屈折率差を生じさせ、前記の記録層内に記録された干渉縞により、記録層にホログラムとして記録される。
一方、記録層に記録された体積ホログラムを再生する場合は、所定の再生光(通常は、参照光)を記録層に照射する。照射された再生光は前記干渉縞に応じて回折を生じる。この回折光は前記記録層と同様の情報を含むものであるので、前記回折光を適当な検出手段によって読み取ることにより、記録層に記録された情報の再生を行なうことができる。
尚、物体光、再生光及び参照光は、その波長領域はそれぞれの用途に応じて任意であり、可視光領域でも紫外領域でも構わない。これらの光の中でも好適なものとしては、例えば、ルビー、ガラス、Nd−YAG、Nd−YVO等の固体レーザー;GaAs、InGaAs、GaN等のダイオードレーザー;ヘリウム−ネオン、アルゴン、クリプトン、エキシマ、CO等の気体レーザー;色素を有するダイレーザー等の、単色性と指向性に優れたレーザー等が挙げられる。
また、物体光、再生光及び参照光の照射量には何れも制限は無く、記録及び再生が可能な範囲であればその照射量は任意である。但し、極端に少ない場合には光活性化合物(B)の化学変化が不完全過ぎて記録層の耐熱性、機械特性が十分に発現されないおそれがあり、逆に極端に多い場合は、記録層の成分(本実施の形態の体積ホログラム記録材料)が劣化を生じるおそれがある。したがって、物体光、再生光及び参照光は、記録層の形成に用いた本実施の形態の体積ホログラム記録材料の組成や、光重合開始剤の種類、及び配合量等に合わせて、通常1mJ/cm以上、20J/cm以下の範囲で照射する。
また、ホログラム記録方式としては、偏光コリニアホログラム記録方式、参照光入射角多重型ホログラム記録方式等があるが、本実施の形態の体積ホログラム記録層形成用組成物を記録媒体として使用する場合にはいずれの記録方式でも良好な記録品質を提供することが可能である。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
<体積ホログラム記録媒体の記録層のサンプル作製>
[実施例1]
サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネート多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物7.892g、パラクミルフェノールEO変性(n≒1)アクリレート1.667g、(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム0.083g、テルピノレン0.0083gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に、分子量500のポリカプロラクトントリオール7.108g、ジオクチル錫ジラウレート0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端においたアルミ蒸着をしたガラス板の上(アルミ蒸着面側)に、上述の真空脱気した液を流し込み、その上にさらにAR(反射防止)コートされたガラスをARコート面が上になるようにかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[実施例2]
実施例1と同様に、サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネート4.743g、トリブロモフェニルアクリレート1.667g、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム0.083g、テルピノレン0.0083gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
また、サンプル瓶2には、分子量500のポリカプロラクトントリオール10.257g、ジオクチル錫ジラウレート0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
続いて、実施例1と同様な操作を行って記録層を作製した。
[実施例3]
実施例1と同様に、サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネート多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物7.892g、トリブロモフェニルアクリレート1.667g、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム0.083g、γ−テルピネン0.0083gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
また、サンプル瓶2には、分子量500のポリカプロラクトントリオール7.108g、ジオクチル錫ジラウレート0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
続いて、実施例1と同様な操作を行って記録層を作製した。
[比較例1]
実施例1において、テルピノレンを入れないこと以外は実施例1と同様の操作を行って記録層を作製し、記録した。
[比較例2]
実施例2において、テルピノレンを入れないこと以外は実施例2と同様の操作を行って記録層を作製し、記録した。
[実施例4]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物8.418g、トリブロモフェニルアクリレート1.778g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.089g、テルピノレン8.9mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール7.582g、ジオクチル錫ジラウレート0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[実施例5]
実施例4でテルピノレンをγ−テルピネンに替えた以外は同様の手順により、記録層を作製した。
[実施例6]
実施例4でテルピノレンを1,4−シクロヘキサジエンに替えた以外は同様の手順により、記録層を作製した。
[実施例7]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート2.087g、ベンゾトリアゾリルチオエチルアクリレート0.421g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.042g、テルピノレン0.42mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量約1000の1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオール成分1:1からなるポリカーボネートポリオール5.440g、トリメチロールプロパン0.473g、ジオクチル錫ジラウレート0.0016gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、数分間、真空で脱気した。続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[実施例8]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物6.21g、フルオレンアクリレート(オグソールEA−0200(大阪ガスケミカル社製)1.667g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.089g、テルピノレン8.3mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量約800のポリカプロラクトントリオール8.79g、ジオクチル錫ジラウレート0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[実施例9]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート2.785g、トリブロモフェニルアクリレート0.309g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.031g、リノール酸メチル6.18mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量約1000の1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオール成分1:1からなるポリカーボネートポリオール6.493g、トリメチロールプロパン0.721g、ジオクチル錫ジラウレート0.002gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、数分間、真空で脱気した。続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[実施例10]
実施例4と同様に、サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物8.418g、パラクミルフェノールEO変性(n≒1)アクリレート1.778g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.089g、1,4−シクロヘキサジエン0.0089gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
また、サンプル瓶2には、分子量500のポリカプロラクトントリオール7.582g、ジオクチル錫ジラウレート0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
続いて、実施例4と同様な操作を行って記録層を作製した。
[比較例3]
実施例4でテルピノレンを入れないこと以外は同様の手順により、記録層を作製した。
[比較例4]
実施例4でテルピノレンをBHTに替えた以外は同様の手順により、記録層を作製した。
[比較例5]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート2.785g、トリブロモフェニルアクリレート0.526g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.042g、ニトロベンゼン0.618mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量約1000の1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオール成分1:1からなるポリカーボネートポリオール6.493g、トリメチロールプロパン0.721g、ジオクチル錫ジラウレート0.002gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、数分間、真空で脱気した。続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
[比較例6]
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート1.501g、トリブロモフェニルアクリレート0.309g、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド0.062g、テルピノレン0.309mgを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量約1000のポリプロピレンジオール6.751g、分子量約1000のポリプロピレントリオール(グリセリンで重合開始したもの)1.688g、ジオクチル錫ジラウレート0.002gを秤量し、各成分が溶解するまで撹拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて撹拌混合し、数分間、真空で脱気した。続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロン(登録商標)シートを2方の端にのせたスライドガラスの上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
<ガラス転移温度Tgの測定>
上述の体積ホログラム記録層のサンプルからホログラム記録層のみ(厚さおよそ500μm)を取り出し、幅1cm、長さ2cm程度の短冊状に切り出したものをサンプルとした。これを動的粘弾性測定装置(エスアイアイナノテクノロジー社製DMS−6100)を用いて温度範囲−100℃〜120℃、測定周波数10Hzで貯蔵弾性率(E’)および損失弾性率(E’’)の温度依存性を測定した。この時のE’とE’’の比E’’/E’=tanδ値がピークを示す温度をマトリックス樹脂のガラス転移温度Tgとした。
<ホログラム記録>
上述の体積ホログラム記録層のサンプルの中、実施例1〜3及び比較例1、2には緑色レーザを用い、実施例4〜10及び比較例3〜6には青色レーザを用いて、それぞれ以下に説明する手順でホログラム記録を実施し、S/N比又は回折効率の比を判定した。
(1)緑色レーザ
・データ記録
上記手順により記録層を形成した記録媒体を用い、コリニアホログラム法記録装置(パルステック工業株式会社製SHOT−1000)を用いて、以下の条件で情報記録を行った。
記録再生時のレーザ照射を、記録媒体の上面方向(ARコート面の上方向)から行うように記録媒体をホルダーにセットし、アルミ蒸着層(反射層)で焦点を結ぶように位置を調整した。読み取りは、書込み直後から120秒後に行った。尚、情報パターンは標準装備(約1600バイトのテスト情報パターン)のものを用いた。
(データ記録条件)
記録再生用レーザ波長:532nm(Nd:YVO
記録レーザ強度:0.2mW〜0.4mW(パルス幅10nsec、繰返し間隔50μsec)
情報光/参照光強度比=0.63
記録パルス数:10パルス〜10,000パルス
(データ読取条件)
読み取りレーザ強度:0.05mW〜0.2mW(パルス幅10nsec、繰返し間隔50μsec、CMOS画像の強度により調整)
読み取りパルス数:10〜200パルス
・S/N比
書込強度:0.4mW、200パルス
読込強度:0.05mW、200パルス
の時のS/N比を算出した。
(2)青色レーザ
・データ記録
図1は、ホログラム記録に用いた装置の概要を示す図である。
図1中、Sは体積ホログラム光記録媒体のサンプルを示し、M1〜M3は何れもミラーを示し、PBSは偏光ビームスプリッタを示し、L1は波長405nmの光を発する記録光用レーザー光源を示し、L2は波長633nmの光を発する再生光用レーザー光源を示し、PD1、PD2はフォトディテクタを示す。
ホログラム記録用の光源として、405nm付近の青色の光が得られるもの(ソニー社製シングルモードレーザーダイオード:図中「L1」)を用いた。
405nmの光を偏光ビームスプリッタ(図中「PBS」)により分割し、2本のビームのなす角が50.00度になるように記録面上にて交差させた。このとき、2本のビームのなす角の2等分線が記録面に対して垂直になるようにし、さらに、分割によって得られた2本のビームの電場ベクトルの振動面は、交差する2本のビームを含む平面と垂直になるようにして照射した。
ホログラム記録後、He−Neレーザーで633nmの光を得られるもの(メレスグリオ社製V05−LHP151:図中「L2」)を用いて、その光を記録面に対し30.19度の角度で照射し、回折された光をパワーメータ及びディテクタ(ニューポート社製2930−C、918−SL:図中「PD1」及び「PD2」)を用いて検出することにより、ホログラム記録が正しく行なわれているか否かを判定した。ホログラムの回折効率は、回折された光の強度の入射光強度に対する比で与えられる。
・回折効率の比
記録1分後の回折効率(D/E1min)と、記録5分後の回折効率(D/E5min)/の比R1は、R1=(D/E5min)/(D/E1min)として算出した。
また、記録1分後の回折効率(D/E1min)と、記録1日後の回折効率(D/E1day)の比R2は、R2=(D/E1day)/(D/E1min)として算出した。
上述した各実施例1〜3及び比較例1、2における構成成分、マトリックスTg(℃)の測定値を表1−aに示す。実施例4〜10及び比較例3〜6における構成成分、マトリックスTg(℃)の測定値を表1−bに示す。
Figure 2008134623
Figure 2008134623
尚、表1−a、表1−bに示した化合物は以下の通りである。
TBPA:トリブロモフェニルアクリレート
BTTEA:ベンゾチアゾリルチオエチルアクリレート
PCP:パラクミルフェノールEO変性アクリレート
PCL1:ポリカプロラクトン系マトリックス(ヘキサメチレンジイソシアネート多量体+ポリカプロラクトントリオール(分子量500))
PCL1’:ポリカプロラクトン系マトリックス(ヘキサメチレンジイソシアネート多量体+ポリカプロラクトントリオール(分子量800))
PCL2:ポリカプロラクトン系マトリックス(ヘキサメチレンジイソシアネート+ポリカプロラクトントリオール)
PC:ポリカーボネート系マトリックス(ヘキサメチレンジイソシアネート+1,5−ペンタンジオールおよび1,6−ヘキサンジオールからなるポリカーボネートポリオール+トリメチロールプロパン)
また、実施例1〜実施例3、比較例1及び比較例2の結果を表2に示す。
Figure 2008134623
<S/N比の評価>
表2に示すように、実施例1〜実施例3では、比較例1,2に比べ、S/N比が明らかに高く、記録品質に優れた体積ホログラム光記録媒体であることが分かる。
<回折効率の変化及び評価>
図2は、実施例4、5について光照射後の回折効率の経時変化を示す図である。
また図3は、比較例3、4について光照射後の回折効率の経時変化を示す図である。
また、表3に、実施例4〜10、比較例3〜6におけるR1を示す。さらに、表4に、実施例4、比較例3、6におけるR2を示す。
Figure 2008134623
Figure 2008134623
表3及び表4に示すように、実施例4〜10では、回折効率の比がR1≦4、0.1≦R2≦5であり、記録後数分で回折効率が一定の値となり、記録信号の経時変化が小さいことが分かる。
これと比較して、比較例3,4では、回折効率の比がR1は4より大きく、R2は5より大きい。また比較例5ではニトロベンゼンの添加により信号記録がほとんど出来なくなった。さらに、比較例6ではR1は0.1≦R1≦4の範囲となり、回折効率の上昇が抑制されているが、経時での回折効率の低下が見られ1日後の回折効率は大幅に低下しR2の値は0.7を下回ってしまった。暗反応の抑制がなされても、マトリックス、モノマー等の選択が不適切な場合は回折効率の値が安定せず、ひいては信号品質の安定性が担保できないことが分かる。
本発明の体積ホログラム記録層形成用組成物及びそれを用いた体積ホログラム記録材料は、体積ホログラム光記録媒体等の用途に好適に使用される。
ホログラム記録に用いた装置の概要を示す図である。 実施例4、5について光照射後の回折効率の経時変化を示す図である。 比較例3、4について光照射後の回折効率の経時変化を示す図である。
符号の説明
S…サンプル、M1,M2,M3…ミラー、PBS…偏光ビームスプリッタ、L1…記録光用レーザー光源、L2…再生光用レーザー光源、PD1,PD2…フォトディテクタ

Claims (14)

  1. 体積ホログラム光記録において、記録1分後と記録5分後の回折効率の比R1がR1≦4の範囲となることを特徴とする体積ホログラム光記録媒体。
  2. 記録1分後と記録5分後の前記回折効率の比R1が0.1≦R1≦4の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の体積ホログラム光記録媒体。
  3. 記録1分後と記録1日後の回折効率の比R2が0.1≦R2≦5であることを特徴とする請求項1又は2に記載の体積ホログラム光記録媒体。
  4. 記録1分後と記録1日後の前記回折効率の比R2が0.7≦R2≦4の範囲であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の体積ホログラム光記録媒体。
  5. 体積ホログラム光記録媒体の記録層に、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の体積ホログラム光記録媒体。
    Figure 2008134623
    (式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
  6. 前記テルペノイド骨格を有する化合物(A1)が、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネンから選ばれることを特徴とする請求項5に記載の体積ホログラム光記録媒体。
  7. 前記少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)が、1,4−シクロヘキサジエン、1,4−シクロヘプタジエン、リノール酸若しくはその誘導体、リノレン酸若しくはその誘導体から選ばれることを特徴とする請求項5に記載の体積ホログラム光記録媒体。
  8. 体積ホログラム光記録媒体に使用する体積ホログラム記録層形成用組成物であって、重合性を有する光活性化合物(B)を含んだ光形像可能な系において、テルペノイド骨格を有する化合物(A1)と、下記一般式(I)で表される化合物(A2)と、少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)と、から選ばれる少なくとも1つの化合物を添加することを特徴とする体積ホログラム記録層形成用組成物。
    Figure 2008134623
    (式(I)中、R、Rは、C1〜C20の有機基を表す。R、Rは、これらを結合する環構造でも良い。)
  9. 前記テルペノイド骨格を有する化合物(A1)が、テルピノレン、α−テルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネンから選ばれることを特徴とする請求項8に記載の体積ホログラム記録層形成用組成物。
  10. 前記少なくとも2個の二重結合を有し、さらに当該二重結合のうち2個の二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状もしくは非環状化合物(A3)が、1,4−シクロヘキサジエン及び1,4−シクロヘプタジエンから選ばれることを特徴とする請求項8に記載の体積ホログラム記録層形成用組成物。
  11. 前記体積ホログラム記録層形成用組成物が、さらに樹脂マトリックス(C)及び光重合開始剤(D)を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか1項に記載の体積ホログラム記録層形成用組成物。
  12. 前記重合性を有する光活性化合物(B)が、ラジカル重合性モノマーであることを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の体積ホログラム記録層形成用組成物。
  13. 請求項8乃至12の何れか1項に記載の体積ホログラム記録層形成用組成物を含有することを特徴とする体積ホログラム記録材料。
  14. 請求項13に記載の体積ホログラム記録材料を含有する層を備えることを特徴とする体積ホログラム光記録媒体。
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