JP2008164730A - ホログラム記録層形成用組成物、並びにそれを用いたホログラム記録材料及びホログラム光記録媒体 - Google Patents

ホログラム記録層形成用組成物、並びにそれを用いたホログラム記録材料及びホログラム光記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】溶剤に対する溶解性に優れ、青紫色から可視光領域のレーザー光を用いたホログラム記録を行う際に、記録感度に優れたホログラム光記録媒体を提供する。
【解決手段】ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物。下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含む。
Figure 2008164730

〔R2は、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基。X,Yは任意の置換基。〕
【選択図】図1

Description

本発明は、ホログラム記録層形成用組成物、並びにそれを用いたホログラム記録材料及びホログラム光記録媒体に関する。
近年、光記録媒体のさらなる大容量化、高密度化に向けて、光の干渉による光強度分布に応じて記録層の屈折率を変化させ、ホログラムとして情報を記録するホログラム方式の光記録媒体が開発されている。
ホログラム作製に関する一般的原理は、いくつかの文献や専門書(非特許文献1参照)などに記載されている。これらによれば、2光束のコヒーレントなレーザー光の一方を記録対象物に照射し、その光を受け取れる位置に感光性のホログラム記録材料が置かれる。ホログラム記録材料には、対象物からの光の他に、もう一方のコヒーレントな光が、対象物に当たらずに直接照射される。対象物からの光を物体光、また直接記録材料に照射される光を参照光といい、参照光と物体光との干渉縞が画像情報として記録される。次に処理された記録材料に参照光と同じ光(再生光)を照射すると、記録の際に対象物から記録材料に最初に到達した反射光の波面を再現するようにホログラムによって回折され、その結果、対象物の実像とほぼ同じ物体像を3次元的に観測することができる。参照光と物体光を同じ方向からホログラム記録材料に入射させて形成されるホログラムを透過型ホログラム、参照光と物体光を反対側から入射させて形成したホログラムを反射型ホログラムという。干渉縞間隔に対して膜厚が十分に厚い(通常は干渉縞間隔の5倍以上、又は1μm以上程度の膜厚を言う)ホログラムを体積型ホログラムといい、膜厚方向に記録を行えるために、膜厚が大きいほうが高密度での記録が可能である。
公知の体積位相型ホログラム記録材料の例としては、湿式処理や漂白処理が不要なライトワンス形式があり、その組成としては、樹脂マトリックスに光活性化合物を相溶させたものが一般的である。例えば、樹脂マトリックスに、ラジカル重合やカチオン重合可能なモノマーを組み合わせたフォトポリマー方式の記録材料が挙げられる(特許文献1〜4参照)。
情報の記録時は、物体光と参照光が照射されると、記録層には明部と暗部からなる干渉縞が形成される。例えば、光活性化合物がラジカル重合性化合物である場合、明部では、光重合開始剤が光を吸収してラジカル活性種へと変化する。このラジカル活性種は近隣のラジカル重合性化合物に付加反応し、その付加生成物はラジカル活性種へと変化する。さらに、このラジカル活性種となった付加生成物は近隣のラジカル重合性化合物に付加反応する。この一連の光重合反応が繰り返し起こることで記録層に明部のポリマーが生成される。一方、明部の重合反応にともなってラジカル重合性化合物の濃度勾配ができ、記録層中の暗部にあるラジカル重合性化合物は明部へと拡散移動し、反対に、明部にある他の成分は暗部へと拡散移動する。これにより、干渉縞の明部と暗部は異なる化合物により構成されて、異なる屈折率を持つようになる。その結果、ホログラム光記録媒体は、この屈折率差を情報として保持する。屈折率差が大きいほど回折効率が大きくなるため、屈折率差を持たせるために、樹脂マトリックス又はモノマーのどちらか一方に、芳香環、ヘテロ環、塩素、臭素などを有する化合物を用いるなどの工夫がなされている。
フォトポリマー方式の記録材料は、一般的に樹脂マトリックス、光活性化合物、光重合開始剤の基本組成からなり、高回折効率と乾式処理を両立できうる実用的で有望な方式であるが、記録に際しての高い感度、十分な回折効率、高S/N比を有し、高い多重度を達成するものが求められており、さらに記録信号の安定性や信頼性に優れるものが望まれている。それらを達成するために記録用組成物の組成や媒体の製法について種々検討がなされている。
ところで、ホログラム光記録媒体への記録時には、干渉露光を行うための光重合開始剤が必須であるが、感度向上のためにある程度の高濃度(例えば5重量%)で添加されることが望ましい。ホログラム記録に青紫色から可視光領域のレーザーを使用する場合、光重合開始剤として該波長領域即ち340〜700nmの範囲に吸収を持つものを用いることが好ましい。この様な光重合開始剤としては、特定構造のオキシムエステル系光重合開始剤等を用いることが知られているが、これらは一般的に溶剤に難溶性であるため必要量を溶解することが出来ない場合もあり、それによって感度が低下するという問題があった(特許文献5)。
坪内順平編「ホログラフィックディスプレイ」第2章、産業図書 特許第3737306号 特開2005−43862号公報 特表2005−502918号公報 特開2004−158117号公報 WO02/100903
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、溶剤に対する溶解性に優れ、青紫色から可視光領域のレーザー光を用いたホログラム記録を行う際に、記録感度に優れたホログラム光記録媒体を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能な系において、下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を用いることにより、溶剤に対する溶解性が優れたものとなり、そのため、ホログラム記録層形成用組成物もしくはそれを用いたホログラム光記録媒体の感度を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
[1] ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物であって、下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含むことを特徴とするホログラム記録層形成用組成物。
Figure 2008164730
〔式中、R2は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基を示す。
X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕
[2] 光重合開始剤(b)が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする[1]に記載のホログラム記録層形成用組成物。
Figure 2008164730
〔式中、R1は、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜12のアミノアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、又は下記一般式(IIa)で表される基を示す。
Figure 2008164730
(式中、R2"、R3'、R4'、R5'、R6'及びR7'は、それぞれ一般式(II)におけるものとは独立して一般式(II)におけるR2'、R3、R4、R5、R6及びR7と同義である。また、式中の*は、*の部分で一般式(II)における炭素原子に結合することを意味する。)
2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29若しくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR1011を示す。
ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕
[3] 光重合開始剤(b)が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする[2]に記載のホログラム記録層形成用組成物。
Figure 2008164730
〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)におけるR1及びR2'と同義である。
3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕
[4] 光重合開始剤(b)が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする[2]に記載のホログラム記録層形成用組成物。
Figure 2008164730
〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)のおけるR1及びR2'と同義である。
3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕
[5] さらに樹脂マトリックス(c)を含むことを特徴とする[1]ないし[4]のいずれかに記載のホログラム記録層形成用組成物。
[6] 光活性化合物(a)が、ラジカル重合性モノマーであることを特徴とする[1]ないし[5]のいずれかに記載のホログラム記録層形成用組成物。
[7] [1]ないし[6]のいずれかに記載のホログラム記録層形成用組成物を含有することを特徴とするホログラム記録材料。
[8] [7]に記載のホログラム記録材料を含有する層を備えることを特徴とするホログラム光記録用媒体。
本発明によれば、溶剤に対する溶解性に優れ、さらに青紫色レーザー光を用いたホログラム記録を行う際、記録感度に優れたホログラム光記録媒体が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(実施の形態)について説明する。尚以下の説明は本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本発明の形態を説明するために使用するものであり、実際の大きさを現すものではない。
[I.ホログラム記録層形成用組成物]
本発明のホログラム記録層形成用組成物は、ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物であって、特定の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含むことを特徴とする。
<重合性を有する光活性化合物(a)>
本発明のホログラム記録層形成用組成物に使用される重合性を有する光活性化合物(a)の種類は特に制限されず、公知の化合物の中から適宜選択することが可能であるが、通常は、重合性を有するモノマーが用いられる。重合性モノマーの例としては、カチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマー等が挙げられる。
(カチオン重合性モノマー)
カチオン重合性モノマーの例としては、オキシラン環を有する化合物、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、ビニルエーテル類、N−ビニル化合物、オキセタン環を有する化合物等を挙げることができる。中でも、少なくともオキセタン環を有する化合物を用いることが好ましく、更には、オキセタン環を有する化合物と共にオキシラン環を有する化合物を併用することが好ましい。
オキシラン環を有する化合物としては、1分子内に2個以上のオキシラン環を含有するプレポリマーを挙げることができる。このようなプレポリマーの例としては、脂環式ポリエポキシ類、多塩基酸のポリグリシジルエステル類、多価アルコールのポリグリシジルエーテル類、ポリオキシアルキレングリコールのポリグリシジルエーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテーテル類、芳香族ポリオールのポリグリシジルエーテル類の水素添加化合物類、ウレタンポリエポキシ化合物及びエポキシ化ポリブタジエン類等が挙げられる。これらのプレポリマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
スチレン及びその誘導体の例としては、スチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、β−メチルスチレン、p−メチル−β−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−メトキシ−β−メチルスチレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
ビニルナフタレン及びその誘導体の例としては、1−ビニルナフタレン、α−メチル−1−ビニルナフタレン、β−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メチル−1−ビニルナフタレン、4−メトキシ−1−ビニルナフタレン等が挙げられる。
ビニルエーテル類の例としては、イソブチルエーテル、エチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテル、p−メチルフェニルビニルエーテル、p−メトキシフェニルビニルエーテル等が挙げられる。
N−ビニル化合物の例としては、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、N−ビニルインドール、N−ビニルピロール、N−ビニルフェノチアジン等が挙げられる。
オキセタン環を有する化合物の例としては、特開2001−220526号公報、特開2001−310937号公報等に記載されている、公知の各種のオキセタン化合物が挙げられる。
上記例示のカチオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(アニオン重合性モノマー)
アニオン重合性モノマーの例としては、炭化水素モノマー、極性モノマー等が挙げられる。
炭化水素モノマーの例としては、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、ビニルピリジン、ビニルアントラセン、及びこれらの誘導体等が挙げられる。
極性モノマーの例としては、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル等のメタクリル酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル等のアクリル酸エステル類;メチルビニルケトン、イソプロピルビニルケトン、シクロヘキシルビニルケトン、フェニルビニルケトン等のビニルケトン類;メチルイソプロペニルケトン、フェニルイソプロペニルケトン等のイソプロペニルケトン類;アクリロニトリル、アクリルアミド、ニトロエチレン、メチレンマロン酸エステル、シアノアクリル酸エステル、シアン化ビニリデン等のその他の極性モノマー;などが挙げられる。
上記例示のアニオン重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(ラジカル重合性モノマー)
ラジカル重合性モノマーとは、1分子中に1つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であり、例としては、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類等が挙げられる。
(メタ)アクリル酸エステル類の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(n−又はi−)プロピル(メタ)アクリレート、(n−、i−、sec−又はt−)ブチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸アダマンチル、クロロエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシベンジル(メタ)アクリレート、クロロベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシベンジル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェネチル(メタ)アクリレート、ジヒドロキシフェネチル(メタ)アクリレート、フルフリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、クロロフェニル(メタ)アクリレート、スルファモイルフェニル(メタ)アクリレート、2−フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシ)エチル(メタ)アクリレート、フェノールEO変性(メタ)アクリレート、パラクミルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、ノニルフェノールEO変性(メタ)アクリレート、N−アクリロイルオキシエチルヘキサヒドロフタルイミド、ビスフェノールF EO変性ジアクリレート、ビスフェノールA EO変性ジアクリレート、ジブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノキシエタノールフルオレンジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。(なお、「EO」は「エチレンオキシド」を示す。)
(メタ)アクリルアミド類の例としては、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−ベンジル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−トリル(メタ)アクリルアミド、N−(ヒドロキシフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(スルファモイルフェニル)(メタ)アクリルアミド、N−(フェニルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N−(トリルスルホニル)(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチル−N−フェニル(メタ)アクリルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
ビニルエステル類の例としては、ビニルアセテート、ビニルブチレート、ビニルベンゾエート、安息香酸ビニル、t−ブチル安息香酸ビニル、クロロ安息香酸ビニル、4−エトキシ安息香酸ビニル、4−エチル安息香酸ビニル、4−メチル安息香酸ビニル、3−メチル安息香酸ビニル、2−メチル安息香酸ビニル、4−フェニル安息香酸ビニル、ピバル酸ビニル等が挙げられる。
スチレン類の例としては、スチレン、p−アセチルスチレン、p−ベンゾイルスチレン、2−ブトキシメチルスチレン、4−ブチルスチレン、4−sec−ブチルスチレン、4−tert−ブチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、ジクロロスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、ジメチルスチレン、p−エトキシスチレン、2−エチルスチレン、2−メトキシスチレン、4−メトキシスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェノキシスチレン、p−フェニルスチレン等が挙げられる。
上記例示のラジカル重合性モノマーは、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
上記例示したカチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマーは、何れを使用することもでき、また、二種以上を併用してもよい。但し、樹脂マトリックスを形成する反応を阻害し難いという理由から、光活性化合物としては、ラジカル重合性モノマーを使用することが好ましい。
<光重合開始剤(b)>
本発明のホログラム記録層形成用組成物に使用される光重合開始剤(b)は、活性光線の照射を受けたときに、ラジカル、酸、又は塩基等の活性種を発生し、前記の光活性化合物を重合に至らしめる化合物である。
本発明のホログラム記録層形成用組成物においては、特定構造を有し、且つ340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤を含有することが必須である。
(光重合開始剤の吸収極大の波長域)
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)の吸収波長域は、340nm以上、好ましくは350nm以上であり、700nm以下、好ましくは650nm以下に吸収極大を有するものである。例えば、光源が青色レーザーの場合は350〜430nmに吸収極大を有するのが好ましく、緑色レーザーの場合は500〜550nmに吸収極大を有するのが好ましい。吸収波長域が上述の範囲と異なる場合は、照射された光エネルギーを効率的に光重合反応に使えないため低感度となる。
尚、光重合開始剤の吸収極大は、例えば光重合開始剤を約10-5モル濃度となるようにテトラヒドロフラン溶媒に溶解させた溶液を通常の紫外、可視光吸収スペクトルメーターで測定するなどにより容易に求められる。
(光重合開始剤の溶解度)
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)の溶解度は、25℃、1気圧の条件下におけるトルエンへの溶解度が1(g/100g)以上であり、中でも2(g/100g)以上が好ましい。後述する光重合開始剤の必須成分であるオキシムエステル系開始剤のうち、上述の吸収極大を有するものは、一般にトルエン、THF(テトラヒドロフラン)、MEK(メチルエチルケトン)等の溶媒や、(メタ)アクリル酸エステル等の光活性化合物に対する溶解性が悪いことが多いが、本発明で用いる光重合開始剤(b)はトルエン、THF、MEK等の溶媒や、(メタ)アクリル酸エステル等の光活性化合物に対する優れた溶解性を有しているため、ホログラム記録層形成用組成物に使用することができる。
(光重合開始剤の必須成分の構造)
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)は、下記一般式(I)で表されることが特徴である。
Figure 2008164730
〔式中、R2は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基を示す。
X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕
ここで、アルカノイル基には、[b−7]に記載する置換基により置換されているものの他、アルコキシカルボニルアルカノイル基、フェノキシカルボニルアルカノイル基、ヘテロアリールオキシカルボニルアルカノイル基も含まれる。
一般式(I)の構造を有する化合物の中で、好ましい化合物は、一般式(II)で表される化合物である。
Figure 2008164730
〔式中、R1は、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜12のアミノアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、又は下記一般式(IIa)で表される基を示す。
Figure 2008164730
〔式中、R2"、R3'、R4'、R5'、R6'及びR7'は、それぞれ一般式(II)におけるものとは独立して一般式(II)におけるR2'、R3、R4、R5、R6及びR7と同義である。また、式中の*は、*の部分で一般式(II)における炭素原子に結合することを意味する。)
2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29若しくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR1011を示す。
ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕
光重合開始剤(b)の更に好ましい化合物は下記一般式(III)又は下記一般式(IV)で示される化合物である。
Figure 2008164730
〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)におけるR1及びR2'と同義である。
3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕
Figure 2008164730
〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)のおけるR1及びR2'と同義である。
3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕
[b−1]置換基R2好ましくはR2'
一般式(I)において、R2は、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基を示す。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
2は、好ましくは、一般式(II)におけるR2'であり、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
ここで、炭素数2〜8のアルカノイル基の具体例としては、プロピオニル基、ブチリル基等が、炭素数4〜6のアルケノイル基の具体例としては、ブテノイル基、ペンテノイル基、ヘキセノイル基等が、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基の具体例としては、エトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等が挙げられる。
2,R2'は、更に好ましくは、炭素数2〜5のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、フェノキシカルボニル基である。
上述の置換基は何れも、更に[b−11]に後述する置換基を有していてもよい。
尚、R2に定義する「ベンゾイル基」は、[b−11]に記載する置換基のほか、それぞれ1以上の−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29、及び/又は−NR1011により置換されているものも含まれる。
[b−2]置換基X、Yについて
一般式(I)において、X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。任意の置換基としては、1価の有機基であれば特に制限はない。
Xの置換基としては、例えば[b−11]に記載の置換基等が挙げられ、これらの中でも好ましくは一般式(II)におけるR3〜R7を置換基に有する5置換フェニル基、更に好ましくは、カルバゾール骨格やチオキサントン骨格等の環状構造を有する置換基等が挙げられる。
また、Yの置換基としては、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数1〜8のアミノアルキル基及び[b−11]に記載の置換基等が挙げられ、好ましくは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数1〜8のアミノアルキル基等であり、これらの基はそれぞれ置換されていてもよい。
[b−3]置換基R1
一般式(II)において、R1は、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜12のアミノアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜12のアルケニル基、又は下記一般式(IIa)で表される基を示す。
Figure 2008164730
〔式中、R2"、R3'、R4'、R5'、R6'及びR7'は、それぞれ一般式(II)におけるものとは独立して一般式(II)におけるR2'、R3、R4、R5、R6及びR7と同義である。また、式中の*は、*の部分で一般式(II)における炭素原子に結合することを意味する。)
1は、好ましくは、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜8のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜8のアミノアルキル基、又は炭素数2〜8のアルケニル基を示し、更に好ましくは置換されていてもよい炭素数1〜8のアミノアルキル基を示す。
ここで、炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基等が、炭素数1〜12のアミノアルキル基の具体例としては、アミノメチル基、アミノエチル基、アミノブチル基等が、炭素数2〜12のアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、1−プロペニル基等が挙げられる。
[b−4]置換基R3、R4、R5、R6及びR7
一般式(II)において、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜12、好ましくは炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜8のフェノキシカルボニル基又は、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29、若しくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9又は、−NR1011を示し、R3、R4、R5、R6及びR7は互いに結合し環構造を形成してもよい。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
更に好ましくはR3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜5のアルケノイル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜5のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜10のフェノキシカルボニル基、又は−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29、若しくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9又は、−NR1011を示し、R3、R4、R5、R6及びR7は互いに結合し環構造を形成してもよいものである。
ここで、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基の具体例としてはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等が、炭素数5〜8のシクロアルキル基としてはシクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、それ以外の置換基は、[b−1]、[b−3]の具体例として挙げたものが相当する。
上述の置換基は何れも、更に[b−11]に後述する置換基を有していてもよい。
尚、R3、R4、R5、R6及びR7に定義する「フェニル基」は、[b−11]に記載する置換基の他、それぞれ1以上の−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29、及び/又は−NR1011により置換されているものも含まれる。
また、−OR8、−SR9又は−NR1011は、R8、R9、R10、及び/又はR11と互いに結合し環構造を形成してもよく、その環構造は5員環、6員環が好ましい。
[b−5]置換基R8
8は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基で置換された炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のアルカノイル基、炭素数3〜12、好ましくは炭素数3〜8のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15、好ましくは炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)又は炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜15のアルキルシリル基を示す。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
ここで、フェニル基で置換された炭素数1〜12のアルキル基の具体例としては、フェニルメチル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等が挙げられ、炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜15のアルキルシリル基の具体例としては、プロピルシリル基、ブチルシリル基等が挙げられ、それ以外の置換基は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
更に好ましくはR8は、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、フェニル基で置換された炭素数1〜10のアルキル基、炭素数2〜4のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケニル基、炭素数3〜4のアルケノイル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)又は炭素数3〜12のアルキルシリル基を示す。
上述の置換基は何れも、更に[b−11]に後述する置換基を有していてもよい。
尚、R8に定義する「アルキル基」は、[b−11]に記載する置換基の他、1以上の−OR17CN、−OR18(CO)OR19により、置換されているものも含まれる。
尚、R17、R18は、互いに独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基を示し、R19は、置換基を有していてもよい炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。
また、R8に定義する「フェニル基」は[b−11]に記載する置換基で置換されているものの他、下記式(V)で表されるものも含まれる。
Figure 2008164730
(式中、R1、R2、R3、R4、R6及びR7は、それぞれ前記式(II)と同義である。
1は、直接結合であるか、エーテル基、スルフィド基、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数1〜12のシクロアルケニレン基、炭素数1〜12のアルケニレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、−NR10−、−(CO)O−R17a−O(CO)−、−(CO)O−(CH2CH2O)m−(CO)−(mは1以上の整数)、−(CO)−R17b−(CO)−であるか、炭素数1〜12のアルキレンオキシ基、−R18a−S−、ピペラジノ基又は−R18b−NH−である。またこれらは複数個の組み合わせであってもよく、それぞれが置換基を有していてもよい。
尚、R17a、R17bは、互いに独立して、置換されていてもよい炭素数2〜12のアルキレン基、R18a、R18bは、互いに独立して置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキレン基を示す。)
ここで、炭素数1〜12のアルキレン基の具体例としては、メチレン、エチレン基、プロピレン基等が挙げられ、炭素数1〜12のシクロアルケニレン基の具体例としては、シクロペンテニレン基、シクロヘキセニレン基等が挙げられ、炭素数1〜12のアルキレンオキシ基としては、メチレンオキシ基、エチレンオキシ基等が挙げられ、それ以外の置換基は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
[b−6]置換基R9
9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示し、好ましくは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基で置換された炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜8のアルケニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基又はフェニル基であり、これらの基は、それぞれ更に置換されていてもよい。
9は、更に好ましくは、水素原子、炭素数1〜10のアルキル基若しくはフェニル基で置換された炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜4のアルケニル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基又はフェニル基であり、これらの基は、それぞれ更に置換されていてもよい。
尚、R9に定義する「アルキル基」は、[b−11]に記載する置換基の他、1以上の−OR17CN、−OR18(CO)OR19により置換されているものも含まれる。
尚、R17、R18は、互いに独立して、置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基を示し、R19は、置換されていてもよい炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。
また、R9に定義する「フェニル基」は、[b−11]に記載する置換基で置換されているものの他、上記式(V)で表されるものも含まれる。
尚、それぞれの置換基は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
[b−7]置換基R10及びR11について
10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基又はビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、又はビフェニル基は、炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していてもよく、炭素数2〜8のアルキレン基は更に置換されていてもよい。置換されてもよい置換基としては[b−11]に記載する任意の有機基が挙げられる。また、前記炭素数1〜8のアルキル基は無置換か、或いはヒドロキシル基、アルコキシ基、又はフェニル基で置換されているのが更に好ましい。
更に好ましくは、R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜6のアルカノイル基、炭素数3〜4のアルケノイル基、炭素数3〜4のアルケニル基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基又はビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、又はビフェニル基は、炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していてもよく、炭素数2〜8のアルキレン基は更に置換されていてもよい。置換されてもよい置換基としては[b−11]に記載する任意の有機基が挙げられる。前記炭素数1〜8のアルキル基は無置換か、或いはヒドロキシル基、アルコキシ基、又はフェニル基で置換されているのが更に好ましい。
尚、R10に定義する「フェニル基」は、[b−11]に記載する置換基で置換されているものの他、上記式(V)で表されるものも含まれる。
尚、それぞれの置換基の具体例は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
[b−8]置換基R3"、R6"、R7"、R3"'、R6"'及びR7"'について
3"、R6"、R7"、R3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜10のフェノキシカルボニル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
3"、R6"、R7"、R3"'、R6"'及びR7"'は、更に好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルカノイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜8のフェノキシカルボニル基を示し、これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
尚、それぞれの置換基の具体例は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
[b−9]置換基R12、R13、R14、R15、R12'、R13'、R14'及びR15'について
12、R13、R14、R15、R12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜10のフェノキシカルボニル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
12、R13、R14、R15、R12'、R13'、R14'及びR15'は、更に好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数2〜6のアルケノイル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数5〜6のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルカノイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜8のフェノキシカルボニル基を示し、これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
尚、それぞれの置換基の具体例は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
[b−10]置換基R16ついて
16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
ここで、炭素数3〜18のシクロアルケニル基の具体例としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられ、炭素数1〜18のアルキルチオ基の具体例としてはメチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基等が挙げられ、炭素数6〜18のアリール基の具体例としてはフェニル基、トリル基、キシリル基等が挙げられ、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基の具体例としては、プロペニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基等が挙げられ、炭素数2〜18のアルケニルチオ基の具体例としては、ビニルチオ基、プロペニルチオ基、ヘキセニルチオ基等が挙げられる。
[b−11]それぞれ置換されていてもよい置換基
尚、本発明に係る化学式(I)〜(IV)中、R1〜R16、R2'〜R7'、R2"〜R7"、R3"'、R6"'、R7"'、R12〜R16、R12'〜R16'の「それぞれ置換されていてもよい置換基」としては、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;チオール基;ニトロ基;シアノ基;任意の有機基などを挙げる事ができる。
任意の有機基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、アミル基、t−アミル基、n−ヘキシル基、nーヘプチル基、n−オクチル基、t−オクチル基等の炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等の炭素数3〜18のシクロアルキル基;ビニル基、プロペニル基、ヘキセニル基などの炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニル基;シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基などの炭素数3〜18のシクロアルケニル基;メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、t−ブトキシ基、アミルオキシ基、t−アミルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−ヘプチルオキシ基、n−オクチルオキシ基、t−オクチルオキシ基等の炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルコキシ基;メチルチオ基、エチルチオ基、n−プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、n−ブチルチオ基、s−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、アミルチオ基、t−アミルチオ基、n−ヘキシルチオ基、n−ヘプチルチオ基、n−オクチルチオ基、t−オクチルチオ基などの炭素数1〜18の直鎖又は分岐のアルキルチオ基;フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等の炭素数6〜18のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等の炭素数7〜18のアラルキル基;ビニルオキシ基、プロペニルオキシ基、ヘキセニルオキシ基等の炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニルオキシ基;ビニルチオ基、プロペニルチオ基、ヘキセニルチオ基などの炭素数2〜18の直鎖又は分岐のアルケニルチオ基;−COR20で表されるアシル基;カルボキシル基;−OCOR21で表されるアシルオキシ基;−NR2223で表されるアミノ基;−NHCOR24で表されるアシルアミノ基;−NHCOOR25で表されるカーバメート基;−CONR2627で表されるカルバモイル基;−COOR28で表されるカルボン酸エステル基;−SO3NR2930で表されるスルファモイル基;−SO331で表されるスルホン酸エステル基;2−チエニル基、2−ピリジル基、フリル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基等の飽和もしくは不飽和の複素環基、トリメチルシリル基などのトリアルキルシリル基等が挙げられる。
尚、R20〜R31は、それぞれ水素原子、置換されていてもよいアルキル基、置換されていてもよいアルケニル基、置換されていてもよいアリール基、又は置換されていてもよいアラルキル基を表す。これらの位置関係は特に限定されず、複数の置換基を有する場合、同種で異なっていてもよい。
また、本発明の置換基としては、この他に、=N−OC(=O)R2(ここで、R2は一般式(I)におけると同義である。)のような置換基が挙げられる。このような化合物として、R1が、=N−OC(=O)R2で置換されている炭素数1〜20のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数7〜20のベンゾイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基もしくはフェノキシカルボニル基、又はアミド基であってもよい。
上記において、置換基は単数のみならず、同種、及び/又は複数の置換基を有していてもよく、又、複数の置換基同士が結合して環を形成してもよく、形成された環は飽和あるいは不飽和の芳香環あるいは複素環であってもよく、これらの環にさらにそれぞれ置換基を有していてもよく、置換基がさらに環を形成してもよい。
好ましい環状構造としては、下記の構造が挙げられる。
Figure 2008164730
(ここで、ZはO、S、N,SO2、又は−(C=O)−を示し、Rは[b−10]に説明したR16に同義である。)
本発明の好ましい化合物の具体例を以下に示す。以下において、Meはメチル基を示す。
Figure 2008164730
Figure 2008164730
Figure 2008164730
Figure 2008164730
一般式(I)、好ましくは一般式(II)、より好ましくは一般式(III)又は(IV)で表される化合物の分子量は、揮発性、ブリードアウト、溶媒溶解性のバランスから、置換基を有する場合はその置換基も含めて、通常100〜2000、好ましくは150〜1500、更に好ましくは200〜1000である。
以下に、本発明の一般式(I)で表される化合物の一般的な合成方法を示す。
Figure 2008164730
ここで、Qは一般式(II)におけるR3〜R7を置換基に有する5置換フェニル基やカルバゾール骨格やチオキサントン骨格等の環状構造を有する置換基等を示し、Ra、Rbはアルキル基、アルカノイル基、アルケノイル基、アルケニル基、アルコキシ基、ベンゾイル基、アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、シクロアルキル基、フェニル基(これらはそれぞれ置換されていてもよい)等を示し、Rcは1価の有機基を示す。
本発明のホログラム記録層形成用組成物は、光重合開始剤(b)として、上記一般式(I)、好ましくは一般式(II)、より好ましくは一般式(III)又は(IV)で表される化合物を含むが、これらの化合物は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
(光重合開始剤の任意成分)
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する(b)成分の光重合開始剤は、前記の一般式(I)で表される化合物よりなる光重合開始剤を単独で用いることも出来るが、必要に応じて、その他の光重合開始剤を併用して用いることも出来る。
その他の光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ヒドロキシベンゼン類、チオキサントン類、アントラキノン類、ケタール類、ヘキサアリールビイミダゾール類、チタノセン類、アシルフォスフィンオキサイド類、ハロゲン化炭化水素誘導体類、有機硼素酸塩類、有機過酸化物類、オニウム塩類、スルホン化合物類、カルバミン酸誘導体類、スルホンアミド類、トリアリールメタノール類などが挙げられる。
これらのその他の光重合開始剤は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
<樹脂マトリックス(c)>
本発明のホログラム記録層形成用組成物は、更に樹脂マトリックス(c)を含むことが好ましい。この樹脂マトリックス(c)としては、溶剤に溶解可能な樹脂を用いても、三次元架橋させた樹脂を用いてもよい。
溶剤に溶解可能な樹脂としては、塩素化ポリエチレン、ポリメチルメタクリレート、メチルメタクリレートと他のアクリル酸アルキルエステルとの共重合体、塩化ビニルとアクリロニトリルとの共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール、ポリビニルピロリドン、エチルセルロース、アセチルセルロースなどが挙げられる。この中で好ましくは、ポリメチルメタクリレートである。
三次元架橋樹脂マトリックスは溶剤不溶性であり、常温で液状である重合性化合物とこの重合性化合物に対し反応活性な化合物との反応硬化物を含む。三次元架橋樹脂マトリックスは、物理的な障害となるため、記録時における体積変化を抑制する。即ち、記録後の記録層では、明部は膨張し暗部は収縮し、ホログラム光記録媒体表面に凹凸が生じてしまう。この体積変化を抑制するために、記録層には三次元架橋樹脂マトリックスを用いるのがより好ましい。
三次元架橋樹脂マトリックスを形成するのに使用できる反応の例としては、これらに限定されるものではないが、カチオンエポキシ重合、カチオンビニルエーテル重合、カチオンアルケニルエーテル重合、カチオンアレンエーテル重合、カチオンケテンアセタール重合、エポキシ−アミン付加重合、エポキシ−チオール付加重合、不飽和エステル−アミン付加重合(マイケル付加による)、不飽和エステル−チオール付加重合(マイケル付加による)、ビニル−シリコンヒドリド付加重合(ヒドロシリル化)、イソシアネート−ヒドロキシル付加重合(ウレタン形成)、イソシアネート−チオール付加重合及びイソシアネート−アミン付加重合(ウレア形成)等がある。
上記の反応は、適当な触媒により可能になり、又は促進される。例えば、カチオンエポキシ重合は、BF3を主成分にした触媒を用いて室温で速く起こり、他のカチオン重合はプロトン存在下で進行し、エポキシ−メルカプタン反応とマイケル付加はアミン等の塩基により促進され、ヒドロシリル化は白金などの遷移金属触媒の存在化で速く進行し、ウレタンとウレア形成はスズ触媒が用いられるときに速く進行する。
これらのうち、適度な温度、時間で架橋反応することが可能である、イソシアネート−ヒドロキシル付加反応、イソシアネート−アミン付加反応、イソシアネート−チオール付加反応、エポキシ−アミン付加反応、エポキシ−チオール付加反応が好ましい。
以下これらの反応に用いることが出来る原料化合物について説明する。
・ポリイソシアネート
イソシアネート−ヒドロキシル反応、イソシアネート−アミン反応、イソシアネート−チオール反応で使用できるポリイソシアネートは、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のイソシアネート基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。イソシアネート基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、イソシアネート基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。イソシアネート基がマトリックス中に多く残存すると、マトリックスの保存安定性を悪化させる可能性がある。
イソシアネート−ヒドロキシル反応、イソシアネート−アミン反応、イソシアネート−チオール反応で使用できるポリイソシアネートの例としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンメチルエステルジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等の脂環族イソシアネート;トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,5−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレン−1,5’−ジイソシアネート等の芳香族イソシアネート;及びこれらの多量体等が挙げられ、中でも3〜7量体が好ましい。また、水、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多価アルコール類との反応物、なども挙げられる。これらの中では、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、及びこれらの多量体、若しくはその誘導体が特に好ましい。また、上記のイソシアネート類と、分子内に2個以上の活性水素を有する化合物とを反応させ、多官能の末端イソシアネート基を有するポリイソシアネート(プレポリマー)なども使用することができる。分子内に2個以上の活性水素を有する化合物としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、エチレンジアミン、イソホロンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、及び後述のポリオール類等などを用いることが出来る。
ポリイソシアネートの平均的な分子量は、数平均で100以上50000以下が好ましく、より好ましくは150以上10000以下、更に好ましくは150以上5000以下である。分子量が100未満では、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、10000を超えると他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
なお、ポリイソシアネートは、本発明の効果を著しく損なわない範囲において、イソシアネート基以外の構成要素を含んでいてもよい。
・ポリオール
イソシアネート−ヒドロキシル反応で使用できるポリオールは、1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のヒドロキシル基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。ヒドロキシル基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、ヒドロキシル基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。ヒドロキシル基がマトリックス中に多く残存すると、マトリックスの吸湿性が高くなり、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
イソシアネート−ヒドロキシル反応で使用できるポリオールの例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエンチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、デカメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエーテルポリオール等がある。
ポリオールの平均的な分子量は、数平均で100以上50000以下が好ましく、より好ましくは150以上10000以下、更に好ましくは150以上5000以下である。分子量が100未満では、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、50000を超えると他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
・エポキシ
エポキシ−アミン反応、エポキシ−チオール反応に使用できるエポキシ化合物は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のエポキシ基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。エポキシ基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、エポキシ基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。エポキシ基がマトリックス中に多く残存すると、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
1分子中に2つ以上のエポキシ基を有する化合物の例としては、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン等のポリオールのポリグリシジジルエーテル化合物、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキシ−1−メチルシクロヘキシル−3,4−エポキシ−1−メチルヘキサンカルボキシレート等の4〜7員環の環状脂肪族基を有する脂環式エポキシ化合物、ビスフェノールA型エポキシ化合物、水添ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物、フェノール又はクレゾールノボラック型エポキシ化合物等が挙げられる。
エポキシ基を有する化合物の平均的な分子量は、数平均で100以上50000以下が好ましく、より好ましくは150以上10000以下、更に好ましくは150以上5000以下である。分子量が100未満では、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、50000を超えると他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
・アミン
イソシアネート−アミン付加反応、エポキシ−アミン付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のアミノ基を有するものであればその種類は特に制限されない。
1分子中に2つ以上のアミノ基を有する化合物の例としては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族アミン、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタンなどの脂環族アミン、m−キシリレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、m−フェニレンジアミンなどの芳香族アミン等がある。
アミノ基を有する化合物の平均的な分子量は、数平均で100以上50000以下が好ましく、より好ましくは150以上10000以下、更に好ましくは150以上5000以下である。分子量が100未満では、架橋密度が上がるためにマトリックスの硬度が高くなりすぎ、記録速度が低下する可能性がある。また、50000を超えると他成分との相溶性が低下したり、架橋密度が下がるためにマトリックスの硬度が低くなりすぎ記録内容が消失する場合がある。
・チオール
イソシアネート−チオール付加反応、エポキシ−チオール付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のチオール基を有するものであればその種類は特に制限されない。
1分子中に2つ以上のチオール基を有する化合物の例としては、1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオール、2,3−ブタンジチオール、1,2−ベンゼンジチオール、1,3−ベンゼンジチオール、1,4−ベンゼンジチオール、1,10−デカンジチオール、1,2−エタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,9−ノナンジチオール等が挙げられる。
本発明のホログラム記録層形成用組成物には、樹脂マトリックス(c)は、何れか一種を単独で使用してもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
<配合割合>
本発明のホログラム記録層形成用組成物中の、重合性を有する光活性化合物(a)の含有量は、(c)成分に対して通常0.5重量%以上、中でも1重量%以上、また、通常100重量%以下、中でも50重量%以下の範囲とすることが好ましい。光活性化合物(a)の含有量が少な過ぎると屈折率の変化が小さく、記録効率が低くなる場合がある。一方、光活性化合物(a)の使用量が多過ぎると、未反応の光活性化合物が多く残り、記録材料とした時にブリードアウトの原因となる場合がある。
本発明のホログラム記録層形成用組成物中の、光重合開始剤(b)の含有量は、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計に対して通常0.1重量%以上、中でも0.5重量%以上、また、通常10重量%以下、中でも5重量%以下の範囲とすることが好ましい。光重合開始剤(b)の含有量が少な過ぎるとラジカルの発生量が少なくなるため、光重合の速度が遅くなり、ホログラム記録感度が低くなる場合がある。一方、光重合開始剤(b)の使用量が多過ぎると、光照射により発生したラジカル同士が再結合したり、不均化を生じたりするため、光重合に対する寄与が少なくなり、やはりホログラム記録感度が低下する場合がある。2以上の光重合開始剤(b)を併用する場合には、それらの合計量が上記範囲を満たすようにする。
また、特に本発明のホログラム記録層形成用組成物中の、前記一般式(I)、好ましくは一般式(II)、より好ましくは一般式(III)又は(IV)で表される化合物の含有量は、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計に対して、通常0.01重量%以上、中でも0.1重量%以上、また、通常10重量%以下、中でも5重量%以下の範囲とすることが好ましい。この含有量が少な過ぎると、ラジカルの発生量が少なくなるため、光重合の速度が遅くなり、ホログラム記録感度が低くなる場合がある。一方、多過ぎると、光照射により発生したラジカル同士が再結合したり、不均化を生じたりするため、光重合に対する寄与が少なくなり、やはりホログラム記録感度が低下する場合がある。
また、本発明のホログラム記録層形成用組成物中の、樹脂マトリックス(c)の含有量は、(a)成分と(b)成分と(c)成分との合計に対して通常10重量%以上、好ましくは50重量%以上、中でも70重量%以上、また、通常99.9重量%以下、中でも98重量%以下の範囲とすることが好ましい。樹脂マトリックス(c)の含有量が少な過ぎるとマトリックスの形状保持性が小さくなり、多過ぎると光活性化合物の含有量が少なくなり、信号が出にくくなる。
<その他の成分>
その他、本発明のホログラム記録層形成用組成物は、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、上述の重合性を有する光活性化合物(a)、光重合開始剤(b)、樹脂マトリックス(c)以外に、その他の成分を含有していてもよい。
例えば、ホログラム記録に関しては、記録時の明部で生じる光反応を制御することが重要になるため、重合を制御することができる添加剤等を添加するのが好ましい。重合を制御することができる添加剤としては、テルペノイド骨格を有する化合物、少なくとも2個以上の二重結合を有し、さらにその二重結合の位置が相対的1,4位に存する環状、もしくは非環状化合物、アリル化合物、メルカプト化合物、アミン系化合物、フェノール類等が挙げられる。
また、本発明のホログラム記録層形成用組成物には、増感体の励起波長や励起エネルギーの制御、反応の制御、特性の改良等の必要に応じて、任意の添加剤を配合することができる。
添加剤の例としては、以下の化合物が挙げられる。
増感体の励起を制御する化合物の例としては、増感剤、増感補助剤等が挙げられる。
増感剤としては、公知の各種の増感剤の中から、任意に選択して用いることができ、記録に使用するレーザー光の波長と使用する開始剤の種類にもよるが、緑色レーザーを用いる系の場合、好ましい増感剤の具体例としては、特開平5−241338号公報、特開平2−69号公報、特公平2−55446号公報等に記載されている化合物が、青色レーザーを用いる系の場合は、特開2000−10277号公報、特開2004−198446号公報、特開2005−62415号公報、特開2005−91593号公報、特開2004−191938号公報、特開2004−272212号公報、特開2004−212958号公報、特開2004−252421号公報、特開2005−107191号公報、特開2004−264834号公報等に記載されている化合物が挙げられる。上記例示の各種の増感剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、反応の制御に使用する化合物の例としては、重合開始剤、連鎖移動剤、重合停止剤、相溶化剤、反応補助剤等が挙げられる。
その他、特性改良上必要とされ得る添加剤の例としては、分散剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。
これらの添加剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
これらの添加剤の使用量は、本発明のホログラム記録層形成用組成物の(a)成分と(b)成分と(c)成分の合計に対する比率で、通常0.001重量%以上、中でも0.01重量%以上、また、通常30重量%以下、中でも10重量%以下の範囲とすることが好ましい。二以上の添加剤を併用する場合には、それらの合計量が上記範囲を満たすようにする。
本発明のホログラム記録材料は、本発明のホログラム記録層形成用組成物を用いたものである。
本発明のホログラム記録材料は、本発明のホログラム記録層形成用組成物のみからなっていてもよく、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分に特に制限は無いが、例としては光分散剤、色材等の各種の添加剤が挙げられる。その他の成分の含有量も、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて任意である。
また、本発明のホログラム記録層形成用組成物及びホログラム記録材料は、光の干渉によって生じる干渉縞を三次元的に記録することが可能であり、体積型ホログラム方式の光記録媒体に用いるのが好適である。
[II.ホログラム光記録媒体]
本発明のホログラム光記録媒体は、上述した本発明のホログラム記録材料を含有する層を少なくとも備えてなる。
本発明のホログラム記録材料を含有する層は任意であるが、通常は、情報の記録が行われる層(これを「記録層」という)である。
本発明のホログラム光記録媒体におけるその他の具体的な構成に制限は無く、任意である。以下、本発明の一実施形態に係るホログラム光記録媒体(これを「本実施形態の光記録媒体」という場合がある。)について詳しく説明する。
本実施形態の光記録媒体は、少なくとも本発明のホログラム記録材料を用いて形成された記録層を備えて構成される。また、本実施形態の光記録媒体は、必要に応じて、支持体及びその他の層を備えて構成される。
記録層は、情報が記録される層である。情報は通常、ホログラムとして記録される。本実施形態の光記録媒体において、記録層は、本発明のホログラム記録材料を用いて形成されたものであれば、その他に特に制限はない。
記録層の厚みにも特に制限は無く、記録方法等を考慮して適宜定めればよいが、一般的には、通常1μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常1cm以下、好ましくは2000μm以下の範囲である。記録層が厚過ぎると、光記録媒体における多重記録の際、各ホログラムの選択性が低くなり、多重記録の度合いが低くなる場合がある。また、記録層が薄過ぎると、記録層全体を均一に成形することが困難であり、各ホログラムの回折効率が均一で且つS/N比の高い多重記録が難しくなる場合がある。
通常、光記録媒体は支持体を有し、記録層やその他の層は、この支持体上に積層されて光記録媒体を構成する。ただし、記録層又はその他の層が必要な強度や耐久性を有する場合には、光記録媒体は支持体を有していなくてもよい。
支持体は、必要な強度及び耐久性を有しているものであれば、その詳細に特に制限はなく、任意の支持体を使用することができる。
具体的に、支持体の形状に制限は無いが、通常は平板状又はフィルム状に形成される。
また、支持体を構成する材料にも制限は無く、透明であっても不透明であってもよい。支持体の材料として透明なものを挙げると、アクリル、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフトエート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アモルファスポリオレフィン、ポリスチレン、酢酸セルロースなどの有機材料;ガラス、シリコン、石英などの無機材料が挙げられる。この中でも、ポリカーボネート、アクリル、ポリエステル、アモルファスポリオレフィン、ガラスなどが好ましく、特に、ポリカーボネート、アクリル、アモルファスポリオレフィン、ガラスがより好ましい。
一方、支持体上の材料として不透明なものを挙げると、アルミ等の金属;前記の透明支持体上に金、銀、アルミ等の金属、又は、フッ化マグネシウム、酸化ジルコニウム等の誘電体をコーティングしたものをなどが挙げられる。
支持体の厚みにも特に制限は無いが、通常は0.1mm以上、1mm以下の範囲とすることが好ましい。支持体が薄過ぎると光記録媒体の機械的強度が不足し基板が反る場合があり、厚過ぎると光の透過量が減りさらにコストが高くなる場合がある。
また、支持体の表面に表面処理を施してもよい。この表面処理は、通常、支持体と記録層との接着性を向上させるためになされる。表面処理の例としては、支持体にコロナ放電処理を施したり、支持体上に予め下塗り層を形成したりすることが挙げられる。ここで、下塗り層の組成物としては、ハロゲン化フェノール、又は部分的に加水分解された塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリウレタン樹脂などが挙げられる。
更に、表面処理は、接着性の向上以外の目的で行なってもよい。その例としては、例えば、金、銀、アルミ等の金属を素材とする反射コート層を形成する反射コート処理;フッ化マグネシウムや酸化ジルコニウム等の誘電体層を形成する誘電体コート処理などが挙げられる。また、これらの層は、単層で形成してもよく、2層以上を形成してもよい。
また、支持体は、本発明の光記録媒体の記録層の上側及び下側の何れか一方にのみ設けてもよく、両方に設けてもよい。但し、記録層の上下両側に支持体を設ける場合、支持体の少なくとも何れか一方は、活性エネルギー線(励起光、参照光、再生光など)を透過させるように、透明に構成する。
記録層の片側又は両側に透明支持体を有する光記録媒体の場合、透過型又は反射型のホログラムが記録可能である。また、片側に反射特性を有する支持体を用いる場合は、反射型のホログラムが記録可能である。
更に、支持体にデータアドレス用のパターニングを設けてもよい。この場合のパターニング方法に制限は無いが、例えば、支持体自体に凹凸を形成してもよく、反射層(後述する)にパターンを形成してもよく、これらを組み合わせた方法により形成してもよい。
本実施形態の光記録媒体には、上述した記録層及び支持体以外に、その他の層を設けてもよい。その他の層の例としては、保護層、反射層、反射防止層(反射防止膜)等が挙げられる。
保護層は、酸素や水分による感度低下や保存安定性の劣化等の悪影響を防止するための層である。保護層の具体的構成に制限は無く、公知のものを任意に適用することが可能である。例えば、水溶性ポリマー、有機/無機材料等からなる層を保護層として形成することができる。
また、反射層は、光記録媒体を反射型に構成する際に形成される。反射型の光記録媒体の場合、反射層は支持体と記録層との間に形成されていてもよく、支持体の外側面に形成されていてもよいが、通常は、支持体と記録層との間にあることが好ましい。
更に、透過型及び反射型の何れの光記録媒体についても、記録光及び読み出し光が入射及び出射する側や、或いは記録層と支持体との間に、反射防止膜を設けてもよい。反射防止膜は、光の利用効率を向上させ、かつゴースト像の発生を抑制する働きをする。
本実施形態の光記録媒体の製造方法に特に制限は無く、任意の方法で製造することが可能である。例としては、本発明のホログラム記録材料を支持体に無溶剤で塗布し、記録層を形成して製造することができる。この際、塗布方法としては任意の方法を使用することができる。具体例を挙げると、スプレー法、スピンコート法、ワイヤーバー法、ディップ法、エアーナイフコート法、ロールコート法、及びブレードコート法、ドクターロールコート法等が挙げられる。
また、特に膜厚の厚い記録層を形成する場合には、本発明のホログラム記録材料を型に入れて成型する方法や、離型フィルム上に塗工して型を打ち抜く方法を用いて、記録層を形成することもできる。
また、本発明のホログラム記録材料を溶剤と混合して塗布液を調製し、これを支持体上に塗布し、乾燥して記録層を形成してもよい。この場合も、塗布方法としては任意の方法を使用することができる。例としては、上述した塗布方法と同様の方法が挙げられる。
また、溶剤の種類にも特に制限はないが、通常は、使用成分に対して十分な溶解度を持ち、良好な塗膜性を与え、且つ、支持体を侵さないものを使用することが好ましい。
溶剤の例を挙げると、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤;トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤;メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール系溶剤;ジアセトンアルコール、3−ヒドロキシ−3−メチル−2−ブタノン等のケトンアルコール系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン系溶剤;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート等のセロソルブ系溶剤;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコール系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶剤;テトラフルオロプロパノール、オクタフルオロペンタノール等のパーフルオロアルキルアルコール系溶剤;ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド等の高極性溶剤;n−ヘキサン、n−オクタン等の鎖状炭化水素系溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環状炭化水素系溶剤;或いはこれらの混合溶剤などが挙げられる。
なお、これらの溶剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
また、溶剤の使用量にも特に制限は無い。但し、塗布効率や取り扱い性等の面から、塗布液の固形分濃度が1重量%以上、好ましくは30重量%以上、更に好ましくは50重量%となるように、溶剤の使用量を調整することが好ましい。
更に、本発明のホログラム記録材料に揮発性成分が少ない場合は、本発明のホログラム記録材料を、例えば、射出成形法やホットプレス法などによって成形して製造することができる。この場合、成形体が十分な厚み、剛性、強度などを有する場合には、当該成形体をそのまま本実施形態の光記録媒体とすることができる。
また、上述の樹脂マトリックス(c)を所望の形状に成形してから、光活性化合物、その他添加剤等を含浸させることにより、本発明のホログラム記録材料からなる記録層を作製してもよい。
上述の手順で製造された本実施形態の光記録媒体は、自立型スラブ又はディスクの形態をとることができ、三次元画像表示装置、回折光学素子、大容量メモリ等の用途に使用できる。
本実施形態の光記録媒体に対する情報の書き込み(記録)及び読み出し(再生)は、何れも光の照射によって行なわれる。
まず、情報の記録時には、重合性を有する光活性化合物の重合及び濃度変化を生じさせることが可能な光を、物体光(記録光とも呼ばれる。)として用いる。特に、本実施形態の光記録媒体では、情報をホログラムとして記録するため、物体光を参照光と共に記録層に対して照射し、記録層において物体光と参照光とを干渉させるようにする。これによってその干渉光が、記録層内の光活性化合物の重合及び濃度変化を生じさせ、その結果、干渉縞が記録層内に屈折率差を生じさせ、前記の記録層内に記録された干渉縞により、記録層にホログラムとして記録されるのである。
一方、記録層に記録されたホログラムを再生する場合は、所定の再生光(通常は、参照光)を記録層に照射する。照射された再生光は前記干渉縞に応じて回折を生じる。この回折光は前記記録層と同様の情報を含むものであるので、前記回折光を適当な検出手段によって読み取ることにより、記録層に記録された情報の再生を行なうことができる。
なお、記録光、再生光及び参照光は、その波長領域はそれぞれの用途に応じて任意であり、可視光領域でも紫外領域でも構わない。これらの光の中でも好適なものとしては、例えば、ルビー、ガラス、Nd−YAG、Nd−YVO4等の固体レーザー;GaAs、InGaAs、GaN等のダイオードレーザー;ヘリウム−ネオン、アルゴン、クリプトン、エキシマ、CO2等の気体レーザー;色素を有するダイレーザー等の、単色性と指向性に優れたレーザーなどが挙げられる。
また、記録光、再生光及び参照光の照射量には何れも制限は無く、記録及び再生が可能な範囲であればその照射量は任意である。但し、極端に少ない場合には光活性化合物の化学変化が不完全過ぎて記録層の耐熱性、機械特性が十分に発現されない虞があり、逆に極端に多い場合は、記録層の成分(本発明のホログラム記録材料)が劣化を生じる虞がある。したがって、記録光、再生光及び参照光は、記録層の形成に用いた本発明のホログラム記録材の組成や、重合開始剤の種類、及び配合量等に合わせて、通常1mJ/cm2以上、20J/cm2以下の範囲で照射する。
また、ホログラム記録方式としては、偏光コリニアホログラム記録方式、参照光入射角多重型ホログラム記録方式等があるが、本発明のホログラム記録層形成用組成物を記録媒体として使用する場合にはいずれの記録方式でも良好な記録品質を提供することが可能である。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
[実施例1]
<光重合開始剤の合成>
Figure 2008164730
2−アセチルチオキサントン(12.7g、50mmol)、及びp−イソブチルベンズアルデヒド(8.1g、50mmol)を50mlのエタノールに溶解した。次いで、水酸化カリウム(1.2g、20mmol)を加え、エタノール還流下4時間反応させた。反応混合物を氷水300mlにあけ、酢酸エチル300mlをさらに添加し有機層を分液した。飽和食塩水300mlで1回洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。有機層をエバポレートし、得られた固体を酢酸エチルで再結晶した。黄色の固体として化合物(A)11.8gを得た。(LC純度96%、収率59%)
Figure 2008164730
化合物(A)(10.0g、25mmol)、NH2OH・HCl(4.33g、63.3mmol)、及び酢酸ナトリウム(5.70g、69.5mmol)をイソプロパノール150mlに混合し、80℃で4時間反応させた。
反応終了後、溶媒を減圧溜去し、酢酸エチル150mlを加えて加熱攪拌した。放冷後、吸引濾過し、NaClを除いた。濾液を飽和食塩水30mlで2回洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレートし、残渣に酢酸エチル/ヘキサン=1/1混合溶媒50mlを加えて5〜10分加熱攪拌し、デカンテーションにて上澄みを除き真空乾燥した。
得られた固体をジクロロメタンで再結晶し、化合物(B)10.5gを得た(LC純度97%、収率90%)。
Figure 2008164730
化合物(B)(9.33g、20mmol)、及びアセチルクロリド(7.85g、100mmol)をジクロロメタン100gに溶解し、氷冷した。
トリエチルアミン(10.11g、100mmol)を1時間かけて滴下。滴下終了後、室温で4時間反応した。次いで、水100mLとジクロロメタン30gをいれて有機層を分液したの後、飽和NH4Cl水溶液で2回、5重量%Na2CO3水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートした。残渣を酢酸エチル/ヘキサン=2/1混合溶媒を用いたカラムで精製し、化合物(X1)10.8g(LC純度96%、収率94%)を得た。
<340nm〜700nmの吸収評価結果と評価条件>
得られた化合物(X1)について、340〜700nmの吸収を以下に示す方法で試験した結果、λmax=383nm、ε=7880であった。
(吸収極大の測定)
化合物(X1)の吸収極大は、化合物(X1)を10-5モル濃度となるようにテトラヒドロフランに溶解させ、紫外、可視光スペクトルメーターで測定した。
<トルエンへの溶解性評価結果と評価条件:>
得られた化合物(X1)について、溶媒に対する溶解性を以下に示す方法で試験した結果、濃度1.0重量%、濃度2.0重量%の何れにおいても完全に溶解していることが確認された。
(溶解性試験)
トルエン100gに対して、化合物(X1)の濃度をそれぞれ1重量%及び2重量%として、25℃の常圧にて溶解させ、未溶解成分の残渣の有無を目視にて観察した。
<ホログラム記録媒体の作成>
サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)の多量体に2−エチルヘキサノール(2EH)を付加した化合物8.418g、トリブロモフェニルアクリレート1.778g、上記化合物(X1)の光重合開始剤0.089gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール7.582g、ジオクチル錫ジラウレート0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
<記録5分後の回折効率評価結果と評価条件>
上述のホログラム記録媒体のサンプルを用いて、以下に説明する手順で、ホログラム記録を実施したところ、回折効率は8%であった。
(ホログラム記録の評価条件)
ホログラム記録に用いた装置の概要を図1に示す。
図1中、Sはホログラム記録媒体のサンプルを示し、M1〜M3は何れもミラーを示し、PBSは偏光ビームスプリッタを示し、L1は波長405nmの光を発する記録光用レーザー光源を示し、L2は波長633nmの光を発する再生光用レーザー光源を示し、PD1、PD2はフォトディテクタを示す。
ホログラム記録用の光源として、波長405nmの青色のレーザー光が得られるもの(ソニー株式会社製シングルモードレーザダイオード:図中「L1」)を用いた。この波長405nmの光を偏光ビームスプリッタ(図中「PBS」)により分割し、2本のビームのなす角が50.00度になるように記録面上にて交差させた。このとき、2本のビームのなす角の2等分線が記録面に対して垂直になるようにし、更に、分割によって得られた2本のビームの電場ベクトルの振動面は、交差する2本のビームを含む平面と垂直になるようにして照射した。
ホログラム記録後、He−Neレーザーで波長633nmの光を得られるもの(メレスグリオ社製V05−LHP151:図中「L2」)を用いて、その光を記録面に対し30.19度の角度で照射し、回折された光をパワーメータ及びディテクタ(ニューポート社製2930−C、918−SL:図中「PD1」及び「PD2」)を用いて検出することにより、ホログラム記録が正しく行なわれているか否かを判定した。ホログラムの回折効率は、回折された光の強度の入射光強度に対する比で与えられる。
[実施例2]
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート 3.162g、トリブロモフェニルアクリレート 1.111g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.056gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール6.838g、ジオクチル錫ジラウレート0.0020gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
<記録5分後の回折効率評価結果>
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は10%であった。
[実施例3]
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物5.250g、パラクミルフェノールEO変性(n≒1)アクリレート1.111g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.056gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール 4.750g、ジオクチル錫ジラウレート 0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
<記録5分後の回折効率評価結果>
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は14%であった。
[実施例4]
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物8.418g、トリブロモフェニルアクリレート1.778g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.089g、テルピノレン0.0018gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール 7.582g、ジオクチル錫ジラウレート 0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
<記録5分後の回折効率評価結果>
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は8%であった。
[比較例1]
実施例1で合成した化合物(X1)の代わりに、下記化合物(Z1)を光重合開始剤として用いた。
Figure 2008164730
<340nm〜700nmの吸収評価結果と評価条件>
化合物(Z1)について、340〜700nmの吸収を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、λmax=336nm、ε=20300であった。
<トルエンへの溶解性評価結果と評価条件>
化合物(Z1)について、溶媒に対する溶解性を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、濃度1.0重量%、濃度2.0重量%の何れにおいても完全に溶解していることが確認された。
<ホログラム記録媒体の作製>
光重合開始剤として、化合物(X1)の代りに化合物(Z1)を使用すること以外は実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
<記録5分後の回折効率評価結果>
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したが、殆ど信号がでなかった。
[比較例2]
実施例1で合成した化合物(X1)の代わりに、下記化合物(Z2)を光重合開始剤として用いて同様に記録層の形成を試みたが、他成分に溶解しなかったので、記録層を形成することが出来なかった。
Figure 2008164730
<340nm〜700nmの吸収評価結果と評価条件>
化合物(Z2)について、340〜700nmの吸収を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、λmax=383nm、ε=6275であった。
<トルエンへの溶解性評価結果と評価条件>
化合物(Z2)について、溶媒に対する溶解性を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、濃度1.0重量%で溶解しなかった。
以上の評価結果を表1にまとめる。
Figure 2008164730
表1に示すように、実施例1〜4のホログラム光記録媒体は、回折効率が高く良好なホログラム記録ができたのに対し、比較例1では殆ど信号がでなかった。また、比較例2では、光重合開始剤が他成分に溶解しなかったためホログラム記録媒体を作製できなかった。
本発明のホログラム記録層形成用組成物及びそれを用いたホログラム記録材料は、ホログラム光記録媒体等の用途に好適に使用される。
実施例におけるホログラム記録に用いた装置の概要を説明するための図である。
符号の説明
S サンプル
M1〜M3 ミラー
PBS 偏光ビームスプリッタ
L1 記録光用レーザー光源
L2 再生光用レーザー光源
PD1、PD2 フォトディテクタ

Claims (8)

  1. ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物であって、下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含むことを特徴とするホログラム記録層形成用組成物。
    Figure 2008164730
    〔式中、R2は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基を示す。
    X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕
  2. 光重合開始剤(b)が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録層形成用組成物。
    Figure 2008164730
    (式中、R1は、水素原子、置換基を有していても良い炭素数1〜20のアルキル基、置換基を有していても良い炭素数1〜12のアミノアルキル基、置換基を有していても良い炭素数2〜20のアルケニル基、又は下記一般式(IIa)で表される基を示す。
    Figure 2008164730
    〔式中、R2"、R3'、R4'、R5'、R6'及びR7'は、それぞれ一般式(II)におけるものとは独立して一般式(II)におけるR2'、R3、R4、R5、R6及びR7と同義である。また、式中の*は、*の部分で一般式(II)における炭素原子に結合することを意味する。)
    2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
    3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO29若しくは−NR1011を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR1011を示す。
    ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
    9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
    10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
    また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕
  3. 光重合開始剤(b)が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録層形成用組成物。
    Figure 2008164730
    〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)におけるR1及びR2'と同義である。
    3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
    12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕
  4. 光重合開始剤(b)が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録層形成用組成物。
    Figure 2008164730
    〔式中、R1及びR2'は、それぞれ一般式(II)のおけるR1及びR2'と同義である。
    3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
    12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
    16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕
  5. さらに樹脂マトリックス(c)を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物。
  6. 光活性化合物(a)が、ラジカル重合性モノマーであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物を含有することを特徴とするホログラム記録材料。
  8. 請求項7に記載のホログラム記録材料を含有する層を備えることを特徴とするホログラム光記録用媒体。
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