JP2008164730A - ホログラム記録層形成用組成物、並びにそれを用いたホログラム記録材料及びホログラム光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物。下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含む。
〔R2は、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基。X,Yは任意の置換基。〕
【選択図】図1
Description
坪内順平編「ホログラフィックディスプレイ」第2章、産業図書
即ち、本発明は以下を要旨とする。
X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕
R2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO2R9若しくは−NR10R11を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR10R11を示す。
ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
R9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕
R3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
R12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕
R3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
R12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
R16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕
本発明のホログラム記録層形成用組成物は、ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物であって、特定の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含むことを特徴とする。
本発明のホログラム記録層形成用組成物に使用される重合性を有する光活性化合物(a)の種類は特に制限されず、公知の化合物の中から適宜選択することが可能であるが、通常は、重合性を有するモノマーが用いられる。重合性モノマーの例としては、カチオン重合性モノマー、アニオン重合性モノマー、ラジカル重合性モノマー等が挙げられる。
カチオン重合性モノマーの例としては、オキシラン環を有する化合物、スチレン及びその誘導体、ビニルナフタレン及びその誘導体、ビニルエーテル類、N−ビニル化合物、オキセタン環を有する化合物等を挙げることができる。中でも、少なくともオキセタン環を有する化合物を用いることが好ましく、更には、オキセタン環を有する化合物と共にオキシラン環を有する化合物を併用することが好ましい。
アニオン重合性モノマーの例としては、炭化水素モノマー、極性モノマー等が挙げられる。
ラジカル重合性モノマーとは、1分子中に1つ以上のエチレン性不飽和二重結合を有する化合物であり、例としては、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド類、ビニルエステル類、スチレン類等が挙げられる。
本発明のホログラム記録層形成用組成物に使用される光重合開始剤(b)は、活性光線の照射を受けたときに、ラジカル、酸、又は塩基等の活性種を発生し、前記の光活性化合物を重合に至らしめる化合物である。
本発明のホログラム記録層形成用組成物においては、特定構造を有し、且つ340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤を含有することが必須である。
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)の吸収波長域は、340nm以上、好ましくは350nm以上であり、700nm以下、好ましくは650nm以下に吸収極大を有するものである。例えば、光源が青色レーザーの場合は350〜430nmに吸収極大を有するのが好ましく、緑色レーザーの場合は500〜550nmに吸収極大を有するのが好ましい。吸収波長域が上述の範囲と異なる場合は、照射された光エネルギーを効率的に光重合反応に使えないため低感度となる。
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)の溶解度は、25℃、1気圧の条件下におけるトルエンへの溶解度が1(g/100g)以上であり、中でも2(g/100g)以上が好ましい。後述する光重合開始剤の必須成分であるオキシムエステル系開始剤のうち、上述の吸収極大を有するものは、一般にトルエン、THF(テトラヒドロフラン)、MEK(メチルエチルケトン)等の溶媒や、(メタ)アクリル酸エステル等の光活性化合物に対する溶解性が悪いことが多いが、本発明で用いる光重合開始剤(b)はトルエン、THF、MEK等の溶媒や、(メタ)アクリル酸エステル等の光活性化合物に対する優れた溶解性を有しているため、ホログラム記録層形成用組成物に使用することができる。
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する光重合開始剤(b)は、下記一般式(I)で表されることが特徴である。
X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕
R2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO2R9若しくは−NR10R11を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR10R11を示す。
ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
R9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕
R3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
R12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕
R3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
R12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
R16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕
一般式(I)において、R2は、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数3〜25のアルケノイル基、炭素数3〜8のシクロアルカノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、炭素数1〜20のヘテロアリール基、炭素数1〜20のヘテロアリーロイル基、又は炭素数1〜20のアミノカルボニル基を示す。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
尚、R2に定義する「ベンゾイル基」は、[b−11]に記載する置換基のほか、それぞれ1以上の−OR8、−SR9、−SOR9、−SO2R9、及び/又は−NR10R11により置換されているものも含まれる。
一般式(I)において、X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。任意の置換基としては、1価の有機基であれば特に制限はない。
一般式(II)において、R1は、水素原子、置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、置換されていてもよい炭素数1〜12のアミノアルキル基、置換されていてもよい炭素数2〜12のアルケニル基、又は下記一般式(IIa)で表される基を示す。
一般式(II)において、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜12、好ましくは炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜12、好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12、好ましくは炭素数2〜8のアルコキシカルボニル基、炭素数7〜8のフェノキシカルボニル基又は、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO2R9、若しくは−NR10R11を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9又は、−NR10R11を示し、R3、R4、R5、R6及びR7は互いに結合し環構造を形成してもよい。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
また、−OR8、−SR9又は−NR10R11は、R8、R9、R10、及び/又はR11と互いに結合し環構造を形成してもよく、その環構造は5員環、6員環が好ましい。
R8は、好ましくは、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、フェニル基で置換された炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のアルカノイル基、炭素数3〜12、好ましくは炭素数3〜8のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15、好ましくは炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)又は炭素数3〜20、好ましくは炭素数3〜15のアルキルシリル基を示す。これらの基は、それぞれ置換されていてもよい。
尚、R17、R18は、互いに独立して、置換基を有していてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基を示し、R19は、置換基を有していてもよい炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。
M1は、直接結合であるか、エーテル基、スルフィド基、炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数1〜12のシクロアルケニレン基、炭素数1〜12のアルケニレン基、フェニレン基、ビフェニレン基、ターフェニレン基、ナフチレン基、−NR10−、−(CO)O−R17a−O(CO)−、−(CO)O−(CH2CH2O)m−(CO)−(mは1以上の整数)、−(CO)−R17b−(CO)−であるか、炭素数1〜12のアルキレンオキシ基、−R18a−S−、ピペラジノ基又は−R18b−NH−である。またこれらは複数個の組み合わせであってもよく、それぞれが置換基を有していてもよい。
尚、R17a、R17bは、互いに独立して、置換されていてもよい炭素数2〜12のアルキレン基、R18a、R18bは、互いに独立して置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキレン基を示す。)
尚、R17、R18は、互いに独立して、置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキレン基、好ましくはエチレン基を示し、R19は、置換されていてもよい炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキル基を示す。
尚、それぞれの置換基は、[b−1]、[b−3]、[b−4]の具体例として挙げたものが相当する。
R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基又はビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、又はビフェニル基は、炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していてもよく、炭素数2〜8のアルキレン基は更に置換されていてもよい。置換されてもよい置換基としては[b−11]に記載する任意の有機基が挙げられる。また、前記炭素数1〜8のアルキル基は無置換か、或いはヒドロキシル基、アルコキシ基、又はフェニル基で置換されているのが更に好ましい。
R3"、R6"、R7"、R3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜10のフェノキシカルボニル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
R12、R13、R14、R15、R12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示し、好ましくは、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜8のアルケノイル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又は炭素数7〜10のフェノキシカルボニル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
R16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。これらの基は、いずれもそれぞれ任意の置換基で置換されていても良い。
尚、本発明に係る化学式(I)〜(IV)中、R1〜R16、R2'〜R7'、R2"〜R7"、R3"'、R6"'、R7"'、R12〜R16、R12'〜R16'の「それぞれ置換されていてもよい置換基」としては、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子;ヒドロキシル基;チオール基;ニトロ基;シアノ基;任意の有機基などを挙げる事ができる。
好ましい環状構造としては、下記の構造が挙げられる。
本発明のホログラム記録層形成用組成物を構成する(b)成分の光重合開始剤は、前記の一般式(I)で表される化合物よりなる光重合開始剤を単独で用いることも出来るが、必要に応じて、その他の光重合開始剤を併用して用いることも出来る。
本発明のホログラム記録層形成用組成物は、更に樹脂マトリックス(c)を含むことが好ましい。この樹脂マトリックス(c)としては、溶剤に溶解可能な樹脂を用いても、三次元架橋させた樹脂を用いてもよい。
以下これらの反応に用いることが出来る原料化合物について説明する。
イソシアネート−ヒドロキシル反応、イソシアネート−アミン反応、イソシアネート−チオール反応で使用できるポリイソシアネートは、1分子中に2つ以上のイソシアネート基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のイソシアネート基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。イソシアネート基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、イソシアネート基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。イソシアネート基がマトリックス中に多く残存すると、マトリックスの保存安定性を悪化させる可能性がある。
イソシアネート−ヒドロキシル反応で使用できるポリオールは、1分子中に2つ以上のヒドロキシル基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のヒドロキシル基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。ヒドロキシル基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、ヒドロキシル基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。ヒドロキシル基がマトリックス中に多く残存すると、マトリックスの吸湿性が高くなり、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
エポキシ−アミン反応、エポキシ−チオール反応に使用できるエポキシ化合物は、1分子中に2つ以上のエポキシ基を有するものであれば、その種類は特に制限されない。1分子中のエポキシ基の数としては、通常2以上であれば特に制限されない。エポキシ基の数が少ないとマトリックスとして必要な硬さが得られなくなる場合がある。一方、エポキシ基の数の上限は特に制限されないが、通常5以下が好ましい。エポキシ基がマトリックス中に多く残存すると、記録の保存安定性に影響を及ぼす場合もある。
イソシアネート−アミン付加反応、エポキシ−アミン付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のアミノ基を有するものであればその種類は特に制限されない。
イソシアネート−チオール付加反応、エポキシ−チオール付加反応に使用できる化合物の例としては、1分子中に2つ以上のチオール基を有するものであればその種類は特に制限されない。
本発明のホログラム記録層形成用組成物中の、重合性を有する光活性化合物(a)の含有量は、(c)成分に対して通常0.5重量%以上、中でも1重量%以上、また、通常100重量%以下、中でも50重量%以下の範囲とすることが好ましい。光活性化合物(a)の含有量が少な過ぎると屈折率の変化が小さく、記録効率が低くなる場合がある。一方、光活性化合物(a)の使用量が多過ぎると、未反応の光活性化合物が多く残り、記録材料とした時にブリードアウトの原因となる場合がある。
その他、本発明のホログラム記録層形成用組成物は、本発明の趣旨に反しない限りにおいて、上述の重合性を有する光活性化合物(a)、光重合開始剤(b)、樹脂マトリックス(c)以外に、その他の成分を含有していてもよい。
増感体の励起を制御する化合物の例としては、増感剤、増感補助剤等が挙げられる。
増感剤としては、公知の各種の増感剤の中から、任意に選択して用いることができ、記録に使用するレーザー光の波長と使用する開始剤の種類にもよるが、緑色レーザーを用いる系の場合、好ましい増感剤の具体例としては、特開平5−241338号公報、特開平2−69号公報、特公平2−55446号公報等に記載されている化合物が、青色レーザーを用いる系の場合は、特開2000−10277号公報、特開2004−198446号公報、特開2005−62415号公報、特開2005−91593号公報、特開2004−191938号公報、特開2004−272212号公報、特開2004−212958号公報、特開2004−252421号公報、特開2005−107191号公報、特開2004−264834号公報等に記載されている化合物が挙げられる。上記例示の各種の増感剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
その他、特性改良上必要とされ得る添加剤の例としては、分散剤、消泡剤、可塑剤、防腐剤、安定剤、酸化防止剤等が挙げられる。
これらの添加剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
本発明のホログラム記録材料は、本発明のホログラム記録層形成用組成物のみからなっていてもよく、その他の成分を含有していてもよい。その他の成分に特に制限は無いが、例としては光分散剤、色材等の各種の添加剤が挙げられる。その他の成分の含有量も、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて任意である。
本発明のホログラム光記録媒体は、上述した本発明のホログラム記録材料を含有する層を少なくとも備えてなる。
具体的に、支持体の形状に制限は無いが、通常は平板状又はフィルム状に形成される。
なお、これらの溶剤は、何れか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。
反応終了後、溶媒を減圧溜去し、酢酸エチル150mlを加えて加熱攪拌した。放冷後、吸引濾過し、NaClを除いた。濾液を飽和食塩水30mlで2回洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒をエバポレートし、残渣に酢酸エチル/ヘキサン=1/1混合溶媒50mlを加えて5〜10分加熱攪拌し、デカンテーションにて上澄みを除き真空乾燥した。
得られた固体をジクロロメタンで再結晶し、化合物(B)10.5gを得た(LC純度97%、収率90%)。
トリエチルアミン(10.11g、100mmol)を1時間かけて滴下。滴下終了後、室温で4時間反応した。次いで、水100mLとジクロロメタン30gをいれて有機層を分液したの後、飽和NH4Cl水溶液で2回、5重量%Na2CO3水溶液で3回洗浄後、飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、エバポレートした。残渣を酢酸エチル/ヘキサン=2/1混合溶媒を用いたカラムで精製し、化合物(X1)10.8g(LC純度96%、収率94%)を得た。
得られた化合物(X1)について、340〜700nmの吸収を以下に示す方法で試験した結果、λmax=383nm、ε=7880であった。
(吸収極大の測定)
化合物(X1)の吸収極大は、化合物(X1)を10-5モル濃度となるようにテトラヒドロフランに溶解させ、紫外、可視光スペクトルメーターで測定した。
得られた化合物(X1)について、溶媒に対する溶解性を以下に示す方法で試験した結果、濃度1.0重量%、濃度2.0重量%の何れにおいても完全に溶解していることが確認された。
(溶解性試験)
トルエン100gに対して、化合物(X1)の濃度をそれぞれ1重量%及び2重量%として、25℃の常圧にて溶解させ、未溶解成分の残渣の有無を目視にて観察した。
サンプル瓶1に、ヘキサメチレンジイソシアネート(HMDI)の多量体に2−エチルヘキサノール(2EH)を付加した化合物8.418g、トリブロモフェニルアクリレート1.778g、上記化合物(X1)の光重合開始剤0.089gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール7.582g、ジオクチル錫ジラウレート0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
上述のホログラム記録媒体のサンプルを用いて、以下に説明する手順で、ホログラム記録を実施したところ、回折効率は8%であった。
ホログラム記録に用いた装置の概要を図1に示す。
図1中、Sはホログラム記録媒体のサンプルを示し、M1〜M3は何れもミラーを示し、PBSは偏光ビームスプリッタを示し、L1は波長405nmの光を発する記録光用レーザー光源を示し、L2は波長633nmの光を発する再生光用レーザー光源を示し、PD1、PD2はフォトディテクタを示す。
ホログラム記録用の光源として、波長405nmの青色のレーザー光が得られるもの(ソニー株式会社製シングルモードレーザダイオード:図中「L1」)を用いた。この波長405nmの光を偏光ビームスプリッタ(図中「PBS」)により分割し、2本のビームのなす角が50.00度になるように記録面上にて交差させた。このとき、2本のビームのなす角の2等分線が記録面に対して垂直になるようにし、更に、分割によって得られた2本のビームの電場ベクトルの振動面は、交差する2本のビームを含む平面と垂直になるようにして照射した。
ホログラム記録後、He−Neレーザーで波長633nmの光を得られるもの(メレスグリオ社製V05−LHP151:図中「L2」)を用いて、その光を記録面に対し30.19度の角度で照射し、回折された光をパワーメータ及びディテクタ(ニューポート社製2930−C、918−SL:図中「PD1」及び「PD2」)を用いて検出することにより、ホログラム記録が正しく行なわれているか否かを判定した。ホログラムの回折効率は、回折された光の強度の入射光強度に対する比で与えられる。
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネート 3.162g、トリブロモフェニルアクリレート 1.111g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.056gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール6.838g、ジオクチル錫ジラウレート0.0020gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は10%であった。
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物5.250g、パラクミルフェノールEO変性(n≒1)アクリレート1.111g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.056gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール 4.750g、ジオクチル錫ジラウレート 0.003gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は14%であった。
<ホログラム記録媒体の作製>
サンプル瓶1にヘキサメチレンジイソシアネートの多量体に2−エチルヘキサノールを付加した化合物8.418g、トリブロモフェニルアクリレート1.778g、実施例1で合成した化合物(X1)の光重合開始剤0.089g、テルピノレン0.0018gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
次に、サンプル瓶2に分子量500のポリカプロラクトントリオール 7.582g、ジオクチル錫ジラウレート 0.0032gを秤量し、各成分が溶解するまで攪拌した。
その後、サンプル瓶1,2をベルジャーに入れ、3時間真空で脱気した後、サンプル瓶1,2の液を混ぜ合わせて攪拌混合し、ベルジャーで数分間、真空で脱気した。
続いて、スペーサーとして厚さ500μmのテフロンシートを2方の端にのせたスライドガラスに上に、真空脱気した液を流し込み、その上にスライドガラスをかぶせ、クリップで周辺を固定して60℃で15時間加熱して記録層を作製した。
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したところ、回折効率は8%であった。
実施例1で合成した化合物(X1)の代わりに、下記化合物(Z1)を光重合開始剤として用いた。
化合物(Z1)について、340〜700nmの吸収を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、λmax=336nm、ε=20300であった。
化合物(Z1)について、溶媒に対する溶解性を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、濃度1.0重量%、濃度2.0重量%の何れにおいても完全に溶解していることが確認された。
光重合開始剤として、化合物(X1)の代りに化合物(Z1)を使用すること以外は実施例1と同様にホログラム記録媒体を作製した。
実施例1と同様の手順でホログラム記録を実施したが、殆ど信号がでなかった。
実施例1で合成した化合物(X1)の代わりに、下記化合物(Z2)を光重合開始剤として用いて同様に記録層の形成を試みたが、他成分に溶解しなかったので、記録層を形成することが出来なかった。
化合物(Z2)について、340〜700nmの吸収を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、λmax=383nm、ε=6275であった。
化合物(Z2)について、溶媒に対する溶解性を実施例1におけると同様の方法で試験した結果、濃度1.0重量%で溶解しなかった。
M1〜M3 ミラー
PBS 偏光ビームスプリッタ
L1 記録光用レーザー光源
L2 再生光用レーザー光源
PD1、PD2 フォトディテクタ
Claims (8)
- ホログラム光記録媒体に使用される、重合性を有する光活性化合物(a)を含んだ光形像可能なホログラム記録層形成用組成物であって、下記一般式(I)の構造を有する化合物であり、340〜700nmの波長域に吸収極大を有し、トルエンへの溶解度が1(g/100g)以上である光重合開始剤(b)を含むことを特徴とするホログラム記録層形成用組成物。
X,Yはそれぞれ独立して任意の置換基を示す。〕 - 光重合開始剤(b)が、下記一般式(II)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録層形成用組成物。
R2'は、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数4〜6のアルケノイル基、ベンゾイル基、炭素数2〜6のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基を示す。
R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、或いは、−OR8、−SR9、−SOR9、−SO2R9若しくは−NR10R11を示し、かつ、R3、R4、R5、R6及びR7の少なくとも一つは、−OR8、−SR9、又は−NR10R11を示す。
ただし、R8は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜8のアルカノイル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、フェニル基、−(CH2CH2O)nH(nは1〜20の整数)、又は炭素数3〜20のアルキルシリル基を示す。
R9は、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケニル基、炭素数3〜15のシクロアルキル基、又はフェニル基を示す。
R10及びR11は、互いに独立して、水素原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数3〜6のアルケノイル基、炭素数3〜5のアルケニル基、炭素数5〜12のシクロアルキル基、フェニル基、ベンゾイル基、又は、ビフェニル基を示す。フェニル基、ベンゾイル基、ビフェニル基は、置換されていても良い炭素数2〜8のアルキレン基を介して結合していても良い。
また、R3、R4、R5、R6及びR7は、互いに結合し環構造を形成してもよい。〕 - 光重合開始剤(b)が、下記一般式(III)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録層形成用組成物。
R3"、R6"及びR7"は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
R12、R13、R14及びR15は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。〕 - 光重合開始剤(b)が、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録層形成用組成物。
R3"'、R6"'及びR7"'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜12のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基を示す。
R12'、R13'、R14'及びR15'は、互いに独立して、水素原子、ハロゲン原子、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケノイル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、フェニル基、ベンジル基、ベンゾイル基、炭素数2〜20のアルカノイル基、炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基、又はフェノキシカルボニル基、或いはアミド基又はニトロ基を示す。
R16は、ヒドロキシル基、チオール基、ニトロ基、シアノ基、或いは、それぞれ置換基を有していても良い、炭素数3〜18のシクロアルケニル基、炭素数1〜18のアルキルチオ基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数2〜18のアルケニルオキシ基、炭素数2〜18のアルケニルチオ基、アシル基、カルボキシル基、アシルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、カーバメート基、カルバモイル基、カルボン酸エステル基、スルファモイル基、スルホン酸エステル基、オキサゾリル基、ベンゾキサゾリル基、チアゾリル基、ベンゾチアゾリル基、モルホリノ基、ピロリジニル基、テトラヒドロチオフェンジオキサイド基、又はトリアルキルシリル基を示す。〕 - さらに樹脂マトリックス(c)を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物。
- 光活性化合物(a)が、ラジカル重合性モノマーであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物。
- 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のホログラム記録層形成用組成物を含有することを特徴とするホログラム記録材料。
- 請求項7に記載のホログラム記録材料を含有する層を備えることを特徴とするホログラム光記録用媒体。
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