JP2008134421A - カラオケ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】低音から高音まで音質を確保しながらも歌唱音声に指向性を持たせることを可能としたカラオケ装置を提供する。
【解決手段】スピーカアレイ5は、高音用のスピーカユニット51H〜58H、中音用のスピーカユニット51M、52M、低音用のスピーカユニット51L,52L、およびフルレンジ用のスピーカユニット51F,52Fからなる。スピーカユニット51H〜58Hをユニット間距離d4=v/(2*f4)で規定し、スピーカユニット51M,52Mをd3=v/(2*f3)で規定し、スピーカユニット51L,52Lをd2=v/(2*f2)で規定し、スピーカユニット51F,52Fをd1=v/(2*f1)で規定する。歌唱音声はスピーカユニット51H〜58H、51M,52M,51L,52L,51F,52Fでビーム制御して出力し、それ以外の音声はスピーカユニット51F,52Fから出力する。
【選択図】図2
【解決手段】スピーカアレイ5は、高音用のスピーカユニット51H〜58H、中音用のスピーカユニット51M、52M、低音用のスピーカユニット51L,52L、およびフルレンジ用のスピーカユニット51F,52Fからなる。スピーカユニット51H〜58Hをユニット間距離d4=v/(2*f4)で規定し、スピーカユニット51M,52Mをd3=v/(2*f3)で規定し、スピーカユニット51L,52Lをd2=v/(2*f2)で規定し、スピーカユニット51F,52Fをd1=v/(2*f1)で規定する。歌唱音声はスピーカユニット51H〜58H、51M,52M,51L,52L,51F,52Fでビーム制御して出力し、それ以外の音声はスピーカユニット51F,52Fから出力する。
【選択図】図2
Description
この発明は、歌唱音声の指向性を制御できるカラオケ装置に関する。
カラオケ装置は、1室を単一のグループが占有する場所(カラオケボックスなど)に設置されるほか、不特定の顧客が集まる場所(スナック店舗等の飲食店など)に設置される場合も多い。
従来のカラオケ装置は、ステレオスピーカを用いて、店内に伴奏音および歌唱音声を拡声していた。したがって、上記不特定の顧客が集まる店舗に設置された場合、誰が歌唱した歌唱音声でも、店内の全てに聞こえるようになっていた。
スナック等の飲食店では、他人(他のグループ)の歌唱は必ずしも聴きたいものではなく、場合によっては耳障りなものである。しかし、上記従来のカラオケ装置では、歌唱者の歌唱音声が店舗全体に放音されるため、全ての顧客がカラオケ歌唱を聞かなければならないという問題点があった。
そこで、スピーカアレイを用いることで、歌唱者の居るグループにだけ歌唱音声を聴かせるように放音に指向性を持たせる装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2005−173137号公報
特許文献1に示した装置において、スピーカアレイの幅を大きくすると指向特性が鋭くなり、目的の方向に音声ビームを集中することができる。音声ビームのビーム幅θは以下の数式1で決められる(ただし、vは音速、dはスピーカユニットの間隔、nはスピーカユニット数、fは周波数を表す)。
θ=sin−1(v/fdn) ・・・ 数式1
指向特性を鋭くするためには、すなわちスピーカアレイの幅を大きくするためには、スピーカユニットの数nを増やすか、または、同数で実施するには間隔dを大きくする。しかし、間隔dを大きくすると、空間的折り返し現象により、目的とする方向以外にも別の音声ビーム(サイドローブと言う。)が生じるという問題が発生する。サイドローブを生じさせないためには、以下の数式2の条件を満たすようにスピーカユニット間の距離dを設定しなければならない。
d<v/2f ・・・ 数式2
dを小さくするためには小口径のスピーカユニットを用いる必要がある。つまり、スピーカユニットを重ねて配列することはできず、スピーカユニットを近接して配置するためには小口径のスピーカユニットを用いる必要がある。しかし、小口径のスピーカユニットを用いた場合、十分な音質(特に低音の音質)を得ることができなくなるという問題が有った。
θ=sin−1(v/fdn) ・・・ 数式1
指向特性を鋭くするためには、すなわちスピーカアレイの幅を大きくするためには、スピーカユニットの数nを増やすか、または、同数で実施するには間隔dを大きくする。しかし、間隔dを大きくすると、空間的折り返し現象により、目的とする方向以外にも別の音声ビーム(サイドローブと言う。)が生じるという問題が発生する。サイドローブを生じさせないためには、以下の数式2の条件を満たすようにスピーカユニット間の距離dを設定しなければならない。
d<v/2f ・・・ 数式2
dを小さくするためには小口径のスピーカユニットを用いる必要がある。つまり、スピーカユニットを重ねて配列することはできず、スピーカユニットを近接して配置するためには小口径のスピーカユニットを用いる必要がある。しかし、小口径のスピーカユニットを用いた場合、十分な音質(特に低音の音質)を得ることができなくなるという問題が有った。
この発明は、低音から高音まで音質を確保しながらも歌唱音声に指向性を持たせることを可能としたカラオケ装置を提供することを目的とする。
この発明のカラオケ装置は、カラオケ曲の伴奏音を発生するための曲データを記憶した記憶手段と、歌唱音声を入力するマイクと、複数の口径の異なるスピーカユニットを配列し、配列端部にフルレンジ用のスピーカユニットを備えたスピーカアレイと、前記歌唱音声を各スピーカユニットに遅延入力して放音に指向性を持たせる放音処理部と、前記伴奏音を前記フルレンジ用のスピーカユニットに入力するとともに、前記放音処理部に対して、前記歌唱音声を特定の方向へ指向性を持たせて出力するように制御する制御手段と、を備え、前記スピーカアレイは、配列の最も内側である配列原点から所定数等間隔に同じ口径のスピーカユニットを配列した高音域用配列区間と、前記高音域用配列区間よりも外側で、前記高音域用配列区間に配列したスピーカユニットよりも大きい口径のスピーカユニットを前記高音域用配列区間よりも広い間隔で配列した中低音域用配列区間と、を有し、前記高音域用配列区間、および中低音域用配列区間において、各スピーカユニットの間隔dを、それぞれ指向性を持たせる上限周波数fと音速vからd=v/2fの数式で与えられる間隔で配列したことを特徴とする。
この構成では、口径の異なるスピーカユニットを配列したスピーカアレイを有する。配列端部にはフルレンジ用の(例えば20Hz〜20kHzの放音能力を有した)スピーカユニットを配置する。このスピーカアレイを用いて歌唱音声を特定の方向へ指向性を持たせて出力する。また、カラオケ伴奏音声は、端部のフルレンジ用のスピーカユニットから放音する。口径の異なるスピーカユニットを用いることで低音から高音までの音質を確保する。
配列中央付近には、等間隔で同じ口径のスピーカユニットを配置し、外側では口径の大きいスピーカユニットを広い間隔で配置する。各スピーカユニットの配列間隔は指向性を持たせる上限周波数fを用いてd=v/2fで規定する。高音域用配列区間(すなわち上限周波数fを高くする区間)では、口径の小さいスピーカユニットを等間隔で配列し、間隔dを小さくとる。中低音域用配列区間では口径の大きいスピーカユニットを高音域用配列区間よりも間隔dを大きくとる。外側にむかって徐々に口径の大きいスピーカユニットを配置して配列間隔を広げ、外側ほど低音の指向性を確保すればよい。なお、中低音域用配列区間においても同じ口径のスピーカを複数等間隔で配列してもよい。
配列中央付近には、等間隔で同じ口径のスピーカユニットを配置し、外側では口径の大きいスピーカユニットを広い間隔で配置する。各スピーカユニットの配列間隔は指向性を持たせる上限周波数fを用いてd=v/2fで規定する。高音域用配列区間(すなわち上限周波数fを高くする区間)では、口径の小さいスピーカユニットを等間隔で配列し、間隔dを小さくとる。中低音域用配列区間では口径の大きいスピーカユニットを高音域用配列区間よりも間隔dを大きくとる。外側にむかって徐々に口径の大きいスピーカユニットを配置して配列間隔を広げ、外側ほど低音の指向性を確保すればよい。なお、中低音域用配列区間においても同じ口径のスピーカを複数等間隔で配列してもよい。
また、この発明は、さらに、前記歌唱音声について、上限周波数f以上の帯域を制限して各スピーカユニットに入力するフィルタを備えたことを特徴とする。
この構成では、上限周波数f以上の帯域をカットし、周波数f以上でのサイドローブ発生をさらに抑制する。
また、この発明は、さらに、各スピーカユニットに入力する音声について、前記複数のスピーカユニット間の位相特性の差分を補正する位相補償フィルタを備えたことを特徴とする。
この構成では、口径の異なるスピーカユニットでは位相特性が異なり、位相干渉が発生することが考えられるが、歌唱音声、および伴奏音声についてスピーカユニット間の位相差分を補償するフィルタで補正してからスピーカユニットに入力する。
また、この発明は、さらに、前記マイクの位置を検出するマイク位置検出部を備え、前記制御手段は、前記歌唱音声を前記マイクの位置を含む方向へ指向性を持たせて出力するように前記放音処理部を制御することを特徴とする。
この構成では、マイクの位置を検出し、このマイクの位置を含む方向に音声ビームが出力されるように設定する。歌唱音声は、歌唱者とその周囲(グループ)の方向に放音されれば十分であるため、マイク位置を含む方向に限定した指向性で出力するようにすればよい。
この発明によれば、低音から高音まで音質を確保しながらも歌唱音声に指向性を持たせることが可能となる。
図面を参照してこの発明の実施形態であるカラオケ装置について説明する。図1はカラオケ装置のブロック図、図2は同カラオケ装置において用いられるスピーカアレイの外観図である。
カラオケ装置1は、マイク2A、マイク2B、ドライバアンプ3、音声信号処理部4、スピーカアレイ5、ADC6A、ADC6B、マイク位置検出部7、制御部8、伴奏再生部9、および記憶部10を備えている。
カラオケ装置1は、カラオケ曲のリクエストを受け付けて、その曲の曲データを読み出してカラオケ演奏を行うとともに、そのカラオケ曲の歌詞をモニタ(図示せず)に表示する。カラオケ演奏時には、カラオケ曲の伴奏音(カラオケ演奏音)を発生する。また、ガイドボーカル音声を再生する。カラオケ演奏音、ガイドボーカル音声はドライバアンプ3によって増幅されスピーカアレイ5から放音される。
スピーカアレイ5は、図2(A)に示すように、スピーカユニットを直線状に配列して構成されたものである。図2において、紙面右側をX方向、左側を−X方向とする。
スピーカアレイ5は、高音域用(例えば4kHz以上)のスピーカユニット51H〜58H、中音域用(例えば400Hz〜4kHz)のスピーカユニット51M,52M、低音域用(例えば400Hz以下)のスピーカユニット51L,52L、およびフルレンジ用(スピーカユニット51L,52Lよりも低音域の放音能力が高い、例えば20Hz〜20kHz)のスピーカユニット51F,52Fからなる。同図の例では高音域用のスピーカユニットを8個、中音域用のスピーカユニットを2個、低音域用のスピーカユニットを2個、フルレンジ用のスピーカユニットを2個配列した例を示す。
8つのスピーカユニット51H〜58Hは配列の最も内側である配列原点から左右対称に、ユニット間距離d4で配列されている。この8つのスピーカユニット51H〜58Hが配列されている区間よりも外側(−X側)に配置されているスピーカユニット51Mは、スピーカユニット51Hとユニット間距離d3で配列されている。同様に、スピーカユニット51H〜58Hが配列されている区間よりも外側(X側)に配置されているスピーカユニット52Mは、スピーカユニット58Hとユニット間距離d3で配列されている。
また、スピーカユニット51Mの外側(−X側)に配置されているスピーカユニット51Lは、スピーカユニット51Mとユニット間距離d2で配列されている。同様に、スピーカユニット52Mの外側(X側)に配置されているスピーカユニット52Lは、スピーカユニット52Mとユニット間距離d2で配列されている。
さらに、スピーカユニット51Lの外側(−X側)に配置されているスピーカユニット51Fは、スピーカユニット51Lとユニット間距離d1で配列されている。同様に、スピーカユニット52Lの外側(X側)に配置されているスピーカユニット52Fは、スピーカユニット52Lとユニット間距離d1で配列されている。
ユニット間距離d1〜d4の関係については後に詳しく述べる。
ユニット間距離d1〜d4の関係については後に詳しく述べる。
なお、スピーカユニットの配列個数、および配列態様はこの例に限るものではない。例えば、図2(B)に示すような配置にしてもよい。図2(B)に示す例は、高音域用のスピーカユニット51H〜58Hを直線状に並行に2列で配列し、その外側に中音域用のスピーカユニット51M、52Mを配列し、さらに外側に低音域用スピーカユニット51L、52Lを配列し、最も外側にフルレンジ用のスピーカユニット51F、52Fを配置したものである。このように配列することでコンパクトな筐体でスピーカアレイを構成することもできる。
なお、同図の例では、高音域用のスピーカユニットよりもさらに高音(例えば10kHz以上)を放音するツイータ51T、およびツイータ52Tを配置し、音質を向上させているが、本発明においてツイータは必須ではない。
なお、同図の例では、高音域用のスピーカユニットよりもさらに高音(例えば10kHz以上)を放音するツイータ51T、およびツイータ52Tを配置し、音質を向上させているが、本発明においてツイータは必須ではない。
この構成(例えば図2(A)の構成)のスピーカアレイ5の各スピーカユニットに、音声信号を遅延制御して入力することにより、音声ビームを形成して放音指向性を持たせることができる。なお、無指向性で出力することも可能である。
ここで、図3を参照してビーム制御について説明する。図3は、音声ビームの形成原理を説明するための図である。同図(A)は、一列に並んでいる複数のスピーカユニットSPに音声信号を同時に入力した場合を示している。この場合には、各スピーカユニットSPから同時に音声が放音される。個別のスピーカユニットSPから出力された音波は放射状(円形)に伝搬してゆく。ここで、各スピーカユニットSPから出力された音波の合成波形は、前方へ伝搬する成分は合成されて強められる。一方で、前方以外の方向へ伝搬する成分は、各スピーカユニットSPから出力された信号成分が干渉しあうことによって打ち消される。したがって、前方に向かう成分のみが合成によって強められて音声ビームとなる。
同図(B)は、同図(A)で示す複数のスピーカユニットSPから音声ビームを斜めに形成する場合のディレイ時間制御について示した図である。この図では、音声ビームを正面から右方向のθの角度に形成している。この場合、ビームの向きと反対側の端部(同図左端)のスピーカユニットSPから最初に音声を出力し、この後時間τが経過する毎に順次ビーム向きに隣接する(同図では右側に隣接する)スピーカユニットSPに音声を出力する。この傾斜角度θは、音速をvとすると、θ=sin−1(vτ/d)の関係になる。したがって、τを制御することによって音声ビームの角度θを制御できることになる。
次に、制御部8は、CPUを含み、歌唱者によりリクエストされたカラオケ曲の曲データを記憶部10から読み出して伴奏再生部9に入力する。カラオケ曲のリクエストは、図示しないリモコンなどを用いて行われる。また、制御部8は、記憶部10から、スピーカアレイの音声ビームを制御するためのビーム制御データ(各スピーカユニットに入力する音声信号の遅延量を規定したデータ)を読み出し、音声信号処理部4の制御を行う。
伴奏再生部9は、楽音を生成する音源のほかガイドボーカル再生部を含み、カラオケ演奏音を出力するとともに、オーディオデータであるガイドボーカル音声を出力する。ガイドボーカルデータは、各カラオケ曲の曲データに含まれている。伴奏再生部9が出力したカラオケ演奏音、およびガイドボーカル音声は、音声信号処理部4に入力される。また、マイク2A,2Bから入力された歌唱音声信号は、ADC6A,6Bでデジタル信号化されたのち音声信号処理部4に入力される。
マイク位置検出部7は、マイク2A、およびマイク2Bの位置を検出する。マイク2A,およびマイク2Bの位置検出手法はどのようなものを用いてもよいが、例えば図4に示すような手法で行う。
図4は、マイク位置測定を示す概念図である。マイク位置検出部7は、音声信号処理部4(図1においてビーム制御部41A、またはビーム制御部41B)を介してスピーカアレイ5における一方の最端のスピーカユニット51Fと、他方の最端のスピーカユニット52Fに対して、同じ検査用音声信号(例えば可聴限界に近い高周波数音声)を順に入力する。マイク位置検出部7は、マイク2A(マイク2B)から検査用音声信号を収音した場合に、この収音タイミングを検知する。
図4は、マイク位置測定を示す概念図である。マイク位置検出部7は、音声信号処理部4(図1においてビーム制御部41A、またはビーム制御部41B)を介してスピーカアレイ5における一方の最端のスピーカユニット51Fと、他方の最端のスピーカユニット52Fに対して、同じ検査用音声信号(例えば可聴限界に近い高周波数音声)を順に入力する。マイク位置検出部7は、マイク2A(マイク2B)から検査用音声信号を収音した場合に、この収音タイミングを検知する。
マイク位置検出部7は、スピーカユニット51Fが測定用音声を出力したタイミングから上記収音タイミングまでの時間t1を計時する。また、スピーカユニット52Fが測定用音声を出力したタイミングから収音タイミングまでの時間t2を計時する。マイク位置検出部7は、この時間t1及び時間t2を用いてマイク位置を算出する。すなわち、マイク位置検出部7は、時間t1、t2と音速の関係から、スピーカユニット51Fとマイク2Aの距離、およびスピーカユニット52Fとマイク2A(マイク2B)の距離を測定することができ、スピーカユニット51Fとスピーカユニット52F間の距離情報を有していれば、三角測量によりマイク2A(マイク2B)の位置を測定することができる。マイク2A(マイク2B)の位置は、図4に示すように、スピーカ筐体の(上面から見た)中心位置からの距離r、および筐体中心位置から正面方向(スピーカ放音面、すなわちアレイ長軸方向に直交する方向)の軸(これを角度0degとする)とのずれ角φで表される。
マイク位置検出部7は、上記のようにして検出したマイク位置の情報を制御部8に入力する。制御部8は、入力されたマイク位置の情報に基づいて、記憶部10からスピーカアレイ5の音声ビームを制御するためのビーム制御データを読み出し、音声信号処理部4の制御を行う。詳細は図5を用いて後述する。
マイク2Aに入力された歌唱音声信号は、ADC6Aでデジタル信号化されたのち音声信号処理部4のビーム制御部41Aに入力される。また、マイク2Bに入力された歌唱音声信号は、ADC6Bでデジタル信号化されたのち音声信号処理部4のビーム制御部41Bに入力される、一方で伴奏再生部9から出力されたカラオケ演奏音、およびガイドボーカル音声は、ミキサ431、およびミキサ432に入力される。
ビーム制御部41Aは、歌唱音声信号がスピーカアレイ5において音声ビームとして出力されるように各スピーカユニット毎の遅延時間を制御する。同様に、ビーム制御部41Bは、歌唱音声信号がスピーカアレイ5において音声ビームとして出力されるように各スピーカユニット毎の遅延時間を制御する。
制御部8は、音声信号処理部4の上記各ビーム制御部に対してそれぞれ別々のビーム制御データをセットすることにより、歌唱音声をその歌唱者およびグループがいる方向のみにビーム出力するように制御する。
ビーム制御部41Aで指向性を制御された音声信号(歌唱音声)はミキサ42,ミキサ431,ミキサ432に入力される。同様に、ビーム制御部41Bで指向性を制御された音声信号(歌唱音声)はミキサ42,ミキサ431,ミキサ432に入力される。
ミキサ42ではマイク2Aで収音した歌唱音声とマイク2Bで収音した歌唱音声が各スピーカユニット別に合成される。合成された歌唱音声は、スピーカアレイ5のスピーカユニット51H〜58H毎にDAC45Hでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3に入力される。ドライバアンプ3は、スピーカアレイ5のスピーカユニット51H〜58Hに対応する個数のオーディオアンプ31H〜38Hを備えており、入力された各スピーカユニット毎の音声信号を増幅してスピーカアレイ5(スピーカユニット51H〜58H)に出力する。
また、ミキサ42で合成された歌唱音声は、スピーカアレイ5のスピーカユニット51Mに対応するDAC46Mでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ31Mに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット51M)に出力される。同様に、ミキサ42で合成された歌唱音声は、スピーカアレイ5のスピーカユニット52Mに対応するDAC47Mでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ32Mに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット52M)に出力される。
また、ミキサ42で合成された歌唱音声は、スピーカアレイ5のスピーカユニット51Lに対応するDAC46Lでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ31Lに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット51L)に出力される。同様に、ミキサ42で合成された歌唱音声は、スピーカアレイ5のスピーカユニット52Lに対応するDAC47Lでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ32Lに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット52L)に出力される。
ミキサ431ではマイク2Aで収音した歌唱音声、マイク2Bで収音した歌唱音声、および伴奏再生部9で生成された音声信号(カラオケ伴奏音、ガイドボーカル音声)が合成される。合成された音声信号は、DAC46Fでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ31Fに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット51F)に出力される。
同様に、ミキサ432ではマイク2Aで収音した歌唱音声、マイク2Bで収音した歌唱音声、および伴奏再生部9で生成された音声信号(カラオケ伴奏音、ガイドボーカル音声)が合成される。合成された音声信号は、DAC47Fでアナログ音声信号に変換されてドライバアンプ3のオーディオアンプ32Fに入力され、増幅されてスピーカアレイ5(スピーカユニット52F)に出力される。
以上のようにして音声信号が入力されることで、スピーカアレイ5(スピーカユニット51H〜58H、スピーカユニット51M,52M、スピーカユニット51L,52L、およびスピーカユニット51F,52F)から歌唱音声(マイク2A,2Bで収音した音声)が音声ビームとして出力される。また、カラオケ伴奏音、ガイドボーカル音声はビーム制御されずに、フルレンジ用のスピーカユニット51F、52Fから出力される。ここで、制御部8は、マイク位置検出部7から入力したマイク位置の情報に基づいて、そのマイク位置(角度)に歌唱音声の音声ビームが向けられるように各スピーカユニット別の遅延量を設定する。これにより、歌唱者およびグループがいる方向のみに歌唱音声をビーム出力する。
図5を参照して実際のカラオケ店舗におけるビーム制御について説明する。同図において、カラオケ装置1は、店舗の室内61のすみに設置されている。室内61の内部には4つのテーブル71〜74が設置されている。この図は、テーブル71の客がカラオケ曲を歌唱する場合に形成する音声ビームを示している。スピーカアレイ5からは、カラオケ伴奏音(およびガイドボーカル音声)がビーム制御されずに無指向性で室内61の全体に放音されている(不図示)。また、歌唱者のテーブル71の方向には、スピーカアレイ5から音声ビーム81で歌唱音声が放音されている。
このように各音声信号を放音することにより、カラオケ曲の伴奏は、室内61全体で聴こえ、歌唱者の歌唱音声は、その歌唱者のテーブル71のみで聴こえるようになる。他のテーブル72〜74には、伴奏音、ガイドボーカルが聴こえるため、他のグループの歌唱者の歌唱を聴く必要がない。歌唱者が移動した場合、例えばテーブル72のグループで歌唱が行われる場合、スピーカアレイ5から音声ビーム82で歌唱音声が放音される。マイク位置検出部7は、定期的に(またはリモコンで指示されたとき)マイク2A(マイク2B)の位置を測定し、制御部8にマイク位置の情報を入力する。したがって、歌唱者の居る方向(グループ)に歌唱音声が放音されることとなる。
次に、図2に示したスピーカアレイ5の各スピーカユニット間の距離d1〜d4の関係について説明する。まず、図6は、音声ビーム制御角度の例を示した図である。同図(A)に示すグラフの横軸はθ、縦軸はスピーカアレイのゲイン(Gとする)を表す。同図(A)は、一例としてスピーカユニットの数n=16、スピーカユニットの間隔d=4.5cm、スピーカアレイの幅L=67.5cmの場合について、角度θとゲインGの関係を示す。
同図(A)において、θ=0を目的の音声ビーム方向とし、ゲインGは、θ=0で最大となる。θ=0から離れるにつれて、各スピーカユニットから出力された音声が干渉してゲインGは低下し、θ=±θ1でゼロとなる。目的の音声ビーム方向θ=0を挟んでゲインGが零になるまでの幅をビーム幅とする。このゲインGが零となるθ1、つまり音声ビームの幅は、周波数をf(同図(A)の例では1kHz)とすると、上述した数式より、θ1=sin−1(v/fdn)で決定される。つまり、ビーム幅θ1は、スピーカユニットの間隔d、スピーカユニットの数n、および目的とする周波数fによって決定される。
同図(B)は、同図(A)の条件において、スピーカユニットの間隔dを4倍とした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(B)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(B)においてビーム幅は、同図(A)に示したビーム幅よりも目的の方向に鋭い指向特性を有している。また、sinθ1=v/fdnの関係から、目的とする周波数fを4倍としても同図(B)に示すようなビーム幅が得られる。
同図(C)は、同図(A)の条件において、周波数fを1/4であるf=250Hzとした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(C)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(C)においては、ゲインGがゼロとなるθ1が存在せず、音声ビームが生じない。なお、同図(C)の条件において、スピーカユニットの間隔dを4倍とした場合、同図(A)に示すようなビーム幅が得られることになる。
同図(D)は、同図(A)の条件において、スピーカユニットの間隔dを8倍とした場合の角度θとゲインGの関係を示した図である。同図(D)に示すグラフにおいても横軸はθ、縦軸はゲインを表す。同図(D)においては、θ=0以外の方向にも音声ビーム(サイドローブ)が生じている。これはいわゆる空間の折り返し現象と呼ばれるものであり、d≧v/2fとなる場合において同図(D)に示すような現象が発生する。このように、スピーカユニットの間隔dにより、指向性を持たせる(サイドローブを生じさせない)上限周波数が決まる。
高い周波数でサイドローブを生じさせないためにはスピーカユニットの間隔dを小さくする必要があり、逆に低い周波数では音声ビームを生じさせるためにスピーカユニットの間隔dを大きくする必要がある。したがって、本実施形態のスピーカアレイ5は、高音域用(指向性を持たせる上限周波数f=f4)の8つのスピーカユニット51H〜58Hをユニット間距離d4で配列する。ここで、d4は目的の周波数f4からd4=v/(2*f4)で規定する。ただし、8つのスピーカユニット51H〜58Hに入力される音声信号(歌唱音声)は、f4以上の周波数がローパスフィルタ(ビーム制御部41A,41B)にてカットされている。ビーム制御部41A(ビーム制御部41B)は、スピーカユニット51H〜58Hに入力する音声信号についてf4以上の周波数をカットする。これにより、8つのスピーカユニット51H〜58Hにより出力される音声ビームはf4以上の周波数でサイドローブを生じない。
中音域用(指向性を持たせる上限周波数f=f3、ただしf3はf4よりも低周波数)のスピーカユニット51M,52Mをd3=v/(2*f3)で規定されるユニット間距離d3で配列する。ここでも、スピーカユニット51M,52Mに入力される音声信号(歌唱音声)は、f3以上の周波数がビーム制御部41A(ビーム制御部41B)でカットされている。したがって、スピーカユニット51M,52M(およびその内側のスピーカユニット51H〜58H)により出力される音声ビームはf3以上の周波数でサイドローブを生じない。
同様に、低音域用(指向性を持たせる上限周波数f=f2、ただしf2はf3よりも低周波数)のスピーカユニット51L,52Lをd2=v/(2*f2)で規定されるユニット間距離d2で配列する。ここでも、スピーカユニット51L,52Lに入力される音声信号(歌唱音声)は、f2以上の周波数がビーム制御部41A(ビーム制御部41B)にてカットされている。したがって、スピーカユニット51L,52L(およびその内側のスピーカユニット)により出力される音声ビームはf2以上の周波数でサイドローブを生じない。
さらに、フルレンジ用(指向性を持たせる上限周波数f=f1、ただし、f1はf2よりも低周波数)のスピーカユニット51F,52Fをd1=v/(2*f1)で規定されるユニット間距離d1で配列する。ここでも、スピーカユニット51F,52Fに入力される音声信号(歌唱音声)は、f1以上の周波数がビーム制御部41A(ビーム制御部41B)にてカットされている。したがって、スピーカユニット51F,52F(およびその内側のスピーカユニット)により出力される音声ビームはf1以上の周波数でサイドローブを生じない。
一方、伴奏音声、ガイドボーカル音声は周波数成分がカットされずにフルレンジ用のスピーカユニット51F,52Fに入力され、無指向性で放音される。
以上のようにして、口径の異なるスピーカユニットを配列したスピーカアレイにより、低音から高音までの音質を確保しながら、ビーム制御を行う周波数帯域でサイドローブを生じないようにスピーカユニット間の距離を規定し、さらにはローパスフィルタにて帯域制限を行うことで、歌唱音声をビーム制御することが可能となる。
なお、高音域用のスピーカユニット51H〜58Hに入力する音声信号についてはビーム制御部41A(ビーム制御部41B)でローパスフィルタをかけないようにしてもよい。これにより高周波数帯域の制限が無くなり音質がさらに向上することが期待できる。なお、f4以上の周波数帯域でサイドローブが生じる可能性が有るが、スピーカユニット51H〜58Hから放音される音声は、歌唱音声であるため、人の声の主帯域よりも高いf4以上の周波数の放音レベルは小さく、目的外の方向には殆ど聞こえない。
なお、図5において、音声の指向性が完全でなく他のテーブル72〜74にも歌唱音声が若干漏れて聴こえてくる可能性が有るが、この場所には同じメロディを歌唱するガイドボーカル音声が、音声ビームによる歌唱音声の漏れレベルよりも高いレベルで放音されているため、マスキング効果により、このテーブルの顧客には歌唱音声が殆ど聞こえない。
なお、ガイドボーカル音声については図1においてビーム制御部41A,41Bとは別の図示しない音声ビーム制御部(ガイドボーカル音声専用のビーム制御部)に入力するようにしてもよい。そして、その他のテーブル72〜74の方向には、スピーカアレイから弱指向性のビーム82,83,84でガイドボーカル音声がそれぞれ放音されるようにしてもよい。なお、伴奏音声、およびガイドボーカル音声を歌唱者およびグループがいる方向のみにビーム出力するようにしてもよい。この場合、伴奏音声もビーム制御部41A,41Bとは別の図示しない音声ビーム制御部(ガイドボーカル音声専用のビーム制御部)に入力する。
次に、上記のように口径の異なるスピーカユニットを近接して設置すると、スピーカユニット間の位相特性(位相の周波数特性)が問題となる可能性も有る。すなわち、口径の異なるスピーカユニットを近接して設置したため、各スピーカユニットの放音が位相干渉し、指向性の制御に影響を与える可能性が有る。したがって、以下のように、スピーカユニット間の位相特性の差(位相差分と言う)を補償するためにミキサ42、ミキサ431、およびミキサ432のそれぞれ後段に位相差分補償フィルタ(図示せず)を設置し、各音声信号を補正するようにしてもよい。位相差分補償フィルタは、FIRフィルタ、または2次IIRフィルタにより実現されるオールパスフィルタからなり、入力された音声信号の位相特性を補正する。位相差分補償フィルタのフィルタ係数は制御部8により設定される。制御部8は、記憶部10に記憶されている位相差分補償フィルタの設定パラメータを読み出し、これに基づいてフィルタ係数を設定する。
図7は、位相差分と位相補償の概念を示した図である。同図(A)は、低音用スピーカユニットの位相特性と中音用スピーカユニットの位相特性を示した図である。同図(A)に示すグラフの横軸は周波数を表し、縦軸は位相を表す。なお、同図に示した位相特性は説明を容易にするために模式的に表した特性であり、実際のスピーカユニットの位相特性を表すものではない。
同図(A)に示すように、中音用スピーカにおいて周波数f5に対する位相はra1となる。一方、低音用スピーカにおいて周波数f5に対する位相はra2となる。したがって、周波数f5において中音用スピーカと低音用スピーカの位相差分はra1−ra2となる。
同図(B)は、位相差分補償フィルタの特性を示した図である。同図(B)に示すグラフの横軸は周波数を表し、縦軸は補償位相を表す。補償位相の特性は、同図(A)に示した位相差分をゼロとするように規定される。この例においては中音用スピーカを基準として位相差分がゼロとなるように補償を行うので、周波数f5における補償位相はra1−ra2となる。このような補償位相を持つフィルタ係数を、低音用スピーカの前段に設置した位相差分補償フィルタに設定する。
なお、上述のように、図7はスピーカユニットの位相特性の一例を表すものであって、実際の測定結果ではない。実際にはスピーカアレイ5の各スピーカユニットの位相特性を測定し、その位相差分を補償するように予めフィルタ係数を演算しておき、これを記憶部10に記憶しておく。制御部8は、この演算されたフィルタ係数を読み出して位相差分補償フィルタに設定する。位相差分補償フィルタとしてFIRフィルタを用いる場合には、人の声の主帯域が含まれる中音用のスピーカユニット51M,52Mを基準とし、他のスピーカユニットに対応する位相差分補償フィルタにおいて位相差分を補償すればよい。フィルタ係数は、位相差分を逆フーリエ変換することにより求められる。なお、FIRフィルタのタップ数が長くなるにつれて信号に遅延が生じるため、基準となるスピーカユニット51M,52Mに対応する位相差分補償フィルタにおいて同様の遅延を付与する。なお、高音用のスピーカユニット51H〜58Hを基準としてもよいし、低音用のスピーカユニット51L,52Lを基準としてもよい。無論、フルレンジ用のスピーカユニット51F,52Fを基準としてもよい。
また、位相差分補償フィルタとして2次IIRフィルタを用いる場合には、以下のようにしてフィルタ係数を規定する。図8は、2次IIRフィルタを用いる場合の位相差分補償フィルタの特性を示した図である。同図に示すグラフの横軸は周波数を表し、縦軸は位相を表す。同図(A)は、中音用、および低音用のスピーカユニットの位相特性を示し、同図(B)は、フィルタの特性を示し、同図(C)は、位相補償後のスピーカユニットの位相特性を示したものである。なお、同図に示す特性についても、説明を容易にするために模式的に表したものであり、実際のスピーカユニット、フィルタの特性を示すものではない。
同図(A)に示すように、中音用スピーカユニットと低音用スピーカユニットは位相特性が異なる。したがって、同図(A)の紙面下に示すグラフのように、所定の位相差分を生じる。この位相差分を中音用のスピーカユニットに設けるフィルタ(中音用のフィルタ)と低音用のスピーカユニットに設けるフィルタ(低音用のフィルタ)により補償する。同図(B)に示すように、中音用のフィルタと低音用のフィルタは、同図(A)に示した位相差分を補償するようなフィルタ特性の差分を有する。したがって、中音用スピーカユニットと低音用スピーカユニットは、同図(C)の紙面下に示すグラフのように、位相差分が低減される。このように、各スピーカユニット(スピーカアレイ)の前段に2次IIRフィルタを設けることで位相差分を補償するオールパスフィルタを実現することができる。なお、同図に示した特性は実際の測定結果ではない。無論、実際に用いるフィルタは図8に示したように1組とは限らない。
なお、位相補償を行う周波数帯域を限定してもよい。すなわち、各スピーカユニットの放音能力が重なる帯域のみ位相補償を行う。例えば低音域用のスピーカユニット51L,52Lの放音能力が50Hz〜450Hzであり、中音域用のスピーカユニット51M,52Mの放音能力が400Hz〜4kHzであれば、放音能力が重なる400Hz〜450Hzの帯域のみ位相補償を行う。また、フルレンジ用のスピーカユニットを基準とする場合は、各スピーカユニットの放音能力の帯域について位相補償を行う。
さらに、本実施形態では、ビーム制御部41A,41Bで各スピーカユニットに供給する音声信号について、配列中心から外側にかけて音量が低下するような窓関数をかけ、サイドローブをさらに低減するようにしてもよい。窓関数としては、例えば、ハニング窓やハミング窓を用いる。
以上のようにして、口径の異なるスピーカユニットを配列したスピーカアレイを設置することで低音から高音までの音質を確保しながら、歌唱音声に指向性を持たせることが可能となる。
なお、本実施形態ではマイク2A(マイク2B)の位置をマイク位置検出部7で測定し、検出したマイク位置に応じてビーム制御を行う例を示したが、本発明においてマイク位置検出、およびマイク位置に応じたビーム制御を行う構成は必須ではない。
1−カラオケ装置
2A,2B−マイク
3−ドライバアンプ
4−音声信号処理部
5−スピーカアレイ
6A,6B−ADC
7−マイク位置検出部
8−制御部
9−伴奏再生部
10−記憶部
2A,2B−マイク
3−ドライバアンプ
4−音声信号処理部
5−スピーカアレイ
6A,6B−ADC
7−マイク位置検出部
8−制御部
9−伴奏再生部
10−記憶部
Claims (4)
- カラオケ曲の伴奏音を発生するための曲データを記憶した記憶手段と、
歌唱音声を入力するマイクと、
複数の口径の異なるスピーカユニットを配列し、配列端部にフルレンジ用のスピーカユニットを備えたスピーカアレイと、
前記歌唱音声を各スピーカユニットに遅延入力して放音に指向性を持たせる放音処理部と、
前記伴奏音を前記フルレンジ用のスピーカユニットに入力するとともに、前記放音処理部に対して、前記歌唱音声を特定の方向へ指向性を持たせて出力するように制御する制御手段と、
を備え、
前記スピーカアレイは、配列の最も内側である配列原点から所定数等間隔に同じ口径のスピーカユニットを配列した高音域用配列区間と、
前記高音域用配列区間よりも外側で、前記高音域用配列区間に配列したスピーカユニットよりも大きい口径のスピーカユニットを前記高音域用配列区間よりも広い間隔で配列した中低音域用配列区間と、を有し、
前記高音域用配列区間、および中低音域用配列区間において、各スピーカユニットの間隔dを、それぞれ指向性を持たせる上限周波数fと音速vからd=v/2fの数式で与えられる間隔で配列したことを特徴とするカラオケ装置。 - 前記歌唱音声について、上限周波数f以上の帯域を制限して各スピーカユニットに入力するフィルタを備えた請求項1に記載のカラオケ装置。
- 各スピーカユニットに入力する音声について、前記複数のスピーカユニット間の位相特性の差分を補正する位相補償フィルタを備えた請求項1、または請求項2に記載のカラオケ装置。
- 前記マイクの位置を検出するマイク位置検出部を備え、
前記制御手段は、前記歌唱音声を前記マイクの位置を含む方向へ指向性を持たせて出力するように前記放音処理部を制御する請求項1、請求項2、または請求項3に記載のカラオケ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006320193A JP2008134421A (ja) | 2006-11-28 | 2006-11-28 | カラオケ装置 |
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Publications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013106172A (ja) * | 2011-11-14 | 2013-05-30 | Sharp Corp | 指向性スピーカ装置 |
JP2013536630A (ja) * | 2010-07-26 | 2013-09-19 | クゥアルコム・インコーポレイテッド | 空間における、音響イメージのエンハンスされた生成のための、システム、方法および装置 |
CN114697691A (zh) * | 2020-12-31 | 2022-07-01 | 广州艾美网络科技有限公司 | 一体式音视频交互设备 |
WO2022201449A1 (ja) * | 2021-03-25 | 2022-09-29 | ヤマハ株式会社 | スピーカの群遅延を制御する方法、システム、及び記憶媒体 |
-
2006
- 2006-11-28 JP JP2006320193A patent/JP2008134421A/ja active Pending
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US8965546B2 (en) | 2010-07-26 | 2015-02-24 | Qualcomm Incorporated | Systems, methods, and apparatus for enhanced acoustic imaging |
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