JP2008133862A - 継手付ホース及びその製造方法 - Google Patents

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千秋 杠
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Abstract

【課題】ソケット金具の鍔状部とホースの先端との間に隙間が生じていた場合であっても、十分な締付力でホース端部を径方向に締め付けることができ、またかしめ切れの問題も抑制することのできる継手付ホースの製造方法を提供する。
【解決手段】 インサートパイプ18及びソケット金具20を有する継手17をホース10端部にかしめ付けて継手付ホースを製造するに際し、ソケット金具20における円筒部24の、鍔状部22に連続した先端部分を縮径変形させてホース10の先端部分をインサートパイプ18とともに径方向に挟圧する先端かしめをかしめ部Qで先ず行い、その後に円筒部24の本かしめを行う。
【選択図】 図2

Description

この発明は継手付ホース及びその製造方法に関する。
従来、ホース端部の内部に挿入される剛性のインサートパイプと、径方向内向きの鍔状部を先端側の端部に備えるとともに、鍔状部からホースの長手方向中央側である後方に延びてホース端部に外嵌する円筒部を備えた、全体としてスリーブ状をなすソケット金具とを有する継手をホース端部に固定して成る継手付ホースが高圧ホース等に広く用いられている。
この継手付ホースでは、鍔状部を縮径変形させてその内周端をインサートパイプの外周面に押圧し、固定するロックかしめが行われ、また円筒部を縮径変形させて円筒部とインサートパイプとの間に挿入されたホース端部をそれら円筒部とインサートパイプで径方向に挟圧する本かしめが行われることによって、継手がホース端部に固定されている。
例えば下記特許文献1にこのような継手付ホースが開示されている。
図5はこの継手付ホースの具体例を示している。
図において200はホース(ゴムホース)で、202は継手であり、ホース200端部に挿入される金属製の剛性のインサートパイプ204と、全体としてスリーブ状をなすソケット金具206とで構成されている。
ソケット金具206は、径方向内向きの鍔状部208を先端側の端部に備えるとともに、鍔状部208からホース200の長手方向中央側である後方に延びてホース200端部に外嵌する円筒部210を備えており、かしめ部(ロックかしめ部)Rにおいて鍔状部208がかしめられてインサートパイプ204に固定されている。
詳しくはかしめ部Rで、鍔状部208を縮径変形させてその内周端をインサートパイプ204の外周面に押圧するロックかしめが行われており、そのロックかしめにより鍔状部208がインサートパイプ204に、即ちソケット金具206がインサートパイプ204に抜止状態に強固に固定されている。
ここで鍔状部208は、そのロックかしめにより内周端がインサートパイプ204の外周面の係入溝212内部に入り込んで、係入溝212においてインサートパイプ204の外周面に圧接状態に密着し、ソケット金具206の抜止めをなしているとともに併せてメタルシールを行って、ホース200内部の流体が外部に漏れるのを防止している。
ソケット金具206はまた、円筒部210を縮径変形させて円筒部210とインサートパイプ204との間の環状の挿入空間214に挿入されたホース200端部を、それら円筒部210とインサートパイプ204とで径方向に挟圧する本かしめが行われており、この本かしめによって、継手202がホース200端部に固定されている。
図中P,Pは円筒部210における本かしめのかしめ部を表している。即ちここでは、ソケット金具206における円筒部210が2段の段かしめ(俵かしめとも言う)されている。尚この段かしめを軸方向の3箇所でかしめを行う3段かしめとすることもある。
或いは図6に示しているようにソケット金具206を、一定の軸方向長に亘って全体的に径方向内方に縮径させる平かしめを行うこともある。図6中Pは平かしめ(本かしめ)によるかしめ部を表している。
この継手付ホース200は、通常、次のようにして製造する。
即ち、ソケット金具206の鍔状部208を予めロックかしめしてインサートパイプ204に固定しておき、そしてそのソケット金具206、詳しくは円筒部210とインサートパイプ204との間に形成された挿入空間214にホース200端部を図中左向きに挿入し、その後にかしめ部P,Pにおいて円筒部210を本かしめし、継手202をホース200に固定する。
ところで、ホース200を製造するに際しては通常長尺のホース成形体を巻回した状態で加硫缶内に挿入し、所定時間かけて加熱加硫して、その後これを加硫缶から取り出し、所定寸法ごとに切断してホース200とする。
その切断の際、長尺のホース加硫品は加硫時の巻き癖が付いているため、これを直線状に伸ばして切断してもその巻き癖によって切断が斜め切断(斜めカット)となり易い問題がある。
而してこのような斜め切断が行われると、ホース200を鍔状部208に当る位置まで継手202の挿入空間214に挿入しても、斜め切断によってホース200の先端と鍔状部208との間に、図5に示すような隙間Sが生じてしまう。
以上ホース200が斜め切断されている場合について述べたが、ホース200端部を継手202の挿入空間214に挿入したときの挿入長が不足した場合にも同様に隙間Sを生じる。
このような隙間Sが生じた状態で円筒部210の本かしめを行うと、その隙間Sにゴム材が逃げ込むことができるために、かしめP,P、とりわけかしめ部Pでゴム材の逃げによってホース200端部に対する締付力が不足してしまう問題を生ずる。
より詳しくは、例えばかしめ部Pで円筒部210を縮径させたとき、かしめ部Pの内側のゴム材は、図5の部分拡大図に示すように図中矢印方向に軸方向の移動(逃げ)を生じながら径方向に圧縮され締め付けられるが、鍔状部208の内面側に隙間Sがあると、ゴム材の移動量が大となり、このことによってかしめ部Pでのゴム材の締付けが不十分となって、このことが内部流体を漏れ易くする原因となってしまう。
そこで十分な締付力を得ようとして円筒部210のかしめ率を高くすると、ゴム材の変形,伸びが更に大きくなって過大な伸び,歪みに基づいてゴム切れを生じ易くなる。即ちかしめ切れが生じ易くなる。このかしめ切れもまた内部流体の漏れに繋がる。
即ち従来の継手付ホース200にあっては、かしめ率が高くてもまた弱くても、内部流体の漏れを引き起こしてしまう困難な問題が内在していた。
特に耐熱性の求められるゴム材にあっては、材料特性として引裂強度の弱いものが多く、上記のようなかしめ切れを特に生じ易くソケット金具206のかしめを適正に行うことが非常に困難であった。
上記鍔状部208のロックかしめは、インサートパイプ204へのソケット金具206の固定とメタルシールとを兼ねたものであるが、このような鍔状部208のロックかしめを行なう代わりに、鍔状部208をインサートパイプ204に対してろう付けにて接合し、固定とシールとをなすことも行なわれている。
しかしながらこの場合必然的にコストが高いものとなってしまう。
これに対して鍔状部208のロックかしめの場合、単に鍔状部208をかしめるだけで良いため、価格を安価となすことができる。
この鍔状部208のロックかしめは、通常、円筒部210の本かしめに先立って行なわれる。即ちこのようなロックかしめによりソケット金具206をインサートパイプ204に予め固定しておき、そしてそれらの間に形成される挿入空間214にホース200端部を挿入し、その後に円筒部210の本かしめを行なって、継手202とホース200端部との固定を行なう。
ところでこのように鍔状部208のロックかしめを予め行った上で、挿入空間214にホース200端部を挿入するようになした場合、図7に示しているように鍔状部208のロックかしめに伴って円筒部210の、鍔状部208に続く先端部分が縮径方向に変形を起こしてしまうため、その後にホース200端部を挿入空間214に挿入したとき、たとえホース200が斜め切断されていない場合であっても、その縮径変形部にホース200の先端が当ることによって、これを奥まで入れることができず、ホース200の挿入長不足を生じてしまって、上記の隙間Sを生じてしまう。
特開平11−82843号公報
本発明は以上のような事情を背景とし、ホースが斜め切断されていた場合であっても、或いはまた継手の挿入空間への挿入長不足が生じた場合であっても、ソケット金具に対するかしめによって十分な締付力でホース端部を径方向に締め付けることができ、またかしめ切れの問題も良好に抑制することのできる継手付ホース及びその製造方法を提供することを目的としてなされたものである。
また本発明の他の目的は、ソケット金具における鍔状部のロックかしめにより、ホース端部を継手の挿入空間に挿入したときに、挿入長不足を生じて、ホース端部に対する締付力不足が生じてしまう問題を解決することを目的とする。
而して請求項1は継手付ホースに関するもので、(イ)ホース端部の内部に挿入される剛性のインサートパイプ及び、(ロ)径方向内向きの鍔状部を先端側の端部に備えるとともに、該鍔状部からホースの長手方向中央側である後方に延びて該ホース端部に外嵌する円筒部を備えた、全体としてスリーブ状をなすソケット金具を有する継手の、該鍔状部を縮径変形させて該鍔状部の内周端を前記インサートパイプの外周面に押圧し、固定するロックかしめを行うとともに、前記円筒部を縮径変形させて該円筒部とインサートパイプとの間の挿入空間に挿入された前記ホース端部を、それら円筒部とインサートパイプとで径方向に挟圧する本かしめを行い、該継手を該ホース端部に固定して成る継手付ホースにおいて、前記ソケット金具における前記円筒部の、前記鍔状部に連続した先端部分を縮径変形させて前記ホース端部の先端を含む先端部分を前記インサートパイプとともに径方向に挟圧する先端かしめが施してあることを特徴とする。
請求項2のものは、請求項1において、前記先端かしめのかしめ率が、該先端かしめより後側の前記本かしめのかしめ率よりも小さいかしめ率となしてあることを特徴とする。
請求項3のものは、請求項1,2の何れかにおいて、前記円筒部の前記先端かしめされた部分の外周面と前記ロックかしめされた鍔状部の外周面とが径方向に同一高さをなしていることを特徴とする。
請求項4は継手付ホースの製造方法に関するもので、(イ)ホース端部の内部に挿入される剛性のインサートパイプ及び、(ロ)径方向内向きの鍔状部を先端側の端部に備えるとともに、該鍔状部からホースの長手方向中央側である後方に延びて該ホース端部に外嵌する円筒部を備えた、全体としてスリーブ状をなすソケット金具を有する継手の、該鍔状部を縮径変形させて該鍔状部の内周端を前記インサートパイプの外周面に押圧し、固定するロックかしめを行うとともに、前記円筒部を縮径変形させて該円筒部とインサートパイプとの間の挿入空間に挿入された前記ホース端部を、それら円筒部とインサートパイプとで径方向に挟圧する本かしめを行い、該継手を該ホース端部に固定する継手付ホースの製造方法において、前記ソケット金具における前記円筒部の、前記鍔状部に連続した先端部分を縮径変形させて前記ホース端部の先端を含む先端部分を前記インサートパイプとともに径方向に挟圧する先端かしめを行い、その後に該先端かしめより後側で前記円筒部を縮径変形させる前記本かしめを行うことを特徴とする。
請求項5のものは、請求項4において、前記先端かしめを前記本かしめよりも小さいかしめ率で行うことを特徴とする。
請求項6のものは、請求項4,5の何れかにおいて、前記先端かしめを前記ロックかしめと同時に行うことを特徴とする。
発明の作用・効果
以上のように本発明は、ソケット金具における円筒部の、鍔状部に連続した先端部分を縮径変形させてホース端部の先端を含む先端部分をインサートパイプとともに径方向に挟圧する先端かしめを施したものである。
このような先端かしめを施した場合、鍔状部とホース端部の先端との間に隙間が生じていたとしても、その先端かしめにより隙間を全体的に若しくは部分的にゴム材で埋めることができ、また先端かしめ部分でホース端部のゴム材を径方向に圧縮し、締め付けることができる。
従ってその先端かしめの後側の本かしめの部分で、本かしめによるゴム材の軸方向への逃げ、即ち伸びや変形が抑制され、本かしめの部分でホース端部のゴム材に対し十分な締付力を加えることができ、その際の締付力不足により内部流体の漏れを生じ易くなる問題を解決することができる。
また通常のかしめ率の下で十分なかしめ力をホース端部に加えることができるため、かしめ率を高くすることによってホース端部のゴム材に過大な伸びや歪みが発生して、かしめ切れを生じてしまう問題も解決することができる。
尚本発明は、本かしめが上記の段かしめである場合も、また平かしめである場合にも適用可能である。
この請求項1においては、先端かしめのかしめ率を、その後側の本かしめのかしめ率よりも小さいかしめ率となしておくことができる(請求項2)。
更にこの場合においてそのかしめ率は15〜20%としておくのが好適である。
尚、本かしめのかしめ率は段かしめの場合には30〜40%、平かしめの場合には25〜40%程度である。
これら請求項1及び請求項2では、円筒部の先端かしめされた部分の外周面を、ロックかしめされた鍔状部の外周面と径方向に同一高さとなしておくことができる(請求項3)。
先端かしめした部分の外周面が、ロックかしめした鍔状部の外周面よりも径方向の低い位置まで先端かしめを行うことは難しく、そこでロックかしめした鍔状部の外周面と径方向の同じ高さまで先端かしめを行なうことで、かかる先端かしめを許容される最大のかしめ率で行なうことができるとともに、先端かしめを過大なかしめ率で行なうことにより鍔状部が変形を生じたり損傷を生じたりする不具合を回避することができる。
次に請求項4は継手付ホースの製造方法に関するもので、この製造方法では、ソケット金具における円筒部の、鍔状部に連続した先端部分を先ず縮径変形させる先端かしめを行い、その後に先端かしめより後側で、円筒部を縮径変形させる本かしめを行うもので、この製造方法によれば、本かしめを行うのに先立って予め先端かしめを行うことで、ソケット金具の鍔状部とホース端部の先端との間の隙間を全体的に若しくは部分的にゴム材で埋め、またホースの先端を含む先端側部分を径方向に強く圧縮した状態としておくことができる。
従ってその後に円筒部を本かしめしたとき、上記隙間にゴム材が逃げ込むようにして、本かしめの内側部分でゴム材が軸方向に大きく伸びたり変形したりすることが防止され、本かしめによる締付力をホース端部に効果的に加えることができる。
この場合においてその先端かしめを行うに際し、鍔状部のロックかしめと同時にこれを行うことができる(請求項6)。
この場合、ロックかしめと先端かしめと別々に行う場合に比べて、かしめ加工が簡単化する利点が得られるのに加えて、更に次のような利点も得られる。
即ち、予め鍔状部のロックかしめを行った後に、挿入空間にホース端部を挿入して先端かしめを行う場合、ロックかしめに伴って円筒部の、鍔状部に続く先端部分が縮径方向に変形を生じていることから、ホースを挿入空間に奥深く、具体的にはその先端が鍔状部に当る位置まで挿入することが困難となるが、ロックかしめと先端かしめを同時に行うようにすれば、予めホースを挿入空間に挿入した状態でこれらかしめを行うことが可能となり、この場合、ロックかしめに伴って円筒部の先端側部分が縮径変形を起していない状態で、ホース挿入を行うことができるため、ホース先端が鍔状部に当る奥位置まで十分にホース端部を挿入することができ、鍔状部とホースの先端との間に隙間が生じることに起因して起る上記問題を良好に解決することができる。
次に本発明の実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1において、10はホース(ゴム製の耐圧ホース)で、内面ゴム層12と、補強層14と、外面ゴム層16との積層構造をなしている。
これら内面ゴム層12と補強層14と外面ゴム層16とは加硫接着により一体に固着されている。
尚、この実施形態では内面ゴム層12として塩素化ポリエチレンゴムが、また外面ゴム層16としてクロロスルフォン化ポリエチレンゴムが用いられている。但しこれらはあくまで一例である。
17は継手で、ホース10端部の内部に挿入される金属製の剛性のインサートパイプ18と、全体としてスリーブ状をなすソケット金具20とで構成されている。
ソケット金具20は、径方向内向きの鍔状部22を先端側の端部に備えるとともに、鍔状部22からホース10の長手方向中央側である後方(図中右方)に延びて、ホース10端部に外嵌する円筒部24とを備えており、かしめ部Rにおいて鍔状部22がロックかしめされることによって、インサートパイプ18に抜止状態に固定されている。
詳しくは、かしめ部Rにおいて鍔状部22が縮径変形させられて、その内周端がインサートパイプ18の外周面に押圧状態に圧接されている。
そしてその圧接により鍔状部22がインサートパイプ18に抜止状態に固定され、且つその圧接により鍔状部22とインサートパイプ18とがシール(メタルシール)されている
尚鍔状部22は、その内周端がインサートパイプ18の外周面の係入溝28内部に係入させられている。
ソケット金具20は、円筒部24が軸方向の異なった位置のかしめ部P,Pでかしめ(本かしめ)られて縮径変形せしめられている。そしてその縮径変形によりホース10端部を、詳しくはかしめ部P,Pの内側部分をインサートパイプ18とともに径方向に圧縮し、締付力を及ぼしている。
そしてその締付力によって、継手17がホース10端部に固定されている。
尚、インサートパイプ18の外周面にはかしめ部P,Pと同じ軸方向位置において凹溝26が円環状に形成されている。
これら凹溝26は内側ゴム層12を食い込ませることによって、ゴムホース10の継手17からの抜けを防止している。
尚、凹溝26に代わりにインサートパイプ18の外周面に数個の凸形状(ファーツリー形状)を形成して抜けを防止しても良い。
ソケット金具20はまた、円筒部24の、鍔状部22に連続した先端部分がかしめ部(先端かしめ部)Qでかしめられており、この先端かしめによって、ホース10端部の先端30を含む先端部分が、円筒部24のかしめ部Qとインサートパイプ18とによって径方向に挟圧されている。
この実施形態において、かしめ部P,Pにおける本かしめのかしめ率は30〜40%であり、これに対してかしめ部Qでの先端かしめのかしめ率はそれよりも小さい10〜15%である。
ここでかしめ率は次の式にて表わされる。
かしめ率=ΔT/T×100(%)
式中ΔTは、かしめによるゴムホース10端部の肉厚の変化量を、またTはかしめ前のゴムホース10端部の肉厚を表している。
またこのかしめ部Qの外周面は、かしめ部Rでロックかしめされた部分の外周面と径方向に同一高さをなしており、かしめ部のRの外周面とかしめ部Qの外周面とは軸方向にフラットな面を形成している。
図2及び図3は、図1の継手17付ホース10の製造方法の一例を示している。
図2(I)に示しているように、ここでは先ず押込爪31を有するかしめ治具32を用いて、ソケット金具20をかしめ部Rで鍔状部22をロックかしめし、別体をなすインサートパイプ18とソケット金具20とを、そのロックかしめにより固定する。
またこのとき同時に鍔状部22の内周端と、インサートパイプ18の外周面との圧接により、ソケット金具20とインサートパイプ28との間をシール(メタルシール)する。
次に、図2(II)に示しているようにインサートパイプ18とソケット金具20、詳しくは円筒部24との間の環状の挿入空間34にホース10端部を挿入する。
このときホース10の先端30が斜め切断されていると、その先端30と鍔状部22との間に隙間Sが生じる。
その後、(III)に示しているように押込爪33を有するかしめ治具35にて、円筒部24の、鍔状部22に連続した先端部分をかしめ部Qで先端かしめする。
このとき、ホース10端部の先端30を含む先端部分が、円筒部24の先端部分にて径方向に圧縮せしめられ、これによるゴム材の変形によって隙間Sが全体的に若しくは部分的にゴム材で埋められると同時に、かしめ部Qにおける先端かしめにより、ホース10端部の対応する部分が図2(III)の部分拡大図に示しているように径方向に締め付けられる。
尚このかしめ部Qでの先端かしめを行った状態で、かしめ部Qの外周面と、かしめ部Rでロックかしめした鍔状部22の外周面とが径方向に同じ高さとなる。但し場合によってその高さは異なっていても良い。
続いて図3(IV)に示しているように押込爪36を有するかしめ治具38を用いて、ソケット金具20における円筒部24をかしめ部P,Pで本かしめして縮径変形させ、ホース10端部の対応する部位を径方向に圧縮し、締め付ける。ここにおいて継手17がホース10端部に固定された状態となる。
尚、図2(III)の先端かしめはかしめ率10〜15%で行い、またかしめ部P,Pでの本かしめはかしめ率30〜40%で行う。
以上のように本実施形態は、ソケット金具20における円筒部24の、鍔状部22に連続した先端部分を縮径変形させてホース10の先端30を含む先端部分をインサートパイプ18とともに径方向に挟圧する先端かしめを行うようになしたものである。
このような先端かしめを施した場合、ソケット金具20における鍔状部22とホース10端部の先端30との間に隙間が生じていても、隙間Sを全体的に若しくは部分的にゴム材で埋めることができ、また先端かしめした部分でホース10端部を径方向に圧縮し、締め付けた状態とすることができる。
従ってその先端かしめした部分の後側の、かしめ部P,Pでの本かしめの部分でホース10端部に対し十分な締付力を加えることができ、その際の締付力不足により内部流体の漏れを招く問題を解決することができる。
また通常のかしめ率の下で本かしめを行うことができるため、かしめ率を高くすることによってホース10端部のゴム材に過大が伸びや歪みが発生して、かしめ切れを生じる問題も解決することができる。
また本実施形態では円筒部24におけるかしめ部Qの、先端かしめした部分の外周面が、かしめ部Rで鍔状部22をロックかしめした部分の外周面と径方向に同一高さをなしており、即ちかしめ部Qの外周面とかしめ部Rの外周面とが径方向に同じ高さとなる位置で先端かしめが止められており、先端かしめを許容される最大のかしめ率で行うことができるとともに、かしめ部Qの過大なかしめによって鍔状部22が変形を生じたり損傷を生じたりする問題が回避される。
図1に示す継手17付ホースは、かしめ部Qおける先端かしめと、かしめ部P,Pにおける本かしめとを同時に行った場合でも一定の効果を奏することができるが、特に図2及び図3の製造方法に従って先ずかしめ部Qでの先端かしめを行い、その後にかしめ部P,Pでの本かしめを行った場合に、その効果をより高く発揮することができる。
次に図4は本発明の他の実施形態を示している。
この例は、図4(I),(II)に示しているように先ずかしめ部Rでのロックかしめと、かしめ部Qでの先端かしめとを、押込爪40を有するかしめ治具42を用いて同時に行なうようになした例である。
尚図4(I)において、39はソケット金具20をインサートパイプ18に対して軸方向に位置決めする位置決治具を表している。
この図4に示す製造方法では、先ずソケット金具20をインサートパイプ18に対して所定位置に位置決状態にセットし、その状態でホース10端部を挿入空間34に挿入し、その後にかしめ部Rでのロックかしめと、かしめ部Qでの先端かしめとを図4(II)に示す工程で同時に実施する。
この図4に示す製造方法の場合、次のような利点が得られる。
即ち、予めかしめ部Rでのロックかしめを行なった後に、挿入空間34にホース10端部を挿入する場合、かしめ部Rでのロックかしめに伴ってソケット金具20における円筒部24の、鍔状部22に続く先端部分が図7に示すように縮径方向に変形を生じてしまう。
従ってその後にホース10端部を挿入空間34に挿入したとき、その先端が円筒部24の変形した部分に当って、ホース10端部をそれ以上奥深くまで挿入することが難しくなる場合が生ずる。
しかるにこの図4に示す製造方法によればそうした不具合を生じず、ホース10端部を十分に奥深くまで挿入空間34内に挿入することができる。
従ってソケット金具20のかしめ加工を行う際、ホース10の先端30と鍔状部22との間の隙間をなくし或いは可及的に少なくした状態で、円筒部24の本かしめ及び更には先端かしめを行なうことができる。
以上本発明の実施形態を詳述したがこれはあくまで一例示であり、本発明は円筒部24の本かしめの方法として、図7に示すような平かしめを行なうようになしても良く、また本発明は様々な種類の継手付ホースに適用することが可能であるなど、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能である。
本発明の一実施形態の継手付ホースを示す図である。 図1の継手付ホースの製造方法の一例を工程順に示した図である。 図2に続く工程を示した図である。 本発明の他の実施形態の製造方法の要部工程を示した図である。 従来の継手付ホースを示した図である。 本かしめとして平かしめを行った場合の継手付ホースを示した図である。 ロックかしめを先に行った場合の問題点の説明図である。
符号の説明
10 ホース
17 継手
18 インサートパイプ
20 ソケット金具
22 鍔状部
24 円筒部
34 挿入空間
Q,R,P,P かしめ部

Claims (6)

  1. (イ)ホース端部の内部に挿入される剛性のインサートパイプ及び、(ロ)径方向内向きの鍔状部を先端側の端部に備えるとともに、該鍔状部からホースの長手方向中央側である後方に延びて該ホース端部に外嵌する円筒部を備えた、全体としてスリーブ状をなすソケット金具を有する継手の、該鍔状部を縮径変形させて該鍔状部の内周端を前記インサートパイプの外周面に押圧し、固定するロックかしめを行うとともに、前記円筒部を縮径変形させて該円筒部とインサートパイプとの間の挿入空間に挿入された前記ホース端部を、それら円筒部とインサートパイプとで径方向に挟圧する本かしめを行い、該継手を該ホース端部に固定して成る継手付ホースにおいて
    前記ソケット金具における前記円筒部の、前記鍔状部に連続した先端部分を縮径変形させて前記ホース端部の先端を含む先端部分を前記インサートパイプとともに径方向に挟圧する先端かしめが施してあることを特徴とする継手付ホース。
  2. 請求項1において、前記先端かしめのかしめ率が、該先端かしめより後側の前記本かしめのかしめ率よりも小さいかしめ率となしてあることを特徴とする継手付ホース。
  3. 請求項1,2の何れかにおいて、前記円筒部の前記先端かしめされた部分の外周面と前記ロックかしめされた鍔状部の外周面とが径方向に同一高さをなしていることを特徴とする継手付ホース。
  4. (イ)ホース端部の内部に挿入される剛性のインサートパイプ及び、(ロ)径方向内向きの鍔状部を先端側の端部に備えるとともに、該鍔状部からホースの長手方向中央側である後方に延びて該ホース端部に外嵌する円筒部を備えた、全体としてスリーブ状をなすソケット金具を有する継手の、該鍔状部を縮径変形させて該鍔状部の内周端を前記インサートパイプの外周面に押圧し、固定するロックかしめを行うとともに、前記円筒部を縮径変形させて該円筒部とインサートパイプとの間の挿入空間に挿入された前記ホース端部を、それら円筒部とインサートパイプとで径方向に挟圧する本かしめを行い、該継手を該ホース端部に固定する継手付ホースの製造方法において
    前記ソケット金具における前記円筒部の、前記鍔状部に連続した先端部分を縮径変形させて前記ホース端部の先端を含む先端部分を前記インサートパイプとともに径方向に挟圧する先端かしめを行い、その後に該先端かしめより後側で前記円筒部を縮径変形させる前記本かしめを行うことを特徴とする継手付ホースの製造方法。
  5. 請求項4において、前記先端かしめを前記本かしめよりも小さいかしめ率で行うことを特徴とする継手付ホースの製造方法。
  6. 請求項4,5の何れかにおいて、前記先端かしめを前記ロックかしめと同時に行うことを特徴とする継手付ホースの製造方法。
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