JP2008133727A - 内燃機関の廃熱利用装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の作動状況に拘らず、内燃機関の冷却水回路とランキンサイクル回路との両方を適正に機能させることができる内燃機関の廃熱利用装置を提供する。
【解決手段】冷却水により冷却される内燃機関(6)と、冷却水を冷却するラジエータ(26)を有する冷却水回路(8)と、内燃機関を経由した冷却水と熱交換して作動流体を加熱するとともに冷却水の流れ方向からみてラジエータと直列に配置される蒸発器(10)、膨張機(14)、凝縮器(16)を含むランキンサイクル回路(4)とを備え、冷却水回路は、蒸発器をバイパスするバイパス路(36)と、冷却水を該バイパス路と蒸発器とに配分して流入させることにより、冷却水回路における冷却水の循環を維持しながら蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限する流量配分制御手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の廃熱利用装置に係り、詳しくは、車両に好適な内燃機関の廃熱利用装置に関する。
内燃機関の廃熱利用装置としては、例えば車両用内燃機関において、冷凍サイクルの構成部品を利用してランキンサイクル回路を形成することで内燃機関の廃熱を動力回収し、その回収した動力で内燃機関の軸出力をアシストする技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この技術によると、冷凍サイクル回路はコンプレッサと蒸発器とを含んで構成されており、このコンプレッサは、内燃機関を駆動源とする圧縮機、及び内燃機関をアシストする膨張機として使用されている。また、この蒸発器は、内燃機関の冷却水回路に組み込まれた高温蒸発器と選択的に切換えられるように構成され、この高温蒸発器を蒸発器に換えて冷凍サイクル回路に接続することでランキンサイクル回路が形成される。
特許第2540738号公報
しかしながら、上記従来技術では、高温蒸発器は冷却水回路中に組み込まれたラジエータと直列に配置されるため、ランキンサイクルの形成時に内燃機関を冷却すべく多量の冷却水が循環すると、高温蒸発器における冷却水の通水抵抗が大きくなる。このような通水抵抗の増大は冷却水回路における冷却水の循環を阻害し、ラジエータでの冷却性能を低下させるとの問題がある。
一方、ランキンサイクル回路での熱利用が過大となると、冷却水回路の冷却水温度が必要以上に低下する。このような冷却水の過冷却は、内燃機関の良好な燃料霧化等を阻害し、内燃機関の出力低下や燃費の悪化を招く。特に内燃機関の始動時には、内燃機関の暖機に多大な時間を要し、内燃機関の燃費が大幅に悪化するとの問題がある。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、内燃機関の作動状況に拘らず、内燃機関の冷却水回路とランキンサイクル回路との両方を適正に機能させることができる内燃機関の廃熱利用装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するべく、請求項1記載の内燃機関の廃熱利用装置は、冷却水により冷却される内燃機関と、冷却水を冷却するラジエータを有し、該ラジエータで冷却され且つ内燃機関の作動に応じた流量の冷却水が内燃機関を経由して循環する冷却水回路と、内燃機関を経由した冷却水と熱交換して作動流体を加熱するとともに冷却水の流れ方向からみてラジエータと直列に配置される蒸発器、該蒸発器を経由した作動流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機、該膨張機を経由した作動流体を凝縮させる凝縮器を含み、該凝縮器を経由した作動流体が蒸発器を経由して循環するランキンサイクル回路とを備え、冷却水回路は、蒸発器をバイパスするバイパス路と、冷却水を該バイパス路と蒸発器とに配分して流入させることにより、冷却水回路における冷却水の循環を維持しながら蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限する流量配分制御手段とを有することを特徴としている。
また、請求項2記載の発明では、流量配分制御手段は、蒸発器の前後の差圧を検出する差圧センサと、該差圧センサで検出された差圧に応じて蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限すべく駆動される操作端とを含むことを特徴としている。
更に、請求項3記載の発明では、操作端は、差圧センサから検出された差圧に応じて該操作端の作動位置が連続的に可変駆動されるリニア三方弁であることを特徴としている。
更にまた、請求項4記載の発明では、操作端は、差圧センサから検出された差圧に応じて連続的に可変駆動されるポンプであって、バイパス路には逆止弁が設けられることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明では、流量配分制御手段は、冷却水回路を循環する冷却水の温度を検出する温度センサを更に含み、操作端は、温度センサで検出された冷却水の温度が所定の温度以下のときには、内燃機関を経由した冷却水をバイパス路のみに流入させるべく駆動されることを特徴としている。
請求項1記載の本発明の内燃機関の廃熱利用装置によれば、冷却水をバイパス路と蒸発器とに配分して流入させ、冷却水回路における冷却水の循環を維持しながら蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限するようにしている。これにより、冷却水回路を循環する冷却水の流量が増大したとしても、冷却水の増大分を蒸発器へ流さずにバイパス路に流すことにより蒸発器における冷却水の通水抵抗によって冷却水の循環が阻害されることを防止できる。従って、ラジエータの冷却性能を維持して冷却水回路を適正に機能させ、同時にランキンサイクル回路を適正に機能させることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、差圧センサで検出された差圧に応じて蒸発器へ流入する冷却水の流量を操作端で制限するようにしている。これにより、蒸発器における冷却水の通水抵抗を直接監視できるため、内燃機関の作動に応じて冷却水の流量が変化しても、冷却水回路及びランキンサイクル回路の両方を適正に且つ確実に機能させることができる。
更に、請求項3記載の発明によれば、操作端は、差圧に応じて操作端の作動位置が連続的に可変駆動されるリニア三方弁であるので、この三方弁により冷却水の全流量領域に亘って差圧センサで検出された差圧に応じて蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限することができる。従って、バイパス路と蒸発器とに配分して冷却水を流入する流量配分の精度が向上し、冷却水回路及びランキンサイクル回路をより適正に機能させることができる。
更にまた、請求項4記載の発明によれば、操作端は、差圧に応じて連続的に可変駆動されるポンプであるので、このポンプにより冷却水の全流量領域に亘って差圧センサで検出された差圧に応じて蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限することができる。しかも、バイパス路には逆止弁が設けられることにより、ランキンサイクル回路をより積極的に機能させたい場合には、バイパス路から冷却水が逆流することなく、多量の冷却水をポンプの駆動圧で蒸発器に向けて精度良く流入させることができる。従って、冷却水の流量配分の精度が向上するとともに、ランキンサイクル回路の応答性が向上し、冷却水回路及びランキンサイクル回路を更に適正に機能させることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、操作端は、温度センサで検出された冷却水の温度が所定の温度以下のときには、内燃機関を経由した冷却水をバイパス路のみに流入させるべく駆動されるので、ランキンサイクル回路の過大な熱利用による冷却水の過冷却が防止され、特に内燃機関の始動時にはランキンサイクル回路が機能しないため、内燃機関が冷却水で冷却されることなくその暖機が迅速に実施可能となり、内燃機関の燃費悪化が防止される。従って、内燃機関の作動状況に拘らず、冷却水回路及びランキンサイクル回路の両方の機能を常に適正化できる。
以下、図面により本発明の実施形態について説明する。
先ず、第1実施形態について説明する。
図1は本実施形態の内燃機関の廃熱利用装置2の構成を示す模式図であって、この廃熱利用装置2は、ランキンサイクル回路4と、例えば車両のエンジン(内燃機関)6を冷却する冷却水が循環する冷却水回路8とを含んで構成されている。
ランキンサイクル回路4は、蒸発器10、排ガス熱交換器12、膨張機14、凝縮器16、受液器18、及びポンプ20を含んで構成され、ポンプ20の作動によって作動流体が蒸発器10、排ガス熱交換器12、膨張機14、凝縮器16、受液器18を順次流れて循環する。
蒸発器10は、ポンプ20から送出される作動流体と冷却水回路8を流通する高温の冷却水との間で熱交換することにより作動流体を加熱する熱交換器である。蒸発器10内には、いずれも図示しないが、冷却水を導く冷却水経路と、作動流体を導く作動流体経路とを備え、冷却水経路と作動流体経路と間には冷却水経路と作動流体経路とを区画する境界壁が設けられている。
排ガス熱交換器12は、エンジン6の排ガスが流出される排ガス管22内に設けられ、蒸発器10で加熱された作動流体と排ガス管22を流れる排ガスとの間で熱交換することにより作動流体が更に加熱される。
膨張機14は、蒸発器10、及び排ガス熱交換器12で加熱され過熱蒸気の状態となる作動流体の膨張によって回転等に係る駆動力を発生させる流体機器である。また、膨張機14には例えば発電機24が接続され、発電機24を介して膨張機14で発生した駆動力を廃熱利用装置2の外部で使用可能である。
凝縮器16は、膨張機14から吐出される作動流体を外気との熱交換によって凝縮液化する熱交換器である。また、受液器18は、凝縮器16で凝縮された作動流体を気液二層に分離するレシーバであり、ここで分離された液化作動流体のみがポンプ20側に流出され、再びポンプ20の作動によって蒸発器10に流入することにより閉回路としてのランキンサイクル回路4が形成される。
一方、冷却水回路8は、ラジエータ26、サーモスタット28、ポンプ30を含んで構成され、冷却水が蒸発器10においてランキンサイクル回路4の作動流体と熱交換する際には、ポンプ30の作動によってエンジン6、蒸発器10、ラジエータ26、サーモスタット28を順次流れて循環する。
ラジエータ26は、蒸発器10と直列に配列され、ポンプ30の作動によって循環される冷却水を外気との熱交換により冷却する。
サーモスタット28には、蒸発器10とラジエータ26との間における冷却水回路8の流路8aから分岐するとともにラジエータ26を迂回してラジエータ26の下流に合流するバイパス路32が接続されている。これより、サーモスタット28は、冷却水をその冷却水温度に応じてラジエータ26へ通水させるかバイパス路32へ通水させるかを択一的に選択可能な機械式の切換弁であって、サーモスタット28が冷却水温度に応じて流路を切り換え或いはラジエータ26へ通水する冷却水の流量を配分制御することによりエンジン6の本体温度を略一定に保持し、エンジン6の過熱が防止される。
ポンプ30は、エンジン6に装着され、エンジン6の回転数に応じて作動することにより冷却水回路8に冷却水を循環させる。
ところで、エンジン6と蒸発器10との間にはリニア三方弁(操作端、三方弁)34が設置されている。この三方弁34は、1つの入口ポートと2つの出口ポートとを有する弁であって、三方弁34の駆動部に入力される入力信号に比例して1つの弁体を連続的に可変駆動することにより、入口ポートに流入する冷却水を各出口ポートに配分して流出させるとともに、これら各配分流量を微調整可能な電動弁である。
詳しくは、三方弁34の入口ポートには、エンジン6から延設される冷却水回路8の流路8bが接続され、各出口ポートには、流路8bから三方弁34を介して分岐されるとともに蒸発器10を迂回して蒸発器10の下流に合流するバイパス路36、流路8bから三方弁34を介して蒸発器10まで延設される流路8cがそれぞれ接続されている。
これより、流路8bを流れる冷却水は、三方弁34によってバイパス路36と流路8cとに配分される。流路8bを流れる冷却水流量を全流量Ft、バイパス路36を流れる冷却水流量をバイパス路配分流量Fb、流路8cを流れる冷却水流量を蒸発器配分流量Feとすると、全流量Ft=バイパス路配分流量Fb+蒸発器配分流量Feの関係式が略成立し、三方弁34は冷却水回路8の全体からみて大きな圧力損失要素とはならない構造となっている。
一方、バイパス路36はラジエータ26のバイパス路32と一部が共用されており、この共用路8dと流路8cとからはそれぞれ冷却水圧力が導出され、これら導出された圧力は差圧センサ38に入力されている。すなわち、差圧センサ38は蒸発器10の前後における差圧ΔPを検出している。
他のセンサとしては、バイパス路32における冷却水温度Tを検出する温度センサ40が設けられる他、エンジン6に流入する冷却水の温度を直接検出する温度センサ42やエンジン6の回転数を検出する回転数センサ44がエンジン6に装着されている。
これら検出端たる各センサ38,40,42,44及び操作端たる三方弁34は車両及び廃熱利用装置2の総合的な制御を行う電子コントロールユニット(ECU)46に電気的に接続されており、ECU46は、差圧センサ38及び温度センサ40から検出される入力信号に基づいて、三方弁34の所望の出口ポートを所望の開度に駆動制御すべく信号を出力する。
より詳しくは、ECU46では、差圧センサ38で検出される蒸発器10の前後の差圧ΔPに応じて三方弁34を駆動する差圧バルブ開度制御たるサブ制御ルーチンが実行され、このサブ制御ルーチンは、温度センサ40で検出される冷却水温度Tに応じて差圧バルブ開度制御の実行、停止を制御する温度バルブ開度制御たるメイン制御ルーチンに支配されており、これら制御ルーチンはECU46内で処理されている(流量配分制御手段)。
以下、図2に示されるフローチャートを参照して温度バルブ開度制御について説明する。
先ず、S0(以下、Sはステップを表す)で温度バルブ開度制御が開始されると、S1に移行する。
S1では、温度センサ40で検出された冷却水温度Tが所定の温度設定値TL以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で冷却水温度Tが所定の温度設定値TL以下と判定された場合にはS2に移行し、判別結果が偽(No)で冷却水温度Tが温度設定値TLより大きいと判定された場合にはS3に移行する。
S2に移行した場合には、起動している差圧バルブ開度制御を停止し、既に停止している差圧バルブ開度制御はそのまま停止したままでS4に移行する。
S4では、三方弁34を強制的にバイパス路36側に全開させると同時に流路8c側で全閉とする。
一方、S1においてS3に移行した場合には、停止している差圧バルブ開度制御を起動させ、既に起動している差圧バルブ開度制御はそのまま起動させたままとする。
このようにして、S0において温度バルブ開度制御に係るメイン制御ルーチンが開始されると、S1からS4、またはS1及びS3の一連の制御ルーチンが繰り返し実行される。
以下、図3に示されるフローチャートを参照して上記S3において起動される差圧バルブ開度制御について説明する。
先ず、S00で差圧バルブ開度制御が開始されると、S10に移行する。
S10では、差圧センサ38で検出された差圧ΔPが所定の差圧設定値ΔPH以下であるか否かを判別する。判別結果が真(Yes)で差圧ΔPが所定の差圧設定値ΔPH以下と判定された場合にはS20に移行し、判別結果が偽(No)で差圧ΔPが所定の差圧設定値ΔPHより大きいと判定された場合にはS30に移行する。
S20に移行した場合には、三方弁34を流路8c側に微開させると同時にバイパス路36側で微閉させる。
一方、S10においてS30に移行した場合には、三方弁34をバイパス路36側に微開させると同時に流路8c側で微閉させる。
このようにして、S00において差圧バルブ開度制御に係るサブ制御ルーチンが開始されると、S10及びS20、またはS10及びS30の一連の制御ルーチンが繰り返し実行される。
以上のように、本実施形態では、差圧バルブ開度制御を起動させることにより、蒸発器10の前後の差圧ΔPが差圧設定値ΔPH以下になるように三方弁34が制御される。これにより、エンジン6の作動状況の変化によって冷却水の全流量Ftが変動しても、蒸発器配分流量Feを略一定或いはそれ以下に制限することができる。従って、蒸発器10における冷却水の通水抵抗によって冷却水回路8の冷却水の循環が阻害されることはなく、ラジエータ26の冷却性能を維持することができる。
しかも、本実施形態では、蒸発器10の前後の差圧ΔPを直接監視することにより、蒸発器10におけるスケールの堆積をも検知できるため、冷却水回路8を適正に且つ確実に機能させることができ、同時にランキンサイクル回路4を適正に機能させることができる。
また、操作端をリニア三方弁34とすることにより、冷却水の全流量Ftの変動領域すべてに亘って差圧センサ38の検知量に応じてリニア三方弁34の操作量の連続的な制御が可能となり、これにより、差圧バルブ開度制御の精度が向上し、ひいては冷却水回路及びランキンサイクル回路をより適正に機能させることができる。
更に、温度バルブ開度制御を起動させることにより、冷却水温度Tが温度設定値TL以下になると差圧バルブ開度制御は停止され、三方弁34を強制的にバイパス路36側に全開させると同時に流路8c側で全閉としている。すなわち、冷却水温度Tの低下時に全流量Ft=バイパス路配分流量Fb、及び蒸発器配分流量Fe=0の関係式が成立することにより、ランキンサイクル回路4の過大な熱利用による冷却水の過冷却が防止され、これにより、エンジン6の良好な燃料霧化が促進され、エンジン6の出力向上や燃費の改善を図ることができる。
特に、冷却水温度Tが低下しているエンジン6の始動時には、ランキンサイクル回路4の機能を停止することにより、エンジン6が冷却水で過冷却されるのが防止され、エンジン6を迅速に暖機させることができ、エンジン6の始動時における燃費の悪化が大幅に改善される。従って、エンジン6の作動状況に拘らず、冷却水回路8及びランキンサイクル回路4の両方の機能を適切な時期に適切な環境でのみ適正に機能させることができる。
次に、第2実施形態について説明する。
図4に示すように、当第2実施形態の廃熱利用装置48は、三方弁34に代わる操作端としてリニア電動ポンプ50を使用し、バイパス路36に逆止弁52を新たに設置したものであり、これらを除いて上記第1実施形態と同一の構成をなしている。
このように、当第2実施形態では、流路8c上にリニア電動ポンプ(操作端、ポンプ)50が配置され、このポンプ50は、差圧センサ38で検出される差圧ΔPに比例した回転数で連続的に可変駆動される。すなわち、本実施形態では、差圧センサ38で検出された差圧ΔPが差圧設定値ΔPH以下と判定された場合にはポンプ50の回転数を増大させ、差圧ΔPが差圧設定値ΔPHより大きいと判定された場合にはポンプ50の回転数を減少させる、いわば差圧回転数制御を実施している。
また、この差圧回転数制御では、上記第1実施形態と同様に、温度センサ40で検出された冷却水温度Tが温度設定値TL以下と判定された場合には差圧回転数制御が停止され、冷却水温度Tが温度設定値TLより大きいと判定された場合には差圧回転数制御が起動される(流量配分制御手段)。
このように、上記第1実施形態と同様、第2実施形態に係る廃熱利用装置48においても、エンジン6の作動状況の変化に拘らず、蒸発器配分流量Feを略一定或いはそれ以下に制限するとともに、ランキンサイクル回路4の過大な熱利用による冷却水の過冷却が防止され、冷却水回路8及びランキンサイクル回路4の両方を適正に且つ確実に機能させることができる。
更に、当第2実施形態の場合には、操作端にポンプ50を採用したことにより、ポンプ50の駆動圧を利用して多量の冷却水を蒸発器10に向けて流入させることができる。また、バイパス路36に逆止弁52が設けられることにより、バイパス路36からの冷却水の逆流を好適に防止できる。従って、ランキンサイクル回路4の応答性及び効率が向上し、冷却水回路8及びランキンサイクル回路4を更に適正に機能させることができる。
次に、第3実施形態について説明する。
図5に示すように、当第3実施形態の廃熱利用装置54は、上記第1実施形態と比較して、差圧センサ38に代わる検出端として流量センサ56を使用するものであり、これらを除いて上記第1実施形態と同一の構成をなしている。
このように、当第3実施形態では、流路8c上に流量センサ56が配置され、三方弁34は、流量センサ56で検出される流量Fに比例した開度で駆動される。すなわち、本実施形態では、流量センサ56で検出された流量Fが流量設定値FH以下と判定された場合には三方弁34を流路8c側に微開させると同時にバイパス路36側で微閉させ、流量Fが流量設定値FHより大きいと判定された場合には三方弁34をバイパス路36側に微開させると同時に流路8c側で微閉させる、いわば流量バルブ制御を実施している。
また、この流量バルブ制御では、上記第1実施形態と同様に、温度センサ40で検出された冷却水温度Tが温度設定値TL以下と判定された場合には流量バルブ制御が停止され、冷却水温度Tが温度設定値TLより大きいと判定された場合には流量バルブ制御が起動される(流量配分制御手段)。
このように、上記各実施形態と同様、第3実施形態に係る廃熱利用装置54においても、エンジン6の作動状況の変化に拘らず、蒸発器配分流量Feを略一定或いはそれ以下に制限するとともに、ランキンサイクル回路4の過大な熱利用による冷却水の過冷却が防止され、冷却水回路8及びランキンサイクル回路4の両方を適正に且つ確実に機能させることができる。
更に、当第3実施形態の場合には、検出端に流量センサ56を採用したことにより、蒸発器配分流量Feをより高精度に一定保持可能となり、冷却水回路8及びランキンサイクル回路4の制御性を大幅に向上することができ、これにより、これら回路4,8の更なる適正化を図ることができる。
以上で本発明の実施形態についての説明を終えるが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更ができるものである。
例えば、上記各実施形態では、検出端として温度センサ40を設置しているが、冷却水回路8を循環する冷却水温度が測定可能であれば良く、代わりにエンジン6に装着される温度センサ42を使用する場合にも上記各実施形態と同様の効果を奏する。
また、上記各実施形態では、検出端として差圧センサ38や流量センサ56を設置しているが、蒸発器10を通水する蒸発器配分流量Feが略一定或いはそれ以下に制限されれば良く、これら各センサ38,56を使用しなくともエンジン6に装着される回転数センサ44の信号から全流量FtをECU46で演算し、この演算結果に基づいて三方弁34を制御するようにしても上記各実施形態と同様の効果が得られる。
本発明の第1実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。 図1のECUで実行される温度バルブ開度制御の制御ルーチンを示したフローチャートである。 図1のECUで実行される差圧バルブ開度制御の制御ルーチンを示したフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。 本発明の第3実施形態に係る内燃機関の廃熱利用装置を示した模式図である。
符号の説明
2 廃熱利用装置
4 ランキンサイクル回路
6 エンジン(内燃機関)
8 冷却水回路
10 蒸発器
14 膨張機
16 凝縮器
26 ラジエータ
34 リニア三方弁(操作端、三方弁)
36 バイパス路
38 差圧センサ
40 温度センサ
50 リニア電動ポンプ(操作端、ポンプ)
52 逆止弁

Claims (5)

  1. 冷却水により冷却される内燃機関と、
    前記冷却水を冷却するラジエータを有し、該ラジエータで冷却され且つ前記内燃機関の作動に応じた流量の冷却水が前記内燃機関を経由して循環する冷却水回路と、
    前記内燃機関を経由した冷却水と熱交換して作動流体を加熱するとともに前記冷却水の流れ方向からみて前記ラジエータと直列に配置される蒸発器、該蒸発器を経由した作動流体を膨張させて駆動力を発生する膨張機、該膨張機を経由した作動流体を凝縮させる凝縮器を含み、該凝縮器を経由した作動流体が前記蒸発器を経由して循環するランキンサイクル回路とを備え、
    前記冷却水回路は、前記蒸発器をバイパスするバイパス路と、前記冷却水を該バイパス路と前記蒸発器とに配分して流入させることにより、前記冷却水回路における前記冷却水の循環を維持しながら前記蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限する流量配分制御手段とを有することを特徴とする内燃機関の廃熱利用装置。
  2. 前記流量配分制御手段は、前記蒸発器の前後の差圧を検出する差圧センサと、該差圧センサで検出された差圧に応じて前記蒸発器へ流入する冷却水の流量を制限すべく駆動される操作端とを含むことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  3. 前記操作端は、前記差圧センサから検出された差圧に応じて該操作端の作動位置が連続的に可変駆動されるリニア三方弁であることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  4. 前記操作端は、前記差圧センサから検出された差圧に応じて連続的に可変駆動されるポンプであって、
    前記バイパス路には逆止弁が設けられることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
  5. 前記流量配分制御手段は、前記冷却水回路を循環する冷却水の温度を検出する温度センサを更に含み、
    前記操作端は、前記温度センサで検出された冷却水の温度が所定の温度以下のときには、前記内燃機関を経由した冷却水を前記バイパス路のみに流入させるべく駆動されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の廃熱利用装置。
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