JP2008133484A - 改善された熱安定性および色性を有するポリ臭素化スチレン並びにその生成方法 - Google Patents

改善された熱安定性および色性を有するポリ臭素化スチレン並びにその生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリ臭素化スチレンの熱安定性および色性を改善する。
【解決手段】 ポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤が少なくとも約0.1重量%含むハロゲン化炭化水素溶媒で約5〜約20重量%のポリスチレンの反応物を含むポリスチレン反応物溶液を、触媒の存在においてポリスチレンの臭素化を行う前に前処理する。そして、ポリスチレンに架橋を生じさせることなく環を効果的に臭素化できるハロゲン化金属の臭素化触媒を溶液に添加する。そして、ポリスチレンの繰り返し単位1モルに対して約1から約3.4モルの臭素化剤を溶液に添加する。そして、ポリスチレンの反応物を臭素化剤と約−20℃から約50℃の反応温度で反応させてから、ポリ臭化スチレンを分離してポリスチレンの臭素化の際の主鎖のハロゲン化を抑制する。約750ppm未満の主鎖のハロゲン含有量を有し、約5ほどの低さのΔE色差を有するポリ臭化スチレンも提供する。
【選択図】 なし

Description

ポリ臭化スチレン(braminated polystyrene)は、難燃特性(flame retardant properties)を付与する熱可塑性樹脂への添加剤として用いられる。この添加剤には、熱安定性に加えて、熱可塑性樹脂を実質的に着色しないことが必要であり且つ要望されている。エンジニアリング熱可塑性樹脂(engineering thermoplastics)の発展によって、より高い耐熱性を有する特殊な重合体が生まれた。そのため、常に増加する温度において、これらの新しい材料を処理する必要がある。処理温度がどんどん高くなるため、これらのエンジニアリング熱可塑性樹脂(engineering thermoplastics)に用いられる難燃添加剤(flame retardant additives)は、過去に必要とされていた以上の熱安定性及び良好な色性(better color)が高く求められている。このように、本発明は改善された色性及び熱安定性を有するポリ臭化スチレンに関するものである。特に、本発明は主鎖のハロゲン化(backbonehalogenation)を抑制する添加剤の使用による現在の技術の限界を破るポリスチレンの臭素化の方法に関するものである。
熱可塑性樹脂に用いる難燃添加剤としてポリ臭化スチレンを用いるという複数の報告が、25年以上にさかのぼってなされている。1980年代において、ここに記録された譲受人であるフェロー コーポレーション(Ferro Corporation)は、ポリ臭化スチレンをPyroChek(登録商標)68PBという商標名で商業的に利用できる難燃添加剤を導入した。PyroChek(登録商標)68PBの製造方法は、特許文献1に記載されている。本製品は、強化エンジニアリング熱可塑性樹脂(reinforced engineering thermoplastics)に用いる先駆的な難燃添加剤であった。より最近では、グレートレークスケミカル(Great Lakes
Chemical)が、PDBS−80という第2のポリ臭化スチレン製品を市場に導入した。本製品は、また、エンジニアリング熱可塑性樹脂への最初の適用または用途を見出した。
そのため、現状では、ポリ臭化スチレンの商業的な製造に用いられる2つの異なった合成過程がある。それぞれの方法は、明らかな長所及び短所を持っており、これらの長所及び短所は本発明の本質を十分に理解するために、認識しておくべきである。
グレートレークスケミカルによって提供された商業的製品であるPDBS−80を製造するために用いる方法は、特許文献2に記載されている。これは、スチレンモノマーから出発する4つの化学的工程(chemical steps)を有している。最初の工程では、保護を図るためにスチレンの2重結合を跨ぐ(across)HBrの添加を有している。第2の工程では、公知の技術を用いてこの中間体の環(ring)を臭素化する。通常、平均2つの臭素を結合させる。そして、この第2の中間体を無機の強アルカリと反応させる。これにより、第2の中間体の臭化エチル基(bromoethyl group)からハロゲンの臭素が除去され、臭化スチレンモノマーを作るための2重結合が再形成される。精製の後、このモノマーをポリ臭化スチレン製品を生成するために重合させる。この全体の工程は、以下のように表される。
Figure 2008133484
この工程は、重要な効果を有している。それは、主鎖にハロゲンを実質的に持たないポリ臭化スチレンを作るからである。これにより非常に優れた熱安定性、色性及び良好な色安定性を有する製品が得られる。
しかしながら、この方法は、他方の工程と比べた際に大きな短所となる2つの深刻な限界を有している。
a. 本方法は、いくつかの他のユニット操作(unit operations)と同様に4つの特有の化学反応を有している。これは、高い資本と多数の工程とを有する複雑な製造設備を必要とする複雑な方法であり、結果として長い工程になる。この方法は本質的に費用がかかる。
b. 臭化スチレンモノマーは、非常に反応しやすく、扱い難い。理想的には、臭化芳香族難燃添加剤(brominated aromatic flame retardant additive)は最大の効果と最小のコストを得るために高い臭素含有量を有するべきである。そのため、三臭化スチレンモノマー(tribromostyrene monomer)を製造して重合するのが望ましい。しかしながら、このモノマーは、低揮発性を有する反応性の高い固体(reactive solid)である。これは扱い難く且つ重合し難く、重合物中のどんな残余のモノマーも取り除き難い。その結果、この方法では、本方法による最大程度の実用的な臭素化を図るものとして二臭化スチレン(dibromostylene)に限られてしまう。これでは、ポリ臭化スチレン(PDBS−80)の臭素の含有量は、約60%までが限界である。その結果、難燃添加剤として用いる場合には、難燃性を得るために比較的高い使用レベル(use levels)が求められる。これは、使用にあたって製品が高価なものになる。しかしながら、使用者にとって更に心配なことは、高い使用レベルが被添加樹脂(host resin)の重要な物理的特性を損なうということである。これは、使用者にとっては、しばしば受け入れ難いことである。
PyroChek(登録商標)68PBというポリ臭化スチレン難燃添加剤を製造するためにフェロー コーポレーションによって使用されている方法は、前述した特許文献1記載されている。この方法は、臭化スチレンモノマーからの製造及び重合化を含む方法に優る多くの長所を有している。これらのいくつかは下記の通りである。
a. 本方法は、1つだけの化学反応を有しており、入手可能な臭素化剤及び塩化臭素を用いて行う、入手可能な溶媒に溶解した入手可能なポリスチレンの臭素化である。本方法は、より低資本のより簡素な工場で実施することができる。本方法は、臭化スチレンモノマーからの生成及び重合によるポリ臭化スチレンの生成に比べて本質的に費用がかからない。
b. 本方法は、臭化スチレンモノマーの生成及び取り扱いを含んでいないので、他の方法のような限界がない。三臭素化(tribromination)を達成し、臭素含有量が70%に近付くことが可能である。臭素化剤はポリスチレン原料より低価格なので、実際に製品コストが下がる。更に高い臭素含有量により、より低い使用レベル(level)で難燃性を得られる。これはコスト削減になる。しかしながら、より重要なことは、使用レベルを低くすることで、被添加樹脂(host resin)の物理的特性をより良く維持できることである。
c. 本方法では、幅広い種類のポリスチレンを用いることができ、種々のポリ臭化スチレンの製造もまた可能である。更に、結晶ポリスチレン(crystal polystyrene)は、先進世界及び発展途上世界のあらゆる所において非常に多量に生産されている。このため入手が容易であり、費用が安くなる。
本方法は、モノマーからポリ臭化スチレンを作る方法に優る多くの長所を有しているものの、価値及び融通性に限界が出始めているという短所がある。特に、ポリスチレンの芳香環にほとんどの臭素を付与する工程で、僅かではあるが影響ある量(significant amount)の臭素及び塩素を主鎖にも付与してしまう。典型的には、HBrとして求められた主鎖に付与されたハロゲンの量は、後に詳細に説明するテスト手順によって測定されたものでは5000〜6000ppmである。この主鎖のハロゲンは、本方法で製造されたポリ臭化スチレンの熱安定性の限界の直接的な原因となり、熱加工中の最初の色及び色安定性に関する両問題の直接的な原因にもなる。熱処理の条件下では、本方法で製造された現状のポリ臭化スチレンの主鎖のハロゲンは解き放たれて、処理設備を腐食し、被添加樹脂の品質を低下させる。ポリ臭化スチレンの主鎖における不飽和化は、処理中における良好な色彩の損失をまねく。エンジニアリング熱可塑性樹脂の技術傾向は、処理温度をより高くする傾向にあるため、本方法で製造された現状のポリ臭化スチレンは、より新しい用途に適応できなくなってきている。
ポリ臭化スチレンを熱可塑性樹脂への難燃添加剤として採用する場合には、その色性は熱可塑性樹脂材料の製造者にとって最も重要な特性である。熱可塑性樹脂材料の製造者は、幅広い範囲の色彩の熱可塑性樹脂製品を製造することを望んでいる。添加剤の着色が濃くなるほど、幅広い範囲の色彩にマッチ(match)する(を作る)ことが難しくなる。添加剤の着色が薄くなるほど、幅広い範囲の色彩を作ることが容易になる。そのため、熱可塑性樹脂部品の製造者の必要性、及び好ましい薄色特性(light color characteristics)を有する高ポリ臭化スチレン(highly brominated polystyrene)を製造する従来技術の不適合性に鑑みて、最終使用者が、幅広い色彩を作る(formulate)ことができ、これにより、市場の要求及び需要により良く応えるこができるように製造される改善された目立たない(light appearance)高ポリ臭化スチレンが必要である。
米国特許第4,352,909号 米国特許第5,369,202号
発明の概要
そこで、本発明の目的は、優れた熱安定性と、優れた色性と、良好な色安定性と、主鎖のハロゲンの最小化とを備えた生成品を製造するために、ポリスチレンの直接的な臭素化を許容するポリスチレンを高臭素化する方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、変更及びどんな資本の追加投資もなく、しかも原材料費の上昇の完全な最小化を図ったポリスチレンの臭素化を既存の設備で行える方法を提供することにある。
本発明の更に他の目的は、主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤を利用して、改善された熱安定性及び色性を有する高ポリ臭化スチレンを作業者が得られようとする方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、改善された色性及び熱安定性を有し、主鎖のハロゲンが少ない高臭素化ポリスチレンを提供することにある。
以下の本明細書から明らかになる前述の目的の少なくとも一つまたはそれ以上は、共に従来技術で形作られたものに優る長所を有するものであり、以下において説明及び請求される発明によってなし得るものである。
概ね、ポリスチレンの臭素化の際の主鎖のハロゲン化の抑制の方法は、ポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤が少なくとも約0.1重量%含まれたハロゲン化炭化水素溶媒(halogenated hydrocarbon solvent)中の約5〜約20重量%のポリスチレンの反応物を含むポリスチレン反応物溶液を、触媒の存在下においてポリスチレンの臭素化を行う前に前処理する。そして、ポリスチレンの架橋を生じさせることなく環(ring)の効果的な臭素化を可能にするハロゲン化金属の臭素化触媒(metal halid bromination catalyst)を溶液に徐々に添加する。そして、ポリスチレン反応物の繰り返し単位1モル(per mole of polystyrene reactant repeating units)に対して約1から約3.4モルの臭素化剤を溶液に添加する。そして、ポリスチレンの反応物を臭素化剤と約−20℃から約50℃の温度で反応させてから、ポリ臭化スチレンを分離する。
本発明は、また、約750ppm未満の主鎖のハロゲン含有量を有し、約5ほどの低さのΔE色差(ΔE color)を有するポリ臭化スチレンを提供する。
本発明を実施するための好ましい具体例
ここに記録された譲受人であるフェロー コーポレーションからPyroChek(登録商標)68PBとして最初に販売されたポリ臭化スチレンは、長年の間、エンジニアリング熱可塑性樹脂への先駆的な難燃添加剤であった。最近製造されたものでは、これは、HBrで測定した主鎖のハロゲンの量はどこにおいても3000から6000ppm含んでおり、典型的には5000から6000ppm含んでいる。後者の要素は、添加剤の低熱安定性の主たる原因となっている。これは、より高い処理温度における問題でもある。更に、これをクロロベンゼンの溶質として純粋のクロロベンゼンの色と比較した測定では、色差ΔEが30である。総合色差(Total Color Difference)(ΔE)は、ハンターL,a,bスケール(Hunter L,a,b scales)を用いて、クロロベンゼン中の生成溶質を測定する。
本発明の好ましい一具体例は、2つの工程を有する下記の式で表される。
Figure 2008133484
式1において、BHSAの語は、後に説明する主鎖ハロゲン化抑制添加剤(backbone halogenation suppressing additive)を意味するものである。式1に示すように、本発明の本実施例の反応は、通常では溶媒、好ましくは、塩素化炭化水素の溶媒(chlorinated hydrocarbon solvents)中で行われる。第1段階(step(1))では、BHSAと溶媒とポリスチレンとが結合する(combined)。好ましい溶媒は、四塩化炭素(carbon tetrachloride)、クロロホルム(chloroform)、塩化メチレン(methylene chloride)、1,2−ジクロロエタン(1,2−dichloroethane)、1,2−ジブロモエタン(1,2−dibromoethane)、1,1,2−トリクロロエタン(1,2,2−trichloroethane)、1,1,2,2−テトラクロロエタン(1,2,2,2−tetrachloroethane)等のようなハロゲン化炭化水素が含まれる。好ましい溶媒は、EDC(1,2−ジクロロエタン)である。また、これらの溶媒を混合したものを用いることができる。
ここで用いるポリスチレンの反応物は、低重合体(oligomer)でも高重合体(polymer)でも構わない。したがって、ポリスチレンの初期分子量(initia
Figure 2008133484
置換した(substitution being nuclear)置換ポリスチレン(substituted polystyrene)でも有効である。求核基(nuclear substituents)は、臭素化が起きる部位及び臭素化により付与される量に影響を与える。本発明の方法により臭素化する置換ポリスチレンの例としては、ポリ−(ブロモスチレン)(poly−(bromostyrene))、ポリ−(クロロスチレン)(poly−(chlorostyrene))、ポリ−(ジクロロスチレン)(poly−(dichlorostyrene))、ポリ−(ジブロモスチレン)(poly−(dibromostyrene))、ポリ−(クロロ−ブロモ−スチレン)(poly−(chloro−bromo−styrene))、ポリ−(4−メチル−スチレン)(poly−(4−methyl styrene))及びポリ−(低モノ−アルキル−スチレン)(poly−(mono−lower alkyl styrene))のようなハロゲン化及びアルキル化された高分子がある。ハロゲン置換基は塩素及び臭素を含み、アルキル置換基は1から約4つの炭素原子を有する低アルキル基を含んでいる。したがって、本明細書及び請求の範囲を通して用いられるポリスチレンの反応物または単なるポリスチレンの語は、本発明の範疇内において置換ポリスチレンと同様に前述のホモポリスチレン(homopolystyrene)及び低重合体(oligomer)をも含むものである。
反応は、3つまでの臭素原子を各芳香環の核(aromatic nucleus)に導入して行う。塩化水素または臭化水素が、塩化臭素または臭素のどちらを用いたかによって、反応の副生成物として生成される。
上記の式1に示すように、実質的な三ポリ臭化スチレン(tribrominated
polystyrene)なるものの製造のために本発明を用いる場合、本発明の方法は、通常、3つまでの所望の臭素化の程度を有するポリ臭化スチレン製品の製造に利用できる。
適当に薄く色がついた材料の製造において、スチレン高重合体または低重合体(styrene polymer or oligomer)に適用される従来の臭素化技術は、本方法に比べて一般に効果が低い。本製品は、非常に良好な色特性、即ち非常に薄い色が得られるどんな所望の臭素化レベルも本発明の好ましい方法により製造することができる。そのため、高臭素化製品は、プラスチック産業において好ましい難燃添加剤になる。実質的な三ポリ臭化スチレンよりも臭素化の程度の低い製品であっても難燃添加剤としての利用価値は高い。
米国特許第4,352,909号は、現在のポリスチレンの臭素化の商業的方法の適切な説明を提供しており、そこで、この特許の主題は、参考資料に組み込まれている。簡潔に要約すると、その方法は、適度に乾燥(HOが150ppm未満)している好適な溶媒(通常、ジクロロエチレン(ethylene dichloride))中で臭素化されるポリスチレンの溶解を含んでいる。通常、三塩化アンチモン(antimony trichloride)からなる触媒を添加する。そして、通常、20℃から40℃の間に温度を調節しながら、通常、塩化臭素からなる臭素化剤を徐々に添加する。反応が完了したら、通常、重亜硫酸ナトリウム(sodium bisulfite)水溶液からなる還元剤を添加することにより過剰な臭素化剤を分解する。水の相(aqueous phase)を分離し、残留した酸を取り除くため、有機の相(organic phase)を数回水で洗浄する。生成物はいくつかある方法のどれか一つを用いても分離することができるが、通常の方法としては、ジクロロエチレン中の生成物の溶質を非常に熱い湯に徐々に入れる方法がある。これにより、溶媒は蒸発して(flash distill off)、生成物は水の中にスラリーとして残留する。そして、生成物を遠心分離により脱水し、最終的に気流乾燥(flash)及び/または回転真空乾燥(rotaryvacuum drying)により乾燥する。
本発明では、上記の手順において、一つの僅かなことであるが非常に重要な変更だけが求められる。ポリスチレンを溶媒に溶解した後で、臭素化触媒及び臭素化剤を添加する前に、ポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤、即ち主鎖ハロゲン化抑制添加剤(backbone halogenation suppressing additive)(BHSA)を溶液中に溶解し、この混合物を1時間までの間撹拌する。この第1工程が完了した後に、臭素化剤及び触媒を添加する第2工程を含む残りの工程を通常の方法で実行する。BHSAの添加により、主鎖のハロゲン化抑制の効果は僅かであるが、最適の効果は、BHSAが添加された後で、臭素化触媒及び臭素化剤を添加する前のある撹拌期間の経過後に起こる。言い換えるならば、最初にBHSAを添加してから直ちに触媒及び臭素化剤の添加を続けて行うゼロ添加タイム(zero addition time)でも作用する(works)。しかしながら、多くの例では、BHSAの存在下で、溶液中のポリスチレンを前処理するのが好ましい。この前処理は、僅か15分から数時間まで続けることができる。実際には、前処理を超過した時間行うのは有害ではないが、不必要に反応容器及び設備を拘束よりも、1時間から数時間後に残りの工程を行う方が好ましいと考える。前処理の工程の間は、BHSAを含む溶液は、公知の方法で撹拌できる。BHSAの添加と前処理の工程は、約−20℃と50℃の間の範囲に亘る温度において標準の圧力下で行うことができる。
触媒の選択に関して言えば、臭素化はフリーデル・クラフツ触媒(Friedel−C
raIts catalysis)を通して行われ、ハロゲン化金属(metal halides)が用いられる。触媒は2つの基準を満足させるものでなくてはならない。第1には、臭素化を行うことができるものでなければならず、第2には、フリーデル・クラフツ・アルキル化(Friedel−Crafts alkylation)中にポリスチレンを同時に架橋ぜずに臭素化が行わなければならないことである。ポリスチレンの主鎖及び溶媒のいずれかまたは両方から反応系が脂肪族のハロゲンを含むことを認識し、選択された触媒は、架橋を引き起こす2つの間の反応をもたらすものであってはならない。本技術の当業者であれば、周知の好適な触媒を容易に決めることができる。第1に公知のハロゲン化金属は、反応に触媒作用をすることができ、第2にこれらは好ましくない架橋をもたらさない。参考となる文献は十分にあり、1972年版のアメリカ化学学会誌(Journal of the American Chemical Society)の94巻の7748〜7461頁に掲載のジョージ・エー・オラー、シロー・コバヤシ、マサシ・タシロによる文献には好適なリストが記載されている。
本発明の方法に戻って、BHSAの使用を含む本方法の変更は、僅かなものであり、経済的影響はほとんど無いものと見なすことができるが、生成品の品質の効果は全く大きいものがある。主鎖のハロゲンの量は、95%も減少し、色性は50%も改善された。更に、熱加工中における色安定性は大きく改善された。本生成品は、色性及び/または熱安定性の低下をもたらす主鎖の多量のハロゲンの問題なしに、その本来の長所を有している。
主鎖のハロゲン量の低下は、僅か0.1重量%ほど(ポリスチレンの投入量(polystyrene charge)に対して)の主鎖ハロゲン化抑制添加剤(BHSA)の添加で達成することができる。15〜20%のオーダような比較的多量のBHSAも重大な悪い結果なしに添加することができる。しかしながら、最適なレベルを超える添加が、主鎖のハロゲン量の更なる低下をもたらす結果にはならない。作業とコストの最良のバランスは、典型的には、BHSAのレベルがポリスチレンの投入量の重量に対して1重量%及び5重量%の間のときに達成される。
共に係属中の我々の出願である同時提出の出願番号08/663,657号(代理人整理番号FRR.P.US0007)は、いくつかの通常の反応パラメータ(parameters)を記述しており、これを適切に調整すれば、ポリ臭化スチレンの色性を高めることができる。これらの反応パラメータは、反応回数及び温度、触媒及び臭素化剤の選択、並びに分離方法を含んでいる。これらの変えられるもの(variables)の効果は、BHSAを主鎖のハロゲンを低下させるために用いたときに観察される。しかしながら、いくつかのことを気に留めるべきである。第1に出願番号08/663,657号に記述された変えられるものは、主鎖のハロゲン化を克服するどんな実際的な調整も示していない。第2に色性についてこれらの変えられるもの影響は、BHSAを用いたときに低下する。例えば、低温での臭素化は、BHSAを用いたときに生成品の色性を改善する。しかしながら、この改善はBHSAの使用なしには大きくならない。BHSAを用いた場合において、全ての色性の改善は主鎖のハロゲン化の抑制によるものである。BHSAの使用は、主鎖のハロゲン化を大きく低下させるだけでなく、より多く工程を免除する(forgiving process)結果となる。これは製造設備の商業的運転において大きな実用的価値をもつものである。
予期しないことに、塩素化炭化水素溶媒中のポリスチレン反応物の溶液への主鎖ハロゲン化抑制添加剤(BHSA)の添加によって、HBrとして測定した場合における主鎖のハロゲンの量は、従来の方法で生成したポリ臭化スチレンに比べて1桁(an order of magnitude)も低下している。例えば、主鎖のハロゲンは、約3000〜6000ppmから約80〜90%も低下させて、約750ppm、より好ましくは少なくとも約250ppmまで低下させることができる。さらに、色性は、本添加剤を用
いた場合には、従来のΔE色差である13〜16に比べて約30〜60%も低下した約6.7〜約7.8及び5もの低さのΔE色差が得られる。本発明の方法により生成されたポリ臭化スチレンの熱安定性もまた主鎖のハロゲンの低含量により改善される。
ポリ臭化スチレンの熱安定性は、環及びハロゲン化された主鎖ではなく実質的または優勢的にハロゲン化された環を有するポリスチレン生成品にすることにより改善される。したがって、ポリスチレンを臭素化する際には、理想的な結果は、ポリスチレンの芳香環にハロゲンを100%付与し、重合体の主鎖にハロゲンを持たないことである。ここで説明すると、ベンジリック(benzyllc)(主鎖)の複数の炭素原子と複数のハロゲン原子との間の結合は、芳香環の複数の炭素と複数のハロゲン原子との間の結合より熱力学的な安定性は低い。例えば、C(ベンジリック)−Br結合の結合解離エネルギ(dissociation energy)は51kcal/moleであるのに対して、C(芳香環)−Br結合のそれは71kcal/moleである。これは、C(ベンジリック)−Br結合は、C(芳香環)−Br結合より低い温度で解離(break down)することを意味する。これが生じたとき、非常に腐食性の高い臭化水素が遊離して2重結合が形成される。主鎖の2重結合の数が増えると、ポリ臭化スチレンの色性の質が低下する。このため、主鎖のハロゲン化は避けるべきである。
環の臭素と、主鎖の臭素とで比べた安定性の図式的な実証(demonstration)がある。実験室規模において、三臭化スチレンモノマー(tribromostyrene monomer)から三ポリ臭化スチレン(poly(tri−bromostyrene))を作ることは可能である。
この方法で作られるポリ臭化スチレンは主鎖にハロゲンを含んでいない。これは70.3%の臭素を含んでおり、そのすべては環に付与している。また、米国特許第4,352,909号の方法で商業的に製造されたポリ臭化スチレンは、主鎖にハロゲンを含んでいる。後に詳細に示す熱安定性試験の手順があり、これはポリ臭化スチレンの300℃での15分間の加熱と、試験中において遊離した臭化水素の総量の測定とを含んでいる。商業用のポリ臭化スチレンにおいてこれを行った際には、3000〜6000ppmのHBrが遊離していた。モノマーから製造された三ポリ臭化スチレンに同じ試験を行ったところHBrは検出されなかった。これは、主鎖のハロゲンは300℃未満において除去されるようにかなり不安定なのに対して、芳香族の臭素は300℃において100%安定していることを示している。
本発明の方法によるこの長所は、添加剤として四塩化チタン(titanium tetrachloride)の用いた結果である。用いることができる他の添加剤としては、後に例示される四塩化スズ(tin tetrachloride)及び三塩化ホウ素(boron trichloride)を含んでいる。
一般的実験
本発明の実施を明確にするために、ここで生まれ報告されたデータの全ては、実験室規模において行われたものである。公平な比較を行うため、本発明の方法を用いて得られた特性は、実験室規模で作られた商業用ポリ臭化スチレンのそれと比較した。これらの条件下で、PyroChek(登録商標)68PBは、色差ΔEが13〜16であり、300℃で15分間測定用サンプルを加熱しHBrとして測定した主鎖のハロゲンは3000〜6000ppm(典型的には5000〜6000ppm)であった。
本発明は、その明細な実証(demonstration)の記述書により更に詳細に記述される。以下の例及び出願を通して、特に他の指示がない場合は、全ての率(parts)及びパーセンテージは重量によるものであり、全ての温度は摂氏で示される。全ての反応は標準圧力で行った。
熱安定性試験
エンジニアリング熱可塑性樹脂(ETP’s)は、過去25年の間に非常に大きく成長を遂げた。この一つの理由としては、特に強化されたグレード(reinforced grades)を有するこのクラスの材料は、上昇した温度における連続使用を特に有効にする優れた耐熱性を有しているからである。近年において、新しいエンジニアリング熱可塑性樹脂の進歩は、耐熱性が可能な限り増大した材料に焦点が当てられている。これは、高いガラス転移温度(Tg)または高い融点(Tm)を有する新しい重合体の誕生によりなし遂げられる。しかしながら、これらの新材料の発展は複雑化なしにはありえない。TgまたはTmが大幅に上昇すると、これらの材料の処理に求められる温度もまた大幅に増加する。15年前、ETP’sは、300℃に近い溶解温度で処理されるのはまれであった。今日、処理温度は全く共通であり、新材料は処理される際に350℃ほどの高い温度に供される。
利便さのために、より新しいETP’sを調整する(formulate)ために用いる全ての添加剤は、より高い処理温度に耐えられる十分な熱安定性を有してなければならない。これは、特にETP’sに難燃性を与えるために用いるハロゲン含有添加剤については事実である。もしこれらの添加剤が不適合な熱安定性を有していれば、これらは高温で処理されたときに特性が低下し、非常に腐食性の強い塩素ハロゲン及び/または臭素ハロゲンを遊離する。もしこれらの物質が処理中に放出されると、これらはETPの特性を低下させたり、非常にまれではあるが、熱可塑性樹脂の処理に用いる設備を腐食させる。もし、この後者のプロセスが起きると、設備に重大な損傷を生じさせることになる。これによって、また設備の修理に大きな費用がかかり、設備の修理時間が無駄になる。ハロゲン化された難燃添加剤の使用者は、彼等が用いる添加剤の熱安定性について大いに心配するのは明らかである。
ハロゲン化された難燃添加剤の供給者として、フェロー コーポレーションは、様々なハロゲン化された難燃添加剤の比熱安定性の評価を考慮する簡単なスクリーニンテストを開発することが非常に重要であることを感じている。概念的には、この手順は非常に単純である。注意深く測定されたサンプル(2.00±0.01g)の添加剤は、15分間300℃の温度に晒される。この期間に発生した全ての酸性のガス(HCl,HBr)は、NaOHの標準溶液中に収集される。この溶液をpH<7の酸性にしてから、ポテンショメトリック・テトラメータ(potentiometric tetrameter)を用いる規格硝酸銀(standardized silver nitrate)で滴定する。これにより、加熱期間の間に遊離したHCl及びHBrの百万分率ppm(parts per million)を測定する。単純性のために、HClのppmはHBrのppmに変換されて既に測定されたHBrの量に加算され、合成値は、HBr当量のppmとして記録される。記録されたHBr当量のppmが大きくなるほど、所定の添加剤の熱安定性は低下する。HBr当量が0ppmとなる添加剤が、最良の熱安定性を有している。試験手順の詳細な記述は以下の通りである。
熱安定性試験の手順
器具は、ヒュームフード(fume hood)中に組立てる。20×150mmの風袋計量された(tared)試験管中に2.00±0.01gのサンプルを秤量する。フェノールフタレイン(3AのEtOH中に2w/v%溶解)を含む0.1NのNaOH(完全にフリット(frit)を覆うに十分な)150〜170mLを250mLの3つの枝付フィルタフラスコ(sidearm filter flasks)に充填し、これら3つのフィルタフラスコをヴァイトン(登録商標)管(Viton tubing)で接続する。これにより、試験管中のサンプルによって発生する酸性ガスはNaOH水溶液を通過し、この水溶液がHBr及び/またはHCl(HX)をトラッピングする。サンプルが入っている試験管に、テフロン(登録商標)管材料の代りに1/16”の入口と7mmの出口とを有するNo.2ネオプレン(no.2 neoprene)製の栓(stopper)を装着する。サンプルを窒素ガス(N2g)(流量率(flow rate)=0.5SCFH)で5分間パージ(purge)してから、サンプル全体を囲むのに十分な深さの塩浴(salt bath)中に15分間配置する。サンプルを浴から取り出してから、更に5分間パージする。熱分解されたサンプルが入っている試験管を取り除き、清潔な空の試験菅と交換する。この窒素ガス(N2g)でパージ(purge)した試験管は、残留しているあらゆるHXを取り出す(flush out)ために、塩浴(salt bath)中に5分間浸漬する。
この試験管をリンス(rinse)した後に、複数のガス分散管(gas dispersion tubes)を注意深く外し、これらを脱イオン(ジ)HO(deionized (di)HO)でリンスする。リンス中も試験管を通して窒素ガス(N2(g))を流しつづける。最後の収集フラスコから始めて、最初に戻る。ガス分散管を全て外してから、空の試験管を取り外す。それぞれのフラスコを接続するヴァイトン管も脱イオン(ジ)HO(deionized (di)HO)でリンスする。複数のフラスコの中身を合わせて定量的に複数のボトルに移し、作業者が滴定(後に説明する)の用意をするまで、ジHO(di HO)でリンスする。溶液がアルカリ性を維持していれば、蓋付きのこれらのボトル中に溶液を保管できる。サンプルが入っていない2または3本の試験管は、反応系(system)に残留HXがないことを確認するために、各試験の日の最初のサンプルの前に空のものとして流される(run)。
一旦、サンプルが熱分解してHXガスが収集されると、ボルト詰めされた溶液は、Ag配合電極を有するメトローム670滴定処理装置(Metrohm 670 titroprocesser)を用いて分析実験室で滴定を行う。各サンプル溶液は、HNO;DIHOが1:2の溶液を用いてPH<7まで酸性化し、標準化したAgNOで、電位的に当量点になるまで濾過される(filtrated)。濾過のパラメータは、滴定処理装置のためのマニュアルに推奨されているものとする。これらのパラメータの変更は、作業者に一任されている。結果は、ppmHBr,HCl及びppmHBr当量の一対で記録される。
計算
ppmHBr=(Ep1mL滴定 分子量HBr1,000,000)/(サンプル重量1,000)11
ppmHCl=[(Ep2mL−Ep1mL)滴定 分子量HCl1,000,000]/(サンプル重量1,000)
ppmHBrの当量={(Ep2mL−Ep1mL)滴定 HBrの分子量1,000,000]/(サンプル重量1,000)+ppmHBr
ここでEpは、mLで表す終点の体積(end point volume)であり、N滴定は、AgNOの規定度である。
実験の手順
PyroChek(登録商標)68PBは、ジクロロエチレン(EDC)中に汎用のポリスチレンを溶解することによって、実験室にて作られた。三塩化アンチモン(antimony trichloride)(ポリスチレンの投入量(charged)に対して5重量%)を触媒として添加する。そして、臭素化剤、塩化臭素含有10%EDCを反応温度を20℃に維持した状態で徐々に加える。総反応時間は上述した生成品を生成するまで5時間であった。
本発明において、この方法は、一つの重要な例外を除いて上記の一般的な方法と同じであり、それは、触媒の添加及び最初の臭素化の前に、主鎖ハロゲン化抑制添加剤をEDC及びポリスチレンの溶液に添加し、この溶液を30分間攪拌することである。その後、一般的な方法が続けられる。
最初の一連の実験において用いられるBHSAの量(level)は、生成品の品質の効用を測定するために種々に変えられた。全ての実験は、20℃において5時間の反応時間で行われた。溶媒はジクロロエチレン(ethylene dichloride)であった。臭素化の触媒は、ポリスチレン1モルに対して0.023モルの量(level)で用いられらたSbClであった。BHSAを含有するポリスチレン溶液は、臭素化の触媒及び最初のBrClの添加の前に30分間攪拌した。試料1は、あらゆるBHSAを用いずに米国特許第4,352,909号にしたがって作られた対照物(Control)である。色性は、クロロベンゼンに対して10重量%の濃度のクロロベンゼン中の生成溶質のハンターL(Hunter L),a,b値(scales)を用いる総合色差(Total Color Difference)(ΔE)を次式にしたがって算出して求めた。
Figure 2008133484
結果は、表1に示す。
表1
生成品の品質におけるBHSAの量(level)の効果
試料番号 BHSAのレベル(1) 色差(2) HBr当量(3)
(モル/モル ps) (ΔE) (ppm)
1 0 14.5 6000
2 0.0055 9.6 912
3 0.027 6.8 531
4 0.055 7.3 673
5 0.082 8.5 568

(1)BHSAは全ての実験でTiClである。
(2)色差はクロロベンゼンに対して10%溶液として測定した。ΔEは純粋のクロロベンゼンの色との比較により測定した。
(3)300℃で15分の間に遊離した量である。
BHSAの量が増加すると、主鎖のハロゲンが減少するのが分る。そして、主鎖のハロゲンの含有量は対照物(Control)に対して1桁減少する。色差はBHSAを用いることにより、対照物に対して改善されていた。
次の一連の実験では、生成品の品質への効果を測定するために、使用したBHSAのレベルを一定にし、撹拌時間を種々に変えた。表1において試料1はBHSAを用いない対照物である。全ての実験は20℃において5時間の反応時間で行った。臭素化触媒は、ポリスチレンに対して0.023モル/モルの量(level)でSbClを用いた。溶媒はジクロロエチレン(ethylene dichloride)を用いた。
表2
撹拌時間の効果
試験番号 BHSAのレベル(1) 攪拌時間(2) 色差(3) HBr当量(4)
(モル/モル PS) (分) (ΔE) (ppm)
1 なし 0 14.5 6000
6 0.082 0 15.2 1002
7 0.082 30 8.5 658

(1)BHSAは全ての実験でTiClである。
(2)BHSAの添加と、臭素化触媒及び最初のBrClの添加との間の時間である。
(3)色差はクロロベンゼンに対して10%溶液として測定した。ΔEは純粋のクロロベンゼンとの比較により測定した。
(4)300℃で15分の間に遊離した量である。
事前の撹拌なしにBHSAを使用しても、主鎖のハロゲン化のレベルは大きく低下する。しかしながら、ポリスチレンの溶液とBHSAとを共に少なくとも30分間撹拌した場合に最良の結果が得られた。
次の一連の実験では、臭素化剤臭素を用いる。表1において試料8はいかなるBHSAを用いない対照物である。全ての実験は20℃において5時間の反応時間で行った。臭素化触媒は、ポリスチレンに対して0.023モル/モルの量(level)でSbClを用いた。BHSAを用いる実験では、ポリスチレンとBHSAとの溶液は、臭素化の開始前に30分間撹拌した。溶媒はジクロロエチレン(ethylene dichloride)を用いた。
表3
臭素化剤として臭素を用いる
試料番号 BHSAのレベル 色差(ΔE) HBr当量
(モル/モル PS) (ppm)
8 0 21.2 5939
9 0.082 10.5 750

(1)BHSAはTiClである。
(2)色差はクロロベンゼンに対して10%溶液として測定した。ΔEは純粋のクロロベンゼンとの比較により測定した。
(3)300℃で15分の間に遊離した量である。
前述の結果より明らかなように、BHSAの使用は、臭素化剤として臭素を用いたときに効果的である。
次の一連の実験では、同じ量のBHSAを用い、異なった溶媒による効果を考えてみる。表1において試料1はいかなるBHSAを用いない対照物である。全ての実験は20℃において5時間の反応時間で行った。臭素化触媒は、ポリスチレンに対して0.023モル/モルの量(level)でSbClを用いた。BHSAを含有するポリスチレン溶液は、臭素化触媒添加剤及びBrCl添加開始前に30分間撹拌した。
表4
溶媒の効果
試料番号 BHSAのレベル 溶媒 色差 HBr当量
(モル/モル PS) (ΔE) (ppm)
10 0.082 ClCHCHCl 8.6 602
11 0.082 ClCHCHCl 8.5 568
12 0.082 CHCl 11.7 624
13 0.082 CHCl 11.5 658
1 なし ClCHCHCl 14.5 6000

(1)BHSAは全ての実験でTiClである。
(2)色差はクロロベンゼンに対して10%溶液として測定した。ΔEは純粋のクロロベンゼンの色との比較により測定した。
(3)300℃で15分の間に遊離した量である。
次の一連の実験では、BHSAとして2つの他の材料を用い、四塩化チタン(titanium tetrachloride)及びあらゆるBHSAを用いない表1の試料1である対照物と比較した。全ての実験は20℃において5時間の反応時間で行った。それぞれの実験での臭素化触媒は、ポリスチレン1モルに対して0.023モルのレベルのSbClを用いた。BHSAの量(level)は、ポリスチレン1モルに対して0.082モルである。溶媒はジクロロエチレン(ethylene dichloride)を用いた。BHSAを含有するポリスチレン溶液は、臭素化触媒及びBrClを添加を開始する前に0.5時間撹拌した。
表5
主鎖のハロゲン化を抑制する代表的な添加剤
試料番号 BHSA 色差(ΔE) HBr当量
(ppm)
1 なし 14.5 6000
14 TiCl 8.5 568
15 SnCl 9.7 262
16 BCl 13.7 267

(1)色差はクロロベンゼンに対して10%溶液として測定した。ΔEは純粋のクロロベンゼンの色との比較により測定した。
(2)300℃で15分の間に遊離した量である。
3つのいずれのBHSA材料を用いても対照物に比べて主鎖のハロゲン化が減少し、色性も改善されたのが分る。また、主鎖のハロゲンの含有量はBHSAを用いると、対照物に比べて1桁減少した。
前述の結果をみると、本発明のポリ臭化スチレンは、臭素の含有量が少なくとも約66重量%になり、従来の3000から6000ppmの間の主鎖のハロゲンが95%ほど、好ましくは80から95%まで減少して、約750ppm、好ましくは250ppm未満になる。そして、従来の13から16の間のΔE色差を60%、好ましくは40から60%までも減少して、約7未満及び約5ほどまで低くできる。主鎖のハロゲン化は、従来のポリ臭化スチレンに比べて大変低いので、ポリ臭化スチレンの熱安定性は確実なものとなり且つ高くなる。
したがって、本発明の方法が改善された熱安定性及び色性を有するポリ臭化スチレンの生成において、高い効果性を有しているのは明らかである。
前述の記載に基づけば、ここで記載した方法の使用によって前述の目的が達成することは明らかである。したがって、どんな修正も本発明の請求の範囲の中に入り、特定の構成要件の選択も、ここで開示及び記述された本発明の精神から離れることなく、決められる
ことが理解できる。特に、本発明に従った臭素化剤、触媒、反応温度及び時間、並びに他の反応条件は、ここでの記述に必ずしも限定されるものではない。また、本発明の実施は、ポリスチレンの臭素化の際に主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤として用いる四塩化チタン(titanium tetrachloride),四塩化スズ(tin tetrachloride)または三塩化ホウ素(boron trichloride)の使用に必ずしも限定されるものではない。したがって、本発明の範囲は、添付した請求の範囲の中に当てはまる全ての修正及び変更を含むものである。
本発明の主な特徴及び態様を挙げれば以下のとおりである。
1. ポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤を少なくとも約0.1重量%含むハロゲン化炭化水素溶媒で約5〜約20重量%のポリスチレンの反応物を含むポリスチレン反応物溶液を、触媒の存在において前記ポリスチレンの臭素化を行う前に前処理し、
その後に、前記ポリスチレンに架橋を生じさせることなく環を効果的に臭素化できるハロゲン化金属の臭素化触媒を前記溶液に添加し、
前記ポリスチレンの繰り返し単位1モルに対して約1から約3.4モルの臭素化剤を前記溶液に添加し、
前記ポリスチレンを前記臭素化剤と約−20℃から約50℃の反応温度で反応させ、
そして、ポリ臭化スチレンを分離することを特徴とするポリスチレンの臭素化の際の主鎖のハロゲン化を抑制する方法。
2. 前記炭化水素溶媒は、四塩化炭素、クロロホルム、クロロメチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジブロモエタン及びこれらの混合物からなる群から選ばれたものであることを特徴とする上記1に記載の方法。
3. 前記炭化水素溶媒は、1,2−ジクロロエタンであることを特徴とする上記2に記載の方法。
4. 前記主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤は、四塩化チタン、四塩化スズ及び三塩化ホウ素からなる群から選ばれたものであることを特徴とする上記1に記載の方法。
5. 重亜硫酸アルカリ金属の水溶液で前記反応をクエンチング(quenching)する工程を更に有することを特徴とする上記1に記載の方法。
6. 前記触媒は、三塩化アンチモン、三臭化アンチモン及びこれらの混合物からなる群から選ばれたものであることを特徴とする上記1に記載の方法。
7. 前記反応の工程は、約1から20時間の範囲の時間で行われることを特徴とする上記1に記載の方法。
8. 前記前処理する工程は、少なくとも15分間で行われることを特徴とする上記1に記載の方法。
9. 前記前処理する工程は、前記溶液を少なくとも15分間撹拌する工程を有していることを特徴とする上記1に記載の方法。
10. 前記分離する工程は、
酸素を含有する非溶媒の有機物で行われ、
撹拌しながら、前記非溶媒に反応容器の内容物を入れる工程と、
前記臭化重合体を沈殿させ、
前記臭化重合体を乾燥して回収する工程を含むことを特徴とする上記1に記載の方法。11. 前記非溶媒は、アセトンであることを特徴とする上記10に記載の方法。
12. 前記分離する工程は、
水のフラッシングを経て行い、
撹拌しながら、前記反応容器の内容物を熱湯に入れる工程と、
スラリーを生成している間に前記溶媒をフラッシング・オフする工程と、
前記臭化重合体を前記スラリから回収する工程とを含むことを特徴とする上記1に記載の方法。
13. 溶液を生成する前記工程は、約500から1,500,000の重量平均分子量を有する前記ポリスチレンの反応物を選択する工程を有していることを特徴とする上記1に記載の方法。
14. 前記ポリスチレンの反応物は、ホモポリスチレン、低重合体のポリスチレン、ハロゲン化されたポリスチレン及びアルカリ化されたポリスチレンからなる群から選ばれたものであることを特徴とする上記13に記載の方法。
15. 前記選択の工程は、塩化臭素及び臭素からなる群から臭素化剤を選択する工程を有することを特徴とする上記1に記載の方法。
16. 触媒を添加する前記工程は、前記ハロゲン化された炭化水素溶媒による前記ポリスチレンの反応物のアルキル化を含むことなく、前記ポリスチレンの反応物の臭素化を作用させる十分な濃度に基づく前記触媒の触媒としての効果的な量を選択する工程を有していることを特徴とする上記1に記載の方法。
17. 上記1に記載の方法にしたがって製造したポリ臭化スチレンの生成品。
18. 約750ppm未満の主鎖のハロゲン含有量を有し、約5ほどの低さのΔE色差を有するポリ臭化スチレン。
19. 少なくとも約66重量%の臭素含有量を有することを特徴とする上記18に記載のポリ臭化スチレン。
20. 前記ポリ臭化スチレンの反応物は、約500から約1,500,000の重量平均分子量を有するポリスチレンから生成されていることを特徴とする上記18に記載のポリ臭化スチレン。
21. 前記ポリスチレンの反応物は、ホモポリスチレン、低重合体のポリスチレン、ハロゲン化されたポリスチレン及びアルカリ化されたポリスチレンからなる群から選ばれたものであることを特徴とする上記20に記載のポリ臭化スチレン。
22. 前記主鎖のハロゲン含有量は、580ppmであることを特徴とする上記18に記載のポリ臭化スチレンプロセス。
23. 前記ΔE色差は8.5であることを特徴とする上記18に記載のポリ臭化スチレンプロセス。
24. 上記18に記載のポリ臭化スチレンからなる難燃添加剤プロセス。

Claims (7)

  1. 主鎖のハロゲン化を抑制するために結晶ポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤を用いる結晶ポリスチレンの臭素化によって製造される、(1)臭素含量が少くとも66重量%、(2)主鎖のハロゲン含量が750ppm未満、そして(3)△E色差が5〜13.7である、結晶臭素化ポリスチレン。
  2. △E色差が5〜8.5である請求項1に記載の臭素化ポリスチレン。
  3. 四塩化チタン、四塩化スズ及び三塩化ホウ素からなる群から選ばれたポリスチレンの主鎖のハロゲン化を抑制する添加剤、を少なくとも0.1重量%含むハロゲン化炭化水素溶媒中に5〜20重量%のポリスチレンの反応物を含むポリスチレン反応物溶液に、
    前記ポリスチレンに架橋を生じさせることなく環を効果的に臭素化できるハロゲン化金属の臭素化触媒を添加し、
    前記ポリスチレンの繰り返し単位1モルに対して1から3.4モルの臭素化剤を前記溶液に添加し、
    前記ポリスチレンを前記臭素化剤と−20℃から50℃の反応温度で反応させ、
    そして、臭素化ポリスチレンを分離することを特徴とするポリスチレンの臭素化の際の主鎖のハロゲン化を抑制する方法。
  4. 前記炭化水素溶媒は、四塩化炭素、クロロホルム、メチレンクロライド、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン、1,2−ジブロモエタン又はこれらの混合物であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 重亜硫酸アルカリ金属の水溶液で前記反応をクエンチング(quenching)する工程を更に有することを特徴とする請求項3又は4に記載の方法。
  6. 前記分離する工程は酸素を含有する有機非溶媒中で行われ、
    前記非溶媒に反応容器の内容物を撹拌しながら入れる段階、
    前記臭素化重合体を沈殿させる段階
    及び
    前記臭素化重合体を回収して乾燥する段階
    を含むことを特徴とする請求項3、4、5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 触媒を添加する前記工程において添加される触媒の量が前記ハロゲン化された炭化水素溶媒による前記ポリスチレンの反応物のアルキル化を誘起することなく、前記ポリスチレンの反応物の臭素化をもたらすに十分な量であることを特徴とする請求項3〜6のいずれか1項に記載の方法。
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