JP2008133078A - シート給送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コート紙等の、給紙時の分離が難しいシートであっても、良好に分離することができるシート給送装置を提供する。
【解決手段】給紙ローラ11のローラ部15の外周面15aを周方向に4等分する位置のそれぞれに、母線方向に長い摩擦力調整部材12を配設する。シートSに対する摩擦係数は、ローラ部15の外周面15aよりも摩擦力調整部材12の方が小さい。給紙ローラ11の矢印R11方向の回転によって最上位のシートSを給紙する際のシート搬送力は、シートSに外周面15aが当接したときは大きく、摩擦力調整部材12が当接したときには小さい。このように、シート搬送力に大小をつけることで、給紙時のシートSが分離されやすいようにする。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えば、複写機,プリンタ等の画像形成装置に装着されて、画像形成されるシートを画像形成部に給送するシート給送装置に関する。
複写機,プリンタ,ファクシミリ等の画像形成装置において、積層状態でセットされた複数枚のシートのうち、最上位のシートを、給紙ローラの摩擦によって給送する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
このものは、最上位のシートの先端及び分離部材に当接するように配置された給紙ローラを回転させることにより、給紙ローラ、シート、分離部材の摩擦力の違いにより、シートの重送を防止しつつ、下流側の搬送ローラに供給するようにしている。さらに、給紙ローラの両端部に、給紙ローラとは回転軸が偏心しているカラーを配設し、シートが搬送ローラに到達した後は、このカラーをシートの先端及び分離部材に当接させて、これらシートの先端及び分離部材に給紙ローラが当接しないようにしている。これにより、給紙ローラの一定箇所(同じ箇所)が集中的に摩耗することを防止して、耐久性の向上、給紙性能や分離性能の安定化を図るようにしている。
特開2001−88955号公報
しかしながら、特許文献1に開示された上述の技術は、給紙ローラによって給送されたシートが下流側の搬送した後に、給紙ローラが必要以上にシートや分離部材に当接することを防止して、耐久性の向上、給紙・分離性能を安定化させるための技術である。すなわち、この技術によっては、給紙ローラによって給送が開始されるシートの重送を防止することはできない。すなわち、例えば、近時、カラー印字出力の高出力化を図るべく、各種のコート紙が使用が増加しているが、コート紙は、通常のコピー用紙と比較して、表面の平滑性が高いため、特に高湿環境下においては、コート紙相互の密着力が高くなり、2枚以上のコート紙が束になって分離部材に侵入し、分離部材での処理能力を超えて、重送やジャム(紙詰まり)が発生するという問題がある。
そこで、本発明は、コート紙等の分離が困難なシートであっても、良好に分離することができるシート給送装置を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、積層状態の複数枚のシートのうち、最上位のシートから順に下流側に向けて給送する給紙ローラを備えたシート給送装置に関する。この発明に係るシート給送装置は、前記給紙ローラは、駆動回転可能に配設され、最上位のシートの給送方向下流側の端部近傍に当接されることで弾性変形してニップを形成するとともに、回転に伴う前記ニップにおける摩擦力によってシートを給送するローラ部と、前記ローラ部の表面の周方向に沿っての一部に露出するように配設されて、前記ローラ部の実質的な摩擦係数を周方向に沿って変化させる摩擦力調整部材と、を有する、ことを特徴としている。
請求項2に係る発明は、請求項1に係るシート給送装置において、前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の母線方向に沿って連続的に設けられている、ことを特徴としている。
請求項3に係る発明は、請求項1に係るシート給送装置において、前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の母線方向に沿って断続的に複数設けられている、ことを特徴としている。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載のシート給送装置において、前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の表面の周方向に沿って異なる複数箇所に設けられている、ことを特徴としている。
請求項5に係る発明は、請求項4に係るシート給送装置において、前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の表面を周方向に等分する位置のそれぞれに設けられている、ことを特徴としている。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係るシート給送装置において、前記摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、前記ローラ部とシートとの摩擦係数よりも小さい、ことを特徴としている。
請求項7に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に係るシート給送装置において、前記摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、前記ローラ部とシートとの摩擦係数よりも大きい、ことを特徴としている。
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7のいずれか1項に係るシート給送装置において、シートの給送方向に沿っての前記給紙ローラの下流側に、前記給紙ローラによって給送されたシートを下流側に搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラに当接されて、シートの重送を防止するリタードローラとが配設されている、ことを特徴としている。
請求項9に係る発明は、請求項8に係るシート給送装置において、前記給紙ローラによって給送されたシートが前記搬送ローラと前記リタードローラとの当接部に到達する間に、少なくとも1回、シートに前記摩擦力調整部材が当接するように、隣接する前記摩擦力調整部材の周方向ピッチが設定されている、ことを特徴としている。
請求項10に係る発明は、請求項8又は9に係るシート給送装置において、前記給紙ローラ及び前記搬送ローラを回転自在に支持するとともに、シート給送装置本体によって着脱自在に支持された給送フレームと、積層状態の複数枚のシートが積載されるとともに、付勢部材によって上方に付勢されることにより、最上位のシートを前記給紙ローラに当接させるリフト板と、を備える、ことを特徴としている。
請求項1の発明によれば、ローラ部は、実質的な摩擦係数が、摩擦力調整部材によって表面の周方向に沿って変化するので、ローラ部が1回転する間にシートに対する搬送力が大きくなったり小さくなったりして少なくとも1回は変化することになる。これにより、重送が発生しやすいシート、例えば、コート紙に対しても分離が容易となる。
請求項2の発明によれば、摩擦力調整部材が、ローラ部の母線方向に沿って連続的に設けられているので、ローラ部は、周方向に沿って摩擦係数が異なる部分が、母線方向の全長にわたって設けられることになる。つまり周方向の位置が同じであれば、母線方向の位置にかかわらず摩擦係数は同じになる。ローラ部材によってシートを給紙する際には、シートの通紙幅方向の全幅にわたって搬送力が同じになる。
請求項3の発明によれば、摩擦力調整部材が、ローラ部の母線方向に沿って断続的に設けられているので、ローラ部は、周方向に沿って摩擦係数が異なる部分が、母線方向に沿っても変化することになる。つまり周方向の位置が同じであっても、母線方向の位置が異なれば、摩擦係数が異なる場合もある。ローラ部材によってシートを給紙する際には、シートの通紙幅方向の位置により、搬送力が異なる場合がある。
請求項4の発明によれば、摩擦力調整部材がローラ部の表面の周方向に沿って異なる複数箇所に設けられているので、ローラ部が1回転する間に、その数に応じて、シートの搬送力が増減する回数が決まる。
請求項5の発明によれば、摩擦力調整部材が、ローラ部の周方向を等分する位置のそれぞれに設けられているので、ローラ部が1回転する間に、同じような摩擦力の増減が繰り返されることになる。
請求項6の発明によれば、摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、ローラ部とシートとの摩擦係数よりも小さいので、ローラ部の表面の周方向に沿って、摩擦力調整部材がある部分では、ない部分と比較して、シートとの摩擦力が小さくなり、これに対応して、シートに対する搬送力が小さくなる。
請求項7の発明によれば、摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、ローラ部とシートとの摩擦係数よりも大きいので、ローラ部の表面の周方向に沿って、摩擦力調整部材がある部分では、ない部分と比較して、シートとの摩擦力が大きくなり、これに対応して、シートに対する搬送力が大きくなる。
請求項8の発明によれば、給紙ローラが搬送ローラとリタードローラとの当接部に供給するシートが、給紙ローラによる給送時に分離されやすくなっているので、搬送ローラ及びリタードローラによるシートの分離を一層、確実なものとすることができる。
請求項9の発明によれば、最上位のシートが、給紙が開始されてから搬送ローラとリタードローラとの当接部に到達するまでの間に、少なくとも1回は、摩擦力が増減することになる。
請求項10の発明によれば、給紙ローラ及び搬送ローラが、給送フレームによって回転自在に支持され、さらにこの給送フレームが給送装置本体によって着脱自在に支持されているので、給紙ローラ近傍でジャムが発生した場合には、これら給紙ローラ及び搬送ローラを、給送フレームとともに簡単に取り外すことができる。このため、ジャム処理が容易である。
以下、本発明の最良の実施形態を図面に基づき詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同じ構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図4を参照して、本発明に係るシート給送装置1について説明する。このうち、図1は、シート給送装置1における給送ユニット10の近傍を正面側から見た図である。図2は、給送ユニット10を前側右斜め下方から見た斜視図である。図3は、給紙ローラ11を前側右斜め上方から見た斜視図である。図4(a),(b)は、給紙ローラ11及び摩擦力調整部材12の動作を説明する図である。
これらの図に示すように、本発明に係るシート給送装置1は、給紙ローラ11を備えており、給紙ローラ11は、円筒状の芯金13と、その中心を貫通する軸14(図1,図2参照)と、芯金13の外周面を円筒状に囲繞するゴム製のローラ部15と、摩擦力調整部材12とを有している。ローラ部15は、後述するように、外周面(表面)15aにシートSが当接されることにより、弾性変形してニップN1を構成する。軸14の前端側には、小径部16が形成されている。給紙ローラ11は、芯金13と軸14とローラ部15とが一体に構成されていて、軸14の回転により、芯金13及びローラ部15が一体的に回転するようになっている。摩擦力調整部材12は、ローラ部15の外周面(表面)に露出するように構成されている。なお、摩擦力調整部材12については後に詳述する。
図1,図2に示すように、給紙ローラ11は、後述する搬送ローラ17とともに給送フレーム18に組み込まれて、全体として給送ユニット10を構成している。給送フレーム18は、底部のない箱状に形成されていて、前側板20、後側板21、右側板22、左側板23、上板24を有している。前側板20の上端には、左右方向の中央よりも少し左側に板状の台座25が突設されている。この台座25には、左側に向けて凸状の半円環状の支持部26が外側に向けて突設されている。なお、後側板21は前側板20と同形に形成されていて、同様の台座25及び支持部26を有している。これら支持部26は、後述するように給送ユニット10を、シート給送装置本体(不図示)に取り付けるためのものである。ここでシート給送装置本体とは、シート給送装置1から給送ユニット10を除いた部分、特に、各構成部材を取り付けるための本体フレームをいうものとする。
給紙ローラ11は、給送フレーム18におけるシート給送方向上流側(図1,図2中の右側:以下単に「上流側」という。)でかつ下側に配置されていて、軸14の前端側の小径部16及び後端側がそれぞれ前側板20と後側板21とによって回転自在に支持されている。給紙ローラ11の軸14の後端側は、後側板21から後方に突出されており、この突出部分には、カップリング(不図示)が装着されている。このカップリングは、給送ユニット10をシート給送装置本体に装着することにより、シート給送装置本体側に配設されている駆動源としてのモータ(不図示)と伝達機構(不図示)を介して連結されるようになっている。
図1,図2に示すように、搬送ローラ27は、円筒状の芯金28と、この芯金28の中心を貫通する軸30と、芯金28の外周面を円筒状に囲繞するゴム製のローラ部31とを有している。搬送ローラ27は、芯金28と軸30とローラ部31とが一体に構成されていて、軸30の回転により、芯金28及びローラ部31が一体的に回転するようになっている。搬送ローラ27は、給送フレーム18におけるシート給送方向下流側(図1,図2中の左側:以下単に「下流側」という。)でかつ下側に配置されていて、軸30が前側板20と後側板21とによって回転自在に支持されている。搬送ローラ27の軸30の後端側は、後側板21から後方に突出されており、ギヤ列等の動力伝達機構(不図示)を介して、給紙ローラ11の軸14と連結されている。給紙ローラ11及び搬送ローラ27は、それぞれのローラ部15,31の直径が、同じに設定されており、また、上述の動力伝達機構を介して、同期して回転するようになっている。
上述のように構成された給送ユニット10は、図1に示すように、シート給送装置本体側の位置決めボス32(図1中の二点鎖線参照)に支持部26を左斜め上方から係合させることで、シート給送装置本体の所定の位置に配置される。ここで、所定の位置とは、上述の係合により、給送ユニット10の重心Gに作用する自重により、給送ユニット10が位置決めボス32を中心として、矢印R10方向(反時計回り)に回転し、これにより、給送フレーム10の上板24の一部に構成された基準面(不図示)が、シート給送装置本体側のストッパ33(図1中の二点鎖線参照)に当接して、給送ユニット10全体が安定した状態をいう。この状態において、搬送ローラ27は、シート給送装置本体側のリタードローラ34に、そのほぼ上方から当接されて、リタードローラ34との間にニップ(当接部)N2を構成することになる。
リタードローラ34には、矢印R34方向の回転のみを許容するワンウェイクラッチ(不図示)、及びこれとは反対方向に付勢するばね(不図示)が装着されている。このばねは、ニップN2に対して、シートSが1枚だけ供給された場合には、このシートSによってリタードローラ34が矢印亜r34方向に連れ回りする一方、ニップN2に2枚以上のシートSが供給された場合には、リタードローラ34を停止させてリタードローラ34が接触しているシートSが下流側に搬送されないように調整されている。
図1に示すように、給紙ローラ11によって給紙されるシートSは、給紙カセット35内の底部36に配設されたリフト板37上に、積層状態で載せられている。リフト板37は、上流側(図1中の右側)に揺動中心(不図示)を有していて、先端側38がほぼ上下方向に揺動することができる。リフト板37は、その先端側38の裏面と、給紙カセット35の底部36とに間に介装された圧縮ばね40によって上方に付勢されている。これにより、積層状態のシートSのうちの最上位のシートSが給紙ローラ11に当接されて停止する。この状態において、給紙ローラ11と最上位のシートSとの間にニップN1(図1,図4(a)参照)が構成される。このときのシートSの位置を給紙位置Mとすると、シートSは圧縮ばね40により、リフト板37を介して上方に付勢されているため、最上位のシートSが給紙ローラ11の矢印R11方向に回転によって給紙されると、次のシートSが給紙位置Mに配置されるというように、新たに最上位となったシートSが順次、給紙位置Mに配置されることになる。
つづいて、摩擦力調整部材12について詳述する。図3に示すように、摩擦力調整部材12は、ほぼ角柱状に形成されていて、その長手方向をローラ部15の外周面15aの母線に合わせるように、外周面15aに埋め込まれている。摩擦力調整部材12の外面12aは、ローラ部15の外周面15aに合わせて、円弧状に形成されている。本実施形態では、摩擦力調整部材12は、ローラ部15の外周面15aを周方向に4等分する位置にそれぞれ配置されている。つまり、4個の摩擦力調整部材12が外周面15aの周方向に沿って等間隔で並べられている。また、摩擦係数については、摩擦力調整部材12とシートSとの間の摩擦係数が、ローラ部15とシートSとの摩擦係数よりも小さくなるようにした。摩擦力調整部材12の材質としては、ローラ部15がゴム製であるのに対して、シートとの間の摩擦係数がこれよりも小さい合成樹脂、例えば、ポリアサタールを使用した。また、本実施形態では、摩擦力調整部材12は、ローラ部15の母線方向の全長にわたって配設しており、外面12aの周方向の長さL1は、ローラ部15の外周面15aのうちの、隣接する2個の摩擦力調整部材12の間に位置する部分における周方向の長さL2よりも小さくなるように設定している。これにより、シートSに対する給紙ローラ11全体の搬送力が大きく低下することを防止している。ただし、長さL1と長さL2を同じにしたり、上述とは逆にL1>L2としたりすることも可能である。
上述構成のシート給送装置1においては、図4(a),(b)に示す給紙ローラ11の矢印R11方向の回転によって最上位のシートSを給紙する際、ニップN1におけるシート搬送力を周期的に変化させて、給紙されるシートが分離されやすいようにすることができる。以下、この点について詳述する。
図1に示すように、最上位のシートSが給紙位置Mに配置された状態において、給紙ローラ11が矢印R11方向に回転すると、最上位のシートSは、給紙ローラ11との摩擦によって下流側に給紙される。この給紙時の給紙ローラ11の回転により、最上位のシートSには、給紙ローラ11のローラ部15の外周面15aが当接する場合(図4(a)参照)と、摩擦力調整部材12が当接する場合(図4(b)参照)とが交互に、周期的に繰り返される。最上位のシートSにローラ部15の外周面15aが当接された場合には、ローラ部15の外周面15aと最上位のシートSとの間には、大きな摩擦力、したがって大きな搬送力が作用する。ここで、大きな搬送力は、後述の摩擦力調整部材12による搬送力よりは大きいという相対的な大きさをいう。これに対し、摩擦力調整部材12が最上位のシートSに当接した場合には、摩擦力調整部材12と最上位のシートSとの間には、小さな摩擦力、したがって、小さな搬送力が作用する。
このように、給紙ローラ11の回転により、最上位のシートSには、大きな搬送力と小さな搬送力とが公募に周期的に付与される。つまり、シートSに対して搬送方向の加速度とこれとは逆方向の加速度とが交互に作用することになり、搬送中のシートSに対して断続的に振動(ショック)を与えることになる。このため、最上位のシートSを含む上位側の複数枚のシートSが分離されやすい状態になる。したがって、最上位のシートSの給送時に、給紙ローラ11の矢印R11方向の回転によって、仮に複数枚のシートSが給紙されて、矢印R27方向に回転している搬送ローラ27と矢印R34方向に回転しているリタードローラ34との間のニップN2に突入した場合であっても、これらシートSは分離されやすくなっているので、最上位のシートSのみが下流側に搬送され、それ以下のシートSはリタードローラ34が停止することによって停止されて重送が防止される。
本発明は、シートSとして、上述したようなコート紙、つまり表面の平滑性が高く、高湿時にシート相互が密着しやすいシートに対して特に有効である。あるいは、全く逆に、シート自体の表面の平滑度が低いことに起因して重送が発生しやすいような場合にも同様に有効である。すなわち、本発明は、シートS自体の性状や、周囲の湿度等の環境条件によって、給紙時にシートSの重送が発生しやすい場合に、有効である。
なお、本発明においては、原理的には、摩擦力調整部材12がローラ部15の外周面15aの周方向に沿って少なくとも1箇所に設けられていて、給紙ローラ11が1回転する間に、少なくとも1回、搬送力の増減があれば十分ではあるが、例えば、給紙される最上位のシートSの先端から、搬送ローラ27とリタードローラ34との間のニップN2までの距離が短いときには、給紙ローラ11が1回転する前に、シートSの先端がニップN2に到達する場合も考えられる。このような場合には、例えば、摩擦力調整部材12を複数設け、しかもその数を、隣接する摩擦力調整部材12間の周方向ピッチが、シートSの先端からニップN2までの距離よりも短くなるように設ければ、シートSの先端がニップN2に到達するまでの間に必ず搬送力が増減するようにすることができる。
以上の実施形態においては、ローラ部15の外周面15aの周方向に沿って、摩擦力調整部材12を等間隔に4箇所設けた場合を例に説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば、少なくとも摩擦力調整部材12を1箇所設けておけば、給紙ローラ11の回転によってニップ圧の大小を実現することが可能である。つまり、摩擦力調整部材12の数については、任意に設定することができる。
また、上述では、シートSに対する摩擦係数について、摩擦力調整部材12の摩擦係数がローラ部15の摩擦係数よりも小さい場合を説明したが、これとは、逆に、摩擦力調整部材12の摩擦係数がローラ部15の摩擦係数よりも大きくなるようにしてもよい。この場合の構成の一例としては、ローラ部15を合成樹脂によって形成し、摩擦力調整部材15をゴムによって形成するようにすればよい。
図5に、摩擦力調整部材12の他の構成例を示す。上述の図3に示す例では、摩擦力調整部材12を、ローラ部15の外周面15aの母線方向に沿って連続的に設けている。これに対して、図5の例では、ローラ部15の外周面15aの母線方向に沿って断続的に複数設けるようにしている。この例によると、ローラ部15の外周面15aの周方向における摩擦力調整部材12がある領域R(図5中の二点鎖線参照)の領域R全体としての実質的な摩擦係数を、ローラ部15の外周面15aとは異ならせることができる。さらに、領域Rにおけるシート搬送力を、母線の方向に沿って摩擦力調整部材12がある部分とない部分とで変化させることができる。このため、母線方向に沿って、搬送力が一定に場合と比較して、シートSに対して積極的に、搬送方向と異なる方向の力を作用させることができ、これにより、シートSの分離効果を一層、高めることができる。
上述では、本発明をシート給送装置に適用した場合を例に説明したが、本発明は、シートに限定されず、広く一般に、薄板状にカットされた部材を給送する場合にも利用できる可能性がある。
シート給送装置における給送ユニット近傍を正面側から見た図である。 給送ユニットを前側右斜め下方から見た斜視図である。 給紙ローラを前側右斜め上方から見た斜視図である。 (a),(b)は、給紙ローラ及び摩擦力調整部材の動作を説明する図である。 摩擦力調整部材の他の構造を説明する斜視図である。
符号の説明
1……シート給送装置、11……給紙ローラ、12……摩擦力調整部材、27……搬送ローラ、34……リタードローラ、36……リフト板、N1……給紙ローラと最上位のシートとの間のニップ、N2……搬送ローラとリタードローラとの間のニップ(当接部)、S……シート

Claims (10)

  1. 積層状態の複数枚のシートのうち、最上位のシートから順に下流側に向けて給送する給紙ローラを備えたシート給送装置において、
    前記給紙ローラは、
    駆動回転可能に配設され、最上位のシートの給送方向下流側の端部近傍に当接されることで弾性変形してニップを形成するとともに、回転に伴う前記ニップにおける摩擦力によってシートを給送するローラ部と、
    前記ローラ部の表面の周方向に沿っての一部に露出するように配設されて、前記ローラ部の実質的な摩擦係数を周方向に沿って変化させる摩擦力調整部材と、を有する、
    ことを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の母線方向に沿って連続的に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  3. 前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の母線方向に沿って断続的に複数設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。
  4. 前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の表面の周方向に沿って異なる複数箇所に設けられている、
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート給送装置。
  5. 前記摩擦力調整部材が、前記ローラ部の表面を周方向に等分する位置のそれぞれに設けられている、
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート給送装置。
  6. 前記摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、前記ローラ部とシートとの摩擦係数よりも小さい、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  7. 前記摩擦力調整部材とシートとの間の摩擦係数が、前記ローラ部とシートとの摩擦係数よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  8. シートの給送方向に沿っての前記給紙ローラの下流側に、前記給紙ローラによって給送されたシートを下流側に搬送する搬送ローラと、前記搬送ローラに当接されて、シートの重送を防止するリタードローラとが配設されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。
  9. 前記給紙ローラによって給送されたシートが前記搬送ローラと前記リタードローラとの当接部に到達する間に、少なくとも1回、シートに前記摩擦力調整部材が当接するように、隣接する前記摩擦力調整部材の周方向ピッチが設定されている、
    ことを特徴とする請求項8に記載のシート給送装置。
  10. 前記給紙ローラ及び前記搬送ローラを回転自在に支持するとともに、シート給送装置本体によって着脱自在に支持された給送フレームと、
    積層状態の複数枚のシートが積載されるとともに、付勢部材によって上方に付勢されることにより、最上位のシートを前記給紙ローラに当接させるリフト板と、を備える、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載のシート給送装置。
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