JP2008130424A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の劣化を抑制可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池システムに対して、大幅な出力増加要求(電力W0〜W1;増加量ΔWr)がされた場合に、その増加要求が触媒の溶出を促すような負荷の大きさであるかの判定を行う。触媒に対する負荷が小さい場合には、直ちに燃料電池スタックFCに要求された出力電力を出力させるFC通常制御を行う。触媒に対する負荷が大きい場合には、FC通常制御を行ったとした場合の燃料電池スタックFCの応答時間Twより長い処理時間Tfをかけて燃料電池スタックFCが要求後出力電力W1を出力するように出力を抑制したFC出力抑制処理を行う。FC出力抑制処理が行われている間に要求出力より不足する電力については、補助電源である2次電池の出力電力で補償する。
【選択図】図4

Description

この発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池は一般に、車両に搭載されるなど、外部負荷から要求される出力が頻繁に変動する状況で使用される場合がある。そのような使用状況においては、外部負荷からの出力要求が急激に増加する場合もあり、そうした場合には種々の問題が生じる。例えば、燃料電池の実際の出力電力値が、その要求された出力電力値に至るまでの時間(応答時間)に遅れが生じ、その間に出力電力が不足してしまう問題がある。そうした問題に対して、二次電池などの補助電源の出力によって補償する燃料電池システムが提案されている(特許文献1等)。
特開2002−271909 特開2005−57929 特開2002−8694 特開2004−327317
また、それ以外にも次のような問題もある。燃料電池を構成する電極層には通常、燃料電池反応を促進するための触媒が担持された触媒層が形成されている。しかし、触媒層の触媒は燃料電池を長期間使用すると溶出して減少してしまい、燃料電池の性能低下など燃料電池の劣化につながることが知られている。このような触媒の溶出は、燃料電池の電位が急激に低下したとき、即ち、上述のように燃料電池に対する出力要求が急激に増加したときに発生する傾向にあることを本発明の発明者は見出した。
このような触媒の溶出に限らず、外部負荷からの出力要求が急激に増加する場合には、燃料電池の劣化を引き起こすおそれがあった。しかし、こうした問題に対してこれまで十分な工夫がなされていなかったのが実情であった。
本発明は、燃料電池の劣化を抑制する技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池システムであって、燃料電池と、補助電源と、外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記出力要求の変化を検出したときに、前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きい場合に、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を前記出力要求の変化よりも緩やかにする出力抑制制御を行うとともに、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、燃料電池システムに対して急激な出力増加要求がなされた場合でも、燃料電池の出力の急激な増加を抑制しつつ、要求された出力に対して不足する電力を補助電源によって補償できる。従って、外部負荷の急激な出力増加要求に対して燃料電池にかかる負荷が軽減し、燃料電池の劣化を抑制できる。
また、上記目的を達成するために、本発明は、燃料電池システムであって、燃料電池と、補助電源と、外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記出力要求の変化を検出したときに、前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きく、かつ、前記出力要求の変化を検出したときにおける前記燃料電池の出力が所定の出力より小さい場合に、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を前記出力要求の変化よりも緩やかにする出力抑制制御を行うとともに、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする。
この構成によれば、燃料電池の出力が所定の閾値より高電位・低出力の低負荷状態から、所定の閾値より低電位・高出力の状態に急激に変化するような出力要求に対して、燃料電池の出力の変化を緩やかにすることができる。従って、燃料電池の劣化を抑制できる。
前記所定の閾値は、前記燃料電池の出力変化量に対する前記燃料電池を構成する電極層に担持された触媒の電解質膜への溶出量が規定量より少なくなるように設定されるものとしても良い。
この構成によれば、燃料電池システムに急激な出力増加要求がされた場合でも、燃料電池の触媒の溶出量が顕著となることを抑制できるような所定の閾値を設定することができ、触媒の溶出に伴う燃料電池の劣化を抑制できる。
前記制御部は、前記制御部は、前記出力抑制制御において、前記出力要求の変化量が大きいほど、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を緩やかにするものとしても良い。
この構成によれば、燃料電池システムに対する出力要求の変化量が大きいほど、燃料電池の出力の変化が緩やかになる。従って、燃料電池の劣化をさらに低減することができる。
前記補助電源は、前記燃料電池で発電した電力の充電が可能であり、前記制御部は、前記出力要求において要求された出力を超えて発電された余剰電力を前記補助電源に充電するものとしても良い。
この構成によれば、前記補助電源への充電を余剰電力によって行いつつ、燃料電池システムを運転できる。
前記余剰電力は、前記出力抑制制御によって前記燃料電池の出力が前記出力要求において要求された出力に到達した後も、前記燃料電池が出力電力を増加する運転を継続することによって得られる電力を含むものとしても良い。
この構成によれば、補助電源が出力を行った後にすぐ充電が行われるため、高出力・低容量な補助電源(例えばキャパシタなど)を採用することができ、燃料電池システムは、より安定的な出力を行うことができる。
前記制御部は、前記出力抑制処理において前記燃料電池の出力を一定の比率で変化させるものとしても良い。
この構成によれば、燃料電池の出力電圧値または出力電力値を一定の比率で減少または増加するように制御を行うため、出力抑制制御を容易に行うことができる。なお、燃料電池の出力電力値を一定比率で上昇するように制御した場合には、単位時間あたりの燃料電池の出力電圧値の変化量が著しく大きくなる時間帯が存在する場合がある。従って、燃料電池の出力電圧値を一定比率で上昇させる方が、燃料電池の電極層に含まれる触媒の電解質膜への溶出量を抑制することができるため、好ましい。
前記燃料電池システムは、さらに、前記補助電源の充電残量を検出する充電残量検出部を備え、前記制御部は、前記出力抑制制御を実行するときに、前記補助電源の充電残量を検出し、前記出力補償制御において前記補助電源が出力する電力量が、前記充電残量を超えないように、前記出力抑制制御を行うものとしても良い。
この構成によれば、補助電源の充電残量が不足することを防ぐことができ、出力補償制御を安定して行うことができる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池を備えた燃料電池システム、その燃料電池システムを搭載した車両等の形態で実現することができる。
A.システムの全体構成:
図1は本発明の一実施例として燃料電池システムの構成を示す概略図である。この燃料電池システム100は、制御部10と、燃料電池スタックFCと、燃料電池スタックFCに接続する水素系統20及び空気系統30とを備えている。
燃料電池スタックFCは、燃料ガス(水素)と酸化ガス(空気)の供給を受けて、その電気化学反応によって発電する固体高分子型燃料電池である。燃料電池スタックFCは、発電モジュールである単セルを積層したスタック構造を有している。燃料電池スタックFCには、各単セルごとの電位を計測することができる電圧センサ40が設けられている。
なお、各単セルは、電解質膜を電極層で挟持した膜電極接合体を有しており、各電極層には電気化学反応(燃料電池反応)を促進するための触媒が担持された触媒層が形成されている。触媒としては、例えば白金(Pt)を採用することができる。
水素系統20は、水素の燃料電池スタックFCに対する供給及び排出を担う。水素系統20は、水素を貯蔵するための水素タンク21と燃料電池スタックFCとを水素供給配管22によって接続している。水素供給配管22には、水素の圧力を調整するための圧力調整バルブ23が設けられており、その下流には、水素の流量を計測するためのガスフローメータ24が設けられている。
また、水素系統20は、電気化学反応に供されることのなかった水素を含むアノード排ガスを燃料電池スタックFCの外部へと排出するための水素排出配管25を備えている。水素排出配管25には、上流から順に、水素の圧力を計測するための圧力計26と、水素排出バルブ27とが設けられている。水素排出バルブはアノード排ガスの外部への排出を必要に応じて停止するための開閉弁である。なお、水素排出配管25は、水素を燃料電池システム100の外部に排出するものとしても良いし、その下流側が水素供給配管22に接続することによって、水素を循環させるものとしても良い。
空気系統30は、燃料電池スタックFCに対する空気の供給及び排出を担う。空気系統30は、エアコンプレッサ31と燃料電池スタックFCとを空気供給配管32によって接続している。空気供給配管32には、エアコンプレッサ31から供給される圧縮空気の圧力を調整するための圧力調整バルブ33が設けられており、その下流には、空気の流量を計測するためのガスフローメータ34が設けられている。
また、空気系統30は、電気化学反応に供されることのなかった酸素を含むカソード排ガスを燃料電池スタックFCの外部へと排出するための空気排出配管35を備えている。空気排出配管35には、カソード排ガスの圧力を計測するための圧力計36が設けられている。なお、空気排出配管35は、カソード排ガスを燃料電池システム100の外部に排出するものとしても良いし、その下流側が空気供給配管32に接続することによって、燃料電池スタックFCで発生した水分を含む排出空気を循環させるものとしても良い。
制御部10は、外部からの燃料電池システム100に対する出力要求を受け取る。例えば燃料電池システム100が車両等の移動体に搭載されている場合には、アクセルペダル50などを介して外部から出力要求がされる。その場合には、制御部10はそのアクセル開度に応じた出力要求を算出する。
また、制御部10は、上述の2つのガスフローメータ24、34と、2つの圧力計26、36と、電圧センサ40などの各種センサからのシステムのステータス情報を受け取る。制御部10は、これらのステータス情報を基に、外部からの出力要求に応じた出力(要求出力)が得られるように燃料電池システム100の圧力調整バルブ23、33や水素排出バルブ27の動作を制御する。また、制御部10は、後述する燃料電池システム100の電気的構成においてもシステム全体の制御を行う。
図2は、燃料電池システム100の電気的構成を示すブロック図である。この燃料電池システム100は、2次電池60と、DC/DCコンバータ70と、DC/ACインバータ80とを備えている。燃料電池スタックFCは、直流電源ラインDCLを介してDC/ACインバータ80に接続されている。2次電池60は、DC/DCコンバータ70を介して直流電源ラインDCLに接続されている。DC/ACインバータ80は、外部負荷であるモータMTに接続されている。
2次電池60は、燃料電池スタックFCの補助電源として機能し、例えば充・放電可能なリチウムイオン電池で構成することができる。DC/DCコンバータ70は、2次電池60の充・放電を制御する充放電制御部としての機能を有しており、制御部10の指示によって直流電源ラインDCLの電圧レベルを可変に調整する。燃料電池スタックFCの出力が不足するような場合には、DC/DCコンバータ70は、その不足分を補償するように2次電池60に放電させる。なお、補助電源としては、2次電池60のように充電可能なものではなく、放電のみ可能なものでも良いが、繰り返し使用を継続することができる充・放電可能なものが好ましい。例えば、2次電池60の代わりに、キャパシタを用いても良い。
DC/ACインバータ80は、燃料電池スタックFC及び2次電池60から得られた直流電力を交流電力へと変換する。モータMTは三相モータなどで構成することができ、DC/ACインバータ80からの交流電力に応じて回転駆動力を発生する。モータMTは、外力によってそのロータが回転させられるときは発電機として働き、交流電力(回生電力)を発生する。そうした回生電力は、DC/ACインバータ80で直流電力に変換され、DC/DCコンバータ70を介して2次電池60に充電される。
制御部10は、図1で説明した電圧センサ40から得た燃料電池スタックFCの出力電圧値と、2次電池60の充電状態とから、要求出力に応じた出力電力(要求出力電力)を得るのに必要な出力電圧(要求出力電圧)を決定し、この要求出力電圧をDC/DCコンバータ70の出力電圧として設定する。なお、具体的な制御方法については、後述する実施例において説明する。さらに、制御部10は、DC/ACインバータ80によって交流電力の周波数を制御することによって、モータMTに必要なトルクを発生させる。
B.第1実施例:
図3は、本発明の第1実施例として、制御部10が行う燃料電池システム100の制御手順を示したフローチャートである。ステップS10では、制御部10は、外部からの要求出力の指令を検出する。すると、制御部10は、その要求出力指令を基に、燃料電池システム100が出力すべき要求出力電力を演算する。ここで、要求出力指令と要求出力電力とは通常一致する。しかし、例えば、燃料電池システム100が車両に搭載されて運転されているときには、車速とアクセル開度(アクセルペダルの踏込量)が要求出力指令として与えられ、これに応じて要求出力電力が決定される。この場合には、制御部10内の図示しないメモリに、要求出力指令に応じた要求出力電力の値を示すマップが予め格納されていることが好ましい。
図4(A)は、要求出力電力Wrの時間変化の一例を示すグラフである。このグラフは、時刻T0において要求出力電力Wrが電力W0から電力W1まで増加したことを示している。以後、電力W0を「要求前出力電力W0」と呼び、電力W1を「要求後出力電力W1」と呼ぶ。また、要求出力電力の増加量である要求前出力電力W0と要求後出力電力W1との差を「要求増加量ΔWr」と呼ぶ。
ステップS20では、制御部10は、ステップS10で検出した要求前出力電力W0と要求後出力電力W1とから、燃料電池スタックFCの触媒に対する負荷の大きさを判定する。ここで「触媒に対する負荷」とは、触媒を触媒層から溶出しやすい不安定な状態に導く要因のことを言う。以下にさらに詳しく説明する。
電極層に担持されている触媒は、燃料電池の使用時に触媒層から溶出して減少することが知られている。その溶出量が過度になると燃料電池の発電性能が低下し、燃料電池自体の劣化原因にもなっている。この触媒の溶出は、カソード電極層の表面に生成された水酸基(OH基)とともに触媒が電解質膜へと移動することが発生原因の一つとして考えられる。このような触媒の溶出は、特に燃料電池の電位が高いときに見られ、また、その高電位の状態から急激に(短時間で)電位を低下させた際に顕著となる。具体的には、例えば触媒として白金を採用している場合には、単セルあたりの電圧値が約1Vないし約1.2Vのときに白金は溶出しやすい不安定な状態となり、単セルあたりの電位が短時間(例えば1秒程度)で約0.5Vに低下したときにさらに不安定な状態となる。
従って、本明細書において「触媒に対する負荷」とは、燃料電池の電位、または、燃料電池の出力の変化を意味し、「触媒に対する負荷の大きさ」とは、燃料電池の電位の値の大きさや、燃料電池の電位の単位時間あたりの変化量の大きさを意味する。即ち、図3のステップS20の判定では、要求前出力電力W0のときの燃料電池の電圧値である要求前出力電圧V0と、要求後出力電力W1のときの燃料電池の電圧値である要求後出力電圧V1とを求め、触媒に対する負荷の大きさを判定する。
図5は、燃料電池スタックFCの電力Wと電圧Vと電流Iの三者の関係を示すグラフである。一般的に燃料電池では、電流の増加に伴って電圧は低下するが(V−I特性)、電力は増大する(W−I特性)。このような関係を利用して、要求前出力電圧V0と要求後出力電圧V1とを求めることができる。
図3のステップS20では、次の2つの判定条件の両方が成立したときに、触媒に対する負荷が大きいと判定される。
要求前出力電圧V0≧Vth…(1)
電圧差ΔVr≧ΔVth…(2)
ここで、Vthは、所定の電圧閾値である。「電圧差ΔVr」は、要求前出力電圧V0と要求後出力電圧V1の差の絶対値|V1−V0|であり、ΔVthは、所定の閾値である。
所定の閾値Vth、ΔVthは、実験等で得られる電圧値の変化量と触媒の溶出量との関係から、触媒の溶出量が目標とする規定量より少なくなるような閾値として予め決定された値であることが好ましく、燃料電池の構成材料によって決定される値であるとしても良い。例えば、白金触媒を用いた固体高分子型燃料電池では、単セルあたりの値として、Vth=約1.0V、ΔVth=約0.5Vに設定することができる。
なお、上記判定条件(1)、(2)は、判定の基準として燃料電池の電圧値を用いているが、燃料電池の電力値によって判定を行うものとしても良い。ただし、上述したとおり、触媒の溶出量は電圧値及びその変化量の影響を受けるため、電圧値を基準とする方が好ましい。なお、本明細書中において「燃料電池の出力」と呼ぶときは、燃料電池の出力電圧と出力電力の両方、又はいずれか一方を意味するものとして使用する。従って、例えば、「燃料電池の出力が小さい」というときは、燃料電池の電圧値が高いこと、及び/又は、燃料電池の出力電力値が低いことを意味する。
上記判定条件(1)または判定条件(2)のいずれかを満たさないときには、制御部10は触媒に対する負荷は小さいと判定する。なお、このステップS20では判定条件(1)は用いず、判定条件(2)のみを用いて、触媒に対する負荷の判定を行うものとしても良い。
ステップS20において触媒に対する負荷が大きいと判定されたときには、制御部10は「FC出力抑制処理」を開始する。図4(B)は、FC出力抑制処理が行われている場合の燃料電池スタックFCの出力電力の時間変化を示すグラフである。このグラフでは、燃料電池スタックFCの実際の出力電力Wfの変化を実線で示している。また、時刻T0及び出力電力W0、W1は、図4(A)のグラフに示された値と同じである。
なお、比較のために図4(B)のグラフ上に、FC出力抑制処理が行われず、FC通常出力制御が行われた場合の燃料電池スタックFCの出力電力Wfaの変化を太鎖線で示す。グラフに示されるように、FC出力抑制処理が行われなかった場合には、燃料電池スタックFCの出力電力Wfaが要求後出力電力W1に到達するのは時刻T0から時間Twだけ経過した時刻T1となる。このように、外部からの出力要求がなされたとき(時刻T0)から燃料電池スタックFCが要求後出力電力W1を実際に出力するまでにかかる時間を「応答時間Tw」と呼ぶ。燃料電池が外部の要求に応じて出力を行うときには通常、この応答時間Twが生じている。この応答時間Twは微小な時間ではあるが、触媒に対する負荷が大きいと判定されるような急激な出力増加要求がなされたときには顕著となる。
まず、FC出力抑制処理として制御部10は、その処理を行う処理時間Tf(時刻T0〜T2)を決定する(ステップS30)。処理時間Tfは、要求増加量ΔWrに応じて長くなるように設定されることが好ましい。例えば、処理時間Tfとしては、次に示す数式(3)を満たす時間を設定することができる。
Tf=α×ΔWr+β…(3)(α、βは負でない定数)
この数式(3)によれば、処理時間Tfは、要求増加量ΔWrに比例して長くなるように設定される。なお、数式(3)の定数α、βは、処理時間Tfが燃料電池の応答時間Twより長くなるように決められることが望ましい。この理由については後述する。
次に制御部10は、要求増加量ΔWrを処理時間Tfで除することによって出力増加率Iwを求める。その後、制御部10は、出力増加率Iwで出力電力Wfが上昇していくように制御を行う(ステップS40)。従って、燃料電池スタックFCの出力電力Wfは時刻T2において要求後出力電力W1に到達する。以後このステップS40の制御を「FC出力抑制制御」と呼ぶ。なお、「FC出力抑制処理」と言うときは、ステップS30の処理とこのステップS40のFC出力抑制制御とを含んだ一連の処理を指す。
図6(A)、(B)は、FC出力抑制制御をさらに具体的に説明するための説明図である。図6(A)は、FC出力抑制処理が行われている燃料電池スタックFCの出力電力の時間変化を示すグラフであり、処理時間Tfが微小時間で等間隔に区切られている点以外は図4(B)とほぼ同じである。図6(B)は、燃料電池スタックFCの出力電圧Vfの時間変化を示すグラフでり、その時間軸は、図6(A)の時間軸と対応している。
制御部10は、FC出力抑制処理において処理時間Tfと出力増加率Iwとを決定した後に、処理時間Tfを図6(A)で示すように時刻t1〜t9で微小な間隔に分割する。なお、この分割単位及び分割数は任意である。制御部10は、出力増加率Iwから、時刻t1〜t9において燃料電池スタックFCが出力すべき出力電力w1〜w9を求めることができ、図6(B)に示す時刻t1〜t9における燃料電池スタックFCの出力電圧v1〜v9を求めることができる。制御部10は、FC出力抑制処理が行われている間は、微小な間隔の時刻t1〜t9ごとに燃料電池スタックFCが出力電力w1〜w9を出力するように燃料電池システム100のバルブ23、27、33(図1)を調整する。また、DC/DCコンバータ70は、時刻t1〜t9ごとに燃料電池スタックFCの出力電圧がv1〜v9の値となるように直流電源ラインDCLの電圧レベルを調整する。このような制御を行うことによって、FC出力抑制処理を実現することができる。
なお、上述したように処理時間Tfは、要求増加量ΔWrに応じて長くなるように設定した。従って、上記FC出力抑制制御では、出力要求の変化量である要求増加量ΔWrが大きいほど、単位時間あたりの燃料電池の出力増加量(出力増加率Iw)が抑制され、燃料電池の出力変化が緩やかとなる。
ここで図4(A)、(B)に戻る。図4(A)と図4(B)とを比較すると、FC出力抑制処理が行われている処理時間Tfの間は、要求出力に対して燃料電池スタックFCの出力電力Wfが不足していることが解る。図4(B)において時刻tにおける不足する出力電力を不足電力Wneとして示している。制御部10は、この不足電力Wneを2次電池60(図2)によって補償するように制御する。具体的には、DC/DCコンバータ70が、2次電池60に不足電力Wneを出力させるように直流電源ラインDCLの電圧レベルを維持する。
図4(C)は、2次電池60の出力電力の時間変化を示すグラフである。このグラフでは、任意の時刻tにおける2次電池の出力電力を出力電力Wbとして実線で示している。また、グラフに示された時刻T0、T1、2及び出力電力W0、W1は、図4(B)のグラフに示された値と同じである。即ち、任意の時刻tにおける2次電池の出力電力Wbは、同時刻tにおける図4(B)に示した不足電力Wneと一致する。従って、FC出力抑制処理によって、燃料電池スタックFCの出力が抑制されたとしても、燃料電池システム100全体で見たときに要求出力電力W1を得ることができる。
図3のステップS20において、触媒に対する負荷が小さいと判定された場合には、制御部10は、「FC通常出力制御」を行う(ステップS35)。即ち、制御部10は、燃料電池スタックFCが直ちに要求後出力電力W1を出力するように制御を行う。なお、図4(B)で説明した応答時間Twはこの場合にも生じており、応答時間Twにおける出力電力の不足分を2次電池60が補償している。しかし、この場合は、増加量ΔWrが少ないので応答時間Twも微小な時間となり、2次電池60に対する負荷はFC出力抑制制御を行った場合の応答時間Twの間の負荷より小さい。
なお、制御部10が前述の判定条件(1)を用いて判定を実行する処理は、出力要求の変化を検出したときに、出力要求の変化量が所定の閾値より大きい場合に、燃料電池スタックFCへの出力変化の指令値の変化を出力要求の変化よりも緩やかにするFC出力抑制制御を行うものと考えることも可能である。ここで、「燃料電池スタックFCへの出力変化の指令値」とは、図6の微小な間隔の時刻t1〜t9ごとに燃料電池スタックFCに設定された出力電力w1〜w9に相当する。さらに、制御部10は、FC出力抑制制御とともに、燃料電池の出力が出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行い、燃料電池システム100はシステム全体として、要求された出力を実現する。
また、制御部10が判定条件(1)、(2)の両方を用いて判定を実行する処理は、出力要求の変化を検出したときに、出力要求の変化量が所定の閾値より大きく、かつ、出力要求の変化を検出したときにおける燃料電池の出力が所定の出力より小さい場合に、上記出力抑制制御及び出力補償制御を行うものと考えることが可能である。この場合には、出力要求が変化したときの燃料電池スタックFCの出力状態が判断条件として加味されるため、燃料電池スタックFCの劣化につながるような出力要求の変化をさらに特定することができる。
ところで、ステップS30において処理時間Tfを応答時間Twより長くなるように決定した。この理由は以下のためである。燃料電池への出力要求がステップ状に変化した場合に、燃料電池がその出力変化の指令を受け取った瞬間から、燃料電池がその要求された全変化量のうちの所定の割合(例えば90%)の変化量を出力するまでに要する時間を「燃料電池の応答遅れ時間」と呼ぶ。燃料電池の応答遅れ時間は、燃料電池反応に必要な量のプロトンが電解質膜を経てカソード側に到達するのに要する移動時間によって発生する。上述した応答時間Twは、この燃料電池の応答遅れ時間によって生じる時間である。
従って、応答時間Twの間はカソード電極層はプロトンが不足して、触媒の溶出の要因となるOH基が多量に発生している状態となる。また、既に述べたように、出力増加要求がなされて燃料電池の電圧が降下した場合に特に触媒は不安定な状態となる。従って、この応答時間Twの間に触媒の溶出量は増加する。そこで上述したように、FC出力抑制処理の処理時間Tfを応答時間Tw(または燃料電池の応答遅れ時間)より長くすることによって燃料電池スタックFCの電位の低下を緩やかにすると、プロトンの移動時間を確保することができる。そのため、触媒の溶出の要因となるOH基に対してプロトンが充分に供給され、触媒の溶出量も低減される。従って、燃料電池の性能低下や劣化の可能性が低減される。また、従来は触媒の溶出を考慮して触媒を必要な量より多く余分に担持していたが、本実施例の構成によればその余分に担持する量を低減できるため、燃料電池のコストダウンも期待できる。
なお、処理時間Tfの決定にあたり、数式(3)の定数αを、次に示す数式(4)によって求められる値を用いるものとしても良い。
α=(C/4)×(d2/6D)…(4)
ここで、Cは定数であり、dは燃料電池の電解質膜の膜圧であり、Dは膜中のプロトンの拡散係数を示す。この数式(4)は、拡散方程式によって得られるプロトンの移動時間を考慮したものであり、実験的に得られるものである。この数式(4)によって求めた定数αを用いれば、処理時間Tfは、応答時間Twより長く、プロトンの移動時間を考慮した時間として得ることができる。また、定数βは0に設定しても良い。
また、本実施例では、時刻T0において出力電力を要求前出力電力W0から要求後出力電力W1へと増加する要求がなされ、2つの電力W0、W1に対する電圧値V0、V1とを比較して触媒に対する負荷の判定を行っていた。しかし、実際には、出力増加要求はこのように段階的に行われるのではなく連続的に行われる。そこで、制御部10は、微小な時間(例えば、数μ秒程度の無視できる程の時間)ごとに、要求前出力電力W0と要求後出力電力W1とを検出して触媒に対する負荷の判定を繰り返すものとしても良い。
さらに、上記実施例において、制御部10は、触媒に対する負荷の判定を行い(ステップS20)、負荷が大きい場合にはFC出力抑制処理を行っていたが、触媒に対する負荷の判定は行わず、常にFC出力抑制処理を行うものとしても良い。ただし、FC出力抑制処理を行っている間は補助電源の負荷が大きいため、上記実施例のように必要に応じてFC出力抑制処理を行う方が補助電源に対する負荷を低減できる。
C.第2実施例:
図7は、本発明の第2実施例としての燃料電池システム100Aの電気的構成を示すブロック図である。図7は、2次電池60の替わりに補助電源としてキャパシタ65を採用している点以外は、図2と同じである。キャパシタ65としては電気2重層キャパシタを採用することができるが、他の充・放電可能な補助電源で構成しても良い。なお、他の燃料電池システム100Aのシステム構成は図1の燃料電池システム100と同じである。
図8は、燃料電池システム100Aに対して外部からの出力増加要求がなされた場合に制御部10が行う処理手順を示すフローチャートである。図8は、ステップS32とステップS50が追加されている点以外は図3と同じである。以下に、追加された処理についての説明をする。
図9(A)は、ステップS10で検出された燃料電池システム100Aに対する外部からの出力要求の時間変化を示しており、第1実施例の図4(A)と同じである。従って、この場合も触媒に対する負荷が大きいと判定され(ステップS20)、第1実施例と同様にFC出力抑制処理が行われる(ステップS30、S40)。なお、本実施例では、不足電力の補償はキャパシタ65によって行われる。
図9(B)、(C)はそれぞれ、FC出力抑制処理及び後述するステップS32におけるFC余剰出力制御を行った場合の燃料電池スタックFCとキャパシタ65の出力電力の時間変化を示すグラフである。なお、この2つのグラフに示された、燃料電池スタックFCの出力電力が要求後出力電力W1に到達する時刻T2までの出力電力の変化は、FC出力抑制処理の処理時間Tfを短く示している点以外は第1実施例の図4(B)、(C)とほぼ同じである。
図9(B)のグラフが示すように、燃料電池スタックFCは、FC出力抑制処理を行い要求後出力電力W1に到達した時刻T2以降も、出力電力を増加する処理を継続して、要求後出力電力W1以上の余分な電力を出力する。以後、この時刻T2〜T4において行われる制御を「FC余剰出力制御」と呼び、この余分な出力電力を「余剰出力電力」と呼ぶ。図9(B)のグラフにおいてハッチングが付された領域は余剰出力電力量Wfsを示している。
図9(C)のグラフの時刻T2以降において、キャパシタ65の出力電力Wbは負の値を示しているが、これはキャパシタ65が充電されていることを示している。即ち、FC余剰出力制御において燃料電池スタックFCが出力した余剰出力電力は、DC/DCコンバータ70によってキャパシタ65に充電される。図9(C)の時刻T2〜T4におけるハッチングが付された領域は、キャパシタ65に充電された充電電力量Wbcを示している。充電電力量Wbcと余剰出力電力量Wfsとは一致する。
図9(C)のグラフにおいて、時刻T0〜T2の間のハッチングが付された領域はFC出力抑制処理においてキャパシタ65が出力した補償電力量Wbsを示している。この補償電力量Wbsと上記の充電電力量Wbc(余剰出力電力量Wfs)とは等しくなることが好ましい。この場合、補償電力量Wbsを示すハッチング領域と、余剰出力電力量Wfsを示すハッチング領域とは面積が等しくなることが解る。このことから、FC余剰出力制御は以下のように制御することよって実現することができる。
ステップS32において制御部10は、時間Tf2を以下の数式(5)より得る。
Tf2=Tf×2-2…(5)
制御部10は、時刻T2〜T3における時間Tf2の間は、FC出力抑制処理と同様の増加率Iwで燃料電池スタックFCの出力電力を増加させていく。時刻T3からは再び時間Tf2の間だけ、制御部10は、出力増加率Iwの負数を出力降下率として出力電力を減少させていく。DC/DCコンバータ70は、時刻T2以降はキャパシタ65が充電を行うように、直流電源ラインDCLの電圧レベルを維持する。時刻T4以降は、燃料電池スタックFCは要求後出力電力W1での出力を行う。
なお、FC余剰出力制御における出力電力の増加の際には、それ以前の増加率Iwと異なる増加率を用いても良い。また、その出力電力の増加/減少を行う処理時間Tf2もFC出力抑制処理の処理時間Tfとは関係なく設定されるものとしても良く、時刻T2〜T3の間の時間間隔と、時刻T3〜T4の時間間隔とは同じでなくとも良い。ただし、本実施例のように制御することによって、触媒に対する負荷が小さい出力増加率Iwで余剰出力電力を得ることができ、また、容易にキャパシタ65が出力した補償電力量と同じ充電電力量を得る制御を行うことができる。
このように、FC出力抑制処理に加えてFC余剰出力制御を行うことによって、補助電源が出力した補償電力は直ちに燃料電池スタックFCによって充電されるため、第1実施例のようにFC余剰出力制御を行わない場合に較べ低容量の補助電源を採用できる。従って、本実施例では補助電源として第1実施例の2次電池60に替えてキャパシタ65を採用している。このようにキャパシタ65を補助電源とすれば、瞬間的に取り出せる電力量は2次電池60よりも大きくすることができ、燃料電池システム全体として、より安定した電力を出力することが可能となる。また、2次電池60より小型なキャパシタ65を採用しているためシステムが小型化し、車両などの限られた空間内に搭載する場合に有利である。従って、本実施例の燃料電池システム100Aは、車両などの移動体に搭載される場合には、その車両の加速性能やドライバビリティの向上が期待できる。
D.第3実施例:
本実施例は、第1実施例のFC出力抑制制御(図3のステップS40)の制御方法以外は、システム構成および処理手順は第1実施例と同じである。従って、その相違点のみを以下に説明する。
図10(A)、(B)は、第3実施例におけるFC出力抑制制御を具体的に説明するためのグラフである。第1実施例では、処理時間Tfと要求増加量ΔWrとから出力増加率Iwを求め、その出力増加率Iwに従って増加させた処理時間Tfを微小間隔で分割した時刻t1〜t9ごとに燃料電池スタックFCが出力すべき出力電力w1〜w9を決定し出力させていた(図6)。
本実施例では制御部10は、図10(A)のグラフに示すように、燃料電池スタックFCの出力電圧Vfが、処理時間Tfの間に出力電圧が電圧V0から電圧V1まで一定比率で降下するよう制御する。すると、出力電圧の降下に応じて、燃料電池スタックFCの出力電力Wfは図10(B)に示すように曲線的に増加する。具体的には制御部10は以下のように制御を行う。
制御部10は、要求前出力電圧V0と要求後出力電圧V1との差を処理時間Tfで除算して出力電圧の降下率Fvを求める。制御部10は、その降下率Fvに従って出力電圧を低下させた場合の時刻t1〜t9ごとの出力電圧値v1〜v9を求め、時刻t1〜t9ごとに、その電圧値v1〜v9で燃料電池スタックFCが出力するよう燃料電池システム100を制御する。また、DC/DCコンバータ70は、時刻t1〜t9ごとに燃料電池スタックFCの出力電圧がv1〜v9の値となるように直流電源ラインDCLの電圧レベルを維持する。
また、システム構成および処理手順を第2実施例と同様とし、FC出力抑制制御を本実施例のように行うこともできる。この場合の出力電圧Vfの時間変化を図11(A)に示し、出力電力Wfの時間変化を図11(B)に示す。なお、このグラフではFC出力抑制制御(処理時間Tf)を行った後にFC余剰出力制御として、時間Tf2の間(時刻T2〜T3)は、FC出力抑制処理と同様の出力電圧降下率Fvで出力電圧を降下させ、その後の時間Tf3の間(時刻T3〜T4)は出力電力が一定の比率で上昇するように制御している。なお、時間Tf2、Tf3は補助電源が出力した補償電力量を充電できるような時間を設定することが望ましい。
第1実施例において説明したように、触媒は、燃料電池の電位が高電位から低電位に降下したときに特に不安定な状態となり、溶出する可能性が高くなる。第1実施例および第2実施例の場合には図6(B)のグラフからも理解できるように、FC出力抑制処理の開始直後に電位の低下が著しい時間帯が存在する。従って、本実施例の方が第1実施例および第2実施例よりも触媒の溶出の可能性を低減できる。
E.第4実施例:
図12は、本発明の第4実施例として、制御部10が行う燃料電池システム100の制御手順を示したフローチャートである。図12は、ステップS25の処理が追加されている点以外は第1実施例の図3と同じである。なお、本実施例の燃料電池システムは、図1及び図2で説明した第1実施例のシステム構成と同じである。第1実施例との相違点を以下に説明する。
本実施例では、ステップS20の触媒に対する負荷の判定を行った後に、ステップS25として2次電池60の充電状態(SOC)、即ち、2次電池60の充電電力の残量(以後、「電力残量P」と呼ぶ)を検出する。なお、2次電池60には、この充電状態の検出を行うための電力残量Pを監視するユニットが設けられているものとしても良い。あるいは、制御部10が、それまでの2次電池60の出力電力量から計算した電力残量Pを図示しないメモリ上に格納しているものとしても良い。
本実施例では、ステップS30における処理時間Tfの決定にあたり、ステップS25で得た電力残量Pも考慮する。即ち、制御部10は、制御部10の図示しないメモリに、電力残量Pに応じて処理時間Tfが決定できるマップが格納されており、それによって処理時間Tfを決定する。この場合の処理時間Tfとしては、処理時間Tfの間にFC出力抑制処理において2次電池60が出力する補償電力量が、電力残量Pを上まわらないような値となることが望ましい。このような構成とすることによって、FC出力抑制処理において2次電池60の電力が不足することを防ぐことができる。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
F1.変形例1:
上記実施例において、燃料電池スタックFCとして固体高分子型の燃料電池を採用していたが他の燃料電池であっても良い。例えば、水素分離膜を備えた水素分離膜電池であっても良い。また、燃料電池システム100、100Aには水素タンク21が備えられていたが、他の水素貯蔵装置でもよく、例えば、改質機が備えられていても良い。
F2.変形例2:
上記実施例においてFC出力抑制制御では、出力電力または出力電圧を単位時間当たりに一定比率で変化させていたが、一定比率で変化させなくともよく、例えば、出力電力または出力電圧は、予め準備されたマップに応じて制御されるものとしても良い。
F3.変形例3:
上記実施例において、ステップS20において触媒に対する負荷の大きさを判定していたが、触媒に対する負荷を基準とした判定基準でなくとも良く、例えば、燃料電池の電解質膜の劣化につながるような急激な出力変化の要求であるか否かを判定する基準であるとしても良い。
F4.変形例4:
上記実施例において、要求増加量ΔWrが大きいほど、燃料電池の出力変化の指令値の変化が緩やかとなるようにしていたが、そうでなくとも良い。即ち、FC出力抑制処理では、燃料電池の出力変化の指令値の変化が出力要求の変化よりも緩やかになるように制御されていれば良い。
F5.変形例5:
上記実施例において、FC通常出力制御として、燃料電池システム100に対して出力要求がされた後に、直ちに要求後出力電力W1を出力するように指令値を設定する制御を行っていたが、そのような制御でなくとも良い。即ち、燃料電池システム100に出力要求がなされた後から、要求後出力電力W1が指令値として設定されるまでに若干の遅延時間(例えば1秒以下の遅延時間)が生じていても良い。ただし、その場合であっても、FC抑制出力処理における処理時間Tfは、その遅延時間よりも長く設定されることが好ましい。
F6.変形例6:
上記実施例において、FC出力抑制処理とFC通常出力制御処理のいずれを実行するかの判断方法としては、上記実施例で用いたもの以外の方法を採用することも可能である。例えば、外部負荷から燃料電池システムに対して出力を増加する要求がされたときに、要求がされた要求時における燃料電池の出力である要求前出力と、要求によって要求された出力である要求後出力との差の絶対値である出力変化量を所定の閾値と比較し、出力変化量が所定の閾値より小さいことを含む第1の条件に合致する場合には、直ちに燃料電池が要求後出力を出力するように制御する通常制御を行うようにしても良い。また、出力変化量が所定の閾値より大きいことを含む第2の条件に合致する場合には、燃料電池が要求時から要求後出力を出力するまでに要する燃料電池出力到達時間が、通常制御を行った場合の燃料電池出力到達時間より長くなるように出力抑制制御を行うとともに、燃料電池の出力が要求後出力に対して不足する出力を補助電源に補償させる出力補償制御を行うようにしても良い。
なお、第1の条件については判定を行わず、第2の条件に合致する場合についてのみ、出力抑制制御を行うとともに、出力補償制御を行うものとしても良い。また、第1及び第2の条件のいずれにも合致しない場合には、出力抑制制御とともに出力補償制御を行なわないものとしても良いし、行うものとしても良い。あるいは、他の制御方法によって制御するものとしても良い。
燃料電池システムの構成を示す概略図。 燃料電池システムの電気的構成を示すブロック図。 第1実施例における燃料電池システムの制御手順を示すフローチャート。 第1実施例における燃料電池システムの出力制御を説明するためのグラフ。 燃料電池の出力電力と出力電圧及び出力電流との関係を示すグラフ。 第1実施例のFC出力抑制処理を説明するためのグラフ。 第2実施例における燃料電池システムの電気的構成を示すブロック図。 第2実施例における燃料電池システムの制御手順を示すフローチャート。 第2実施例における燃料電池システムの出力制御を説明するためのグラフ。 第3実施例のFC出力抑制処理を説明するためのグラフ。 第3実施例における燃料電池システムの出力制御を説明するためのグラフ。 第4実施例における燃料電池システムの制御手順を示すフローチャート。
符号の説明
10…制御部
20…水素系統
21…水素タンク
22…水素供給配管
23…圧力調整バルブ
24…ガスフローメータ
25…水素排出配管
26…圧力計
27…水素排出バルブ
30…空気系統
31…エアコンプレッサ
32…空気供給配管
33…圧力調整バルブ
34…ガスフローメータ
35…空気排出配管
36…圧力計
40…電圧センサ
50…アクセルペダル
60…2次電池
65…キャパシタ
70…DC/DCコンバータ
80…DC/ACインバータ
100、100A…燃料電池システム
DCL…直流電源ライン
FC…燃料電池
Fv…出力電圧降下率
Iw…出力増加率
MT…モータ
Td…遅延時間
Tf、Tf2、Tf3…処理時間
Ti…増加要求時間
Tw…燃料電池の応答時間
Vf…燃料電池の出力電圧
ΔVr…電圧差
Wb…補助電源の出力電力
Wbs…補償出力電力量
Wbc…充電電力量
Wf、Wfa…出力電力
Wfs…余剰出力電力量
Wne…不足電力
ΔWr…要求増加量

Claims (9)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    補助電源と、
    外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記出力要求の変化を検出したときに、前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きい場合に、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を前記出力要求の変化よりも緩やかにする出力抑制制御を行うとともに、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする、燃料電池システム。
  2. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    補助電源と、
    外部負荷からの前記燃料電池システムに対する出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記出力要求の変化を検出したときに、前記出力要求の変化量が所定の閾値より大きく、かつ、前記出力要求の変化を検出したときにおける前記燃料電池の出力が所定の出力より小さい場合に、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を前記出力要求の変化よりも緩やかにする出力抑制制御を行うとともに、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行うことを特徴とする、燃料電池システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池システムであって、
    前記所定の閾値は、前記燃料電池の出力変化量に対する前記燃料電池を構成する電極層に担持された触媒の電解質膜への溶出量が規定量より少なくなるように設定される、燃料電池システム。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記出力抑制制御において、前記出力要求の変化量が大きいほど、前記燃料電池の出力の変化の指令値の変化を緩やかにする、燃料電池システム。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記補助電源は、前記燃料電池で発電した電力の充電が可能であり、
    前記制御部は、前記出力要求において要求された出力を超えて発電された余剰電力を前記補助電源に充電する、燃料電池システム。
  6. 請求項5に記載の燃料電池システムであって、
    前記余剰電力は、前記出力抑制制御によって前記燃料電池の出力が前記出力要求において要求された出力に到達した後も、前記燃料電池が出力電力を増加する運転を継続することによって得られる電力を含む、燃料電池システム。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の燃料電池システムであって、
    前記制御部は、前記出力抑制処理において前記燃料電池の出力を一定の比率で変化させる、燃料電池システム。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の燃料電池システムであって、さらに、
    前記補助電源の充電残量を検出する充電残量検出部を備え、
    前記制御部は、前記出力抑制制御を実行するときに、前記補助電源の充電残量を検出し、前記出力補償制御において前記補助電源が出力する電力量が、前記充電残量を超えないように、前記出力抑制制御を行う、燃料電池システム。
  9. 燃料電池と、補助電源と、外部負荷からの出力要求に応じて前記燃料電池および前記補助電源の出力を制御する制御部と、を備える燃料電池システムを制御する方法であって、
    前記燃料電池システムに対して前記外部負荷からの出力要求の変化を検出したときに、
    (a)前記出力要求の変化量を所定の閾値と比較する工程と、
    (b)前記工程(a)において前記出力要求の変化量が前記所定の閾値より大きい場合に、前記燃料電池の出力変化の指令値の変化を前記出力要求の変化よりも緩やかにする出力抑制制御を行うとともに、前記燃料電池の出力が前記出力要求に対して不足する不足電力を前記補助電源に補償させる出力補償制御を行う工程と、
    を備えることを特徴とする、方法。
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