JP2008129422A - 現像装置及びこれを用いた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置が大型化したり、コストアップを招くことなく、トナー濃度を長期間にわたって精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材51と、前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段57と、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有するように構成した。
【選択図】図1
【解決手段】現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材51と、前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段57と、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有するように構成した。
【選択図】図1
Description
この発明は、電子写真方式を採用したプリンターや複写機等の画像形成装置に用いられる現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関し、特に、トナーとキャリアからなる2成分の現像剤を使用した現像装置において、当該現像装置内のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段を備えた現像装置及びこれを用いた画像形成装置に関するものである。
従来、この種の電子写真方式を採用したプリンターや複写機等の画像形成装置においては、感光体ドラム等の像担持体上に形成された静電潜像を、トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いた現像装置により顕像化してトナー像を形成し、当該トナー像を記録用紙上に直接転写したり、中間転写ベルト等の中間転写体を介して記録用紙上に転写することにより、画像を形成するように構成されている。
ところで、上記画像形成装置の場合には、所定の濃度の画像を経時的に安定して得るために、現像装置内のトナー濃度を精度良く検出して、当該現像装置内のトナー濃度を適正な範囲内に維持する必要がある。
そこで、上記現像装置内のトナー濃度を精度良く検出して、当該現像装置内のトナー濃度を適正な範囲内に維持するための技術としては、例えば、特開平5−19629号公報や特開平3−296785号公報、あるいは特開平10−3241号公報、特許第298214号公報等に開示された種々の技術が、既に提案されている。
上記特開平5−19629号公報に係るトナー検知装置は、現像槽内の現像剤の見掛け透磁率を検出するトナーセンサーを前記現像槽の外側面に取り付けたトナー検知装置において、前記トナーセンサーにより基準磁性体の透磁率を定期的に測定して測定値を得て、該測定値によって前記トナーセンサーの出力電圧を較正するように構成したものである。
また、上記特開平3−296785号公報に係る画像形成装置は、2成分系のデベロッパーを現像槽に投入して現像を行なう画像形成装置において、画像形成装置本体に現像槽が装着されたか否かを検知する現像槽検知手段と、上記検知手段からの信号に基づいて装着された現像槽内デベロッパーの色を判別するデベロッパー色判別手段と、上記装着された現像槽内のデベロッパー電流を検知するデベロッパー電流検知手段と、各色デベロッパー電流の基準値を予め記憶しておくデベロッパー電流基準値記憶手段と、上記検知手段によって検知されたデベロッパー電流と上記記憶手段に記憶されたデベロッパー電流の基準値とを比較して新しい現像槽であるか否かを判定するデベロッパー電流比較判定手段と、上記比較判定手段による判定結果に応じて現像槽内のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、各色デベロッパーのトナー濃度の基準値を予め記憶しておくトナー濃度基準値記憶手段と、上記検知手段によって検知されたトナー濃度と上記記憶手段に記憶されたトナー濃度基準値とを比較して両者に差があるか否かを判定するトナー濃度比較判定手段とを設け、上記トナー濃度の比較判定結果に応じて上記トナー濃度基準値記憶手段に記憶された基準値を補正するように構成したものである。
さらに、上記特開平10−3241号公報に係る画像形成装置は、感光体、現像装置、帯電装置等を一体のケース内に納めてなる作像ユニットを装置本体内へ装脱自在としてなる画像形成装置において、上記作像ユニットの上記装置本体内への挿入先頭側となるケースの一面部に、上記装置本体への装着時に上記装置本体側に設けた新品検知スイッチと接触して新品の作像ユニットの装着を検知させる新品検知用突起を設けるとともに、上記装置本体側に、上記新品検知スイッチからの新品装着検知に応じて上記作像ユニットに設けた現像剤濃度センサーの濃度検知出力を補正する手段を設けてなるものである。
また、上記特許第298214号公報に係る画像形成装置は、トナーとキャリアよりなる2成分系の現像剤を現像槽に投入して現像を行なう画像形成装置において、画像形成装置本体に現像槽が装着されたか否かを検知する現像槽検知手段と、上記装着された現像槽内の現像剤中に流れるデベロッパー電流を検知するデベロッパー電流検知手段と、新しい現像槽のデベロッパー電流の基準値を予め記憶しておくデベロッパー電流基準値記憶手段と、上記現像槽内の現像剤のトナー濃度を検知するトナー濃度検知手段と、現像槽に収容されている現像剤の濃度の基準値を記憶しておくトナー濃度基準値記憶手段と、上記現像槽検知手段により現像槽の脱着を検知した後の現像スリーブと現像剤撹拌手段が回転しているウォーミングアップ中に当該現像スリーブにバイアス電圧を印加し、上記デベロッパー電流検知手段によって検知された現像スリーブにより感光体に運ばれる現像剤中に流れるデベロッパー電流と上記デベロッパー電流基準値記憶手段に記憶されたデベロッパー電流の基準値とを比較し、基準値以上の電流値であった場合に、新しい現像槽であると判定するデベロッパー電流比較判定手段と、該デベロッパー電流比較判定手段により装着された現像槽が新しい現像槽であると判定された場合に、上記トナー濃度検知手段により検知されたトナー濃度と上記トナー濃度基準値記憶手段に記憶されている基準値とを比較し、両者間の差に応じて現像剤の濃度の基準値を補正し、この補正値をトナー濃度基準値記憶手段に記憶させるトナー濃度比較判定手段とを備えるように構成したものである。
しかしながら、上記従来技術の場合には、次のような問題点を有している。すなわち、上記特開平5−19629号公報に係るトナー検知装置の場合には、トナーセンサーにより基準磁性体の透磁率を定期的に測定して測定値を得て、該測定値によって前記トナーセンサーの出力電圧を較正するために、現像装置の外部に基準磁性体を配置するとともに、トナーセンサーを現像装置と基準磁性体との間で移動可能に構成する必要があり、構成が複雑となるばかりか、装置が大型化したり、コストアップを招くという問題点を有していた。
また、上記特開平3−296785号公報、特開平10−3241号公報、特許第298214号公報等に開示された技術の場合には、画像形成装置本体に新しい現像槽が装着されたと判断されたときに、あらかじめ記憶されているトナー濃度基準値と比較して、基準値を補正するように構成したものであるが、これらの技術の場合には、現像剤の状態やトナー濃度センサーの感度を補正することができても、現像装置本体の部品精度や組立精度にばらつきがあると、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することができないとう問題点を有していた。
さらに、上記特開平3−296785号公報、特開平10−3241号公報、特許第298214号公報等に開示された技術の場合には、現像装置の現像剤攪拌用のオーガーに振れがあったり、トナー濃度センサーの取り付け状態に不備があると、現像装置を実際に使用している際にトナー濃度が変動すると、トナー濃度センサーの出力が、予め想定されていたセンサーの出力値と異なってしまい、適正なトナー濃度の検出ができなくなるという問題点をも有していた。
即ち、上記特開平3−296785号公報、特開平10−3241号公報、特許第298214号公報等に開示された技術の場合には、画像形成装置本体に新しい現像槽が装着されたと判断されたときに、この新しい現像槽において、トナー濃度センサーに取り付け位置の誤差や、現像装置の現像剤攪拌用のオーガーに偏芯等があると、トナー濃度センサーの出力自体が現像剤の状態等を正確に反映しておらず、あらかじめ記憶されているトナー濃度基準値と比較しても、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することができないとう問題点を有していた。
また、上記特開平3−296785号公報、特開平10−3241号公報、特許第298214号公報等に開示された技術の場合には、温度や湿度等の環境条件の変動に対する現像剤攪拌用のオーガーの変形等を考慮していないため、トナー濃度を精度良く検出することができないという問題点を有していた。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、その第1の目的とするところは、装置が大型化したり、コストアップを招くことなく、トナー濃度を長期間にわたって精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供することにある。
また、この発明の第2の目的とするところは、現像装置本体の部品精度や組立精度に許容範囲以上のばらつきがあった場合には、これを直ちに検出して不良品として交換することなどにより、結果として、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することが可能な画像形成装置を提供することにある。
さらに、この発明の第3の目的とするところは、温度や湿度等の環境条件の変動に対する現像剤攪拌用のオーガーの変形等を考慮して、トナー濃度を精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載された発明は、現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置である。
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置である。
また、請求項2に記載された発明は、現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記現像剤攪拌搬送部材に設けられ、前記トナー濃度検出手段の検出面の前面に位置する現像剤を圧縮する現像剤圧縮部材と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材の現像剤圧縮部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置である。
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記現像剤攪拌搬送部材に設けられ、前記トナー濃度検出手段の検出面の前面に位置する現像剤を圧縮する現像剤圧縮部材と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材の現像剤圧縮部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置である。
さらに、請求項3に記載された発明は、前記間隙検出手段は、前記現像剤攪拌搬送部材に取り付けられた磁性部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置である。
又、請求項4に記載された発明は、前記現像装置の組み立て時に、当該現像装置内に現像剤を充填する前に、前記間隙検出手段によって、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出し、当該トナー濃度検出手段の出力に基づいて、前記現像装置の組み立て精度を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置である。
更に、請求項5に記載された発明は、前記間隙検出手段の検出値が所定の範囲内であって、基準値と異なる場合には、前記間隙検出手段の検出値を新たな基準値とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置である。
また、請求項6に記載された発明は、前記現像装置を使用する際には、前記トナー濃度検出手段の出力値を、前記間隙検出手段の検出値に基づいて補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置である。
さらに、請求項7に記載された発明は、前記磁性部材は、現像剤攪拌搬送部材に固定した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置である。
又、請求項8に記載された発明は、前記磁性部材は、現像剤攪拌搬送部材に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置である。
更に、請求項9に記載された発明は、現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段とを備えた現像装置を用いて画像を形成する画像形成装置において、
前記現像装置は、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段とを備えた現像装置を用いて画像を形成する画像形成装置において、
前記現像装置は、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする画像形成装置である。
この発明によれば、装置が大型化したり、コストアップを招くことなく、トナー濃度を長期間にわたって精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供することができる。
また、この発明によれば、現像装置本体の部品精度や組立精度に許容範囲以上のばらつきがあった場合には、これを直ちに検出して不良品として交換することなどにより、結果として、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することが可能な画像形成装置を提供することができる。
さらに、この発明によれば、温度や湿度等の環境条件の変動に対する現像剤攪拌用のオーガーの変形等を考慮して、トナー濃度を精度良く検出することが可能な画像形成装置を提供することができる。
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1
図2はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。
図2はこの発明の実施の形態1に係る現像装置を適用した画像形成装置としてのタンデム型のフルカラープリンタを示すものである。
図2において、01はタンデム型のフルカラープリンタの本体を示すものであり、このプリンタ本体01の内部には、大別して、フルカラーの画像形成を行うプリントヘッドデバイス(Print Head Device )02と、このプリントヘッドデバイス02の像担持体としての4つの感光体ドラム11,12,13,14に画像露光を施す露光装置としてのROS(Raster Output Scanner)03と、上記プリントヘッドデバイス02の各色の現像装置41,42,43,44に対応する色のトナーを供給する4つのトナーカートリッジ04Y,04M,04K,04Cと、上記プリントヘッドデバイス02に記録媒体としての記録用紙Pを供給する給紙カセット05と、上記プリントヘッドデバイス02からトナー像が転写された記録用紙Pに対して、定着処理を施す定着装置06と、この定着装置06によって片面に画像が定着された記録用紙Pを、表裏を反転した状態で、再度プリントヘッドデバイス02の転写部へと搬送する両面用搬送経路07と、プリンタ本体01の外部から所望の記録用紙Pを給紙する手差し給紙手段08と、プリンタの動作を制御する制御回路や、画像信号に対して画像処理を施す画像処理回路等からなるコントローラ09と、高圧電源回路等からなる電気回路10とが設けられている。なお、図2中、Tは画像が形成された記録用紙Pを印字面を下にして排出する排出トイレを示すものであり、この排出トイレTは、プリンタ本体01の上部に一体的に配置されている。
上記プリンタ本体01の内部に配設される種々の部材のうち、露光装置としてのROS03は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応した画像データに基づいて点灯駆動される図示しない4つの半導体レーザや、これら4つの半導体レーザから出射される4本のレーザ光31,32,33,34を、偏向走査するためのf−θレンズやポリゴンミラー、あるいは複数枚の反射ミラーなどから構成されている。
図3はこの発明の実施の形態1に係る画像形成装置としてのタンデム型フルカラープリンタのプリントヘッドデバイスを示すものである。尚、図3中の矢印は、各回転部材の回転方向を示している。
このプリントヘッドデバイス02は、図3に示すように、イエロー(Y)、マゼンタ (M)、ブラック(K)、シアン(C)用の各感光体ドラム(像担持体)11,12,13,14を有する画像形成部1,2,3,4と、これら感光体ドラム11,12,13,14に接触する一次帯電用の帯電ロール(接触型帯電装置)21,22,23,24と、前記感光体ドラム11,12,13,14の表面に残留するトナーを一時的に除去するリフレッシャーロール25,26,27,28と、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のレーザ光31,32,33,34を照射するROS (露光装置)03と、上記感光体ドラム11,12,13,14上に形成された静電潜像を、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナーで現像する現像装置41,42,43,44と、上記4つの感光体ドラム11,12,13,14のうちの2つの感光体ドラム11,12に接触する第1の一次中間転写ドラム(中間転写体)151及び他の2つの感光体ドラム13,14に接触する第2の一次中間転写ドラム(中間転写体)152と、上記第1、第2の一次中間転写ドラム151,152に接触する二次中間転写ドラム(中間転写体)153と、この二次中間転写ドラム153に接触する最終転写ロール(転写部材)60とで、その主要部が構成されている。また、上記中間転写ドラム151,152,153の表面には、当該中間転写ドラム151,152,153の表面に残留したトナーを除去するクリーニング装置のクリーニングロール154,155,156が配設されている。
感光体ドラム11,12,13,14は、共通の接平面Mを有するように一定の間隔をおいて互いに平行に配列されている。また、第1の一次中間転写ドラム151及び第2の一次中間転写ドラム152は、各回転軸が該感光体ドラム11,12,13,14軸に対し平行かつ所定の対称面を境界とした面対称の関係にあるように配置されている。さらに、二次中間転写ドラム153は、該感光体ドラム11,12,13,14と回転軸が平行であるように配置されている。
イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色毎の画像データに応じた信号は、コントローラ09(図2参照)に配設された画像処理回路によりラスタライジングされてROS03に入力される。このROS03では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のレーザ光31,32,33,34が変調され、対応する色の感光体ドラム11,12,13,14に照射される。
上記各感光体ドラム11,12,13,14の周囲では、周知の電子写真方式による各色毎の画像形成プロセスが行なわれる。まず、上記感光体ドラム11,12,13,14としては、例えば、直径30mmのOPC感光体を用いた感光体ドラムが用いられ、これらの感光体ドラム11,12,13,14は、例えば、104mm/secの回転速度 (周速)で回転駆動される。上記感光体ドラム11,12,13,14の表面は、図3に示すように、接触型帯電装置としての帯電ロール21,22,23,24に、約−840VのDC電圧を印加することによって、例えば約−300V程度に帯電される。なお、上記接触型の帯電装置としては、ロールタイプのもの、フィルムタイプのもの、ブラシタイプのもの等が挙げられるが、どのタイプのものを用いても良い。この実施の形態では、近年、電子写真装置で一般に使用されている帯電ロールを採用している。また、感光体ドラム11,12,13,14の表面を帯電させるために、この実施の形態では、DCのみ印加の帯電方式をとっているが、AC+DC印加の帯電方式を用いても良い。
その後、感光体ドラム11,12,13,14の表面には、露光装置としてのROS03によってイエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応したレーザ光31,32,33,34が照射され、各色毎の入力画像データに応じた静電潜像が形成される。感光体ドラム11,12,13,14は、ROS03で静電潜像が書き込まれた際に、その画像露光部の表面電位は−60V以下程度にまで除電される。
また、上記感光体ドラム11,12,13,14の表面に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色に対応した静電潜像は、対応する色の現像装置41,42,43,44によって現像され、感光体ドラム11,12,13,14上にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナー像として可視化される。
この実施の形態では、現像装置41,42,43,44として、磁気ブラシ接触型の2成分現像方式を採用しているが、この発明の適用範囲はこの現像方式に限定されるものではなく、非接触型の現像方式においてもこの発明を充分に適用することができることは勿論である。
次に、上記各感光体ドラム11,12,13,14上に形成されたイエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)の各色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム151及び第2の一次中間転写ドラム152上に、静電的に一次転写される。感光体ドラム11,12上に形成されたイエロー(Y)およびマゼンタ(M)色のトナー像は、第1の一次中間転写ドラム51上に、感光体ドラム13,14上に形成されたブラック(K)、シアン(C)色のトナー像は、第2の一次中間転写ドラム152上に、それぞれ転写される。従って、第1の一次中間転写ドラム151上には、感光体ドラム11または12のどちらから転写された単色像と、感光体ドラム11及び12の両方から転写された2色のトナー像が重ね合わされた二重色像が形成されることになる。また、第2の一次中間転写ドラム152上にも、感光体ドラム13,14から同様な単色像と二重色像が形成される。
上記第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152上に感光体ドラム11,12,13,14からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+250〜500V程度である。この表面電位は、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。この雰囲気温度や湿度は、雰囲気温度や湿度によって抵抗値が変化する特性を持った部材の抵抗値を検知することで簡易的に知ることが可能である。上述のように、トナーの帯電量が−20〜35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下にある場合には、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152の表面電位は、+380V程度が望ましい。
この実施の形態で用いる第1、第2の一次中間転写ドラム151,152は、例えば、外径が60mmに形成され、抵抗値は108 Ω程度に設定される。第1、第2の一次中間転写ドラム151,152は、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1〜10mm程度に設けられている。更に、第1、第2の中間転写ドラム151,152の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3〜100μmの高離型層(R=105 〜109 Ω)として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで重要なのは、抵抗値と表面の離型性であり、高離型層の抵抗値がR=105 〜109 Ω程度であり、高離型性を有する材料であれば、特に材料は限定されない。
このように第1、第2の一次中間転写ドラム151,152上に形成された単色又は二重色のトナー像は、二次中間転写ドラム153上に静電的に二次転写される。従って、二次中間転写ドラム153上には、単色像からイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)色の四重色像までの最終的なトナー像が形成されることになる。
この二次中間転写ドラム153上へ第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152からトナー像を静電的に転写するために必要な表面電位は、+600〜1200V程度である。この表面電位は、感光体ドラム11,12,13,14から第1の一次中間転写ドラム151及び第2の一次中間転写ドラム152へ転写するときと同様に、トナーの帯電状態や雰囲気温度、湿度によって最適値に設定されることになる。また、転写に必要なのは、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152と二次中間転写ドラム153との間の電位差であるので、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152の表面電位に応じた値に設定することが必要である。上述のように、トナーの帯電量が−20〜35μC/gの範囲内にあり、常温常湿環境下であって、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152の表面電位が+380V程度の場合には、二次中間転写ドラム153の表面電位は、+880V程度、つまり第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152と二次中間転写ドラム153との間の電位差は、+500V程度に設定することが望ましい。
この実施の形態で用いる二次中間転写ドラム153は、例えば、外径が第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152と同じ60mmに形成され、抵抗値は1011Ω程度に設定される。また、上記二次中間転写ドラム153も第1、第2の一次中間転写ドラム151,152と同様、単層、あるいは複数層からなる表面が可撓性、もしくは弾性を有する円筒状の回転体であり、一般的にはFeやAl等からなる金属製コアとしての金属パイプの上に、導電性シリコーンゴム等で代表される低抵抗弾性ゴム層(R=102 〜103 Ω)が、厚さ0.1〜10mm程度に設けられている。更に、二次中間転写ドラム153の最表面は、代表的にはフッ素樹脂微粒子を分散させたフッ素ゴムを厚さ3〜100μmの高離型層として形成し、シランカップリング剤系の接着剤(プライマ)で接着されている。ここで、二次中間転写ドラム153の抵抗値は、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152よりも高く設定する必要がある。そうしないと、二次中間転写ドラム153が第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152を帯電してしまい、第1及び第2の一次中間転写ドラム151,152の表面電位の制御が難しくなる。このような条件を満たす材料であれば、特に材料は限定されない。
次に、上記二次中間転写ドラム153上に形成された単色像から四重色像までの最終的なトナー像は、最終転写ロール160によって、用紙搬送路を通る用紙Pに三次転写される。この用紙Pは、不図示の紙送り工程を経て用紙搬送ロール90を通過し、二次中間転写ドラム153と最終転写ロール160のニップ部に送り込まれる。この最終転写工程の後、用紙上に形成された最終的なトナー像は、定着装置06によって定着され、一連の画像形成プロセスが完了する。
ところで、この実施の形態に係る画像形成装置は、現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記現像剤攪拌搬送部材に設けられ、前記トナー濃度検出手段の検出面の前面に位置する現像剤を圧縮する現像剤圧縮部材と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材の現像剤圧縮部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有するように構成されている。
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記現像剤攪拌搬送部材に設けられ、前記トナー濃度検出手段の検出面の前面に位置する現像剤を圧縮する現像剤圧縮部材と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材の現像剤圧縮部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有するように構成されている。
図4及び図5は上記各画像形成部1,2,3,4に使用される現像装置41,42,43,44を示すものである。
上記現像装置41,42,43,44では、それぞれ色の異なったイエロー(Y)、マゼンタ(M)、ブラック(K)、シアン(C)色のトナーとキャリアからなる2成分現像剤が使用されているが、基本的に、すべて同様に構成されている。
これらの現像装置41,42,43,44の内部には、図4及び図5に示すように、対応する画像形成部1,2,3,4の色のトナーとキャリアとからなる二成分現像剤46が収容されており、その構造は、現像装置ハウジング47の感光体ドラム11,12,13,14側の開口部49に配設される現像ロール48と、この現像ロール48の背面側に配設される2本の現像剤搬送兼攪拌用オーガ50、51と、現像ロール48により搬送される現像剤46を層厚規制するブレード52とで構成されている。この場合、上記現像ロール48は、例えば、アルミニウム合金やステンレス鋼等の非磁性導電性部材からなる図示しない現像スリーブと、その内部に固定状態に配置された図示しないマグネットロールとから構成されている。なお、上記2つの現像剤搬送兼攪拌用オーガ50、51の間には、仕切り板53が設けられている。
また、上記現像装置41,42,43,44の内部には、当該現像装置41,42,43,44とは別体に構成されたトナーカートリッジ04Y、04M、04K、04C(図2参照)から、トナー補給用のモータを回転駆動することにより、図示しない補給用のオーガによって、図4に示すように、所定の色のトナーが現像剤搬送兼攪拌用オーガ51の一端部51aに供給されるようになっている。この現像装置41,42,43,44の内部に供給されたトナーは、現像剤搬送兼攪拌用オーガ51によって、当該現像装置41,42,43,44の長手方向に沿って搬送されつつ現像剤46と攪拌混合され、仕切り板53の端部に設けられた通路54を通して、他方の現像剤搬送兼攪拌用オーガ50に受け渡される。この現像剤搬送兼攪拌用オーガ50に受け渡された現像剤46は、当該現像剤搬送兼攪拌用オーガ50の軸方向に沿って搬送されつつ現像剤46と攪拌混合され、仕切り板53の他方の端部に設けられた通路55を通して、一方の現像剤搬送兼攪拌用オーガ51に再度供給される。このように、上記現像装置41,42,43,44の内部に供給されたトナーは、現像装置41,42,43,44内の現像剤46と共に、2つの現像剤搬送兼攪拌用オーガ50、51によって搬送され攪拌混合されるとともに、キャリアによって所定の極性の帯電量に摩擦帯電され、その一部が現像剤攪拌搬送用オーガ50によって現像ロール48へと搬送され、感光体ドラム11,12,13,14上の静電潜像の現像に使用される。
また、上記現像装置41,42,43,44の内部で現像に使用された2成分現像剤46は、図7に示すように、一方の現像剤搬送兼攪拌用オーガ51の端部に設けられた排出口56から徐々に僅かずつ排出されるように構成されている。また、トナーカートリッジ04Y、04M、04K、04Cからは、トナーのみを供給するように構成しても良いが、使用済の現像剤46を徐々に排出するように構成した場合には、トナーにキャリアを僅かに混合した現像剤を供給するように構成するのが望ましい。
さらに、この実施の形態では、図1及び図5に示すように、現像装置41,42,43,44内の2成分現像剤46のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段として、二成分現像剤46中のトナー濃度を透磁率によって検出する透磁率センサー57が用いられている。この透磁率センサー57は、図4に示すように、現像装置ハウジング47の現像剤搬送兼攪拌用オーガ51の外側であって、当該現像剤搬送兼攪拌用オーガ51の軸方向に沿ったトナー供給側51aと反対側の端部近傍の外壁に取り付けられている。この現像装置ハウジング47の外壁には、図6に示すように、透磁率センサー57を取り付けるための取付部58が設けられている。この取付部は、透磁率センサー57を取り付ける側の面58が平坦状に形成されており、当該平坦状の面58に透磁率センサー57がネジ止め等によって取り付けられている。
また、上記透磁率センサー57の前面に配設された現像剤攪拌搬送用オーガ51には、図1及び図5に示すように、透磁率センサー57の前面に位置する現像剤46を周方向に搬送することにより、所定の圧縮状態とするための圧縮部材としてのパドル59が一体的に設けられている。このパドル59は、図1に示すように、平板状に形成されており、現像剤攪拌搬送用オーガ51の回転軸に、半径方向に沿って一体的に形成されている。
さらに、上記現像剤攪拌搬送用オーガ51には、図1及び図6に示すように、透磁率センサー57の検出面57aと現像剤攪拌搬オーガ51との間の間隙Gを検出する間隙検出手段としての磁性部材60が設けられている。この磁性部材60は、鉄やフェライト等の磁性材料によって平板状に形成されており、現像剤攪拌搬送用オーガ51の回転軸のパドルと反対側に、半径方向に沿って取り付けられている。また、上記磁性部材60の外周端の位置は、図1(b)に示すように、パドル59の外周端よりも内側に設定しても良いが、パドルの外周端と同じ位置に設定するのが望ましい。
これらの現像装置41,42,43,44には、図2に示すように、対応する色のトナーボックス04Y,04M,04K,04Cからトナーが補給されると、この補給されたトナーは、現像剤攪拌搬送用オーガ50,51で充分にキャリアと攪拌されて摩擦帯電される。現像ロール48の内部には、複数の磁極を所定の角度に配置したマグネットロール(不図示)が固定した状態で配置されている。現像ロール48の表面近傍に搬送された現像剤は、層厚規制ブレード52によって現像部に搬送される量が規制される。この実施の形態では、規制される現像剤量は、30〜50g/m2 であり、また、このとき現像ロール48上に存在するトナーの帯電量は、概ね−20〜35μC/g程度である。
上記現像ロール48上に供給されたトナーは、マグネットロールの磁力によって、キャリアとトナーで構成された磁気ブラシ状となっており、この磁気ブラシが感光体ドラム11,12,13,14と接触している。この現像ロール48にAC+DCの現像バイアス電圧を印加して、現像ロール48上のトナーを感光体ドラム11,12,13,14上に形成された静電潜像に現像することにより、トナー像が形成される。この実施の形態では、例えば、現像バイアス電圧のAC成分が4kHz、1.5kVppで、DC成分が−230V程度に設定されている。
この実施の形態では、上記現像装置41,42,43,44において、トナーとして略球形状のトナーである所謂" 球形トナー" であって、その平均粒径が3〜10μm程度のものが使用され、例えば、ブラック色のトナーの平均粒径は8μm、カラートナーの平均粒径は7μmに設定される。
図8はこの実施の形態に係るフルカラープリンタの制御回路を示すブロック図である。
図8において、200はプリンタの動作を制御するCPUを、201はプリンタ枚数や記録用紙Pのサイズ等を指定するコントローラーを、57は透磁率センサーを、202はCPU200が実行するプログラムやパラメーター等を記憶するROMを、203はCPU200が使用するパラメーター等を記憶するRAMを、それぞれ示している。
以上の構成において、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、次のようにして、装置が大型化したり、コストアップを招くことなく、トナー濃度を長期間にわたって精度良く検出することが可能となっている。
また、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、次のようにして、現像装置本体の部品精度や組立精度に許容範囲以上のばらつきがあった場合には、これを直ちに検出して不良品として交換することなどにより、結果として、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することが可能となっている。
さらに、この実施の形態に係るフルカラープリンタでは、次のようにして、温度や湿度等の環境条件の変動に対する現像剤攪拌用のオーガーの変形等を考慮して、トナー濃度を精度良く検出することが可能となっている。
すなわち、この実施の形態に係るフルカラープリンタは、図9に示すように、工場における組み立て時に、現像装置41,42,43,44内に現像剤46を充填する前の状態で、現像装置41,42,43,44を駆動し(ステップ101)、透磁率センサー57の出力値を検出する。この透磁率センサー57の出力値は、図10に示すように、現像剤攪拌搬送用オーガ51に設けられた磁性部材60が、透磁率センサー57の近傍を通過する際に最大値を示し、磁性部材60が透磁率センサー57から離れると、最低値を示すように周期的に変化する。その際、上記透磁率センサー57や現像剤攪拌搬送用オーガ51が現像装置ハウジング47の所定位置に取り付けられていれば、透磁率センサー57の出力値は、所定の基準値と等しくなる。
そして、上記透磁率センサー57の出力値A' は、基準値Aの許容範囲内(A−α≦A' ≦A+β)か否かが判定され(ステップ102)、透磁率センサー57の出力値A' が、図10に示すように、基準値Aの許容範囲内(A−α≦A' ≦A+β)である場合には、当該現像装置の透磁率センサー57の基準値を、予め決められた値Aから検出された値A' に変更する(ステップ103)。その後、次の組み立て工程の作業へと進み、現像装置41,42,43,44の内部に現像剤46が充填される。
一般的に、上記フルカラープリンタを組み立てる際には、現像装置41,42,43,44のサブアッセイと、プリンタ本体01のメインアッセイは、別々の場所で行なわれるため、検査工程で決定した新たな基準値A' を、その場でプリンタ本体01に記憶すると、その後、現像装置に現像剤を充填した後も、現像装置41,42,43,44のサブアッセイと、プリンタ本体01のメインアッセイとを一体的に管理する必要が生じ、生産工程の管理が煩雑となる。
ところで、上記透磁率センサー57の初期の基準値Aは、ノミナル寸法で中心感度のセンサーを用いて組み立てられた場合の設計値(理想値)に設定されている。これに対して、測定値A' は、実際の装置で検査治具を用いて測定した場合の実測値であり、予め設計値を装置本体に記憶させておく必要はなく、検査後に初めて実測値A' を現像装置固有の値として入力させれば良い。
そのため、上記検査工程での新基準値A' は、検知治具によって測定された透磁率センサー57の出力値を、バーコード印字させて現像装置ハウジング47に貼り付け、最終的にプリンタ本体01に現像装置41,42,43,44を組み込む際に、作業者がプリンタ本体01にバーコード情報を入力させれば良い。
また、透磁率センサー57の出力値A' が、基準値Aの許容範囲内(A−α≦A' ≦A+β)でない場合には、図9に示すように、当該現像装置41,42,43,44の部品又は組み立て不良と判断して(ステップ105)、当該現像装置41,42,43,44は、次の工程に進むのを中止する(ステップ106)。
次に、プリンタ本体01に現像装置41,42,43,44を組み込んだ後、図11に示すように、現像装置41,42,43,44に現像剤46が充填され、装置の電源がオンされる(ステップ201)。そして、プリンタ本体01のRAM203に記憶された透磁率センサー57の基準値Aが確認された後(ステップ202)、透磁率センサー57の出力値A' を示すバーコード情報が読み取られ(ステップ203)、基準値Aが透磁率センサー57の出力値A' に書き換えられる(ステップ204)。
その後、フルカラープリンタが実際に使用されると、現像装置41,42,43,44内に収容された現像剤46のトナー濃度が、透磁率センサー57によって検出され、この透磁率センサー57の出力値B' が読み取られる。
そして、CPU200は、透磁率センサー57の出力値B' に基づいて、対応する現像装置41,42,43,44のトナー濃度を制御する際に、当該出力値B' をそのまま使用せずに、この透磁率センサー57の出力値B' を、基準値A' で除算して、補正したB' /A' を求めて、当該補正したB' /A' に基づいて、現像装置41,42,43,44内のトナー濃度が所定の値となるように、トナーの補給等を行なって、トナー濃度が所定の範囲内になるように制御するようになっている。
このように、上記実施の形態に係る現像装置を使用したフルカラープリンタでは、現像装置41,42,43,44の部品精度や組立精度に許容範囲以上のばらつきがあった場合には、透磁率センサー57によって磁性部材60を検出することにより、当該磁性部材60の透磁率は、予め既知であるため、当該磁性部材60を検出した透磁率センサー57の出力によって、透磁率センサー57と現像剤攪拌搬送用オーガ51とのギャップを判定することができる。そのため、磁性部材60を検出した透磁率センサー57の出力が所定の範囲内にない場合には、これを直ちに検出して不良品として交換することなどにより、結果として、トナー濃度センサーの感度を精度良く補正することが可能となっている。
また、上記実施の形態に係る現像装置を使用したフルカラープリンタでは、温度や湿度等の環境条件の変動によって、現像剤攪拌用のオーガー51の変形等が発生した場合でも、図12に示すように、透磁率センサー57の出力値B' を、基準値A' で除算して補正したB' /A' を使用することにより、トナー濃度を精度良く検出することが可能となっている。
さらに、上記実施の形態に係る現像装置を使用したフルカラープリンタでは、現像剤攪拌搬送用オーガ51に磁性部材60を設けるだけで良いので、装置が大型化したり、コストアップを招くことなく、トナー濃度を長期間にわたって精度良く検出することが可能となっている。
変形例
図13はこの発明の変形例を示すものであり、この変形例では、現像剤攪拌用のオーガー51に磁性部材60を固定した状態で設けるのではなく、当該磁性部材60が現像剤攪拌用のオーガー51の取り付け部61に着脱自在となっている。
図13はこの発明の変形例を示すものであり、この変形例では、現像剤攪拌用のオーガー51に磁性部材60を固定した状態で設けるのではなく、当該磁性部材60が現像剤攪拌用のオーガー51の取り付け部61に着脱自在となっている。
そして、この変形例では、磁性部材60を工場における調整時にのみ、現像剤攪拌用のオーガー51の取り付け部61に装着して、ギャップの検出を行なうことによって、現像装置の組み立て精度を検出するとともに、現像装置に現像剤を充填した状態で、透磁率センサー57の出力を基準値として検出した後に取り外すように構成されている。
その他の構成及び作用は、前記実施の形態と同一であるので、その説明を省略する。
48:現像ロール、50、51:現像剤搬送兼攪拌用オーガ、57:透磁率センサー、59:パドル、60:磁性部材。
Claims (9)
- 現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置。 - 現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段と、
前記現像剤攪拌搬送部材に設けられ、前記トナー濃度検出手段の検出面の前面に位置する現像剤を圧縮する現像剤圧縮部材と、
前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材の現像剤圧縮部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする現像装置。 - 前記間隙検出手段は、前記現像剤攪拌搬送部材に取り付けられた磁性部材からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の現像装置。
- 前記現像装置の組み立て時に、当該現像装置内に現像剤を充填する前に、前記間隙検出手段によって、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出し、当該トナー濃度検出手段の出力に基づいて、前記現像装置の組み立て精度を判定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の現像装置。
- 前記間隙検出手段の検出値が所定の範囲内であって、基準値と異なる場合には、前記間隙検出手段の検出値を新たな基準値とすることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の現像装置。
- 前記現像装置を使用する際には、前記トナー濃度検出手段の出力値を、前記間隙検出手段の検出値に基づいて補正することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の現像装置。
- 前記磁性部材は、現像剤攪拌搬送部材に固定した状態で取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置。
- 前記磁性部材は、現像剤攪拌搬送部材に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の現像装置。
- 現像装置内に収容されたトナー及びキャリアからなる二成分現像剤を攪拌しつつ搬送する現像剤攪拌搬送部材と、
前記二成分現像剤の透磁率を検出することによって二成分現像剤のトナー濃度を検出するトナー濃度検出手段とを備えた現像装置を用いて画像を形成する画像形成装置において、
前記現像装置は、前記トナー濃度検出手段の検出面と前記現像剤攪拌搬送部材との間の間隙を検出する間隙検出手段とを有することを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (2)
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JP2016114711A (ja) * | 2014-12-12 | 2016-06-23 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
US10073379B2 (en) | 2016-02-05 | 2018-09-11 | Fuji Xerox Co., Ltd. | Developing device and image forming apparatus |
-
2006
- 2006-11-22 JP JP2006315764A patent/JP2008129422A/ja not_active Withdrawn
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