JP2008129180A - 小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法、およびレンズ調芯作業用装置、および、その作業方法または作業用装置を用いて製造した小型カメラレンズユニット。 - Google Patents

小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法、およびレンズ調芯作業用装置、および、その作業方法または作業用装置を用いて製造した小型カメラレンズユニット。 Download PDF

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Abstract

【課題】 安価で品質の安定したレンズユニットを大量に供給する。
【解決手段】 複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラのレンズユニット110Wのレンズ調芯作業方法において、一連する各作業に従って連接して設けられた複数個のワークステーション(ST1〜ST5)を有するレンズ調芯装置200を用いて、夫々の作業に割り振られたワークステーションを利用しながら、順次、各作業を行う。設備の削減、作業者の少数化、短時間での大量生産等で、安価な、品質の安定したレンズユニットが大量に供給可能になる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、小型カメラレンズユニットの、複数枚のレンズの光軸を合せるレンズ調芯作業方法および、レンズ調芯作業用装置、および、その作業方法または作業用装置を用いて製造した小型カメラレンズユニットに関する。
小型カメラでは、複数枚のレンズをユニット化して用いるが、ユニット化に際してはレンズ同士の光軸を合せておく必要がある。複数枚のレンズ同士の光軸を合せるレンズ調芯作業方法や、レンズ調芯作業用装置の本発明に近い背景技術としては、下記の特許文献1〜特許文献4で開示された技術がある。
特開 2005−283716号公報 特開 2005−024996号公報 特開 2004−177422号公報 特開 2002−098877号公報
以下、本発明に最も近い背景技術として、特許文献1に開示された小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法および、レンズ調芯作業用装置を、図11〜図13を用いながら説明する。
図11は背景技術の説明にワークとして用いる小型カメラのレンズユニットの断面図、図12は、背景技術におけるレンズ調芯作業用装置の概略構成を示す斜視図、図13は、図12で示したレンズ調芯作業用装置の一部拡大縦断面図である。
背景技術の説明に用いる小型カメラの構成は、図11に示した様に、大きく分けると、映像を光学的に処理するレンズユニット10と、光学映像を、CMOS21等を用いて電子データ化する画像データ取込みユニット20から成る。そして、レンズユニット10の一部を成す円筒状のユニットケース11の内周面には、レンズ枠12が、摺動自在に挿入されている。また、レンズ枠12には、前方から後方に向けて、前側レンズG1、中間レンズG2、後側レンズG3が配置され、前側レンズG1は、仕切り板G1aを挟んで中間レンズG2と接合され、後側レンズG3は、仕切り板G3aを挟んで中間レンズG2と接合されている。尚、レンズ枠12は、押え部材13とレンズ枠12との間に設けたコイルスプリング14により、光軸方向にカム作用を及ぼす環状のカム部材15に圧接されている。
図12、図13に示した様に、このレンズユニット10に用いる3枚のレンズを、レンズ調芯装置30を用いて調芯する場合は、先ず、レンズ枠12に中間レンズG2を予め調芯して固定しておき、このレンズ枠12をレンズ調芯作業用装置30のテーブル31上に載置する。そして、第1駆動機構32と、第2駆動機構33を用いて、中間レンズG2の光軸(軸心L2)に対して、前側レンズG1の光軸(軸心L1)と、後側レンズの光軸(軸心L3)を調芯する。
図12、図13に示した様に、この作業に用いるレンズ調芯作業用装置30に設けられた第1駆動機構32は、第1レンズホルダー32aを、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とに復動自在に駆動可能である。また、第2駆動機構33は、第2レンズホルダー33aを、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とに復動自在に駆動可能である。
また、図12、図13に示した様に、撮影チャート34は、撮影機構35のCMOS35aにより、調芯作業のために撮影される被写体となり、ベース36に回動自在に支持された支持プレート37で支持されている。そして、前側レンズG1と対面する撮影位置と、撮影位置から退避した退避位置との間で移動させられる様になっている。また、撮影機構35は、撮像素子としてのCMOS35aを進退自在に支持し、撮影チャート34を撮影し得るもので、第2レンズホルダー33aの環状部33bを通してCMOS35aを後側レンズG3の所定位置に進退させる機構が形成されている。
この様な装置を用いて調芯作業をおこなうには、図13に示した様に、先ず、前側レンズG1と、後側レンズG3が取付く前のレンズユニット10をテーブル31に載せて位置決めしてから、中間レンズG2の前方に、鍔部に紫外線硬化型のUV接着剤を塗布した前側レンズG1を載せる。そして、第1駆動機構32を駆動しながら、第1レンズホルダー32aを移動させ、その当接面を前側レンズG1に当接させておき、次いで、第2駆動機構33を駆動して、第2レンズホルダー33aを移動させ、その当接面に、鍔部に紫外線硬化型のUV接着剤を塗布した後側レンズG3を載せて、後側レンズG3を中間レンズG2に後方から押付ける。
この状態で、図13に示した様に、撮影チャート34を前側レンズG1の上方に移動させ、又、撮影機構35を駆動して、CMOS35aを撮影位置にセットし、必要に応じて、照明光を照射しつつ、撮影チャート34をCMOS35aで撮影する。その電子データは、回路ユニット41、制御ユニット42、を通ってモニター43の画面に表示さる。そして、モニター43の画面を見ながら、前側レンズG1の光軸は第1レンズホルダー32aの移動により、後側レンズG3の光軸は、第2レンズホルダー33aの移動により、表示画像のピントが合う状態迄水平移動させて微調整し、モニター43上の表示画面が所定状態になったら、予め塗布済みのUV接着剤に向けて紫外線を照射して、UV接着剤を硬化させ、中間レンズG2に対し、前側レンズG1と、後側レンズG3の位置を固定することでレンズユニット10の調芯作業が完了する。
以上、背景技術として説明した調芯作業装置を利用した調芯作業方法では、一台の装置を、一人の作業者が使用して、一連する全作業を行っていたので、一つの製品を調整し終える迄に多くの時間が掛かり、製品の生産コストが高くなってしまった。また、生産量を確保する為には、多くの装置と人手が必要になり、簡単に生産数量を増やすことも困難であった。
本発明は上記課題を解決するために成されたものである。解決する手段として、本発明の請求項1記載に係わる発明は、複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法において、一連する各作業に従って連接して設けられた複数個のワークステーションを有するレンズ調芯装置を用いて、夫々の作業に割り振られたワークステーションを利用しながら、順次、各作業を行うことを特徴とする小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項2記載に係わる発明は、前記一連する各作業には作業順に、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、レンズ性能確認用と、ワーク取外し用の各作業を含むことを特徴とする請求項1に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項3記載に係わる発明は、前記一連する各作業には、作業順に、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、ワーク取外し用の各作業を含むことを特徴とする請求項1に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項4記載に係わる発明は、前記一連する各作業には、それぞれ専用のワークステーションが割り振られており、全ての作業は、専用のワークステーション間を一方向に移動しながら順次行われることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項5記載に係わる発明は、前記一連する各作業の内、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、レンズ性能確認用の作業にはレンズ調芯用の作業に用いたワークステーションを、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを夫々使用することを特徴とする請求項2に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項6記載に係わる発明は、前記一連する各作業の内、ワーク取付用の作業からUV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動して順次行われるが、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを使用することを特徴とする請求項3に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法である。
また、本発明の請求項7記載に係わる発明は、複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業用装置において、作業工程の各作業及び順番に従って一方向に連接して設けられた複数個のワークステーションを有することを特徴とする小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置である。
また、本発明の請求項8記載に係わる発明は、前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも5個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付作業用と、レンズ調芯作業用と、UV接着作業用と、レンズ性能確認作業用と、ワーク取外し作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置である。
また、本発明の請求項9記載に係わる発明は、前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも4個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付作業用と、レンズ調芯作業用と、UV接着作業用と、ワーク取外し作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置である。
また、本発明の請求項10記載に係わる発明は、前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも3個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付、及びワーク取り外し作業用と、レンズ調芯、及びレンズ性能確認作業用と、UV接着作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置である。
また、本発明の請求項11記載に係わる発明は、請求項1乃至6の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法により製造したことを特徴とする小型カメラレンズユニットである。
また、本発明の請求項12記載に係わる発明は、請求項7乃至10の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置を用いて製造したことを特徴とする小型カメラレンズユニットである。
発明の効果として、請求項1記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法において、従来一箇所で一人の作業者が行っていた作業を、複数の工程に分け、分割された夫々の作業に割り振られたワークステーションを利用しながら複数箇所で作業するので、作業セットに掛かる時間が短くなり、製品1個に掛かる時間が短縮される。また、装置の利用効率が高まるので、少ない装置と人手で、容易に生産量が増やせる。更には、作業の自動化も可能になる。その結果、設備の削減、作業者の少数化、短時間での大量生産等で、安価な、また、作業の自動化等で、品質の安定したレンズユニットが大量に供給可能になる。その為、コスト的な面から制約されていた他部品への共有化も可能になり、更なるコストダウンを可能にする。
発明の効果として、請求項2記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、一連する全ての調芯作業を、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、レンズ性能確認用と、ワーク取外し用の作業と具体的に分別し、この作業を順次実施することで、小型カメラレンズユニットの調芯作業の全てが完璧に行われることになり、その結果、請求項1記載に係わる発明の効果が確実に達成される。
発明の効果として、請求項3記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、一連する調芯作業を、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、ワーク取外し用の作業と具体的に分別した。この結果、請求項3では、請求項2に含まれていたレンズ性能確認用作業を含めないことになるが、その理由は、レンズ性能確認用作業は、その性質が検査作業なので、完成製品の品質が安定していることさえ確認されれば、検査を省略しても、小型カメラレンズユニットの調芯作業が問題なく行われることになり、その結果、請求項1記載に係わる発明の効果が更に増大する。
発明の効果として、請求項4記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、一連する各作業には、それぞれ専用のワークステーションが割り振られており、全ての作業は、専用のワークステーション間を一方向に移動して順次行われるので、生産効率が最も高くなる効果がある。
発明の効果として、請求項5記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、レンズ性能確認用の作業にはレンズ調芯用の作業に用いたワークステーションを、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを夫々使用するので、請求項4の方法と比べると生産効率は落ちるが、ワークステーションの数が少なくて済む効果を生じる。
発明の効果として、請求項6記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いると、ワーク取付用の作業からUV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動して順次行われるが、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを使用する。従って、検査項目であり、請求項5に含まれていたレンズ性能確認用作業を請求項6の発明では含めないことになり、その結果、請求項5の発明の効果に加え、更に生産効率が増大する効果がある。
発明の効果として、請求項7記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置は、請求項1に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を実施する為に必要な装置であり、小型カメラレンズユニットの調芯作業に、この調芯作業用装置を用いることで、請求項1の効果として記載した効果を生じることが可能になる。
発明の効果として、請求項8記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置は、請求項2、または請求項4に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を実施する為に必要な調芯作業用装置であり、小型カメラレンズユニットの調芯作業に、この装置を用いることで、請求項2、または請求項4の効果として記載した効果を生じることが可能になる。
発明の効果として、請求項9記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置は、請求項3に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を実施する為に必要な調芯作業用装置であり、小型カメラレンズユニットの調芯作業に、この装置を用いることで、請求項3の効果として記載した効果を生じることが可能になる。
発明の効果として、請求項10記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置は、請求項5と請求項6に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を実施する為に必要な調芯作業用装置であり、小型カメラレンズユニットの調芯作業に、この装置を用いることで、請求項5または請求項6の効果として記載した効果を生じることが可能になる。
発明の効果として、請求項11記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法により製造した小型カメラレンズユニットは、請求項1乃至6の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法により製造した小型カメラレンズユニットであるので、安価で、品質が安定し、かつ大量に供給可能である。
発明の効果として、請求項12記載に係わる本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法により製造した小型カメラレンズユニットは、請求項7乃至10の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置を用いて製造した小型カメラレンズユニットであるので、安価で、品質が安定し、かつ大量に供給可能である。
次に本発明を実施するための最良の形態(以下、「実施形態」と略す)を、図1〜図4を用いて説明する。図1は本発明の第1実施形態においてワークとして用いる小型カメラレンズユニットを用いた小型カメラユニットの断面図、図2は、図1のワークを用いた場合の、本発明の作業内容の集中式拡大説明図、図3は、本発明の実施態様における作業工程ブロック線図、図4は、図3の作業工程ブロック線図に基づく、ワークセンター毎の作業模式図である。
先ず、図1を用いながら、本発明の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法を用いて作製した製品を使用した小型カメラユニット100の説明から始める。小型カメラレンズユニット110には3枚のレンズ、即ち、前側レンズSG1と、中間レンズSG2と後側レンズSG3を用いている。即ち、略円筒状を成した第1鏡筒111の前面には、前側レンズSG1から成る第1レンズ群(1枚だけだが、分類上第1レンズ群と称する)が固定されており、また、略円筒状を成した第2鏡筒112の前面には、第2レンズ群を構成する中間レンズSG2と後側レンズSG3が固定されている。そして、第1鏡筒111の円筒状の内周面に第2鏡筒112が挿入され、第1鏡筒111の下端面の外周と第2鏡筒112の底辺外周に設けた鍔部112Fとは接着剤113で接着固定されている。
また、図1では、赤外線フィルター121とローパスフィルター122と、撮像素子123とが格納された撮像素子ボックス124を、第2鏡筒112の鍔部112Fにネジにより取付けて小型カメラユニット100を構成している。この小型カメラユニット100をカメラ付き携帯電話に用いる場合、第1レンズ群から第2レンズ群を通った光は、赤外線フィルター121とローパスフィルター122を通過して、CMOS等の撮像素子123上で結像し、その電子データがリード線125を経て外部に導かれ、図示は省略したが、携帯電話のモニターに表示したり、電子データとして蓄積されることになる。
この小型カメラユニット100の撮像素子123上にシャープな結像を得る為には、複数(この場合は3枚)のレンズ同士の光軸を合せる必要があり、本実施形態の場合、第2レンズ群を構成する中間レンズSG2と後側レンズSG3は予め光軸が合った状態で第2鏡筒112に接着してあるので、第1群レンズ(即ち、前側レンズSG1)と第2群レンズとの光軸とを正確に合せていく必要がある。
以下、図2、図3、図4を用いながら、本実施形態における、作業内容を作業工程順に説明していく。本実施形態では、調芯作業に調芯作業用装置200を用いるが、この調芯作業用装置200には、工程順にその作業に必要な作業機器を備えたワークステーション(ST1〜ST5)が5個設けてあり、ワークキャリヤー210上に載置されたワーク110W(即ち、小型カメラレンズユニット110の素材)は、このワークステーション間を一方向に、順次移動し、かつ夫々の、ワークステーション毎に留まり、夫々の作業を施されてから次のワークステーションへと移動する。
調芯作業用装置200を利用した作業に先立ち、先ず、部品、即ち、第1レンズ群を成す前側レンズSG1を装着した第1鏡筒111と、第2レンズ群(即ち、中間レンズSG2と後側レンズSG3)を装着した第2鏡筒112を用意して、第2鏡筒112の鍔部112Fに接着剤113を塗布しておいてから、第2鏡筒112の外筒に第1鏡筒111の内筒を嵌合させる。この為の作業には、後工程で用いる装置200に設けられた一連するワークステーション(ST1〜ST5)は用いてないが、それは、接着剤113には、紫外線硬化型のものを用いるので、塗布から硬化開始迄の時間を気にする必要が無く、また、作業効率上、複数セットをまとめて一編に塗布してしまった方が便利だし、位置出しジグ等の補助機器を必要とする精密作業でもない為である。
本実施形態では、ワーク110Wはワークキャリヤー210に固定されて、ワークステーション(ST1〜ST5)間を移動するが、ワークキャリヤー210への固定方式は、第2鏡筒112の鍔部112Fの底面と外周とをワークキャリヤー210の固定部210Fで左右から挟み込む形式を採用しており、図2には、これを模式的に示している。また、ワークキャリヤー210は、前記した固定部210Fと共に、可動部210Mを有し、可動部210Mは、固定部210Fの上方に設けられ、左右に対向する2部分に分かれていて、この2部分が一緒に、水平面内のX方向、Y方向と、垂直方向であるZ方向に移動可能となっている。X方向、Y方向には、2段階の移動機能、即ち、ミリ単位での粗い移動と共に、ミクロン単位での微小移動が可能であり、粗い移動機能の上に、微小移動機能が載置されている。この為、可動部210Mにより第1鏡筒111の外周を挟持しながら、第1鏡筒111をX方向またはY方向に所定寸法平面移動させることが可能である。一方、Z方向には、可動部210Mは、予め定めた定位置間を移動する機能があるだけである。そして、Z方向の移動により、可動部210Mの上側に設けた押しバネ210Sで第1鏡筒111を押えたり、開放したりすることができる。
接着剤の塗布の次に、第2鏡筒112の外筒に第1鏡筒111の内筒を嵌合させたワーク110Wを、調芯作業用装置200の第1ワークステーション(ST1)上に停止しているワークキャリヤー210の所定位置に固定する。この為に、先ず、可動部210MをZ方向(上方向)に退避させ、また、固定部210Fを左右に開いておいてから、ワーク110Wを装置200の前側から、ワークキャリヤー210の固定部210F上に載置した状態で、今度は、可動部210MをZ方向(下方向)に移動させて、ワーク110Wの第1鏡筒111を、押しバネ210Sで固定部210F側に押付け、この状態で、第2鏡筒112の鍔部112F底面と外周とをワークキャリヤー210の固定部210Fで左右から挟み込んで確りと固定する。
調芯作業用装置200の第1ワークステーション(ST1)上でのワーク取付け作業が全て終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、レンズ調芯作業を行う第2ワークステーション(ST2)へと移動させる。そして、モニター画面(図示省略)をチェックしながら、移動部210Mを前後、左右に移動させて、第1鏡筒111を移動させる作業を行う。
即ち、ワークキャリヤー210は、前記した通り可動部210Mを有し、可動部210Mは、左右に対向する2部分に分かれ、この2部分が一緒に、X方向、Y方向、Z方向に移動可能となっている。また、X方向、Y方向には、2段階の移動機能、即ち、ミリ単位での粗い移動と共に、ミクロン単位での微小移動が可能であり、粗い移動機能の上に、微小移動機能が備わっているので、可動部210Mの上側に設けた押しバネ210Sで第1鏡筒111を押え、第1鏡筒111の外周を挟持し、かつ、モニター画面で調芯具合をチェックしながら、第1鏡筒111をX方向またはY方向に先ず粗い水平移動をさせ、調整の最後にミクロン単位の微小移動させ、水平方向移動によるレンズ調芯作業を完了する。
尚、チャート221は、モニター画面に表示する調芯作業用の被写体であり、必要に応じて照明光を照射する。また、第1レンズ群、第2レンズ群を通過してきたチャート221の映像光をCMOSセンサー222で撮影し、この撮影画像を、画像表示回路ユニット、制御ユニットを経てモニターに表示させるが、この部分は背景技術と全く同じであり、図示は省略した。尚、この作業は、マニュアルで実施することも、全自動化することも可能である。
調芯作業用装置200の第2ワークステーション(ST2)上での調芯作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、UV接着作業を行う第3ワークステーション(ST3)へと移動させる。そして、ワークキャリヤー210に載せる前に塗布しておいたUV接着剤113に、赤外線を照射して、接着剤113を硬化させ、第1鏡筒111と第2鏡筒112の位置関係を固定してしまう。
調芯作業用装置200の第3ワークステーション(ST3)上でのUV接着作業が終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、レンズ性能確認作業を行う第4ワークステーション(ST4)に移動させる。そして、接着剤113が硬化して、第1レンズ群と第2レンズ群の光軸位置関係が確定し、レンズユニット110が完成した段階でのレンズ性能の確認テストを行い、良品か不良品かの最終選別を行う。
調芯作業用装置200の第4ワークステーション(ST4)上でのレンズ性能確認作業が終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、ワーク取外し作業を行う第5ワークステーション(ST5)に移動させるが、ここでの作業は、レンズユニット110をワークキャリヤー210から取り外すだけである。即ち、第2鏡筒112の鍔部112F底面と外周を拘束していたワークキャリヤー210の固定部210Fを左右に開き、ワーク110Wをワークキャリヤー210から取り出し、その後、使用済みのワークキャリヤー210を、第1ワークステーション(ST1)へ戻し、再度の利用に供する。
以上述べた実施形態の効果としては、複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法において、従来一箇所で一人の作業者が行っていた作業を、複数の工程に分け、分割された夫々の作業に割り振られたワークステーションを利用しながら複数箇所で作業するので、作業セットに掛ける時間が短くなり、製品1個に掛かる時間が短縮される。また、装置の利用効率が高まるので、少ない装置と人手で、容易に生産量が増やせる。更には、作業の全自動化も可能になる。その結果、設備の削減、作業者の少数化、短時間での大量生産等で、安価な、また、作業の自動化等で、品質の安定したレンズユニットが大量に供給可能になる。その為、コスト的な面から制約されていた他部品への共有化も可能になり、更なるコストダウンを可能にする。
また、一連する全ての調芯作業を、工程毎に具体的に分別し、この作業を順次実施することで、小型カメラレンズユニットの調芯作業の全てが完璧に行われることになる。
また、一連する各作業には、それぞれ専用のワークステーションが割り振られており、全ての作業は、専用のワークステーション間を一方向に移動して順次行われるので、生産効率が最も高くなる効果がある。
次に本発明を実施するための実施例1を、図1、図2、及び図5、図6を用いて説明する。図1は本発明の実施例1において、ワークとして用いる小型カメラレンズユニットの断面図、図2は、図1のワークを用いた場合の、本発明の作業内容の集中式拡大説明図、図5は、本発明の実施例1における作業工程ブロック線図、図6は、図5の作業工程ブロック線図に基づく、ワークセンター毎の作業模式図である。尚、以下に述べる実施例1は、既に説明した実施形態と共通する部分も多い(接着剤の塗布〜UV照射迄は実施形態と同じ)ので、その部分に関しては説明を簡略化したり、省略したりする。
実施例1に用いるワークの完成した構成は、実施形態の項で図1を用いながら説明した小型カメラのレンズユニット110と全く同一であり、ここでの説明は省略する。
次に、図2、図5、図6を用いながら、本実施例1における作業内容を作業工程順に説明していく。本実施例でも、調芯作業に調芯作業用装置を用いているが、この調芯作業用装置300では、工程順に、その作業に必要にして十分な作業機器を備えた4個のワークステーション(ST1〜ST4)が配置されており、ワークキャリヤー210上に載置されたワーク110Wは、このワークステーション間を一方向に、順次移動し、かつ夫々の、ステーション毎に留まり、夫々の作業を施されてから次のステーションへと移動する。
実施例1でも調芯作業用装置300を使用する作業に先立ち、ワーク110Wの準備を行う。即ち、第1レンズ群を装着した第1鏡筒111と、第2レンズ群を装着した第2鏡筒112を用意して、第2鏡筒112の鍔部112Fに紫外線硬化型の接着剤113を塗布しておいてから、第2鏡筒112の外筒に第1鏡筒111の内筒を嵌合させておく。
本実施例1でも、ワーク110Wはワークキャリヤー210に固定されて、ワークステーション(ST1〜ST4)間を移動するが、ワークキャリヤー210の構成は、実施形態の場合と全く同一であるので、ここでの説明は省略する。
実施例1では、接着剤113の塗布の次に、図6のST1で示した様に、ワーク110Wを、調芯作業用装置の第1ワークステーション(ST1)上のワークキャリヤー210に固定する。この為、先ず、可動部210MをZ方向(上方向)に退避させ、また固定部210Fを開いておいてから、ワーク110Wをワークキャリヤー210上に載置し、続いて可動部210MをZ方向(下方向)に移動させて、ワーク110Wを押しバネ210Sでワークステーション200側に押付けながら固定部210Fで挟み込んで固定する。(図2参照)
実施例1では、第1ワークステーション(ST1)上でのワーク取付け作業が全て終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、第2ワークステーション(ST2)へと移動させる。そして、モニター画面をチェックしながら、移動部210Mを前後、左右に移動させることで第1鏡筒111を水平方向に動かしレンズ調芯作業を行う。即ち、可動部210Mの上側に設けた押しバネ210Sで第1鏡筒111を押え、第1鏡筒111の外周を挟持し、かつ、モニター画面で調芯具合をチェックしながら、第1鏡筒111をX方向またはY方向に先ず粗い水平移動をさせ、調整の最後にミクロン単位の微小移動で最適な位置を探し出す。
尚、チャート221は、モニター画面に表示する調芯作業用の被写体である。また、第1レンズ群、第2レンズ群を通過してきたチャート221の映像光をCMOSセンサー222で撮影し、この撮影画像を、図示を省略した画像表示回路ユニット、制御ユニットを経てモニターに表示させるが、この部分は背景技術と全く同じである。
実施例1では、図6における調芯作業用装置の第2ワークステーション(ST2)上での調芯作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、UV接着作業を行う第3ワークステーション(ST3)へと移動させる。そして、ワークキャリヤー210に載せる前に塗布しておいたUV接着剤113に、赤外線を照射して、接着剤113を硬化させ、第1鏡筒111と第2鏡筒112の位置関係を固定してしまう。
実施例1では次に、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、ワーク取外し作業を行う第4ワークステーション(ST4)に移動させ、第2鏡筒112の鍔部112F底面と外周を拘束していたワークキャリヤー210の固定部210Fを左右に開き、ワーク110Wをワークキャリヤー210から取り出し、その後、使用済みのワークキャリヤー210を、第1ワークステーション(ST1)へ戻し、再利用に供する。
以上説明した実施例1では、実施形態で説明した一連する調芯作業の内の、レンズ性能確認用作業を省略している。その理由は、レンズ性能確認用作業は、検査作業なので、生産を行って行く中で、完成製品の品質が安定していることが確認されれば、検査工程を省略しても支障ないからである。その為、実施例1の効果としては、少ない装置と人手で、容易に生産量が増やせ、作業の自動化も可能になり、設備の削減、作業者の少数化、短時間での大量生産等で、安価な、また、作業の自動化等で、品質の安定したレンズユニットが大量に供給可能になり、更に、コスト的な面から制約されていた他部品への共有化も可能になり、また、一連する全ての調芯作業を、工程毎に具体的に分別し、順次実施することで、小型カメラのレンズユニットの調芯作業の全てが完璧に行われ、また、一連する各作業には、それぞれ専用のワークステーションが割り振られており、全ての作業は、専用のワークステーション間を一方向に移動して順次行われるので、生産効率が最も高くなる、と言う実施形態の効果として記した効果に加え、更なるコストダウンの効果も生じる。
次に本発明を実施するための実施例2を、図1、図2、図7、図8を用いて説明する。図1は、図1は本発明の実施例2において、ワークとして用いる小型カメラレンズユニットの断面図、図2は、図1のワークを用いた場合の、本発明の作業内容の集中式拡大説明図、図7は、本発明の実施例2における作業工程ブロック線図、図8は、図7の作業工程ブロック線図に基づく、ワークセンター毎の作業模式図である。
尚、実施例2は、既に説明した実施形態や実施例1と共通する部分も多い(接着剤の塗布〜UV照射迄は実施形態および実施例1と全く同一)ので、その部分に関しては説明を簡略化したり、省略したりする。
図1に示した様に、実施例2に用いるワーク110Wの完成した構成は、実施形態や、実施例1の小型カメラのレンズユニット110と全く同一であり、ここでの説明は省略する。
次に、本実施例2における調芯作業を、図2、図7、図8を用いながら、作業工程順に説明していく。本実施例でも、調芯作業に調芯作業用装置を用いているが、この調芯作業用装置400のワークステーション(ST1〜ST3)の配置は、作業順に、ワーク取付、及びワーク取り外し作業用と、レンズ調芯、及びレンズ性能確認作業用と、UV接着作業用の各ワークステーションである。そして、一連する各作業の内、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション(ST1〜ST3)間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、レンズ性能確認用の作業にはレンズ調芯用の作業に用いたワークステーション(ST2)を、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーション(ST1)を夫々使用する。
実施例2でも、先ず、接着剤113の塗布から始る。即ち、第1レンズ群を装着した第1鏡筒111と、第2レンズ群を装着した第2鏡筒112を用意して、第2鏡筒112の鍔部112Fに紫外線硬化型の接着剤113を塗布しておいてから、第2鏡筒112の外筒に第1鏡筒111の内筒を嵌合させる。また、この為の作業には、一連するワークステーションは用いてない。
本実施例2でも、ワーク110Wはワークキャリヤー210に固定されて、ワークステーション間を移動する。ワークキャリヤーの構成は、実施形態の場合と全く同一であり、ここでの説明は省略する。
実施例2でも、図8に示した様に、接着剤113の塗布の次に、ワーク110Wを、調芯作業用装置400の第1ワークステーション(ST1)上のワークキャリヤー210に固定する。この為、先ず、可動部210MをZ方向(上方向)に退避させ、固定部210Fを開いておいてから、ワーク110Wをワークキャリヤー210上に載置し、続いて可動部210MをZ方向(下方向)に移動させて、ワーク110Wを押しバネ210Sでワークステーション側に押付けながら固定部210Fで挟み込んで固定する。(図2参照)
実施例2でも、第1ワークステーション(ST1)上でのワーク取付け作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、第2ワークステーション(ST2)へ移動させる。そして、モニター画面でチェックしながら、ワークキャリヤー210の移動部210Mを前後、左右に移動させることで第2鏡筒112を水平方向に動かし、レンズ調芯作業を行う。即ち、押しバネ210Sで第1鏡筒111を押え、また、可動部210Mで第1鏡筒111の外周を挟持し、かつ、モニター画面でチェックしながら、第1鏡筒111をX方向またはY方向に先ず粗い水平移動をさせ、調整の最後にミクロン単位の微小移動させる。
尚、チャート221は、モニター画面に表示する調芯作業用の被写体である。また、第1レンズ群、第2レンズ群を通過してきたチャート221の映像光をCMOSセンサー222で撮影し、この撮影画像を、モニターに表示させるが、この部分は背景技術と全く同じである。
実施例2で、図8における調芯作業用装置400の第2ワークステーション(ST2)上での調芯作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、第3ワークステーション(ST3)へと移動させ、予め塗布しておいたUV接着剤113に、赤外線を照射して、硬化させ、第1鏡筒111と第2鏡筒112の位置関係を固定する。
実施例2での第3ワークステーション(ST3)上でのUV接着作業が終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、レンズ調芯用の作業に用いた第2ワークステーション(ST2)迄逆方向に移動して、ここで、レンズ性能確認作業、即ち、接着剤113が硬化して、第1レンズ群と第2レンズ群の光軸位置関係が確定し、レンズユニット110が完成した段階でのレンズ性能の確認テストを行い、良品か不良品かの最終判定を行う。
実施例2での第2ワークステーション(ST2)上でのレンズ性能確認作業が終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、ワーク取付用の作業に用いた第1ワークステーション(ST1)まで更に逆方向に移動させて、ワーク取外し作業、即ち、ワークキャリヤー210の固定部210Fを左右に開き、ワーク110Wをワークキャリヤー210から取り出す作業を行う。
本実施例2では、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、レンズ性能確認用の作業にはレンズ調芯用の作業に用いたワークステーションを、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを夫々使用するので、実施形態で説明した方法と比べると生産効率は落ちるが、ワークステーションの数が少なくて済む為の生産コストダウン効果を生じる。
次に本発明を実施するための実施例3を、図1、図2、図9、図10を用いて説明する。図1は本発明の実施例3において、ワークとして用いる小型カメラレンズユニットの断面図、図2は、図1のワークを用いた場合の、本実施例の作業内容の集中式拡大説明図、図9は、本発明の実施例3の作業工程ブロック線図、図10は、図9の作業工程ブロック線図に基づく、ワークセンター毎の作業模式図である。
尚、以下に述べる実施例3は、既に説明した実施形態や第1〜2実施例と共通する部分が多い(接着剤の塗布〜UV照射迄は実施例2と全く同じ)ので、その部分に関しては説明を簡略化したり、省略したりする。
実施例3に用いるワーク110Wの完成した構成は図1に示した通りで、実施形態や、実施例1、実施例2の小型カメラレンズユニット110と全く同一であるので、ここでの説明は省略する。
次に、本実施例3における作業内容を、図2、図9、図10を用いながら、作業工程順に説明していく。本実施例で用いる調芯作業用装置400のワークステーション数は3個で、その配置は、ワークステーション(ST1〜ST3)が担当する作業の順番順に、ワーク取付、及びワーク取り外し作業用と、レンズ調芯作業用と、UV接着作業用の各ワークステーションである。そして、一連する各作業の内、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション(ST1〜ST3)間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーション(ST1)を使用する。
即ち、実施例3でも、先ず、第1レンズ群を装着した第1鏡筒111と、第2レンズ群を装着した第2鏡筒112を用意して、第2鏡筒112の鍔部112Fに紫外線硬化型の接着剤113を塗布しておいてから、第2鏡筒112の外筒に第1鏡筒111の内筒を嵌合させるが、この作業には、調芯作業用装置400は用いない。
本実施例3でも、接着剤の塗布の後、ワーク110Wはワークキャリヤー210に固定されて、ワークステーション(ST1〜ST3)間を移動する。このワークキャリヤーの構成は、実施形態の場合と全く同一であり、ここでの説明は省略する。
実施例3では、接着剤の塗布の次に、図10で示した様に、ワーク110Wを、調芯作業用装置400の第1ワークステーション(ST1)上のワークキャリヤー210に固定する。この為、先ず、可動部210MをZ方向(上方向)に退避させ、固定部210Fを開いておいてから、ワーク110Wをワークキャリヤー210上に載置し、続いて可動部210MをZ方向(下方向)に移動させて、ワーク110Wを押しバネ210Sで固定部210Fに押付けながら固定部210Fで挟み込んで固定する。(図2参照)
実施例3では、第1ワークステーション(ST1)上でのワーク取付け作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、第2ワークステーション(ST2)へ移動させる。そして、モニター画面でチェックしながら、移動部210Mを前後、左右に移動させることで第2鏡筒112を水平方向に動かし、レンズ調芯作業を行う。即ち、可動部210Mに設けた押しバネ210Sで第1鏡筒111を押え、かつ可動部210Mで第1鏡筒111の外周を挟持し、モニター画面でチェックしながら、第1鏡筒111をX方向またはY方向に先ず粗い水平移動を、最後にミクロン単位の微小移動させる。
尚、チャート221は、モニター画面に表示する調芯作業用の被写体である。また、第1レンズ群、第2レンズ群を通過してきたチャートの映像光をCMOSセンサー222で撮影し、この撮影画像を、図示を省略した画像表示回路ユニット、制御ユニットを経てモニターに表示させるが、この部分は背景技術と全く同じでよい。
実施例3で、図10における調芯作業用装置400の第2ワークステーション(ST2)上での調芯作業が終了したら、ワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、第3ワークステーション(ST3)へと移動させ、予め塗布しておいたUV接着剤113に、赤外線を照射して、硬化させ、第1鏡筒111と第2鏡筒112の位置関係を固定する。
実施例3での第3ワークステーション(ST3)上でのUV接着作業が終了したら、作業済みのワーク110Wを載せたワークキャリヤー210を、逆方向に移動させて、ワーク取付用の作業に用いた第1ワークステーション(ST1)を用いて、ワーク取外し作業を行う。
本実施例3では、実施例2と同様に、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、ワーク取付用の作業に用いた第1ワークステーション(ST1)を用いてワーク取外し作業を行うので、実施形態や、実施例1で説明した方法と比べると生産効率は落ちるが、ワークステーションの数が少なくて済む為、実施例2と同様のコストダウン効果を得られ、更に実施例2と異なりレンズ調芯用の作業に用いたワークステーション利用したレンズ性能確認作業は行わない分の更なるコストダウン効果も得られる。
本発明は、カメラ付き携帯電話に用いる様な小型カメラに限らず、ビデオカメラの様な中型カメラも含め、調芯作業を必要とする多くのレンズユニットに利用できる。また、説明を簡略化するため、本発明の実施形態や、実施例に用いるワークとしては、第1レンズ群と第2レンズ群だけを有する小型カメラレンズユニットを例にして説明してきたが、背景技術で紹介した様な第3レンズ群、更にはそれ以上のレンズ群を有するカメラレンズユニットの場合にも、本発明の方法や、本発明の装置が適用できることは言うまでもない。また、本発明の実施形態や実施例で示した作業工程の前後に、他の工程(例えば、実施形態等の説明に用いた小型カメラユニットの画像データ取り込みユニットの取り付け等や、第2レンズ群の2個のレンズの調芯作業等)を増設することも極めて容易であり、かつ有効である。
本発明の第1実施形態においてワークとして用いる小型カメラレンズユニットを用いた小型カメラユニットの断面図である。 本発明でワークに実施する作業内容の集中式拡大説明図である。 本発明の実施態様における作業工程ブロック線図である。 本発明の実施態様におけるワークセンター毎の作業模式図である。 本発明の実施例1における作業工程ブロック線図である。 本発明の実施例1におけるワークセンター毎の作業模式図である。 本発明の実施例2における作業工程ブロック線図である。 本発明の実施例2におけるワークセンター毎の作業模式図である。 本発明の実施例3における作業工程ブロック線図である。 本発明の実施例3におけるワークセンター毎の作業模式図である。 背景技術の説明にワークとして用いた小型カメラのレンズユニットの断面図である。 背景技術におけるレンズ調芯作業用装置の概略構成を示す斜視図である。 背景技術として図12で示したレンズ調芯作業用装置の一部拡大縦断面図である。
符号の説明
110 小型カメラレンズユニット
111 第1鏡筒
112 第2鏡筒
113 接着剤
120 画像データ取り込みユニット
123 撮像素子
200、300、400 調芯装置
210 ワークキャリヤー
210M 可動部
210F 固定部
210S 押しバネ
221 チャート
ST1、ST2、ST3、ST4、ST5 ワークステーション
SG1 前側レンズ
SG2 中間レンズ
SG3 後側レンズ

Claims (12)

  1. 複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業方法において、一連する各作業に従って連接して設けられた複数個のワークステーションを有するレンズ調芯装置を用いて、夫々の作業に割り振られたワークステーションを利用しながら、順次、各作業を行うことを特徴とする小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  2. 前記一連する各作業には作業順に、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、レンズ性能確認用と、ワーク取外し用の各作業を含むことを特徴とする請求項1に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  3. 前記一連する各作業には、作業順に、ワーク取付用と、レンズ調芯用と、UV接着用と、ワーク取外し用の各作業を含むことを特徴とする請求項1に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  4. 前記一連する各作業には、それぞれ専用のワークステーションが割り振られており、全ての作業は、専用のワークステーション間を一方向に移動しながら順次行われることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  5. 前記一連する各作業の内、ワーク取付用の作業から、UV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動しながら順次各作業を行い、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、レンズ性能確認用の作業にはレンズ調芯用の作業に用いたワークステーションを、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを夫々使用することを特徴とする請求項2に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  6. 前記一連する各作業の内、ワーク取付用の作業からUV接着用の作業迄は、連接したワークステーション間を一方向に移動して順次行われるが、UV接着用の作業終了後は、逆方向に移動して、ワーク取外し用の作業にはワーク取付用の作業に用いたワークステーションを使用することを特徴とする請求項3に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法。
  7. 複数のレンズ群を、光軸方向に配列する小型カメラレンズユニットのレンズ調芯作業用装置において、作業工程の各作業及び順番に従って一方向に連接して設けられた複数個のワークステーションを有することを特徴とする小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置。
  8. 前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも5個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付作業用と、レンズ調芯作業用と、UV接着作業用と、レンズ性能確認作業用と、ワーク取外し作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置。
  9. 前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも4個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付作業用と、レンズ調芯作業用と、UV接着作業用と、ワーク取外し作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置。
  10. 前記一方向に連接して設けられた複数個のワークステーション数は少なくとも3個で、該複数個のワークステーションは、ワークステーションが担当する作業の順番順に、ワーク取付、及びワーク取り外し作業用と、レンズ調芯、及びレンズ性能確認作業用と、UV接着作業用の各ワークステーションであることを特徴とする請求項7に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置。
  11. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業方法により製造したことを特徴とする小型カメラレンズユニット。
  12. 請求項7乃至10の何れか1項に記載の小型カメラレンズユニットの調芯作業用装置を用いて製造したことを特徴とする小型カメラレンズユニット。
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