JP2008128970A - 電子線照射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子線源の電子発生部材を交換する際の作業性を向上できる電子線照射装置を提供する。
【解決手段】電子線照射装置1は、電子線照射室21を有する収容部2と、収容部2に固定され、電子線照射室21へ電子線Bを照射する電子線源3とを備える。電子線源3は、着脱可能なカソード端子部17を含み、このカソード端子部17から所定方向に電子線Bを放出する電子銃16と、電子線Bを電子線照射室21に向けて透過する照射窓部12と、カソード端子部17を収容するとともに電子銃16を保持する基端部14、及び、基端部14に対し所定方向に配置されて照射窓部12を保持する先端部15を有し、先端部15と基端部14とがヒンジ部18により結合されて開閉可能となっている筒状の真空容器13とを有し、真空容器13の先端部15が収容部2に固定されている。
【選択図】 図1
【解決手段】電子線照射装置1は、電子線照射室21を有する収容部2と、収容部2に固定され、電子線照射室21へ電子線Bを照射する電子線源3とを備える。電子線源3は、着脱可能なカソード端子部17を含み、このカソード端子部17から所定方向に電子線Bを放出する電子銃16と、電子線Bを電子線照射室21に向けて透過する照射窓部12と、カソード端子部17を収容するとともに電子銃16を保持する基端部14、及び、基端部14に対し所定方向に配置されて照射窓部12を保持する先端部15を有し、先端部15と基端部14とがヒンジ部18により結合されて開閉可能となっている筒状の真空容器13とを有し、真空容器13の先端部15が収容部2に固定されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子線照射装置に関するものである。
この種の電子線照射装置として、例えば次のようなものが知られている。特許文献1に開示された電子線照射装置は、電子銃を収容する真空容器を備えており、この真空容器には真空ポンプが取り付けられている。また、電子透過窓が真空容器に対して着脱可能に構成されており、真空容器を大気開放して電子銃及び電子透過窓を交換することが記載されている。
また、特許文献2に開示された電子線照射装置は、照射対象物を収容して電子線を照射するための電子線照射室を備えており、電子線照射装置本体(すなわち電子線源)が電子線照射室に付設されている。そして、電子線照射室内にトレイを設け、このトレイによって照射対象物を搬入・搬出することが記載されている。
また、特許文献3に開示された電子線照射装置では、電子線を照射するための空間を構成する遮蔽体の一部を開閉可能な扉とし、この扉の内側に、被照射体を搬送するためのロールが配置されている。
また、特許文献4にも、電子線照射室を備える電子線照射装置が記載されている。特許文献4に記載された電子線照射装置では、電子線照射室に照射対象物を搬入・搬出するための扉と照射対象物を載せる試料台の一端とが互いに固定されている。
特開2004−170353号公報
特開2005−331417号公報
実公平7−33199号公報
特開昭60−80799号公報
電子線照射装置においては、装置外部への電子線やX線の漏洩を防止するため、例えば特許文献2〜4に記載された構成のように、照射対象物を収容して電子線を照射するための電子線照射室が設けられる。他方、電子線照射装置に用いられる電子線源には、フィラメント等の電子発生部材の交換が可能ないわゆる開放型のものがある。従来、開放型の電子線源において電子発生部材を交換する際には、電子線照射室を構成する筐体から電子線源を一旦取り外す必要があった。従って、交換後の再調整(電子線源と電子線照射室内の照射対象物との位置合わせなど)が必要となり、作業効率を低下させる一因となっていた。
本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、電子線源の電子発生部材を交換する際の作業性を向上できる電子線照射装置を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明による電子線照射装置は、照射対象物に電子線を照射するための電子線照射室を有し、該電子線照射室に照射対象物を収容する収容部と、収容部に固定され、電子線照射室へ電子線を照射する電子線源とを備え、電子線源は、電子発生部材を含み、該電子発生部材から所定方向に電子線を放出する電子銃と、電子銃からの電子線を電子線照射室に向けて透過する照射窓部と、電子発生部材を収容するとともに電子銃を保持する基端部、及び、基端部に対し所定方向に配置されて照射窓部を保持する先端部を有し、先端部と基端部とが第1のヒンジにより結合されて開閉可能となっている筒状の真空容器と、真空容器の内部を排気する真空ポンプとを有し、真空容器の先端部が収容部に固定されていることを特徴とする。
この電子線照射装置が備える電子線源は、真空容器の基端部と先端部とが第1のヒンジにより結合されて開閉可能となっており、また、真空容器には真空ポンプが設けられており、電子発生部材を交換可能ないわゆる開放型の構成を備えている。そして、この電子線照射装置においては、電子線源の真空容器の先端部が収容部に固定されている。従って、電子発生部材を交換する際には、先端部を収容部に固定したまま、真空容器を収容部から取り外すことなく基端部を開いて電子発生部材を交換することができる。このように、上記した電子線照射装置によれば、電子発生部材を交換する際に、電子線照射室を構成する収容部から電子線源を取り外す必要がないので、交換後の再調整が不要となり、作業性を向上できる。
また、電子線照射装置は、収容部が、開口部を有する本体部、及び開口部に第2のヒンジを介して開閉可能に取り付けられた蓋部を有し、電子線源の先端部が蓋部に固定されており、照射窓部が電子線照射室側から着脱可能に構成されていることを特徴としてもよい。これにより、作業者は、収容部の蓋部を開けることにより電子線源の照射窓部に容易にアクセスでき、照射窓部を容易に交換できる。従って、照射窓部を交換する際においても電子線源を収容部から取り外す必要がないので、作業性を更に向上できる。
また、電子線照射装置は、電子線源の照射窓部が蓋部の内面に対して突設されていることを特徴としてもよい。これにより、照射窓部を照射対象物により近づけることができ、照射対象物の照射位置へ電子線を精度良く照射できる。また、収容部が、電子線源の頂部ではなく基端部側へずれた位置で電子線源を支持することとなるので、電子線源を安定して支持できる。
また、電子線照射装置は、電子線源の基端部及び先端部のそれぞれが、第1のヒンジを取り付けるためのヒンジ取り付け部を複数有し、複数のヒンジ取り付け部が、真空容器の中心軸線周りに並んで配置されていることを特徴としてもよい。これにより、作業者が、第1のヒンジを取り付ける位置を複数のヒンジ取り付け部から自由に選択できるので、基端部の開閉方向を作業者が任意に設定でき、作業性を更に向上できる。
本発明による電子線照射装置によれば、電子線源の電子発生部材を交換する際の作業性を向上できる。
以下、添付図面を参照しながら本発明による電子線照射装置の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明に係る電子線照射装置の一実施形態の構成を示す正面図である。図1においては、理解を容易にするため電子線照射装置1の一部を切り欠いて示している。図2は、図1に示した電子線照射装置1のII−II線に沿った側面断面図である。図3は、図1に示した電子線照射装置1の平面図である。また、図4及び図5は、電子線照射装置1の動作の様子を示す図である。
本実施形態による電子線照射装置1は、照射対象物Aに対して電子線Bを照射するための装置であり、例えばインキの乾燥やフィルムの改質、樹脂膜の硬化、半導体部材の改質等に好適に用いられる。図1〜図3を参照すると、電子線照射装置1は、照射対象物Aに電子線Bを照射するための電子線照射室(照射チャンバー)21を有し、電子線照射室21に照射対象物Aを収容する収容部2と、収容部2に固定され、電子線照射室21へ電子線Bを照射する電子線源3と、電子線Bの照射の際に生じてしまうX線の漏洩を防ぐためのX線遮蔽箱4(図3では図示を省略)とを備えている。
収容部2は、内部が空洞となった略直方体状のステンレス製箱形容器であり、本体部22を有する。本体部22の一面(本実施形態では上面)は矩形の開口部22aとなっており、開口部22aにはヒンジ部23(第2のヒンジ)を介して蓋部24が開閉可能に取り付けられている。蓋部24は、電子線源3の真空容器13が挿通及び固定される電子線源取付部24aをその略中央付近に有している。電子線源取付部24aは、真空容器13の長手方向に沿って延びる略円筒形状に形成されており、その内径は真空容器13の外径とほぼ同じである。なお、蓋部24には、蓋部24の開閉を容易にするための取手24cが、ヒンジ部23が取り付けられた側面とは反対側の側面に取り付けられている。また、本体部22と蓋部24とが互いに重なる部分には、電子線照射室21で電子線Bの照射により二次的に発生するX線の外部への漏洩を防止するため、鉛シートまたはタングステンシートといったX線遮蔽シートが設けられるとよい。
蓋部24を開いた様子を図4に示す。蓋部24は、ヒンジ部23を支点として上方に開く。このとき、蓋部24に固定された電子線源3も蓋部24と共にヒンジ部23を支点として移動する。後述するように、本実施形態では電子線源3の照射窓部12が電子線照射室21側から着脱可能に構成されており、蓋部24がこのように開くことによって、照射窓部12へのアクセスを容易にし、作業者は照射窓部12を容易に交換することができる。なお、本実施形態のように蓋部24を上方へ開く場合、重量物である蓋部24及び電子線源3によって蓋部24が急激に閉じてしまうことを防ぐため、図4に示すように、蓋部24と本体部22との間にショックアブソーバー(緩衝部材)34が設けられることが好ましい。
図1及び図3を再び参照すると、本体部22の一側面は照射対象物Aを搬入及び搬出するための矩形の開口部22b(図1参照)となっており、開口部22bには、図示しないヒンジ部を介して扉25が開閉可能に取り付けられている。扉25には、扉25の開閉を容易にするための取手25aが取り付けられている。本実施形態では、ヒンジ部は扉25の下端に取り付けられ、取手25aは扉25の上端に取り付けられている。また、電子線照射時には、図示しないガス供給部および排出部によって、収容部2内を窒素ガス等の不活性ガスにて置換するため、開口部22aや開口部22b、電子線源取付部24aにおいては、蓋部24や扉25、真空容器13との間に気密封止部材を設けるのが好ましい。
収容部2の電子線照射室21には、XYステージ26が収容されている。XYステージ26は、照射対象物Aを支持するとともに、電子線Bの照射軸線と直交する平面内で照射対象物Aを位置決めするためのものである。また、XYステージ26上には、電子線Bの照射窓部12と照射対象物Aとの距離を調整するための調整台27が配置され、調整台27上に、照射対象物Aを載置するためのテーブル28が設けられている。そして、図5に示すように、XYステージ26、調整台27、及びテーブル28は、開口部22bへ向けて平行移動(スライド)可能となっており、扉25が開かれる際には、テーブル28が電子線照射室21の外部に移動できるしくみになっている。このしくみによって、作業者は、照射対象物Aをテーブル28上にセットする作業を容易にできる。
なお、電子線Bがテーブル28に照射されることによるX線の発生を低減するため、テーブル28は、カーボン等の軽元素素材で構成されることが好ましい。或いは、テーブル28の表面をカーボン等の軽元素素材からなる膜やシートで覆ってもよい。また、本体部22の正面には、電子線照射室21の内部を観察するための観察窓22cが設けられている。観察窓22cは、電子線照射室21内で二次的に発生するX線の漏洩を防止するため、鉛ガラス製であることが好ましい。
図1,図2に示すX線遮蔽箱4は、本体部22の上部に配置された略直方体状の箱形容器であり、電子線源3を内部に収容する。X線遮蔽箱4は、X線吸収率が極めて高い(すなわち、X線透過率が極めて低い)材料、例えばステンレス、鉛、鉄、タングステン等によって構成される。X線遮蔽箱4は、電子線源3のフィラメントを交換する際には本体部22から取り外される。
ここで、本実施形態による電子線源3の構成について詳細に説明する。図6は、電子線源3の内部構成を示す側面断面図である。電子線源3は、電子銃16を有する。電子銃16は、着脱可能なカソード端子部17を含み、カソード端子部17から所定方向に電子線Bを放出する。電子線源3は、更に、電子銃16からの電子線Bを透過する照射窓部12と、円筒形状の真空容器13と、真空容器13の内部を排気する真空ポンプ33(図1〜図3参照)とを有する。
本実施形態の電子線源3は、開放型であり、使い捨てに供される閉鎖型と異なり、真空状態を任意に作り出すことができ、電子発生部材であるフィラメント17aを含むカソード端子部17や照射窓部12の交換を可能にしている。すなわち、真空容器13は、動作時に真空状態になるステンレス鋼製の容器であって、電子線Bの照射方向の一端側(収容部2とは反対側)に位置する基端部14と、他端側(収容部2側)に位置する先端部15とに二分割されている。基端部14は電子銃16のフィラメント17aを含むカソード端子部17を収容し、電子銃16を保持する。また、先端部15は照射窓部12を保持する。基端部14と先端部15とは、ヒンジ部18(第1のヒンジ)を介して互いに結合されており、ヒンジ部18を軸にして開閉可能となっている。先端部15は蓋部24の電子線源取付部24aに固定されており、図5に示すように、基端部14がヒンジ部18を支点にして横倒しになるように回動することで、基端部14を開放させることができ、基端部14内に収容されているカソード端子部17へのアクセスを可能にする。
図7は、図6に示す電子線源3のVII−VII線に沿った断面を示す図である。図7に示すように、基端部14には複数(本実施形態では4つ)のヒンジ取り付け部14a〜14dが形成されている。ヒンジ取り付け部14a〜14dは、ヒンジ部18を基端部14に取り付けるための部分であり、各々は、平らに切削された面に複数のネジ孔が形成されてなる。また、先端部15にも基端部14のヒンジ取り付け部14a〜14dに対応するヒンジ取り付け部15a〜15d(図1,図2参照)が形成されている。ヒンジ部18は、ヒンジ取り付け部14a及び15a、14b及び15b、14c及び15c、並びに14d及び15dから任意に選択された一組のヒンジ取り付け部に螺子止めされ、基端部14及び先端部15に固定される。複数のヒンジ取り付け部14a〜14d(15a〜15d)は、真空容器13の中心軸線周りに、電子線源3の基端側から見て反時計回りに並んで配置されている。具体的には、ヒンジ取り付け部14a及び15aは真空容器13の正面に形成され、ヒンジ取り付け部14c及び15cは真空容器13の背面に形成され、ヒンジ取り付け部14b及び15b、並びに14d及び15dは、真空容器13の左右の側面に形成されている。なお、本実施形態では、一例としてヒンジ部18がヒンジ取り付け部14b及び15b(すなわち真空容器13の左側面)に取り付けられた状態を示している。
再び図6を参照する。先端部15内には、電磁偏向レンズとして機能する筒状のコイル部19が設けられると共に、コイル部19の中心を通るよう、真空容器13の長手方向に電子通路15eが延在している。また、先端部15の基端部14側の端部にはディスク板31が蓋をするように固定され、このディスク板31の中心には、電子通路15eと連通する電子導入孔31aが形成されている。
先端部15の収容部2側の端部には、電子通路15eの端に位置して電子線照射室21に向けて電子線Bを透過する照射窓部12が装着されている。この照射窓部12は、電子線照射室21に臨んで配置され、蓋部24の内面24bに対して電子線照射方向に突設されている。本実施形態では、電子線源取付部24aの電子線照射室21側の端部が蓋部24の内面24bに対して突き出ており、照射窓部12は電子線源取付部24aの端面に対して更に突き出ている。照射窓部12は、カソード端子部17(フィラメント17a)から発生して電子通路15eを通過した電子線Bを透過する窓材を含んで構成されており、先端部15に螺子等によって固定されている。従って、螺子の取り外しによって、消耗品である窓材を含む照射窓部12の交換も可能になる。
真空ポンプ33(図1〜図3参照)は、基端部14に固定されている。真空ポンプ33は、真空容器13の内部を排気して高真空状態にするためのものである。すなわち、電子線源3が真空ポンプ33を装備することによって、消耗品であるカソード端子部17や照射窓部12の交換が可能になっている。
真空容器13の基端側には、電子銃16との一体化が図られたモールド電源部34が固定されている。このモールド電源部34は、電気絶縁性の樹脂(例えば、エポキシ樹脂)でモールド成形されたものであり、金属製のケース35内に収容されている。
図8は、モールド電源部34の構成を示す側面断面図である。モールド電源部34は、電子線源3の基端側に位置して直方体形状をなすブロック状の電源本体部34aと、この電源本体部34aから電子線源3の先端側に向けて基端部14内へ突出する円柱状のネック部34bとからなる。電源本体部34a内には、高電圧(例えば、照射窓部12をアースさせる場合には最大−160kV)を発生させるようなトランスを構成させた高圧発生部34cが封入されている。
電子銃16は、ネック部34bの先端部に、電子通路15eを挟んで照射窓部12に対峙するよう配置されている。図9は、電子銃16の構成を詳細に示す側面断面図である。電子銃16は、図9に示すように、ネック部34bに装着させるグリッドベース37を有し、このグリッドベース37は、ネック部34bの先端面に埋め込まれたグリッド用端子38に対して螺子部37aを介して固定されている。
また、ネック部34bには、その先端面にフィラメント用端子39が埋め込まれている。この端子39には、ヒータソケット40がねじ込まれており、このヒータソケット40の先端にカソード端子部17が着脱自在に取り付けられている。ここで、図10は、カソード端子部17及びその周辺の構成を示す側面断面図であり、図11は、図10に示したカソード端子部17の平面図であり、図12は、図11のXII−XII線に沿った部分断面図である。カソード端子部17は、図10〜図12に示すように、フィラメント17aと、フィラメント支持ピン41と、ベース部材42と、側壁部材43と、アパーチャ部材44とを含んでいる。
フィラメント17aは、電子を発生及び放出する電子発生部材であり、電子放出効率の良い材料(たとえば、W、Mo、Re、Nd、Ta、ThW線等)からなる。フィラメント17aの中央部はV字状またはU字状に曲げられており、この中央部から電子が放出される。また、フィラメント支持ピン41は、導電性の材料(たとえば、コバール(フェルニコ)等)からなる。フィラメント支持ピン41の先端部分にはフィラメント17aの端部が固着されており、フィラメント17aとフィラメント支持ピン41とが電気的に接続されている。フィラメント支持ピン41は、ヒータソケット40に対して取り外し可能に差し込まれる。ベース部材42は、絶縁性材料(たとえば、セラミックス等)からなり、フィラメント支持ピン41を固定する。
側壁部材43は、略筒形状を呈した導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、フィラメント17aの電子放出方向側に開口43aを有している。側壁部材43は、フィラメント17aの周囲を取り囲むようベース部材42に設けられており、フィラメント17aは側壁部材43の内側に位置している。ベース部材42と側壁部材43とは、ビス45により固定されている。
アパーチャ部材44は、薄板状の導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、開口43aを被うよう側壁部材43にスポット溶接により固定されている。アパーチャ部材44は、フィラメント17aの電子放出方向前方に開口44aを有している。アパーチャ部材44の厚さは例えば0.1〜0.25mm程度に設定され、開口44aの直径は例えば1.0〜1.5mm程度に設定される。
カソード端子部17には、図9及び図10に示すように、ホルダ部材36が被せられる。そして、カソード端子部17は、押えリング46をホルダ部材36の内側に締め込むことにより、ホルダ部材36に固定される。また、カソード端子部17が固定されたホルダ部材36にはグリッド固定リング48が被され、グリッド固定リング48がグリッドベース37に螺合されることにより、グリッドベース37に固定される。このような構成によって、カソード端子部17(フィラメント17a)は、必要に応じて交換可能となっている。
ホルダ部材36は、導電性の材料(たとえば、ステンレス鋼)からなり、側壁部材43に対して位置決めされている。すなわち、ホルダ部材36の外側から螺入されたビス47の端部がホルダ部材36の内面から突出しており、ベース部材42の外周部には、ビス47の端部と係合可能なガイド溝42aが設けられている。そして、カソード端子部17がホルダ部材36に挿入される際に、ビス47の端部とガイド溝42aとが係合することにより、ホルダ部材36と側壁部材43(カソード端子部17)との位置決めがなされる。側壁部材43には、カソード端子部17に被せる際にビス47の端部と側壁部材43とが干渉しないように、ガイド溝42aに対応する位置にガイド溝43bが設けられている。
ホルダ部材36は、アパーチャ部材44の開口44aに対応する位置に開口36aを有している。ホルダ部材36の開口36aの直径は、6mm程度に設定されており、アパーチャ部材44の直径(12mm程度)よりも小さく、開口44aの直径よりも大きい。従って、アパーチャ部材44は、ホルダ部材36と側壁部材43とに挟み込まれて固定される。
このような構成の電子銃16においては、グリッド用端子38に電気的に接続されたグリッドベース37、グリッド固定リング48、及びホルダ部材36によって、グリッド電極(集束電極)が構成される。また、ヒータソケット40を介してフィラメント用端子39に電気的に接続されたカソード端子部17(フィラメント17a)によって、カソード電極が構成される。
図8に示すように、モールド電源部34の電源本体部34a内には、高圧発生部34cに電気的に接続された電子放出制御部34dが封入され、この電子放出制御部34dによって、電子の放出のタイミングや管電流などが制御されている。そして、この電子放出制御部34dが、グリッド用端子38及びフィラメント用端子39に対し、グリッド接続配線49a及びフィラメント接続配線49bを介してそれぞれ接続され、各接続配線49a,49bは、供に高電圧に印加されるゆえにネック部34b内に封入される。
すなわち、高圧発生部34cはもとより、グリッド電極に給電するグリッド接続配線49a、及びカソード端子部17(フィラメント17a)に給電するフィラメント接続配線49bは、高電圧化することになる。具体的には、照射窓部12がアースされる場合、最大−160kVを高圧発生部34cで作り出すことができる。このとき、高圧(−160kV)にフローティングされた状態で、グリッド接続配線49aには−数百Vが印加され、フィラメント接続配線49bには−2〜3Vが印加される。
また、図8に示すように、電源本体部34aは金属製のケース35内に収容され、電源本体部34aとケース35との間には隙間Cが設けられ、この隙間C内に高電圧制御部50が配置されている。このケース35には、外部電源に接続するための電源用端子51が固定され、高電圧制御部50はこの電源用端子51に接続されると共に、モールド電源部34内の高圧発生部34c及び電子放出制御部34dに対してそれぞれ配線49c,49dを介して接続されている。また、外部からの制御信号に基づき、高電圧制御部50によって、高圧発生部34cにおいて発生する電圧が高電圧(例えば160kV)から低電圧(0V)までコントロールされる。更に、電子放出制御部34dにより、電子放出タイミングや管電流などがコントロールされる。なお、隙間Cには冷却ファン52が更に配置されてもよい。
続いて、本実施形態の照射窓部12の構成について詳細に説明する。図13(a)は、照射窓部12及びその付近の構成を示す側面断面図である。また、図13(b)は、図13(a)に示す照射窓部12の主要部の拡大断面図である。また、図14は、照射窓部12の構成を示す平面図である。照射窓部12は、電子銃16から出射された電子線Bを透過して真空容器13の外部(電子線照射室21内)へ照射するための部分であり、真空容器13の先端部15の先端(電子通路15eの端部)に着脱可能に取り付けられる。
照射窓部12は、略円板状の外観を有しており、枠材61、窓材62、及び固定用部材63を有する。枠材61は、略円板状の部材であり、例えばステンレスといった金属からなる。枠材61は、先端部15の段差部15fの壁部に囲まれた平面上に配置される。枠材61には、窓材62及び固定用部材63を収容するための凹部61aと、電子線Bを通過させるための電子通過孔61cとが形成されている。このうち、電子通過孔61cは、電子線Bの出射方向に枠材61を貫通しており、枠材61の中心部分に形成されている。電子通過孔61cの真空容器13側の幅(内径)は、真空容器13の内部へ向けてテーパ状に拡大している。これに対し、真空容器13とは反対側の電子通過孔61cの幅(内径)は、電子線Bの出射方向に沿ってほぼ一定となっている。つまり電子通過孔61cは、電子出射側からほぼ一定の径を維持した部分と、その部分に連続するように、電子入射側(真空容器13側)から電子出射側に向けてテーパ状に縮径していく部分とからなる。
凹部61aは、電子通過孔61cの一端をその底面が含むように形成されており、照射窓部12の厚さ方向(すなわち電子線Bの出射方向)から見て円形状に形成されている。凹部61aの周囲には、複数のボルト穴61dが枠材61の周方向に並んで形成されており、枠材61は、ボルト穴61dにボルト64が挿通され、このボルト64が先端部15のネジ穴と螺合することにより、先端部15に装着される。なお、枠材61は、ボルト64が取り外されることによって先端部15から脱離することができる。また、枠材61には、ボルト穴61dとは別のネジ穴61eが形成されている。ネジ穴61eは、ボルト64を強く締めすぎて照射窓部12が先端部15に固着してしまい、先端部15から容易に外れなくなった場合に、適当な螺子をねじ込むことで照射窓部12を先端部15から引き離すために用いられる。
窓材62は、電子銃16から出射された電子線Bを透過して真空容器13の外部へ出射するための膜状の部材であり、電子線Bを透過する材料(例えばベリリウム、チタン、アルミニウムなど)からなる。窓材62は、例えば数μm〜10μmといった厚さに形成されており、例えばX線発生装置などに用いられる窓材と比較して極めて薄い。窓材62は、枠材61の電子通過孔61cの一端を覆うように、枠材61の凹部61aの底面上に配置されている。また、窓材62は、ロウ材65を用いて枠材61にロウ付けされることにより、電子通過孔61cを閉じるように枠材61に気密に接合されている。なお、窓材62は、ロウ付け以外にも例えば溶接によって枠材61に気密に接合されてもよい。窓材62の一方の面は真空容器13の外側に位置しており、大気に触れる。また、窓材62の他方の面は真空容器13の内側に位置している。
固定用部材63は、窓材62を枠材61に確実に固定するための部材である。固定用部材63は、中央部分に開口63aを有する円環状に形成されており、開口63aが枠材61の電子通過孔61cと連通するように、凹部61aの底面上且つ窓材62上に配設されることにより、枠材61との間に窓材62を挟んでいる。また、固定用部材63の外径は凹部61aの内径よりも小さく設定されており、固定用部材63の側面63bと凹部61aの側壁61bとの間には隙間があいている。この隙間は、部品の公差に起因して一般的に設けられる隙間よりも格段に大きな隙間であり、例えば凹部61aの内径の数パーセント〜数十パーセントといった大きさである。
また、図13(b)に示すように、固定用部材63と枠材61との間にはロウ材65が充填されており、このロウ材65の一部は窓材62にも接している。このように、固定用部材63が窓材62及び枠材61にロウ付けされることにより、窓材62が枠材61に強固に接合されるとともに、枠材61と窓材62との間の気密性が増す。なお、固定用部材63は、図14に示すようなスポット溶接痕63cを有してもよい。このスポット溶接痕63cは、固定用部材63を枠材61にロウ付けする際に、固定用部材63を仮止めのために枠材61にスポット溶接した痕である。スポット溶接は窓材62を避けて行われるため、スポット溶接痕63cは窓材62の周囲に点在する。
また、図13(b)に示すように、ロウ材65に接する側の枠材61の表面(すなわち、枠材61の凹部61aの底面)には、ロウ材65の密着性を高めるための金属膜66aが形成されている。同様に、ロウ材65に接する側の固定用部材63の表面にも金属膜66bが形成されている。金属膜66a及び66bは、ロウ材65と相性が良い金属材料(例えば銅)からなり、蒸着等によって形成される。なお、本実施形態では固定用部材63の外径が凹部61aの内径よりも小さいので、固定用部材63の側面63bと凹部61aの側壁61bとの隙間から、金属膜66aが露出することとなる。
照射窓部12と真空容器13(先端部15)との間には、Oリング67が設けられる。Oリング67は、照射窓部12と真空容器13(先端部15)との隙間を気密に封止するための部材である。Oリング67は、例えば樹脂などの弾性材料からなり、枠材61と真空容器13との間において電子通過孔61cを囲むように設けられている。また、Oリング67を収容して位置決めするための溝13aが真空容器13側に形成されており、Oリング67は溝13aに収容されている。
なお、本実施形態の電子線照射装置1における照射窓部としては、図13及び図14に示した照射窓部12以外にも、様々な構成のものが適用される。図15(a),(b)及び図16(a),(b)は、それぞれ照射窓部の構成例を示す断面図である。
図15(a)に示す形態と前述した形態(図13,図14)との相違点は、照射窓部の装着形態である。すなわち、図15(a)に示す形態では、真空容器13の先端に押さえ部材68が設けられている。押さえ部材68は、枠材61の外周部分を押さえつつ真空容器13(先端部15)と螺合(螺着)することにより、照射窓部12を真空容器13(先端部15)に固定する。具体的には、押さえ部材68は、円筒状の螺合部68aと、螺合部68aの一端に設けられた板状部68bとが一体的に形成されて成る。そして、螺合部68aの内周面にはネジ山68dが形成されており、このネジ山68dが先端部15の外周面に形成されたネジ山15gと螺合することによって、押さえ部材68が先端部15に螺着される。このとき、板状部68bが照射窓部12の枠材61を先端部15へ押さえつける。
押さえ部材68は、電子線Bを通過させるために板状部68bに形成された円形の開口68cを有する。開口68cの内径は枠材61の凹部61aの内径よりも大きく形成されており、板状部68bが固定用部材63に当接しないようになっている。
また、図15(b)に示す形態と前述した形態(図13,図14)との相違点は、照射窓部の装着形態である。すなわち、図15(b)に示す照射窓部12aは、枠材61(図13参照)に代えて枠材69を有する。枠材69は、真空容器13(先端部15)と螺合することにより真空容器13に固定される。具体的には、枠材69は、円筒状の螺合部69aと、螺合部69aの一端に設けられた板状部69bとが一体的に形成されて成る。そして、螺合部69aの内周面にはネジ山69dが形成されており、このネジ山69dが先端部15の外周面に形成されたネジ山15gと螺合することによって、照射窓部12aが真空容器13(先端部15)に螺着される。
なお、枠材69は、図13に示した枠材61と同様に、窓材62及び固定用部材63を収容するための凹部69cと、先端部15の電子通路15eと連通しており電子線Bを通過させる電子通過孔69eとを有する。そして、電子通過孔69eを閉じるように窓材62が配設されるとともに、枠材69、窓材62、及び固定用部材63がロウ材65を介して互いに接合されている。また、図15(b)に示す構成においては、先端部15は、照射窓部を位置決めするための段差部15f(図13(a)参照)を有していなくてもよい。
また、図16(a)に示す形態と前述した形態(図13,図14)との相違点は、枠材の形状である。すなわち、図16(a)に示す照射窓部12bは、枠材61(図13参照)に代えて枠材70を有する。枠材70は、略円板状の部材であり、窓材62及び固定用部材63を収容するための凹部70aと、先端部15の電子通路15eと連通しており電子線Bを通過させる電子通過孔70cと、ボルト64を通すためのボルト穴70eとを有する。枠材70の凹部70a付近は、ボルト穴70eを含む外周部分よりも厚く形成されており、凸部70dとなっている。なお、本変形例において電子通過孔70cの内径は出射方向に沿って一定に形成されているが、図3に示した電子通過孔61cのように、真空容器側の電子通過孔70cの内径がテーパ状に拡大していてもよい。
図16(b)に示す形態は、図16(a)に示した照射窓部12bを、図15(a)に示した押さえ部材68によって固定する構成を備える。すなわち、押さえ部材68は、枠材70の外周部分を押さえつつ真空容器13(先端部15)と螺合(螺着)することにより、照射窓部12bを真空容器13(先端部15)に固定する。また、電子線Bを通過させるための円形の開口68cの内径は枠材70の凸部70dの外径よりも大きく形成されており、凸部70dは開口68cから突出している。
以上の構成を備える電子線照射装置1による効果について説明する。この電子線照射装置1が備える電子線源3は、真空容器13の基端部14と先端部15とがヒンジ部18により結合されて開閉可能となっており、また、真空容器13には真空ポンプ33が設けられており、フィラメント17aを交換可能ないわゆる開放型の構成を備えている。そして、この電子線照射装置1においては、電子線源3の真空容器13の先端部15が収容部2に固定されている。従って、フィラメント17aを交換する際には、先端部15を収容部2に固定したまま、図5に示したように、真空容器13を収容部2から取り外すことなく基端部14を開いてフィラメント17aを交換することができる。このように、本実施形態の電子線照射装置1によれば、フィラメント17aを交換する際に、電子線照射室21を構成する収容部2から電子線源3を取り外す必要がないので、交換後に所望の状態で電子線を出射するための再調整(電子線源と電子線照射室内の照射対象物との位置合わせや、電子銃16と電子導入孔31aと照射窓部12との機械的な軸ずれの再調整など)が不要となり、作業性を向上できる。
また、本実施形態のように、収容部2は、照射対象物Aを収容し開口部22aを有する本体部22、及び開口部22aにヒンジ部23を介して開閉可能に取り付けられた蓋部24を有するとよい。そして、この場合、電子線源3の先端部15は蓋部24に固定され、照射窓部12が電子線照射室21側から着脱可能に構成されていることが好ましい。これにより、作業者は、収容部2の蓋部24を開けることにより電子線源3の照射窓部12に容易にアクセスでき、照射窓部12を容易に交換できる。従って、照射窓部12を交換する際においても電子線源3を収容部2から取り外す必要がないので、作業性を更に向上できる。
また、本実施形態のように、電子線源3の照射窓部12は、蓋部24の内面24bに対して突設されていることが好ましい。これにより、照射窓部12を照射対象物Aにより近づけることができ、照射対象物Aの照射位置へ電子線Bを精度良く照射できる。また、収容部2が、電子線源3の先端ではなく基端部14側へずれた位置で電子線源3を支持することとなるので、電子線源3を安定して支持できる。
また、本実施形態のように、基端部14が、ヒンジ部18を取り付けるための複数のヒンジ取り付け部14a〜14dを有し、先端部15が、ヒンジ部18を取り付けるための複数のヒンジ取り付け部15a〜15dを有し、ヒンジ取り付け部14a〜14d(15a〜15d)が、真空容器13の中心軸周りに並んで配置されていることが好ましい。これにより、作業者がヒンジ部18を取り付ける位置を複数のヒンジ取り付け部14a〜14d(15a〜15d)から自由に選択できるので、真空容器13の中心軸を基準とする基端部14の開閉方向を作業者が任意に設定でき、作業性を更に向上できる。
(変形例)
図17は、上記実施形態の一変形例として、電子線源3aの構成を示す図である。本変形例に係る電子線源3aは、上記実施形態の電子線源3の構成に加え、照射窓部12とは別の照射窓部11を更に有している。
図17は、上記実施形態の一変形例として、電子線源3aの構成を示す図である。本変形例に係る電子線源3aは、上記実施形態の電子線源3の構成に加え、照射窓部12とは別の照射窓部11を更に有している。
照射窓部11は、照射窓部12を覆っており、電子線照射室21に向けて電子線Bを透過する。照射窓部11は、電子線照射室21に臨んで配置され、蓋部24の内面24bに対して電子線照射方向に突設されている。照射窓部11は、照射窓部12に対して電子線照射方向に配置されて電子線Bを透過する窓材11aを含んで構成されている。
窓材11aは、電子線通過用の孔を有する円板状の保持部材11bに保持されており、保持部材11bの当該孔を塞ぐように設置されている。保持部材11bの縁部は円筒状の部材11cの一端に螺子等により固定されている。保持部材11b及び部材11cはいずれも導電性材料からなり、部材11cの他端は環状の絶縁部材11dを介して真空容器13の先端部15に固定されている。なお、部材11cには、照射窓部11と真空容器13との隙間を不活性ガスで満たすための導入管11e及び排出管11fが取り付けられている。
照射対象物に電子線Bを照射すると、照射対象物の成分が飛散する場合がある。本変形例では、照射窓部11が照射窓部12を覆うことにより、照射窓部12に飛散物が付着することを防止できる。また、照射窓部11を透過した電子線Bは、電子線照射室21内の気体と衝突して散乱し、電子線Bの一部は照射窓部11の保持部材11bに取り込まれる。従って、照射対象物からの飛散物が窓材11aに付着して透過率が低下した場合であっても、保持部材11bから出力される電流量を検出することにより、電子線照射量(すなわち窓材11aにおける電子線透過量)を知ることができるので、電子線透過量の低下に応じて窓材11a及び保持部材11bを交換することができる。
本発明による電子線照射装置においては、本変形例のように、照射窓部を保護するための第2の照射窓部を電子線源が有しても良い。このような構成であっても、本発明の効果を好適に得ることができる。
本発明による電子線照射装置は、上記した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態においては収容部2の蓋部24が本体部22の上面に配置されているが、蓋部は本体部の側面(正面、背面を含む)に配置されていてもよい。また、上記実施形態においては電子線源3の先端部15が収容部2の上面に取り付けられているが、電子線源の先端部は、収容部の側面(正面、背面含む)に取り付けられても良い。
1…電子線照射装置、2…収容部、3…電子線源、4…X線遮蔽箱、12…照射窓部、13…真空容器、14…基端部、14a〜14d,15a〜15d…ヒンジ取り付け部、15…先端部、16…電子銃、17…カソード端子部、17a…フィラメント、18,23…ヒンジ部、21…電子線照射室、22…本体部、22c…観察窓、24…蓋部、24a…電子線源取付部、25…扉、26…ステージ、27…調整台、28…テーブル、33…真空ポンプ、A…照射対象物、B…電子線。
Claims (4)
- 照射対象物に電子線を照射するための電子線照射室を有し、該電子線照射室に前記照射対象物を収容する収容部と、
前記収容部に固定され、前記電子線照射室へ前記電子線を照射する電子線源と
を備え、
前記電子線源は、
電子発生部材を含み、該電子発生部材から所定方向に前記電子線を放出する電子銃と、
前記電子銃からの前記電子線を前記電子線照射室に向けて透過する照射窓部と、
前記電子発生部材を収容するとともに前記電子銃を保持する基端部、及び、前記基端部に対し前記所定方向に配置されて前記照射窓部を保持する先端部を有し、前記先端部と前記基端部とが第1のヒンジにより結合されて開閉可能となっている筒状の真空容器と、
前記真空容器の内部を排気する真空ポンプと
を有し、
前記真空容器の前記先端部が前記収容部に固定されていることを特徴とする、電子線照射装置。 - 前記収容部が、開口部を有する本体部、及び前記開口部に第2のヒンジを介して開閉可能に取り付けられた蓋部を有し、
前記電子線源の前記先端部が前記蓋部に固定されており、
前記照射窓部が前記電子線照射室側から着脱可能に構成されていることを特徴とする、請求項1に記載の電子線照射装置。 - 前記電子線源の前記照射窓部が前記蓋部の内面に対して突設されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の電子線照射装置。
- 前記電子線源の前記基端部及び前記先端部のそれぞれが、前記第1のヒンジを取り付けるためのヒンジ取り付け部を複数有し、
前記複数のヒンジ取り付け部が、前記真空容器の中心軸線周りに並んで配置されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の電子線照射装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006317497A JP2008128970A (ja) | 2006-11-24 | 2006-11-24 | 電子線照射装置 |
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JP2009068973A (ja) * | 2007-09-12 | 2009-04-02 | Hamamatsu Photonics Kk | 電子線照射装置 |
-
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- 2006-11-24 JP JP2006317497A patent/JP2008128970A/ja active Pending
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