JP2008128394A - 伸縮性ホース及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 無負荷状態で第1のピッチとなるように螺旋状の芯材3を予備成形する。ホースの最大伸張状態において前記芯材3が軸方向に圧縮され第2のピッチとなるように、前記芯材3と柔軟なホース壁2aとを一体化して、伸縮性ホース1を成形する。
【選択図】 図1
Description
また、前記ホース壁が螺旋状に捲回された帯状体で形成され、前記帯状体がその先行するものと側縁部が互いに重ね合わされ、その重合部に前記芯材が埋設されていてもよい(請求項2)。
また、前記ホース壁に沿って補強体が螺旋状に捲回一体化され、前記補強体に前記芯材が一体化されていてもよい(請求項3)。
また、本発明は、請求項3に記載のホースを製造する方法であって、帯状体を螺旋状に捲回し、その先行するものと隣接する側縁同士を接合してホース壁を形成する工程、前記ホース壁の外周に沿って前記補強体を構成する芯材受部を螺旋状に捲回すると共に、前記芯材受部と前記ホース壁を一体化する工程、無負荷時に第1のピッチとなるように螺旋状の芯材を予備成形する工程、前記芯材を第1のピッチから第2のピッチへと圧縮する工程、前記芯材を第2のピッチに圧縮した状態で前記芯材受部に設置する工程、前記芯材が設置された前記芯材受部に前記補強体を構成する蓋部を覆設する工程、とからなる伸縮性ホースの製造方法である(請求項4)。
また、ホース壁の張力と芯材の伸張力が釣り合った状態でホースの最大伸張状態となっているので、伸縮性ホースの自立性を改善することができ、ホースは無負荷状態においてもある程度は一定の形状を保持しうる棒状の部材として扱うことができる。従って、ホース設置時においてもホースが途中で曲折してしまうことが防止でき、設置作業を容易にすることができる。
図1は本発明の実施例を示した一部断面正面図である。伸縮性ホース1はホース壁2aと螺旋状に形成された芯材3とが接着一体化されて構成される。ホース壁2aは帯状体2を螺旋状に捲回し、その隣接する側縁部を接着して形成されている。図示したホース最大伸張状態において、芯材3があらかじめ予備成形された第1のピッチよりも軸方向に圧縮された第2のピッチとなるように、ホース壁2aに接着一体化されている。
使用する接着剤は帯状体2や芯材3への接着性がよいような汎用の接着剤が使用できる。空調用であれば溶剤を用いない熱可塑性の接着剤を使用することが望ましい。
図2は本発明の第2の実施例を示した一部断面正面図である。第2の実施例の伸縮性ホース11においては、ホース壁21aを構成する帯状体21がポリエチレン樹脂製のフィルム、芯材31が硬鋼線からなっている。さらに、帯状体21はその先行するものと側端部が互いに重なり合うように螺旋状に捲回一体化され、その重合部21bには無負荷時に第1のピッチとなるように予備成形された芯材31が軸方向に圧縮され第2のピッチとされた状態で埋設されている。帯状体21の重合部21bは、ホース成形時に熱ローラなどにより加熱され熱溶着される。なお、本実施例においては、芯材31は重合部21bに非接着状態で埋設されているが、芯材31に接着剤を塗布するなどして接着状態で埋設してもよい。
図3は本発明の第3の実施例を示した一部断面正面図である。
第3の実施例の伸縮性ホース12においては、ホース壁22aを形成する帯状体22は隣接する側縁同士が互いに突き合わせられるように捲回され、その突合せ部分が熱可塑性樹脂からなる螺旋状の補強体4によって接合一体化されホース壁22aを構成している。螺旋状の補強体4はホース壁22aの外周に設けられている。螺旋状の芯材32は、ホース12の最大伸張時に芯材32が第2のピッチに圧縮された状態となるように、補強体4に一体化されている。
帯状体22はポリエチレン樹脂製のフィルム、芯材32はポリエチレン樹脂で被覆された硬鋼線、補強体4は硬質ポリエチレン樹脂で構成されている。押し出し機から溶融状態で押し出される補強体4が、帯状体22の側縁部の突合せ部分外周に螺旋状に捲回され、帯状体22,22と熱融着により一体化される。さらに、補強体4の外周には、無負荷時に第1のピッチとなるように予備成形した螺旋状の芯材32がガイド等により軸方向に圧縮され第2のピッチとなった状態で捲回され、補強体4と熱融着により一体化される。しかる後に補強体を冷却固化することによって、第3の実施例に係る伸縮性ホース12を得ることができる。なお、補強体4と帯状体22を熱溶着し、冷却固化した後に、芯材32と補強体4を接着剤を用いることによって接着一体化することもできる。
図4は本発明の他の実施例を示した一部断面正面図である。本実施例に係る伸縮性ホース13は第3の実施例の伸縮性ホース12の補強体4に芯材32を埋設してなるものであり、その他は伸縮性ホース12と同様の構成である。伸縮性ホース13の補強体41は芯材受部41aと蓋部41bで構成されている。本実施例に係る伸縮性ホースは、第3の実施例にかかる伸縮性ホース12を製造する一連の工程を行った後に、さらに、芯材32と芯材受部41aを覆うように溶融状態の蓋部41bを捲回し、芯材受部41aと熱溶着させた後に冷却固化して得ることができる。なお、芯材32は受部41aと蓋部41bの間に非接着状態で設置してもよいし、接着状態で設置してもよい。芯材32を芯材受部41aや蓋部41bに対し接着状態とするか非接着状態とするかは、芯材32の材質や接着剤の有無により適宜選択でき、非接着として芯材32が補強体4内で動けるようにした場合には、特にホースの可撓性を良くすることができる。
図5は本発明の他の実施例を示した一部断面正面図である。伸縮性ホース14は第4の実施例に係る伸縮性ホース13に設けられた螺旋状補強体41,41の間に、さらに螺旋状の補強体42、42を設置したものであり、その他の構成は、伸縮性ホース13と同様の構成である。伸縮性ホース14のホース壁22aの外周には補強体41と補強体42が2条の螺旋状で捲回され、ホース壁22aと熱融着一体化されている。補強体42は受部42aと蓋部42bで構成されている。受部42aに銅線5a,5bが非接着状態で捲回設置され、銅線5a,5bを覆うように蓋部42bが受部42aと熱融着により一体化される。なお、銅線5a,5bは受部42aと蓋部42bの間に非接着状態で設置されているが、接着状態で設置されてもよい。また、銅線5a,5bは銅線に樹脂被覆されたものを使用してもよい。また、本実施例では補強体がホース壁22aに対し2条の螺旋状に捲回されているが、3条の螺旋状に捲回することもできる。捲回される螺旋の条数を増やすことによって、芯材32の数や銅線5a,5bの数を必要に応じて増やすことができる。
(a)工程では、帯状体22が周知のホース成形軸に対して螺旋状に捲回され、その先行するものと隣接する側縁同士が突き合わされるように捲回される。なお、隣接する側縁同士はこの工程では非接着状態であってもよいが、第2の実施例に示したように側縁どうしを重ね合わせて接着するようにしても良い。
図7(1b)の伸縮性ホースは、第2の実施例の伸縮性ホース11の重合部21bの外周に沿って補強体41を螺旋状に捲回したものである。これにより、ホースの耐久性、保形性を向上することができる。さらに、溶融状態の補強体41を帯状体21の重合部21bに捲回することによって、補強体41の持つ熱によって帯状体21の重合部21bを熱溶着することが可能となり、より効率的にホースの製造ができる。
図7(1c)の伸縮性ホースは、第3の実施例の伸縮性ホース12の帯状体22を重ねあわせ、その重合部の外周に沿って溶融状態の補強体4を螺旋状に捲回し、その補強体4に芯材32を設置したものである。これにより、図7(1b)の伸縮性ホースと同じく、確実に帯状体22,22を一体化することができ、ホースの耐久性を向上することができる。
図7(1d)の伸縮性ホースのように、図7(1b)の実施例と図7(1c)の実施例を組み合わせたような構成のホースとしても良い。
2,21,22, 帯状体
2a,21a,22a, ホース壁
21b 重合部
3,31,32, 芯材
4,41,42 補強体
41a,42a 受部
41b,42b 蓋部
5a,5b 銅線
Claims (4)
- 無負荷時に最大伸張状態となるように柔軟なホース壁に沿って芯材が螺旋状に捲回一体化されたホースであって、無負荷時に第1のピッチとなるように予備成形された前記芯材が、前記ホースの最大伸張状態において第2のピッチとなるように圧縮された状態で前記ホース壁に一体化されていることを特徴とする伸縮性ホース。
- 前記ホース壁が螺旋状に捲回された帯状体で形成され、前記帯状体がその先行するものと側縁部が互いに重ね合わされ、その重合部に前記芯材が埋設されていることを特徴とする請求項1記載の伸縮性ホース。
- 前記ホース壁に沿って補強体が螺旋状に捲回一体化され、前記補強体に前記芯材が一体化されていることを特徴とする請求項1または2記載の伸縮性ホース。
- 請求項3に記載のホースを製造する方法であって、
帯状体を螺旋状に捲回し、その先行するものと隣接する側縁同士を接合してホース壁を形成する工程、
前記ホース壁の外周に沿って前記補強体を構成する芯材受部を螺旋状に捲回すると共に、前記芯材受部と前記ホース壁を一体化する工程、
無負荷時に第1のピッチとなるように螺旋状の芯材を予備成形する工程、
前記芯材を第1のピッチから第2のピッチへと圧縮する工程、
前記芯材を第2のピッチに圧縮した状態で前記芯材受部に設置する工程、
前記芯材が設置された前記芯材受部に前記補強体を構成する蓋部を覆設する工程、
とからなる伸縮性ホースの製造方法。
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