JP2008127267A - 導電性粉体及びその焼結体 - Google Patents

導電性粉体及びその焼結体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008127267A
JP2008127267A JP2006317010A JP2006317010A JP2008127267A JP 2008127267 A JP2008127267 A JP 2008127267A JP 2006317010 A JP2006317010 A JP 2006317010A JP 2006317010 A JP2006317010 A JP 2006317010A JP 2008127267 A JP2008127267 A JP 2008127267A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mol
conductive powder
indium
powder
tin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006317010A
Other languages
English (en)
Inventor
Makoto Mizutani
眞 水谷
Masatoshi Shibata
雅敏 柴田
Asami Nishimura
麻美 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP2006317010A priority Critical patent/JP2008127267A/ja
Publication of JP2008127267A publication Critical patent/JP2008127267A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)

Abstract

【課題】インジウム使用量の低減が可能で、優れた導電性を有する導電性粉体を提供する。
【解決手段】アルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素を含む酸化物原料を不活性ガス雰囲気中で焼成して得られ、BET比表面積測定法により測定した平均粒径が200nm以下である導電性粉体。
【選択図】なし

Description

本発明は、導電性粉体及びその焼結体に関する。さらに詳しくはアルミニウム成分の含有率が高く、結晶性及び電気伝導性に優れる導電性粉体に関する。
インジウム−スズ酸化物(ITO)を主とする導電性酸化物粉末(粒子)の透明導電膜への利用が盛んになっている。導電性酸化物粉末を透明導電性膜とするには、例えば、一次粒子の粒径が約0.1μm以下の導電性酸化物粉末を溶媒とバインダー樹脂からなる溶液中に分散させ、これをガラス、プラスチック等の基材に塗布、印刷、浸漬、スピンコート又は噴霧等の手段で塗工し、乾燥する方法がある。
こうして作製した透明導電膜は、ガラス、プラスチック等の帯電防止やほこりの付着防止に有効であり、ディスプレーや計測器の窓ガラスの帯電防止やほこりの付着防止用として利用されている。
さらに、ICパッケージ回路形成、クリーンルーム内装材、各種ガラスやフィルム等の帯電防止やほこりの付着防止、塗布型透明電極又は赤外線遮蔽材料等の用途に利用もしくは検討が行われており、今後の需要の伸びが期待されている。
このような利用の拡大に伴って、特に導電性に優れたITO粉末の需要が高まっているが、原料となるインジウムが希少金属であり埋蔵量も少ないため、インジウムの含有量の少ない透明導電性材料の開発が望まれている。
特許文献1には、鉄やアルミニウム等の3価の元素を添加したインジウム元素の含有量が90モル%以下の導電性粉末が開示されている。しかし、この導電性粉末はインジウムとスズを主体とするものであり、インジウム含有率が80モル%以下で、アルミニウムの含有量が6モル%を超える導電性粉末は開示されていない。また、不活性ガス雰囲気中での焼成についての開示もない。さらに、製造方法として後述する共沈法を採用している。
特許文献2には、アルミニウム置換スズ含有酸化インジウム粒子からなる導電性粉体が開示されている。しかし、この導電性粉末もインジウムとスズを主体とするものであり、インジウム含有率が80モル%以下で、アルミニウムの含有量が8モル%を超える導電性粉末は開示されていない。また、不活性ガス雰囲気中での焼成についての開示もない。さらに、製造方法として後述する共沈法を採用している。
共沈法とは、複数の金属塩溶液又は金属水酸化物溶液から水素イオン濃度を調節して沈殿を形成し、これを洗浄した後に加熱処理する導電性粉末の製造方法である。
例えば特許文献1では、インジウム、アルミニウム、スズのそれぞれの溶液を混合し、スズ−アルミニウム含有インジウム水酸化物の沈殿を形成し、これを焼成して導電性粉末を得ている。また、特許文献2では、インジウムとスズを含有する水酸化物を形成させた後に、アルミニウム化合物を加えて懸濁液の状態で熟成し、固液分離して、得られた固体を焼成して導電性粉末を得ている。
しかし、上記製造方法は、プロセスが複雑であり廃水処理等にもコストがかかるという大きな問題点があった。
特開2004−111106号公報 特開2005−179096号公報
本発明の目的は、インジウム使用量の低減が可能で、優れた導電性を有する導電性粉体を提供することである。
本発明は上述の問題に鑑みなされたものであり、アルミニウム、インジウム及びスズの酸化物粒子を機械的に混合し、これを不活性ガス中で加熱処理を行うことにより粉体に良好な導電性が生じること、及び平均粒径が200nm以下の微粒子の粉体が得られることを見出し、本発明を完成した。
本発明によれば、以下の導電性粉体及びその焼結体が提供される。
1.アルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素を含む酸化物原料を不活性ガス雰囲気中で焼成して得られ、BET比表面積測定法により測定した平均粒径が200nm以下である導電性粉体。
2.酸素を除く全原子に占める前記アルミニウム元素の含有率が10mol%<アルミニウム元素<90mol%である1に記載の導電性粉体。
3.酸素を除く全原子に占めるインジウム元素及びスズ元素の含有率がそれぞれ、10mol%<インジウム元素≦85mol%、1mol%≦スズ元素<30mol%である2に記載の導電性粉体。
4.100kg/cmの圧力印加時の電気伝導度が0.001S/cm以上である1〜3のいずれかに記載の導電性粉体。
5.1〜4のいずれかに記載の導電性粉体を焼結してなる焼結体。
本発明によれば、インジウム使用量の低減が可能で、優れた導電性を有する導電性粉体を提供することができる。
本発明の導電性粉体は、アルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素を含む酸化物原料を不活性ガス雰囲気中で焼成して得られるものである。
インジウム元素の含有率が低い原料では、粉砕の際に格子欠陥が多く入るため、大気中で焼成しても電気伝導度が上がらない。本発明の導電性粉体は、不活性ガス中で焼成を行うことにより、上記格子欠陥が修復され、例えば、インジウム含有量が金属元素のモル比で80%以下であっても良好な導電性が生じることが考えられる。
導電性粉体の電気伝導を担うバンド構造において、アルミニウム及びインジウムは共にバンド幅の広いS軌道からなり、電子の動きやすさに変化がないので、インジウムをアルミニウムで置換しても大きな伝導度の低下が起こらないと推測される。また、本発明の導電性粉体の製造過程において、アルミニウム成分は、焼成工程においてインジウム成分の固溶した部分に残存していると推測される。従って、本発明の導電性粉体は、例えば、アルミニウムの含有率が50mol%を超える範囲においても優れた電気伝導度を有する。
本発明の導電性粉体は、BET比表面積測定法により測定した平均粒径が200nm以下であり、好ましくは100nm以下である。導電性粉体の平均粒径が200nmを超える場合、光の散乱が多くなり、透明性が著しく損なわれるおそれがある。
上記BET比表面積測定法とは、粉体粒子表面に吸着占有面積が既知の分子を液体窒素の温度で吸着させ、その量から試料の比表面積を求める方法である。
本発明の導電性粉体において、酸素を除く全原子に占めるアルミニウム元素の含有率は、好ましくは10mol%<アルミニウム元素<90mol%である。アルミニウム元素が10mol%以下の場合、相対的に高価なインジウムの含有率が高くなりコストが高くなるおそれがある。一方、アルミニウム元素が90mol%以上の場合、導電性が非常に低くなるそれがある。
本発明の導電性粉体において、酸素を除く全原子に占めるアルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素の含有率は、好ましくは10mol%<アルミニウム元素<90mol%、10mol%<インジウム元素≦85mol%、1mol%≦スズ元素<30mol%、より好ましくは15mol%≦アルミニウム元素≦70mol%、20mol%≦インジウム元素≦80mol%、2mol%≦スズ元素≦15mol%である。
インジウム元素が10mol%以下の場合、導電性が非常に低くなるおそれがある。一方、インジウム元素が85mol%を超える場合、高価なインジウムの含有率が高くなり、コストが高くなるおそれがある。
スズ元素が1mol%未満及び30mol%以上の場合、導電性が非常に低くなるおそれがある。
上記導電性粉体中の各元素の含有率は、出発原料の各元素粉末の配合量により調整することができる。
尚、酸化物粉体中の各元素の含有率は、ICP発光分析により測定した値であるが、出発原料における各原子の含有率と焼成後の含有率は、ほぼ同じ値である。
本発明の導電性粉体は、アルミニウム酸化物、インジウム酸化物及びスズ酸化物を混合して、混合物を調製し、混合物を不活性ガス雰囲気中で加熱処理して得ることができる。
共沈法が水酸化物等を出発原料とするのに対し、本発明の導電性粉体の製造方法は、主に用いる出発原料が、アルミニウム、インジウム及びスズの酸化物であることから、還元処理がいらず、得られる導電性粉体の結晶性が良好である。さらに、不活性ガス雰囲気中で比較的高温(通常500℃以上)で焼成するので、結晶性がさらに向上し、電子の散乱が少なくなり、電気伝導性が向上するという特徴を有する。
また、本発明の導電性粉体の製造方法は、共沈法と異なり、多量の溶媒を必要とせず、混合の際に溶媒を使用しない、又は少量の溶媒で混合することができる。従って、廃水処理が不要、又は少量の廃水処理で導電性粉体を製造することができる。
導電性粉体の出発原料としては、上述した元素の酸化物を使用できる。即ち、酸化インジウム、酸化スズ及び酸化アルミニウム(活性アルミナ)である。これらの原料を焼成後の導電性粉体が10mol%<アルミニウム元素<90mol%となるように、好ましくは10mol%<アルミニウム元素<90mol%、10mol%<インジウム元素≦85mol%、1mol%≦スズ元素<30mol%となるように、より好ましくは15mol%≦アルミニウム元素≦70mol%、20mol%≦インジウム元素≦80mol%、2mol%≦スズ元素≦15mol%となるように、混合して使用する。
活性アルミナは、表面積が非常に大きく微粒子化に有効であり、アルミニウム元素の含有率が10mol%以下の場合、平均粒径が200nm以下の粉体を製造するのが困難になるおそれがある。また、インジウム元素の含有率が85mol%超の場合、原料が焼結しやすくなり、平均粒径が200nm以下の粉体を製造するのが困難となるおそれがある。
尚、上記混合の際に分散剤等を添加した水、アルコール等の少量の溶媒を用いてもよい。
本発明の導電性粉体の製造方法において、出発原料として、上記酸化物原料のほかに、本発明の目的を阻害しない範囲で、アルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素の硝酸塩、炭酸塩、水酸化物を用いることもできる。加えて、酸化チタン、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化鉄、酸化銅等の遷移金属酸化物をさらに用いることができる。また、酸化亜鉛、酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属を用いることもできる。
導電性粉体の製造方法において、混合は好ましくは機械的混合である。機械的混合とは、混合溶液を共沈させて混合物を得るといった化学反応を利用した混合以外の混合手段である。
機械的混合としては、例えば各種ミキサーを用いた混合が挙げられる。
尚、焼成過程で原料が粒成長しやすい場合があるので、これら原料の粒径は目的物である粉体の粒径よりも小さいほうが好ましい。このため、出発原料を予め混合した後、ボールミル等で混合、粉砕することが好ましい。例えば、原料が塊状である場合には、機械的に粉砕して粉体状とした後、機械的混合する。
上記出発原料物質を、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガス雰囲気中で焼成する。使用する不活性ガスとしては、入手容易性の観点から、窒素が好ましい。
焼成工程は、上記出発原料の混合物を上記不活性ガス中で加熱処理する。
加熱処理温度は、通常、1000℃以下が好ましい。1000℃を超える温度の場合、粒成長が激しく微粒子を作製するのが難しい。また、加熱時間は、加熱温度に依存し、加熱温度が高温であれば数秒程度、低温であれば1時間程度以下で十分である。例えば、加熱温度が1000℃を超える場合、加熱時間は好ましくは10分以下であり、加熱温度が500〜1000℃である場合、加熱時間は好ましくは30分以下であり、加熱温度が500℃未満の場合、加熱時間は好ましくは数時間程度である。
加熱処理が高い加熱温度で行われる場合、原料の粒成長が激しいので、処理時間は短時間が好ましい。一方、低い温度で行われる場合、粒成長は抑えられるが、酸化インジウムと酸化スズとの反応が遅くなるので、処理時間が長時間であると導電性が向上し好ましい。
上記加熱処理に用いる反応炉は、不活性ガスを充填でき、炉内を不活性ガス雰囲気で維持できるものであれば特に限定されない。例えば、公知の電気炉等を用いて実施できる。
こうして得られた焼成後の混合物を、解砕することにより導電性粉体が得られる。解砕方法は特に限定されず、ボールミルやジェットミル等の機械的粉砕方法を用いて乾式で解砕してもよく、ビーズミル等を用いて湿式で解砕してもよい。
本発明の導電性粉体は、高い導電性を有する。具体的には導電性粉体を加圧して圧縮させた状態とし、加圧が100kg/cmのときの電気伝導度(導電率)が1×10−3S/cm以上であり、好ましくは1×10−2S/cm以上である。
尚、電気伝導度について上限を特に規定する必要はないが、本発明の導電性粉体の電気伝導度の上限値としては、例えば10S/cm程度の値が考えられる。
上記導電性粉体には、出発原料の一部又は全部が焼結している状態のもの(焼結体)も含まれる。ここで焼結体とは出発原料粉体を融点以下の温度で焼成して得られる無機酸化物であって、粉体間の結合が生じた状態が観察されるものを意味する。
本発明の導電性粉体は、その粒径によって様々な用途に用いることができる。例えば、ゴムやプラスチック等への白色導電性フィラーや、焼結体原料として用いる場合は、粒径が25nm〜200nmであると好ましく、透明導電性が要求される用途では10nm〜100nmが好ましい。尚、透明性が求められる用途以外の場合には、粒径が数μm程度までの導電性粉体を使用することができる。
また、導電性粉体自体の持つ機能を利用して、本発明の導電性粉体は帯電防止剤、熱線遮蔽材等、各種用途に用いられる。
本発明の導電性粉体は、例えば水、アルコール、トルエン等の有機溶媒を用いて、ビーズミル等により湿式で解砕することで超微粒子(平均粒径:10〜100nm程度)の分散液が作製可能である。
この分散液をアクリル樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂等のバインダー、リン酸エステル、フタル酸エステル、脂肪族塩基酸エステル等の可塑剤等と混合することにより導電性塗料とすることもできる。
これら導電性塗料を、ガラス、プラスチック等の基材に塗布、印刷、浸漬、スピンコート又は噴霧等の手段で塗工し、乾燥することにより透明導電膜とすることができる。この膜は、ガラス、プラスチック等の帯電防止やほこりの付着防止に有効である。また、ディスプレーや計測器の窓ガラスの帯電防止やほこりの付着防止用として利用できる。
本発明の導電性粉体を原料として焼結体にして使用することもできる。例えば、本発明の導電性粉体を公知の方法にて、例えばCIP成型(冷間静水圧成型)にて圧縮成型体を作製し、不活性ガス中で焼結して焼結体とすることもできる。
具体的には、本発明の導電性粉体にバインダーを混合して所定の形状に成型し、不活性ガス雰囲気中で900℃から1700℃で1分から100時間焼結を行うことで焼結体を得ることができる。バインダーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリブチラール、ポリアクリル酸等が挙げられる。
上記製造方法のほか、導電性粉体の出発原料である活性アルミナ、酸化インジウム及び酸化スズを混合し、成型した後、焼結して焼結体を直接製造することもできる。上記製造方法を用いて焼結体を製造する場合、不活性ガス雰囲気中で焼結する必要がある。
本発明の焼結体は、高い導電性を有する。例えば、100kg/cmの圧力印加時の電気伝導度は、1S/cm以上である。
尚、電気伝導度について上限を特に規定する必要はないが、本発明の焼結体の電気伝導度の上限値としては、例えば10S/cm程度の値が考えられる。
本発明の焼結体は導電性に優れているため、例えば、導電性膜を形成するときに使用されるスパッタリングターゲットとして好適に用いることができる。
実施例1
活性アルミナ(広島和光株式会社製、BET表面積139m/g)4.545g、酸化インジウム粉末(フルウチ化学株式会社製、純度99.99%(BET表面積35.6m))3.536g、及び遊星ボールミルにてあらかじめ微粉砕した酸化第二スズ(フルウチ化学株式会社製、純度99.99%(BET表面積15m))1.919gを秤量し、メノウ乳鉢で混合した後、ボールミルで24時間混合した。混合した粉体から1gを採取してアルミナボートに載せ、石英管にいれて管状炉に挿入した。窒素(99.999%)を0.5L/分の流量で流しながら、焼成した。焼成条件は、室温から900℃まで約10分で昇温させた後、900℃で5分間保持した後、1時間かけて冷却した。得られた粉体は薄青味色であった。
この粉体を加圧しながら四端子法で電気伝導度を測定した。100kg/cmの荷重をかけた時の電気伝導度は0.1S/cmであり、良好な電導性を有することが明らかになった。またBET比表面積から得られた導電性粉体の平均粒径は27nmであり、超微粒子の導電性粉体が得られた。具体的には、平均粒径は窒素吸着によるBET比表面積測定法により比表面積を測定し、下記式から算出した値である。
平均粒径(μm)=6/(密度×比表面積)
尚、上記密度はX線解析測定の結果から格子定数を計算し、それから計算される格子体積と格子内に存在する原子の重量から計算した。
得られた粉体のICP発光分析装置により元素比を測定した結果、電気伝導度及び粒径を表1に示す。尚、金属元素の組成割合(mol比)は酸素を除く全原子に対する割合を示す。
実施例2〜4
表1に示す配合量及び焼成条件に従って実施例1と同様にして導電性粉体を得た。得られた結果を表1に示す。
また、実施例2で作製した導電性粉体のSEM(走査型電子顕微鏡)写真を図1に示す。実施例2の導電性粉体は、BET比表面積から求めた平均粒径と同等の粒径が確認され、また角が明瞭になっており結晶性が良好な粉体であることが確認された。
比較例1
熱処理条件を大気雰囲気中にした以外は実施例2と同じにして導電性粉体を得た。得られた結果を表1に示す。
実施例5
実施例2で得られた導電性粉体をCIP成型により圧縮成型体を作製した。この圧縮成型体をアルミナボートに乗せ、石英管に入れて管状炉に挿入した。窒素ガスを0.5L/分の流量で流しながら、1100℃にまで昇温して、1100℃で6時間保持し、焼結体を得た。得られた焼結体を四端子法により電気伝導度を測定したところ、1200S/cmと非常に高い電気伝導度を示した。
本発明の導電性粉体は、透明導電性塗料、プラスチックの添加剤(白色フィラー、帯電防止、静電気防止、電磁シールド等)、透明導電性薄膜材料、紫外線遮蔽材料、機能性塗料材料(導電性塗料、熱線反射塗料)等に使用できる。
また、本発明の焼結体は透明導電性薄膜を形成するためのスパッタリングターゲット等に使用できる。
実施例2で作製した導電性粉体のSEM(走査型電子顕微鏡)写真である。

Claims (5)

  1. アルミニウム元素、インジウム元素及びスズ元素を含む酸化物原料を不活性ガス雰囲気中で焼成して得られ、
    BET比表面積測定法により測定した平均粒径が200nm以下である導電性粉体。
  2. 酸素を除く全原子に占める前記アルミニウム元素の含有率が10mol%<アルミニウム元素<90mol%である請求項1に記載の導電性粉体。
  3. 酸素を除く全原子に占めるインジウム元素及びスズ元素の含有率がそれぞれ、10mol%<インジウム元素≦85mol%、1mol%≦スズ元素<30mol%である請求項2に記載の導電性粉体。
  4. 100kg/cmの圧力印加時の電気伝導度が0.001S/cm以上である請求項1〜3のいずれかに記載の導電性粉体。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の導電性粉体を焼結してなる焼結体。
JP2006317010A 2006-11-24 2006-11-24 導電性粉体及びその焼結体 Pending JP2008127267A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317010A JP2008127267A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 導電性粉体及びその焼結体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006317010A JP2008127267A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 導電性粉体及びその焼結体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008127267A true JP2008127267A (ja) 2008-06-05

Family

ID=39553472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006317010A Pending JP2008127267A (ja) 2006-11-24 2006-11-24 導電性粉体及びその焼結体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008127267A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017048073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 国立大学法人 香川大学 セラミックス焼結体及びその製造方法、並びにそのセラミックス焼結体からなる部材

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000003618A (ja) * 1998-06-12 2000-01-07 Dowa Mining Co Ltd スズドープ酸化インジウム粉とその製造方法
JP2004111106A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Dowa Mining Co Ltd 導電性粉末及びその製造方法並びにそれを用いた導電性塗料及び導電性塗膜
JP2004143022A (ja) * 2001-11-16 2004-05-20 Hitachi Maxell Ltd スズ含有酸化インジウム粒子とその製造方法、ならびに導電性塗膜と導電性シート
JP2005179096A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Hitachi Maxell Ltd アルミニウム置換スズ含有酸化インジウム粒子とその製造方法、ならびに該粒子を用いた導電性塗料、導電性塗膜および導電性シート

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000003618A (ja) * 1998-06-12 2000-01-07 Dowa Mining Co Ltd スズドープ酸化インジウム粉とその製造方法
JP2004143022A (ja) * 2001-11-16 2004-05-20 Hitachi Maxell Ltd スズ含有酸化インジウム粒子とその製造方法、ならびに導電性塗膜と導電性シート
JP2004111106A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Dowa Mining Co Ltd 導電性粉末及びその製造方法並びにそれを用いた導電性塗料及び導電性塗膜
JP2005179096A (ja) * 2003-12-17 2005-07-07 Hitachi Maxell Ltd アルミニウム置換スズ含有酸化インジウム粒子とその製造方法、ならびに該粒子を用いた導電性塗料、導電性塗膜および導電性シート

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017048073A (ja) * 2015-08-31 2017-03-09 国立大学法人 香川大学 セラミックス焼結体及びその製造方法、並びにそのセラミックス焼結体からなる部材

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5071800A (en) Oxide powder, sintered body, process for preparation thereof and targe composed thereof
JP5109418B2 (ja) ZnO蒸着材及びその製造方法並びにZnO膜の形成方法
JP5349587B2 (ja) 酸化インジウム焼結体、酸化インジウム透明導電膜及び該透明導電膜の製造方法
JP4994068B2 (ja) 酸化物導電性材料及びその製造方法
TWI433823B (zh) 複合氧化物燒結體、複合氧化物燒結體之製造方法、濺鍍靶材及薄膜之製造方法
JP2018002577A (ja) 負熱膨張材及びそれを含む複合材料
JP4134314B2 (ja) 導電性粉末の製造方法
JPH07258836A (ja) アルミニウムドープ酸化亜鉛焼結体およびその製造方法並びにその用途
JP2019212800A (ja) 酸化亜鉛バリスタ
JP6159867B1 (ja) 透明導電膜形成用ターゲット、透明導電膜形成用ターゲットの製造方法及び透明導電膜の製造方法
TW201837214A (zh) 濺鍍靶材、濺鍍靶材之製造方法、非晶質膜、非晶質膜之製造方法、結晶質膜及結晶質膜之製造方法
JP2008115024A (ja) 導電性酸化物粉体及び導電性酸化物粉体の製造方法
JP2012101945A (ja) マイエナイト含有酸化物の製造方法
JP3367149B2 (ja) 導電性酸化物粉末の製造方法
JP2008127267A (ja) 導電性粉体及びその焼結体
JP4586126B2 (ja) Ito粉体およびその製造方法、ito塗料、並びにito導電膜
JP6146773B2 (ja) 酸化物焼結体及びその製造方法
JP5074727B2 (ja) 錫ドープ酸化インジウムナノ粒子
JP2008115025A (ja) 省インジウム系ito微粒子及びその製造方法
TWI568676B (zh) ITO powder and its manufacturing method
JP2007326741A (ja) 導電性酸化物粉体及び焼結体
JP2009179515A (ja) In4Sn3O12多結晶粉末及びその焼結体、並びにそれらの製造方法
JP5562000B2 (ja) 酸化物焼結体及びその製造方法
JP2008285378A (ja) 導電性金属酸化物粉末、その製造方法、および、焼結体
JP6356290B2 (ja) 酸化物焼結体及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090522

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120424

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120619