JP2008127061A - 包装容器 - Google Patents

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秀樹 田部井
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Abstract

【課題】耐溶剤性、耐薬品性、耐候性を向上させ、ラテックスアレルギー等の生じるおそれが少なく、しかも、良好な感触を得ることのできる包装容器を提供する。
【解決手段】所定の薬液2を貯える容器本体1と、容器本体1の首部3に装着されて薬液2の流出を制御するバルブ機構10と、容器本体1の首部3に着脱自在に螺嵌されてバルブ機構10を被覆するキャップ20とを備える。そして、バルブ機構10を、容器本体1の首部3に嵌着される弁座11と、弁座11に嵌入されてその開口12に接離可能に接触し、押圧されることにより弁座11の開口12を開放する弁体13と、弁体13を被覆する弾性の塗布部材18とから構成し、塗布部材18を透過性のシリコーンゴム発泡体により成形する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体を外部に流出させる包装容器に関し、より詳しくは、バルブ機構の塗布体に関するものである。
従来、身体の炎症等を抑える薬液は小型の包装容器に充填されることが少なくないが、この薬品用の包装容器は、図示しないが、薬液を貯える容器本体と、この容器本体の首部に装着されて薬液の流出を制御するバルブ機構と、容器本体の首部に着脱自在に螺嵌されてバルブ機構を覆うキャップとを備えて構成されている(特許文献1、2、3参照)。
バルブ機構は、容器本体の首部に嵌着される弁座と、この弁座に嵌入されてその開口に接離可能に接触し、押圧されることにより弁座の開口を開放する弁体と、この弁体を覆う弾性の塗布部材とから構成されている。塗布部材は、多数の細孔を有する天然ゴム、ウレタン、あるいはポリエチレン製の発泡体を使用して透過性の円板に形成される。
このような薬品用の包装容器は、塗布部材が身体に押し付けられ、弁座から弁体が離隔されると、容器本体内の薬液が弁座の開口から塗布部材に滲透し、塗布部材の表面から薬液が身体に滲み出る。
特開平11‐227818号公報 特開平11‐9700号公報 実開平05‐91691号公報
従来における包装容器は、以上のように構成され、塗布部材が天然ゴム製の発泡体を使用して形成される場合には、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性に欠けたり、最近話題のラテックスアレルギーの生じるおそれが考えられる。また、塗布部材がウレタンやポリエチレン製の発泡体を使用して形成される場合には、耐候性も良くない上、身体に接触させた際の感触がザラザラで好ましくないという問題がある。
本発明は上記に鑑みなされたもので、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性を向上させ、ラテックスアレルギー等の生じるおそれが少なく、しかも、良好な感触を得ることのできる包装容器を提供することを目的としている。
本発明においては上記課題を解決するため、液体を貯える容器本体の開口部に、液体の流出を制御するバルブ機構を取り付けたものであって、
バルブ機構を、容器本体の開口部に嵌められる弁座と、この弁座に嵌められてその開口に接離可能に接触し、押圧されることにより弁座の開口を開放する弁体と、この弁体を覆う塗布体とから構成し、この塗布体を透過性のシリコーンゴム発泡体により形成したことを特徴としている。
なお、シリコーンゴム発泡体は、
(A)1分子中に少なくともアルケニル基を2個以上含有するオルガノポリシロキサン100重量部
(B)BET比表面積50m/g以上の煙霧質及び沈降性シリカから選択される1種類以上の補強性充填剤 1〜100重量部
(C)有機発泡剤 1〜30重量部
からなる組成物を備え、この組成物に硬化触媒が含有されることにより硬化発泡することが好ましい。
また、シリコーンゴム発泡体に、多孔質充填剤を5〜200重量部含有させることができる。
さらに、シリコーンゴム発泡体の気泡発泡部を、物理的な力を作用させることにより破泡することもできる。
ここで、特許請求の範囲における液体は、特に限定されるものではなく、少なくとも各種の医薬品、医薬部外品、マーカ等の顔料、化粧水、洗剤、薬液等が含まれる。容器本体は、透明、不透明、半透明のいずれでも良く、屈曲の有無を特に問うものではない。
本発明によれば、塗布体を透過性のシリコーンゴム発泡体により形成するので、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性を向上させ、ラテックスアレルギー等の生じるおそれが少ないという効果がある。また、身体に塗布体を接触させても、良好な感触を得ることができるという効果がある。
また、シリコーンゴム発泡体に、多孔質充填剤を5〜200重量部含有させれば、シリコーンゴム発泡体の独立した気泡が連続気泡になり、透過性が向上して液体を円滑に流出させることができる。
また、シリコーンゴム発泡体の気泡発泡部を、圧力等の物理的な力を作用させることにより破泡すれば、シリコーンゴム発泡体の独立した気泡が連続気泡になり、透過性が向上して液体の良好な流出が期待できる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態を説明すると、本実施形態における包装容器は、図1や図2に示すように、所定の薬液2を貯える容器本体1と、この容器本体1の首部3に装着されて薬液2の流出を制御するバルブ機構10と、容器本体1の首部3に着脱自在に螺嵌されてバルブ機構10を被覆するキャップ20とを備え、バルブ機構10の表面の塗布部材18をシリコーンゴム発泡体により成形するようにしている。
容器本体1、バルブ機構10、及びキャップ20は、例えばポリエチレン、EVA、ポリエステル等の成形材料を使用してブロー成形されたり、射出成形される。容器本体1は、略ボトル形を呈した半透明の有底円筒形に成形され、その細い首部3の外周面には雄螺子4が螺刻形成されており、所定量の薬液2を貯えるよう機能する。
バルブ機構10は、容器本体1の首部3の開口に嵌着される弁座11と、この弁座11に嵌入されてその開口12に接離可能に接触し、押圧されることにより弁座11の開口12を開放する弁体13と、弁座11の天井にクリップリング17を介して嵌着され、弁体13を被覆する弾性の塗布部材18とから構成される。
弁座11は、断面略逆U字形を呈した半透明のキャップ形に成形され、丸い天井の中心部には丸い開口12が貫通して穿孔されており、この開口12が容器本体1内の薬液2を流通させる。また、弁体13は、弁座11の内周面に嵌合して圧接するリング14を備え、このリング14の周方向には、斜め上方向に湾曲しながら傾斜する複数のばね片15が所定の間隔をおいて屈曲可能に一体形成されており、この複数のばね片15の先端部には、弁座11の開口12に下方から嵌入して圧接する略円錐台形の弁子16が一体形成される。
キャップ20は、断面略逆U字形に成形され、内周面には雌螺子が螺刻形成されており、この雌螺子が容器本体1の雄螺子4と螺合することにより、バルブ機構10の塗布部材18を照明に伴う乾燥等から保護するよう機能する。
さて、バルブ機構10の塗布部材18は、着色された透過性のシリコーンゴム発泡体により円板に成形され、弁体13の弁子16に上方から接触する。シリコーンゴム発泡体は、シリコーンコンパウンドを含む組成物の発泡、あるいは多孔質充填剤含有のシリコーンコンパウンドを含む組成物の発泡により成形される。シリコーンコンパウンドは、多孔質充填剤含有の有無に係わらず、通常、特定の熱硬化性オルガノポリシロキサン、煙霧質、沈降性シリカ等の補強性充填剤が含有される。
特定の熱硬化性オルガノポリシロキサンは、1分子中に少なくともアルケニル基を2個以上有するオルガノポリシロキサンである。このオルガノポリシロキサンは、ケイ素元素にオルガノ基が結合されている。このケイ素元素に結合されているオルガノ基としては、アルケニル基、アルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基があげられる。このうち、1分子中に少なくともアルケニル基を2個以上有するアルケニル基としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基があげられ、好ましくはビニル基が良い。
アルケニル基以外でケイ素元素に結合する有機基としては、アルキル基として、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等があげられる。また、アリール基としては、フェニル基、トリル基、キシリル基等があげられる。また、ハロゲン化アルキル基としては、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等があげられる。このうち、メチル基が最適である。
オルガノポリシロキサンの分子構造としては、例えば直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が例示される。また、25℃における粘度は、1,000mPa・s以上、好ましくは10,00,000mPa・s以上が良い。具体的には、分子鎖の両末端ジメチルビニルシロキシ基で封鎖したポリジメチルシロキサン、分子鎖の両末端をジメチルビニルシロキシ基で封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖の両末端をトリメチルシロキシ基で封鎖したジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体等も例示される。
式:(CH3)3SiO1/2で示されるシロキサン単位、式:(CH3)2(CH2=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位、式:SiO4/2で示されるシロキサン単位とからなる多元ポリオルガノシロキサンも例示される。また、メチル基の一部又は全部は、他のアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基で置換しても良い。他のアルキル基としては、エチル基、プロピル基等が例示される。また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等が例示される。また、ハロゲン化アルキル基としては、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が例示される。ビニル基の一部又は全部は、アリル基、プロペニル基等のアルケニル基で置換してあっても良い。これらは、単独で用いられても良く、組み合わせて混合物として用いられても良い。
シリコーンコンパウンドには、煙霧質やシリカ等の補強性充填剤が含有される。これらの含有物は、シリコーンゴム発泡体の機械的強度を向上させ、さらには発泡状態を安定化させるよう機能する。煙霧質シリカとしては、アエロジルやキャボシル等が例示される。また、シリカとしては、焼成シリカや沈降性シリカ等の粉末体が最適である。沈降性シリカとしては、ニプシルやゼライトスーパークロス等が例示される。いずれも、通常、シリコーンゴムの配合に用いられる物質を用いれば良い。
沈降性シリカや焼成シリカ等のシリカ粉末は、例えばオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物で表面処理した粉末が好ましい。これらは、単独で用いても良く、組み合わせて用いても良い。また、煙霧質、シリカ、カーボンブラックは、単独又は組み合わせて用いられる。特に、得られる発泡体の機械的強度を十分向上させるには、BET比表面積が50m/g以上であることが好ましい。
シリコーンコンパウンド中の補強性充填剤の配合量は、オルガノポリシロキサン100重量部当り1〜100重量部、特に1〜50重量部が好ましい。これは、配合量が少なすぎると、所定の導電性や補強性を得ることができない場合があり、逆に多すぎると、組成物ヘの配合が困難になるからである。さらに、組成物の加工性が低下したり、硬化後のゴム特性の低下を招くからである。
シリコーンコンパウンドに追加する多孔質充填剤としては、ゼオライト、シラスバルーン、高分子多孔質粉体材料等が例示されるが、コストやシリコーン材料との混練のしやすさ等を考えれば、ゼオライトやシラスバルーン等、無機質のものが好ましい。これらは連続気泡を生成する。具体的には、ゼオライト、シラスバルーン、高分子多孔質粉体材料等が例示されるが、コストやシリコーン材料との混練のしやすさ等を考慮すれば、ゼオライト、シラスバルーン等、無機質のものが好適である。
多孔質充填剤の平均粒径は、0.1〜100μm の範囲が良い。これは、0.1μmより小さい場合には、その連泡性が著しく劣り、逆に100μm より大きい場合には、シリコーンゴム中への分散が不十分となるからである。具体的な例示としては、日本化学工業(株)製のゼオスター、鈴木油脂工業(株)製のゴッドボール、楠本化成(株)製のセピオライト等が市販されており、容易に入手して使用することが可能である。
シリコーンコンパウンドに追加する多孔質充填剤の配合量は、シリコーンコンパウンド100重量部に対して5〜200重量部が好ましい。これは、本成分が5重量部未満の場合には、十分な連泡性を得ることができないからである。逆に、200重量部を超えて配合する場合には、スポンジ硬度が非常に高くなり、機械的強度も大きく低下して好ましくないからである。
シリコーンゴム発泡体の組成物には、シリコーンコンパウンドと共に有機発泡剤が含有される。この点、従来からシリコーンゴムの発泡に用いられてきている発泡剤を広く使用することが可能である。例えば、アゾ系化合物、ニトロソ化合物、スルホニルヒドラジド化合物、カルボニルヒドラジン化合物、ジアジド化合物等の発泡剤が使用される。
アゾ系化合物としては、アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2−アゾビスイソブチレート、アゾジカルボンアミド、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)等があげられる。また、ニトロソ化合物としては、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソテレフタルアミド等があげられる。
スルホニルヒドラジド化合物としては、p−トルエンスルホニルヒドラジド、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、ジフェニルスルホン−3,3’−ジスルホニルヒドラジド等があげられる。また、カルボニルヒドラジン化合物としては、2−プロペン酸ヒドラジド、アセチルヒドラジン等があげられる。また、ジアジド化合物としては、4,4’−ジアジドジフェニル、4,4’−ジアジドベンゾフェノン、2,5−ジアジドトルエン等があげられる。
これらは、単独で用いても良いし、上記の中から、あるいは本発明の目的を達成可能な範囲でその他の有機発泡剤と組み合わせて用いても良い。特に、微細なセル目が必要な場合には、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)を用いることが好ましい。
発泡剤の配合割合は、シリコーンコンパウンド中のオルガノポリシロキサン100重量部に対して1〜30重量部が好ましい。多孔質充填剤を含まないシリコーンコンパウンドの場合、シリコーンコンパウンド100重量部に対しては、1〜30重量部の範囲で選択される。これは、発泡剤成分が1重量部未満の場合には、スポンジの形成に十分な分解発生ガスが発生しないという理由に基づく。逆に、30重量部を超えて配合する場合には、多量の分解発生ガスを生じてスポンジ表面から漏出し、スキン層の表面平滑性を著しく悪化させるという理由に基づく。
なお、所定量の多孔質充填剤を含むシリコーンゴムコンパウンドの場合、有機発泡剤の割合は、0.25〜28.3重量部が良い。
上記組成物は硬化触媒を含むが、この場合、ラジカル型硬化反応、又はヒドロシリル化型硬化反応に適する硬化触媒が用いられる。ラジカル型硬化反応で使用する触媒としては、例えば有機過酸化物があり、この有機過酸化物としては、従来公知のものを使用することができる。例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、p−メチルベンゾイルパーオキサイド、o−メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,6−ビス(t−ブチルパーオキシカルボキシ)ヘキサン等があげられる。特に、セル目の揃った発泡体を得るためには、硬化速度の速いベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等と硬化速度の緩やかなt−ブチルパーベンゾエート、2,5−ジメチル−ビス(2,5−t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド等を併用すると良い。
ヒドロシリル化型硬化反応で使用する触媒としては、例えば白金系化合物があり、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸があげられる。また、アルコール変性塩化白金酸や錯体もあげることができ、例えば白金とジケトンの錯体、塩化白金酸とオレフィン類の錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体等があげられる。これらは、例えばアルミナ、シリカ、カーボンブラック等の担体に担持させて使用することが多い。これらの中でも、塩化白金酸とアルケニルシロキサンの錯体は、ヒドロシリル化反応触媒としての触媒活性が高いので好適である。特に、特公昭42−22924号公報に開示されているような塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサン錯体が良い。
硬化触媒の配合量は、シリコーンコンパウンド中のオルガノポリシロキサンの配合量を根拠に随時定められる。例えば、オルガノポリシロキサン100万重量部に対し、白金金属原子として1〜1000重量部、好ましくは1〜100重量部である。
上記組成物には、通常、硬化抑制剤を併せて含有することが好ましい。これは、硬化抑制剤を加えれば、硬化速度を適切に調整することができるからである。この硬化抑制剤としては、例えばアセチレン系化合物、エンイン化合物をあげることができ、シロキサン化合物もあげられる。
硬化抑制剤となるアセチレン系化合物としては、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−ブチン−3−オール等が例示される。また、エンイン化合物としては、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等が例示される。また、シロキサン化合物としては、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラビニルシクロテトラシロキサン、1,3,5,7−テトラメチル−1,3,5,7−テトラヘキセニルシクロテトラシロキサン等が例示される。
この外、1分子中にビニル基を5重量%以上持つオルガノシロキサン化合物をもあげられる。例えばその中でも、分子鎖の両末端をシラノール基で封鎖したメチルビニルシロキサン、分子鎖の両末端をシラノール基で封鎖したメチルビニルシロキサン・ジメチルシロキサン共重合体等があげられる。また、トリアゾール類の硬化抑制剤、フォスフィン類の硬化抑制剤、メルカプタン類の硬化抑制剤をあげることもできる。トリアゾール類の硬化抑制剤としては、ベンゾトリアゾール等があげられる。
硬化抑制剤の配合量は、シリコーンコンパウンド中の熱硬化性オルガノポリシロキサン100重量部に対し、0.001〜5重量部の範囲内であることが好ましい。
発泡硬化にヒドロシリル化型硬化反応を使用する場合、架橋剤を用いる。この架橋剤としては、分子中に2個以上のヒドロシリル基を含むポリオルガノシロキサン化合物が通常用いられる。架橋剤として使用できるポリオルガノシロキサンとしては、分子鎖の両末端をジメチルハイドロジェンシロキシ基が封鎖したポリジメチルシロキサン、分子鎖の両末端をトリメチルシロキシ基が封鎖したポリメチルハイドロジェンシロキサン、分子鎖の両末端をトリメチルシロキシ基が封鎖したジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体があげられる。また、環状ポリメチルハイドロジェンシロキサンもあげられる。
式:(CH)HSiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるポリオルガノシロキサンをあげることができる。メチル基の一部又は全部は、他のアルキル基、アリール基、ハロゲン化アルキル基で置換してあっても良い。他のアルキル基としては、エチル基、プロピル基等があげられる。また、アリール基としては、フェニル基、トリル基等があげられる。また、ハロゲン化アルキル基としては、3,3,3−トリフルオロプロピル基等があげられる。これらは単独で用いられても良く、組み合わされて用いられても良い。
架橋剤の配合量は、シリコーンコンパウンド中のオルガノポリシロキサンの配合量を根拠に随時定められる。架橋剤の配合量が少ない場合、十分な硬化が得にくい傾向があり、逆に多すぎる場合には、発泡体硬化物の機械的特性が低下する傾向があるので留意すべきである。具体的には、オルガノポリシロキサンのアルケニル基に対する本成分中のケイ素原子結合水素原子のモル比が0.01〜20の範囲内となる量、好ましくは0.1〜10の範囲内となる量、特に好ましくは0.1〜5の範囲内となる量である。これは、本成分の配合量が少ない場合には、十分な硬化が得にくい傾向があり、逆に多すぎる場合には、発泡体硬化物の機械的特性が低下する傾向があるからである。
上記組成物には以上の成分の他、本発明による効果を阻害しない範囲で半補強性ないし非補強性の充填剤を配合させると良い。この半補強性ないし非補強性の充填剤としては、粉砕シリカ、ケイソウ土、金属炭酸塩、クレー、タルク、マイカ、酸化チタン等が例示される。また、シリコーンゴム組成物に従来から用いられている耐熱添加剤、難燃剤、酸化防止剤、加工助剤等も配合することができる。さらに、カーボン、フェライト粉末等を配合し、高周波誘電加熱で成形しても良い。
なお、半補強性ないし非補強性の充填剤は、シリコーンコンパウンドの一部として含まれていても良い。
上記において、身体に薬液2を塗布する場合には、身体の所定箇所に包装容器の塗布部材18を強く押し付ければ良い。すると、バルブ機構10の弁座11から弁体13が複数のばね片15を屈曲させつつ離隔し、容器本体1内の薬液2が弁座11の開口12から塗布部材18に滲透し、塗布部材18の表面から薬液2が身体の所定箇所に滲み出ることとなる。
上記によれば、加熱加硫することで発泡する人体不活性のシリコーンを発泡させて塗布部材18の材料に使用するので、ラテックスアレルギーを何ら引き起こすことなく、耐候性、耐溶剤性、耐薬品性、耐候性、耐久性に優れた塗布部材18を得ることができる。また、塗布部材18の材料に肌荒れ防止性や生体適合性を有する滑らかなシリコーン発泡体を使用し、ウレタンやポリエチレンを使用しないので、身体に接触させた際の肌触りがきわめて良好となる。
また、シリコーンゴム発泡体のオルガノポリシロキサン100重量部に対し、多孔質充填剤を5〜200重量部配合し、加熱加硫すれば、塗布部材18の気泡が十分な連続気泡となるので、円滑な薬液2の浸出が期待できる。また、塗布部材18の気泡発泡部をプレス等の物理的な力で破泡すれば、気泡が十分な連続気泡となるので、良好な薬液2の浸出が期待できる。
以下、本発明に係る包装容器の実施例を比較例と共に説明する。
実施例1
先ず、ニーダである混練器中において、珪素原子に結合した全置換基に対する炭素数2以上の置換基(ビニル基)の割合が0.44モル%の無色透明流動性固体両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン共重合体(粘度2000万mPa・s、ウィリアムス可塑度90)を100重量部と、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、アエロジルR972)30重量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサン2重量部を均一に混合し、窒素通気雰囲気下で150℃/1時間加熱しながら混合して冷却し、混練物を調製した。
こうして混練物を調製したら、ミキシングロールを使用し、冷却状態にて上記混練物100重量部に対してベンゾイルパーオキサイド0.3重量部、ジクミルパーオキサイド0.5重量部、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)5.0重量部を均一に混練し、組成物を調製した。
次いで、上記組成物を一軸押出機を使用して高さ50mm、幅150mmの寸法に賦形し、炉内雰囲気250℃のIR加熱炉で15分間加熱発泡硬化させて一次加硫し、その後250℃のオーブンに4時間加熱し、二次加硫した。この得られたシリコーンゴム発泡体を23℃の雰囲気中にて24時間放置した後の断面寸法は、高さ165mm、幅420mmであった。
そして、得られたシリコーンゴム発泡体をスライサーにより厚さ2.0mmにカットした後、直径23.0mmに打ち抜き、シリコーンゴム発泡体製の塗布部材を製造した。こうして塗布部材を製造したら、この塗布部材を薬液の入った包装容器のバルブ機構にセットし、薬液の塗布量を測定してその結果を表1にまとめた。
表1中、塗布量の測定試験方法としては、100mlの包装容器の内部に薬液を80ml入れ、逆さにして塗布部材をコピー用紙に10Nの荷重をかけながら、1回/秒の速度で10回押し付け、その後の重量増加分を塗布量とすることとした。
実施例2
先ず、混練器中において、珪素原子に結合した全置換基に対する炭素数2以上の置換基(ビニル基)の割合が0.44モル%の無色透明流動性固体両末端ビニルジメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン、ビニルメチルシロキサン共重合体(粘度2000万mPa・s、ウィリアムス可塑度90)を100重量部と、表面がジメチルジクロロシランで処理された乾式シリカ(日本アエロジル製、アエロジルR972)30重量部、両末端ジメチルヒドロキシシリル基封鎖の重合度が約10のジメチルポリシロキサン2重量部を均一に混合し、窒素通気雰囲気下で150℃/1時間加熱しながら混合し、冷却して混練物を調製した。
次いで、ミキシングロールを使用し、冷却状態にて上記混練物100重量部に対してジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(メチルハイドロジェンシロキサンの量は、0.7モル/100g)1.7重量部、塩化白金酸溶液(塩化白金酸5重量部を2−エチルヘキサノールに希釈したもの)0.1重量部、3−メチル−1−ブチン−3−オール0.05重量部、ジメチル−1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボキシレート)5.0重量部、人工ゼオライト15.0重量部を均一に混練し、組成物を調製した。
次いで、実施例1と同様に一軸押出し機を用いて賦形し、その後、一次加硫、二次加硫を実施して23℃雰囲気放置後の断面寸法を測定したところ、高さ155mm、幅410mmであった。さらに、実施例1と同様にスライス、打ち抜きを実施し、シリコーンゴム発泡体製の塗布部材を製造した後、薬液の塗布量を測定してその結果を表1にまとめた。
実施例3
実施例2で得られたシリコーンゴム発泡体を油圧プレス機にセットしてシリコーンゴム発泡体の気泡壁を破泡した。その他は実施例1と同様にして薬液の塗布量を測定し、測定結果を表1にまとめた。
比較例
従来用いられていた天然ゴム製の塗布部材を使用し、実施例1と同様に塗布量を測定してその結果を表1にまとめた。
Figure 2008127061
本発明に係る包装容器の実施形態を模式的に示す分解斜視説明図である。 本発明に係る包装容器の実施形態におけるバルブ機構を模式的に示す分解斜視説明図である。
符号の説明
1 容器本体
2 薬液(液体)
3 首部(開口部)
10 バルブ機構
11 弁座
12 開口
13 弁体
15 ばね片
16 弁子
18 塗布部材(塗布体)
20 キャップ

Claims (4)

  1. 液体を貯える容器本体の開口部に、液体の流出を制御するバルブ機構を取り付けた包装容器であって、
    バルブ機構を、容器本体の開口部に嵌められる弁座と、この弁座に嵌められてその開口に接離可能に接触し、押圧されることにより弁座の開口を開放する弁体と、この弁体を覆う塗布体とから構成し、この塗布体を透過性のシリコーンゴム発泡体により形成したことを特徴とする包装容器。
  2. シリコーンゴム発泡体は、
    (A)1分子中に少なくともアルケニル基を2個以上含有するオルガノポリシロキサン100重量部
    (B)BET比表面積50m/g以上の煙霧質及び沈降性シリカから選択される1種類以上の補強性充填剤 1〜100重量部
    (C)有機発泡剤 1〜30重量部
    からなる組成物を備え、この組成物に硬化触媒が含有されることにより硬化発泡する請求項1記載の包装容器。
  3. シリコーンゴム発泡体に、多孔質充填剤を5〜200重量部含有させた請求項1又は2記載の包装容器。
  4. シリコーンゴム発泡体の気泡発泡部を、物理的な力を作用させることにより破泡した請求項1、2、又は3記載の包装容器。
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