JP2008126649A - 空気入りタイヤの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】高品質なタイヤが得られるタイヤの製造方法の提供。
【解決手段】この製造方法は、その吐出口8に溝16を有する口金2を用いて、その裏面22に押出方向に延在する凸条を備えるサイドウォール用ゴムシートが成形される工程と、この裏面がカーカスプライと当接するように、このゴムシートがカーカスプライにも貼り付けられてグリーンタイヤが得られる工程と、このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含む。好ましくは、この製造方法では、上記吐出口8は、多数の上記溝16を備える。これらの溝16は、幅方向に並んでいる。これらの溝16のピッチは、2.5mm以上3.5mm以下である。好ましくは、この製造方法では、上記溝16の断面形状は半円である。この円の半径は、0.55mm以上0.65mm以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤの製造方法に関する。
タイヤは、グリーンタイヤから得られる。このグリーンタイヤでは、多数のゴム部材が積層されている。ゴム部材の具体例としては、インナーライナー、カーカスプライ、サイドウォール用ゴムシート、ベルトプライ、トレッド用ゴムシート等が挙げられる。このグリーンタイヤは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、グリーンタイヤのゴム組成物は流動する。加熱により、ゴム組成物において架橋反応が起こる。この工程は、加硫工程と称される。
グリーンタイヤの成形時に、このグリーンタイヤにエアーが咬み込まれることがある。このエアーは、ゴム部材と他のゴム部材との間に存在する。加硫工程でのゴム組成物の流動により、エアーは移動する。この移動により、エアーはグリーンタイヤの外へと排出されうる。しかし、移動が不十分な場合、エアーがタイヤに残留して、エアー溜まりが形成される。
エアー溜まりは、タイヤの品質を阻害する。例えば、カーカスプライとサイドウォールとの間にエアーが残留すると、サイドウォールに疵が発生する。疵を有するサイドウォールは、補修される。補修には、手間がかかる。しかも、エアーの残留は、タイヤのユニフォーミティを損なう。
エアー溜まりの形成を抑えうるタイヤの製造方法が、特開2006−51711公報に開示されている。この製造方法には、ゴムストリップが用いられる。このゴムストリップには、空気の移動を促す複数の排気溝が設けられている。
特開2006−51711公報
タイヤのエアー溜まりの形成が防止されるために、このエアーが溜まりやすい部位に相当する箇所が局部的に厚くされたサイドウォール用ゴムシートを用いてタイヤが製造される場合がある。この場合、カーカスプライとサイドウォールとの間に存在するエアーは、加硫工程において押し出されうる。このタイヤでは、エアー溜まりは形成されない。しかし、このタイヤは、タイヤ質量の増加を招来する。
車両には、この車両のサイズに適したタイヤが装着される。このため、様々なサイズのタイヤが用意される。タイヤは、一対のサイドウォールを備えている。タイヤを製造するために、タイヤのサイズ毎に、最適なサイズのサイドウォール用ゴムシートが準備される。エアー溜まりが形成される部位は、タイヤのサイズ毎に異なる。前述のようにしてエアー溜まりの形成が抑えられる場合、このゴムシートの局部的に厚くされる箇所はタイヤのサイズ毎に変えられる。このため、一つのサイズのゴムシートが、互いにサイズの異なる複数のタイヤに用いられ得ない。エアー溜まりの形成が防止されるためには、タイヤのサイズ毎にこのゴムシートが準備されなければならない。量産工場において、製造されるタイヤのサイズ毎にこのゴムシートを準備することは困難である。この製造方法は、製造コストの上昇を招来する。
エアー溜まりの形成が抑えられるために、ホーリングにより、孔が形成されたカーカスプライが用いられる場合がある。この場合、タイヤにこの孔が残存する恐れがある。
本発明の目的は、高品質なタイヤが得られるタイヤの製造方法の提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、
(1)その吐出口に溝を有する口金を用いて、その裏面に押出方向に延在する凸条を備えるサイドウォール用ゴムシートが成形される工程と、
(2)この裏面がカーカスプライと当接するように、このゴムシートがカーカスプライにも貼り付けられてグリーンタイヤが得られる工程と、
(3)このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程と
を含む。
好ましくは、この製造方法では、上記吐出口は、多数の上記溝を備えている。これらの溝は、幅方向に並んでいる。これらの溝のピッチは、2.5mm以上3.5mm以下である。
好ましくは、この製造方法では、上記溝の断面形状は、半円である。この円の半径は、0.55mm以上0.65mm以下である。
好ましくは、この製造方法では、上記溝の数は、18本以上21本以下である。
本発明に係る空気入りタイヤは、その吐出口に溝を有する口金を用いて、その裏面に押出方向に延在する凸条を備えるサイドウォール用ゴムシートが成形される工程と、この裏面がカーカスプライと当接するように、このゴムシートがカーカスプライにも貼り付けられてグリーンタイヤが得られる工程と、このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含んでいる空気入りタイヤの製造方法により得られる。
この製造方法では、サイドウォール用ゴムシートの裏面には、凸条が設けられている。このため、グリーンタイヤの成形工程において、このゴムシートとカーカスプライとの間にあるエアーは、この凸条に沿って移動しうる。この移動により、エアーの排出が促される。この製造方法では、グリーンタイヤの加硫工程において、ゴムシートとカーカスプライとの間に残存するエアーは、凸条に沿って移動しうる。この移動により、エアーは効果的に分散される。このようにして製造されたタイヤでは、エアー溜まりの形成が防止されうる。この製造方法では、高品質なタイヤが得られうる。この製造方法では、エアー溜まりの形成が防止されるために、その厚みが厚くされる箇所がタイヤのサイズ毎に局部的に変えられたサイドウォール用ゴムシートが準備される必要もない。この製造方法は、量産工場に適応されうる。この製造方法で製造されたタイヤでは、タイヤ質量が維持されうる。ホーリングが不要になるので、この製造方法で製造されたタイヤの品質は高い。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法に用いられる口金2が示された正面図である。この口金2は、ダイプレート4とホルダー6と吐出口8とを備えている。図示されていないが、この口金2は押出機のヘッドに取り付けられる。この押出機は、ゴム組成物を押し出しつつ、サイドウォール用ゴムシートを成形する。
ダイプレート4は、略矩形のプレートである。この製造方法では、このダイプレート4は口金2の上部を構成する。このダイプレート4は、その下側に凹み10を備えている。このダイプレート4には、硬質クロムメッキが施されている。
ホルダー6は、略矩形のプレートである。この製造方法では、このホルダー6は口金2の下部を構成する。このホルダー6には、硬質クロムメッキが施されている。
吐出口8は、押出機に投入されたサイドウォール用ゴム組成物を吐出する。この吐出口8の形状は、矩形である。この製造方法では、この吐出口8はダイプレート4とホルダー6とが組み合わされることにより形成される。この吐出口8は、凸条形成部12を備える。この凸条形成部12は、この吐出口8の下面14の一部に設けられている。なお、この凸条形成部12が、この下面14の全体に設けられてもよい。
凸条形成部12は、多数の溝16を備えている。換言すれば、吐出口8は、多数の溝16を備えている。この製造方法では、この溝16の数は18本である。これらの溝16は、幅方向に等間隔で並んでいる。これらの溝16は、押出方向に沿って延在している。この溝16の断面形状は、半円である。
図2は、図1の口金2を備えた押出機で成形されたサイドウォール用ゴムシート18の一部が示された拡大斜視図である。このゴムシート18は、表面20及び裏面22を有する。この図2では、このゴムシート18の裏面22が上にして示されている。図2中、矢印線Aは押出方向である。図示されているように、このゴムシート18はその裏面22に複数の凸条24を備えている。この凸条24は、押出方向に延在している。この凸条24の断面形状は、半円である。
この製造方法では、そのヘッドに口金2が取り付けられた押出機にサイドウォール用ゴム組成物が投入される。この押出機により、このゴム組成物は押し出されつつ、口金2の吐出口8からゴムシート18として吐出される。前述したように、この吐出口8の形状は矩形であるので、このゴムシート18の断面形状も矩形である。この製造方法では、このゴム組成物は溝16と接触しつつ押し出される。この溝16により、このゴムシート18には押出方向に延在する凸条24が形成される。この製造方法では、ゴムシート18の、この凸条24が形成される面が裏面22である。この製造方法では、その吐出口8に溝16を有する口金2を用いて、その裏面22に押出方向に延在する凸条24を備えるサイドウォール用ゴムシート18が成形される。前述したように、この溝16の断面形状は半円であるので、この凸条24の断面形状も半円となる。なお、このゴムシート18は未だ加硫されていないので、備蓄工程や搬送工程において別のゴムシート18と直接に接すると貼り付いて離れなくなる。図示されていないが、この押出機で成形されたゴムシート18には、ポリエチレン及びポリプロピレンのような熱可塑性樹脂からなるフィルムが密着される。このフィルムは、ゴムシート18が別のゴムシート18と直接に接することを防止する。この製造方法では、このゴムシート18の裏面22にフィルムが密着される。
次に、フィルムが剥がされてから、ゴムシート18はフォーマーへ供給される。フォーマーには、他のゴム部材も供給される。他のゴム部材としては、インナーライナー、カーカスプライ、ベルトプライ、トレッド用ゴムシート18等が挙げられる。フォーマーにおいてこれらのゴム部材がアッセンブリーされて、グリーンタイヤが得られる。このグリーンタイヤが得られる工程は、成形工程と称される。
この製造方法では、成形工程において、フォーマーが回転しつつ、ゴムシート18がカーカスプライに積層される。ゴムシート18の裏面22がカーカスプライと当接するように、このゴムシート18はカーカスプライに貼り付けられる。図示されていないが、このゴムシート18の凸条24の先端はカーカスプライと接触する。この製造方法では、この成形工程において、この凸条24はタイヤに設けられるビードのエイペックスに相当する箇所の近傍に配置される。
次に、グリーンタイヤは加硫工程に供される。加硫工程では、グリーンタイヤがモールドに投入される。グリーンタイヤは、モールド及びブラダーで加圧され、かつ加熱される。加圧及び加熱により、ゴム組成物が流動する。この流動により、凸条24は押しつぶされる。加熱によりゴムが架橋反応を起こし、タイヤが得られる。
図3は、図2のサイドウォール用ゴムシート18を用いて製造された空気入りタイヤ26の一部が示された断面図である。この図3において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ26は、図3中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ26の赤道面を表す。このタイヤ26は、トレッド28、サイドウォール30、ビード32、カーカス34、ベルト36、インナーライナー38及びチェーファー40を備えている。このタイヤ26は、チューブレスタイプである。このタイヤ26は、乗用車に装着される。
トレッド28は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド28は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド28は、トレッド面42を備えている。このトレッド面42は、路面と接地する。トレッド面42には、溝44が刻まれている。この溝44により、トレッドパターンが形成されている。トレッド28に溝44が刻まれなくてもよい。
サイドウォール30は、トレッド28の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール30は、架橋ゴムからなる。サイドウォール30は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール30は、カーカス34の外傷を防止する。
ビード32は、サイドウォール30よりも半径方向略内側に位置している。ビード32は、コア46と、このコア46から半径方向外向きに延びるエイペックス48とを備えている。コア46は、リング状である。コア46は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス48は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス48は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス34は、カーカスプライ50からなる。カーカスプライ50は、両側のビード32の間に架け渡されており、トレッド28及びサイドウォール30の内側に沿っている。カーカスプライ50は、コア46の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。
図示されていないが、カーカスプライ50は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。換言すれば、このカーカス34はラジアル構造を有する。コードは、通常は有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。バイアス構造のカーカス34が採用されてもよい。
ベルト36は、カーカス34の半径方向外側に位置している。ベルト36は、カーカス34と積層されている。ベルト36は、カーカス34を補強する。ベルト36は、内側プライ52及び外側プライ54からなる。図示されていないが、内側プライ52及び外側プライ54のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。内側プライ52のコードの傾斜方向は、外側プライ54のコードの傾斜方向とは逆である。内側プライ52と外側プライ54とは、いわゆるクロスプライ構造を構成する。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。
インナーライナー38は、カーカス34の内周面に接合されている。インナーライナー38は、架橋ゴムからなる。インナーライナー38には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー38は、タイヤ26の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー40は、ビード32の近傍に位置している。タイヤ26がリムに組み込まれると、このチェーファー40がリムと当接する。この当接により、ビード32の近傍が保護される。チェーファー40は、通常は布とこの布に含浸したゴムとからなる。ゴム単体からなるチェーファー40が用いられてもよい。
前述したように、この製造方法では、サイドウォール30用ゴムシート18の裏面22には、多数の凸条24が設けられている。このため、グリーンタイヤの成形工程において、このゴムシート18とカーカスプライ50との間にあるエアーは、この凸条24に沿って移動しうる。この移動により、このエアーの排出が促される。
この製造方法では、グリーンタイヤの加硫工程において、ゴムシート18とカーカスプライ50との間に残存するエアーは、凸条24に沿って移動しうる。この移動により、エアーは効果的に分散される。このようにして製造されたタイヤ26に、エアー溜まりが形成がされることはない。この製造方法では、高品質なタイヤ26が得られうる。
後述するが、この製造方法では、この凸条形成部12の位置はタイヤ26のエアー溜まりの形成箇所が考慮されて適宜決められる。この製造方法では、エアー溜まりの形成状況が考慮されて、この凸条形成部12に設けられる溝16の本数、大きさ、ピッチ等が適宜決められる。このような凸条形成部12を備えた口金2により成形されたゴムシート18では、凸条24に沿ったエアーの移動が容易である。この製造方法では、エアー溜まりの形成が確実に防止されうる。このゴムシート18では、サイドウォール30にシワは生じない。この製造方法で製造されたタイヤ26は、高品質である。
この製造方法では、エアー溜まりの形成が防止されるために、その厚みが厚くされる箇所がタイヤ26のサイズ毎に局部的に変えられたサイドウォール30用ゴムシート18が準備される必要もない。この製造方法は、量産工場に適応されうる。この製造方法で製造されたタイヤ26では、タイヤ質量が維持されうる。ホーリングが不要になるので、この製造方法で製造されたタイヤ26の品質は高い。
図1において、両矢印線WPは溝16のピッチを表している。矢印線Rは、溝16の半径を表している。
この製造方法では、溝16のピッチWPは2.5mm以上3.5mm以下であるのが好ましい。このピッチが2.5mm以上に設定されることにより、ゴムシート18において、凸条24と別の凸条24との間の距離が適切に維持されうる。このため、サイドウォール30とカーカス34との間に存在するエアーの移動が促される。この製造方法では、エアー溜まりの形成が確実に防止されうる。このタイヤ26のサイドウォール30に、シワが発生することもない。この製造方法では、高品質なタイヤ26が得られうる。この観点から、このピッチは、3.0mm以上がより好ましい。このピッチが3.5mm以下に設定されることにより、凸条24に沿ったエアーの分散効果が維持されうる。この製造方法では、タイヤ26にエアー溜まりが形成されることはない。この製造方法で得られるタイヤ26は、高品質である。この観点から、このピッチは3.2mm以下がより好ましい。
この製造方法では、溝16の半径Rは、0.55mm以上0.65mm以下であるのが好ましい。この溝16の深さが0.55mm以上に設定されることにより、凸条24に沿ったエアーの分散効果が維持されうる。この製造方法では、タイヤ26にエアー溜まりが形成されることはない。この製造方法で得られるタイヤ26は、高品質である。この観点から、この溝16の半径は0.60mm以上がより好ましい。この溝16の半径が0.65mm以下に設定されることにより、サイドウォール30とカーカス34との間に存在するエアーの移動が促される。この製造方法では、エアー溜まりの形成が確実に防止されうる。このタイヤ26のサイドウォール30に、シワが発生することもない。この製造方法では、高品質なタイヤ26が得られうる。この観点から、この溝16の半径は0.63mm以下であるのがより好ましい。なお、この溝16の断面形状が幅及び深さで規定されるとき、この溝16の幅は1.1mm以上が好ましく、1.15mm以上がより好ましい。この溝16の幅は1.3mm以下が好ましく、1.20mm以下がより好ましい。この溝16の深さは0.55mm以上が好ましく、0.60mm以上がより好ましい。この溝16の深さは0.65mm以下が好ましく、0.63mm以下がより好ましい。
この製造方法では、凸条24に沿って効果的にエアーが移動し、エアー溜まりの形成が確実に防止されうるという観点から、凸条形成部12に設けられる溝16の本数は18本以上が好ましい。エアーの分散が適切に維持されうるという観点から、この溝16の本数は21本以下であるのが好ましい。この製造方法で得られるタイヤ26は、高品質である。
前述したように、この製造方法では、凸条形成部12の位置はタイヤ26のエアー溜まりの形成箇所が考慮されて適宜決められる。図1において、点P1は吐出口8の下面14の一端を表している。点P2は、この下面14の他端を表している。点P3は、凸条形成部12の一端を表している。点P4は、この凸条形成部12の他端を表している。両矢印線WAは、一端P1から他端P2までの長さを表している。この長さWAは、吐出口8の幅である。両矢印線WBは、一端P3から他端P4までの長さを表している。この長さWBは、凸条形成部12の幅である。両矢印線WCは一端P1から一端P3までの長さを表している。この長さWCにより、この吐出口8における一端P3の位置が規定される。なお、この製造方法では、この凸条形成部12はこの吐出口8の幅方向において外側に位置する左右の溝16に挟まれる範囲で示される。
この製造方法では、タイヤ26のエアー溜まりの形成が効果的に抑えられるという観点から。凸条形成部12の幅WBの、吐出口8の幅WAに対する比率は15%以上であるのが好ましい。より好ましくは、20%以上である。吐出口8に溝16が設けられるための加工コストが抑えられるために、この比率は50%以下であるのが好ましい。この製造方法では、この比率は23%である。
この製造方法では、タイヤ26のエアー溜まりの形成が効果的に抑えられるという観点から。長さWCの、吐出口8の幅WAに対する比率は30%以下であるのが好ましい。より好ましくは、20%以下である。この製造方法では、この比率は18%である。なお、この比率の下限値は、吐出口8の一端P1と凸条形成部12の一端P3とが一致するときであるので、0%である。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された基本構成を備え、下記表1に示された仕様の凸条形成部を備えた口金を用いて成形されたサイドウォール用ゴムシートにより、実施例1の空気入りタイヤを得た。この凸条形成部の溝のピッチは、3.0mmである。この溝の断面形状は半円であり、この円の半径は0.60mmである。溝の本数は、18本である。グリーンタイヤにおいて、このゴムシートは、凸条が設けられている裏面がカーカスプライの側に位置するように配置されている。
[実施例4、5、7及び8]
溝の半径を下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例2、3、9及び10]
溝のピッチを下記表1及び表2の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[実施例6]
溝の本数を下記表2の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例1]
従来の口金を用いて成形されたサイドウォール用ゴムシートにより、タイヤを得た。
[評価]
試作タイヤを200本試作したときの、エアー溜まり及びシワの発生状況を目視にて確認した。この評価結果が、比較例1の結果が100とされた指数値で表1及び表2に示されている。この数値が小さい程、良好であることが示される。
Figure 2008126649
Figure 2008126649
表1及び表2に示されるように、実施例ではエアー溜まり及びシワの発生が抑えられている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、種々のタイヤの製造方法に適用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの製造方法に用いられる口金が示された正面図である。 図2は、図1の口金を備えた押出機で成形されたサイドウォール用ゴムシートの一部が示された拡大斜視図である。 図3は、図2のサイドウォール用ゴムシートを用いて製造された空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
2・・・口金
4・・・ダイプレート
6・・・ホルダー
8・・・吐出口
10・・・凹み
12・・・凸条形成部
14・・・下面
16、44・・・溝
18・・・ゴムシート
20・・・表面
22・・・裏面
24・・・凸条
26・・・タイヤ
28・・・トレッド
30・・・サイドウォール
32・・・ビード
34・・・カーカス
36・・・ベルト
38・・・インナーライナー
40・・・チェーファー
42・・・トレッド面
46・・・コア
48・・・エイペックス
50・・・カーカスプライ
52・・・内側プライ
54・・・外側プライ

Claims (5)

  1. その吐出口に溝を有する口金を用いて、その裏面に押出方向に延在する凸条を備えるサイドウォール用ゴムシートが成形される工程と、
    この裏面がカーカスプライと当接するように、このゴムシートがカーカスプライにも貼り付けられてグリーンタイヤが得られる工程と、
    このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含んでいる空気入りタイヤの製造方法。
  2. 上記吐出口が、多数の上記溝を備えており、
    これらの溝が、幅方向に並んでおり、
    これらの溝のピッチが、2.5mm以上3.5mm以下である請求項1に記載の製造方法。
  3. 上記溝の断面形状が、半円であり、
    この円の半径が、0.55mm以上0.65mm以下である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 上記溝の数が、18本以上21本以下である請求項1から3のいずれかに記載の製造方法。
  5. その吐出口に溝を有する口金を用いて、その裏面に押出方向に延在する凸条を備えるサイドウォール用ゴムシートが成形される工程と、この裏面がカーカスプライと当接するように、このゴムシートがカーカスプライにも貼り付けられてグリーンタイヤが得られる工程と、このグリーンタイヤがモールド内で加圧及び加熱される工程とを含んでいる空気入りタイヤの製造方法により得られる空気入りタイヤ。
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