JP2008126613A - 積層フィルム - Google Patents

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【課題】 本発明は、引き裂き強度、透明性及び透湿性に優れ、建築用フィルムや農業用フィルムとして好適に用いられる積層フィルムを提供する。
【解決手段】 本発明の積層フィルムは、多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とこのフラットヤーン列のフラットヤーンに交差する方向に多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とからなり、これらのフラットヤーン列のフラットヤーンの交差部を一体化することにより形成された多数の通孔を設けてなる網状フィルムを、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの片面又は両面に積層一体化させてなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は建築用フィルムや農業用フィルムなどに用いられる積層フィルムに関する。
従来、表裏面に微細な貫通孔を多数有する多孔性フィルムは、紙おむつ、生理用ナプキン、防血シートなどの衛生用品;除湿材などの包材;電池のセパレータ;防水衣料などに使用されてきたが、近年、水などの液状物は容易に透過させないが湿気は透過させるという機能に着目して、建材用防水フィルムのような建築用フィルムや農業用フィルムなどの用途にも応用されるようになってきている。
このような多孔性フィルムとしては、例えば、特許文献1に、特定の線状ポリエチレン又は該線状ポリエチレンと分岐状低密度ポリエチレンの混合物50〜99重量部、特定の炭化水素系熱可塑性エラストマー1〜50重量部、充填材100〜400重量部及びラジカル発生剤0.0001〜0.1重量部からなる組成物を所定条件にてインフレーション成形し、得られたフィルムをフィルムの引き取り方向に延伸倍率1.2〜8倍として一軸延伸することを特徴とする多孔性フィルム又はシートの製造方法が提案されている。
上記多孔性フィルム又はシートの製造方法により製造される多孔性フィルムは、フィルムの延伸過程において、線状ポリエチレン又は該線状ポリエチレンと分岐状低密度ポリエチレンの混合物からなる樹脂成分と充填材との界面を剥離させることによって貫通孔を形成させており、上記組成物中に含有させる充填材の増量及びフィルム延伸倍率の拡大により、透湿性及び通気性を向上させることができる。
しかしながら、上記多孔性フィルム又はシートの製造方法によって製造される多孔性フィルムは、その表裏面に微細な貫通孔が多数形成されていることから、引き裂き強度が低く、建材用防水フィルムなどとして建築用途に使用した場合、釘や木材との接触により破損してしまいやすいという問題があった。
又、上記多孔性フィルム又はシートの製造方法に用いられる充填材は、炭酸カルシウムなど不透明なものであることがほとんどであり、このような不透明な充填材を用いて得られる多孔性フィルムは不透明となってしまうため、建築用フィルムとして用いた際にフィルムの内側が見えず施工に不具合を生じてしまう、或いは、農業用フィルムとして使用した際に太陽光を遮断してしまうなどの問題が生じることもあった。
特開平2−199135号公報
本発明は、引き裂き強度、透明性及び透湿性に優れ、建築用フィルムや農業用フィルムとして好適に用いられる積層フィルムを提供する。
本発明の積層フィルムは、多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とこのフラットヤーン列のフラットヤーンに交差する方向に多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とからなり、これらのフラットヤーン列のフラットヤーンの交差部を一体化することにより形成された多数の通孔を設けてなる網状フィルムを、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの片面又は両面に積層一体化させてなることを特徴とする。
本発明の積層フィルムは、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの一面又は両面に、引き裂き強度に優れた網状フィルムを積層一体化させてなるので、引き裂き強度に優れ、建築用フィルムや農業用フィルムなどとして好適に使用することができる。
又、本発明の積層フィルムは、上述のように、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム及び多数の通孔を有する網状フィルムからなるので、透湿性にも優れている。
更に、本発明の積層フィルムは、炭酸カルシウムなどの充填材を含有させる必要がなく、透明性に優れたフィルムであるので、建築用フィルムとして用いる場合においては、施工時にフィルムの内側が見えるため作業性が向上し、農業用フィルムとして用いる場合においては、太陽光を遮断しすぎてしまうことがないので、建築用フィルムや農業用フィルムなどとして好適に使用することができる。
本発明の積層フィルムの一例を図面を参照しつつ説明する。積層フィルムは、図1及び図2に示したように、多数本のフラットヤーン21a、21a・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列20aとこのフラットヤーン列20aのフラットヤーン21a、21a・・・に交差する方向に多数本のフラットヤーン21b、21b・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列20bとからなり且つこれらのフラットヤーン列20a、20bのフラットヤーン21a、21bの交差部を一体化することにより多数の通孔を設けてなる網状フィルム2を、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の片面又は両面に積層一体化させてなる。
上記透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム(以下、単に「熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム」という)1を構成する熱可塑性ポリウレタン樹脂としては、特に限定されず、例えば、重量平均分子量が500〜4000の二官能性ポリオール(以下、単に「二官能性ポリオール」という)と、ジイソシアネートと、重量平均分子量が500未満の低分子量ジオール(以下「鎖伸長剤」という)とを主原料としてなり、分子構造中にウレタン基を含有する高分子のうち熱可塑性を有するものなどが挙げられる。
上記熱可塑性ポリウレタン樹脂は、鎖伸長剤とジイソシアネートとの反応によってできたハードセグメントと、二官能性ポリオールとジイソシアネートとの反応によってできたソフトセグメントからなるブロック共重合体であることが好ましい。
又、熱可塑性ポリウレタン樹脂は、使用される上記二官能性ポリオールなどの主原料の種類によって区別され、例えば、ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリエステル系熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート系熱可塑性ポリウレタン樹脂などが挙げられ、透湿性の点から、ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂が好ましい。これらの熱可塑性ポリウレタン樹脂は、単独で用いられてもよいし、2種類以上が併用されてもよい。又、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、成形性やすべり性を改善する目的などで、熱可塑性ポリウレタン樹脂以外の材料を含有してもよい。
上記二官能性ポリオールとしては、特に限定されず、例えば、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオールなどが挙げられ、単独で用いられても2種以上が併用されてもよい。
上記ポリエーテル系ポリオールとしては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシテトラメチレングリコールなどが挙げられ、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−プロパンジオール、1,4−ブタンジオールなどを縮合重合させたり、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフランなどの環状エーテルの開環重合により得ることができる。
又、上記ポリエステル系ポリオールとしては、例えば、アジピン酸、セバシン酸、テレフタル酸などの二塩基酸と、低分子量ポリオールとの縮合重合により得られるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトングリコールなどが挙げられる。
更に、上記ポリカーボネート系ポリオールとしては、例えば、ジメチルカーボネートやジエチルカーボネートなどのジアルキルカーボネート、ホスゲン、クロロギ酸エステル、ジアリルカーボネート、アルキレンカーボネートなどと、低分子量ポリオールとを縮合重合させて得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。
又、上記ジイソシアネートとしては、例えば、トルエンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加MDIなどが挙げられる。
上記鎖伸長剤としては、例えば、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、ビスヒドロキシエトキシベンゼンなどが挙げられる。
そして、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の透湿度は、低いと、得られる積層フィルムの透湿度が不十分になることがある一方、高いと、積層フィルムが水などの液状物を透過させてしまうことがあるので、50〜10000g/m2・24時間が好ましく、100〜5000g/m2・24時間がより好ましい。
なお、本発明における熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの透湿度とは、JIS Z0208「防湿包装材料の透湿度試験方法(カップ法)」の条件Bに準拠して測定された透湿度をいう。
又、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の透湿度は、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムを構成する二官能性ポリオールなどの主原料の種類によって制御することができるだけでなく、熱可塑性ポリウレタン樹脂中の鎖伸長剤の含有量によっても制御することができる。即ち、熱可塑性ポリウレタン樹脂中の鎖伸長剤の含有量を低減させることにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの透湿度を高めることができる一方、熱可塑性ポリウレタン樹脂中の鎖伸長剤の含有量を増加させることにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの透湿度を抑えることができる。
そして、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の厚さは、薄いと、積層フィルムの引き裂き強度が低下することがある一方、厚いと、積層フィルムの透湿性が不十分になることがあるので、20〜500μmが好ましく、30〜200μmがより好ましい。
又、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の製膜方法としては、特に限定されず、Tダイ法、インフレーション法、カレンダー法などの従来公知の方法を採用すればよい。
本発明の積層フィルムAは、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の片面又は両面に、多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列と、このフラットヤーン列のフラットヤーンに交差する方向に多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とからなり、これらのフラットヤーン列のフラットヤーンの交差部を一体化することにより形成された多数の通孔を設けてなる網状フィルム2を積層一体化させて、その引き裂き強度を向上させている。
上記網状フィルム2を構成するフラットヤーンとは、熱可塑性樹脂フィルムを融点以下、好ましくは融点未満の適当な温度に加熱し、縦方向に数倍以上引き伸ばしてテープ状とした一軸延伸テープである。上記フラットヤーンの製造方法としては、例えば、押出機に熱可塑性樹脂を供給し、溶融混練した後、押出機から押出して熱可塑性樹脂フィルムを製膜し、この熱可塑性樹脂フィルムを縦方向に2〜10倍延伸加工して、この熱可塑性樹脂フィルムの延伸方向がフラットヤーンの長さ方向になるように所望形状にカットする方法が挙げられる。
又、上記フラットヤーンの製造に用いられる熱可塑性樹脂フィルムを構成する熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリオレフィン系樹脂;ポリエステル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリウレタン系樹脂などが挙げられ、これらの熱可塑性樹脂は単独で用いられても2種以上が併用されてもよい。なお、上記エチレン−α−オレフィン共重合体を構成するα−オレフィンとしては、例えば、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテンなどが挙げられる。
更に、本発明の効果を阻害しない範囲であれば、上記フラットヤーンの製造に用いられる熱可塑性樹脂フィルムに耐候剤などの添加剤を添加してもよい。
そして、上記フラットヤーンの繊度は、積層フィルムの用途や使用条件を考慮し、適宜選択すればよいが、小さいと、積層フィルムの引き裂き強度が低下することがある一方、大きいと、網状フィルムのフラットヤーン間に形成される通孔部の面積が小さくなり、積層フィルムの透湿性及び通気性が低下することがあるので、20〜200g/kmが好ましく、30〜150g/kmがより好ましい。
又、上記フラットヤーンの幅は、狭いと、積層フィルムの引き裂き強度が低下することがある一方、広いと、網状フィルムのフラットヤーン間に形成される通孔部の面積が小さくなり、積層フィルムの透湿性及び通気性が低下することがあるので、1〜20mmが好ましく、1〜15mmがより好ましい。
更に、上記フラットヤーンの厚さは、薄いと、積層フィルムの引き裂き強度が低下することがある一方、厚いと、積層フィルムの剛性が高くなりすぎて、取扱い性が低下することがあるので、10〜200μmが好ましく、20〜100μmがより好ましい。
そして、上記網状フィルム2としては、具体的に、図3又は図4に示すように、多数本のフラットヤーン21a、21a・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列20aと、このフラットヤーン列20aのフラットヤーン21a、21a・・・に直交又は斜交する方向に、多数本のフラットヤーン21b、21b・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列20bを重ね合わせ、これらのフラットヤーン列20a、20bのフラットヤーン21a、21bの交差部を接着剤或いは熱融着により一体化させて多数の通孔を設けてなるように形成してなる網状フィルムや、このようにして得られた網状フィルムの一面に、図5又は図6に示すように、多数本のフラットヤーン21c、21c・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列20cを、網状フィルムを形成している上記2列のフラットヤーン列20a、20bに斜交する方向に重ね合わせ、フラットヤーン列20a(20b)のフラットヤーン21a(21b)と、フラットヤーン列20cのフラットヤーン21cとの交差部を接着剤或いは熱融着により一体化させて多数の通孔を設けてなるように形成してなる網状フィルムを用いることができる。
更に、上記網状フィルム2としては、図7に示すように、フラットヤーンを経糸22及び緯糸23として平織りし、経糸22と緯糸23との交差部を接着剤或いは熱融着により一体化させると共に、これらの経糸22と緯糸23とで囲まれた隙間によって多数の通孔を設けてなる網状フィルムや、このようにして得られた網状フィルムの一面に、図8に示すように、網状フィルムの経糸22及び緯糸23と斜交する方向に、多数本のフラットヤーン25、25・・・を小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列24を重ね合わせ、網状フィルムの経糸22及び緯糸23と、重ね合わせたフラットヤーン列24のフラットヤーン25、25・・・との交差部を接着剤或いは熱融着により一体化させて形成した多数の通孔を設けてなる網状フィルムであってもよい。
なお、上記平織りして得られる網状フィルムにおいて、経糸を構成しているフラットヤーンが一のフラットヤーン列を構成し、このフラットヤーン列に交差するフラットヤーン列は緯糸を構成しているフラットヤーンによって構成されている。
上記網状フィルム2を構成するフラットヤーンによって形成されている通孔部の面積の積層フィルム全体の面積に対する比率(以下、「開口率」という)は、小さいと、積層フィルムの透湿性及び通気性が低下することがある一方、大きいと、積層フィルムの引き裂き強度が低下することがあるので、2〜95%が好ましく、5〜90%がより好ましい。
又、上記網状フィルム2に用いられる接着剤としては、例えば、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、フェノール系接着剤などが挙げられる。
そして、本発明の積層フィルムAの製造方法は、例えば、上記熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の一面又は両面に接着剤を介して網状フィルム2を重ね合わせることにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1と網状フィルム2とを積層一体化させる方法や、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の一面又は両面に網状フィルム2を重ね合わせた積層体を作製し、この積層体を加熱して熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1と網状フィルム2とを熱融着させることにより、熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム1の一面又は両面に網状フィルム2を積層一体化させる方法が挙げられる。
なお、積層フィルムAの製造時に用いる接着剤としては、積層フィルムの透明性及び透湿性を損なわせるものでなければ特に限定されず、例えば、ウレタン系接着剤、エポキシ系接着剤、フェノール系接着剤などが挙げられ、ウレタン系接着剤が好ましい。
以下に実施例を挙げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1)
ポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂(DICバイエル社製 商品名「パンデックス」、硬度90A)を押出機に供給し、溶融混練して、押出機の先端に配設されたTダイより押出製膜することにより、厚さ40μm、透湿度750g/m2・24時間の熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムを得た。
続いて、ポリエチレンからなる、幅1.5mm、厚さ30μmのフラットヤーン(丸高工業社製 商品名「マルタカヤーン」、繊度:40g/km)を用意し、このフラットヤーンを7mm間隔で多数本互いに平行に並設させてフラットヤーン列を形成し、このフラットヤーン列のフラットヤーンと直交する方向に、上記フラットヤーンと同じフラットヤーンを7mm間隔で多数本並設させてなるフラットヤーン列を重ね合わせて網状積層体を作製し、この網状積層体を加熱狭圧することによって、これら2列のフラットヤーン列における互いに交差するフラットヤーン同士をこれらの交差部において熱融着一体化させた、多数の通孔を有する開口率67.8%の網状フィルムを得た。
そして、上述のようにして得られた熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの一面にウレタン系接着剤を介して網状フィルムと積層一体化された積層フィルムを製造した。
(実施例2)
網状フィルムを構成する2列のフラットヤーン列のそれぞれにおいて、互いに平行な隣り合うフラットヤーン間の間隔を7mmから2.7mmにしたこと以外は実施例1と同様の要領で積層フィルムを製造した。なお、この積層フィルムを構成する網状フィルムの開口率は41.3%であった。
(比較例1)
直鎖状低密度ポリエチレンa(三井化学社製 商品名「エボリュー」、密度:0.918g/cm3、メルトインデックス(MI):3.8)27重量%、直鎖状低密度ポリエチレンb(プライムポリマー社製 商品名「モアテック」、密度:0.939g/cm3、メルトインデックス(MI):2.1)5重量%、低密度ポリエチレン(密度0.921g/cm3、メルトインデックス(MI):1.0)8重量%及び平均粒径1μmの炭酸カルシウム60重量%からなる樹脂組成物を押出機に供給し、溶融混練した後、押出機の先端に配設されたTダイから押出製膜して得られたフィルムを2倍に一軸延伸して、厚さ40μmの微多孔フィルムを製造した。
(比較例2)
先ず、実施例1で用いたフラットヤーンと同じフラットヤーンを多数本用意して、このフラットヤーンを2.7mm間隔で多数本互いに平行に並設させてフラットヤーン列を形成し、このフラットヤーン列のフラットヤーンと直交する方向に、上記のフラットヤーンと同じフラットヤーンを2.7mm間隔で多数本並設させてなるフラットヤーン列を重ね合わせて網状積層体を作製し、この網状積層体を加熱狭圧することによって、これら2列のフラットヤーン列における互いに交差するフラットヤーン同士をこれらの交差部において熱融着一体化させた、多数の通孔を有する開口率41.3%の網状フィルムを得た。
そして、比較例1と同様にして得られた微多孔フィルムの一面に、上記のようにして得られた網状フィルムを重ね合わせ、加熱狭圧することにより、微多孔フィルムの一面に網状フィルムが熱融着により積層一体化された積層フィルムを製造した。
(比較例3)
実施例1と同様にして、厚さ40μm、透湿度750g/m2・24時間の熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムを製造した。
次に、上記のようにして得られた、積層フィルム、微多孔フィルム及び熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの引き裂き強度及び透明性を下記の要領で評価し、その結果を表1に示した。
(引き裂き強度)
引張試験機(東洋精機製作所製)を用い、JIS K7128−3(直角引裂法)に準拠して、積層フィルム、微多孔フィルム及び熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの引き裂き強度(kN/m)を測定した。
(透明性)
ヘーズメーター(日本電色工業社製 商品名「NDH−300A」)を用い、JIS K7105に準拠して、積層フィルム、微多孔フィルム及び熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムのヘーズ(%)を測定した。
Figure 2008126613
本発明の積層フィルムの一例を示した切欠斜視図である。 本発明の積層フィルムの一例を示した切欠斜視図である。 網状フィルムの一例を示した図である。 網状フィルムの一例を示した図である。 網状フィルムの一例を示した図である。 網状フィルムの一例を示した図である。 網状フィルムの一例を示した図である。 網状フィルムの一例を示した図である。
符号の説明
1 熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム
2 網状フィルム
20a、20b、20c、24 フラットヤーン列
21a、21b、21c、25 フラットヤーン
22 経糸
23 緯糸
A 積層フィルム

Claims (3)

  1. 多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とこのフラットヤーン列のフラットヤーンに交差する方向に多数本のフラットヤーンを小間隔ごとに並設してなるフラットヤーン列とからなり、これらのフラットヤーン列のフラットヤーンの交差部を一体化することにより形成された多数の通孔を設けてなる網状フィルムを、透湿性を有する熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルムの片面又は両面に積層一体化させてなることを特徴とする積層フィルム。
  2. 網状フィルムを構成するフラットヤーンの繊度が20〜200g/kmであることを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 網状フィルムを構成するフラットヤーンの幅が1〜20mmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の積層フィルム。
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