JP2008126454A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を増加することなく、印刷用紙に付着した汚れを除去することが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】この画像形成装置(昇華型プリンタ)は、予め汚れ防止層が形成された用紙60を搬送する用紙搬送部(送りローラ4、ステッピングモータ)と、用紙60に画像を印刷するための発熱体を有する印字ヘッド2とを含む装置本体と、印刷前に、印字ヘッド2の発熱体の熱によって用紙60の表面に予め形成された汚れ防止層を蒸発させることにより、汚れ防止層に付着した汚れを用紙60から除去するように装置本体を制御する制御部とを備える。
【選択図】図4

Description

この発明は、画像形成装置に関し、特に、印字ヘッドを含む画像形成装置に関する。
従来、印字ヘッドを含む画像形成装置が知られている。また、印字ヘッドまたはインクシートに付着した汚れなどを除去する機能を備えた技術が知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
上記特許文献1には、ベース紙材の表面に、印刷層とセルフクリーニング層とが形成され、印刷層とセルフクリーニング層とに研磨剤として無機物質の微細粒子が添加されているサーマル用紙(印刷用紙)が開示されている。この特許文献1に記載のサーマル用紙(印刷用紙)では、印字動作においてサーマルヘッド(印字ヘッド)とサーマル用紙とが接触する際に、サーマルヘッドに付着していたゴミまたは紙粉などの汚れがセルフクリーニング層および印刷層に添加された微細粒子の凹凸の凹部内に吸着されて、サーマルヘッドに付着した汚れが除去されるように構成されている。
また、上記特許文献2には、ロール状に巻かれ、基材の上面側にクリーニング部と印刷部とが交互に繋げられるとともに、基材の裏面側に粘着剤層が設けられたラベル連続体が開示されている。この特許文献2に記載のラベル連続体では、ロール状から直線状に巻き戻されながら印刷される際に、クリーニング部によって印刷層を押圧する印字ヘッドに付着した粘着剤層の一部が除去されるように構成されている。
また、上記特許文献3には、クリーニング液の含浸が可能でインクシートと接する面が平面状に形成されている塗布部材と、表面がインクシートの表面および裏面より軟質で稜線が形成されているクリーニング液除去部材とを備えた熱転写記録装置が開示されている。この特許文献3に記載の熱転写記録装置では、クリーニング液が含浸されている塗布部材をインクシートに接触させてクリーニング液を塗布し、次いでクリーニング液除去部材をインクシートに圧接してクリーニング液を除去した後、クリーニングされたインクシートと受像シート(印刷用紙)とが重ね合わされて印画されるように構成されている。
また、従来では、使用済みの記録媒体を再生させる機能を備えたブラスト噴射装置が知られている(たとえば、特許文献4)。
上記特許文献4には、ブラスト機構を含むブラスト噴射装置を備えた記録媒体(印刷用紙)の再生装置が開示されている。この特許文献4に記載の記録媒体(印刷用紙)の再生装置では、記録層を有する記録媒体に対して、ブラスト噴射装置からブラスト材を噴射して記録媒体表面の記録層を除去することによって、再度記録媒体を使用することが可能なように構成されている。
特開2002−283720号公報 特開平09−052381号公報 特開平07−081100号公報 特開2000−284657号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のサーマル用紙(印刷用紙)では、印字の際に、サーマルヘッド(印字ヘッド)に付着していたゴミまたは紙粉などの汚れが、セルフクリーニング層および印刷層に添加された微細粒子の間の凹部に吸着されることによってサーマルヘッドから除去されるように構成されている一方で、サーマル用紙に付着した汚れを除去することができないという問題点がある。
また、上記特許文献2に記載のラベル連続体では、印画時にサーマルヘッド(印字ヘッド)に付着する粘着剤層の一部をクリーニング層によって除去されるように構成されている一方で、印刷用紙に付着した汚れを除去することができないという問題点がある。
また、上記特許文献3に記載の熱転写記録装置では、クリーニング液を塗布部材によってインクシートに塗布し、次いでクリーニング液除去部材によってインクシートに塗布されたクリーニング液を除去するように構成されている一方で、印刷用紙に付着した汚れを除去することができないという問題点がある。
また、上記特許文献4に記載の記録媒体(印刷用紙)の再生方法および再生装置では、ブラスト噴射機構によって記録媒体表面から記録層を除去して再度記録媒体を使用するような構成であることにより、別途ブラスト噴射機構を設ける必要があるため、その分部品点数が増加するという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数を増加することなく、印刷用紙に付着した汚れを除去することが可能な画像形成装置を提供することである。
課題を解決するための手段および発明の効果
この発明の第1の局面による画像形成装置は、印刷用紙を搬送する用紙搬送部と印刷用紙に画像を印刷するための発熱体を有する印字ヘッドとを含む装置本体を備えた画像形成装置において、印刷用紙に予め汚れ防止層が形成されており、印刷前に、印字ヘッドの発熱体の熱によって印刷用紙の表面に予め形成された汚れ防止層を蒸発させることにより、汚れ防止層に付着した汚れを印刷用紙から除去するように装置本体を制御する制御部をさらに備え、装置本体には、画像を印刷するための色の3原色からなるインクシートが収納されたインクシートカートリッジが着脱可能に装着され、インクシートは、インクシートの頭出し検知を行う頭出し識別部と、色の3原色の各色インクシートの頭出し検知を行う各色頭出し識別部と、頭出し識別部と各色頭出し識別部との間に設けられ、印字ヘッドによって蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとを付着させる汚れ付着部とを含み、制御部は、汚れ付着部および印刷用紙を印字ヘッドで押圧した状態で、印刷用紙を搬送しながら、汚れ防止層を蒸発させるように用紙搬送部および印字ヘッドを制御するように構成され、装置本体は、印字ヘッドの発熱体近傍の温度を検出するための温度検出手段を含むとともに、温度検出手段により検出された印字ヘッドの発熱体近傍の温度と、印画時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量との関係が規定された温度テーブルを有するメモリ部をさらに含み、制御部は、温度テーブルに基づいて、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量を制御するように構成され、制御部は、印刷用紙から汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御するように構成されている。
この第1の局面による画像形成装置では、上記のように、印刷前に、印字ヘッドの発熱体の熱によって、印刷用紙の表面に予め形成された汚れ防止層を蒸発させるように装置本体を制御する制御部を備えるように構成することによって、汚れ防止層に付着した汚れが印刷用紙から除去されるので、印刷用紙に付着した汚れを除去することができる。したがって、印刷用紙がきれいな状態で印刷を行うことができる。また、印字ヘッドの発熱体の熱を利用して印刷用紙の汚れを除去するように構成することによって、特殊な機構および装置を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制することができる。
また、第1の局面による画像形成装置では、インクシートの頭出し識別部と各色頭出し識別部との間に、印字ヘッドによって蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとを付着させる汚れ付着部を設けるとともに、制御部を、汚れ付着部および印刷用紙を印字ヘッドで押圧した状態で、印刷用紙を搬送しながら、汚れ防止層を蒸発させるように用紙搬送部および印字ヘッドを制御するように構成することによって、印字ヘッドによって蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとを汚れ付着部に付着させることができるので、蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとによってインクシートの各色の印画に使用される部分が汚れることを防止することができる。また、装置本体は、印字ヘッドの発熱体近傍の温度を検出するための温度検出手段を含むとともに、温度検出手段により検出された印字ヘッドの発熱体近傍の温度と、印画時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量との関係が規定された温度テーブルを有するメモリ部を含み、制御部を、温度テーブルに基づいて、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量を制御するように構成することによって、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に、印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量を印画時に用いる温度テーブルを用いて容易に制御することができるので、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に別途温度テーブルをメモリ部に記憶させておく必要がない。また、制御部を、印刷用紙から汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御するように構成することによって、印刷用紙から汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、印刷用紙を排紙することなく連続して印刷動作を行うことができるので、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発動作から印刷動作までの一連の動作の動作時間を短縮することができる。
この発明の第2の局面による画像形成装置は、予め汚れ防止層が形成された印刷用紙を搬送する用紙搬送部と、印刷用紙に画像を印刷するための発熱体を有する印字ヘッドとを含む装置本体と、印刷前に、印字ヘッドの発熱体の熱によって印刷用紙の表面に予め形成された汚れ防止層を蒸発させることにより、汚れ防止層に付着した汚れを印刷用紙から除去するように装置本体を制御する制御部とを備える。
この第2の局面による画像形成装置では、上記のように、印刷前に、印字ヘッドの発熱体の熱によって、印刷用紙の表面に予め形成された汚れ防止層を蒸発させるように装置本体を制御する制御部を備えるように構成することによって、汚れ防止層に付着した汚れが印刷用紙から除去されるので、印刷用紙に付着した汚れを除去することができる。したがって、印刷用紙がきれいな状態で印刷を行うことができる。また、印字ヘッドの発熱体の熱を利用して印刷用紙の汚れを除去するように構成することによって、特別な機構および装置を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制することができる。
この第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、インクシートの頭出し識別部と各色頭出し識別部との間に、印字ヘッドによって蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとを付着させる汚れ付着部を設けるとともに、制御部は、汚れ付着部および印刷用紙を印字ヘッドで押圧した状態で、印刷用紙を搬送しながら、汚れ防止層を蒸発させるように用紙搬送部および印字ヘッドを制御する。このように構成すれば、印字ヘッドによって蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとを汚れ付着部に付着させることができるので、蒸発した汚れ防止層と汚れ防止層に付着した汚れとによってインクシートの各色の印画に使用される部分が汚れることを防止することができる。
この第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、装置本体は、印字ヘッドの発熱体近傍の温度を検出するための温度検出手段を含むとともに、温度検出手段により検出された印字ヘッドの発熱体近傍の温度と、印画時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量との関係が規定された温度テーブルを有するメモリ部を含み、制御部は、温度テーブルに基づいて、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量を制御する。このように構成すれば、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に、印字ヘッドの発熱体に供給するエネルギ量を印画時に用いる温度テーブルを用いて容易に制御することができるので、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発時に別途温度テーブルをメモリ部に記憶させておく必要がない。
この第2の局面による画像形成装置において、好ましくは、制御部は、印刷用紙から汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御する。このように構成すれば、印刷用紙から汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、印刷用紙を排紙することなく連続して印刷動作を行うことができるので、印刷用紙の汚れ防止層の蒸発動作から印刷動作までの一連の動作の動作時間を短縮することができる。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態による昇華型プリンタの全体構成を示した分解斜視図である。図2は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの回路構成を示すブロック図である。図3は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの斜視図である。図4〜図12は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの詳細を説明するための図である。まず、図1〜図12を参照して、本発明の一実施形態による昇華型プリンタの構造について説明する。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例である昇華型プリンタに本発明を適用した場合について説明する。
本発明の一実施形態による昇華型プリンタ70の装置本体は、図1に示すように、金属製のシャーシ1と、印字を行うための印字ヘッド2と、印字ヘッド2に対向するように配置されたプラテンローラ3(図4参照)と、金属製の送りローラ4(図4参照)と、所定の押圧力で送りローラ4を押圧する金属製の押さえローラ5(図4参照)と、送りローラギア6と(図6参照)と、樹脂製の下部用紙ガイド7aと、樹脂製の上部用紙ガイド7b(図5参照)と、ゴム製の給紙ローラ8と、給紙ローラギア9(図5参照)と、ゴム製の排紙ローラ10と、排紙ローラギア11(図5参照)と、巻取りリール12(図5参照)と、モータブラケット13(図5参照)と、用紙60を搬送するためのステッピングモータ14(図5参照)と、印字ヘッド2を回動させる際の駆動源となるステッピングモータ15(図5参照)と、揺動可能な揺動ギア16(図6参照)と、複数の中間ギア17〜20(図6参照)と、インクシート51が収納されたインクシートカートリッジ50を支持するカートリッジ支持部21と、昇華型プリンタ70の動作を制御する回路部22(図2参照)が設けられた配線基板23と、天板24と、シャーシ1を内部に収納する筐体25(図3参照)とを備えている。また、本実施形態による昇華型プリンタ70には、インクシートカートリッジ50と、昇華型プリンタ70に供給する用紙60を収納するための給紙カセットケース26とが着脱可能に装着されている。
また、図1に示すように、シャーシ1は、互いに対向するように配置された一方側面1aと、他方側面1bと、底面1cとを有している。また、シャーシ1の一方側面1aには、上記したモータブラケット13が取り付けられている。また、シャーシ1の他方側面1bには、インクシートカートリッジ50を挿入するための挿入孔1dが設けられている。また、シャーシ1の一方側面1aの上端部および他方側面1bの上端部には、それぞれ、配線基板23を取り付けるための取付部1eが2つずつ形成されている。また、4つの取付部1eには、それぞれ、配線基板23を固定するためのねじ27が螺合されるねじ孔1fが形成されている。また、図4に示すように、シャーシ1の底面1cには、用紙60の前端部および後端部を検出するための用紙センサ28aおよび28bが設けられている。
また、2つのプラテンローラ軸受3a(図1および図7参照)は、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに取り付けられているとともに、その2つのプラテンローラ軸受3aにプラテンローラ3が回転可能に支持されている。また、送りローラ4は、図5に示すように、送りローラギア6に挿入される送りローラギア挿入部4aを有する。また、送りローラ4は、シャーシ1に取り付けられた図示しない送りローラ軸受に回転可能に支持されている。また、押さえローラ5(図4参照)は、図示しない押さえローラ軸受に回転可能に支持されている。また、送りローラ4および押さえローラ5は、用紙60を間に挟んだ状態で回転することにより、用紙60を給紙方向(図4の矢印T1方向)または排紙方向(図4の矢印U1方向)に搬送する機能を有する。また、給紙ローラ8は、給紙カセットケース26に載置された用紙60をシャーシ1の内部に取り込む機能を有する。
また、印字ヘッド2は、一対の支持軸2aと、プラテンローラ3(図1および図4参照)に対向するように配置されたヘッド部2bと、支持軸2aとヘッド部2bとを連結する一対のアーム部2cと、ヘッド部2bに取り付けられる樹脂製のヘッドカバー2d(図4参照)とを含んでいる。この印字ヘッド2は、支持軸2aを支点として回動可能に構成されている。すなわち、印字ヘッド2の一対の支持軸2aは、それぞれ、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bに回動可能に取り付けられている。また、図7に示すように、印字ヘッド2のヘッド部2bには、電圧パルス幅が供給されて発熱する複数の発熱体29が、ヘッド部2bの用紙60(図示せず)の幅方向(図7のA方向)に沿って所定の間隔を隔てて一列に設けられている。また、図7に示すように、印字ヘッド2のヘッド部2bの底面部の発熱体29の近傍には、ヘッド部2bの発熱体29の温度を検出するための温度検出素子チップ30が設けられている。なお、温度検出素子チップ30は、本発明の「温度検出手段」の一例である。
また、図5および図6に示すように、モータブラケット13に取り付けられたステッピングモータ14の軸部には、モータギア31が取り付けられている。また、ステッピングモータ14は、巻取りリール12のギア部12aと、給紙ローラギア9と、排紙ローラギア11と、送りローラギア6とを駆動させるための駆動源としての機能を有する。また、ステッピングモータ15は、図示しない押圧部材を回動させることにより、印字ヘッド2をプラテンローラ3に対して押圧および離間する方向である上下に回動させる機能を有する。
また、巻取りリール12は、インクシートカートリッジ50(図8参照)の巻取り部50aの内部に配置された巻取りボビン50cに係合することによって、巻取りボビン50cに巻き付けられたインクシート51を巻き取るように構成されている。また、図6に示すように、巻取りリール12のギア部12aは、揺動ギア16が揺動することによって噛合するように配置されている。
また、図4に示すように、下部用紙ガイド7aは、送りローラ4および押さえローラ5の近傍に設置されている。また、上部用紙ガイド7bは、図4に示すように、下部用紙ガイド7aの上部に取り付けられている。この上部用紙ガイド7bは、給紙時には、用紙60が下面側を通過するようにして印刷部への給紙経路に案内するとともに、排紙時には、用紙60が上面側を通過するようにして排紙経路に案内する機能を有する。
また、カートリッジ支持部21は、図1および図5に示すように、シャーシ1の一方側面1aおよび他方側面1bの内側に配置されている。また、図4に示すように、カートリッジ支持部21には、反射型のインクシート頭出しセンサ32aの光を反射するための反射部32bが取り付けられている。なお、インクシート頭出しセンサ32aは、反射部32bに対して、インクシート51を挟んで対向するように、配線基板23に取り付けられている。このインクシート頭出しセンサ32aは、反射部32bとの間に配置された後述するインクシート51の各色の頭出し識別部51e〜51h(図9参照)およびインクシート頭出し識別部51i(図9参照)を検出することにより、インクシート51の頭出しを行うために設けられている。
また、図2に示すように、回路部22は、昇華型プリンタ70の印刷動作を制御する制御部22aと、印字ヘッド2の発熱体29(図7参照)の温度を制御するヘッドコントローラ22bと、モータコントローラ22cと、モータドライバ22dと、A/D変換部22eと、色テーブル22fを含むROM22gと、色テーブル22fを展開するためのRAM22hとを備えている。また、モータコントローラ22cは、モータドライバ22dを介してステッピングモータ14およびステッピングモータ15を制御する。また、ヘッドコントローラ22bは、印字ヘッド2の発熱体29(図7参照)に電圧パルスを印加することによって、印字ヘッド2の発熱体29の温度を制御する。また、A/D変換部22eは、印字ヘッド2の発熱体29の近傍に設けられた温度検出素子チップ30によって検出されたアナログ電圧値をデジタル値に変換する。なお、色テーブル22fは、本発明の「温度テーブル」の一例である。また、ROM22gは、本発明の「メモリ部」の一例である。
ここで、本実施形態では、制御部22aは、印字ヘッド2による印刷動作などの昇華型プリンタ70の装置本体全体の制御を行うとともに、印字ヘッド2の発熱体29の熱により後述する用紙60の表面に予め形成された汚れ防止層60aを蒸発させることによって、汚れ防止層60aに付着した汚れを除去するような汚れ除去動作を行うように用紙60の搬送制御および印字ヘッド2の制御を行うように構成されている。
また、配線基板23は、図1に示すように、天板24を介してシャーシ1の取付部1eに取り付けられている。具体的には、配線基板23は、配線基板23の4つの孔23aおよび天板24の4つの孔24aに通された4個のネジ27をシャーシ1の取付部1eのネジ孔1fに締め付けることによって固定されている。また、配線基板23には、回路部22を構成する電子部品23bと、上記したインクシート頭出しセンサ32aとが取り付けられている。また、天板24には、配線基板23に取り付けられたインクシート頭出しセンサ32aをシャーシ1側に露出させるための孔部24bが形成されている。
また、筐体25は、図3に示すように、蓋部材25aと25bとを含んでいる。また、筐体25の蓋部材25aは、給紙カセットケース26を昇華型プリンタに装着するために設けられている。また、筐体25の蓋部材25bは、インクシートカートリッジ50を昇華型プリンタ70に装着するために設けられている。
また、図8に示すように、インクシートカートリッジ50は、巻取り部50aと、供給部50bとを有している。また、巻取り部50aの内部には、巻取りボビン50cが回転可能に配置されている。また、供給部50bの内部には、供給ボビン50dが回転可能に配置されている。また、インクシートカートリッジ50の内部には、インクシート51が収納されている。このインクシート51は、図9に示すように、色の3原色からなる、Y色(イエロー)印字シート51aと、M色(マゼンダ)印字シート51bと、C色(シアン)印字シート51cとの3色のシートと、画像を印刷した後に用紙60の表面を保護するためのオーバコートシート51dとを有している。
また、インクシート51は、図9に示すように、Y色(イエロー)印字シート51aにおける一方端部(図9の矢印B方向側)にはY色頭出し識別部51eが設けられている。また、Y色(イエロー)印字シート51aとM色(マゼンダ)印字シート51bとの間には、M色頭出し識別部51fが設けられている。また、M色(マゼンダ)印字シート51bとC色(シアン)印字シート51cとの間には、C色頭出し識別部51gが設けられている。また、C色(シアン)印字シート51cとオーバコートシート51dとの間には、オーバコート頭出し識別部51hが設けられている。これらの各色の頭出し識別部51e〜51hは、それぞれインクシート頭出しセンサ32aによって認識される。また、オーバコートシート51dの一方端部(図9の矢印Aの逆方向側)には、インクシート51の頭出しのためのインクシート頭出し識別部51iが設けられ、各色の頭出し識別部51e〜51hと同様にインクシート頭出しセンサ32aによって認識される。
ここで、本実施形態では、図9に示すように、インクシート51は、インクシート頭出し識別部51iと、Y色印字シート51aのY色頭出し識別部51eとの間に、用紙60に設けられている汚れ防止層60aが蒸発した際に、蒸発した汚れ防止層60aと汚れ防止層60aに付着している汚れ61(図10参照)とを付着させる汚れ付着部51jを有している。
また、本実施形態では、図9に示すように、インクシート51の汚れ付着部51jの印刷方向の長さL2は、インクシート頭出しセンサ32a(図4参照)から印字ヘッド2による印画部分までの範囲(図4のL1の範囲)におけるインクシート51の長さよりも大きくなるように構成されている。すなわち、L1の範囲内に存在するインクシート51を直線状にのばした場合の長さよりもL2の長さの方が大きくなるように構成されている。
また、本実施形態では、図10に示すように、用紙60には、用紙60の上面側に、印字ヘッド2の熱によって蒸発するような汚れ防止層60aが設けられている。この汚れ防止層60aは、ポリビニルブルラール、トルエン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒により形成される。
また、図11に示すように、ROM22gに含まれる色テーブル22fには、インクシート51の各色毎に各階調毎の電圧パルス幅(相対値)が記憶されている。たとえば、色テーブル22fには、0℃〜60℃の温度範囲で1℃毎に記憶された温度検出素子チップ30による検出温度に対応する温度と、各温度におけるY色印字シート51a、M色印字シート51bおよびC色印字シート51cのそれぞれの各階調に対応する電圧パルス幅(相対値)とが記憶されている。また、図11に示すように、色テーブル22fには、温度毎に0階調から255階調までの256個の各色の階調が記憶されている。そして、色テーブル22f中の、Y=( ・・・ )、M=( ・・・ )およびC=( ・・・ )の括弧内には、それぞれ、0階調に対応する電圧パルス幅(相対値)の値から255階調に対応する電圧パルス幅(相対値)までの値が256個順番に並んでいる。なお、電圧パルス幅は、本発明の「エネルギ量」の一例である。
また、図11に示すような色テーブル22fについて、温度60℃におけるY色印字シート51aを例にして説明すると、Y=(30,50,51,・・・,115)の1番目の値である「30」が0階調の電圧パルス幅(相対値)であり、2番目の値である「50」が1階調の電圧パルス幅(相対値)となる。また、発熱体29に与えるエネルギは、Y色印字シート51a、C色印字シート51c、M色印字シート51bの順番で小さくなるため、同一階調であっても、色テーブル22f中の電圧パルス幅(相対値)は、Y色印字シート51a、C色印字シート51c、M色印字シート51bの順番に小さくなるように、電圧パルス幅(相対値)が記憶されている。
ここで、本実施形態では、用紙60の汚れ除去動作を行う際に印字ヘッド2の発熱体29に供給される電圧パルス幅は、色テーブル22fのうち、図12に示すような、Y色(イエロー)の128階調を印画するときの電圧パルス幅を用いるように構成されている。
図13は、図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの用紙の汚れ除去動作について説明するためのフローチャートである。図14〜図18は、本発明の一実施形態による昇華型プリンタの動作を説明するための図である。次に、図6、図10および図13〜図18を参照して、本実施形態による昇華型プリンタの用紙の汚れ除去動作および印刷動作について説明する。
まず、用紙60の汚れ除去動作について説明する。図13に示すように、ステップS1において、印刷が開始されると、インクシート51の頭出し動作が行われる。すなわち、図14に示すように、インクシートカートリッジの巻取り部50aの内部に配置されている巻取りボビン50cが矢印D4方向に回転することによって、インクシート51は、インクシート頭出しセンサ32aによるインクシート頭出し識別部51i(図9参照)の検出が行われるまで巻取りボビン50cに巻き取られる。この動作をより具体的に説明すると、図6に示すように、ステッピングモータ14が駆動するのに伴ってステッピングモータ14に取り付けられたモータギア31が図6の矢印D3方向に回転し、中間ギア17および18を介して、送りローラギア6が、図6の矢印D1方向に回転する。また、この時、揺動可能な揺動ギア16は、巻取りリール12のギア部12aに噛合し、巻取りリール12のギア部12aを、図6および図14の矢印D4方向に回転させる。これにより、巻取りリール12に係合する巻取りボビン50cが図6および図14の矢印D4方向に回転されることによって、巻取りボビン50cおよび供給ボビン50dに巻きつけられたインクシート51が巻き取られる。
次に、図13に示すステップS2において、インクシート頭出しセンサ32a(図14参照)によってインクシート51のインクシート頭出し識別部51i(図9参照)が検出されたか否かが判断される。
ステップS2においてインクシート頭出し識別部51iが検出されたと判断された場合には、ステッピングモータ14の駆動を停止することによりインクシートカートリッジ50の巻取りボビン50cによるインクシート51の巻取り動作が停止される。この場合、インクシート頭出し識別部51iは、インクシート頭出しセンサ32aと反射部32bとを結ぶ線分上に位置する。また、インクシート頭出し識別部51iが検出されない場合は、インクシート51はインクシート頭出し識別部51iが検出されるまで巻取りボビン50cに巻き取られる。
そして、ステップS2において、インクシート頭出しセンサ32aによってインクシート頭出し識別部51fが検出されたと判断されると、ステップS3において、図15に示すように、予め表面に汚れ防止層60aが形成された用紙60(図10参照)が給紙方向(図15のT1方向)に搬送され始め、用紙センサ28aによって用紙60の前端部が検出されたかどうかが判断される。用紙60の前端部が検出されたと判断されない場合には、用紙60の前端部が検出されるまで用紙60は給紙方向(図15のT1方向)に搬送される。また、用紙60の前端部が検出されたと判断された場合には、ステップS4において、図15に示すように、用紙60は送りローラ4と押さえローラ5に挟まれる位置にまで搬送される。
この用紙60の給紙動作を具体的に説明すると、図6に示すように、ステッピングモータ14が駆動するのに伴って、ステッピングモータ14に取り付けられたモータギア31が図6の矢印C3方向に回転し、中間ギア17および18を介して、送りローラギア6が図6の矢印C1方向に回転する。これにより、送りローラ4が、図15の矢印C1方向に回転する。さらに、中間ギア19および20を介して、給紙ローラギア9および給紙ローラ8が、図6および図15のC4方向に回転する。これにより、用紙60が給紙方向(図15の矢印T1方向)に搬送される。この時、揺動可能な揺動ギア16(図6参照)は、巻取りリール12のギア部12aに噛合しておらず、巻取りリール12のギア部12aは回転しない。これにより、給紙動作時には、巻取りボビン50cおよび供給ボビン50dに巻きつけられたインクシート51は巻き取られない。
次に、ステップS5において、温度検出素子チップ30(図7参照)により、印字ヘッド2の発熱体29近傍の温度が電圧値として検出され、検出された電圧値は、A/D変換部22e(図2参照)によって、アナログ・デジタル変換されて温度データとしてRAM22hに保存される。
ここで、本実施形態では、上述したように、図11および図12に示した色テーブル22fのY色(イエロー)の128階調を印画するときに印字ヘッド2の発熱体29に供給する電圧パルス幅データを、汚れ除去動作時の印字ヘッド2の発熱体29に供給される電圧パルス幅データとして用いる。すなわち、制御部22aにより、温度検出素子チップ30によって検出された印字ヘッド2の発熱体29近傍の温度データに基づいて、図12に示すように、色テーブル22fから印字ヘッド2の発熱体29に供給する汚れ除去動作用の電圧パルス幅データが決定される。
そして、決定された電圧パルス幅データが、制御部22aによってヘッドコントローラ22b(図2参照)に転送され、ヘッドコントローラ22bにより、印字ヘッド2の発熱体29に制御部22aによって決定された汚れ除去動作用の電圧パルス幅の電圧パルスが供給される。
そして、ステップS6において、印字ヘッド2の発熱体29が汚れ除去動作用のY色128階調に対応する温度に加熱されることによって、印字ヘッド2のヘッド部2bが予備加熱される。
そして、ステップS6において印字ヘッド2のヘッド部2bがY色128階調に対応する温度に加熱されると、ステップS7において、図15に示すように、印字ヘッド2が印刷位置まで下降される。
ここで、本実施形態では、ステップS8において、図16に示すように、加熱された印字ヘッド2が印刷位置にまで下降している状態において、用紙60を給紙方向(図16の矢印T1方向)に搬送させながら用紙60の表面に形成された汚れ防止層60aを蒸発させることによって、用紙60に付着した汚れ61(図10参照)を用紙60の表面から除去する。すなわち、本実施形態では、制御部22aは、インクシート51の汚れ付着部70aおよび用紙60を印字ヘッド2で押圧した状態で、用紙60を図16の矢印T1方向に搬送させながら汚れ防止層60aを蒸発させるようにモータコントローラ22cおよびモータドライバ22dを介してステッピングモータ14を制御するとともに、ヘッドコントローラ22bを介して印字ヘッド2を制御する。
また、本実施形態では、図17に示すように、蒸発した汚れ防止層60aおよび汚れ防止層60aに付着した汚れ61は、インクシート51の汚れ付着部51jの下面に付着する。
そして、ステップS9において、用紙60の給紙方向へ印画サイズ分搬送が終了すると、印字ヘッド2が印刷位置から上昇する。
そして、ステップS10において、インクシート51のY色頭出し識別部51e(図9参照)の検出のために、インクシート51の巻取り動作が行われる。具体的には、前述したように、揺動可能な揺動ギア16が巻取りリール12のギア部12aに噛合し、ギア部12aを図6および図14の矢印D4方向に回転させることによって、巻取りリール12に係合する巻取りボビン50cが矢印D4方向に回転されてインクシート51が巻き取られる。
そして、ステップS11において、インクシート頭出しセンサ32aによってY色頭出し識別部51eが検出されたか否かが判断される。Y色頭出し識別部51eが検出されたと判断された場合には、インクシート51の巻取り動作が停止される。また、Y色頭出し識別部51eが検出されない場合は、Y色頭出し識別部51eが検出されるまでインクシート51の巻取り動作は継続される。
この時、インクシート51の巻取り動作が行われた場合には、同時に送りローラ4が矢印D1方向に回転する。したがって、用紙60は送りローラ4が回転することによって排紙方向(図14のU1方向)に移動していることにより、ステップS12において、用紙60を印刷開始位置に到達するまで給紙方向(図15の矢印T1方向)に搬送させる。なお、用紙60が印刷開始位置に到達したかどうかは、図15に示すように、用紙センサ28bによって用紙60の前端部が検出されることによって判断される。
そして、ステップS12において用紙60が印刷開始位置にまで到達されると、ステップS13において、図18に示すように、印字ヘッド2が印刷位置にまで下降し、ステップS14において、Y色における印画が開始される。そしてY色における印画が終了すると、引き続いてM色およびC色における印画動作が行われ、その後にオーバコートシート51dによって用紙60の表面にオーバコートが施されて印刷は終了される。
ここで、本実施形態では、制御部22aは、用紙60から汚れ防止層60aに付着した汚れ61を除去する汚れ除去動作を行った後に、連続して印刷動作を行うように昇華型プリンタ70を制御している。
そして印刷後に、印刷済みの用紙60を外部に排紙する。印刷済みの用紙60の排紙時の動作としては、上述した用紙60の印画時の搬送動作と同様に、用紙60を図18のU1方向に搬送することにより印刷済みの用紙60が排紙される。
本実施形態では、上記のように、印刷前に、印字ヘッド2の発熱体29の熱によって、用紙60の表面に予め形成された汚れ防止層60aを蒸発させるように昇華型プリンタ70を制御する制御部22aを備えるように構成することによって、汚れ防止層60aに付着した汚れ61が用紙60から除去されるので、用紙60に付着した汚れ61を除去することができる。したがって、用紙60がきれいな状態で印刷を行うことができる。また、印字ヘッド2の発熱体29の熱を利用して用紙60の汚れを除去するように構成することによって、用紙60の汚れを除去するための特殊な機構および装置を設ける必要がないので、部品点数の増加を抑制することができる。
また、本実施形態では、インクシート51のインクシート頭出し識別部51iとY色(イエロー)頭出し識別部51eとの間に、印字ヘッド2によって蒸発した汚れ防止層60aと、汚れ防止層60aに付着した汚れ61とを付着させる汚れ付着部51jを設けるとともに、制御部22aを、汚れ付着部51jおよび用紙60を印字ヘッド2によって押圧した状態で、用紙60を搬送しながら、汚れ防止層60aを蒸発させるように用紙搬送部および印字ヘッド2を制御するように構成することによって、印字ヘッド2によって蒸発した汚れ防止層60aと汚れ防止層60aに付着した汚れ61とを汚れ付着部51jに付着させることができるので、蒸発した汚れ防止層60aと汚れ防止層60aに付着した汚れ61とによって、インクシート51のうち印刷時に使用される部分(Y色印字シート51a、M色印字シート51b、C色印字シート51cおよびオーバコートシート51d)が汚れることを防止することができる。
また、本実施形態では、昇華型プリンタ70は、印字ヘッド2の発熱体29の近傍の温度を検出するための温度検出素子チップ30を含むとともに、温度検出素子チップ30により検出された印字ヘッド2の発熱体29の近傍の温度と、印画時に印字ヘッド2の発熱体29に供給するエネルギ量との関係が規定された色テーブル22fを有するROM22gを含み、制御部22aは、色テーブル22fに基づいて、用紙60の汚れ防止層60aの蒸発時に印字ヘッド2の発熱体29に供給するエネルギ量を制御するように構成することによって、用紙60の汚れ防止層60aの蒸発時に、印字ヘッド2の発熱体29に供給するエネルギ量を印画時に用いる色テーブル22fを用いて容易に制御することができるので、用紙60の汚れ防止層60aの蒸発時に別途色テーブル22fをROM22gに記憶させておく必要がない。
また、本実施形態では、制御部22aは、用紙60から汚れ防止層60aに付着した汚れ61を除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御するように構成することによって、用紙60から汚れ防止層60aに付着した汚れ61を除去した後に、用紙60を排紙することなく連続して印刷動作を行うことができるので、用紙60の汚れ防止層60aの蒸発動作から印刷動作までの一連の動作の動作時間を短縮することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、画像形成装置の一例として昇華型プリンタ70を示したが、本発明はこれに限らず、印字ヘッドが発熱し、インクシートを有する画像形成装置であれば、昇華型プリンタ以外の他の画像形成装置にも適用可能である。
また、上記実施形態では、用紙60に予め形成された汚れ防止層60aは、ポリビニルブルラール、トルエン、メチルエチルケトンなどの有機溶媒により形成される例を示したが、本発明はこれに限らず、印画時に使用する色テーブル22fに対応する温度によって蒸発するものであれば、汚れ防止層60aを他の物質により形成してもよい。
また、上記実施形態では、汚れ除去動作を行う場合に、印字ヘッド2の発熱体29に供給する電圧パルス幅として、通常の印刷時に用いる色テーブル22fのうちの、Y色(イエロー)の128階調における電圧パルス幅を用いた例を示したが、本発明はこれに限らず、汚れ除去動作を行う場合に、印字ヘッド2の発熱体29に供給する電圧パルス幅として、色テーブル22fのうちのY色とは異なる所定の色の、所定の階調における電圧パルス幅を用いてもよい。また、汚れ除去動作を行う場合に、通常の印刷時に用いる色テーブル22fとは異なる、汚れ除去動作専用の印字ヘッド2の発熱体29の近傍の温度に対応する電圧パルス幅が規定された色テーブル22fを用いてもよい。
また、上記実施形態では、インクシートカートリッジ50を装着した状態でインクシート51の汚れ付着部51jに用紙60の汚れ防止層60aおよび汚れ61を蒸発させて付着させる例を示したが、本発明はこれに限らず、インクシートカートリッジ50を装着せずに用紙60のみを印字ヘッド2で過熱することにより用紙60汚れ防止層60aおよび汚れ61を蒸発させるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、制御部22aを、汚れ除去動作の後に連続して印刷動作を行うように昇華型プリンタ70を制御するように構成した例を示したが、本発明はこれに限らず、汚れ除去動作の後に連続して印刷動作を行う場合と、汚れ除去動作を行わずに通常の印刷動作を行う場合とをユーザによって選択可能とするように構成してもよい。
本発明の一実施形態による昇華型プリンタの全体構成を示した分解斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの回路構成を示すブロック図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタに含まれるギアの配置位置を示した図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの平面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタに装着されるインクシートカートリッジの全体斜視図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタのインクシートを説明するための図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタに使用される用紙を説明するための拡大断面図である。 図1に示した本実施形態による昇華型プリンタによる色テーブルの一例を示した図である。 図12に示した色テーブルのうちの汚れ除去動作時に用いる部分を示した図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作を説明するためのフローチャートである。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作を説明するための断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作時における印画部の状態を説明するための拡大断面図である。 図1に示した本発明の一実施形態による昇華型プリンタの汚れ除去動作を説明するための断面図である。
符号の説明
2 印字ヘッド
22a 制御部
22f 色テーブル(温度テーブル)
22g ROM(メモリ部)
30 温度検出素子チップ(温度検出手段)
50 インクシートカートリッジ
51 インクシート
51e Y色頭出し識別部
51f M色頭出し識別部
51g C色頭出し識別部
51i インクシート頭出し識別部
51j 汚れ付着部
60 用紙
60a 汚れ防止層
61 汚れ

Claims (5)

  1. 印刷用紙を搬送する用紙搬送部と前記印刷用紙に画像を印刷するための発熱体を有する印字ヘッドとを含む装置本体を備えた画像形成装置において、
    前記印刷用紙に予め汚れ防止層が形成されており、
    印刷前に、前記印字ヘッドの前記発熱体の熱によって前記印刷用紙の表面に予め形成された前記汚れ防止層を蒸発させることにより、前記汚れ防止層に付着した汚れを前記印刷用紙から除去するように前記装置本体を制御する制御部をさらに備え、
    前記装置本体には、前記画像を印刷するための色の3原色からなるインクシートが収納されたインクシートカートリッジが着脱可能に装着され、
    前記インクシートは、前記インクシートの頭出し検知を行う頭出し識別部と、前記色の3原色の各色インクシートの頭出し検知を行う各色頭出し識別部と、前記頭出し識別部と前記各色頭出し識別部との間に設けられ、前記印字ヘッドによって蒸発した前記汚れ防止層と前記汚れ防止層に付着した汚れとを付着させる汚れ付着部とを含み、
    前記制御部は、前記汚れ付着部および前記印刷用紙を前記印字ヘッドで押圧した状態で、前記印刷用紙を搬送しながら、前記汚れ防止層を蒸発させるように前記用紙搬送部および前記印字ヘッドを制御するように構成され、
    前記装置本体は、前記印字ヘッドの前記発熱体近傍の温度を検出するための温度検出手段を含むとともに、前記温度検出手段により検出された前記印字ヘッドの前記発熱体近傍の温度と、印画時に前記印字ヘッドの前記発熱体に供給するエネルギ量との関係が規定された温度テーブルを有するメモリ部をさらに含み、
    前記制御部は、前記温度テーブルに基づいて、前記印刷用紙の前記汚れ防止層の蒸発時に前記印字ヘッドの前記発熱体に供給するエネルギ量を制御するように構成され、
    前記制御部は、前記印刷用紙から前記汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御するように構成されている、画像形成装置。
  2. 予め汚れ防止層が形成された印刷用紙を搬送する用紙搬送部と、前記印刷用紙に画像を印刷するための発熱体を有する印字ヘッドとを含む装置本体と、
    印刷前に、前記印字ヘッドの前記発熱体の熱によって前記印刷用紙の表面に予め形成された前記汚れ防止層を蒸発させることにより、前記汚れ防止層に付着した汚れを前記印刷用紙から除去するように前記装置本体を制御する制御部とを備える、画像形成装置。
  3. 前記装置本体には、前記画像を印刷するための色の3原色からなるインクシートが収納されたインクシートカートリッジが着脱可能に装着され、
    前記インクシートは、前記インクシートの頭出し検知を行う頭出し識別部と、前記色の3原色の各色インクシートの頭出し検知を行う各色頭出し識別部と、前記頭出し識別部と前記各色頭出し識別部との間に、前記印字ヘッドによって蒸発した前記汚れ防止層と前記汚れ防止層に付着した汚れとを付着させる汚れ付着部とを含み、
    前記制御部は、前記汚れ付着部および前記印刷用紙を前記印字ヘッドで押圧した状態で、前記印刷用紙を搬送しながら、前記汚れ防止層を蒸発させるように前記用紙搬送部および前記印字ヘッドを制御するように構成されている、請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記装置本体は、前記印字ヘッドの前記発熱体近傍の温度を検出するための温度検出手段を含むとともに、前記温度検出手段により検出された前記印字ヘッドの前記発熱体近傍の温度と、印画時に前記印字ヘッドの前記発熱体に供給するエネルギ量との関係が規定された温度テーブルを有するメモリ部をさらに含み、
    前記制御部は、前記温度テーブルに基づいて、前記印刷用紙の前記汚れ防止層の蒸発時に前記印字ヘッドの前記発熱体に供給するエネルギ量を制御するように構成されている、請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記印刷用紙から前記汚れ防止層に付着した汚れを除去した後に、連続して印刷動作を行うように制御するように構成されている、請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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