JP2008124647A - 増幅器およびそれを搭載した通信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】ギルバートセル型可変利得増幅器では、両差動対に流れる電流を制御するための複雑な利得制御回路が必要となる。
【解決手段】第1差動対DP2および第2差動対DP4は、差動入力信号をそれぞれ受ける。第1差動対DP2と第2差動対DP4とは、第2差動対DP4が第1差動対DP2のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ第1差動対DP2の出力信号と第2差動対DP4の出力信号とが打ち消し合うよう接続される。定電流源B2は、第1差動対DP2のテール電流を供給する。可変電流源として作用する第16トランジスタM32は、第1差動対DP2と定電流源B2とを結ぶ電流路と第2差動対DP4との間に接続され、電流路から引き抜いた電流を第2差動対DP4に供給する。
【選択図】図3
【解決手段】第1差動対DP2および第2差動対DP4は、差動入力信号をそれぞれ受ける。第1差動対DP2と第2差動対DP4とは、第2差動対DP4が第1差動対DP2のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ第1差動対DP2の出力信号と第2差動対DP4の出力信号とが打ち消し合うよう接続される。定電流源B2は、第1差動対DP2のテール電流を供給する。可変電流源として作用する第16トランジスタM32は、第1差動対DP2と定電流源B2とを結ぶ電流路と第2差動対DP4との間に接続され、電流路から引き抜いた電流を第2差動対DP4に供給する。
【選択図】図3
Description
本発明は、複数の差動対を備えた増幅器およびそれを搭載した通信システムに関する。
通信システムには、可変利得増幅器が搭載されることが多い。通信システムに搭載される可変利得増幅器には、広い利得調整範囲と低歪特性を持つことが要求されることが多い。特に、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)受信方式などでは、高い線形性が要求される。
このような要求に対し、ギルバートセル型可変利得増幅器が提案されている。ギルバート型可変利得増幅器は、高利得差動対、低利得差動対を備え、両差動対に流す電流の比率を変化させることにより利得を変化させる。(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−174576号公報
しかしながら、ギルバートセル型可変利得増幅器では、両差動対に流れる電流を制御するための複雑な利得制御回路が必要となる(例えば、特許文献1の図3〜図12参照)。
本発明はこうした状況に鑑みなされたものであり、その目的は、簡素な構成で利得を制御可能な増幅器およびそれを搭載した通信システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の増幅器は、差動入力信号をそれぞれ受ける第1差動対と、第2差動対とを備える。第1差動対と第2差動対とは、第2差動対が第1差動対のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ第1差動対の出力信号と第2差動対の出力信号とが打ち消し合うよう接続される。
この態様によると、第2差動対が第1差動対のテール電流の一部を受け取ることにより、両差動対に流れる電流の総和が実質的に一定に保たれる。よって、簡素な構成で利得を制御することが可能となる。
第1差動対のテール電流を供給する定電流源と、第1差動対と定電流源とを結ぶ電流路と第2差動対との間に接続され、電流路から引き抜いた電流を第2差動対に供給する可変電流源と、をさらに備えてもよい。「可変電流源」は、外部からの制御信号を受けて、電流路から引き抜く電流量が調整されてもよい。これによれば、一つの電流源の制御により、本増幅器の利得を制御することができる。
可変電流源は、第1差動対の出力信号および第2差動対の出力信号に含まれるn(3以上の奇数)次高調波を相互に打ち消し合う領域で動作するよう設定されてもよい。両差動対のコモンソース間に電位差が生じるため、信号を打ち消さず、n次高調波を打ち消す動作点を作ることができる。
本発明の別の態様もまた、増幅器である。この増幅器は、差動入力信号を受ける第1差動対と、差動入力信号をそれぞれ受ける複数の差動対を並列に含む第2差動対群と、を備える。第1差動対と第2差動対群とは、第2差動対群が第1差動対のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ第1差動対の出力信号と第2差動対群の出力信号とが打ち消し合うよう接続される。第1差動対のテール電流を供給する定電流源と、第1差動対と定電流源とを結ぶ電流路と第2差動対群に含まれる複数の差動対との間にそれぞれ接続された複数の可変電流源と、をさらに備えてもよい。「複数の可変電流源」は、外部から制御信号をそれぞれ受け、それぞれが電流路から引き抜く電流量が調整されてもよい。
この態様によると、第2差動対群が第1差動対のテール電流の一部を受け取ることにより、第2差動対群と第1差動対に流れる電流の総和が実質的に一定に保たれる。よって、簡素な構成で利得を制御することが可能となる。また、第2差動対群に含まれる複数の差動対を選択的に使用する場合、デジタル的なオンオフ制御も可能になる。
本増幅器の差動出力信号の直流成分を所定の電圧に調整するコモンモードフィードバック回路をさらに備えてもよい。これにより、出力信号の精度を向上させることができる。
本発明のさらに別の態様は、通信システムである。この通信システムは、所定の周波数で発振する局部発振器と、局部発振器の発振信号とアンテナから受信した信号とをミキシングする周波数変換回路と、周波数変換回路により生成された信号を増幅する上述した態様の増幅器と、を備える。
この態様によると、広い可変利得範囲において高い線形性を実現することができ、受信信号の精度が向上する。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、簡素な構成で利得を制御することができる。
図1は、本発明の実施の形態の比較対象となるギルバートセル型可変利得増幅器400の回路構成を示す。当該可変利得増幅器400は、インタフェース部410および増幅部420を備える。増幅部420は、第1抵抗R2、第2抵抗R4、第6トランジスタM12、第7トランジスタM14、第8トランジスタM16、第9トランジスタM18、第10トランジスタM20および第11トランジスタM22を備える。以後、とくに注記しない限り、トランジスタはCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)プロセスで構成された、Nチャネル型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられるものとする。
第6トランジスタM12および第7トランジスタM14は高利得差動対を構成し、第9トランジスタM18および第10トランジスタM20は低利得差動対を構成する。第6トランジスタM12および第9トランジスタM18のゲート端子には、正の入力信号Vi+が入力され、第7トランジスタM14および第10トランジスタM20のゲート端子には、負の入力信号Vi−が入力される。第8トランジスタM16のドレイン端子は第6トランジスタM12および第7トランジスタM14のソース端子に共通に接続し、第8トランジスタM16のソース端子はグラウンドと接続する。第8トランジスタM16は高利得差動対にバイアス電流を供給する電流源として機能する。同様に、第11トランジスタM22のドレイン端子は第9トランジスタM18および第10トランジスタM20のソース端子に共通に接続し、第11トランジスタM22のソース端子はグラウンドと接続する。第11トランジスタM22は低利得差動対にバイアス電流を供給する電流源として機能する。
第1抵抗R2および第2抵抗R4は負荷として作用する。第1抵抗R2の一端は第6トランジスタM12および第9トランジスタM18のドレイン端子と共通に接続し、その接続点電圧が負の出力電圧Vo−となる。第3抵抗R6の他端は電源Vddに接続する。同様に、第2抵抗R4の一端は第7トランジスタM14および第10トランジスタM20のドレイン端子と共通に接続し、その接続点電圧が正の出力電圧Vo+となる。第2抵抗R4の他端は電源Vddに接続する。第1抵抗R2は上記高利得差動対および低利得差動対の負の出力極性を持つトランジスタで共有され、第2抵抗R4は上記高利得差動対および低利得差動対の正の出力極性を持つトランジスタで共有される。
インタフェース部410は、増幅部420の利得を制御する利得制御回路として機能する。インタフェース部410は、上記高利得差動対および低利得差動対に流れる電流の総和を一定に保ちながら、それぞれの電流を相補的に変化させる役割を持つ。インタフェース部410は、第1トランジスタM2、第2トランジスタM4、第3トランジスタM6、第4トランジスタM8および第5トランジスタM10を備える。第3トランジスタM6のゲート端子には固定の参照電圧Vrefが入力される。第2トランジスタM4のゲート端子には、利得制御信号Vcが入力される。第1トランジスタM2のドレイン端子は電源Vddに接続し、第1トランジスタM2のソース端子は第2トランジスタM4および第3トランジスタM6のドレイン端子と共通に接続する。第1トランジスタM2のゲート端子には所定のバイアス電圧が印加され、第1トランジスタM2は第2トランジスタM4および第3トランジスタM6にバイアス電流を供給する定電流源として機能する。
第4トランジスタM8のドレイン端子は第2トランジスタM4のソース端子と接続し、第4トランジスタM8のソース端子はグラウンドと接続し、第4トランジスタM8のゲート端子とドレイン端子はダイオード接続される。第4トランジスタM8のゲート端子と第11トランジスタM22のゲート端子は接続され、カレントミラー回路を構成する。同様に、第5トランジスタM10のドレイン端子は第3トランジスタM6のソース端子と接続し、第5トランジスタM10のソース端子はグラウンドと接続し、第5トランジスタM10のゲート端子とドレイン端子はダイオード接続される。トランジスタM10のゲート端子と第8トランジスタM16のゲート端子は接続され、カレントミラー回路を構成する。
このような構成を備える可変利得増幅器400にて、上述した利得制御信号Vcの変化に応じて、第4トランジスタM8および第5トランジスタM10に流れる電流比が変化する。第4トランジスタM8および第5トランジスタM10は、第8トランジスタM16および第10トランジスタM20とそれぞれカレントミラー回路を構成しているため、上記高利得差動対および低利得差動対に供給されるバイアス電流比も、上記電流比に応じて変化する。
上記高利得差動対および低利得差動対にそれぞれ流れる電流量の比(1−α):α〔0≦α≦1〕が変化しても、第1抵抗R2および第2抵抗R4にそれぞれ流れる直流電流量は一定に保たれるため、第1抵抗R2および第2抵抗R4における電圧降下が一定に保たれ、出力電圧Voの直流成分は変化しない。
一方、第6トランジスタM12および第9トランジスタM18のゲート端子、ならびに第7トランジスタM14および第10トランジスタM20のゲート端子に入力される小信号Viの利得Gvは、それぞれの差動対に流れるバイアス電流に応じて変化する。たとえば、利得制御信号Vc=参照電圧Vrefのとき、それぞれの差動対に流れるバイアス電流は同じ値になり、二つの差動対の出力信号の振幅も同じ値になる。よって、出力信号は互いにキャンセルされ、本可変利得増幅器400の利得は零となる。
小信号利得Gvの一般式を下記(式1)に示す。
Gv=−gm・Rl ・・・(式1)
gmは相互コンダクタンス、Rlは負荷抵抗を表す。−は極性が反転することを表す。
Gv=−gm・Rl ・・・(式1)
gmは相互コンダクタンス、Rlは負荷抵抗を表す。−は極性が反転することを表す。
ここで、相互コンダクタンスgmは下記(式2)で表される。
gm=√2βId ・・・(式2)
βはトランジスタのチャネル幅とチャネル長との比に比例した素子パラメータ、Idは直流バイアス電流を表す。よって、バイアス電流の変化に応じて、小信号Viの利得Gvが変化する。
gm=√2βId ・・・(式2)
βはトランジスタのチャネル幅とチャネル長との比に比例した素子パラメータ、Idは直流バイアス電流を表す。よって、バイアス電流の変化に応じて、小信号Viの利得Gvが変化する。
本可変利得増幅器400の小信号利得Gvは下記(式3)で表される。
Gv=−{√2β(1−α)Id+√2βαId}・Rl ・・・(式3)
Gv=−{√2β(1−α)Id+√2βαId}・Rl ・・・(式3)
図2は、図1に示した可変利得増幅器400の利得制御信号Vcと小信号利得Gvとの特性を示す図である。図2に示すように本可変利得増幅器400のVc−Gv曲線はV字型になる。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
図3は、本発明の代表的な実施の形態に係る増幅器500の回路構成を示す。増幅器500は、第3抵抗R6、第4抵抗R8、第1差動対DP2、第2差動対DP4、第16トランジスタM32、第5抵抗R10および定電流源B2を備える。第1差動対DP2は、第12トランジスタM24および第13トランジスタM26を備え、第2差動対DP4は、第14トランジスタM28および第15トランジスタM30を備える。
図3は、本発明の代表的な実施の形態に係る増幅器500の回路構成を示す。増幅器500は、第3抵抗R6、第4抵抗R8、第1差動対DP2、第2差動対DP4、第16トランジスタM32、第5抵抗R10および定電流源B2を備える。第1差動対DP2は、第12トランジスタM24および第13トランジスタM26を備え、第2差動対DP4は、第14トランジスタM28および第15トランジスタM30を備える。
第12トランジスタM24および第14トランジスタM28のゲート端子には、正の入力信号Vi+が入力され、第13トランジスタM26および第15トランジスタM30のゲート端子には、負の入力信号Vi−が入力される。
定電流源B2は、第1差動対DP2に第1テール電流を供給する。ここで、第1テール電流とは、第1差動対DP2を構成する第12トランジスタM24および第13トランジスタM26に流すべきバイアス電流の和を表す。定電流源B2の一端は第1差動対DP2を構成する第12トランジスタM24および第13トランジスタM26のソース端子に共通に接続し、定電流源B2の他端はグラウンドに接続される。
第16トランジスタM32は、第2差動対DP4に第2テール電流を供給する可変テール電流源として作用する。ここで、第2テール電流とは、第2差動対DP4を構成する第14トランジスタM28および第15トランジスタM30に流すべきバイアス電流の和を表す。第2テール電流は第1テール電流から引き抜いた電流である。第16トランジスタM32のドレイン端子は第2差動対DP4を構成する第14トランジスタM28および第15トランジスタM30のソース端子に共通に接続する。第16トランジスタM32のソース端子は第5抵抗R10を介して第1差動対DP2を構成する第12トランジスタM24および第13トランジスタM26のソース端子ならびに定電流源B2に共通に接続する。第16トランジスタM32のゲート端子には、利得制御信号Vcが入力される。
第3抵抗R6および第4抵抗R8は負荷として作用する。第3抵抗R6の一端は第12トランジスタM24および第15トランジスタM30のドレイン端子と共通に接続し、その接続点電圧が負の出力電圧Vo−となる。第3抵抗R6の他端は電源Vddに接続する。同様に、第4抵抗R8の一端は第13トランジスタM26および第14トランジスタM28のドレイン端子と共通に接続し、その接続点電圧が正の出力電圧Vo+となる。第4抵抗R8の他端は電源Vddに接続する。第3抵抗R6を共有する第12トランジスタM24および第15トランジスタM30の出力信号は極性が反対になる。同様に、第4抵抗R8を共有する第12トランジスタM24および第15トランジスタM30の出力信号も極性が反対になる。
本実施の形態に係る増幅器500にて、入力信号Viは、第1差動対DP2および第2差動対DP4でそれぞれ増幅され、出力点において互いにキャンセルされる。そのキャンセル度合いは、第16トランジスタM32のゲート電圧に依存する。第16トランジスタM32のゲート電圧は利得制御信号Vcにより制御され、そのゲート電圧の変化に応じて第2差動対DP4が定電流源B2から受け取る受け電流が変化する。そのゲート電圧が0Vのとき利得が最大となり、ゲート電圧が大きくなるにしたがい利得は減少する。負荷に流れる直流バイアス電流は、第1差動対DP2および第2差動対DP4に流れる電流比率に依存せずに一定になる。
図4は、本実施の形態に係る増幅器500の利得制御信号Vcと小信号利得Gvとの特性を示す図である。図4にて、実線で示すVc−Gv特性は単調減少となる。点線はOIP3(3次インターセプトポイント)特性を表す。OIP3は出力換算の線形性指標であり、OIP3=IIP3+Gvで計算される。
以下、本実施の形態に係る増幅器500と図1に示したギルバートセル型可変利得増幅器400とを比較する。
まず、本実施の形態に係る増幅器500では、可変電流源として作用する第16トランジスタM32がどのような動作領域にあっても、負荷に流れる直流電流は一定になる。よって、第16トランジスタM32のゲート電圧は、0Vから電源電圧Vddの間であればどのような値であってもよい。可変電流源として動作する第16トランジスタM32は、定電流源B2から一部の電流を受け取って、その受け取った電流を第2テール電流として第2差動対DP4に供給している。定電流源B2は、第1テール電流から第2テール電流を引き抜かれた残りの電流を第1差動対DP2に供給している。よって、第1差動対DP2および第2差動対DP4の出力電流の総和は常に一定となる。この結果、出力電圧の直流成分の変動を抑制することができ、この変動に起因する線形性悪化も抑制することができる。
まず、本実施の形態に係る増幅器500では、可変電流源として作用する第16トランジスタM32がどのような動作領域にあっても、負荷に流れる直流電流は一定になる。よって、第16トランジスタM32のゲート電圧は、0Vから電源電圧Vddの間であればどのような値であってもよい。可変電流源として動作する第16トランジスタM32は、定電流源B2から一部の電流を受け取って、その受け取った電流を第2テール電流として第2差動対DP4に供給している。定電流源B2は、第1テール電流から第2テール電流を引き抜かれた残りの電流を第1差動対DP2に供給している。よって、第1差動対DP2および第2差動対DP4の出力電流の総和は常に一定となる。この結果、出力電圧の直流成分の変動を抑制することができ、この変動に起因する線形性悪化も抑制することができる。
これに対し、ギルバートセル型可変利得増幅器400では、トランジスタのチャネル長変調効果により、2つの差動対に流れる電流の総和が微妙に変動することがある。また、利得制御電圧を大きく変化させた場合、インタフェース部410に含まれるトランジスタM2、M4、M6、M8、M10が飽和領域から外れることがあり、その場合、電流の総和が大きく変動する。これらの結果、出力電圧の直流成分が一定でなくなり、出力レンジの減少や、出力信号に重畳される歪の増加を招く。
また、本実施の形態に係る増幅器500では、図4に示したようにVc−Gv特性が単調減少となるためAGC(Automatic Gain Control)のロックが外れにくい。これに対し、ギルバートセル型可変利得増幅器400では、図2に示したようにVc−Gv特性がV字型であるためAGCのロックが外れやすい。これを改善するには、利得制御信号Vcが単調増加または単調減少である範囲から外れないようにするための調整回路が別途必要となる。
これらの理由により、ギルバートセル型可変利得増幅器400には複雑なインターフェース回路が必要となる。これに対し、本実施の形態に係る増幅器500では、第16トランジスタM32のゲート電圧を制御するだけの構成で、2つの差動対の電流比を制御することができ、複雑なインターフェース回路をすべて省略することができる。
また、本実施の形態に係る増幅器500は、2つの差動対間で互いの3次高調波をキャンセルすることで低利得時の線形性を改善するできる。本実施の形態に係る増幅器500では2つの差動対のコモンソース間に第16トランジスタM32が挿入されるため、コモンソース間に電位差が生じる。つまり、2つの差動対の動作に差異が生じる。この結果、図4に示したように、信号はキャンセルされないが高調波だけがキャンセルされる動作点aを作ることができ、この歪キャンセル点aでは線形性が非常に高くなる。本実施の形態に係る増幅器500では、歪キャンセル点aから少しずれた動作点においても、キャンセル度合いが多少下がるものの、歪キャンセルが有効に働く。よって、広い可変利得範囲において線形性を高くすることが可能である。また、第5抵抗R10の値を変えることにより、歪キャンセル点aの位置を調節することができる。この歪みキャンセルは、5次以降の高調波にも有効である。
これに対し、ギルバートセル型可変利得増幅器400では、2つのコモンソース間に電位差が生じにくいため、所望の位置に歪キャンセル点を作ることが困難となる。そのため歪キャンセル効果を有効に活用することが難しい。ギルバートセル型可変利得増幅器400では、低利得動作時に線形性が十分に高くならない。一般的に通信装置では、低利得動作時の線形性は、高利得動作時から利得が下がった分、改善されることが要求される。ギルバートセル型可変利得増幅器400では、線形性の向上度合いが十分でない。
以下、本発明の様々な実施の形態について説明する。まず、実施の形態1について説明する。
図5は、実施の形態1の実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の回路構成を示す図である。本実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の構成は、図3で説明した増幅器500から、負荷として作用する第3抵抗R6および第4抵抗R8と、歪キャンセル点を調整するための第5抵抗R10を除いた構成である。また、定電流源B2を第17トランジスタM34で構成したものである。本実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の動作は、出力を電流で得ている以外、図3で説明した増幅器500と同様の動作のため、その説明を省略する。よって、作用効果も同様となる。
図5は、実施の形態1の実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の回路構成を示す図である。本実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の構成は、図3で説明した増幅器500から、負荷として作用する第3抵抗R6および第4抵抗R8と、歪キャンセル点を調整するための第5抵抗R10を除いた構成である。また、定電流源B2を第17トランジスタM34で構成したものである。本実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の動作は、出力を電流で得ている以外、図3で説明した増幅器500と同様の動作のため、その説明を省略する。よって、作用効果も同様となる。
以下、実施の形態1の実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110のバリエーションを示す。
図6は、実施の形態1の実施例2に係るトランスコンダクタンス増幅器120の回路構成を示す図である。実施例2に係るトランスコンダクタンス増幅器120は、実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の第16トランジスタM32のソース端子に第5抵抗R10を接続し、第17トランジスタM34のソース端子に第6抵抗R12を接続した構成である。これらの抵抗を挿入することにより、本トランスコンダクタンス増幅器120の歪キャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図6は、実施の形態1の実施例2に係るトランスコンダクタンス増幅器120の回路構成を示す図である。実施例2に係るトランスコンダクタンス増幅器120は、実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の第16トランジスタM32のソース端子に第5抵抗R10を接続し、第17トランジスタM34のソース端子に第6抵抗R12を接続した構成である。これらの抵抗を挿入することにより、本トランスコンダクタンス増幅器120の歪キャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図7は、実施の形態1の実施例3に係るトランスコンダクタンス増幅器130の回路構成を示す図である。実施例3に係るトランスコンダクタンス増幅器130は、実施例2に係るトランスコンダクタンス増幅器120の第12トランジスタM24のソース端子に第7抵抗R14を接続し、第13トランジスタM26のソース端子に第8抵抗R16を接続し、第14トランジスタM28のソース端子に第9抵抗R18を接続し、第15トランジスタM30のソース端子に第10抵抗R20を接続した構成である。これらの抵抗を挿入することにより、本トランスコンダクタンス増幅器130の歪キャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図8は、実施の形態1の実施例4に係るトランスコンダクタンス増幅器140の回路構成を示す図である。実施例4に係るトランスコンダクタンス増幅器140は、実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の定テール電流源として作用する第17トランジスタM34を1対の第21トランジスタM42および第22トランジスタM44で置き換え、可変テール電流源として作用する第16トランジスタM32を1対の第18トランジスタM36および第19トランジスタM38で置き換えた構成である。また、第12トランジスタM24のソース端子と第20トランジスタM40のドレイン端子の接続点と、第13トランジスタM26のソース端子と第22トランジスタM42のドレイン端子の接続点との間に第11抵抗R22が挿入される。同様に、第14トランジスタM28のソース端子と第18トランジスタM36のドレイン端子の接続点と、第15トランジスタM30のソース端子と第19トランジスタM38のドレイン端子の接続点との間に第12抵抗R24が挿入される。このような電流源の構成と抵抗の挿入により、本トランスコンダクタンス増幅器140の歪みキャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図9は、実施の形態1の実施例5に係るトランスコンダクタンス増幅器150の回路構成を示す図である。実施例5に係るトランスコンダクタンス増幅器150は、実施例4に係るトランスコンダクタンス増幅器140に含まれるすべてのトランジスタのソース端子に抵抗を接続した構成である。具体的には、第12トランジスタM24のソース端子に第7抵抗R14を接続し、第13トランジスタM26のソース端子に第8抵抗R16を接続し、第14トランジスタM28のソース端子に第9抵抗R18を接続し、第15トランジスタM30のソース端子に第10抵抗R20を接続し、第20トランジスタM40のソース端子に第13抵抗R26を接続し、第21トランジスタM42のソース端子に第14抵抗R28を接続し、第18トランジスタM36のソース端子に第15抵抗R30を接続し、第19トランジスタM38のソース端子に第16抵抗R32を接続する。このような電流源の構成と抵抗の挿入により、本トランスコンダクタンス増幅器150の歪みキャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図10は、実施の形態1の実施例6に係るトランスコンダクタンス増幅器160の回路構成を示す図である。実施例6に係るトランスコンダクタンス増幅器160は、実施例5に係るトランスコンダクタンス増幅器150に第17抵抗R34、第18抵抗R36を追加した構成である。第17抵抗R34は、第7抵抗R14と第20トランジスタM40の接続点と、第11抵抗R22と第15抵抗R30の接続点との間に挿入される。第18抵抗R36は、第8抵抗R16と第21トランジスタM42の接続点と、第11抵抗R22と第16抵抗R32の接続点との間に挿入される。このような電流源の構成と抵抗の挿入により、本トランスコンダクタンス増幅器150の歪みキャンセル点および電圧電流変換効率を調整することができる。
図11は、実施の形態2に係るトランスコンダクタンス増幅器200の回路構成を示す図である。実施の形態2に係るトランスコンダクタンス増幅器200は、3つの差動対を備える。具体的には、実施の形態1の実施例1に係るトランスコンダクタンス増幅器110の回路構成に第3差動対DP6および第24トランジスタM48が追加された構成である。第3差動対DP6は、第22トランジスタM44および第23トランジスタM46を備える。第22トランジスタM44のゲート端子には、正の入力信号Vi+が入力され、第23トランジスタM46のゲート端子には、負の入力信号Vi−が入力される。第22トランジスタM44のドレイン端子は第3抵抗R6と接続され、第23トランジスタM46のドレイン端子は第4抵抗R8と接続される。
第24トランジスタM48は、第3差動対DP6に第3テール電流を供給する可変テール電流源として作用する。ここで、第3テール電流とは、第3差動対DP6を構成する第22トランジスタM44および第23トランジスタM46に流すべきバイアス電流の和を表す。第3テール電流は第1テール電流から引き抜かれた電流である。第24トランジスタM48のドレイン端子は第3差動対DP6を構成する第22トランジスタM44および第23トランジスタM46ソース端子に共通に接続する。第24トランジスタM48のソース端子は第1差動対DP2を構成する第12トランジスタM24および第13トランジスタM26のソース端子ならびに第17トランジスタM34のドレイン端子に共通に接続する。第24トランジスタM48のゲート端子には、利得制御信号Vc2が入力される。
本実施の形態に係るトランスコンダクタンス増幅器200にて、第2差動対DP4および第3差動対DP6は、第1差動対DP2の第1テール電流の一部をそれぞれ受け取る。第2差動対DP4および第3差動対DP6の出力信号は、第1差動対DP2の出力信号と打ち消し合う。第16トランジスタM32および第24トランジスタM48のゲート端子に入力する利得制御信号Vc1、Vc2を変化させることにより、3つの差動対に流れる電流比率を変化させることができる。その結果、電圧電流変換効率が変化する。利得制御信号Vc1を零にすれば第2差動対DP4がオフになり、利得制御信号Vc2を零にすれば第3差動対DP6がオフになる。本実施の形態に係るトランスコンダクタンス増幅器200では、利得制御信号Vc1、Vc2のいずれかを零にすることにより、二つのVc−Gv曲線のうち、いずれか一つを選択することができる。また、第2差動対DP4および第3差動対DP6がいずれもオンのときは、第2差動対DP4および第3差動対DP6の特性が融合したVc−Gv曲線で動作する。実施の形態2によれば、図3に説明した増幅器500と同様に、複雑なインターフェース回路をすべて省略でき、広い可変利得範囲において高い線形性を実現することができる。
次に、本発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3は、実施の形態1および実施の形態2で説明したいずれかの構成を備えるトランスコンダクタンス増幅器に負荷を接続した電圧増幅器について説明する。
図12は、実施の形態3の実施例1に係る電圧増幅器310の回路構成を示す図である。実施例1に係る電圧増幅器310は、トランスコンダクタンス増幅器の正負の電流出力端子に、負荷としてそれぞれ第3抵抗R6、第4抵抗R8を接続した構成である。図3で説明した増幅器500と同様の構成となる。よって、作用効果も同様となる。
以下、実施の形態3の実施例1に係る電圧増幅器310のバリエーションを示す。
図13は、実施の形態3の実施例2に係る電圧増幅器320の回路構成を示す図である。実施例2に係る電圧増幅器310は、負荷としてPチャネル型の第25トランジスタM50および第26トランジスタM52を用いた構成である。第25トランジスタM50のドレイン端子はトランスコンダクタンス増幅器の負の出力端子に接続され、第25トランジスタM50のソース端子は電源Vddと接続される。第25トランジスタM50のゲート端子には所定のバイアス電圧が印加される。同様に、第26トランジスタM52のドレイン端子はトランスコンダクタンス増幅器の正の出力端子に接続され、第26トランジスタM52のソース端子は電源Vddと接続される。第26トランジスタM52のゲート端子には所定のバイアス電圧が印加される。負荷抵抗にMOSFETを使用すると、抵抗素子を使用する場合と比較して、占有面積を小さくすることができる。また、バイアス条件や寸法を変えることにより出力抵抗値を自由に調整することができる。
図13は、実施の形態3の実施例2に係る電圧増幅器320の回路構成を示す図である。実施例2に係る電圧増幅器310は、負荷としてPチャネル型の第25トランジスタM50および第26トランジスタM52を用いた構成である。第25トランジスタM50のドレイン端子はトランスコンダクタンス増幅器の負の出力端子に接続され、第25トランジスタM50のソース端子は電源Vddと接続される。第25トランジスタM50のゲート端子には所定のバイアス電圧が印加される。同様に、第26トランジスタM52のドレイン端子はトランスコンダクタンス増幅器の正の出力端子に接続され、第26トランジスタM52のソース端子は電源Vddと接続される。第26トランジスタM52のゲート端子には所定のバイアス電圧が印加される。負荷抵抗にMOSFETを使用すると、抵抗素子を使用する場合と比較して、占有面積を小さくすることができる。また、バイアス条件や寸法を変えることにより出力抵抗値を自由に調整することができる。
図14は、実施の形態3の実施例3に係る電圧増幅器330の回路構成を示す図である。実施例3に係る電圧増幅器330は、負荷として共振器を用いた構成である。トランスコンダクタンス増幅器の負の出力端子と電源Vddとの間には、第1インダクタL2、第1キャパシタC2および第19抵抗R38の並列回路で構成される共振器が挿入される。同様に、トランスコンダクタンス増幅器の正の出力端子と電源Vddとの間には、第2インダクタL4、第2キャパシタC4および第20抵抗R40の並列回路で構成される共振器が挿入される。これにより、インピーダンスが無限大に見える周波数を作り出すことができる。
図15は、実施の形態3の実施例4に係る電圧増幅器340の回路構成を示す図である。実施例4に係る電圧増幅器340は、負荷として接続された第19抵抗R38および第20抵抗R40にLCフィルタを加えた構成である。トランスコンダクタンス増幅器の正負の出力端子間に、第3インダクタL6および第3キャパシタC6の並列回路で構成されるLCフィルタが挿入される。実施例4に係る電圧増幅器340も実施例3に係る電圧増幅器330と同様の特性を実現することができる。
図16は、実施の形態3の実施例5に係る電圧増幅器350の回路構成を示す図である。実施例5に係る電圧増幅器350は、実施例2に係る電圧増幅器320の構成にCMFB(コモンモードフィードバック)回路355を加えた構成である。CMFB回路355は、本電圧増幅器350の二つの出力電圧の平均値すなわち直流成分が所定のコモンモード電圧に固定されるよう、第25トランジスタM50および第26トランジスタM52のゲート端子にフィードバックをかける。このフィードバック制御に応じて、第25トランジスタM50および第26トランジスタM52に流れる電流量が変化し、本電圧増幅器350の出力電圧が調整される。これにより、出力電圧の直流成分を一定に保つことができる。実施の形態3によれば、図3に説明した増幅器500と同様に、複雑なインターフェース回路をすべて省略でき、広い可変利得範囲において高い線形性を実現することができる。
図17は、実施の形態における増幅器を適用した通信システム600を示す図である。図17の通信システム600は、ダイレクトコンバージョン受信(DCR)方式を示すが、それに限るものではなくヘテロダイン受信方式など、他の受信方式にも適用可能である。
図17にて、アンテナ52から受信されたRF信号は、バンドパスフィルタ54を介して、LNA(Low Noise Amplifier)56に入力される。LNA56は、低雑音でRF信号を増幅し、直交ベースバンド信号であるI信号用の第1周波数変換回路62とQ信号用の第2周波数変換回路68に出力する。
局部発振器58は、ローカル(Lo)周波数のローカル信号を出力する。位相器60は、I系統の第1周波数変換回路62には、当該Lo信号の位相を変化させずに出力し、Q系統の第2周波数変換回路68には、当該Lo信号の位相を90°シフトして出力する。
第1周波数変換回路62および第2周波数変換回路68は、RF信号とLo信号とをミキシングし、それらの差の周波数を持つ信号を、それぞれ第2LPF64および第3LFP70に出力する。第2LPF64および第3LFP70の出力信号は、それぞれの系統の可変利得増幅器65、71により増幅される。この可変利得増幅器65、71に上述した実施の形態における増幅器を適用することができる。それぞれの系統における可変利得増幅器65、71の出力信号は、それぞれ第1アナログデジタル変換器66および第2アナログデジタル変換器72によりデジタル信号に変換される。
以上説明したように上述した実施の形態における増幅器を通信システム600に搭載したことにより、広い可変利得範囲において高い線形性を実現することができ、受信信号の精度が向上する。
以上、本発明をいくつかの実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
上述した実施の形態では、主にNチャネル型MOSFETを用いて増幅器を構成したが、これに限定されず、一部のトランジスタを、Pチャネル型MOSFETを用いて構成することも可能である。この場合、ゲート端子に与える信号のハイレベル、ローレベルを適宜反転すればよい。また、MOSFETをカスコード接続して、利得を増強する回路構成を適宜採用してもよい。さらに、増幅器を構成する一部または全部のトランジスタをバイポーラ型トランジスタで構成してもよい。
B2 定電流源、 DP2 第1差動対、 DP4 第2差動対、 R6 第3抵抗、 R8 第4抵抗、 R10 第5抵抗、 M24 第12トランジスタ、 M26 第13トランジスタ、 M28 第14トランジスタ、 M30 第15トランジスタ、 M32 第16トランジスタ、 500 増幅器。
Claims (6)
- 差動入力信号をそれぞれ受ける第1差動対と、第2差動対とを備え、
前記第1差動対と前記第2差動対とは、前記第2差動対が前記第1差動対のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ前記第1差動対の出力信号と前記第2差動対の出力信号とが打ち消し合うよう接続されることを特徴とする増幅器。 - 前記第1差動対のテール電流を供給する定電流源と、
前記第1差動対と前記定電流源とを結ぶ電流路と前記第2差動対との間に接続され、前記電流路から引き抜いた電流を前記第2差動対に供給する可変電流源と、
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の増幅器。 - 前記可変電流源は、前記第1差動対の出力信号および前記第2差動対の出力信号に含まれるn(3以上の奇数)次高調波を相互に打ち消し合う領域で動作するよう設定されることを特徴とする請求項2に記載の増幅器。
- 差動入力信号を受ける第1差動対と、
前記差動入力信号をそれぞれ受ける複数の差動対を並列に含む第2差動対群と、を備え、
前記第1差動対と前記第2差動対群とは、前記第2差動対群が前記第1差動対のテール電流の一部を受け取るよう接続され、かつ前記第1差動対の出力信号と前記第2差動対群の出力信号とが打ち消し合うよう接続されたことを特徴とする増幅器。 - 本増幅器の差動出力信号の直流成分を所定の電圧に調整するコモンモードフィードバック回路をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の増幅器。
- 所定の周波数で発振する局部発振器と、
前記局部発振器の発振信号とアンテナから受信した信号とをミキシングする周波数変換回路と、
前記周波数変換回路により生成された信号を増幅する請求項1から5のいずれかに記載の増幅器と、
を備えることを特徴とする通信システム。
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