JP2008124001A - 荷電粒子線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 比較的少ない素子数で高次収差を補正できる収差補正装置を提供する。
【解決手段】 第1の場所11での収差次数をN、対称性をSとし、第2の場所12での収差次数をN、対称性をSとすると、生まれるコンビネーションアベレーションは、以下に示す<条件1>となる。
次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S| ・・・<条件1>
つまり、第1の場所11及び第2の場所12に相当する二つの補正子(収差導入素子)を用意して、コンビネーションアベレーションを利用し、<条件1>を持った収差を補正する。
【選択図】 図3

Description

本発明は荷電粒子線装置に関し、特に高次の収差を補正できる収差補正装置及び収差補正方法に関する。
円筒対称型レンズでは補正できなかった球面収差が、多極子型レンズを用いて補正できる技術が確立して以来、急激にその技術の実機搭載が進んでいる。昨今では、収差補正器を搭載した電子顕微鏡(TEM、STEM)を用いたすばらしい応用データが盛んに発表されている。
まず、球面収差補正器と対物レンズの球面収差から五次の球面収差が生まれる現象について説明する。図1は球面収差補正器と対物レンズの球面収差からの五次球面収差の発生を説明するための図である。
ベック(Beck)は、下記非特許文献1にて、図1に示すように球面収差補正器(Corrector)1と補正を行う面(対物レンズ(OL)2の前或いは後焦点面)との間に余分な光学距離Lがあると、補正面において電子線の位置がずれてしまうことから、五次の球面収差(C)が余計に導入されてしまうことを述べている。これは、球面収差補正器(コレクタ)1を作製したときの不具合点として論文に述べられているものである。
詳細には以下のとおりである。電子線の位置がずれてしまうため、以下の式(1)、(2)で示される角度δ、δが生じる。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
また、対物レンズ2のrは以下の式(3)となる。
Figure 2008124001
このため、式(1)〜式(3)から、次の式(4)の関係が得られる。
Figure 2008124001
式(4)の高次項に、例えば五次の球面収差(C)が余計に導入されてしまう。
なお、現在、転送レンズ(トランスファーレンズ)を用いた球面収差補正装置では、トランスファーレンズにより距離Lを0に設定できるため以上のような問題はおきていない。
次に、二枚の六極子場を用いて、球面収差を補正する方法について説明する。図2は、二枚の六極子場を用いた球面収差補正を示す図である。
ベック(Beck)は、また、下記非特許文献1にて、二枚の六極子を用いて球面収差を補正する方法を提案している。Beckは薄い二枚の6極子を用いた組み合わせ(コンビネーション)で負の三次収差(負の球面収差)が生まれることを述べている。
図2においては、距離L離間されて配置された薄い六極子Hと薄い六極子Hとのコンビネーションにより式(5)で示される負の球面収差が生じていることが示されている。
Figure 2008124001
上記式(5)は、後でクルー(Crew)が下記非特許文献2で一枚の六極子からも負の球面収差が生まれることを述べてはいるが、コンビネーションアベレーションを使った球面収差補正の例である。
また、下記特許文献1には、電子光学系の像の変形αを除去する方法に関し、変形αについて同一の作用をする、次数n+mの軸外の像の変形αγを、光軸の像の変形の補償が終了するまで光軸の方向にビーム通路を移動または傾斜して補正することによって行うものである。さらに、六極子を備える電子光学系の三次光軸の像の変形を補正して、一次、二次及び三次光軸の像の変形を補正するという方法である。
特表2001−516139号 V. Beck, Optik, 53, 241-255(1979) A.V. Crewe and D. Kopf, Optik, 55, 1-10(1980)
ところで、前記球面収差は、(幾何収差次数で)三次の収差である。これが補正されたとしても、他の収差が残留している状態では目的の分解能が得られない。そのため、残留する高次の収差を補正する技術が重要となる。また、近年では、電子顕微鏡でも、部品点数を削減することが求められており、当然ながら、収差補正器を少ない素子数にて構成することが求められている。
また、前記特許文献1に開示された方法は、光軸の方向にビーム通路を移動または傾斜して補正を行うものであるため、補正対象の収差と、残留収差の両方を補正するための調整に手間がかかってしまう虞がある。
特に、高次の収差を補正するためには、低次の素子を組み合わせ、かつ部品点数を少なくして、迅速に補正することが望ましい。
本発明は、前記課題を解決するためになされたものであり、比較的少ない素子数で高次収差を補正できる収差補正装置及び収差補正方法の提供を目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、
電子線進行方向に配置されたレンズが持つ低次収差を補正する収差補正装置と、
電子線進行経路に沿って互いに離間して配設した少なくとも2つの収差補正素子とを備え、
前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記少なくとも2つの収差補正素子のそれぞれに発生する収差の組み合わせによって生み出されるコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする。
また請求項2に記載の発明は、
電子線進行方向に配置されたレンズが持つ収差を補正するための収差補正装置を備え、
前記収差補正装置には少なくとも2つの収差補正素子が配設され、
前記収差補正装置に配設された各々の収差補正素子に制御電圧を印加する第1の制御装置と第2の制御装置とを備え、
前記第2の制御装置は、前記第1の制御装置とは独立して制御電圧を発生させ、且つ前記第1の制御装置が印加する制御電圧に重畳して前記収差補正装置に配設されたそれぞれの収差補正素子に制御電圧を印加できるように構成され、
前記レンズの持つ低次収差が前記第1の制御装置が印加する制御電圧によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記第2の制御装置によって印加される制御電圧により前記収差補正装置に配設される収差補正素子のそれぞれに発生する収差の組み合わせが生み出すコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする。
また請求項3に記載の発明は、
前記レンズに残留している高次収差の補正したい収差の次数と対称性を把握する収差把握手段と、
電子線の進行方向に沿って前段に配置された第1の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとし、後段に配置された第2の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとしたとき、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子の持つ幾何収差の次数と対称性の組み合わせにより、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを発生させる収差発生手段とを備え、
前記収差把握手段によって把握された収差の次数と対称性が前記収差発生手段により発生するコンビネーションアベレーションの次数と対称性に合致するように、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子を制御するようにしたことを特徴とする。
また請求項4に記載の発明は、
前記収差補正素子は、多極子又は偏向器又は非点補正器又はレンズの何れかであることを特徴とする。
また請求項5に記載の発明は、
電子線進行方向に配置されたレンズが持つ低次収差を補正する収差補正装置と、
電子線進行方向に長さを持つ多極子とを備え、
前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記多極子場内で電子線が進行するに連れて電子線の光軸に対する傾きが変化することにより生み出される高次収差により補正することを特徴とし、
前記多極子の電子線方向の長さは、前記レンズの残留高次収差が補正される程度に設定されていることを特徴とする。
また請求項6に記載の発明は、
電子線進行方向に配置されたレンズが持つ収差を収差補正装置によって補正する荷電粒子線装置の収差補正方法において、
電子線進行経路に沿って複数の収差補正素子を互いに離間して配置し、
前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記複数の収差補正素子に発生するそれぞれの収差の組み合わせによって生じるコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする。
また請求項7に記載の発明は、
電子線の進行方向の前段に配置された第1の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとし、後段に配置された第2の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとしたとき、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子の持つ幾何収差の次数と対称性の組み合わせにより、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを発生させ、
該コンビネーションアベレーションと前記レンズに残留する高次収差の次数と対称性とを合致させることにより、前記レンズに残留する高次収差を補正することを特徴とする。
また請求項8に記載の発明は、
前記レンズに残留している高次収差の補正したい収差の次数と対称性を把握するステップS1と、
互いに離間して電子線進行経路に沿って配置されている複数の収差補正素子の組み合わせのなかから、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを生み出す収差補正子の組み合わせを選択するステップS2と、
前記複数の収差補正素子を用いて生み出されるコンビネーションアベレーションを用いて、前記レンズに残留する高次収差を補正するステップS3とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、比較的少ない素子数で高次収差を生み出せるため、高次収差補正に有効である。また、残留する収差を補正する指針をたてることが容易にでき、かつ高次収差の補正を行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照しながら説明する。本発明は、ある収差補正装置で補正対象とするレンズの収差が補正された後に残留する他の高次の収差を補正するものであり、少なくとも2つの収差を発生させる素子の組み合わせにより収差を補正する。2つの収差補正素子で収差を補正するにあたり、2つの収差補正素子の幾何収差次数(以下、「収差次数」又は単に「次数」と略称することがある)と2つの収差補正素子の収差の対称性(以下単に「対称性」と略称することがある)を組み合わせることで収差を補正する。
つまり、第1の収差補正素子(収差次数をN、対称性をS)と、第2の収差補正素子(収差次数をN、対称性をS)の二つの収差補正素子を用意し、これらが生み出すコンビネーションアベレーションを利用して、次数N+N−1、対称性|S−S|の性質を持った収差を補正する。
ここで、コンビネーションアベレーションとは、ある場所で発生した収差(収差1)がある距離伝搬することにより入射点が変わり、別の収差(収差2)の影響を受けたとき、収差1と収差2の組み合わせにより生まれる組み合わせ収差のことである。本発明は、コンビネーションアベレーションを積極的に用いて収差を補正する。
まず、本発明の収差補正装置及び収差補正方法の原理を説明する。複素角Ωを、次の式(6)とする。
Figure 2008124001
ただし、r=(x, y)を電子線に対して垂直方向の位置を表すものとし、対物レンズのフォーカス距離をfとすると、式(7)となる。
Figure 2008124001
xを、波面収差として、Cを収差係数とすると、波面収差は一般的に(n,mを整数として)、次の式(8)となる。
Figure 2008124001
ただし、x=Re{X}と定義する。計算により、幾何収差は、式(9)と記述できる。
Figure 2008124001
図3は、本発明の原理を説明するための図である。さて、図3(a)に示すように第1の場所11と第2の場所12で収差発生場所があり、距離L離れているものとする。第1の場所11は第1収差発生素子に、第2の場所12は第2収差発生素子にみなすことができる。
それぞれの電子線の入射点は、r, rとする。それぞれの点での幾何収差Gは、式(9)から以下の式(10)、式(11)となる。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
ただし、幾何収差の次数は、式(12)のべき乗と式(13)のべき乗を足したものである。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
このため、第1の場所11での幾何収差の次数は(n+m−1)次、第2の場所12では(n+m−1)次である。
第2の場所12での入射点rとΩは、式(7)、式(10)より、以下の式(14)、式(15)となる。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
よって、式(15)を式(11)に代入することにより、コンビネーションアベレーションは以下の式(16)のように計算できる。
Figure 2008124001
幾何収差の次数は、式(17)と式(18)のべき乗を足したものである。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
このため、式(16)にあって、どの項もすべて(n+m−1)+(n+m−1)−1次であることが分かる。つまり、生まれるコンビネーションアベレーションの次数は、第1の場所11での収差次数と第2の場所12での収差次数を足して、1引いたものである。
次に、対称性について説明する。ここで、第1の場所11と第2の場所12での収差の対称性をそれぞれ、S,Sとすると、コンビネーションアベレーションは、以下の式(19)となる。
Figure 2008124001
対称性は、式(20)のべき乗に1を足したものから式(21)のべき乗を引いたものの絶対値となる。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
このことから、コンビネーションアベレーションの対称性は、|S+S|あるいは|S−S|となる。
これらより、第1の場所11での収差次数をN、対称性をSとし、第2の場所12での収差次数をN、対称性をSとすると、生まれるコンビネーションアベレーションは、以下に示す<条件1>となる。
次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S| ・・・<条件1>
上記のように、図3(a)に示した第1の場所11及び第2の場所12に相当する二つの収差発生素子によって生み出されるコンビネーションアベレーションを利用して、<条件1>を持った収差を補正する場合を例にとり、本発明の原理を説明した。
次に、電子線進行方向に長さを持つ(厚みを持つ)一つの多極子を用いても、上述した二つの補正子(収差導入素子)によって生み出されるコンビネーションアベレーションと同様の収差を生み出すことができ、この収差を用いて収差を持つレンズの収差補正が行えることを説明する。
図3(b)に示すように、電子線が厚みを持つ多極子13に入射したとき、厚みを持つ多極子により発生した多極子場内を電子線が進行するにつれて該電子線の入射点は徐々に変化する。
すなわち、電子線進行方向に長さを持つ(厚みを持つ)多極子の単位長さあたりのコンビネーションアベレーションを式(22)のようにおくと、
Figure 2008124001
電子線進行方向に長さを持つ(厚みを持つ)多極子のコンビネーションアベレーションは式(23)のようになる。
Figure 2008124001
この場合、コンビネーションアベレーションによる電子線の傾きr'は、式(24)のようになる。
ただし、zは、多極子の厚み(電子線進行方向の長さ)である。
Figure 2008124001
本発明では、電子線進行方向に長さ(厚み)を持つひとつの多極子によって生み出される収差もコンビネーションアベレーションと呼ぶ。このコンビネーションアベレーションを利用して高次収差の補正をおこなうことも、本発明の技術範囲である。
以上に原理を説明した収差補正装置を搭載する透過型電子顕微鏡の具体例について説明する。図4は収差補正装置を照射系収差補正器として用いた透過型電子顕微鏡20の構成である。
電子銃21は、高圧制御部22によって高圧電源が制御されて、電子線を発生する。電子線は収束レンズ23により収束される。収束レンズ23は非点補正素子を含んでいる。
収束された電子線は照射系収差補正器24にいたる。照射系収差補正器24は、電子線偏向素子や多極子を含む各種補正素子を備えてなる。
照射系収差補正器24で収差が補正された電子線は、電子線偏向素子を含む収束レンズ25により収束され、対物レンズ及び試料ステージ26に至る。対物レンズは電子線を試料ステージ上の試料に照射する。試料ステージ上の試料を透過した電子線は、中間・投影レンズ27により、投影され観察室28に至り、観察室28にて試料像が観察され、例えばカメラにより撮像される。
また、図5は収差補正装置を結像系収差補正器として用いた透過型電子顕微鏡30の構成である。
電子銃31は、高圧制御部32によって高圧電源が制御されて、電子線を発生する。電子線は収束レンズ33により収束される。収束レンズ33は非点補正素子を含んでいる。
収束された電子線は対物レンズ及び試料ステージ34に至る。対物レンズは電子線を試料ステージ上の試料に照射する。試料ステージ上の試料を透過した電子線は、結像系収差補正器35に入射する。
結像系収差補正器35は、電子線偏向素子や多極子を含む各種補正素子を備えてなる。
結像系収差補正器35で補正された電子線は、中間・投影レンズ36により投影され、観察室37に至り、観察室37にて試料像が観察され、例えばカメラにより撮像される。
また、図4に示した照射系収差補正器24と結像系収差補正器35の両方を組み合わせて透過型電子顕微鏡を構成してもよい。
特に、本発明では、照射系収差補正器内に位置する収差補正素子や偏向系、結像系収差補正器に位置する収差補正素子や偏向系、対物レンズが持っている球面収差等の収差、収束レンズ内にある偏向系や非点補正素子、中間レンズ内にある偏向系や非点補正素子、さらに新しく導入した収差補正素子のうち、二つに着目してコンビネーションアベレーションを発生させる。
本発明に係わる照射系収差補正器の構成例とその動作を、図6及び図7を参照しながら説明する。
図6において、光軸上に収差補正装置41、収差補正素子42,43、対物レンズOL、試料Sが配置されている。第1制御装置、第2制御装置、レンズ制御装置はそれぞれ収差補正装置41、収差補正素子42,43、対物レンズOLに必要な電圧を印加する動作を行う。また、これら制御装置は、制御演算装置48により必要な動作を行うように制御されている。なお、収差補正装置41と収差補正素子42,43は、図4の照射系収差補正器24に対応している。
図6において、例えば対物レンズOLの持つ球面収差(幾何収差次数で3次)が補正されるように、第1制御装置が収差補正装置に制御電圧を印加する。このとき収差補正素子が動作していなければ、試料Sに照射される電子線にはまだ高次収差が残留している。どのような種類の高次収差が残留しているかを試料像の観察から把握し、その残留高次収差を打ち消すことができるコンビネーションアベレーションを発生させるように、第2制御装置によって収差補正素子42,43に制御電圧を印加する。
図7は、他の構成例とその動作を説明するための図である。図7において、光軸上に収差補正装置51、対物レンズOL、試料Sが配置されている。収差補正装置51には多極子52,53が構成されている。第1制御装置、第2制御装置は、多極子52,53のそれぞれに必要な電圧を印加する動作を行う。レンズ制御装置は対物レンズOLに必要な電圧を印加する動作を行う。また、これら制御装置は、制御演算装置58により必要な動作を行うように制御されている。収差補正装置51に三つ以上の多極子が構成されている場合は、それらから任意の組み合わせを選んで第2制御装置によって制御可能なように構成されていてもよい。なお、収差補正装置51は図4の照射系収差補正器24に対応している。
図7において、例えば対物レンズOLの持つ球面収差(幾何収差次数で3次)が補正されるように、第1制御装置が収差補正装置に制御電圧を印加する。このとき第2制御装置が動作していなければ、試料Sに照射される電子線にはまだ高次収差が残留している。どのような種類の高次収差が残留しているかを試料像の観察から把握し、その残留高次収差を打ち消すことができるコンビネーションアベレーションを発生させるように、第2制御装置によって多極子52,53に制御電圧を印加する。多極子52,53には、第1制御装置と第2制御装置の電圧が重畳されて印加される。すなわち、多極子52,53はコンビネーションアベレーションを発生させる収差補正素子としての役割を併せ持っている。
以下には、動作の実例について表1〜表3を用いて説明する。まず、収差表記について表1を参照して説明する。
Figure 2008124001
表1には収差として、デフォーカス(Defocus)、二回非点、軸上コマ、三回非点、球面収差、スター収差、四回非点、四次のコマ収差、スリーローブ(Three lobe)、五回非点、5次球面収差、六回非点を挙げている。各収差毎に、記号、波面収差関数x(Ω)、幾何収差及びビームパターン形状を記述している。二回非点A、三回非点A、四回非点A、五回非点A及び六回非点Aはプライマリ(primary)な収差である。二回非点Aとスター収差Qは対称性が2回で同じであるが、幾何収差の次数は1次と3次というように異なっている。三回非点AとスリーローブRは対称性が3回で同じであるが、幾何収差の次数は2次と4次というように異なっている。
各収差の対称性と幾何収差を表2に示す。左端の縦方向に対称性を示し、上端の横方向に幾何収差の次数を示す。
Figure 2008124001
例えば、デフォーカス(Defocus)Oの対称性は0回であり、幾何収差の次数は1次である。同様に、軸上コマ収差Pの対称性は1回であり、幾何収差の次数は2次である。また、スター収差Qの対称性は2回であり、幾何収差の次数は3次である。
いま、補正をする目的の収差を例えば四回非点Aとする。表2から四回非点Aの対称性は、4回であり、次数は3次である。この場合に、前記<条件1>を満たす収差は、二回非点Aとスター収差Qがある。これらの収差を用いる。前記式(11)に二回非点Aとスター収差Qの条件であるn=0,m=2,n=1、m=3を代入すると、次の式(25)が得られる。
Figure 2008124001
この式(25)にあって、第一項は式(26)で表される四回非点A、第2項は式(27)で表される球面収差Oとなる。
Figure 2008124001
Figure 2008124001
つまり、二回非点Aとスター収差Qから球面収差Oと四回非点Aが発生している。四回非点Aについては、この第一項を利用して、コンビネーションアベレーションにより収差補正する。
このように前記表2に示した各収差の次数と対称性を用いて、第一収差補正素子(横列)、第二収差補正素子(縦列)を参照して生み出されるコンビネーションアベレーションは、以下の表3のようにまとめることができる。
Figure 2008124001
表3にある目的の収差を補正しようと考えた場合、第一収差と第二収差として横列と縦列のものを用意して目的とする収差を補正できる。
この補正処理手順をまとめると以下のようになる。ステップS1で補正したい収差の次数と対称性を把握し、ステップS2で前記<条件1>を満たす、距離L離れた補正素子(多極子或いは偏向系)を二つ用意する。そして、ステップS3で二つの補正素子を用いて目的とする収差を補正する。
例えば、スリーローブRは、第一収差補正素子として球面収差Oを、第二収差補正素子として三回非点Aを用意することによって補正できる。また、五次の球面収差Oは、第一収差補正素子として球面収差Oを、第二収差補正素子として球面収差Oを用意することによって補正できる。また、四次のコマ収差Pと五回非点Aは、第一収差補正素子として二回非点Aを、第二収差補正素子としてスリーローブRを用意することによって補正できる。
なお、以上の説明では、二つの収差発生素子からなるコンビネーションアベレーションを具体例としたが、三つ以上の収差発生素子の組み合わせにも適用できる。
また、厚み(電子線進行方向に長さ)を持った多極子場では、二つの収差発生素子が連続して並んでいると考えることが可能で、電子線が進行するにつれて入射点が変わっていくため、今まで説明した二つの収差補正素子からなるコンビネーションアベレーションと同様の電子光学的効果が発生し、本実施例と同様の原理でコンビネーションアベレーションが生まれる。このように、本実施例の二枚の収差補正素子を用いた説明を、厚みを持った多極子から生まれるコンビネーションアベレーションに適用させ、厚みを持った多極子から生まれるコンビネーションアベレーションによる収差補正を本発明の変形例とする。
また、厚みを持った多極子や、三つ以上の多極子を組み合わせた場合、コンビネーションアベレーション自身が「元来の収差(第一収差あるいは第二収差)」となり、この次数と対称性から前記<条件1>を満たす収差が補正可能となる。この高次のコンビネーションアベレーションを用いた収差補正も本発明の変形とする。
非特許文献1に開示された五次の球面収差の発生を説明する図である。 非特許文献1に開示された薄い六極子を二枚用いた組み合わせによる収差補正を示す図である。 本発明の原理を説明するための図である。 収差補正装置を照射系収差補正器として用いた透過型電子顕微鏡の構成である。 収差補正装置を結像系収差補正器として用いた透過型電子顕微鏡の構成である。 本発明に係わる収差補正装置の構成例とその動作を説明するための図である。 本発明に係わる収差補正装置の他の構成例とその動作を説明するための図である。
符号の説明

OL・・・対物レンズ
S・・・試料
11・・・第1の場所(第1収差発生素子)
12・・・第2の場所(第2収差発生素子)
13・・・電子線進行方向に長さを持った多極子
20・・・透過型電子顕微鏡
21・・・電子銃
23・・・収束レンズ
24・・・照射系収差補正器
25・・・収束レンズ
26・・・対物レンズ及び試料
27・・・中間・投影レンズ
41,51・・・収差補正装置
42,43・・・収差補正素子
45,55・・・第1制御装置
46,56・・・第2制御装置
47,57・・・レンズ制御装置
48,58・・・制御演算装置

Claims (8)

  1. 電子線進行方向に配置されたレンズが持つ低次収差を補正する収差補正装置と、
    電子線進行経路に沿って互いに離間して配設した少なくとも2つの収差補正素子とを備え、
    前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記少なくとも2つの収差補正素子のそれぞれに発生する収差の組み合わせによって生み出されるコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする荷電粒子線装置。
  2. 電子線進行方向に配置されたレンズが持つ収差を補正するための収差補正装置を備え、
    前記収差補正装置には少なくとも2つの収差補正素子が配設され、
    前記収差補正装置に配設された各々の収差補正素子に制御電圧を印加する第1の制御装置と第2の制御装置とを備え、
    前記第2の制御装置は、前記第1の制御装置とは独立して制御電圧を発生させ、且つ前記第1の制御装置が印加する制御電圧に重畳して前記収差補正装置に配設されたそれぞれの収差補正素子に制御電圧を印加できるように構成され、
    前記レンズの持つ低次収差が前記第1の制御装置が印加する制御電圧によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記第2の制御装置によって印加される制御電圧により前記収差補正装置に配設される収差補正素子のそれぞれに発生する収差の組み合わせが生み出すコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする荷電粒子線装置。
  3. 前記レンズに残留している高次収差の補正したい収差の次数と対称性を把握する収差把握手段と、
    電子線の進行方向に沿って前段に配置された第1の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとし、後段に配置された第2の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとしたとき、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子の持つ幾何収差の次数と対称性の組み合わせにより、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを発生させる収差発生手段とを備え、
    前記収差把握手段によって把握された収差の次数と対称性が前記収差発生手段により発生するコンビネーションアベレーションの次数と対称性に合致するように、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子を制御するようにしたことを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の荷電粒子線装置。
  4. 前記収差補正素子は、多極子又は偏向器又は非点補正器又はレンズの何れかであることを特徴とする請求項1又は2の何れか1項に記載の荷電粒子線装置。
  5. 電子線進行方向に配置されたレンズが持つ低次収差を補正する収差補正装置と、
    電子線進行方向に長さを持つ多極子とを備え、
    前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記多極子場内で電子線が進行するに連れて電子線の光軸に対する傾きが変化することにより生み出される高次収差により補正することを特徴とし、
    前記多極子の電子線方向の長さは、前記レンズの残留高次収差が補正される程度に設定されていることを特徴とする荷電粒子線装置。
  6. 電子線進行方向に配置されたレンズが持つ収差を収差補正装置によって補正する荷電粒子線装置の収差補正方法において、
    電子線進行経路に沿って複数の収差補正素子を互いに離間して配置し、
    前記レンズの持つ低次収差が前記収差補正装置によって補正された後、さらに前記レンズに残留する高次収差を、前記複数の収差補正素子に発生するそれぞれの収差の組み合わせによって生じるコンビネーションアベレーションを用いて補正することを特徴とする荷電粒子線装置の収差補正方法。
  7. 電子線の進行方向の前段に配置された第1の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとし、後段に配置された第2の収差補正素子に発生する幾何収差の次数と対称性をそれぞれN、Sとしたとき、前記第1の収差補正素子及び前記第2の収差補正素子の持つ幾何収差の次数と対称性の組み合わせにより、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを発生させ、
    該コンビネーションアベレーションと前記レンズに残留する高次収差の次数と対称性とを合致させることにより、前記レンズに残留する高次収差を補正することを特徴とする請求項6に記載の荷電粒子線装置の収差補正方法。
  8. 前記レンズに残留している高次収差の補正したい収差の次数と対称性を把握するステップS1と、
    互いに離間して電子線進行経路に沿って配置されている複数の収差補正素子の組み合わせのなかから、次数N+N−1、対称性|S+S|あるいは|S−S|の性質を持つコンビネーションアベレーションを生み出す収差補正子の組み合わせを選択するステップS2と、
    前記複数の収差補正素子を用いて生み出されるコンビネーションアベレーションを用いて、前記レンズに残留する高次収差を補正するステップS3とを備えることを特徴とする請求項7記載の収差補正方法。
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