しかしながら、ドキュメント情報をユーザ名が付与されたディレクトリに保存等するだけでは、そのディレクトリ内にどのようなドキュメント情報が保存されいるのかが分かりにくく、所望とするドキュメント情報を見つけ出すのに手間がかかる等の問題がある。
そこで、本発明の解決すべき課題は、ドキュメント処理に伴い、そのドキュメント処理に関する保存情報の内容を分かりやすく保存でき、かつ所望とする保存情報を容易に見つけ出すことができるドキュメント処理装置を提供することである。
上記の課題を解決するため、請求項1の発明では、ドキュメントに対する処理を行うドキュメント処理部と、ドキュメントに対する処理が行われた際に、そのドキュメントに関する保存用画像と、その処理に関する処理情報とを作成する保存情報作成部と、前記保存情報作成部によって作成された前記保存用画像及び前記処理情報を、このドキュメント処理装置内又は外部に設定された保存用ホルダに保存する保存情報管理部とを備え、前記保存情報管理部は、前記保存用ホルダ内に保存された一部又はすべての前記処理情報をリスト状にまとめたインデックス情報を作成し、前記保存用ホルダ内に保存する。
また、請求項2の発明では、請求項1の発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存情報管理部は、所定の操作入力に応じて前記インデックス情報を所定の表示部に表示させる。
また、請求項3の発明では、請求項1又は請求項2の発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存情報管理部は、前記インデックス情報内の情報要素とその情報要素と関連する前記保存用画像情報又は前記処理情報との間にリンクを設ける。
また、請求項4の発明では、請求項1ないし請求項3のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存情報管理部は、検索条件の入力を受け付け、前記保存用ホルダ内から前記検索条件に適合する前記保存用画像及び前記処理情報を抽出する。
また、請求項5の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存情報管理部は、選択された前記保存用画像及び前記処理情報のうちの少なくともいずれか一方を、画像表示又は印刷を行う所定の出力部に出力する。
また、請求項6の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存情報管理部は、選択された前記保存用画像及び前記処理情報に基づき、前記ドキュメント処理部に対して再処理を指示する。
また、請求項7の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存用ホルダとして、このドキュメント処理装置内に設けられた内部保存用ホルダと、このドキュメント処理装置外に設けられた外部保存用ホルダとが設定されており、前記保存情報管理部は、新しい前記保存用画像及び前記処理情報については前記内部保存用ホルダに優先的に保存するとともに、前記内部保存用ホルダ内の前記保存用画像及び前記処理情報を古いものから順に前記外部保存用ホルダに移動させる。
また、請求項8の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記保存用ホルダは、このドキュメント処理装置を各ユーザごとに設けられ、ユーザ名が付与されている。
また、請求項9の発明では、請求項1ないし請求項8のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記処理情報及びインデックス情報には、前記処理が行われた日付に関する日付情報が含まれている。
また、請求項10の発明では、請求項1ないし請求項9のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記インデックス情報には、ユーザに関するユーザ情報が含まれている。
また、請求項11の発明では、請求項1ないし請求項10のいずれかの発明に係るドキュメント処理装置において、前記ドキュメント処理部は、前記処理として、ファクシミリの送受信、インターネットファクリミリの送受信、又はドキュメントを読み取って所定の保存先に保存する読取・保存処理を行う。
請求項1に記載の発明によれば、ドキュメントに対する処理に伴って作成される保存用画像及び処理に関する処理情報が保存される保存用ホルダ内に、その保存用ホルダ内に保存された一部又はすべての処理情報をリスト状にまとめたインデックス情報が作成されて保存されるため、そのインデックス情報を利用することにより、保存用ホルダ内の保存情報の内容が分かりやすくなるとともに、所望とする保存用画像及び処理情報を容易に見つけ出すことができる。
請求項2に記載の発明によれば、表示されたインデックス情報の内容を参照することにより、保存用ホルダ内の保存情報の内容が分かりやすくなるとともに、所望とする保存用画像及び処理情報を容易に見つけ出すことができる。
請求項3に記載の発明によれば、インデックス情報内の情報要素と、その情報要素に関連する保存用画像情報又は処理情報との間にリンクが設けられているため、そのリンクを利用することにより、インデックス情報内の情報要素に関連する保存用画像情報又は処理情報に容易にアクセスすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、保存情報管理部の検索機能を利用することにより、検索条件を入力するだけで、保存用ホルダ内の保存情報から所望とする保存用画像及び処理情報を簡単かつ迅速に見つけ出すことができる。
請求項5に記載の発明によれば、選択された保存用画像及び処理情報のうちの少なくともいずれか一方が、画像表示又は印刷を行う出力部に出力されるため、ドキュメント処理に関する保存情報を容易に確認することができる。
請求項6に記載の発明によれば、選択された保存用画像及び処理情報に基づき、ドキュメント処理部に対して再処理が指示できるため、一度実行させたドキュメント処理を容易に再実行させることができる。
請求項7に記載の発明によれば、利用頻度の高い直近の保存画像及び処理情報はアクセスが容易なドキュメント処理装置内の内部保存用ホルダに保存されるため、迅速に保存画像及び処理情報を呼び出すことができるとともに、ネットワーク等の通信経路の不調により、所望とする保存画像及び処理情報へアクセスができなくなるといった不都合が生じる可能性を低減できる。
また、古い保存画像及び処理情報をドキュメント処理装置外の外部保存用ホルダに移動することにより、装置内の保存データ量を抑制することができる。
請求項8に記載の発明によれば、各ユーザが自分が行ったドキュメント処理に関する保存情報の保存先として、自分のユーザ名が付与された保存用ホルダを指定することができるため、各ユーザが自分に関連するドキュメント処理の保存用画像及び処理情報を容易に見つけ出すことができる。
請求項9に記載の発明によれば、ドキュメント処理に関する処理情報及びインデックス情報には、処理が行われた日付に関する日付情報が含まれているため、その日付情報を頼りに所望とする保存用画像及び処理情報を容易に見つけ出すことができる。
請求項10に記載の発明によれば、インデックス情報にはユーザに関するユーザ情報が含まれているため、そのユーザ情報を頼りに所望とする保存用画像及び処理情報を容易に見つけ出すことができる。
請求項11に記載の発明によれば、ファクシミリの送受信、インターネットファクリミリの送受信、又はドキュメントを読み取って所定の保存先に保存する読取・保存処理に関する保存情報の内容を分かりやすく保存でき、かつ所望とする保存情報を容易に見つけ出すことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るドキュメント処理装置としてのファクシミリ複合装置の構成を示すブロック図である。このファクシミリ複合装置1の機能には、プリンタ機能、ファクシミリ機能、インターネットファクシミリ機能、コピー機能、及びスキャナ機能等が含まれている。このファクシミリ複合装置1は、ネットワーク(例えばLAN)21を介してパーソナルコンピュータなどの複数の端末装置31と接続され、端末装置31からの指示によっても、上記の各機能を実行することが可能である。また、このファクシミリ複合装置1は、ネットワーク21を介してサーバ装置32と接続され、上記の各機能によるドキュメント処理に伴ってバックアップの目的等でそのドキュメント処理に関する保存情報を作成し、ネットワーク21を介してサーバ装置32に保存するようになっている。
ファクシミリ複合装置1は、図1に示すように、制御部11と、制御部11にバス12を介して接続されたプリンタ13、スキャナ14、表示部15、入力手段としての操作部16、記憶部17、モデム18、NCU(Network Control Unit)19、及びネットワークユニット20を備えている。
ここで、本願発明に係るドキュメント処理部には、これらの構成要素のうちの1つ又は複数が対応している。例えば、ファクリミリ送受信についてはモデム18及びNCU19が対応しており、インターネットファクリミリ送受信についてはネットワークユニット20が対応しており、原稿を読み取って所定の保存先に保存する読取・保存処理(いわゆる、スキャンToフォルダ、スキャンToFTP(File Transfer Protocol)等)についてはスキャナ14及びネットワークユニット20が対応している。また、本願発明に係る保存情報作成部及び保存情報管理部に相当する役割は、後述するネットワークユニット20の制御部20aが制御部11と連携して担っている。
制御部11は、このファクシミリ複合装置1の制御を統括するものであり、CPU等を備えて構成されている。
プリンタ13は、例えば電子写真方式のプリンタ装置であり、外部処理装置から与えられた印刷データ、スキャナ14によって読み取られた画像データ、ファクシミリ受信又はインターネットファクシミリ受信した画像データ等を記録紙等に印刷する。スキャナ14は、原稿の読み取りを行うものであり、ファクシミリ送信時の原稿の読み取りや、コピー機能及びスキャナ機能使用時の原稿の読み取り等に用いられる。
表示部15は、液晶表示装置等によって構成され、このファクシミリ複合装置1の操作情報等の表示に用いられる。操作部16は、複数の操作ボタンやタッチパネル等によって構成され、このファクシミリ複合装置1の操作に用いられる。
記憶部17は、ROM、RAM等の記憶装置を備えて構成されている。ROMは、制御部11が実行する制御プログラム等が記憶されている。RAMは、外部処理装置から送信された印刷データ、ファクシミリ機能使用時にNCU19を介して送受信されたファクシミリの送受信画像データ、コピー機能やスキャナ機能使用時に読み取られた画像データ等の一時記憶等に用いられるとともに、ファクシミリ複合装置1の設定や保守管理等に関するデータ等が含まれている。
モデム18は、ファクシミリ通信が可能なファクシミリモデムから構成されている。また、モデム18は、NCU19と直接接続されている。NCU19は、アナログの公衆電話回線網(PSTN)22との回線の閉結及び開放の動作を行うハードウェアであり、必要に応じてモデム18を公衆電話回線網22と接続する。なお、ISDN用インターフェースを備えることによって、デジタル回線網(ISDN)に接続するようにしてもよい。
ネットワークユニット20は、LAN(Local Area Network)及びインターネット等の通信回線としてのネットワーク21を介したデータ通信等を担っている。より詳細には、ネットワークユニット20は、制御部20aと、制御部20aにバスを介して接続された記憶部20b、通信インターフェース(I/F)20c及びインターフェース(I/F)20dとを備えている。
制御部20aは、ネットワークユニット20の制御を統括するものである。記憶部20bは、ROM、RAM等の記憶装置を備えて構成されている。ROMは、制御部20aが実行する制御プログラム等が記憶されている。RAMは、ネットワークユニット20の動作設定に関する設定データ等が記憶されている。
通信インターフェース20cは、ネットワーク通信部20をネットワーク21に接続するためのインターフェースである。インターフェース(I/F)20dは、このネットワークユニット20と本体側のバス12と接続するためのものである。
このように構成された制御部20aは、各種のネットワーク通信処理を行う機能とともに、このファクリミリ複合装置1で行われたファックス送受信、インターネットファクシミリ送受信及び読取・保存処理に伴ってそれらの処理に関する保存情報を作成して所定の保存用ホルダに保存するとともに、その保存情報を管理する機能等を担っている。
このため、この制御部20aは、SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP(Post Office Protocol)、SMB(Server Message Block)、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)等を取り扱うための機能が備えられており、電子メールの送受、電子メールに画像データを添付して送受するインターネットファクシミリの送受、読取・保存処理、及び、LAN又はインターネットを介したデータの送受等が行えるようになっている。
また、上記のドキュメント処理に伴う保存情報の作成機能では、ファクシミリ送受信、インターネットファクシミリ送受信、読取・保存処理が行われた際に、その処理の対象となったドキュメント画像に関する保存用画像ファイルと、その処理に関する処理情報ファイルとが作成されて、所定の保存用ホルダH1〜Hn(図2参照)に保存されるようになっている。本実施形態では、保存用ホルダH1〜Hnはファクシミリ複合装置1外のサーバ装置32内に設定しているが、ファクシミリ複合装置1内(例えば、ネットワークユニット20の記憶部20b)等に設定してもよい。
また、保存用ホルダH1〜Hnは、図2に示すように、このファクリミリ複合装置1のユーザごとに設定され、各ユーザを識別するためにユーザが用いるユーザ名が付与されているおり、上記の保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2は、そのドキュメント処理を行ったユーザの保存用ホルダH1〜Hnに保存されるようになっている。例えば、図2の例では、保存用ホルダH1〜Hnに、ユーザ名として「usr01」、「usr02」、「usr03」、・・・が付与されている。保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2の保存時に、そのユーザの保存用ホルダH1〜Hnが存在しない(未設定)である場合には、そのユーザの保存用ホルダH1〜Hnが新たに作成されて保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2の保存が行われるようになっている。
ドキュメント処理を行ったユーザ用の保存用ホルダH1〜Hnの識別は、例えば、そのドキュメント処理がファクリミリ送信、インターネットファクリミリ送信、又は読取・保存処理である場合には、ドキュメント処理に際して入力されるユーザ識別情報や、ログイン時に入力されたユーザ識別情報と、保存用ホルダH1〜Hnとを関連付けておくことにより行われる。一方、そのドキュメント処理がファクシミリ受信、インターネットファクリミリ受信である場合には、そのドキュメントの発信元、宛先又は転送先の情報と、保存用ホルダH1〜Hnとを関連付けておくことにより、保存情報を保存すべき保存用ホルダH1〜Hnが識別される。
保存用画像ファイルF1のファイル形式は、例えばTIF形式(あるいはJPEG、PDF等の他の形式でもよい)が用いられている。処理情報ファイルF2のファイル形式は、例えばテキスト形式が用いられている。また、保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2のファイル名には、同じファイル名が用いられており、本実施形態ではドキュメント処理が行われた日付(又は日時)情報がファイル名の一部に含められるようになっている。例えば、図2中の保存用ホルダH1中の先頭のファイルF2のファイル名「A#20060915093020」は、2006年9月15日9時30分20秒という日時情報が含められている。
保存用画像ファイルF1には、ファクリミリ送受信、インターネットファクリミリ送受信及び読取・保存処理された画像データが、必要に応じて圧縮処理等の処理が施されて含められるようになっている。
処理情報ファイルF2には、ファクリミリ送受信の場合は、送受信の日付(又は日時)、ジョブ内容(この場合はファクリミリ送受信)、宛先又は送信元情報(ファクリミリ番号、宛名情報等)、通信結果(良好、不良等)、原稿枚数、ユーザ情報等が含められるようになっている。また、インターネットファクリミリ送受信の場合は、送受信の日付(又は日時)、ジョブ内容(この場合はインターネットファクリミリ送受信)、宛先又は送信元情報(アドレス情報、宛名情報等)、通信結果(良好、不良等)、ユーザ情報等が含められるようになっている。また、読取・保存処理の場合は、処理の日付(又は日時)、ジョブ内容(この場合はスキャンToフォルダ又はスキャンToFTP)、保存先情報(スキャンToフォルダの場合は保存先ホルダ名等、スキャンToFTPの場合は保存先サーバ名等)、ユーザ情報等が含められるようになっている。
次に、制御部20aの保存情報管理機能について説明する。この機能には、インデックス情報作成機能と、保存情報出力機能とが含まれている。
インデックス情報作成機能では、保存用ホルダH1〜Hn内に保存された一部又はすべて(本実施形態ではホルダH1〜Hn内のすべて)の処理情報ファイルF2等をリスト状にまとめたインデックス情報ファイルF3(図2参照)が作成され、そのホルダH1〜Hn内に保存される。このインデックス情報ファイルF3の内容は、保存用ホルダH1〜Hn内の保存内容が更新される度に更新されるようになっている。インデックス情報ファイルF3のファイル形式は、例えばHTML又はCSV等(ここではHTML)が採用されている。
インデックス情報ファイルF3の内容には、図3に示されるように、対応する各保存用ホルダH1〜Hn内に保存された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2に対応する処理の日付(又は日時)情報D1と、用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2のファイル名D2,D3がリスト化されて含まれている。ファイル名D2,D3は対応する用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2とリンクを張り、ファイル名D2,D3を指定すれると対応する用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2が呼び出されて表示部16又は端末装置31の表示画面に表示される等するようにするのが好ましい。また、インデックス情報ファイルF3に、用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2のジョブ内容に関する情報を含めるようにしてもよい。
なお、図2及び図3に示す構成では、インデックス情報ファイルF3を各ユーザの保存用ホルダH1〜Hnごとに設けるようにしたが、図4に示すように、インデックス情報ファイルF3をユーザに割り当てられた複数の保存用ホルダH1〜Hnに対して1つ設けるようにしてもよい(この場合、ファイルF3は保存用ホルダH1〜Hnと同一の階層に設けられる)。この場合のインデックス情報ファイルF3の内容には、図4に示すように、同一階層内にあるすべての保存用ホルダH1〜Hn内に保存された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2に対応する処理の日付(又は日時)情報D1と、用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2のファイル名D2,D3と、ユーザ情報D4とがリスト化されて含まれている。
保存情報出力機能では、操作部16又は端末装置31を介して入力された表示要求に応答し、各保存用ホルダH1〜Hn内に保存されたファイルF1〜F2のリストや、インデックス情報ファイルF3の内容等が、表示部15又は端末装置31の表示部(ウェブ画面等)により表示されるようになっている。このとき、どのような内容のものを表示させるかは、操作により特定できるようになっており、検索条件を入力することにより、その検索条件に適合するファイルF1〜F3や、それらのファイルF1〜F3に含まれる情報要素を抽出させて表示させることもできるようになっている。また、操作部16又は端末装置31を介してプリント指示を入力することにより、それらのファイルF1〜F3や、ファイルF1〜F3に含まれる情報要素をプリンタ13にてプリント出力できるようになっている。
また、選択された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2について操作部16又は端末装置31を介して再処理の指示が入力されると、その選択された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2に基づき、保存用画像ファイルF1に含まれる画像に対して前回の処理と同じ処理が再度実行されるようになっている。これによって、ファクシミリ送信、インターネットファクリミリ送信の再送等を容易に行えるようになっている。また、操作部16又は端末装置31を介して指示することにより、検索処理により呼び出した保存用画像ファイルF1に含まれる画像を、ファクリミリ送信又はインターネットファクリミリ送信することもできるようになっている。
次に、図6及び図7のフローチャートに基づき、ドキュメント処理に伴う保存情報の保存処理、及び保存情報の出力時の処理動作について説明する。
図6に示すように、ステップS1でドキュメント処理(ファクリミリ送受信、インターネットファクシミリ送受信又は読取・保存処理)が行われると、ステップ2に進み、そのドキュメント処理の保存情報の作成・保存を行うべきか否かが判断され、作成・保存を行う必要がない場合は処理動作が終了され、作成・保存の必要がある場合にはステップS3に進む。このステップS2の処理について、例えば、このファクリミリ複合装置1の設定モードをドキュメント処理の保存情報の保存を行う保存モードか、保存を行わない非保存モードかに設定しておくようにしてもよく、あるいは、ドキュメント処理に伴ってユーザに保存情報の保存指示を入力させるようにしてもよい。
ステップS3では、上述の如く、ドキュメント処理に関する保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2が作成される。
続くステップS4では、ステップS3で作成されたファイルF1,F2を保存すべきユーザの保存用ホルダH1〜Hnの特定が行われる。この保存用ホルダH1〜Hnの特定は、上述の如く、ステップS1の処理がファクリミリ送信、インターネットファクリミリ送信、又は読取・保存処理である場合には、ドキュメント処理に際して入力されるユーザ識別情報や、ログイン時に入力されたユーザ識別情報等に基づいて行われ、そのドキュメント処理がファクシミリ受信、インターネットファクリミリ受信である場合には、そのドキュメントの発信元、宛先又は転送先の情報等に基づいて行われる。
続くステップS5で、ドキュメント処理に対応するユーザの保存用ホルダH1〜Hnが存在するか否かが判断され、存在する場合はステップS7に進み、存在しない場合はステップS6にてそのユーザ用の保存用ホルダH1〜Hnが新たに作成されてからステップS7に進む。
ステップS7にてそのユーザの保存用ホルダH1〜Hnからインデックス情報ファイルF3が呼び出され、続くステップS8にて新たに保存する保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2の内容を反映するようにそのインデックス情報ファイルF3の内容が更新され、続くステップS9にて保存用画像ファイルF1、処理情報ファイルF2及び更新したインデックス情報ファイルF3がそのユーザの保存用ファイルH1〜Hnに保存され、保存情報の作成・保存処理が終了する。
一方、保存情報の出力時の処理については、図7に示すように、ステップS11で、操作部16又は端末装置31を介して保存情報に関する表示要求が入力されると、ステップS12に進み、表示する情報の取得・調整のための処理が行われる。より具体的には、表示要求にされた各保存用ホルダH1〜Hn内に保存されたファイルF1〜F2のリストや、インデックス情報ファイルF3の内容が読み出され、表示情報(画像)として構成されたり、表示要求に伴って入力された検索条件に適合するファイルF1〜F3や、それらのファイルF1〜F3に含まれる情報要素の抽出が行われて表示情報として構成される。
続くステップS13では、表示先がこのファクリミリ複合装置1内での表示か否かが判断され、装置1内での表示の場合はステップS14に進み、ステップS12で構成された表示情報が表示部16に表示される一方、装置1外での表示の場合はステップS15に進み、ステップS12で構成された表示画像が表示要求元の端末装置31の表示部に表示され、ステップS16に進む。
続くステップS16では、操作入力の受け付けが行われ、何も指示が入力されない場合はステップS13に戻り、表示終了の指示が入力された場合には一連の処理が終了され、プリント指示が入力された場合には、ステップS17に進み、ステップS14,S15で表示された表示内容や、そのプリント指示に伴って指定されたファイルF1〜F3、あるいはファイルF1〜F3に含まれる情報要素がプリンタ13にてプリント出力され、ステップS13に戻り、表示終了の指示が入力されるまでステップS13〜S16の処理が繰り返される。なお、この図7のフローチャートでは省略されているが、ステップS16の操作入力の受付処理により、いずれかの保存用画像ファイルF1に対する再処理指示が入力された場合や、ファクリミリ送信又はインターネットファクリミリ送信指示が入力された場合には、それらの指示に応じた処理が実行されるようになっている。
以上のように、本実施形態によれば、ドキュメントに対する処理に伴って作成される保存用画像ファイルF1及び処理に関する処理情報ファイルF2が保存される保存用ホルダH1〜Hn内に、その保存用ホルダH1〜Hn内に保存されたすべての処理情報ファイルF2をリスト状にまとめたインデックス情報ファイルF3が作成されて保存されるため、そのインデックス情報ファイルF3を利用することにより、保存用ホルダH1〜Hn内の保存情報の内容が分かりやすくなるとともに、所望とする保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF1を容易に見つけ出すことができる。
また、インデックス情報ファイルF3内の情報要素と、その情報要素に関連する保存用画像情報ファイルH1又は処理情報ファイルF2との間にリンクが設けられているため、そのリンクを利用することにより、インデックス情報ファイルF3内の情報要素に関連する保存用画像情報ファイルF1又は処理情報ファイルF2に容易にアクセスすることができる。
また、保存情報に関する検索機能を利用することにより、検索条件を入力するだけで、保存用ホルダH1〜Hn内の保存情報から所望とする保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を簡単かつ迅速に見つけ出すことができる。
また、選択された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2が画像表示又は印刷されるため、ドキュメント処理に関する保存情報を容易に確認することができる。
また、選択された保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2に基づき、前回と同様な処理の再処理が指示できるため、一度実行させたドキュメント処理を容易に再実行させることができる。
また、各ユーザが自分が行ったドキュメント処理に関する保存情報の保存先として、自分のユーザ名が付与された保存用ホルダH1〜Hnを指定することができるため、各ユーザが自分に関連するドキュメント処理の保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を容易に見つけ出すことができる。
また、ドキュメント処理に関する処理情報ファイルF2及びインデックス情報ファイルF3には、処理が行われた日付に関する日付情報が含まれているため、その日付情報を頼りに所望とする保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を容易に見つけ出すことができる。
また、図5に示すようにインデックス情報ファイルF3にはユーザ情報を含ませた場合には、そのユーザ情報を頼りに所望とする保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を容易に見つけ出すことができる。
なお、本実施形態では、ドキュメント処理に関する保存情報を保存する保存用ホルダH1〜Hnをサーバ装置32内に設けるようにしたが、保存用ホルダH1〜Hnをこのファクリミリ複合装置1の記憶部20b内とサーバ装置32内との2箇所に設けるようにしてもよい。この場合、新しい保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2についてはファクリミリ複合装置1内に設けた内部保存用ホルダに優先的に保存するとともに、その内部保存用ホルダ内の保存用画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を古いものから順にサーバ装置32内に設けた外部保存用ホルダに移動させるようにするのが好ましい。また、インデックス情報ファイルF3は、内部保存用フォルダ又は外部保存用ホルダのいずれか一方に設けるようにすればよい。
これにより、利用頻度の高い直近の保存画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2はアクセスが容易なファクシミリ複合装置1内の内部保存用ホルダに保存されるため、迅速に保存画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2を呼び出すことができるとともに、ネットワーク21の不調により、所望とする保存画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2へアクセスができなくなるといった不都合が生じる可能性を低減できる。また、古い保存画像ファイルF1及び処理情報ファイルF2をファクシミリ複合装置1外の外部保存用ホルダに移動することにより、装置1内の保存データ量を抑制することができる。