JP2008122866A - 像担持体保護剤・保護層形成装置・画像形成方法・画像形成装置・プロセスカートリッジ - Google Patents

像担持体保護剤・保護層形成装置・画像形成方法・画像形成装置・プロセスカートリッジ Download PDF

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洋志 中井
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昌秀 山下
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雅人 飯尾
Shinya Tanaka
真也 田中
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Abstract

【課題】特に帯電工程ならびにクリーニング工程でのストレスに対する保護効果を発現する像担持体保護剤を提供する。
【解決手段】感光体ドラム1に対向して配設されるとともにクリーニング装置4の下流に配置された保護層形成装置2は、像担持体保護剤21、供給部材としての保護剤供給部材22、バネを有する押圧力付与機構23、層形成部材としての保護層形成機構24等から主に構成されている。像担持体保護剤21は、少なくとも疎水性有機化合物、及びフィラーを含んでいる。これにより常に粉体が感光体ドラム1の表面に供給されることになるので、保護剤の塗布状態がトナーの入力量に影響を受けにくくなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ、これらのうち少なくとも1つを備えた複合機等の画像形成装置、該画像形成装置に用いられる像担持体保護剤、像担持体表面に保護層を形成する保護層形成装置、該像担持体保護剤を用いた画像形成方法並びにプロセスカートリッジに関する。
従来、電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。トナーにより形成された可視像は、最終的に紙等の転写媒体に転写後、熱、圧力や溶剤気体等によって転写媒体に定着され、出力画像となる。
これら電子写真方式による画像形成装置では、一般的にドラム形状やベルト形状をした像担持体(一般には感光体)を回転させつつ一様に帯電し、レーザー光等により像担持体上に潜像パターンを形成し、これを現像装置により可視像化して、更に転写媒体上に転写を行っている。
転写媒体へトナー像を転写した後の像担持体上には、転写されなかったトナー成分が残存する。これらの残存物が、そのまま帯電工程に搬送されると、像担持体の均等な帯電を阻害することがしばしばあるため、一般的には、転写工程を経た後に、像担持体上に残存するトナー成分等を、クリーニング工程にて除去し、像担持体表面を十分に清浄な状態とした上で、帯電が行われる。
このように、像担持体表面は帯電、現像、転写、クリーニング等の各工程で、さまざまな物理的ストレスや電気的ストレスを受け、使用時間を経るに伴って表面状態が変化する。
これらのストレスのうちクリーニング工程での摩擦によるストレスは、像担持体を磨耗させ、また、擦過傷を発生させることが知られている。
この課題を解消すべく、これまでにも像担持体とクリーニング部材間の摩擦力を低減させるために各種潤滑剤や、潤滑成分の供給・膜形成方法について、多くの提案がなされている。
たとえば、特許文献1では、感光体やクリーニングブレードの寿命を延ばすため、感光体表面にステアリン酸亜鉛を主成分とする固体潤滑剤を供給し、感光体表面に潤滑皮膜を形成することが提案されている。
特許文献2では、炭素数20以上70以下の高級アルコールを主成分とする潤滑剤を供給する潤滑剤供給装置を用いることにより、ブレードニップ部先端に高級アルコールが不定形粒子として滞留し、また、適度な像担持体表面への濡れ性を有することから、潤滑性能の持続性が発現する、とする構成が記載されている。
特許文献3では、特定のアルキレンビスアルキル酸アミド化合物の粉体を潤滑性分として使用することにより、クリーニングブレードと像担持体が当圧接される界面に粉体微粒子が存在するため、円滑な潤滑作用が長期間に亘って保持できる、とする構成が記載されている。
一方で、画像形成装置やこれに使用される部材の長寿命化は、ランニングコストの低減や廃棄物の低減による地球環境保護の観点から、市場での関心が高い。これらに対して、たとえば像担持体の長寿命化において、特許文献4では、架橋構造を有する特定の表面層を像担持体表面に設けることにより、機械的な耐久性を向上させる構成が記載されている。
特公昭51−22380号公報 特開2005−274737号公報 特開2002−97483号公報 特開2004−302451号公報
しかしながら、上述のように、像担持体へのストレスは、クリーニング工程から受けるものばかりではなく、特に帯電工程における電気的ストレスは、像担持体表面の状態を大きく変化させる。また、この電気的ストレスは、像担持体表面近傍で放電現象を伴う、接触帯電方式や近接帯電方式で顕著である。
これらの帯電方式では、像担持体表面で多くの活性種や反応生成物が発生し、また、放電領域の大気中で発生した活性種や反応性生物の像担持体表面への吸着が多く生じる。
特許文献1に記載のようなステアリン酸亜鉛を用いた潤滑剤は、像担持体表面を比較的均等に覆い良好な潤滑性を与えるが、この潤滑層が繰り返し帯電工程を通過すると、ステアリン酸が分解し、遂には酸化亜鉛として像担持体表面や帯電部材表面に残存することがある。残存した酸化亜鉛は吸湿性を持ち、大気中の水分吸着によって抵抗が低下するため、高湿環境下で像担持体上の静電荷が保持できなくなり、静電潜像が不明瞭化して画像欠陥が生じる、いわゆるボケ画像が発生することがある。
また、特許文献2に記載の高級アルコールによる潤滑剤では、像担持体表面に濡れやすく、潤滑剤としての効果は期待できるが、像担持体上に吸着した高級アルコール分子、一分子当りの占める吸着占有面積が広くなりがちであり、像担持体の単位面積あたりに吸着する分子の密度(単位面積当りの吸着分子重量)が小さいため、上述の電気的ストレスが保護層を容易に貫いてしまい、像担持体を十分に保護する効果が得られにくい。
特許文献3に記載のように分子中に窒素原子を含む構成の潤滑剤では、潤滑剤自体が上述の電気的ストレスを受けた場合に、分解生成物として窒素酸化物やアンモニウム含有化合物に類するイオン解離性の化合物を生成し、これが潤滑層内に取り込まれてしまい、高湿度下で潤滑層が低抵抗化し、画像ボケを発生させることがある。
このように潤滑層中に低抵抗物質が取り込まれると、低抵抗物質を取り除くには、例えばクリーニング機構にて潤滑層ごと掻き落とす必要があるが、潤滑層自身の滑りやすさのために、除去には大きな力が必要となるばかりでなく、除去の際に像担持体に対して大きな機械的ストレスを掛けることとなり、たとえ特許文献4に記載のような架橋構造を有する特定の表面層の像担持体表面であっても、像担持体をこれまで以上に長寿命化するには至らない。
像担持体表面を帯電工程における電気的ストレスから保護することは、像担持体や帯電部材の長寿命化や画像品質の安定化に対して、極めて重要な課題であるにもかかわらず、これまでに十分な検討がなされることなく、未だ重要な課題として残されていた。
本発明は、このような現状に鑑み、充分な像担持体表面の保護効果、特に帯電工程ならびにクリーニング工程でのストレスに対する保護効果を発現する像担持体保護剤、良好な像担持体保護層を形成できる保護層形成装置、良好な品質の画像を長期間に渡り安定して得ることができる画像形成方法ならびに画像形成装置、良好な品質の画像を安定して得ることができるプロセスカートリッジの提供を、その目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明では、像担持体保護剤において、少なくとも疎水性有機化合物、及びフィラーを含むことを特徴とする。
請求項2記載の発明では、請求項1記載の像担持体保護剤において、前記フィラーが、少なくとも1種の無機フィラーであることを特徴とする。
請求項3記載の発明では、請求項1または2記載の像担持体保護剤において、前記フィラーの平均一次粒径が、0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする。
請求項4記載の発明では、請求項1〜3のいずれか一つに記載の像担持体保護剤において、前記疎水性有機化合物が、ノルマルパラフィン、イソパラフィン及びシクロパラフィンのうちのいずれかを含む炭化水素ワックスであることを特徴とする。
請求項5記載の発明では、請求項4記載の像担持体保護剤において、前記炭化水素ワックスの少なくとも1種が、ノルマルパラフィンであることを特徴とする。
請求項6記載の発明では、請求項4または5記載の像担持体保護剤において、前記疎水性有機化合物の少なくとも1種の重量平均分子量Mwが、350〜850であることを特徴とする。
請求項7記載の発明では、像担持体表面に像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置において、前記像担持体保護剤が、請求項1〜6のいずれか一つに記載のものであることを特徴とする。
請求項8記載の発明では、請求項7記載の保護層形成装置において、前記像担持体保護剤を、供給部材を介して前記像担持体の表面へ供給する構成を有していることを特徴とする。
請求項9記載の発明では、トナー像が転写媒体に転写された後の像担持体表面に、保護層形成手段により像担持体保護剤を塗布または付着させる画像形成方法において、前記像担持体保護剤が請求項1〜6のいずれか一つに記載のものであることを特徴とする。
請求項10記載の発明では、少なくとも、トナー像を担持する工程を経る像担持体と、前記像担持体上のトナー像を転写媒体に転写する転写装置と、トナー像が転写媒体に転写された後の像担持体表面に、像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置とを有する画像形成装置において、前記保護層形成装置が、請求項7または8記載のものであることを特徴とする。
請求項11記載の発明では、請求項10記載の画像形成装置において、前記転写装置より下流側かつ前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを、該像担持体との摺擦によって該表面から除去するクリーニング装置を備えてなることを特徴とする。
請求項12記載の発明では、請求項10または11記載の画像形成装置において、前記像担持体が、少なくとも最表面に生成された層に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする。
請求項13記載の発明では、請求項10〜12のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記像担持体が感光体であることを特徴とする。
請求項14記載の発明では、請求項10〜13のいずれか一つに記載の画像形成装置において、前記像担持体の表面に接触または近接して配設された帯電装置を備えてなることを特徴とする。
請求項15記載の発明では、請求項14記載の画像形成装置において、前記帯電装置に、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加装置を備えてなることを特徴とする。
請求項16記載の発明では、少なくとも、トナー像を担持する工程を経る像担持体と、トナー像が転写媒体に転写された後の前記像担持体の表面に、像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置とを一体に備えるプロセスカートリッジにおいて、前記保護層形成装置が請求項7または8記載のものであることを特徴とする。
請求項17記載の発明では、請求項16記載のプロセスカートリッジにおいて、前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを、該像担持体との摺擦によって該表面から除去するクリーニング装置を備えてなることを特徴とする。
請求項18記載の発明では、請求項16または17記載のプロセスカートリッジにおいて、前記像担持体が、少なくとも最表面に生成された層に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする。
請求項19記載の発明では、請求項16〜18のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジにおいて、前記像担持体の表面に接触または近接して配設された帯電装置を備えてなることを特徴とする。
請求項20記載の発明では、画像形成装置において、請求項16〜19のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする。
本発明によれば、像担持体保護剤が疎水性有機化合物及びフィラーを含むため、感光体摩耗低減、及び成膜性向上の両立に対して有利となる。
無機フィラーを使用し、更にフィラーの粒径を規定することで、特に感光体摩耗低減に対して安定した効果を得ることができる。
疎水性有機化合物としてノルマルパラフィンを主とする炭化水素ワックスを用いることにより、特に高温高湿下での画像ボケに対する効果を大きくすることができる。
疎水性有機化合物の分子量を規定することで、特に経時で安定した膜を形成し続ける効果を得ることができる。
また、長期に亘って安定した画像形成を行うことができる。
以下、本発明の一実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本実施形態に係る保護層形成装置2の構成概略図である。像担持体としての感光体ドラム1に対向して配設された保護層形成装置2は、柱状ないしバー状に形成された像担持体保護剤(以下、単に「保護剤」ともいう)21、供給部材としての保護剤供給部材22、押圧力付与機構23、保護層形成機構24等から主に構成されている。
保護層形成機構24は、感光体ドラム1に対して非カウンタ方向で接するブレード24aと、該ブレード24aを支持するブレード支持体24bと、該ブレード24aをブレード支持体24bと共に感光体ドラム1側へ付勢する付勢手段24cを有している。
ここでは、押圧力付与機構23及び保護層形成機構24の付勢手段としてコイルバネを例示しているが、これに限定される趣旨ではなく、例えばゴム弾性を有する部材や板バネ、その他の弾性部材でもよい。
像担持体保護剤21は、押圧力付与機構23からの押圧力により、回転ブラシ状の保護剤供給部材22へ接する。保護剤供給部材22は、像担持体1と線速差をもって回転して摺擦し、この際に、保護剤供給部材22の表面に保持された像担持体保護剤を、像担持体表面に供給する。
像担持体表面に供給された像担持体保護剤は、物質種の選択によっては供給時に十分な保護層にならない場合があるため、より均一な保護層を形成するために、例えばブレード状の部材(24a)を持つ保護層形成機構24により薄層化(皮膜化)され、像担持体保護層となる。
本発明においては、像担持体保護剤21として、少なくとも1種の疎水性有機化合物(延展性を有する物質)、及び少なくとも1種のフィラーを含むことを特徴とする。
疎水性有機化合物の例としては、脂肪族飽和炭化水素、脂肪族不飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素、脂環式不飽和炭化水素や芳香族炭化水素に分類される炭化水素類の他に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパーフルオロアルキルエーテル(PFA)、パーフルオロエチレン−パーフルオロプロピレン共重合体(FEP)、ポリビニリデンフルオリド(PVdF)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)等のフッ素系樹脂やフッ素系ワックス類、ポリメチルシリコーン、ポリメチルフェニルシリコーン等のシリコーン樹脂やシリコーン系ワックス類等が挙げられるが、これに限るものではない。
本発明においては経時安定性の面から、これら少なくとも1種の疎水性有機化合物として、分子内の結合が反応性が低く安定した飽和結合のみからなる脂肪族飽和炭化水素、脂環式飽和炭化水素が好ましく用いられ、中でもノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンが、付加反応が生じ難く化学的に安定であり、実使用の大気中で酸化反応を生じにくいため好ましく用いられる。
また、マイクロクリスタリンワックスのように、これらの組成を複数含む化合物も本発明においては好ましく用いられる。更に、これら疎水性有機化合物の少なくとも1種をノルマルパラフィンとすることで、より本発明の効果が長期に亘って維持される。
また、前述のように像担持体表面に形成された保護剤層は電気的ストレスに曝され劣化するため、疎水性有機化合物の分子量が小さすぎると、十分な保護効果が発現しなくなることがある。
一方で、疎水性有機化合物の分子量が大きすぎると、保護層形成時に十分な延展性が得られず、像担持体上に保護剤成分が粉粒体となって付着し被覆層を形成しないことがある。このような状態では、疎水性有機化合物の像担持体保護への寄与は小さくなるため、疎水性有機化合物の分子量としては、重量平均分子量Mw基準で350〜850であることが好ましく、400〜800であることが更に好ましい。
像担持体保護剤21に含まれるフィラーの例としては、有機フィラーと無機フィラーのどちらも挙げることができる。
フィラーを含有させる目的は主に2つあり、1つは感光体上への疎水性有機化合物の延展補助、もう一つは保護剤バー(像担持体保護剤21)の硬度向上である。
像担持体保護剤21の機能を十分に発揮させるためには、保護剤で像担持体表面を均一に被覆させる必要がある。本発明者らの検討によると、保護剤を像担持体表面に均一塗布する目的に対しては、トナーやトナーの外添剤のような粉体の作用が非常に大きく、これらの粉体入力の有無によって保護剤の被覆状態は変化する。このため、例えば画像面積率の低い原稿を連続通紙した場合には、保護剤が均一に塗布されにくいため、保護剤の機能が十分に発揮されずフィルミングが発生しやすいことが判ってきた。
従って、本発明のようにフィラー微粒子を保護剤中に添加することにより、常に粉体が像担持体表面に供給されることになるので、保護剤の塗布状態がトナーの入力量に影響を受けにくくなる。
また、疎水性有機化合物を含む保護剤バーは、塗布機構(保護層形成装置2)内にトナーが入り込んできた場合、トナーが固着して経時で消費量が減少するという不具合が見られる。
この現象は保護剤バーの硬度が低い場合ほど顕著に現れるため、本発明のように保護剤バー中にフィラー、特に無機フィラーを含有させることはこの課題に対して優れた効果を有する。
本発明において用いられる有機フィラー材料としては、ポリテトラフルオロエチレンのようなフッ素樹脂粉末、シリコーン樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、a−カーボン粉末等が挙げられ、また無機フィラー材料としては、シリカ、酸化錫、酸化亜鉛、酸化チタン、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化インジウム、酸化アンチモン、酸化ビスマス、酸化カルシウム、アンチモンをドープした酸化錫、錫をドープした酸化インジウム等の金属酸化物、フッ化錫、フッ化カルシウム、フッ化アルミニウム等の金属フッ化物、チタン酸カリウム、窒化硼素等が挙げられる。これらのフィラーは単独で用いても、或いは2種以上を混合して用いても良い。また、これらのフィラーは疎水性を付与する目的等により、表面処理剤で表面処理を行っても良い。
これらフィラーの粒径としては、0.1μm以上2.0μm以内、更には0.2μm以上1.5μm以内が好ましい。粒径が2.0μm以上になると、像担持体表面がフィラーにより摺擦された際にキズが発生しやすくなり、摩耗量も増加する傾向にある。また、粒径が0.1μm以下になると、保護剤を像担持体表面に引き延ばす効果が小さくなり、フィルミングに対する余裕度が低くなる。
なお、像担持体保護剤全体に対するフィラーの含有量は、重量比で5%〜30%の範囲が好ましいが、最適な量はこれらフィラーの種類、粒径によって前後する。
保護層が形成された像担持体(感光体ドラム1)に、例えば、図示しない高電圧電源(電圧印加装置)により直流電圧もしくはこれに交流電圧を重畳させた電圧を印加した帯電装置を構成する帯電ローラ3を、接触または近接させ、微小空隙での放電による像担持体の帯電が行われる。
この際、保護層の一部は電気的ストレスにより分解や酸化が生じ、また、保護層表面への気中放電生成物の付着が生じる。
劣化した像担持体保護剤は、通常のクリーニング機構により、像担持体に残存したトナー等の他成分と共にクリーニング機構により除去される。クリーニング機構は、保護層形成装置2と兼用にしても良いが、像担持体表面残存物を除去する機能と、保護層を形成する機能とは、適切な部材の摺擦状態が異なることがあるため、機能を分離し、図1に示すように、像担持体保護剤供給部(保護層形成装置2)より上流側に、クリーニング装置4を設けることが好ましい。クリーニング装置4は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード41と、クリーニング押圧機構42などにより成る。ここでは、クリーニング押圧機構42としてコイルバネを例示しているが、これに限定される趣旨ではなく、例えばゴム弾性を有する部材や板バネ、その他の弾性部材でもよい。
保護層形成機構24に用いるブレードの材料は、特に制限されるものではなく、例えばクリーニングブレード用材料として一般に公知の、ウレタンゴム、ヒドリンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体を、単独またはブレンドして使用することができる。また、これらのゴムブレードは、像担持体との接点部部分を低摩擦係数材料で、コーティングや含浸処理しても良い。また、弾性体の硬度を調整するために、他の有機フィラーや無機フィラーに代表される充填材を分散しても良い。
これらのブレードは、ブレード支持体24bに、先端部が像担持体表面へ押圧当接できるように、接着や融着等の任意の方法によって固定される。
ブレード41の厚みについては、押圧で加える力との兼ね合いで一義的に定義できるものではないが、概ね0.5〜5mm程度であれば好ましく使用でき、1〜3mm程度であれば更に好ましく使用できる。
また、ブレード支持体から突き出し、たわみを持たせることができるクリーニングブレードの長さ、いわゆる自由長についても同様に押圧で加える、力との兼ね合いで一義的に定義できるものではないが、概ね1〜15mm程度であれば好ましく使用でき、2〜10mm程度であれば更に好ましく使用できる。
保護層形成用ブレード部材(ブレード24a)の他の構成としては、バネ板等の弾性金属ブレード表面に、必要によりカップリング剤やプライマー成分等を介して、樹脂、ゴム、エラストマー等の層をコーティング、ディッピング等の方法で形成し、必要により熱硬化等を行い、更に必要であれば表面研摩等を施して用いても良い。
弾性金属ブレードの厚みは、0.05〜3mm程度であれば好ましく使用でき、0.1〜1mm程度であればより好ましく使用できる。
また、弾性金属ブレードでは、ブレードのねじれを抑止するために、取り付け後に支軸と略平行となる方向に、曲げ加工等の処理を施しても良い。
表面層を形成する材料としては、PFA、PTFE、FEP、PVdF等のフッ素樹脂や、フッ素系ゴム、メチルフェニルシリコーンエラストマー等のシリコーン系エラストマー等を、必要により充填剤と共に、用いることができるが、これに限定されるものではない。
また、保護層形成機構24で像担持体を押圧する力は、像担持体保護剤が延展し保護層や保護膜の状態になる力で十分であり、線圧として5gf/cm以上80gf/cm以下であることが好ましく、10gf/cm以上60gf/cm以下であることがより好ましい。
また、ブラシ状の部材(保護剤供給部材22)は保護剤供給部材として好ましく用いられるが、この場合、像担持体表面への機械的ストレスを抑制するためにはブラシ繊維は可撓性を持つことが好ましい。
可撓性のブラシ繊維の具体的な材料としては、一般的に公知の材料から1種乃至2種以上を選択して使用することができる。具体的には、ポリオレフィン系樹脂(例えばポリエチレン、ポリプロピレン);ポリビニル及びポリビニリデン系樹脂(例えばポリスチレン、アクリル樹脂、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル及びポリビニルケトン);塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;スチレン−アクリル酸共重合体;スチレン−ブタジエン樹脂;フッ素樹脂(例えばポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン);ポリエステル;ナイロン;アクリル;レーヨン;ポリウレタン;ポリカーボネート;フェノール樹脂;アミノ樹脂(例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂);などの内、可撓性を持つ樹脂を使用することができる。
また、撓みの程度を調整するために、ジエン系ゴム、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム、イソプレンゴム、ニトリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ヒドリンゴム、ノルボルネンゴム等を複合して用いても良い。
保護剤供給部材の支持体には、固定型と回動可能なロール状のものがある。ロール状の供給部材としては、例えばブラシ繊維をパイル地にしたテープを金属製の芯金にスパイラル状に巻き付けてロールブラシとしたものがある。ブラシ繊維は繊維径10〜500μm程度、ブラシの繊維の長さは1〜15mm、ブラシ密度は1平方インチ当たり1万〜30万本(1平方メートル当たり1.5×10〜4.5×108本)のものが好ましく用いられる。
保護剤供給部材は、供給の均一性やその安定性の面から、極力ブラシ密度の高い物を使用することが好ましく、1本の繊維を数本〜数百本の微細な繊維から作ることも好ましい。例えば、333デシテックス=6.7デシテックス×50フィラメント(300デニール=6デニール×50フィラメント)のように6.7デシテックス(6デニール)の微細な繊維を50本束ねて1本の繊維として植毛することも可能である。
また、ブラシ表面には必要に応じてブラシの表面形状や環境安定性などを安定化することなどを目的として、被覆層を設けても良い。被覆層を構成する成分としては、ブラシ繊維の撓みに応じて変形することが可能な被覆層成分を用いることが好ましく、これらは、可撓性を保持し得る材料であれば、何ら限定される事無く使用でき、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;オルガノシロキサン結合からなるシリコーン樹脂またはその変成品(例えばアルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン等による変成品);パーフルオロアルキルエーテル,ポリフルオロビニル、ポリフルオロビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート;尿素−ホルムアルデヒド樹脂等のアミノ樹脂;エポキシ樹脂や、これらの複合樹脂等が挙げられる。
図2は、保護層形成装置2を用いたプロセスカートリッジの構成例の概略を示す断面図である。
プロセスカートリッジ12には、感光体ドラム1、保護層形成装置2、帯電ローラ3、現像装置5、クリーニング装置4等が一体に収容されている。現像装置5は、現像ローラ51、現像剤を攪拌・搬送しながら循環させる搬送スクリュー52、53、トナーを収容するプリセットケース54等を有している。
感光体ドラム1は、転写工程後に部分的に劣化した像担持体保護剤やトナー成分等が残存した表面となっているが、クリーニング部材41により表面残存物が清掃され、クリーニングされる。
図2では、クリーニング部材41は、いわゆるカウンタータイプ(リーディングタイプ)に類する角度で当接されている。
クリーニング装置4により、表面の残留トナーや劣化した像担持体保護剤が取り除かれた感光体ドラム1の表面へは、保護剤供給部材22から、像担持体保護剤21が供給され、保護層形成機構24により皮膜状の保護層が形成される。
保護層形成装置2により表面に保護層が形成された感光体ドラム1は、帯電後、レーザーなどの露光光Lによって静電潜像を形成される。この潜像は現像装置5によりトナー像として可視像化され、プロセスカートリッジ12外の転写装置としての転写ローラ6などにより、転写媒体としての中間転写ベルト105へ転写される。直接転写方式の場合には、転写媒体はシート状記録媒体である。
図3は、保護層形成装置2を有する画像形成装置としてのタンデム型中間転写方式のカラー複写機100の一例を示す断面図である。
カラー複写機100は、装置本体101と、装置本体101の上面に設けられたスキャナ102と、該スキャナ102の上部に設けられた原稿自動搬送装置(ADF)103を有している。
装置本体101の下部には、複数の給紙カセット104a、104b、104c、104dを備えた給紙部104が設けられている。
装置本体101の略中央部には、中間転写体としての無端状の中間転写ベルト105が配置されている。中間転写ベルト105は、複数の支持ローラ106、107、108等に掛け回されて支持されており、図示しない駆動源により図中時計回りに方向に回転駆動される。
支持ローラ108の近傍には、2次転写後に中間転写ベルト105上に残留する残留トナーを除去する中間転写体クリーニング装置109が設けられている。
支持ローラ106と支持ローラ107間に張り渡された中間転写ベルト105上には、その搬送方向に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4つの画像形成手段としてのプロセスカートリッジ12Y、12M、12C、12Kが横に並べられて配置され、タンデム画像形成部10が構成されている。但し、これら4つの色順は一例であり、これに限定される趣旨ではない。
タンデム画像形成部10の上方には、露光装置8が配置されている。中間転写ベルト105を挟んで支持ローラ108と反対の側には、転写装置としての二次転写ローラ110が配置されている。二次転写ローラ110により中間転写ベルト105上の画像が、給紙部104から給紙されるシート(用紙)に転写される。
二次転写ローラ110の左側には、シート上の転写画像を定着する定着装置111が設けられている。定着装置111は、無端ベルト状の定着ベルト111aに加圧ローラ111bを押し当てる構成を有している。
定着装置111の下方には、上述したタンデム画像形成部10と略平行に、シートの両面に画像を記録する場合にシートを反転するシート反転装置112が備えられている。
画像形成のための一連のプロセスについて、ネガ−ポジプロセスで説明を行う。
有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される感光体ドラム1は、除電ランプ(図示せず)等で除電され、帯電部材としての帯電ローラ3を有する帯電装置(図示せず)で均一にマイナスに帯電される。
帯電装置による感光体ドラム1の帯電が行なわれる際には、図示しない電圧印加装置から帯電部材3に、感光体ドラム1を所望の電位に帯電させるに適した、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した帯電電圧が印加される。
帯電された感光体ドラム1は、レーザー光学系等の露光装置8によって照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行なわれる。
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により感光体ドラム1の表面を、感光体ドラム1の回転軸方向に走査する。
このようにして形成された潜像が、現像装置5にある現像剤担持体である現像スリーブ(現像ローラ51)上に供給されたトナー粒子、またはトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。
潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブに、感光体ドラム1の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
各色に対応した感光体ドラム1上に形成されたトナー像は、転写ローラ6にて中間転写ベルト105上に重ねて転写され、給紙部104から給紙され、あるいは手差しトレイ113から給紙された紙などの転写媒体(シート)上に二次転写ローラ110により重ねトナー像(カラー画像)が一括転写される。
転写ローラ6には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。
感光体ドラム1上に残存するトナー粒子は、クリーニング部材41によって清掃され、クリーニング装置4内のトナー回収室へ、回収される。
画像転写後のシートは、定着装置111へと送り込まれ、ここで熱と圧力を加えられて転写画像を定着された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上にスタックされる。
あるいは、図示しない切換爪で搬送路を切り換えられてシート反転装置112に入れられ、そこで反転されて再び転写位置へと導かれ、裏面にも画像を記録された後、排紙ローラ対115により排紙トレイ116上に排出される。
画像転写後の中間転写ベルト105は、中間転写体クリーニング装置109により残留トナーを除去され、タンデム画像形成部10による再度の画像形成に備える。
画像形成装置としては、上述のように、現像装置が複数配置されたものを用い、複数の現像装置によって順次作製された色が異なる複数トナー像を順次一旦中間転写媒体上に順次転写した後、これを一括して紙のような転写媒体に転写した後に定着する、「タンデム型中間転写方式」のものに限定される趣旨ではなく、同様に作製された複数のトナー像を順次転写媒体上に重ねて転写した後定着する「タンデム型直接転写方式」等であってもよい。
また、上述の帯電装置は、像担持体表面に接触または近接して配設された帯電装置であることが好ましく、これにより、放電ワイヤを用いた、いわゆるコロトロンやスコロトロンと言われるコロナ放電器と比して、帯電時に発生するオゾン量を大幅に抑制することが可能となる。
しかしながら、帯電部材を像担持体表面に接触または近接して帯電を行う帯電装置では、前述のように放電が像担持体表面近傍の領域で行われるため、像担持体への電気的ストレスが大きくなりがちである。本発明の像担持体保護剤を用いた保護層形成装置を用いることにより、長期間に亘り像担持体を劣化させることなく維持できるため、経時的な画像の変動や使用環境による画像の変動を大幅に抑制でき、安定した画像品質の確保が可能となる。
[実施例]
以下、実施例を用いて更に本発明を詳細に説明するが、本発明の構成はこれに限られたものではない。尚、実施例中の「部」は全て重量部を表す。
(像担持体保護剤製造例)
表1に示す保護剤処方1〜13の組成物を、蓋付きのガラス製容器に入れ、120℃に温度制御したホットスターラーにより、攪拌しつつ溶融した。
予め85℃に加熱した内寸法12mm×8mm×350mmのアルミニウム製の金型を満たすように、溶融した各保護剤処方組成物を流し込み、50℃まで室温雰囲気で放冷後、温度設定をした恒温槽にて60℃まで再加熱して、その温度で20分間保持し、その後、室温まで放冷した。
冷却後、保護剤固形物を型から外し、7mm×8mm×310mmに切削成型して、金属製支持体に両面テープで貼り付け、本発明の規定範囲に合致する保護剤1〜13、及び本発明の規定範囲外である保護剤14〜16を作成した。
Figure 2008122866
(実施例1)
表面に熱硬化性樹脂含む層を有する像担持体(感光体)の周りに、転写工程に引き続き、カウンタータイプのクリーニングブレード、ブラシ状の保護剤供給部材、トレーリングブレードタイプの保護層形成機構を、上流からこの順で設け、保護剤製造例の保護剤1を用いた保護層形成装置を有する、プロセスカートリッジを作成した。尚、帯電部材としては直径10mmの硬質樹脂ローラを用い、感光体とのギャップを50μmに調整した。
これを、上記プロセスカートリッジ搭載可能なように改造したリコー製カラーMFP imagio Neo C455に搭載し、A4版、画像面積率6%原稿5万枚の連続通紙試験を行った。帯電条件としては−600VのDC成分に、AC成分としてVpp=3kV、周波数=1.5kHzの正弦波を重畳した交番電界を印加した。試験後の像担持体について摩耗量の測定、及び感光体フィルミングの目視観察を行った。更に試験後の画像品質を、10℃/25%RHの低温低湿環境および32℃/80%RHの高温高湿環境にて確認し、低温低湿環境下でのクリーニング不良、及び高温高湿環境下での画像ボケが発生しないかどうか調べた。
(実施例2)
実施例1において保護剤1の代わりに保護剤2を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例3)
無機フィラーを用いることによる効果を調べるため、実施例1において保護剤1の代わりに保護剤3を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例4〜9)
フィラーの粒径を規定することによる効果を調べるため、実施例1において保護剤1の代わりに保護剤4〜9を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例10)
材料として炭化水素ワックスを用いることの効果を調べるため、実施例1において保護剤1の代わりに、炭化水素ワックスを用いない構成の保護剤10を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例11)
材料としてノルマルパラフィンが含まれることによる効果を調べるため、実施例1において保護剤1の代わりに、ノルマルパラフィンを含まない構成の保護剤11を用いた以外は、実施例1と同様に評価を行った。
(実施例12〜15)
疎水性有機化合物の重量平均分子量を規定することによる効果を調べるため、実施例1において保護剤1の代わりに、保護剤12〜15を用いた以外は実施例1と同様の評価を行った。
(比較例1〜3)
実施例1において保護剤1の代わりに、本発明の規定範囲外である保護剤16〜18を用いた以外は、実施例1と同様の評価を行った。
以上の結果を表2に示す。表2において、「ラン」は通紙を、「LL」は低温低湿を、「HH」は高温高湿を、それぞれ意味する(表3において同じ)。
Figure 2008122866
(実施例16)
表面に熱硬化性樹脂を含む層を有する像担持体の周りに、転写工程に引き続き、ブラシ状の保護剤供給部材、カウンタータイプのクリーニングブレード兼用となる保護層形成機構を、上流からこの順で設け、保護剤製造例で作成した保護剤6を用いた保護層形成装置を有する、プロセスカートリッジを作成した。
これを、上記プロセスカートリッジ搭載可能なように改造したリコー製カラーMFP imagio Neo C455に搭載し、A4版、画像面積率6%原稿5万枚の連続通紙試験を行い、実施例6と同様の評価を行った。
(実施例17)
実施例13の保護剤供給部材を取り外し、保護剤を直接像担持体へ押圧することにより供給するよう変更した以外は、実施例6と同様にして評価を行った。
(実施例18)
像担持体として表面に熱硬化性樹脂を含まない像担持体を用いた以外は、実施例6と同様にして試験を行った。
以上の結果を表3に示す。
Figure 2008122866
上記実施形態では、像担持体として感光体ドラムを例示したが、中間転写媒体(中間転写ベルト105)の場合にも同様に実施することができる。
本発明の実施形態に係る保護層形成装置の概要構成図である。 図1の保護層形成装置を有するプロセスカートリッジの概要断面図である。 画像形成装置としてのカラー複写機の概要断面図である。
符号の説明
1 像担持体としての感光体ドラム
2 保護層形成装置
3 帯電装置の要素としての帯電ローラ
4 クリーニング装置
6 転写装置としての転写ローラ
12 プロセスカートリッジ
21 像担持体保護剤
22 供給部材としての保護剤供給部材

Claims (20)

  1. 少なくとも疎水性有機化合物、及びフィラーを含むことを特徴とする像担持体保護剤。
  2. 請求項1記載の像担持体保護剤において、
    前記フィラーが、少なくとも1種の無機フィラーであることを特徴とする像担持体保護剤。
  3. 請求項1または2記載の像担持体保護剤において、
    前記フィラーの平均一次粒径が、0.1μm以上2.0μm以下であることを特徴とする像担持体保護剤。
  4. 請求項1〜3のいずれか一つに記載の像担持体保護剤において、
    前記疎水性有機化合物が、ノルマルパラフィン、イソパラフィン及びシクロパラフィンのうちのいずれかを含む炭化水素ワックスであることを特徴とする像担持体保護剤。
  5. 請求項4記載の像担持体保護剤において、
    前記炭化水素ワックスの少なくとも1種が、ノルマルパラフィンであることを特徴とする像担持体保護剤。
  6. 請求項4または5記載の像担持体保護剤において、
    前記疎水性有機化合物の少なくとも1種の重量平均分子量Mwが、350〜850であることを特徴とする像担持体保護剤。
  7. 像担持体表面に像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置において、
    前記像担持体保護剤が、請求項1〜6のいずれか一つに記載のものであることを特徴とする保護層形成装置。
  8. 請求項7記載の保護層形成装置において、
    前記像担持体保護剤を、供給部材を介して前記像担持体の表面へ供給する構成を有していることを特徴とする保護層形成装置。
  9. トナー像が転写媒体に転写された後の像担持体表面に、保護層形成手段により像担持体保護剤を塗布または付着させる画像形成方法において、
    前記像担持体保護剤が請求項1〜6のいずれか一つに記載のものであることを特徴とする画像形成方法。
  10. 少なくとも、トナー像を担持する工程を経る像担持体と、前記像担持体上のトナー像を転写媒体に転写する転写装置と、トナー像が転写媒体に転写された後の像担持体表面に、像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置とを有する画像形成装置において、
    前記保護層形成装置が、請求項7または8記載のものであることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    前記転写装置より下流側かつ前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを、該像担持体との摺擦によって該表面から除去するクリーニング装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項10または11記載の画像形成装置において、
    前記像担持体が、少なくとも最表面に生成された層に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項10〜12のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記像担持体が感光体であることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項10〜13のいずれか一つに記載の画像形成装置において、
    前記像担持体の表面に接触または近接して配設された帯電装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項14記載の画像形成装置において、
    前記帯電装置に、交流成分を有する電圧を印加する電圧印加装置を備えてなることを特徴とする画像形成装置。
  16. 少なくとも、トナー像を担持する工程を経る像担持体と、トナー像が転写媒体に転写された後の前記像担持体の表面に、像担持体保護剤を塗布または付着させる保護層形成装置とを一体に備えるプロセスカートリッジにおいて、
    前記保護層形成装置が請求項7または8記載のものであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  17. 請求項16記載のプロセスカートリッジにおいて、
    前記保護層形成装置より上流側に、前記像担持体の表面に残留したトナーを、該像担持体との摺擦によって該表面から除去するクリーニング装置を備えてなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  18. 請求項16または17記載のプロセスカートリッジにおいて、
    前記像担持体が、少なくとも最表面に生成された層に熱硬化性樹脂を含むことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  19. 請求項16〜18のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジにおいて、
    前記像担持体の表面に接触または近接して配設された帯電装置を備えてなることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  20. 請求項16〜19のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジを備えることを特徴とする画像形成装置。
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