JP2008122467A - シート状部材および表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】遮光機能および電磁波遮蔽機能の両方を有するシート状部材を提供する。
【解決手段】シート状部材10は、シート状の基部22と、基部上に配列された複数の光透過部26と、を有する。各光透過部は、基部のシート面に直交する断面において基部のシート面に対して直交または傾斜した面27を有する。各光透過部の直交または傾斜した面27上に、光吸収性と導電性とを有する機能層30が設けられている。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば表示装置の表示面のような光透過面等に配置されて用いられるシート状部材に係り、とりわけ遮光機能および電磁波遮蔽機能の両方を有するシート状部材に関する。
また、本発明は、遮光機能および電磁波遮蔽機能の両方を有するシート状部材を含む表示装置に関する。
近年、各種の映像表示装置が、種々の分野で利用されている。そして、映像表示装置に表示される映像を明瞭に観察することができるようにするためには、映像のコントラストを高めることが有効である。そして、映像のコントラストを高めるための種々の研究がなされており(例えば、特許文献1)、外光の表示面への入射を抑制することが有効とされている。とりわけ、プラズマディスプレイパネル(PDP)においては、その構造的特徴から表示面が全体的に白っぽくなり、映像のコントラストが低下しやすい。このため、プラズマディスプレイパネルの前面には、外光を吸収する遮光材が配置される。
また近年、各種映像表示装置から発生される電磁波による、電子機器や身体等への電磁気的なノイズ妨害(Electro Magnetic Interference; EMI)が問題となっている。例えば、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、データ電極と蛍光層を有するガラス板と透明電極を有するガラス板との組合体であり、作動すると電磁波が大量に発生する。このため、プラズマディスプレイパネルの前面には、メッシュ状(格子状)に形成された導電体を含む電磁波シールド材が配置される。そして、この電磁波シールド材によって、映像表示装置から発生する電磁波を遮蔽するようになっている。
特許第2624462号公報
ところで、映像表示装置の表示面の前面に配置される遮光材および電磁波シールド材は、互いに全く異なる特殊な構造を有しており、別部材として作製されている。そして、遮光材および電磁波シールド材を表示装置の表示面上へ配置する場合、遮光材および電磁波シールド材が別個に表示面上に配置される、あるいは、遮光材と電磁波シールド材とが予め積層され、得られた積層体が表示面上に配置される。この結果、表示装置の構成が複雑化するとともに、表示装置の製造コストが高くなってしまう。
また、映像表示装置に限られず、遮光材および電磁波シールド材の両方が積層されて用いられる場合がある。そしてこの場合、同様の問題が生じ得る。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、遮光機能および電磁波遮蔽機能の両方を有するシート状部材を提供することを目的とする。なお、シート状部材は、好ましくは簡易な構成を有し、また、好ましくは安価に製造され得る。
また、本発明は、遮光機能および電磁波遮蔽機能の両方を有するシート状部材を含む表示装置を提供することを目的とする。
本発明による第1のシート状部材は、シート状の基部と、各々が前記基部のシート面に沿って延び前記基部上に並列配置された複数の第1光透過部であって、各々がその長手方向に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の第1光透過部と、各第1光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第1機能層と、各々が前記基部のシート面に沿って延び、前記基部のシート面と平行な面上に並列配置された複数の第2光透過部であって、各々がその長手方向に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の第2光透過部と、各第2光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第2機能層と、を備え、前記第1光透過部と前記第2光透過部とは、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において前記第1光透過部の長手方向が前記第2光透過部の長手方向に対して直交または傾斜するよう、配置されていることを特徴とする。
このような本発明による第1のシート状部材によれば、配列された機能層と機能層との間を光が透過することができる。その一方で、機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、例えば表示装置の表示画面に用いた場合には、機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。また、シート状部材をルーバーとして機能させることができる。さらに、本発明によるシート状部材によれば、配列された機能層が導電性を有している。したがって、シート状部材を電磁波シールドとして機能させることもできる。さらに、本発明によるシート状部材は、簡易な構成を有し、安価に製造され得る。
また、本発明による第1のシート状部材の第1光透過部及び第1機能層は、第1性質を有する複数の第1面と、第1性質とは異なる第2性質を有した複数の第2面と、を含む金型面を有した金型の前記第1面および前記第2面のうちのいずれか一方の面上に被覆層を形成する工程と、前記被覆層を覆うようにして、前記被覆層をなす材料とは異なり流動性を有した材料を前記金型面に供給する工程と、前記金型面に供給された材料を前記金型面上で硬化させて前記第1光透過部を形成するとともに、前記いずれか一方の面と前記被覆層との接合力よりも強い接合力で前記被覆層と前記金型面に供給された材料とを接合する工程と、を含む製造方法によって製造され得る。この場合、前記金型面上で硬化された前記第1光透過部に接合された前記被覆層は、前記第1機能層の少なくとも一部分を形成する。このような第1光透過部および第1機能層は容易かつ安価に製造され得る。同様に、本発明による第2のシート状部材の第2光透過部及び第2機能層は、第1性質を有する複数の第1面と、第1性質とは異なる第2性質を有した複数の第2面と、を含む金型面を有した金型の前記第1面および前記第2面のうちのいずれか一方の面上に被覆層を形成する工程と、前記被覆層を覆うようにして、前記被覆層をなす材料とは異なり流動性を有した材料を前記金型面に供給する工程と、前記金型面に供給された材料を前記金型面上で硬化させて前記第2光透過部を形成するとともに、前記いずれか一方の面と前記被覆層との接合力よりも強い接合力で前記被覆層と前記金型面に供給された材料とを接合する工程と、を含む製造方法によって製造され得る。この場合、前記金型面上で硬化された前記第2光透過部に接合された前記被覆層は、前記第2機能層の少なくとも一部分を形成する。このような第2光透過部および第2機能層は容易かつ安価に製造され得る。
また、本発明による第1のシート状部材において、前記第1機能層が設けられる前記第1光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交し、前記第2機能層が設けられる前記第2光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交するようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、第1および第2の機能層の厚さを薄くすることにより、シート状部材の開口率を増大させることができる。これにより、例えば表示装置の表示画面に用いた場合には、外光を遮蔽しながら、高いコントラストで極めて明るく映像光を観察することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1光透過部の長手方向と前記第2光透過部の長手方向とが斜めに交差するようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、視野角のカットオフをなくすことができる。つまり、視野角を徐々に大きくしていった場合に、急に映像が観察されなくなる点をなくすことができる。あるいは、本発明による第1のシート状部材において、前記第1光透過部の長手方向と前記第2光透過部の長手方向とが、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において、直交するようにしてもよい。このようなシート状部材においては、第1光透過部ピッチおよび第2光透過部のピッチを調節することによって、映像光とシート状部材との間におけるモアレを調節することが可能となる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1機能層の配置ピッチP1、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第1機能層の長さL1、前記第2機能層の配置ピッチP2、および、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第2機能層の長さL2が式(1)の関係を満たすようにしてもよい。
L1/P1=L2/P2 ・・・式(1)
このようなシート状部材によれば、第1機能層の配列方向に沿った観察可能角度範囲(画角)と、第2機能層の配列方向に沿った観察可能角度範囲(画角)と、を同一にすることができる。あるいは、本発明による第1のシート状部材において、前記第1機能層の配置ピッチP1、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第1機能層の長さL1、前記第2機能層の配置ピッチP2、および、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第2機能層の長さL2が、式(2)および式(3)のうちのいずれか一方の関係を満たすようにしてもよい。
L1/P1>L2/P2 ・・・式(2)
L1/P1<L2/P2 ・・・式(3)
このようなシート状部材によれば、観察する方向に応じて観察可能角度範囲(画角)を調節することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1光透過部は、その長手方向に直交する前記断面において、直角三角形状を有し、前記第2光透過部は、その長手方向に直交する前記断面において、直角三角形状を有するようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、シート状部材の製造を容易化することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材が、前記基部上の第1光透過部間に充填され、前記第1光透過部の前記基部とは反対側に、前記基部のシート面と平行な平面を形成する充填部をさらに備え、前記第2光透過部は前記充填部がなす平面に隣接して配置されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、第2光透過部の配置状態を安定させることができる。また、このようなシート状部材において、前記充填部の屈折率、前記第1光透過部の屈折率、および、前記第2光透過部の屈折率のうちの最大の値と最小の値との差は0.03以下であることが好ましい。このようなシート状部材によれば、透過光を第1光透過部と充填部との間で屈折させることなく透過させることができる。また、透過光を第2光透過部と充填部との間で屈折させることなく透過させることができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記複数の第1機能層は互いに電気的に接続されており、前記複数の第2機能層は互いに電気的に接続されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、第1の各機能層を等電位に保つことができるとともに、第2の各機能層を等電位に保つことができる。これにより、安定した電磁波遮蔽機能を期待することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1機能層は、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において交差する前記第2機能層と、接触して電気的に接続されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、第1の機能層と第2の機能層とを等電位に保つことができ、これにより、安定した電磁波遮蔽機能を期待することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1光透過部および前記第2光透過部は放射線硬化型樹脂によって形成されているようにしてもよい。このようなシート状部材は、高い生産効率で生産され得る。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、前記第1機能層および前記第2機能層は、それぞれ、光吸収性を有する光吸収層と、前記光吸収層とは別個に設けられ導電性を有する導電層と、を有し、前記光吸収層と前記導電層とは積層されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、第1および第2の機能層が高い光吸収性と高い導電性とを有するようにすることができる。このようなシート状部材において、前記光吸収層は無電界めっきの核となり得る粒子を含み、前記導電層は無電界めっきにより前記光吸収層上に形成されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、高い光吸収性と高い導電性とを有する機能層の作製を容易化することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材が、いずれか一方の側の表面をなす粘着層をさらに備えるようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、粘着層を介してシート状部材を、例えば表示装置の表示画面や、窓等の表面上に、極めて容易に配置することができる。
さらに、本発明による第1のシート状部材において、特定波長域の光を吸収する光吸収剤が、少なくともいずれか一つの構成要素中に含有されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、さらに近赤外線遮蔽機能や色純度を向上させる機能等を奏することができる。
本発明による第1の表示装置は、上述した第1のシート状部材にいずれかを含む表示面を備えることを特徴とする。このような本発明による第1の表示装置によれば、シート状部材の機能層間を映像光が透過することができる。その一方で、第1および第2の機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、第1および第2の機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、本発明による第1の表示装置によれば、配列された第1および第2の機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。
本発明による第1の表示装置において、前記シート状部材の隣接する二つの前記第1機能層と前記シート状部材の隣接する二つの前記第2機能層とによって囲まれる前記基部のシート面と平行な面上における四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線が、水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びるように、前記シート状部材が配置されるようにしてもよい。
このような表示装置によれば、シート状部材の機能層間を映像光が透過することができる。その一方で、第1および第2の機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、第1および第2の機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、このような表示装置によれば、配列された第1および第2の機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。さらに、このような表示装置によれば、機能層によって囲まれる四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線が水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向に沿って延びる。したがって、水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向における視野角を広くするとともにいずれか他方の方向における視野角を抑えることができる。
また、本発明による第2の表示装置おいて、前記シート状部材の隣接する二つの前記第1機能層と前記シート状部材の隣接する二つの前記第2機能層とによって囲まれる前記基部のシート面と平行な面上における四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線と水平方向とが斜めに交差するようにしてもよい。
このような表示装置によれば、シート状部材の機能層間を映像光が透過することができる。その一方で、第1および第2の機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、第1および第2の機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、このような表示装置によれば、配列された第1および第2の機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。さらに、このような表示装置によれば、機能層によって囲まれる四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線と水平方向とが、0°以上45°以下の角度をなす、あるいは、135°以上180°以下の角度をなす。したがって、水平方向における視野角を広くすることができ、また、垂直方向における視野角を抑えることができる。
本発明による第2の表示装置は、上述した第1のシート状部材であって、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において、前記第1光透過部の長手方向と前記第2光透過部の長手方向とが直交するようになっている第1のシート状部材を含む表示面を備え、前記シート状部材は、第1光透過部が水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向に沿って延びるように配置されることを特徴とする。
このような本発明による第2の表示装置によれば、シート状部材の機能層間を映像光が透過することができる。その一方で、第1および第2の機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、第1および第2の機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、本発明による第2の表示装置によれば、配列された第1および第2の機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。さらに、本発明による第2の表示装置によれば、第1光透過部が水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向に沿って延びる。したがって、水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向における視野角を広くするとともにいずれか他方の方向における視野角を抑えることができる。
本発明による第2のシート状部材は、シート状の基部と、前記基部上に配列された複数の光透過部であって、各々が前記基部のシート面に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の光透過部と、各光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の機能層と、を備えることを特徴とする。
このような本発明による第2のシート状部材によれば、配列された機能層と機能層との間を光が透過することができる。その一方で、機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、例えば表示装置の表示画面に用いた場合には、機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。また、シート状部材をルーバーとして機能させることができる。さらに、本発明によるシート状部材によれば、配列された機能層が導電性を有している。したがって、シート状部材を電磁波シールドとして機能させることもできる。さらに、本発明によるシート状部材は、簡易な構成を有し、安価に製造され得る。
本発明による第2のシート状部材は、第1性質を有する複数の第1面と、第1性質とは異なる第2性質を有した複数の第2面と、を含む金型面を有した金型の前記第1面および前記第2面のうちのいずれか一方の面上に被覆層を形成する工程と、前記被覆層を覆うようにして、前記被覆層をなす材料とは異なり流動性を有した材料を前記金型面に供給する工程と、前記金型面に供給された材料を前記金型面上で硬化させて前記光透過部を形成するとともに、前記いずれか一方の面と前記被覆層との接合力よりも強い接合力で前記被覆層と前記金型面に供給された材料とを接合する工程と、を含む製造方法によって製造され得る。この場合、前記金型面上で硬化された材料からなる前記光透過部に接合された前記被覆層は前記機能層の少なくとも一部分を形成するようになる。このような第2のシート状部材は容易かつ安価に製造され得る。
また、本発明による第2のシート状部材において、各光透過部は、前記基部上において、前記基部のシート面に直交する前記断面に直交する方向に延びるようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、観察する方向に応じて観察可能角度範囲(画角)を調節することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、前記機能層が設けられる前記光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交するようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、機能層の厚さを薄くすることにより、シート状部材の開口率を増大させることができる。これにより、例えば表示装置の表示画面に用いた場合には、外光を遮蔽しながら、高いコントラストで極めて明るく映像光を観察することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、前記光透過部は、前記基部のシート面に直交する前記断面において、直角三角形状を有するようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、シート状部材の製造を容易化することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材が、前記基部上の光透過部間に充填され、前記光透過部の前記基部とは反対側に前記基部のシート面と平行な平面を形成する充填部をさらに備えるようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、光透過部の表面において映像光や外光が意図しない方向に屈折または反射することを防止することが可能となる。このような第2のシート状部材において、前記充填部の屈折率と前記光透過部の屈折率との差が0.03以下であることが好ましい。このようなシート状部材によれば、透過光を光透過部と充填部との間で屈折させることなく透過させることができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、前記複数の機能層は互いに電気的に接続されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、各機能層を等電位に保つことができ、これにより、安定した電磁波遮蔽機能を期待することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、前記光透過部は放射線硬化型樹脂によって形成されているようにしてもよい。このようなシート状部材は、高い生産効率で生産され得る。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、前記機能層は、光吸収性を有する光吸収層と、前記光吸収層とは別個に設けられ導電性を有する導電層と、を有し、前記光吸収層と前記導電層とは積層されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、機能層が高い光吸収性と高い導電性とを有するようにすることができる。このようなシート状部材において、前記光吸収層は無電界めっきの核となり得る粒子を含み、前記導電層は無電界めっきにより前記光吸収層上に形成されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、高い光吸収性と高い導電性とを有する機能層の作製を容易化することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材が、いずれか一方の側の表面をなす粘着層をさらに備えるようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、粘着層を介してシート状部材を、例えば表示装置の表示画面や、窓等の表面上に、極めて容易に配置することができる。
さらに、本発明による第2のシート状部材において、特定波長域の光を吸収する光吸収剤が、少なくともいずれか一つの構成要素中に含有されているようにしてもよい。このようなシート状部材によれば、さらに近赤外線遮蔽機能や色純度を向上させる機能等を奏することができる。
本発明による第3の表示装置は、第2のシート状部材のいずれかを含む表示面を備えることを特徴とする。このような本発明による第3の表示装置によれば、シート状部材の機能層と機能層との間を映像光が透過することができる。その一方で、機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、本発明による第3の表示装置によれば、配列された機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。
本発明による第4の表示装置は、上述した第1のシート状部材であって、各光透過部が、前記基部上において、前記基部のシート面に直交する前記断面に直交する方向に延びるようになっている第2のシート状部材を含む表示面を備え、シート状部材が、各光透過部が水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びるように、配置されることを特徴とする。
このような本発明による第4の表示装置によれば、シート状部材の機能層と機能層との間を映像光が透過することができる。その一方で、機能層の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、機能層を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。さらに、本発明による第4の表示装置によれば、配列された機能層が導電性を有している。したがって、表示装置から発生する電磁波をシート状部材によって遮蔽することができる。さらに、本発明による第4の表示装置によれば、機能層が水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びることになる。したがって、水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向における視野角を狭めることがない、また、いずれか他方の方向における視野角を抑えることができる。
発明を実施するための形態
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。
図1乃至図21は本発明によるシート状部材および映像表示装置の一実施の形態を説明するための図である。このうち図1乃至図4はシート状部材および映像表示装置の主に構成を説明するための図であり、図5はシート状部材および映像表示装置の主に作用を説明するための図であり、図6乃至図15はシート状部材の主に製造方法を説明するための図であり、図16乃至図21はシート状部材の変形例を説明するための図である。なお、図1乃至図15においては、シート状部材を映像表示装置の表示面の一部とした例を示すが、この例に限られず、シート状部材は映像表示装置以外にも適用され得る。
まず、図1乃至図5を主に参照し、本発明によるシート状部材および映像表示装置の一実施の形態について説明する。ここで図1はシート状部材を示す斜視図であり、図2はシート状部材のシート状部材要素を示す断面図であり、図3はシート状部材要素の拡大断面図であり、図4はシート状部材要素を示す上面図であり、図5はシート状部材を表示装置に適用した場合における作用を説明するための図である。
図1乃至図5に示すように、本実施の形態において、シート状部材10は、シート状の第1シート状部材要素20と、第1シート状部材要素20の一方の面に積層されたシート状の第2シート状部材要素40と、第1シート状部材要素20の一方の面とは反対側の他方の面に積層された粘着層12と、を備えている。粘着層12は、後述するように、プラズマディスプレイパネル本体5や液晶パネル本体の表面に、シート状部材10を貼り付けるために設けられている。したがって、粘着層12の第1シート状部材要素20に対面しない側(第1シート状部材要素20とは反対側)に、剥離シートが剥離可能に設けられていてもよい。
次に、第1シート状部材要素20についてさらに詳述する。図1に示すように、第1シート状部材要素20は、シート状の第1基部22と、第1基部22上に配列された複数の第1光透過部(凸状部、プリズム部とも呼ぶ)26と、第1光透過部26の一つの面27上に設けられ各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第1機能層30と、を有している。本実施の形態において、複数の第1光透過部26は互いに同一に構成され、また、複数の第1機能層30も互いに同一に構成されている。なお、ここでいう「導電性を有する」とは、後述する電磁波遮蔽機能を十分に発揮することができる程度の導電性を意味する。具体的には、ここでいう「導電性を有する」とは、機能層30に含まれる導電性を有する部分(本実施の形態においては、後述するように、導電層32)が105Ω/□以下の表面抵抗(表面抵抗値または表面抵抗率とも呼ぶ)を有していることを意味する。また、表面抵抗が、103Ω/□以下となっていることがさらに好ましい。
図1に示すように、本実施の形態において、各第1光透過部26は、第1基部22のシート面に沿って直線状に延びている。また、本実施の形態においては、図4に示すように、複数の第1光透過部26は、第1基部22の一方の面上に、並列して隙間無く配置されている。図2に示すように、各第1光透過部26は、その長手方向に直交する断面において、第1基部22のシート面に対して直交または傾斜した面27を有している。各機能層30は、各第1光透過部26の前記直交または傾斜した面(以下において、被積層面とも呼ぶ)27上に形成されている。本実施の形態においては、図2および図3に示すように、第1光透過部26はその長手方向に直交する断面において直角三角形状を有する。そして、第1光透過部26の被積層面27は第1基部22のシート面に直交している。また、これにともなって、被積層面27上に形成された機能層30も、第1基部22のシート面に直交している。
ところで、図2および図3から理解できるように、第1基部22上に配置された第1光透過部26によって、第1基部22上に凹凸形状が形成されている。そして、本実施の形態においては、この第1基部22上の凹凸を埋めて、第1基部22の第1光透過部26が形成されている側(言い換えると、第1光透過部26の第1基部22側とは反対側)に、第1基部22のシート面と平行な平坦面を形成する第1充填部24が設けられている。図2に示すように、第1充填部24は、第1光透過部26間であって各第1光透過部上26に相当する位置に設けられている。本実施の形態においては、第1充填部24と第1機能層30とによって、第1基部22のシート面と平行な平坦面が形成されている。
第1基部22、第1光透過部26、および、第1充填部24は、光透過性を有する透明または半透明な樹脂から構成され得る。なお、第1基部22の屈折率、第1光透過部26の屈折率、および、第1充填部24の屈折率が略同一となっていることが好ましい。本件発明者の研究によると、具体的には、第1基部22の屈折率、第1光透過部26の屈折率、および、第1充填部24の屈折率のうちの最大の値と最小の値との差が0.03以下であることが好ましい。屈折率が略同一となっている場合、第1基部22と第1光透過部26との間を通過する光が境界面で屈折せず、同様に、第1光透過部26と第1充填部24との間を通過する光が境界面で屈折しないからである。なお、第1基部22の屈折率、第1光透過部26の屈折率、および、第1充填部24の屈折率は、高性能かつ容易であることから、通常、アッベ屈折計によって特定される。アッベ屈折計としては、例えば、(株)アタゴのDR−M2を用いることができる。測定される屈折率の値は、小数第3位を四捨五入して小数第2位までの数値として取り扱えば十分である。
次に、第1機能層30について詳述する。図1に示すように、第1光透過部26の被積層面27上に積層された第1機能層30は、第1光透過部26とともに、第1基部22のシート面に沿って延びている。本実施の形態において、各第1機能層30は、細長い板状に形成され、上述したように、第1基部22のシート面に直交するように配置されている。
図3に示すように、本実施の形態において、第1機能層30は、第1光透過部26の被積層面27上に積層され可視光吸収性を有する第1光吸収層31と、第1光吸収層31上に積層され導電性を有する導電層32と、導電層32上に積層され可視光吸収性を有する第2光吸収層33と、を有している。後述するように、本実施の形態において、第1光吸収層31は、トナー、すなわち粉末状の黒炭からなる層であって、第1光透過部26の被積層面27上に積層されている。また、導電層32は、黒炭に添加したパラデュームを核とした無電界めっきにより第1光吸収層31上に形成されている。さらに、第2光吸収層33は、導電層32上に供給されたトナー、すなわち粉末状の黒炭を導電層32に融着させて、導電層32上に形成されている。なお、めっきの核として、パラデューム以外のめっきの核となり得る公知の材料を用いてもよい。
ところで、図4に示すように、シート状部材10は、上面視において、第1シート状部材要素20の周囲を取り囲むようにして配置された通電部14を、さらに備えている。通電部14は、銅やアルミニウム等の導電体から形成されている。通電部14は、各第1機能層30の長手方向両端部と接触し、電気的に接続されている。したがって、第1シート状部材要素20の複数の第1機能層26は互いに電気的に接続され、通電部14とともに等電位に保たれる。
次に、第2シート状部材要素40について詳述する。第2シート状部材要素40は、第1シート状部材要素20と同様に構成されている。
すなわち、図1に示すように、第2シート状部材要素40は、シート状の第2基部42と、第2基部42上に配列された複数の第2光透過部46と、第2光透過部46の一つの面47上に設けられ各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第2機能層50と、を有している。本実施の形態において、各第2光透過部46および第2機能層50は同一に構成されている。
図1に示すように、本実施の形態において、各第2光透過部46は、第2基部42のシート面に沿って直線状に延びている。また、本実施の形態においては、図4に示すように、複数の第2光透過部46は、第2基部42の一方の面上に、並列して隙間無く配置されている。
図2に示すように、各第2光透過部46は、その長手方向に直交する断面において、第2基部42のシート面に対して直交または傾斜した面47を有している。各第2機能層50は、各第2光透過部46の前記直交または傾斜した面(以下において、被積層面とも呼ぶ)47上に形成されている。本実施の形態においては、図2および図3に示すように、第2光透過部46はその長手方向に直交する断面において直角三角形状を有する。そして、第2光透過部46の被積層面47は第2基部42のシート面に直交している。また、これにともなって、被積層面47上に形成された第2機能層50も、第2基部42のシート面に直交している。
また、図2および図3から理解できるように、第2基部42上に配置された第2光透過部46によって、第2基部42上に凹凸形状が形成されている。そして、本実施の形態においては、この第2基部42上の凹凸を埋めて、第2基部42の第2光透過部46が形成されている側(言い換えると、第2光透過部46の第2基部42側とは反対側)に、第2基部42のシート面と平行な平坦面を形成する第2充填部44が設けられている。図2に示すように、第2充填部44は、第2光透過部46間であって各第2光透過部上46に相当する位置に設けられている。本実施の形態においては、第2充填部44と第2機能層50とによって、第2基部42のシート面と平行な平坦面が形成されている。
第2基部42、第2光透過部46、および、第2充填部44は、光透過性を有する透明または半透明な樹脂から構成され得る。なお、第2基部42の屈折率、第2光透過部46の屈折率、および、第2充填部44の屈折率が略同一となっていることが好ましい。本件発明者の研究によると、具体的には、第1基部22の屈折率、第1光透過部26の屈折率、および、第1充填部24の屈折率のうちの最大の値と最小の値との差が0.03以下であることが好ましい。透過光が各境界面において、映像が崩れてしまう程度に映像光が屈折しないようにするためのである。なお、第2基部42の屈折率、第2光透過部46の屈折率、および、第2充填部44の屈折率は、高性能かつ容易であることから、通常、アッベ屈折計によって特定される。アッベ屈折計としては、例えば、(株)アタゴのDR−M2を用いることができる。測定される屈折率の値は、小数第3位を四捨五入して小数第2位までの数値として取り扱えば十分である。
次に、第2機能層50について詳述する。図1に示すように、第2光透過部46の被積層面47上に積層された第2機能層50は、第2光透過部46とともに、第2基部42のシート面に沿って延びている。本実施の形態において、各第2機能層50は、細長い板状に形成され、上述したように、第2基部42のシート面に直交するように配置されている。
本実施の形態において、第2機能層50は、第2光透過部46の被積層面47上に積層され可視光吸収性を有する第1光吸収層51と、第1光吸収層51上に積層され導電性を有する導電層52と、導電層52上に積層され可視光吸収性を有する第2光吸収層53と、を有している。各層51,52,53は、第1シート状部材要素20の対応する各層31,32,33と同様に形成されている。したがって、導電層52は、105Ω/□以下の表面抵抗を有しており、好ましくは、103Ω/□以下の表面抵抗を有している。
ところで、第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40において、光透過部26,46および機能層30,50の構成、例えば、基部22,42のシート面に直交する方向に沿った長さL1,L2および機能層30,50の配置ピッチP1,P2は、同一としてもよいし、あるいは、異なるようにしてもよい。なお、本実施の形態においては、第1機能層30(第1光透過部26)の配置ピッチP1(図4参照)、第1基部22のシート面に直交する方向に沿った第1機能層30の長さL1(図3参照)、第2機能層50(第2光透過部46)の配置ピッチP2、および、第2基部42のシート面に直交する方向に沿った第2機能層50の長さL2が、式(4)の関係を満たすようになっている。
L1/P1>L2/P2 ・・・式(4)
以上のような構成からなる第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40は、第1基部22のシート面と第2基部22のシート面とが平行となるようにして、配置されている。また、第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40は、それぞれの光透過部26,27同士が向き合うようにして、互いに積層されている。したがって、第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40が積層された状態において、それぞれの基部22,42は外方側に配置されている。すなわち、本実施の形態においては、第1シート状部材要素20の第1基部22に積層された粘着層12がシート状部材10の一方側の表面をなし、第2シート状部材要素40の第2基部42がシート状部材10の他方側の表面をなしている。
なお、第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40は、第1基部22のシート面に直交する方向(本実施の形態においては、第2基部42のシート面に直交する方向にも相当する)からの視野において、第1光透過部26の長手方向が第2光透過部46の長手方向に対して直交または傾斜するよう、配置されている。すなわち、第1光透過部26の長手方向と第2光透過部46の長手方向とは非平行になっている。またこれにともなって、基部22,42のシート面に直交する方向からの視野において、第1機能層30の長手方向が第2機能層50の長手方向に対して直交または傾斜するようになっている。
とりわけ本実施の形態においては、図5に示されているように、第1光透過部26の長手方向が第2光透過部46の長手方向と直交し、さらには、第1機能層30の長手方向が第2機能層50の長手方向と直交するようになっている。基部22,42のシート面に直交する方向からの視野において、第1機能層30および第2機能層50は、直角に交わる格子状に配列される。
このように第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40が積層されることにより、第1シート状部材要素20の第1充填部24と第2シート状部材要素40の第2充填部44が隣接して配置されるようになる。また、第1シート状部材要素20の第1光透過部26が第2シート状部材要素40の第2充填部44と線状に隣接して配置され得る。同様に、第2シート状部材要素40の第2光透過部46が第1シート状部材要素20の第1充填部24と線状に隣接して配置され得る。したがって、これらの境界において透過光が屈折することを防止することを目的として、第1光透過部26の屈折率と、第1充填部24と、第2光透過部46の屈折率と、第2充填部44の屈折率とが略同一であることが好ましい。
また、各第1機能層30の導電層32は、第1基部22のシート面に直交する方向からの視野において交差する第2機能層50の導電層52と、接触するようになっている。この結果、各第2機能層50の導電層52が第1機能層30の導電層32と電気的に接続され、第1機能層30の導電層32を介して第2機能層50の導電層52同士が電気的に接続されている。
次にこのような構成からなるシート状部材10を表示装置1の表示面2に適用した場合の作用について、主に図5を参照しながら、説明する。
以下の説明においては、シート状部材10をプラズマディスプレイパネル本体5に貼り付けて用いる場合を例に挙げる。図5に示す例において、シート状部材10は、第1機能層30(第1光透過部26)が水平方向に沿って延び、第2機能層50(第2光透過部46)が鉛直方向に沿って延びるように、配置されている。
なお、図5には、理解を容易にするため、シート状部材10の構成要素の一部のみが示されている。
上述したように、シート状部材10は導電性を有した第1機能層30の導電層32と第2機能層50の導電層52とを有している。とりわけ、本実施の形態においては、図5に示すように、第1機能層30の導電層32および第2機能層50の導電層52は格子状に配列されている。したがって、プラズマディスプレイパネル本体5から発生される電磁波を効果的に遮蔽することができる。とりわけ、本実施の形態においては、各第1機能層30の導電層32は通電部14を介して互いに電気的に接続され、各第2機能層50の導電層52は第1機能層30の導電層32に接触している。したがって、各第1機能層30の導電層32と各第2機能層50の導電層52とが通電部14を介して等電位に保たれる。これにより、シート状部材10は安定して均一に電磁波を遮蔽することができるようになる。
また、第1機能層30の第1および第2光吸収層31,33は水平方向に沿って延び、第2機能層50の第1および第2光吸収層51,53は鉛直方向に沿って延びている。したがって、シート状部材10のシート面に直交する方向を基準として水平方向に傾斜した方向から、シート状部材10に入射する光の少なくとも一部分を第2機能層50の光吸収層51,53で吸収することができる。すなわち、外光等の環境光が水平方向に傾斜した方向からプラズマディスプレイパネル本体5に入射することを抑制することができる。同様に、シート状部材10のシート面に直交する方向を基準として鉛直方向に傾斜した方向から、シート状部材10に入射する光の少なくとも一部分を第1機能層30の光吸収層31,33で吸収することができる。すなわち、外光等の環境光が鉛直方向に傾斜した方向からプラズマディスプレイパネル本体5に入射することを抑制することができる。したがって、シート状部材10を介してプラズマディスプレイパネル本体5から映像光を観察した場合、外光の写り込み等を防止して、映像を極めて高いコントラストで観察することができる。
その一方で、プラズマディスプレイパネル本体5からシート状部材10のシート面に直交する方向に沿って出射される映像光は、第1機能層30や第2機能層50によって吸収されることなく、シート状部材10を透過する。つまり、このようなシート状部材10はいわゆるルーバーとして機能し、所定方向からの光のみを透過させて所定方向に向けてのみ光を透過させることができる。
ところで、第1機能層30が水平方向に沿って延びる本実施の形態において、シート状部材10のシート面に直交する方向を中心として映像光を観察することができる垂直方向に沿った角度の範囲θ1(図5参照、鉛直方向画角または鉛直方向視野角とも呼ぶ)は、おおよそ以下の式(5)によって表される。
θ1=2×tan-1(P1/L1) ・・・式(5)
ここで、P1は第1機能層30の第1基部22のシート面に沿った配置ピッチであり、L1は第1基部22のシート面に直交する方向に沿った第1機能層30の長さである。
同様に、第2機能層50が鉛直方向に沿って延びる本実施の形態において、シート状部材10のシート面に直交する方向を中心として映像光を観察することができる水平方向に沿った角度の範囲θ2(図5参照、水平方向画角または水平方向視野角とも呼ぶ)は、おおよそ以下の式(6)によって表される。
θ2=2×tan-1(P2/L2) ・・・式(6)
ここで、P2は第2機能層50の第2基部42のシート面に沿った配置ピッチであり、L2は第2基部42のシート面に直交する方向に沿った第2機能層50の長さである。
上述したように、本実施の形態においては、式(4)が成り立つ。したがって、得られた映像表示装置1の鉛直方向における視野角θ1と水平方向における視野角θ2は異なる角度となる。そして、本実施の形態においては、水平方向における視野角θ2が垂直方向における視野角θ1よりも大きくなる。すなわち、水平方向における視野角θ2と垂直方向における視野角θ1とが、テレビ等の映像表示装置として理想的とされている関係に設定される。また、このように設定することで、照明光等のような上下方向からの外光をより吸収することができるようになる。
なお、垂直方向における視野角を広くし水平方向における視野角を狭くすることが好ましい場合、例えば携帯電話の表示装置の表示面にシート状部材10を用いるような場合には、第1機能層30が鉛直方向に沿って延び、第2機能層50が水平方向に沿って延びるように、シート状部材10を配置する、あるいは、第1シート状部材要素20と第2シート状部材要素40との間で、上述したピッチP1,P2および長さL1,L2の関係を逆にすればよい。
また、本実施の形態においては、シート状部材が式(4)を満たすように作製された例を示したが、これに限られない。シート状部材が式(7)を満たすように作製されてもよい。
L1/P1<L2/P2 ・・・式(7)
このような例において、水平方向における視野角を広くし鉛直方向における視野角を狭くすることが好ましい場合には、第1機能層30が鉛直方向に沿って延び、第2機能層50が水平方向に沿って延びるように、シート状部材10を配置すればよい。一方、垂直方向における視野角を広くし水平方向における視野角を狭くすることが好ましい場合には、第1機能層30が水平方向に沿って延び、第2機能層50が鉛直方向に沿って延びるように、シート状部材10を配置すればよい。
さらに、上述したように、第1機能層30および第2機能層50は、第1基部22のシート面および第2基部42のシート面に直交する。すなわち、第1機能層30および第2機能層50は、シート状部材10のシート面に直交するようになっている。したがって、シート状部材10のシート面に直交する方向からの視野において、第1機能層30および第2機能層50は、各層の厚み分(例えば、5μm)の太さを有した線として観察される。一方、第1機能層30が第1基部22のシート面に沿って50μm〜500μmのピッチP1で配置され、第2機能層50が第2基部42のシート面に沿って50μm〜500μmのピッチP2で配置される。この結果、シート状部材10のシート面に直交する方向からの視野において、光が透過することができない領域は、シート状部材10の全領域のうち2%〜19%を占めるようになる。逆に言えば、シート状部材10のシート面に直交する方向からの視野において、光が透過することができる領域のシート状部材10の全領域に対する百分率(開口率とも呼ばれる)は81%〜98%となる。このように、シート状部材10が非常に高い開口率を有するため、シート状部材10のシート面に直交する方向から、シート状部材10を介して映像光を非常に明るく観察することができる。
なお、図5に示されたシート状部材10において、厳密には、隣接する二つの第1機能層30と隣接する二つの第2機能層50とによって囲まれる基部のシート面と平行な面上における四角形領域の二つの対角線に沿った方向における視野角が最も広くなる。つまり、
視野角が最も広くなる方向(図5に示す例において、対角線の方向)と、効率的に外光を吸収し得る方向(図5に示す例において、垂直方向または水平方向)と、は直交していない。そして、シート状部材10のシート面に直交する方向からの視野における第1機能層30と第2機能層50との交差角度と、第1機能層30の構成(例えば、上述したピッチP1および長さL1(図5参照))および第2機能層50の構成(例えば、上述したピッチP2および長さL2(図5参照))と、を調整することによって、視野角が最も広くなる方向と、効率的に外光を吸収し得る方向と、の関係(とりわけ角度)を調節することができる。したがって、広い視野角を有する方向および効率的に外光を吸収し得る方向の両方が、用いられる環境に応じて最適化されたシート状部材10を作製することができる。
さらに、シート状部材10の一方の側の表面は粘着層12として形成されている。したがって、粘着層12を介してシート状部材10を、プラズマディスプレイパネル本体5の前面に固定することができる。
さらに、特定波長の光を吸収する光吸収剤16が、少なくともいずれか一つの構成要素中に、例えば、図3に示すように基部22,42中に含有されるようにしてもよい。プラズマディスプレイ本体5の前面にシート状部材10が配置される場合には、特定の可視光を吸収する光吸収剤16を用いることにより、プラズマディスプレイ本体5に用いられる蛍光体の色純度を向上させるようにすることができる。また、テレビ等の映像表示装置では、リモコン操作用の信号として近赤外線領域の光を用いている。したがって、近赤外線領域の光を吸収する吸収剤16を用いることにより、表示装置1自体から発生される近赤外線光によって表示装置1が誤作動してしまうことを防止することができる。このように複数の機能をシート状部材10に持たせることにより、表示装置1の製造コストを低減することができる。
次に、図6乃至図15を参照して、上述したシート状部材10を製造する方法の一例を説明する。まず、シート状部材の製造装置60について主に図6および図7を参照して説明する。ここで、図6はシート状部材の製造装置を概略的に示す構成図であり、図7は製造装置に含まれる成型用金型を示す側面図である。
図6に示すように、シート状部材の製造装置60は、回転軸A1を中心として回転可能に支持された金型80を有する成型装置70と、成型装置70の下流側に配置された補助機能層形成装置90と、補助機能層形成装置90の下流側に配置された充填部形成装置95と、を備えている。このような製造装置60は、基部22,42と、光透過部26,46と、機能層30,50と、充填部24,44と、を有するシート状部材要素20,40を製造するための装置である。
図7に示すように、金型80は、回転軸A1を取り囲む周状の凹凸面(転写面、金型面)81を有している。凹凸面81は、回転軸A1に沿った任意の断面において、回転軸A1に沿って配列された単位凹凸面要素82を含んでいる。各単位凹凸面要素82は、回転軸A1に沿った前記任意の断面において回転軸A1に対して直交または傾斜し第1性質を有する第1面83と、前記第1性質とは異なる第2性質を有する第2面84とを少なくとも含んでいる。図7に示すように、本実施の形態において、単位凹凸面要素82は、上述した光透過部26,46の形状に対応した直角三角形状の溝を含み、溝の表面が前記第1面83と前記第2面84とから形成されている。そして、第1面83は、回転軸A1に沿った前記任意の断面において、回転軸A1に対して直交する。また、本実施の形態において、金型80の第1面83をなす部分のみが非導電性(第1性質)の樹脂によって形成されており、金型80のその他の部分は導電性(第2性質)の鋼から形成されている。
図6に示すように、成型装置80は、帯状に延びる基材シート61を供給する基材供給装置71と、供給される基材シート61と金型80の凹凸面81との間に流動性を有した樹脂62を供給する樹脂供給装置72と、基材シート61と金型80の凹凸面81との間の樹脂62を硬化させる硬化装置73と、をさらに有している。本実施の形態において、樹脂供給装置72は樹脂62としてUV硬化型樹脂を供給するようになっている。またこれに対応して、硬化装置73は、UV光を照射する照射装置として構成されている。
さらに、図6に示すように、成型装置70は、金型80に隣接して配置された電荷付与装置75と、金型80に隣接して配置された帯電粒子供給装置76と、金型80に隣接して配置された融着装置77と、をさらに有している。本実施の形態において、電荷付与装置75は、イオナイザーから構成され、金型80に対し正電荷または負電荷を付与(チャージ)することができるようになっている。また、帯電粒子供給装置76は、静電印刷装置として構成され、帯電しためっき核を含むトナーを塗布することができるようになっている。さらに、融着装置77は、遠赤方式の加熱装置として構成され、トナーを塗布位置に融着させることができるようになっている。
図7に示すように、本実施の形態において、補助機能層形成装置90は、成型装置70の下流側に配置された無電界めっき装置91と、無電界めっき装置91の下流側に配置された帯電粒子供給装置92と、帯電粒子供給装置92の下流側に配置された融着装置93と、を有している。補助機能層形成装置90の帯電粒子供給装置92および融着装置93は、それぞれ、成型装置70の帯電粒子供給装置76および融着装置77と同様に構成され得る。
次に、このような製造装置60を用いてシート状部材要素20,40を製造し、さらに、シート状部材要素20,40からシート状部材10を製造する方法について、主に図6乃至図15を参照しながら説明する。ここで図8乃至図15は、シート状部材(シート状部材要素)の製造方法を説明するための図である。このうち、図8乃至図10は金型を準備する工程を示しており、図11乃至図13は成型工程および機能層形成工程を示しており、図14および図15は機能層形成工程を示している。
まず、図8乃至図10を参照して、金型80を準備する工程について説明する。上述した第1面83と第2面84とを含む複数の単位凹凸面要素82を有した金型80が回転軸A1を中心として回転させられる。成型装置70の電荷付与装置75と対向する位置を通過する際、金型80の凹凸面81に電荷付与装置75から負電荷が付与(チャージ)される。ところで、上述したように金型80の第1面以外の部分は導電性の鋼からなっており、図7および図8に示すように、金型80の鋼の部分は接地されている。したがって、図8に示すように、金型80の凹凸面81のうち、単位凹凸面要素82の各第1面83のみが帯電するようになる。
次に、金型80の帯電した凹凸面81は、金型80の回転にともなって、帯電粒子供給装置76に対向する位置を通過する。この際、正電荷を帯電した着色粒子63、より具体的にはめっき核を含む黒色トナーが、帯電粒子供給装置76から金型80の凹凸面81に供給される。図9に示すように、黒色トナー63は、金型80の凹凸面81のうち、単位凹凸面要素82の負電荷を帯電した各第1面83のみに付着するようになる。なお、ここで供給される黒色トナー63としては、第1面83に付着するものの、第1面83に対してある程度の剥離性を有しているものが選択される。
その後、金型80のトナーを塗布された凹凸面81は、金型80の回転にともなって、融着装置77に対向する位置を通過する。この際、凹凸面81上のトナー63は、融着装置77によっていったん溶融する。そしてその後、融着装置77に対向する位置を通過した後に、溶融したトナーが再凝固する。以上のようにして、金型80の凹凸面81の各第1面83に、黒色層(被覆層)64が形成される。なお、ここでの溶融条件は、黒色層64が第1面83に付着するものの、第1面83に対してある程度の剥離性を有する、ように設定される。
次に、以上のようにして準備された金型80を用いて成型を行う工程について、主に図11乃至図13を参照して説明する。
図11および図6に示すように、基材供給装置71により、黒色層64が形成されている金型80の凹凸面81と接触するように、基材シート61が供給される。また、基材シート61の供給にともない、金型80の凹凸面81に面する基材シート61上に、樹脂供給装置72から流動性を有するUV硬化型樹脂が供給される。ここで、「流動性を有する」とは、図12に示すように、金型80の凹凸面81の凹凸に入り込み得る程度の流動性を有することを意味する。
その後、黒色層64が形成されている金型80の凹凸面81は、基材シート61との間をUV硬化型樹脂によって満たされた状態で、硬化装置73に対向する位置を通過する。この際、図12に示すように、硬化装置73からUV光が照射される。UV光は、基材シート61を透過してUV硬化型樹脂62に照射される。この結果、UV硬化型樹脂が硬化して、硬化したUV硬化型樹脂からなる光透過部26,46が基材シート61上に形成されるようになる。なお、樹脂供給装置72から供給される樹脂としては、硬化する際に、黒色層(被覆層)64と金型80の第1面83との間の接合力よりも強い接合力で黒色層64と接合するようになる樹脂が選択される。
次に、図13および図6に示すように、光透過部26,46を形成された基材シート61が、金型80から離間する。上述したように、黒色層64は金型80の第1面83よりも光透過部26,46の被積層面27,47とより強い接合力で接合されている。したがって、基材シート61が光透過部26,46とともに金型80から離間する際、黒色層64は、図13に示すように、光透過部26,46の被積層面27,47上に配置されたまま、金型80の第1面から剥離する。このようにして光透過部26,46の被積層面27,47上に転載された黒色層(被覆層)64が、上述した機能層30,50の第1光吸収層31,51を構成するようになる。
次に、以上のようにして光透過部26,46および第1光吸収層31,51を成型された基材シート61が、補助機能層形成装置90に送り込まれる。そして、図14および図15を参照して以下に説明するようにして、上述した導電層32,52および第2光吸収層33,53がさらに形成される。
図14に示すように、無電界めっき装置91において、基材シート61が、光透過部26,46および第1光吸収層31,51とともに、金属塩溶液65中に浸される。そして、図14に示すように、本実施の形態においては、第1光吸収層31,51をなす黒色層64に含まれた黒色炭素粒子(黒色トナー)63が核となって、第1光吸収層31,51上に銅等がめっきされる。このようにして、第1光吸収層31,51上に導電層32,52が形成される。
図6に示すように、基材シート61は、光透過部26,46と第1光吸収層31,51と導電層32,52とともに、帯電粒子供給装置92に対向する位置を通過する。この際、負電荷を帯電した着色粒子66、より具体的には黒色トナーが、帯電粒子供給装置92から供給される。またこのとき、図15に示すように、導電性を有する各導電層31,51のみが正電荷を印加されている。したがって、図15に示すように、負電荷を帯電した黒色トナー66は、正電荷を帯電した導電層32,52のみに付着するようになる。
その後、図6に示すように、基材シート61は融着装置93に対向する位置を通過する。この際、導電層32,52上のトナー66は、融着装置93によっていったん溶融する。そしてその後、融着装置93に対向する位置を通過した後に、溶融したトナー66が再凝固する。以上のようにして、各導電層32,52に、第2光吸収層33,53が形成される。以上のようにして基材シート61上の各光透過部26,46上に、第1光吸収層31,51と導電層32,52と第2光吸収層33,53とを有する機能層30,50が形成される。
次に、図6に示すように、基材シート61は充填部形成装置95に対向する位置を通過する。充填部形成装置95は、基材シート61の光透過部26,56間にUV硬化型樹脂を供給し、その後、供給した樹脂にUV光を照射して硬化させるようになっている。このようにして、UV硬化型樹脂から充填部24,44が形成される。
その後、一つのシート状部材要素の大きさに基材シート61が切断または打ち抜かれる等して、基材シート61から基部22,42が形成される。これにより、上述したシート状部材要素20,40が得られる。このようにして得られた二つシート状部材要素を組み合わせ、さらに、粘着層12を形成することにより、上述したシート状部材10が得られる。
このような製造方法によれば、上述した光吸収機能(遮光機能を含む)および電磁波遮蔽機能を有したシート状部材要素を容易かつ安価に製造することができる。とりわけ、従来のように全く異なる構成をそれぞれ有する遮光材および電磁波シールド材を別個に製造することと比較して、製造コストを大幅に安価にすることができるとともに生産効率を大幅に向上させることができる。
なお、以上の製造装置60および製造方法は単なる例示に過ぎず、種々の変更が可能である。製造装置60に含まれる各装置、あるいは、製造方法中の各工程を種々変更することができる。また、上述した方法とは全く異なる方法、例えば、フォトリソグラフィー技術を用いた方法(特開平4−63361号公報参照)により、あるいは、斜め蒸着技術を用いた方法(特開2004−309850号公報参照)により、予め成型した光透過部26,46の被積層面27,47に機能層30,50を形成するようにしてもよい。
以上のように本実施の形態におけるシート状部材によれば、配列された機能層30,50と機能層30,50との間を光が透過することができる。その一方で、機能層30,50の光吸収性によって、不用な光、例えば外光(環境光)等を遮蔽することができる。したがって、例えば表示装置1の表示画面に用いた場合には、機能層30,50を外光遮蔽層として機能させて、高いコントラストで映像光を明瞭に観察することができる。また、シート状部材10をルーバーとして機能させることができる。さらに、本発明によるシート状部材10によれば、配列された機能層30,50が導電性を有している。したがって、シート状部材10を電磁波シールドとして機能させることもできる。また、本実施の形態によるシート状部材(シート状部材要素)10は、極めて容易かつ安価に製造することができる。
また、本実施の形態によれば、機能層30,50が設けられる光透過部26,46の被積層面27,47は基部22,42のシート面に直交するようになっている。したがって、機能層30,50の厚さを薄くすることにより、シート状部材10の開口率を増大させることができる。これにより、例えば表示装置1の表示画面に用いた場合には、外光を遮蔽しながら、高いコントラストで極めて明るく映像光を観察することができる。また、長方形状を有した平板状からなる機能層30,50の長手方向に直交する幅方向長さ、具体的には、基部22,42のシート面に直交する方向に沿った機能層30,50の長さL1,L2を調節することにより、シート状部材10に十分な電磁波遮蔽機能およびより一層の光吸収機能を付与することができる。
さらに、本実施の形態によれば、充填部24,44の屈折率は、光透過部26,46の屈折率と同一とすることができる。この場合、透過光を光透過部26,46と充填部24,44との間で屈折させることなく透過させることができる。また、透過光を第1シート状部材要素20と第2シート状部材要素40との間で屈折させることなく透過させることができる。したがって、映像を崩してしまうことなく観察することができる。
さらに、本実施の形態によれば、導電性を有する複数の機能層30,50は互いに電気的に接続されている。したがって、各機能層30,50を等電位に保つことができ、これにより、均一かつ安定して電磁波をシールドすることができる。
さらに、本実施の形態によれば、光透過部26,46はUV硬化型樹脂によって形成されているので、高い生産効率でシート状部材を生産することができる。なお、UV硬化型樹脂に限られず、その他の放射線硬化型樹脂(例えば、EB硬化型樹脂)によって光透過部26,46が形成される場合にも、同様に、高い生産効率でシート状部材を生産することができる。
さらに、本実施の形態によれば、機能層30,50は、光吸収性を有する光吸収層31,33,51,53と、光吸収層31,33,51,53とは別個に設けられ導電性を有する導電層32,52と、を有し、光吸収層31,33,51,53と導電層32,52とは積層されている。したがって、機能層30,50が高い光吸収性と高い導電性とを有するようにすることができる。また、このような機能層30,50は容易かつ安価に製造され得る。
さらに、本実施の形態によれば、機能層30,50の光吸収層31,51が無電界めっきの核となり得る粒子を含み、導電層32,52は無電界めっきにより光吸収層31,51上に形成されている。したがって、高い光吸収性と高い導電性とを有する機能層の作製を容易かつ安価に行うことができる。
さらに、本実施の形態によれば、第1機能層30に基づいて規制される観察可能角度範囲と、第2機能層50に基づいて規制される観察可能角度範囲とが異なるようになっている。そして、第1機能層30を水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びるようし、第2機能層50をいずれか他方に沿って延びるようにしている。このため、水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向における視野角を広くするとともに、いずれか他方の方向からの外光をより一層吸収することができる。
なお、本実施の形態によるシート状部材10は、上記の態様に限定されるものではなく、様々な変更を加えることができる。以下、図16乃至図21を参照して変形例の一例について説明する。なお、図16乃至図21示す変形例において、上述した実施の形態と同一部分には同一符号を付し、重複する詳細な説明を省略する。
(変形例1)
上述した実施の形態において、第1および第2のシート状部材要素20,40が充填部24,44を有する例を示したが、これに限られない。充填部24,44は必須の構成要素ではなく、充填部24,44を省くこともできる。
一方、上述した実施の形態において、充填部24,44が機能層30,50を覆わない例を示したが、これに限られない。図19に示すように、充填部124が、光透過部126と機能層30とを覆うようにしてもよい。さらに、図19に示すように、充填部126が、単独で、基部22の光透過部126が形成されている側(言い換えると、光透過部の基部側とは反対側)に、基部22のシート面と平行な平坦面を形成するようにしてもよい。
(変形例2)
また、上述した実施の形態において、基部22,42と基部22,42上に配置された光透過部26,46とが別体からなる例を示したが、これに限られない。図19に示すように、基部22と光透過部126とが同一材料により一体として形成されてもよい。また、基部が複数の層を有するようにしてもよい。一例として、基部が、基材61と、光透過部と一体的に成型された平板状樹脂部と、を有するようにしてもよい。
(変形例3)
さらに、上述した実施の形態において、機能層30,50が、第1光吸収層31,51と、導電層32,52と、第2光吸収層33,53と、を有する例を示したが、これに限られない。例えば、機能層が、第1光吸収層31,51と導電性32,52とによって形成されていてもよいし、光吸収性と導電性との両方を有する単層によって形成されていてもよい。さらに、機能層が四層以上の層を有するようにしてもよい。
(変形例4)
さらに、上述した実施の形態においては、基部22,42と、基部22,42上に形成された光透過部26,46と、光透過部26,46上に形成された機能層30,50と、をそれぞれ有する第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40を接合することによって、シート状部材10が形成される例を示したが、これに限られない。図16に示すシート状部材110のように、上述した第1シート状部材要素20上に、直接、第2光透過部146を形成するようにしてもよい。
なお、図16に示す例において、第2光透過部146間に第2充填部44を設けるようにしてもよい。
また、図16に示す例において、第1充填部24と第2光透過部146とを同一材料により一体的に形成するようにしてもよい。すなわち、第1基部22上に第1光透過部26および第1機能層30を形成し、その後、第1光透過部26上に樹脂を流し込んで、第2光透過部146を第1充填部24とともに同時に形成するようにしてもよい。
(変形例5)
さらに、上述した実施の形態において、第1光透過部26の長手方向と第2光透過部46の長手方向とが直交するようにした例を示した。言い換えると、上述した実施の形態にいて、第1機能層30の長手方向と第2機能層50の長手方向とが直交するようにした例を示した。しかしながら、これに限られず、第1光透過部26の長手方向(第1機能層30の長手方向)と第2光透過部46の長手方向(第2機能層50の長手方向)とが直角以外の角度で交差する、言い換えると、0°より大きく90°より小さい角度、あるいは、90°より大きく180°より小さい角度で交差する、さらに言い換えると、斜めに交差するようにしてもよい。
図17は、このようなシート状部材110aにおける第1機能層130および第2機能層150の位置関係を、シート状部材110aのシート面に直交する方向から示す図である。図17中の矢印1は第1機能層130によって視野角が狭められる方向であって、かつ、第1機能層130によって最も効率的に吸収され得る外光の傾斜方向を示している。一方、図17中の矢印2は第2機能層150によって視野角が狭められる方向であって、かつ、第2機能層150によって最も効率的に吸収され得る外光の傾斜方向を示している。このようなシート状部材においては、隣接する二つの第1機能層130と隣接する二つの第2機能層150とによって囲まれる基部のシート面と平行な面上における四角形領域Sの二つの対角線S1,S2のうち長い方の対角線S1に沿った方向における視野角が広くなり、短い方の対角線S2に沿った方向における視野角が狭くなる。したがって、第1機能層130の配置ピッチP1、第1基部のシート面に直交する方向に沿った第1機能層130の長さL1、第2機能層の配置ピッチP2、および、第2基部のシート面に直交する方向に沿った第2機能層150の長さL2が、式(8)の関係を満たすような場合であっても、所望の方向に沿った視野角を広げることができるとともに別の方向から入射する外光に対する外光吸収能力を一層高めるようにすることができる。
L1/P1=L2/P2 ・・・式(8)
また、シート状部材のシート面に直交する方向からの視野における第1機能層と第2機能層との交差角度(直角の場合も含む)と、第1機能層の構成(例えば、上述したピッチP1および長さL1(図5参照))および第2機能層の構成(例えば、上述したピッチP2および長さL2(図5参照))と、を調整することによって、視野角が広くなる方向(図17に示す例において、S1およびS2の方向)と、効率的に外光を吸収し得る方向(図17に示す例において、矢印1および矢印2の方向)と、の関係を調節することができる。したがって、広い視野角を有する方向および効率的に外光を吸収し得る方向の両方が、用いられる環境に応じて最適化されたシート状部材を作製することができる。
さらに、このようなシート状部材110aを製造する装置においては、図18に示すように、上述した金型80を、その回転軸A1が基材シート61の移動方向に対して傾斜した方向に沿うようにして、二つ配置すればよい。このような製造装置160によれば、その長手方向に沿って搬送される基材シート61上に、第1光透過部および第2光透過部を連続して形成していくことができる。この場合、下流側の金型110aで第2光透過部を成型する際には、上流側の金型110aで成型された第1光透過部間の隙間を埋めるような充填部とともに第2光透過部を成型することができる。したがって、シート状部材10をロールトゥロール(roll to roll)で形成していくことができる。これにより、シート状部材10を極めて高い生産効率で、極めて安価に製造することが可能となる。また、成型が行われた基材シート61を移送方向に直交する方向に切断していくことにより、シート状部材110aが順次得られていく。すなわち、図18に示す装置および方法によれば、材料の無駄を抑えるとともに、極めて効率的にシート状部材110aを作製することができる。
なお、図18に示す製造装置160に用いられる金型80の凹凸面181には、その回転軸A1に沿った方向に延びる側面(円周面)に螺旋状に凹凸(転写されるべき凹凸形状(具体的には、光透過部の形状)に対応した凹凸)が形成されている。これにより、基材シート61を停止させることなく、基材シート61上に光透過部を形成していくことが可能となる。
(変形例6)
さらに、上述した実施の形態において、第1機能層30と第2機能層とが直接接触する例を示したが、これに限られず、外部の接続部材を介して電気的接続させるようにしてもよい。
(変形例7)
さらに、上述した実施の形態において、シート状部材10が第1シート状部材要素20および第2シート状部材要素40を有している例を示したが、これに限られない。シート状部材が一つのシート状部材要素のみを有するようにしてもよい。
(変形例8)
さらに、上述した実施の形態において、光透過部26,46が基部22,42上に隙間無く配列されている例を示したが、これに限られない。図19に示すように、シート状部材要素120の光透過部126が隙間を空けて配置されるようにしてもよい。光透過部126間が、光透過部126と同一の屈折率を有する材料によって形成されている場合、図2に示すシート状部材要素20,40を用いた場合と、図19に示すシート状部材要素120を用いた場合とで、映像光は同一の光路を進む。なお、図19に示す例において、光透過部126と基部22とは一体的に形成されている。
(変形例9)
さらに、上述した実施の形態において、光透過部26,46が、基部22,42のシート面に直交する断面において、直角三角形状を有する例を示したが、これに限られず、四角形状等の他の形状を有するようにしてもよい。また、被積層面27,47が、基部22,42のシート面に直交する断面において、基部22,42のシート面に対して直交する例を示したが、これに限られず、基部22,42のシート面に対して90°以外の角度で傾斜するようにしてもよい。
(変形例10)
さらに、上述した実施の形態において、一方向に延びる光透過部26,46が一方向に直交する方向に並べて配列される例を示したが、これに限られない。光透過部が一方向に並べて配列されるとともに、一方向とは異なる他方向にも並べて配列されるようにしてもよい。
(変形例11)
上述した実施の形態において、複数の光透過部26,46が互いに同一構成を有するようにした例を示したが、これに限られず、異なる構成(断面形状等)を有するようにしてもよい。
(変形例12)
さらに、上述した実施の形態において、各単位凹凸面要素82の第1面83が非導電性であり、各単位凹凸面要素82の第2面84が導電性である例を示したが、これに限られない。
例えば、第1面83が導電性であり、第2面84が非導電性であるようにしてもよい。
また、第1面83および第2面84のうちの一方は親液性であり、他方は撥液性であるようにしてもよい。より具体的には、第1面83および第2面84のうちの一方を親水性とし、他方を撥水性とすることができる。この場合、親水性を有する部分上のみに水性塗工液を塗布し、水性塗工液からなる被覆層64を、親水性を有する部分上のみに形成することができる。あるいは、第1面83および第2面84のうちの一方を親油性とし、他方を撥油性とすることができる。この場合、親油性を有する部分上のみに油性塗工液を塗布し、油性塗工液からなる被覆層64を、親油性を有する部分上のみに形成することができる。
さらに、第1面83および第2面84のうちの一方は磁性であり、他方は非磁性であるようにしてもよい。この場合、磁性を有したトナーを磁性を有する部分上のみに付着させ、磁性を有したトナーからなる被覆層64を、磁性を有する部分上のみに形成することができる。
(変形例13)
さらに、上述した実施の形態において、シート状部材10がプラズマディスプレイ装置1の表示面2に適用される例を示したが、これに限られない。例えば、図20に示すように、反射型スクリーンを用いた表示装置101に適用することも有用である。図20に示す例において、反射型スクリーンとして用いられるシート状部材110bは、基部22と、基部22上に設けられた光透過部126bと、光透過部126bの被積層面127b上に設けられた機能層130bと、基部22の光透過部126bが設けられていない側に積層された反射層29と、を有している。
この表示装置101において、光源105から照射される映像光は、シート状部材110に光透過部126b側から入光し、反射層29で反射されて、シート状部材110bから出光して観察者に観察されるようになっている。
図20に示す例において、シート状部材110bの被積層面127bおよび機能層130bは、室内照明装置108に対して対面し、観察者による観察方向と平行に延びている。したがって、室内照明装置108からの照明光は、効率的に、機能層130bによって吸収される。また、観察光が、機能層130bによって大量に吸収されることはない。このため、観察者は、映像光を高いコントラストで明るく観察することができる。
なお、光透過部126bに反射機能を持たせることで反射層29を省略することもできる。
(変形例14)
さらに、図21に示すように、シート状部材110cを電子ペーパー装置101aに適用することもできる。電子ペーパーの一部をなすシート状部材110cは、基部22と光透過部26と、光透過部26の被積層面27に形成された機能層30と、光透過部26の基部22と隣接していない側に設けられた透明電極層28と、を有している。透明電極層28は、基部22のシート面と平行に延びている。つまり、透明電極層28と基部22との間のスペースに、光透過部26が設けられ、このスペースを区切っている。
区切られた一つのスペースS5が一つの画素を構成する。このスペースS5内には複数の荷電ビーズ28aが配置されている。荷電ビーズ28aは光吸収性を有している。透明電極層28は、対面する一画素毎に、印加の切り替え(ON・OFF切り替え)が可能となっている。この結果、図21に示すように、ON状態となっている画素P1では、荷電ビーズ28aが印加された機能層30上に配置される。これにより、光が、シート状部材110cの当該画素が占める領域を、透過する。一方、OFF状態となっている画素P2では、荷電ビーズ28aが印加された透明電極層28に隣接して配置される。これにより、光は荷電ビーズ28aに吸収され、シート状部材110cの当該画素が占める領域を透過することができない。以上のようにして光の透過を制御することができる。
(変形例15)
さらに、上述したように、シート状部材10は、所望の角度範囲の光のみを透過させるルーバー機能を有している。したがって、窓に貼り付けてルーバーとして用いるようにしてもよい。
(変形例16)
以上のように、上述した実施の形態に関するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
図1は、本発明によるシート状部材の一実施の形態を示す斜視図である。 図2は、図1に示されたシート状部材のシート状部材要素を示す、シート状部材のシート面に直交する方向に沿った断面図である。 図3は、図2に示されたシート状部材要素の拡大断面図である。 図4は、図2に示されたシート状部材要素を示す上面図である。 図5は、図1に示されたシート状部材を表示装置に適用した場合における作用を説明するための図である。 図6は、図1に示されたシート状部材を製造し得る製造装置の一例を概略的に示す構成図である。 図7は、図6に示された製造装置の金型を示す側面図である。 図8は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ金型を準備する工程を示す図である。 図9は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ金型を準備する工程を示す図である。 図10は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ金型を準備する工程を示す図である。 図11は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ光透過部および機能層の一部を形成する工程を示す図である。 図12は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ光透過部および機能層の一部を形成する工程を示す図である。 図13は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ光透過部および機能層の一部を形成する工程を示す図である。 図14は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ機能層を形成する工程を示す図である。 図15は、図1に示されたシート状部材(シート状部材要素)を製造し得る製造方法の一例を説明するための図であって、とりわけ機能層を形成する工程を示す図である。 図16は、図1に対応する図であって、シート状部材の変形例を示す図である。 図17は、シート状部材の他の変形例を示す図であって、第1機能層および第2機能層の位置関係を、シート状部材のシート面に直交する方向からの視野により示す図である。 図18は、図17に示すシート状部材を製造し得る製造装置および製造方法を説明するための図である。 図19は、図2に対応する図であって、シート状部材要素を示す、シート状部材のシート面に直交する方向に沿った断面図である。 図20は、シート状部材を表示装置の反射型スクリーンに適用した例を説明するための図である。 図21は、シート状部材を電子ペーパーへ適用した例を説明するための図である。
符号の説明
1 表示装置
10 シート状部材
12 粘着層
14 通電部
16 光吸収剤
20 第1シート状部材要素(シート状部材)
22 第1基部
24 第1充填部
26 第1光透過部
27 面(被積層面、直交または傾斜した面)
30 第1機能層
31 第1光吸収層
32 導電層
33 第2光吸収層
40 第2シート状部材要素(シート状部材)
42 第2基部
44 第2充填部
46 第2光透過部
47 面(被積層面、直交または傾斜した面)
50 第2機能層
51 第2光吸収層
52 導電層
53 第2光吸収層
64 黒色層(被覆層)
80 金型
81 凹凸面(金型面、転写面)
82 単位凹凸面要素
83 第1面
84 第2面
101 表示装置
101a 表示装置(電子ペーパー装置)
110 シート状部材
110a シート状部材
110b シート状部材(表示面、反射型スクリーン)
110c シート状部材(表示面、電子ペーパー)
120 シート状部材要素(シート状部材)
124 充填部
126 第1光透過部
126b 第1光透過部
127b 面(被積層面、直交または傾斜した面)
130 第1機能層
130b 第1機能層
146 第2光透過部
150 第2機能層
S 四角形領域
S1 対角線
S2 対角線

Claims (34)

  1. シート状の基部と、
    各々が前記基部のシート面に沿って延び前記基部上に並列配置された複数の第1光透過部であって、各々がその長手方向に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の第1光透過部と、
    各第1光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第1機能層と、
    各々が前記基部のシート面に沿って延び、前記基部のシート面と平行な面上に並列配置された複数の第2光透過部であって、各々がその長手方向に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の第2光透過部と、
    各第2光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の第2機能層と、を備え、
    前記第1光透過部と前記第2光透過部とは、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において前記第1光透過部の長手方向が前記第2光透過部の長手方向に対して直交または傾斜するよう、配置されている
    ことを特徴とするシート状部材。
  2. 前記第1機能層が設けられる前記第1光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交し、前記第2機能層が設けられる前記第2光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交する
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート状部材。
  3. 前記基部のシート面に直交する方向からの視野において、前記第1光透過部の長手方向と前記第2光透過部の長手方向とが斜めに交差する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシート状部材。
  4. 前記基部のシート面に直交する方向からの視野において、前記第1光透過部の長手方向と前記第2光透過部の長手方向とが直交する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のシート状部材。
  5. 前記第1機能層の配置ピッチP1、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第1機能層の長さL1、前記第2機能層の配置ピッチP2、および、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第2機能層の長さL2が式(1)の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシート状部材。
    L1/P1=L2/P2 ・・・式(1)
  6. 前記第1機能層の配置ピッチP1、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第1機能層の長さL1、前記第2機能層の配置ピッチP2、および、前記基部のシート面に直交する方向に沿った前記第2機能層の長さL2が、式(2)および式(3)のうちのいずれか一方の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシート状部材。
    L1/P1>L2/P2 ・・・式(2)
    L1/P1<L2/P2 ・・・式(3)
  7. 前記第1光透過部は、その長手方向に直交する前記断面において、直角三角形状を有し、
    前記第2光透過部は、その長手方向に直交する前記断面において、直角三角形状を有する
    ことを特徴と請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシート状部材。
  8. 前記基部上の第1光透過部間に充填され、前記第1光透過部の前記基部とは反対側に、前記基部のシート面と平行な平面を形成する充填部をさらに備え、
    前記第2光透過部は前記充填部がなす平面に隣接して配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシート状部材。
  9. 前記充填部の屈折率、前記第1光透過部の屈折率、および、前記第2光透過部の屈折率のうちの最大の値と最小の値との差が0.03以下である
    ことを特徴とする請求項8に記載のシート状部材。
  10. 前記複数の第1機能層は互いに電気的に接続されており、
    前記複数の第2機能層は互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のシート状部材。
  11. 前記第1機能層は、前記基部のシート面に直交する方向からの視野において交差する前記第2機能層と、接触して電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のシート状部材。
  12. 前記第1光透過部および前記第2光透過部は放射線硬化型樹脂によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のシート状部材。
  13. 前記第1機能層および前記第2機能層は、それぞれ、光吸収性を有する光吸収層と、前記光吸収層とは別個に設けられ導電性を有する導電層と、を有し、前記光吸収層と前記導電層とは積層されている
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のシート状部材。
  14. 前記光吸収層は無電界めっきの核となり得る粒子を含み、
    前記導電層は無電界めっきにより前記光吸収層上に形成されている
    ことを特徴とする請求項13に記載のシート状部材。
  15. いずれか一方の側の表面をなす粘着層をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のシート状部材。
  16. 特定波長域の光を吸収する光吸収剤が、少なくともいずれか一つの構成要素中に含有されている
    ことを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一項に記載のシート状部材。
  17. 請求項1乃至16のいずれか一項に記載のシート状部材を含む表示面を備える
    ことを特徴とする表示装置。
  18. 前記シート状部材の隣接する二つの前記第1機能層と前記シート状部材の隣接する二つの前記第2機能層とによって囲まれる前記基部のシート面と平行な面上における四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線が、水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びるように、前記シート状部材が配置される
    ことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
  19. 前記シート状部材の隣接する二つの前記第1機能層と前記シート状部材の隣接する二つの前記第2機能層とによって囲まれる前記基部のシート面と平行な面上における四角形領域の二つの対角線のうち長い方の対角線と水平方向とが斜めに交差する
    ことを特徴とする請求項17に記載の表示装置。
  20. 請求項4に記載のシート状部材を含む表示面を備え、
    前記シート状部材は、第1光透過部が水平方向および鉛直方向のいずれか一方の方向に沿って延びるように配置される
    ことを特徴とする表示装置。
  21. シート状の基部と、
    前記基部上に配列された複数の光透過部であって、各々が前記基部のシート面に直交する断面において前記基部のシート面に対して直交または傾斜した面を有する複数の光透過部と、
    各光透過部の前記直交または傾斜した面上に設けられ、各々が光吸収性と導電性とを有する複数の機能層と、を備える
    ことを特徴とするシート状部材。
  22. 各光透過部は、前記基部上において、前記基部のシート面に直交する前記断面に直交する方向に延びる
    ことを特徴とする請求項21に記載のシート状部材。
  23. 前記機能層が設けられる前記光透過部の前記面は前記基部のシート面に直交する
    ことを特徴とする請求項21または22に記載のシート状部材。
  24. 前記光透過部は、前記基部のシート面に直交する前記断面において、直角三角形状を有する
    ことを特徴とする請求項21乃至23のいずれか一項に記載のシート状部材。
  25. 前記基部上の光透過部間に充填され、前記光透過部の前記基部とは反対側に前記基部のシート面と平行な平面を形成する充填部をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項21乃至24のいずれか一項に記載のシート状部材。
  26. 前記充填部の屈折率と前記光透過部の屈折率との差が0.03以下である
    ことを特徴とする請求項25に記載のシート状部材。
  27. 前記複数の機能層は互いに電気的に接続されている
    ことを特徴とする請求項21乃至26のいずれか一項に記載のシート状部材。
  28. 前記光透過部は放射線硬化型樹脂によって形成されている
    ことを特徴とする請求項21乃至27のいずれか一項に記載のシート状部材。
  29. 前記機能層は、光吸収性を有する光吸収層と、前記光吸収層とは別個に設けられ導電性を有する導電層と、を有し、前記光吸収層と前記導電層とは積層されている
    ことを特徴とする請求項21乃至28のいずれか一項に記載のシート状部材。
  30. 前記光吸収層は無電界めっきの核となり得る粒子を含み、
    前記導電層は無電界めっきにより前記光吸収層上に形成されている
    ことを特徴とする請求項29に記載のシート状部材。
  31. いずれか一方の側の表面をなす粘着層をさらに備える
    ことを特徴とする請求項21乃至30のいずれか一項に記載のシート状部材。
  32. 特定波長域の光を吸収する光吸収剤が、少なくともいずれか一つの構成要素中に含有されている
    ことを特徴とする請求項21乃至31のいずれか一項に記載のシート状部材。
  33. 請求項21乃至32のいずれか一項に記載のシート状部材を含む表示面を備える
    ことを特徴とする表示装置。
  34. 請求項22に記載のシート状部材を含む表示面を備え、
    前記シート状部材は、各光透過部が水平方向および鉛直方向のいずれか一方に沿って延びるように、配置される
    ことを特徴とする表示装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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