JP2008120590A - シート処理装置、画像形成装置、およびシート処理方法 - Google Patents

シート処理装置、画像形成装置、およびシート処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】処理トレイ側からの物体の侵入を有効に妨げつつ、同時に、処理トレイ上でのシートを有効に押圧して整合精度を高め得るシート処理装置を提供する。
【解決手段】処理トレイ410に排出されたシートSを側端位置決め壁416に向かって移動させる際にシャッタソレノイド441をONしてシャッタ443を上昇させ、シートSをステイプラユニット420に位置決める。その後、直ちにシャッタソレノイド441をOFFしてシャッタ443を落下させ、シートSを処理トレイ410に押圧してシートSの位置ずれを防止する。ステイプラユニット420の遮蔽とシートの位置ずれ防止とを別々の部材で行う場合に比較して部品点数、消費電力、組み立て工数が削減される。
【選択図】図7

Description

本発明は、処理トレイ上に排出されたシートをオフセット移動させて側端を整合した後に整合側の端部を処理するシート処理装置に関する。
画像形成装置等で処理されたシートを受け入れて整合、仕分け、針綴じ、穿孔等の処理を施すシート処理装置が実用化されている。シート処理装置は、独立筐体を備えて画像形成装置等の本体下流側に設置されたり、本体筐体内に一体に組み込まれたり、独立したオプション機器として本体筐体に着脱可能に取り付けられたりする。
特許文献1には、画像形成装置のシート排出口に固定して設置されたシート処理装置が示される。ここでは、大量積載が可能な昇降式のスタックトレイの上流側に固定の処理トレイが配置され、画像処理装置から受け入れたシートを処理トレイに積載して形成したシート束を処理トレイからスタックトレイへ押し出し排出する。処理トレイの片隅に針受け部と針打ち部とを備えるステイプラユニットが配置され、処理トレイ上に排出されたシートをオフセット移動させて側端を整合した後に整合側の端部を針綴じ処理する。
特許文献2には、画像形成装置から受け入れたシートの端部を次々に挟み込んでドラムに重ねてシート束を形成した後に、シート束の一辺を針綴じ処理するシート処理装置が示される。ここでは、スタックトレイ側の側面にステイプラユニットが配置され、ステイプラユニットの全体を覆って配置されたシャッタが針綴じされるシート束によって受動的に押し上げられる。ステイプル可能なシート束厚の7mmを越えてシャッタが押し上げられると、ステイプラユニットの電源が遮断される。
特許文献3には、小型の画像形成装置の平面内に組み込まれた超小型のシート処理装置が示される。ここでは、特許文献1と同様に、シート面にオフセットローラを押し付けて処理トレイでシートを引き摺って側端位置決め壁に突き当てることにより側端を整合する。そして、側端位置決め壁にシートを当接した状態でオフセットローラを上昇させた際にシートが側端位置決め壁から離れないように、側端位置決め壁に平行な押し板を設けてシートを処理トレイに押圧している。
特開2005−132611号公報 特開2002−87693号公報 特開2005−306528号公報
特許文献1のシート処理装置を小型化して特許文献3のシート処理装置に至る過程で、処理トレイの搬送方向の長さが短縮されたため、ステイプルユニットは、特許文献2の装置並みにスタックトレイ側、すなわちシート束の取り出し側に近付いてしまった。このため、スタックトレイ側から筆記具等の物体が侵入してステイプルユニットの開口部を通じて機体内に落ち込む可能性が高まった。工具や筆記具がステイプルユニットの作動部に挟み込まれたまま、機体を作動させるとステイプルユニットが破損する可能性もある。
特許文献2のシャッタは、シート束を受け入れて駆動力を受け取るための隙間が必要なため、同様なシャッタを特許文献1のシート処理装置に設置すると、隙間を通じて侵入する物体を妨げることができない。シート束から開閉の駆動力を受け取る単なる回動カバーに過ぎないから、物体によって簡単に押し上げられて侵入を許す。言い換えれば、簡単に押し上げられる構造が必須であるため、仮に全閉させたとしても物体の侵入を有効には阻止できない。
特許文献3のシート処理装置では、押し板が垂直な壁となってステイプラユニットの開口部への物体の侵入を妨げ得るが、押し板が処理トレイに当接していない奥側では、シート束の厚みに相当する隙間があるので、物体の侵入を有効に阻止できない。また、押し板は側端位置決め壁に平行なため、スタックトレイ側から見てステイプラユニットの開口部が丸見えであって、この方向からの物体の侵入を有効に阻止できない。
また、押し板は自重で回転して回動端がシートを処理トレイに押圧するため、押し板より短い(回動端に届かない)シートでは押圧できない。回動端のみが点(短い線)でシートを押圧していて、ステイプラユニットに近い奥側(シート後端)では押圧力が作用しないので、回動弾性係数の高い薄いシートでは、奥側での反発により、処理トレイ上で回動端下をピボット中心にしてシートが回転して、整合状態が狂う可能性がある。
本発明は、処理トレイ側からの物体の侵入を有効に妨げつつ、同時に、処理トレイ上でのシートを有効に押圧して整合精度を高め得るシート処理装置を提供することを目的としている。
本発明のシート処理装置は、シートを積載面に積載して処理させる処理積載部材と、前記積載面に排出されたシートに当接して排出方向と交差する方向に移動させる移動部材と、前記交差する方向に移動するシートの側端に当接して側端整合させる側端位置決め部材と、前記側端位置決め部材によって側端整合されたシートの前記交差する方向の端部を挟み込んで処理する処理手段とを備えたものである。前記処理積載部材側から見た前記処理手段を覆って前記処理積載部材まで下降可能な遮蔽手段を備えている。
本発明のシート処理装置は、遮蔽手段が処理積載部材まで下降するので、処理積載部材まで下降しない場合に比較して、処理トレイ部側から処理手段へ向かう物体の侵入が有効に防止される。また、下降した遮蔽手段と処理積載部材との間にシート束を挟み込むことによって、シート束の処理手段で処理する部分の整合状態の乱れを有効に阻止できる。
そして、遮蔽手段が処理手段の遮蔽と処理積載部材上でのシートの位置ずれ防止とを兼ねるので、それぞれの機構を別々に設ける場合に比較して設計の自由度が高まり、部品点数、動作電力、組み立て工数が削減される。位置ずれ防止の機構を別途設けている場合には、遮蔽手段と共働させることで、より確実な位置ずれ防止機能を発揮させ得る。
また、物体の侵入を回避して処理手段を固定配置できるから、物体の影響を回避できる位置へ処理手段を退避させる場合のような退避スペースが不要となり、大型の処理手段を移動させる機構に比べれば簡単で軽量な機構によって遮蔽手段を迅速に動作させ得る。
以下、本発明の実施形態であるシート処理装置400を備えた画像形成装置500について、図面を参照して詳細に説明する。本発明のシート処理装置は、以下に説明する実施形態の構成には限定されない。処理トレイに沿って排出方向と交差する方向に移動させたシートを針綴じ処理等する限りにおいて、構成の一部または全部を、その代替的な構成で置き換えた別の実施形態でも実施可能である。
本実施形態では、画像形成装置の下流側に設置されたシート処理装置を説明する。しかし、本発明のシート処理装置は、各種の画像形成装置の筐体に内蔵してもよく、シート処理装置の制御は、画像形成装置の制御装置や独立した外部の制御装置で行わせてもよい。
本実施形態では、感光体ドラムに形成したトナー像を記録材に転写してモノクロ画像を形成する画像形成装置を説明する。しかし、本発明の画像形成装置は、1以上の感光体ドラムに形成した各分解色のトナー像を記録材へ転写するフルカラー画像形成装置としてもよい。電子写真方式の画像形成装置のみならず、インクジェット方式、熱転写方式、各種印刷方式等を採用でき、プリンタに限らず、各種印刷機、複写機、FAX、複合機等、種々の用途に合わせて実施可能である。
<画像形成装置>
図1は本発明の本実施形態のシート処理装置を備えた画像形成装置の概略構成の説明図である。図1に示すように、画像形成装置500は、画像形成装置本体500Aの上部に原稿画像を読取って画像データに変換するリーダ部(画像入力装置)120を備えている。リーダ部120の上部には、自動原稿給送装置(ADF)300が設けられている。画像形成装置500は、自動原稿給送装置300を装備しない場合もある。従って、画像形成装置500は、外部から送信されてきた画像データに基づいて、その画像データをシートに像形成するプリンタ機能を備えてもよい。リーダ部120で読取った画像データを他のコンピュータ端末装置、画像形成装置、FAX受信機等に送信するデータ出力機能を備えてもよい。
画像形成装置本体500A側の支持面にレール部材460が設置され、シート処理装置400は、レール部材460に案内されて、シートの搬送方向に対して斜めに引き出し可能である。引き出した状態で、後述するステイプラユニット(420:図4)の針補充が行われる。
シート処理装置400は、画像形成装置本体500Aにより画像が形成されて排出されるシートをスタックトレイ421に単純積載するノンソート処理が可能である。シートを仕分けるソート処理、シートの側端を整合する側端整合処理、シート束を綴じるステイプル処理も可能である。幅が同一のシートであれば、側端整合処理によって同時にシートの幅整合が可能である。シートの側端とは、シート搬送方向に沿ったシートの縁のことである。シート処理装置400は、同様にシート束の縁を挟み込んで行うステイプル処理以外の処理機能、例えば穿孔(パンチ)処理機能、トリミング処理機能、型押し機能等を備えていてもよい。
シート処理装置400は、CPU100の制御によって作動する。CPU100は、画像形成装置500の装置本体500A内の制御部140と制御に必要な信号の授受を行う。
リーダ部120は、原稿を光学的に読み込んで画像データに変換する。プリンタ部200は、プリント命令により画像データを感光体ドラム202にトナー像として形成して、感光体ドラム202のトナー像をシートに転写する。
画像形成装置500は、自動原稿給送装置300からリーダ部のプラテンガラス102上に1枚ずつ搬送された不図示の原稿を、リーダ部120で読み取ってシートに原稿を複写する。ランプ103を点灯させたスキャナユニット104が所定の読取位置へ位置決められ、プラテンガラス102上を通過する原稿の画像がミラー105、106、107で中継され、レンズ108を通してCCDイメージセンサ部109に入力される。入力された画像は、CCDイメージセンサ部109において光電変換等の電気処理が行われ、通常のデジタル処理が施されて画像データが生成される。なお、プラテンガラス102上に載置した原稿の下面を、スキャナユニット104が移動して読み取ることも可能である。
画像データは、プリンタ部200の露光制御部201において、走査線信号に展開され、走査線信号に応じて変調された光信号に変換されて、感光体ドラム202を走査露光する。感光体ドラム202上には、走査露光によって画像データに対応した潜像が書き込まれ、続いて、潜像は、現像器203によってトナー像に現像される。
一方、シートカセット204、205から送り出されたシートSは、感光体ドラム202上のトナー像の先端とタイミングを合わせて転写部206へ送り込まれてトナー像を転写される。シートSに転写されたトナー像は、定着部207で加熱加圧を受けてシートに定着される。その後、シートSは排紙部208からシート処理装置400へ排出される。シートSは、シート処理装置400で、予め指定された動作モードに応じて側端整合処理、ステイプル処理等を施された後に、あるいはそのままスタックトレイ421に積載される。
<シート処理装置>
図2はシート処理装置におけるシート搬送方向に沿った断面図、図3はシート処理装置のシート搬送に係る駆動機構の説明図、図4はシート処理装置のシート搬送機構の平面図である。図5は処理トレイにシートが排出された状態の説明図、図6はシート束排出の説明図である。
図2に示すように、シート処理装置400は、画像形成装置本体500Aから順次排出されるシートSを受け入れる。そして、原稿枚数に対応した枚数のシートを処理トレイ410上に束状に積載してシート束を形成して後端部をシートクランプ部材412に挟み込まれる。そして、シート束排出部材413を移動させてシート束ごとに処理トレイ410から押し出し排出することにより、スタックトレイ421に積載する。シート束排出部材413は、スタックトレイ421にシートを排出する位置と、シート後端ストッパ411付近のホームポジションとの間を往復移動する。
画像形成装置本体(500A:図1)からシート受け入れ部401に排出されたシートSは、入口センサ403に検知された後、搬送ローラ405及びオフセットローラ407によって搬送されて処理トレイ410上に積載される。処理トレイ410に積載されたシートSは、シート束排出センサ415により検知される。
図3に示すように、オフセットローラ407は、軸406aを中心にして回動するオフセットローラアーム406によって昇降可能に保持されている。
図4に示すように、オフセットローラアーム406は、ピックアップソレノイド433のオン、オフ動作によって駆動されて軸406aを支点として回動し、オフセットローラ407を昇降させる。また、オフセットローラ407は、オフセットモータ432の駆動によりピ二オン423とラック424とを介して矢印K方向に移動し、側端位置決め壁416に近接する。側端位置決め壁416は、シートSの幅方向の端部(側端)の位置を規制する部材である。
図5に示すように、オフセットローラ407は、搬送ローラ405を回転させる搬送モータ431により、ベルト431a、431bを介して回転する。オフセットローラ407は、搬送モータ431の順方向または逆方向の回転に伴って、搬送モータ431の回転量に応じた量だけ搬送方向または逆方向に回転する。
シート束排出部材413は、シート束排出モータ430の動力がラックとピ二オンを介して伝達されて処理トレイ(410:図2)に沿って移動する。シート束排出部材413は、通常、シート束排出モータ430の励磁によってホームポジションに固定されている。
シート束排出部材413に開閉可能に取り付けられたシートクランプ部材412は、不図示の付勢部材の付勢力によってシートSを挟持する。シートクランプ部材412を開いてシートSを解放する際には、クランプソレノイド434がオンされる。クランプソレノイド434は、オフセットローラ407がシートを搬送した後、回転を停止したとき、及びオフセットローラ407がシートの幅方向に移動するときオンとなり、レバー434aを介してシートクランプ部材412を上方回動させる。指定された枚数のシートの整合処理が完了すると、クランプソレノイド434がオフとなり、シートクランプ部材412が閉じてシート束を保持する。
図3において、最初、オフセットローラ407が上昇した状態でシートSの先端が処理トレイ410に排出されるので、シートSは、オフセットローラ407に邪魔されることなく処理トレイ410上に排出される。入口センサ(403:図2)がシートSの先端を検知した後、シートサイズに応じてあらかじめ設定された所定時間を経過すると、ピックアップソレノイド(433:図4)がはオフになる。すると、オフセットローラ407は、自重でシート上に下降し、その後、所定時間シート搬送方向に回転してシートを下流側に搬送する。
そして、オフセットローラ407は、所定時間が経過すると所定時間逆転する。オフセットローラ407は、シートSの後端(上流端)を処理トレイ410の搬送方向上流側端部に立設されたシート後端ストッパ411に突き当てて停止する。これにより、シートSの搬送方向の整合が完了する。
その後、図4に示すように、停止したオフセットローラ407でシートSを処理トレイ410に押圧したままオフセットモータ432が駆動され、シートSを矢印K方向に移動させて側端位置決め壁416に突き当てる。これにより、シートSの側端が整合される。
後端と側端とを整合されたシートSは、シートクランプ部材412を閉じることにより、処理トレイ410上に保持される。1枚目のシートSの上に後続のシートSが排出されると、同様に後端と側端とを整合して1枚目のシートSに重ね合わせる。3枚目、4枚目・・・と同様な手順を繰り返して処理トレイ410上にシート束を形成してシートクランプ部材412で後端を保持させる。シート束は、ステイプラユニット(420:図4)によって後端隅を針綴じされる。
その後、シート束をシートクランプ部材412に保持させた状態で、シート束排出モータ(430:図5)を作動させる。これにより、図6に示すように、シート束排出部材413が、破線位置から実線位置まで移動して、シート束SAを処理トレイ410からスタックトレイ421へ押し出す。シート束排出部材413が処理トレイ410の先端部に到達すると、シートクランプ部材412がシート束SAの保持を解除して、結果、シート束SAはスタックトレイ421に排出される。
<ステイプラユニット>
図7はシャッタ機構を付設したステイプラユニットの構成の説明図、図8はシャッタの動作の説明図である。図7中、(a)は斜視図、(b)は平面図である。図8中、(a)は側端整合前、(b)は側端整合中、(c)は側端整合終了後である。
図4に示すように、ステイプラユニット420は、処理トレイ410の側端位置決め壁416付近でシート処理装置400の筐体構造に固定配置され、処理トレイ410上で形成されたシート束を針綴じする。ステイプラユニット420は、例えば特許文献1に示すように、下方の針受け部に対して上方から針打ち部が下降してシート束を挟み込むことにより針綴じを行う通常のものである。ステイプラユニット420は、上方から針カセットを交換して針補充が可能である。
図7の(a)に示すように、ステイプラユニット420の入り口前には、シャッタガイド444、445に案内されて上下方向に移動するシャッタ443が配置される。シャッタ443は、ピン442bに軸支されたシャッタアーム442の回動端のピン442aに吊り下げ支持される。シャッタ443は、不図示の付勢手段による付勢力(および機構の自重)によって落下して図8の(a)に示すように処理トレイ410に当接して閉じている。
図7の(a)に示すように、シャッタアーム442の反対側の駆動端には、シャッタソレノイド441が連結される。シャッタソレノイド441をONすると、シャッタアーム442の駆動端が引き下げられ、シャッタ443が持ち上がって、図8の(b)に示すように、ステイプラユニット420へのシートSの進入が可能となる。シャッタ443の前方には、ステイプラガイド板440が一定高さに固定して配置される。
図7の(a)に示すように、処理トレイ410上に後端および側端を整合されたシートSがあるとき、シャッタソレノイド441がOFFすると、シャッタ443は、図8の(c)に示すように、下端を処理トレイ410上のシートSに突き当てる位置まで下降してシートSの隅を拘束する。
図7の(b)に示すように、シャッタ443およびステイプラガイド板440は、シートSの搬送領域SBの外側に配置されているので、処理トレイ410へのシートSの排出や処理トレイ410上でのシートSの後端整合に邪魔にならない。従って、シートSが処理トレイ410へ排出されて後端整合が完了するまでシャッタソレノイド441をオフし続け、側端整合後は直ちにシャッタソレノイド441をオフできる。これにより、シャッタソレノイド441への毎回の通電時間はほとんど瞬時となり、大幅な節電を実現している。
シートSは、シャッタ443を持ち上げた状態で、オフセットローラ407によって搬送領域SBから側端位置決め壁416まで移動して側端を整合される。このとき、シャッタ443が上方からシートSを処理トレイ410に押さえ付けて拘束するので、オフセットローラ407を持ち上げてシートSから離間させた際に、シートSが側端位置決め壁416から離れない。
すなわち、図4に示すように、オフセットローラ407は、シート後端ストッパ411に後端を突き当てたシートSをそのまま矢印K方向に引き摺って移動させ、側端位置決め壁416に当接させる。この後も、オフセットローラ407は、シートSの斜行を修正するために、更に5mm程度矢印K方向に移動する。このとき、オフセットローラ407とシートSとが十分に滑らないと、オフセットローラ407と側端位置決め壁416との間のシートSにループが形成されてしまうことがある。そして、オフセットローラ407が上昇してシートSを解放すると、ループが元に戻る反発力によってシートSが側端位置決め壁416を蹴って側端位置決め壁416から離れてしまう。一番上のシートSは下のシートSを連れ送りしてシート束全体の側端整合が崩れてしまう。
このとき、本実施形態のシート処理装置400では、シャッタ443により上方から処理トレイ410に押さえ付けてシートSの隅を挟持しているので、シートSが後端および側端を整合された状態に保たれる。シートSの積載、後端整合、側端整合を繰り返して形成されるシート束もシャッタ443が隅を挟持しているので、後端および側端が垂直に保たれる。
そして、特許文献3に示されるような、シートSを押圧するための部材を別途配置する必要が無い。シートクランプ部材412無しでもシートS排出時の既積載シートSの連れ送りを阻止できる可能性もある。特許文献3に示される押し板に比べて各段に分厚いシート束を受け入れて押圧でき、特許文献3に示される押し板のように、シートSの上面を摩擦して傷付けたり、側端整合時の摩擦負荷を増やしてシートSを回動させたりしない。
また、ステイプラユニット420の入口は、画像形成装置(500:図1)が停止中はもちろん、シート処理装置400の作動中も、シートSの側端を整合する以外のタイミングでは常時閉じられているため、外部から開口部に異物が侵入してステイプラユニット420が破損することが無い。
また、シャッタ443の前面を平らな面で構成したので、スタックトレイ421側から器具を挿入して故意にシャッタ443を持ち上げられないようにして、ステイプラユニット420の位置ずれや破損を回避できる。このような誤操作を行ったユーザの安全性も十分に確保できる。
本実施形態のシート処理装置400は、ステイプラユニット420の針綴じ用開口部420aを遮蔽するシャッタ443を備えている。シャッタ443は、シャッタアーム442を介して、不図示の付勢手段による付勢力により、上方から処理トレイ410方向に押さえ付けた状態で針綴じ用開口部420aを遮蔽する。これにより、図8の(a)に示すように、種々の物体が針綴じ用開口部420aに侵入できないため、ステイプラユニット420や物体の破損を防止できる。シャッタ443の前面を平らな面で構成したので、特許文献2のシャッタのように、ユーザが故意に指先を挿入して引っ掛けてシャッタ443を持ち上げることができない。このため、ステイプラユニット420や物体の破損事故をより確実に防止できる。
また、シートSの後端整合の完了後、オフセットローラ407によるシートSの側端整合が始まるタイミングで、シャッタソレノイド441をオンの状態にし、シャッタアーム442の回動を介して、シャッタガイド444、445に案内されたシャッタ443を上方に持ち上げる。これにより、図8の(b)に示すように、ステイプラユニット420の針綴じ用開口部420aが開放される。
その後、オフセットローラ407によるシートSの側端整合が終了すると、直ちにシャッタソレノイド441をオフして、図8の(c)に示すように、シャッタ443でシートSを上方から処理トレイ410方向に押さえ付ける。同時に、ステイプラユニット420の針綴じ用開口部420aを遮蔽して、上述した破損事故の生じる時間と可能性とを必要最小限にしている。オフセットローラ407が側端整合を行う僅かなタイミングだけ、シャッタ443を上方に持ち上げて、針綴じ用開口部420aを開放する。最悪、開放した僅かなタイミングでユーザが物体を針綴じ用開口部420aに挿入してしまった場合でも、ユーザの手がオフセットローラ407と干渉して過負荷となり、オフセットモータ(432:図4)が脱調し、CPU100が動作の異常を検知してその後の動作を緊急停止するため、ユーザは、ステイプラユニット420で物体を針綴じされる等、手持ちの物体を破損することがなくなる。
また、オフセットローラ407により側端整合されたシートSの上面を、シャッタ443の押圧面443aで処理トレイ410方向に押さえ付けて挟持しているため、その後、オフセットローラ407をシートSから離間させた際に、シートSにループが形成されていた場合であっても、ループ解放の勢いによって、シートSが側端位置決め壁416から離れて、シート幅方向の整合不良(側端整合不良)になることがなくなる。従って、シートSの側端整合を確実に行うことができ、シートSの整合精度が向上することにより、ステイプル処理を施した場合の綴じ品位が向上する。ステイプル処理を施さない場合の積載状態も美しくなる。
また、シャッタ443は、シートSを受け入れる際には大きく上昇してシートSと摩擦しないので、押圧面443aに摩擦の大きな材料(例えばゴムシート)を配置して、位置ずれ防止効果を高めることができる。シートSを損傷させないための研磨仕上げや面取りも不要なので安価に製作できる。
<ステイプルモードの制御>
図9はシート処理装置の制御系の構成を示すブロック図、図10、図11はステイプルモードの処理のフローチャート、図12、図13はシートの後端および側端の整合手順の説明図である。
図9に示すように、中央演算制御装置(CPU100)は、内部にROM110を有し、ROM110には図10、図11に示す制御手順に対応する制御プログラム等が格納されている。CPU100は、このプログラムを読み出しながら各部の制御を行う。なお、CPU100は、画像形成装置本体(500A:図1)に設けられた制御部140と一体化されて、シート処理装置400と画像形成装置本体500Aのいずれか一方に組み込まれていてもよい。
CPU100は、作業用データや入力データが格納されたRAM121を有しており、CPU100は、制御プログラムに基づいてRAM121に収納されたデータを参照して制御を行う。CPU100の入力ポートには、入口センサ403、シート束排出センサ415等の各センサが接続されている。CPU100は、制御プログラムに従って各センサの出力を検知し、必要な演算と判断とを実行し、出力ポートに接続された搬送モータ431、オフセットモータ432、シート束排出モータ430、ピックアップソレノイド433、クランプソレノイド434、シャッタソレノイド441等の負荷を制御する。
CPU100は、シリアルインターフェイス部(I/O)130を備え、シリアルインターフェイス部(I/O)130を介して画像形成装置本体(500A:図1)の制御部140と制御データの授受を行う。CPU100は、シリアルインターフェイス部130を介して画像形成装置本体500Aの制御部140から送られてくる制御データをもとにシート処理装置(400:図1)の各部の制御を行う。制御部140は、画像形成して排出部208から排出するシートのサイズを把握しているため、シート処理装置400のCPU100は、制御部140とシリアル通信をすることにより、処理トレイ410上に積載されたシートサイズを把握する。
CPU100は、画像形成装置本体500AからシートSが排出されるたびに、シートサイズを把握し、オフセットモータ432を制御してオフセットローラ407のシートサイズに応じた位置までオフセットローラ407をシートから離して移動させる。これにより、オフセットローラ407は、処理トレイ410上に排出されるシートの幅に応じた位置で待機して下降してシートに接触する。そして、シートの幅に対応させて予め設定された距離だけオフセット移動して、図4に示すように、シートSを側端位置決め壁416に突き当てる。
図10に示すように、画像形成装置本体500Aで画像形成動作が開始されると、CPU100は、制御部140からシート排出信号を受信したか否かをチェックする(S100)。このとき、オフセットローラ407は、搬送されてくるシートのセンタ基準に合わせた中央の待機位置で待機している。なお、オフセットローラ407がシートに接触する位置を接触位置と言い、待機位置と接触位置とは同じ場合もあり、異なる場合もある。ここでは、シートSがセンタ基準で搬送されてくるものとしているため、待機位置と接触位置とが同じである。
シート排出信号を受信した場合(S100のYES)、CPU100は、ピックアップソレノイド(433:図4)をオンにして(S110)、オフセットローラ407を引き上げる。その後、CPU100は、オフセットモータ(432:図4)を回転させて、オフセットローラ407をシートサイズに応じた接触位置へ移動させる。
次に、CPU100は、搬送モータ(431:図4)を回転させ(S120)て、搬送ローラ(405:図2、図4)をシート排出方向に回転させる。そして、最初のシートの先端が入口センサ(403:図2)を通過して入口センサ403をオンにする(S130のYES)。最初のシートは、搬送ローラ405から搬送力を受けて、排紙部(208:図1)の拘束を逃れて(S140のYES)、シート処理装置400に受け渡される。
次に、CPU100は、搬送ローラ405によりシートを処理トレイ410まで搬送し、図12の(a)に示すように、シート搬送パスPAから処理トレイ410へシートを排出させる。そして、搬送ローラ405からシートSが抜けきらないうちに、ピックアップソレノイド(433:図4)をオフさせ(S150)、オフセットローラ407を自重でシートSの上に着地させる。CPU100は、搬送モータ(431:図4)を制御して、オフセットローラ407により、下流側の所定位置に達するまで(S160のYES)シートSを排出方向に搬送して、搬送モータ431の回転を停止させる(S170)。
CPU100は、オフセットローラ407の回転が止まった時点でクランプソレノイド(434:図5)をオンし(S180)、図12の(b)に示すように、シート後端ストッパ411近傍に設置されているシートクランプ部材412を開く。この後、CPU100は、搬送モータ431を排出方向とは逆方向に回転制御して、オフセットローラ407によってシートSを上流側に引き戻し(S190)、シートの後端をシート後端ストッパ411に当接させる。
ここで、シートの後端をシート後端ストッパ411に突き当てるときのオフセットローラ407の回転量は、シート処理装置400に受け入れた際に生じるシートSの斜行を解消できる回転量に設定されている。オフセットローラ407は、シートSを上流側に引き戻すスイッチバック地点から、シート後端ストッパ411までの距離よりもシートを若干多く搬送できる回転量だけ回転する。
図11に示すように、CPU100は、画像形成装置本体500AからシートSが送られてくる度に、画像形成装置本体500Aからのシートサイズ情報を検知してシートサイズをチェックし(S200)、シート側端を側端位置決め壁416まで搬送する際のシートサイズに応じたオフセット移動量を算出する(S210)。
次に、CPU100は、図12の(c)に示すように、シャッタソレノイド441をオンして(S220)シャッタ443を上方に移動させ、シートSのオフセット移動のための搬送経路を確保する。図8の(b)に示すように、シャッタ443を上方に移動させることで、ステイプラ420の針綴じ用開口部420aが開放される。
次に、CPU100は、オフセットモータ(432:図4)を制御して、図12の(c)に示すように、オフセットローラ407を側端位置決め壁416までオフセット移動させる(S230)。オフセットローラ407の移動に伴って、オフセットローラ407に接したシートSが引き摺られて側端位置決め壁416に向かってオフセット移動する。
このとき、シートクランプ部材412は、シートSの移動の負荷とならないように上方に回動している。なお、実際には、シートクランプ部材412は上向きになっていても、オフセットローラ407やオフセットローラアーム406に干渉しないように設計されている。
オフセットローラ407は、シートSを側端位置決め壁416に突き当てた後も、シートSの上を若干滑りながら距離αだけ移動してシートSの側端を隙間無く側端位置決め壁416に当接させる。シートSの側端が側端位置決め壁416に当接した後はシートSが移動せず、オフセットローラ407だけがシートSの上面をスリップして移動する(S230)。ただし、摩擦状態によっては、このとき、側端位置決め壁416とオフセットローラ407との間で処理トレイ410からシートSが部分的に持ち上がってループを形成する場合もある。
次に、CPU100は、図13の(a)に示すように、シャッタソレノイド441をオフして(S240)、シャッタ443を下降させてシートSのステイプラユニット420の直近位置でシートSを処理トレイ410に押圧させる。
これにより、図8の(c)に示すように、シャッタ443とシートSとの隙間が塞がれて針綴じ用開口部420aが遮蔽され、処理トレイ410側から文房具や工具と言った物体が針綴じ用開口部420aに侵入できなくなる。また、オフセットローラ407により側端整合されたシートSの上面を、シャッタ443の押圧面443aで処理トレイ410方向に押さえ付けて挟持しているため、その後、図13の(a)に示すように、オフセットローラ407がシートSから離間した(S250)際に、シートSが側端位置決め壁416から離れない。側端位置決め壁416とオフセットローラ407との間に形成されたループの蹴り力を受け止めてループを側端位置決め壁416の反対側方向に解放させる。従って、ループ解放の勢いによって、側端位置決め壁416からシートが離れて、幅方向の整合不良(側端整合不良)になることを防止できる。
このようにして1枚目のシートSの整合が完了すると、CPU100は、ピックアップソレノイド(433:図4)をオンして(S250)、図13の(a)に示すように、オフセットローラ407を持ち上げる。そして、CPU100は、クランプソレノイド(434:図5)をオフして(S260)、図13の(b)に示すように、シートクランプ部材412にシートSを保持させる。これにより、1枚目のシートSの上に排出される2枚目のシートが1枚目のシートSを下流側に連れ送りすることを防止する。
次に、CPU100は、オフセットモータ(432:図4)を回転させて、持ち上げられたオフセットローラ407をそのまま、当初の待機位置であるホームポジションに復帰移動させる(S270)。
次に、CPU100は、処理トレイ410上に収容されたシートSが複写原稿の最終ページに対応した最終のシートか否かをチェックする(S280)。そして、最終のシートSに達するまで(S280のNO)、S100〜S280の処理をほぼ同様に繰り返す。
一方、CPU100が最終シートであると判断した場合(S280のYES)、処理トレイ410上に複写原稿に対応したシート束が形成されているので、ステイプル処理が選択されているか否かをチェックする(S290)。CPU100は、ステイプル処理が選択されている場合には(S290のYES)、ステイプルユニット420を作動させてシート束を綴じる(S300)。
ステイプル処理が選択されていない場合(S290のNO)、あるいはステイプル処理が完了した場合、CPU100は、シート束排出モータ(430:図5)を回転させて、図6に示すように、シートクランプ部材412でシート束SAを掴んでいるシート束排出部材413をスタックトレイ421の方に前進させて、シート束SAを排出移動させる(S310)。
シート束排出部材413が所定の前進量に達すると、CPU100は、クランプソレノイド434を作動させてシートクランプ部材412によるシート束の挟持を解除して、シート束SAをスタックトレイ421に排出する(S320)。そして、CPU100は、シート束排出モータ(430:図5)を制御して、シート束排出部材413をホームポジションに戻す(S330)。
次に、CPU100は、搬送モータ431を停止させて(S340)、搬送ローラ405およびオフセットローラ407の回転を停止させる。また、CPU100は、ピックアップソレノイド433もオフにして(S350)、オフセットローラ407を自重によって処理トレイ410に下降させる。この結果、シート処理装置400は、一連のステイプル処理を終了する。
なお、シート処理装置400は、図10、図11のフローチャートに示すRAM(またはROM)上に書かれたプログラムをCPU100が読み出しながら制御を行っている。しかし、制御プログラム上の処理をハードが行うように構成しても同様の効果が得られる。
また、シート処理装置400は、シートがセンタ基準で搬送されてくるものとしているため、オフセットローラ407の待機位置を搬送されてくるシートのセンタ基準に合わせた中央位置で待機させている。しかし、画像形成装置本体500Aからシートが片側基準で送られてくる場合、オフセットローラ407の待機位置はシートサイズに関係なくシートの片側基準位置からある一定の離れた位置にすることが望ましい。この場合においても、オフセットローラ407のオフセット移動に合わせてシャッタ443を動作させることは勿論である。
また、前述した内容で、オフセットローラ407でシートの幅方向を整合する前に、シャッタ443を上方に移動させるとしたが、オフセットローラ407でシートの幅方向を整合する動作を開始した後に、シャッタ443を上方に移動させてよいことは勿論である。
<比較例のシート処理装置>
図14は比較例のシート処理装置の部分的な構成の説明図である。図中、(a)は処理トレイおよびステイプラユニットの平面図、(b)はステイプラユニットの針綴じ用開口部の説明図、(c)はシートのループ解放の説明図である。
従来のシート処理装置は、図14の(a)に示すように、シート後端ストッパ411と側端位置決め壁416との交点にステイプラユニット420を配置している。図14の(b)に示すように、ステイプラユニット420の手前には、上反ったシートSでも確実に針綴じ用開口部420aに案内するためのステイプルガイド板602が配置されている。図14の(c)に示すように、シートSは、オフセットローラ407をシートSの上面に接触させたまま側端位置決め壁416に向かってオフセット移動させることにより、オフセットローラ407に引き摺られて側端位置決め壁416に当接する。この操作を繰り返して図14の(a)に示すように、固定のステイプラユニット420に挟み込んだシート束を形成し、その後、針綴じ設定されている場合は、シート束の一端をステイプラユニット420で針綴じする。ここまでは、上述した本実施形態とほぼ同様である。
ところが、図14の(b)に示す様に、ステイプラユニット420によるシートSの針綴じ可能枚数が増えれば増える程、ステイプルガイド板602と処理トレイ410との間隔Eが広くなる。例えば50枚綴じのステイプラ420の場合は、間隔Eが8mm程度であるが、100枚綴じのステイプルユニット420の場合は、間隔Eは16mm程度に達する。そして、上述したような物体の侵入を阻止するためには間隔Eが狭いことが望ましいが、間隔Eを狭くすると、綴じ可能枚数が減ってしまい、100枚綴じのステイプルユニット420を搭載しても100枚を針綴じできなくなる。ステイプルガイド板602と処理トレイ410の間隔Eを8mmよりも狭くすると、シートSの側端を整合する際に処理トレイ410積載枚数が50枚に近づくと、整合するシートSの上面とステイプルガイド板602の案内面が接触してしまい、側端整合されたシートの側端カールが大きい場合などは、ステイプルガイド板602とシートSとの接触抵抗が大きくなり、シートSの側端を側端位置決め壁416に当接できず、シート幅方向の整合不良(側端整合不良)になる。
また、整合したシートSが、画像形成装置500内で斜行して側端位置決め壁416に近づく位置に搬送されてきた場合、シートSの側端が側端位置決め壁416に当接した後に、オフセットローラ407がシートの上面を移動する量が増えてしまうため、シート上面で確実に滑ることができず、少なからずともシートを搬送してしまうと、図14の(c)に示すように、シートSの側端部にループDが形成されることがある。そして、オフセットローラ407が矢印B向方向に上昇してシートSから離間すると、シートSのループDは矢印C方向に解放される。そして、矢印C方向にシートのループDが解放されたとき、シートSは、ループ解放の勢いによって側端位置決め壁416から離れて、シート幅方向の整合不良(側端整合不良)になっていた。
これに対して、本実施形態のシート処理装置400は、図8の(a)に示すように、ステイプラガイド板440と処理トレイ410との間隔Eを、ステイプラユニット420の綴じ可能枚数に関係なく広く設定できる。このため、シート側端のカールが大きい場合でも、ステイプラユニット420へシートSを案内するステイプラガイド板440と整合されるシートSの上面との接触抵抗が少なくなり、シートの側端整合不良を防止できる。
<発明との対応>
シート処理装置400は、シートSを積載面に積載して処理させる処理トレイ410と、処理トレイ410に排出されたシートを前記積載面上で排出方向と交差する方向に移動させるオフセットローラ407と、前記交差する方向に移動するシートの側端に当接して側端整合させる側端位置決め壁416と、前記側端位置決め壁416によって側端整合されたシートの前記交差する方向の端部を挟み込んで処理するステイプラユニット420とを備える。処理トレイ410側から見たステイプラユニット420を覆って処理トレイ410の前記積載面まで下降可能なシャッタ443を備える。
シート処理装置400は、処理トレイ410上で前記排出方向と逆方向へ移動するシートが当接するシート後端ストッパ411を備える。オフセットローラ407は、シートを前記逆方向へ移動させてシート後端ストッパ411へ当接させた後に前記交差する方向へシートを移動させる。シャッタ443は、シート後端ストッパ411へ向かってシートが前記逆方向へ移動する領域よりも側端位置決め壁416側に配置され、オフセットローラ407によってシートが前記交差する方向に移動される際に初めて開かれる。
シート処理装置400は、シャッタ443を昇降可能に支持するシャッタガイド444、445と、シャッタ443を駆動して昇降させるシャッタソレノイド441と、シャッタソレノイド441を制御してオフセットローラ407がシートを側端位置決め壁416に当接させる以前にシャッタ443を開かせるCPU100とを備える。CPU100は、シートが側端位置決め壁416に当接した後、オフセットローラ407がシートを解放する前にシャッタ443を閉じさせる。
シート後端ストッパ411と側端位置決め壁416とは、処理トレイ410の前記積載面から起立した壁面を構成する。ステイプラユニット420は、シート後端ストッパ411の壁面と側端位置決め壁416の壁面との交点に開口部を設けて配置される。シャッタ443は、前記開口部を遮蔽した状態で、シート後端ストッパ411および側端位置決め壁416の壁面と一体化した壁面を形成する。
画像形成装置500は、シート処理装置400と、画像形成したシートをシート処理装置400に排出する画像形成装置本体500Aとを備える。
シート処理装置400は、電気的に開閉されるシャッタ443によって針綴じ用開口部420aが覆われたステイプラユニット420を用いてシート束を針綴じする。シャッタ443を開いて針綴じ用開口部420aにシートを1枚ずつ受け入れる操作を繰り返してシート束を形成した後、ステイプラユニット420を作動させて、針綴じ用開口部420aに形成されたシート束を針綴じ処理する。その後、針綴じ処理されたシート束を針綴じ用開口部420aから排出させる。
本発明の本実施形態のシート処理装置を備えた画像形成装置の概略構成の説明図である。 シート処理装置におけるシート搬送方向に沿った断面図である。 シート処理装置のシート搬送に係る駆動機構の説明図である。 シート処理装置のシート搬送機構の平面図である。 処理トレイにシートが排出された状態の説明図である。 シート束排出の説明図である。 シャッタ機構を付設したステイプラユニットの構成の説明図である。 シャッタの動作の説明図である。 シート処理装置の制御系の構成を示すブロック図である。 ステイプルモードの処理のフローチャートである。 ステイプルモードの処理のフローチャートである。 シートの後端および側端の整合手順の説明図である。 シートの後端および側端の整合手順の説明図である。 比較例のシート処理装置の部分的な構成の説明図である。
符号の説明
S シート
SA シート束
100 制御手段(CPU)
200 プリンタ部
400 シート処理装置
401 シート受け入れ部
406 オフセットローラアーム
407 移動部材(オフセットローラ)
410 処理積載部材(処理トレイ)
411 後端位置決め部材(シート後端ストッパ)
412 シートクランプ部材
416 側端位置決め部材(側端位置決め壁)
420 処理手段(ステイプラユニット)
420a 針綴じ用開口部
432 オフセットモータ
433 ピックアップソレノイド
440 ステイプラガイド板
441 駆動手段(シャッタソレノイド)
442 シャッタアーム
443 遮蔽手段(シャッタ)
443a シャッタ押圧面
444、445 案内部材(シャッタガイド)
500 画像形成装置
500A 画像形成手段(画像形成装置本体)

Claims (7)

  1. シートを積載面に積載して処理させる処理積載部材と、
    前記積載面に排出されたシートに当接して排出方向と交差する方向に移動させる移動部材と、
    前記交差する方向に移動するシートの側端に当接して側端整合させる側端位置決め部材と、
    前記側端位置決め部材によって側端整合されたシートの前記交差する方向の端部を挟み込んで処理する処理手段と、を備えたシート処理装置において、
    前記処理積載部材側から見た前記処理手段を覆って前記処理積載部材まで下降可能な遮蔽手段を備えたことを特徴とするシート処理装置。
  2. 前記処理積載部材上で前記排出方向と逆方向へ移動するシートが当接する後端位置決め部材を備え、
    前記移動部材は、シートを前記逆方向へ移動させて前記後端位置決め部材へ当接させた後に前記交差する方向へシートを移動させ、
    前記遮蔽手段は、前記後端位置決め部材へ向かってシートが前記逆方向へ移動する領域よりも前記側端位置決め部材側に配置され、前記移動部材によってシートが前記交差する方向に移動される際に開かれることを特徴とする請求項1記載のシート処理装置。
  3. 前記遮蔽手段を昇降可能に支持する案内部材と、
    前記遮蔽手段を駆動して昇降させる駆動手段と、
    前記駆動手段を制御して前記移動部材がシートを前記側端位置決め部材に当接させる以前に前記遮蔽手段を開かせる制御手段と、を備えたことを特徴とする請求項2記載のシート処理装置。
  4. 前記制御手段は、シートが前記側端位置決め部材に当接した後、前記移動部材がシートを解放する前に前記遮蔽手段を閉じさせることを特徴とする請求項3記載のシート処理装置。
  5. 前記後端位置決め部材と前記側端位置決め部材とは、前記処理積載部材の前記積載面から起立した壁面を構成し、
    前記処理手段は、前記後端位置決め部材の壁面と前記側端位置決め部材の壁面との交点に開口部を設けて配置され、
    前記遮蔽手段は、前記開口部を遮蔽した状態で、前記後端位置決め部材および前記側端位置決め部材の壁面と一体化した壁面を形成することを特徴とする請求項4記載のシート処理装置。
  6. 請求項1乃至5いずれか1項記載のシート処理装置と、
    画像形成したシートを前記シート処理装置に排出する画像形成手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  7. 電気的に開閉されるシャッタ部材によってシート束の挟み込み部が覆われたステイプラユニットを用いてシート束を針綴じするシート処理方法において、
    前記シャッタ部材を開いて前記挟み込み部にシートを1枚ずつ受け入れる操作を繰り返してシート束を形成する第1工程と、
    前記ステイプラユニットを作動させて、前記挟み込み部に形成されたシート束を針綴じ処理する第2工程と、
    前記針綴じ処理されたシート束を前記挟み込み部から排出させる第3工程と、を備えたことを特徴とするシート処理方法。
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