JP2008115946A - 真空シール機構 - Google Patents

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和章 森本
Rei Miyamoto
玲 宮本
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Abstract

【課題】真空シール機構において、封止機能が低下した場合でも、シール材の交換作業や製造装置などの交換などを要することなく、簡単確実に封止機能をリニューアルすることができるようにする。
【解決手段】この真空シール機構Sは、回転軸5の軸心方向に多層状に配設された複数個の環状のシール材20と、シール材20に対応して回転軸5の外周面に多層状に形成された複数個のシール壁30とを備える。シール材20は、ハウジング7内で回転軸5の軸心方向に変位可能に組み付けられたシールホルダ40に保持されている。シールホルダ40をハウジング7内で変位させると、それまで封止機能を発揮していたシール材20a・20cとシール壁30a・30cとが接触状態から非接触状態となって、その役目を終えるとともに、これとは別のシール材20b・20dとシール壁30b・30dとが非接触状態から接触状態となって、新たな封止機能が発揮される。
【選択図】図2

Description

本発明は、真空環境と大気環境との間に配置された回転軸と、該回転軸を回転自在に軸支するハウジングとを含む動力伝達機構に適用され、これら回転軸とハウジングとの対向隙間を封止して、真空環境への大気や塵埃の流入を防ぐ真空シール機構に関する。この真空シール機構は、真空環境下で半導体ウエハや液晶基板等を取り扱うロボットや製造装置などの動力伝達機構に適用される。
この種の真空シール機構の従来例としては、例えば特許文献1や特許文献2などを挙げることができる。特許文献1には、回転軸とこれを囲むハウジングとの間に、接触式のリング形のシール材を配した真空シール機構が開示されている。特許文献2には、環状溝形のガスケットと、環状溝内に内装され回転軸に対して接圧するバネ部とを具備するシール材を用いた真空シール機構が開示されている。
特開2004−84920号公報 特開2004−36897号公報
上述のような接触式のリング形のシール材を要素とする真空シール機構では、経年劣化によって封止機能が低下することが避けられない。つまり、回転軸に接触するシール材の部分(リップ部分)が摩耗痩せしたり、回転軸が摩耗痩せしたりすることが避けられず、概ね数ヶ月から数年で封止機能(気密保持機能)が低下しやすい。このように封止機能が低下すると、真空環境を所定の真空圧に保つことが困難となり、シール材の交換が必要となるため、製造装置の稼働率や生産効率が低下する。最悪のケースでは、真空シール機構が組み込まれた製造装置自体やウエハ搬送用ロボット自体の交換が必要となる。
加えて、この種の真空シール機構では、突発的に封止機能が損なわれる場合もあり、このような場合にも、シール材の交換作業が不可避となって、稼働率や生産効率の低下を招いていた。
本発明は、以上のような問題点を解決するためになされたものであり、封止機能が低下した場合でも、真空シール機構をシール材の交換作業や製造装置などの交換などを要することなく、簡単確実に封止機能をリニューアルすることが可能であり、したがって、メンテナンスの回数を減らして、稼働率の向上を図り、以って生産効率の向上に貢献することができる真空シール機構を提供することにある。
本発明の他の目的は、真空環境の真空圧を大きく変化させることなく、封止機能をリニューアルすることができる真空シール機構を提供することにある。
請求項1記載の本発明は、真空環境と大気環境との間に配置された回転軸と、該回転軸を回転自在に支持するハウジングとを含む動力伝達機構に適用され、これら回転軸とハウジングとの対向隙間を封止して、真空環境への大気や塵埃の流入を防ぐ真空シール機構を対象とする。この真空シール機構は、前記回転軸の軸心方向に多層状に配設された複数個の環状のシール材と、前記シール材に対応して前記回転軸の外周面に多層状に形成された複数個のシール壁とで構成されており、これらシール材とシール壁とが接触状態となることで封止機能が発揮されるようになっている。全てのシール材は、前記ハウジング内で回転軸の軸心方向に変位可能に組み付けられたシールホルダに保持されている。
そして、前記シールホルダをハウジング内で回転軸の軸心方向に変位させることにより、いずれかのシール材とシール壁とが接触状態から非接触状態となるとともに、これとは別のシール材とシール壁とが非接触状態から接触状態となって、封止機能をリニューアルできるように構成されていることを特徴とする。
具体的には、請求項2記載の本発明のように、前記シール材は、初期状態において封止機能を発揮する第1シールグループと、リニューアル時に封止機能を発揮する第2シールグループとで構成されており、前記シール壁は、初期状態において第1シールグループを構成するシール材と接触状態となる第1シールセグメントと、リニューアル時において第2シールグループを構成するシール材と接触状態となる第2シールセグメントとで構成されており、前記シールホルダは、第1シールグループと第1シールセグメントに由来する封止機能が発揮される第1シール位置と、第2シールグループと第2シールセグメントに由来する封止機能が発揮される第2シール位置との間で、前記回転軸の軸心方向に沿ってハウジング内で変位可能に構成されている形態を採ることができる。
請求項3記載の本発明のように、前記シールホルダには、第1シールグループを構成するシール材と、第2シールグループを構成するシール材とが、回転軸の軸心方向に交互に多層状に配設されており、前記回転軸の外周面には、第1シールセグメントを構成するシール壁と、第2シールセグメントを構成するシール壁とが、その軸心方向に交互に形成されており、これら第1および第2シールセグメントを構成するシール壁の間には、凹溝が刻設されており、前記シールホルダが第1シール位置にあるとき、第2シールグループを構成するシール材は、前記凹溝に対峙する位置にあって、前記回転軸の外周面と非接触状態にあり、前記シールホルダを第1シール位置から第2シール位置に変位させたとき、第1シールグループを構成するシール材が、前記凹溝に対峙する位置に移動するように構成することができる。
請求項1記載の本発明においては、シールホルダをハウジング内で回転軸の軸心方向に変位させると、それまで封止機能を発揮していたシール材とシール壁とが接触状態から非接触状態となって、その役目を終えるとともに、これとは別のシール材とシール壁とが非接触状態から接触状態となって、新たな封止機能が発揮されるようにした。つまり、シールホルダをハウジング内で回転軸の軸心方向に変位させると、それまで非接触状態にあったシール材とシール壁とが接触状態となって、封止機能がリニューアルされるようにした。
このように本発明に係る真空シール機構によれば、シール材の交換作業や、当該真空シール機構が適用された製造装置などの交換作業などを要することなく、簡単確実に封止機能をリニューアルすることができるため、シール材の交換作業、すなわちメンテナンスの作業回数を減らして、製造装置等の稼働率の向上を図り、生産効率の向上に貢献することができる。
また、何らかの原因により突発的に封止機能が損なわれた場合でも、シールホルダをハウジング内で回転軸の軸心方向に変位させるだけで、封止機能を直ちにリニューアルすることができ、したがって、この点でも稼働率の低下を抑えて、生産効率の向上に貢献できる。
請求項2記載の本発明のように、シール材を、第1と第2の二種のシールグループで構成し、これに応じてシール壁を第1と第2の二種のシールセグメントで構成していると、真空シール機能の寿命を倍増することができる。これにより、メンテナンスの回数を半減化することができるので、製造装置等の稼働率の向上に貢献できる。
請求項3記載の本発明においては、第1および第2シールセグメントを構成するシール壁の間に凹溝を刻設して、シールホルダが第1シール位置にあるときには、第2シールグループを構成するシール材が凹溝に対峙する位置にあるようにした。これによれば、初期状態においては、当該第2シールグループを構成するシール材は回転軸と非接触状態にあるため、摩耗痩せなどの形状変化は生じず、したがってリニューアル時における封止機能が良好に発揮される。また、リニューアル時においては、第1シールグループを構成するシール材が、凹溝に対峙する位置に存するように、つまり、使用済みのシール材は凹溝内内に位置するようにしたので、使用済みのシール材から塵埃が撒き散らされる不具合も生じない。
また、第1シールグループを構成するシール材と、第2シールグループを構成するシール材とを回転軸の軸心方向に交互に配設するとともに、第1シールセグメントを構成するシール壁と、第2シールセグメントを構成するシール壁とを、回転軸の軸心方向に交互に形成したので、シールホルダの変位操作時において、第1シールグループを構成するシール材と第1シールセグメントを構成するシール壁との接触状態を保ちつつ、第2シールグループを構成するシール材と第2シールセグメントを構成するシール壁とを接触させて、封止機能をリニューアルすることができる。したがって、真空環境の真空圧を大きく変化させることなく、封止機能をリニューアルすることができる。
以下に、本発明に係る真空シール機構を、半導体ウエハを搬送対象とする搬送用ロボットの動力伝達機構に適用した実施形態について、図面を参照して説明する。図1は動力伝達機構の断面図、図2は要部の拡大図であって、初期状態における真空シール機構の状態を示している。図3は要部の拡大図であって、リニューアル時における真空シール機構の状態を示している。
図1において、真空環境(V)側を上方、大気環境(A)側を下方として説明する。符号2は真空チャンバーのベース壁を示す。このベース壁2は、前記上方の真空環境(V)と下方の大気環境(A)とを仕切る隔壁であり、これら二つの環境(V)(A)の間を跨ぐように動力伝達機構1が設置されている。動力伝達機構1は、大気環境(A)側に設置されたモータ3の動力を真空環境(V)側の駆動軸4に伝達するものであり、真空環境(V)と大気環境(A)との間に跨って配置された回転軸5と、この回転軸5を回転自在に支持するハウジング7とを備える。
ハウジング7は、中空円筒状の本体部8と、該本体部8の外周面から外方向に張り出し形成されたフランジ壁9とを備える厚肉の金属成形品であり、本体部8がベース壁2に開設された通孔2aに上方より差込み装着されるとともに、フランジ壁9の下面がベース壁2の開口縁に受け止められた抜け止め姿勢で、不図示のねじによりベース壁2に締結固定されている。両者7・2の対向隙間は、ベース壁2の開口上縁に埋設されたOリング状のシール体10で封止されている。
ハウジング7の下端には、その下方開口を塞ぐように底板11が固定されており、この底板11にモータ3が装着されている。モータ3は、所謂減速装置12付きのモータであり、モータ3の出力は、その上部に装着された減速装置12を介して、ハウジング7内の回転軸5に伝達される。図1において、符号13は、ハウジング7の上方開口を塞ぐための天板を示しており、回転軸5の上端に装着された駆動軸4は、この天板13の開口縁に形成された環状溝13aに筒状のリブ4aが係合することで、常に回転軸5と同心位置で回転する。
ハウジング7の本体部8と回転軸5との間には、該本体部8の内壁面と回転軸5の外周面との対向隙間を封止して、真空環境(V)への大気や塵埃の流入を防ぐための真空シール機構Sが設けられている。この真空シール機構Sは、回転軸5の軸心方向、すなわち上下方向に積層状に配設された複数個(本実施形態では4個)のシール材20(20a・20b・20c・20d)と、これらシール材20(20a・20b・20c・20d)に対応して回転軸5の外周面に形成された複数個(本実施形態では4個)のシール壁30(30a・30b・30c・30d)と、これら四つのシール材20(20a・20b・20c・20d)を保持するシールホルダ40と、シールホルダ40を上下方向(回転軸5の軸心方向)に移動させるための操作部材45とで構成される。そして、シール材20とシール壁30とが接触状態となることで、より詳しくは、シール材20がシール壁30に圧接状態となることで、封止機能が発揮される。
図1乃至図3に示すように、各シール材20(20a・20b・20c・20d)は、全体がOリング状に形成され、軟性合成樹脂製で断面が略U字溝状に構成され、内側に弾性材が嵌入される。該弾性材は、U字を構成する軸心側のリップ21a(図3参照)を軸心方向の付勢力、すなわちシール壁30に圧接する方向の付勢力を与える。これら四つのシール材(20a・20b・20c・20d)は、U字の開放側の溝が、大気環境(A)の方向(下方)に向くような横臥姿勢でシールホルダ45に固定される。
ハウジング7の内部には、内径寸法の大きな段差部15が形成されており、この段差部15にシールホルダ40が上下動可能に装着されている。シールホルダ40は、底壁42に回転軸5の挿通を許す大きな開口を有する円筒状の金属成形品であり、円筒41の内部に、四つのシール材20(20a・20b・20c・20d)が多層状(上下直列状)に組み付けられている。
より詳しくは、大気環境側の最下部に位置するシール材20dは、底壁42の内壁面に固定されている。他の3つのシール材(20a・20b・20c)は、シールホルダ40の円筒41の内部に内嵌状に装着された円リング状の装着片43に保持された状態で、円筒41の内部に積み重ねられている。
図1において、符号17は金属製のフレキベローズを示す。このベローズ17は、ハウジング7の段差部15の上向きに指向する下端面15aと、シールホルダ40の下面40aとの間に配設されて、シールホルダ40の外周面とハウジング7の段差部15の内壁面との対向間隙を封止して、その密封性を確保する。図2および図3に示すように、ベローズ17は、シールホルダ40の上下移動に追従して伸縮変形する。
図2に示すように、操作部材45は、底板11を貫通するとともにハウジング7の内部を通って、上下方向に真っ直ぐに伸びる長棒状の操作片46と、該操作片46の上端から内方向に折り曲げられてシールホルダ40に連結されるリンク片47とからなるL字状の棒体であり、操作片46の下端には操作用の把持片48が装着されている。なお、把持片48は上昇端位置または下降端位置で固定できる構成としている。また、操作部材45とハウジング7の間、および、シールホルダ40とハウジング7との間には図示しないシール材が適宜配置される。そして、図2に示すような初期状態から把持片48を掴んで操作片45を引き下げることで、図3に示すようにハウジング7内でシールホルダ40を下方に変位移動させることができる。
以下においては、図2に示すように、ハウジング7内でシールホルダ40が上方に存する初期状態を第1シール位置、図3に示すように、操作部材45を引き下げることにより、ハウジング7内でシールホルダ40が下方に移動した状態を第2シール位置とする。
図2および図3に示すように、これらシール材20に対応して、回転軸5の外周面には、シール壁30と凹溝31とが形成されている。詳しくは、真空環境(A)側となる最上部から順に、シール材20(20a・20b・20c・20d)に対応してシール壁30(30a・30b・30c・30d)が形成されている。シール壁30aとシール壁30bとの間、およびシール壁30cとシール壁30dとの間には、環状の凹溝31(31a・30b)が刻設されている。
これらシール材20およびシール壁30は、図2に示すような初期状態において、つまりシールホルダ40が第1シール位置にあるときに封止機能を発揮する第1シールグループおよび第1シールセグメントと、図3に示すようにシールホルダ40が第2シール位置にあるときに封止機能を発揮する第2シールグループおよび第2シールセグメントとで構成される。
具体的には、シール材20a・20cが第1シールグループに属し、シール壁30a・30cが第1シールセグメントに属している。そして、図2に示すように、これらシール材20aとシール壁30a、およびシール材20cとシール壁30cとが接触状態となることで、初期状態において封止機能が発揮される。
また、シール材20b・20dが第2シールグループに属し、シール壁30b・30dが第2シールセグメントに属している。そして、これらシール材20bとシール壁30b、およびシール材20dとシール壁30dとが、操作部材45の下方への操作後に接触状態となることで、新たな封止機能が発揮されるようになっている。つまり、ハウジング7内でシールホルダ40が、第1シール位置(図2)から第2シール位置(図3)に変位することで、封止機能がリニューアルされるようになっている。
より詳しく見てみると、シールホルダ40には、第1シールグループを構成するシール材(20a・20c)と、第2シールグループを構成するシール材(20b・20d)とが、回転軸5の軸心方向に交互に多層状に配設されている。また、回転軸5の外周面には、第1シールセグメントを構成するシール壁(30a・30c)と、第2シールセグメントを構成するシール壁(30b・30d)とが、その軸心方向に交互に多層状に形成されている。そして、これら第1および第2シールセグメントを構成するシール壁(30a・30b)、(30c・30d)の間には、凹溝31(31a・31b)が刻設されている。
次に、以上のような構成からなる真空シール機構Sの封止機能のリニューアル操作について説明する。
図1および図2に示す初期状態においては、シールホルダ40は第1シール位置にあり、第1シールグループに属するシール材20a・20cと、第1シールセグメントに属するシール壁30a・30cとが接触状態にあり、これらにより真空シール機構Sの封止機能が発揮される。つまり、シール材20a・20cのリップ21a(図3参照)が弾性材の付勢力を受けて、対向するシール壁30a・30cに圧接することで、真空シール機構Sの封止機能が発揮される。
また、図1および図2の初期状態では、第2シールグループに属するシール材20b・20dは、凹溝31a・31bに対峙する位置にあって、回転軸5の外周面と非接触状態にある。このため、初期状態において、第2シールグループ・セグメントに属するシール材20b・20dやシール壁30b・30dが摩耗痩せすることはない。
以上のような初期状態において、第1シールグループ・セグメントに属するシール材20a・20cやシール壁30a・30cが経年劣化(摩耗)することにより、真空シール機構Sの封止機能が低下すると、図3に示すように、操作部材45を下方に引き下げて、シールホルダ40を第1シール位置から第2シール位置に変位させて、封止機能をリニューアルする。尤も、何らかの突発的な事故により、封止機能が低下した場合にも、シールホルダ40を第2シール位置に変位させて、封止機能をリニューアルすることができる。
つまり、シールホルダ40を第2シール位置に変位させると、初期状態において封止機能を発揮していた第1シールグループ・セグメントに属するシール材20a・20cとシール壁30a・30cとが接触状態から非接触状態となって、その役目を終えるとともに、図3に示すように、第2シールグループ・セグメントに属するシール材20b・20dとシール壁30b・30dが非接触状態から接触状態となって、新たな封止機能が発揮される。このとき、第1シールグループに属しているシール材20aが凹溝31aに対峙する位置に移動し、シール材20cが凹溝31bに対峙する位置に移動する。
なお、シールホルダ40の下方への移動操作に伴って、ベローズ17は、その上下の長さ寸法が小さくなる方向に圧縮状に変形される。
以上のように、本実施形態の真空シール機構Sによれば、シールホルダ40をハウジング7内で下方に変位させると、それまで封止機能を発揮していたシール材20a・20cとシール壁30a・30cとが接触状態から非接触状態となって、その役目を終えるとともに、これとは別のシール材20b・20dとシール壁30b・30dとが非接触状態から接触状態となって、新たな封止機能が発揮されるようにした。したがって、この真空シール機構Sによれば、シール材20の交換作業や、動力伝達機構1などの交換作業など要することなく、大気環境(A)側から操作部材45を操作するだけで、簡単確実に封止機能をリニューアルすることができるため、シール材20の交換作業、すなわちメンテナンスの作業回数を減らして、半導体製造装置の稼働率の向上を図り、以って生産効率の向上に貢献することができる。
また、何らかの原因により突発的に封止機能が損なわれた場合でも、シールホルダ40をハウジング7内で下方に変位させるだけで、封止機能をリニューアルすることができ、したがって、この点でもメンテナンスの回数を減らして、生産効率の向上に貢献できる。
シール材20を、第1と第2の二種のシールグループ(20a・20c)(20b・20d)で構成し、これに応じてシール壁30を第1と第2の二種のシールセグメント(30a・30c)(30b・30d)で構成していると、真空シール機能Sの寿命を倍増することができる。これにより、メンテナンスの回数を半減化することができるので、半導体製造装置の稼働率の向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、シール壁(30a・30b)の間に凹溝(31a)を刻設し、シール壁(30c・30d)の間に凹溝(31b)を刻設し、図2に示すように、シールホルダ40が第1シール位置にあるときには、第2シールグループを構成するシール材(20b・20d)が凹溝(31a・31b)に対峙する位置にあるようにした。これによれば、初期状態においては、当該第2シールグループを構成するシール材(20b・20d)は回転軸5と非接触状態にあるため、摩耗痩せなどの形状変化は生じず、したがってリニューアル時における封止機能が良好に発揮される。また、リニューアル時においては、第1シールグループを構成するシール材(20a・20c)が、凹溝(31a・31b)に対峙する位置に存するように、つまり、使用済みのシール材(20a・20c)は凹溝(31a・31b)内に位置するので、使用済みのシール材(20a・20c)から塵埃が撒き散らされる不具合も生じない。
第1シールグループを構成するシール材(20a・20c)と、第2シールグループを構成するシール材(20b・20d)とを回転軸5の軸心方向に交互に配設するとともに、第1シールセグメントを構成するシール壁(30a・30c)と、第2シールセグメントを構成するシール壁(30b・30d)とを、回転軸5の軸心方向に交互に形成したので、シールホルダ40の変位操作時において、第1シールグループを構成するシール材(20a・20c)と第1シールセグメントを構成するシール壁(30a・30c)との接触状態を保ちつつ、第2シール部ループを構成するシール材(20b・20d)と第2シールセグメントを構成するシール壁(30b・30d)とを接触させて、封止機能をリニューアルすることができる。したがって、真空環境(V)の真空圧を大きく変化させることなく、封止機能をリニューアルすることができる。
上記実施形態においては、操作部材45を引き下げ操作することで、シールホルダ40を下方に移動させて、封止機能をリニューアルできるようにしていたが、本発明はこれに限らず、例えば、操作部材45にアクチュエーターで構成した移動機構と連結し、該アクチュエーターを操作手段と接続して、該移動機構をハウジング7内または外に組み付けて、操作ボタン等の操作手段により遠隔操作で移動機構を駆動させることにより、ハウジング7内でシールホルダ40を下方に移動させる構成としてもよい。このように構成することで、別の場所からリニューアルが簡単に行える。また、アクチュエーターを制御手段と接続することで、定期交換の時期がきたときに自動的にリニューアルさせることも可能となる。また、本実施例では4つのシール材を用いたが5つ以上で構成して、2つのシールグループに構成してもよい。こうすることで、シール作用をさらに高めることができる。また、3つ以上のシールグループと3つ以上のシール壁を構成して、3段以上に切り換える構成としてもよい。こうすることで、シールの交換時期をさらに延ばすことが可能となる。また、本実施例ではシール材を交互に配置したが、2つのシールグループを上下に分けて、操作部材45を上方または下方に移動させて切り換える構成であってもよい。
本発明に係る真空シール機構が組み込まれた動力伝達機構の断面図である。 本発明に係る真空シール機構の要部の拡大図であって、初期状態における真空シール機構の状態を示している。 本発明に係る真空シール機構の要部の拡大図であって、リニューアル時における真空シール機構の状態を示している。
符号の説明
1 動力伝達機構
5 回転軸
7 ハウジング
20(20a〜20d) シール材
30(30a〜30d) シール壁
31(31a・31b) 凹溝
40 ハウジング
S 真空シール機構
V 真空環境
A 大気環境

Claims (3)

  1. 真空環境と大気環境との間に配置された回転軸と、該回転軸を回転自在に支持するハウジングとを含む動力伝達機構に適用され、これら回転軸とハウジングとの対向隙間を封止して、真空環境への大気や塵埃の流入を防ぐ真空シール機構であって、
    前記真空シール機構は、前記回転軸の軸心方向に多層状に配設された複数個の環状のシール材と、前記シール材に対応して前記回転軸の外周面に多層状に形成された複数個のシール壁とで構成されており、これらシール材とシール壁とが接触状態となることで封止機能が発揮されるようになっており、
    全てのシール材は、前記ハウジング内で回転軸の軸心方向に変位可能に組み付けられたシールホルダに保持されており、
    前記シールホルダをハウジング内で回転軸の軸心方向に変位させることにより、いずれかのシール材とシール壁とが接触状態から非接触状態となるとともに、これとは別のシール材とシール壁とが非接触状態から接触状態となって、封止機能をリニューアルできるように構成されていることを特徴とする真空シール機構。
  2. 前記シール材は、初期状態において封止機能を発揮する第1シールグループと、リニューアル時に封止機能を発揮する第2シールグループとで構成されており、
    前記シール壁は、初期状態において第1シールグループを構成するシール材と接触状態となる第1シールセグメントと、リニューアル時において第2シールグループを構成するシール材と接触状態となる第2シールセグメントとで構成されており、
    前記シールホルダは、第1シールグループと第1シールセグメントに由来する封止機能が発揮される第1シール位置と、第2シールグループと第2シールセグメントに由来する封止機能が発揮される第2シール位置との間で、前記回転軸の軸心方向に沿ってハウジング内で変位可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の真空シール機構。
  3. 前記シールホルダには、第1シールグループを構成するシール材と、第2シールグループを構成するシール材とが、回転軸の軸心方向に交互に多層状に配設されており、
    前記回転軸の外周面には、第1シールセグメントを構成するシール壁と、第2シールセグメントを構成するシール壁とが、その軸心方向に交互に形成されており、これら第1および第2シールセグメントを構成するシール壁の間には、凹溝が刻設されており、
    前記シールホルダが第1シール位置にあるとき、第2シールグループを構成するシール材は、前記凹溝に対峙する位置にあって、前記回転軸の外周面と非接触状態にあり、
    前記シールホルダを第1シール位置から第2シール位置に変位させたとき、第1シールグループを構成するシール材が、前記凹溝に対峙する位置に移動するようになっている請求項2記載の真空シール機構。
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