JP2008114238A - 円すいころの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】品質の良好な円すいころを安定して製造可能とする事により、歩留り向上によるコスト低減を可能にすると共に、円すいころの転動面の転がり疲れ寿命を向上させられる製造方法を実現する。
【解決手段】前素材6から得た、円柱状の素材15の軸方向一端面の中央部に第一のパンチ17の先端面を押し付ける事により、この軸方向一端面の中央部に軸方向に凹んだ凹部16を形成して、中間素材19とする。次いで、この中間素材19を、成形用ダイス20の成形孔21内に、第二のパンチ22により押し込む事により、余肉を上記凹部16に逃がしつつ上記中間素材19の外周面を、外径が軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる方向に傾斜した円すい凸面とする。
【選択図】図1

Description

この発明は、各種回転支持部分に組み込む円すいころ軸受を構成する、円すいころの製造方法の改良に関する。具体的には、品質の良好な円すいころを安定して製造可能とする事により、歩留り向上によるコスト低減を可能にすると共に、円すいころの転動面の転がり疲れ寿命を向上させられる製造方法を実現するものである。
工作機械、産業機械等、大きなラジアル荷重及びスラスト荷重が加わる回転支持部に組み込む転がり軸受として、各種構造の円すいころ軸受が広く使用されている。この様な円すいころ軸受を構成する円すいころの転動面の直径(外径)は、軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる。この様な円すいころの製造方法に就いては、例えば特許文献1に記載される等により従来から知られている。図4は、従来から知られている製造方法により、素材を円すいころに加工する工程の途中段階を示している。この工程では、軸方向に関して外径が変化しない円柱状の素材を、成形ダイス1に設けた成形孔2内に、パンチ3により押し込む。この成形孔2の内周面は、奥部に向かう程内径が小さくなる方向に傾斜している。従来方法の場合、上記素材として、その外径が、得るべき円すいころの大径側端部の外径よりも小さい(ほぼ小径側端部の外径に近い)ものを使用していた。
上記素材を上記成形孔2内に押し込むと、この素材が軸方向に圧縮されつつ径方向に拡がり、この成形孔2内に充満して、中間素材4となる。上記素材の体積は、造られる円すいころに欠肉部が生じない様にすべく、造るべき円すいころの体積よりも少し多めにしている。従って、上記中間素材4の一部で上記成形ダイス1の端面と上記パンチ3の端面との間部分に、鍔状の余肉部5が形成される。この余肉部5は、上記中間素材4の外周面(転動面)に切削加工乃至研削加工を施して円すいころとする過程で削り取る。
上述の様な、従来の円すいころの製造方法には、次の(1)(2)の様な、改良すべき点がある。
(1) 上記成形孔2内での上記素材の姿勢が安定せず、得られる中間素材4の品質が安定しない。
(2) 得られる円すいころの転動面部分で金属のファイバーフローが切断され、この転動面部分の転がり疲れ寿命を確保する面から不利になる。
以下、上記(1)(2)のそれぞれに就いて説明する。
従来の製造方法の場合には、素材の外径が上記成形孔2の開口部の内径よりも小さい為、この成形孔2の中心軸と上記素材の中心軸とを一致させたままにしにくく、上記(1) に記載した様に、上記成形孔2内でこの素材の姿勢が安定しない。特に、長尺な線材を所定長さに切断してこの素材を得る際に、切断面が歪んでいたりすると、この素材の中心軸と上記成形孔2の中心軸とのずれが大きくなる(この成形孔2内で素材が倒れ易くなる)。この結果、この成形孔2内でこの素材を押し潰した結果得られる、上記中間素材4の形状が不安定になる。具体的には、上記余肉部5の形状が円周方向に関して非対象になる程度が著しくなり、この余肉部5を削り取る手間が面倒になったり、削り取った後に表れる転動面の品質が不良になる等の問題を生じる。
又、従来の製造方法の場合には、上記中間素材4を得た後、図5の(A)→(B)に示す様に、この中間素材4の外径側端部外周面から鍔状に突出する、上記余肉部5を削り取る。金属材の内部には、ファイバーフロー(或いはメタルフロー)と呼ばれる、繊維の如き、均質な金属組織が所定方向に連続した状態の部分が存在する。この様なファイバーフローは、上記素材の段階では、この素材の軸方向に存在するが、上記中間素材4を加工する過程で、その一部が上記余肉部5内に屈曲した状態ではみ出す。そして、この様に余肉部5にはみ出したファイバーフローは、上記余肉部5を削り取る過程で切断される。更に、この余肉部5を削り取った部分で、ファイバーフローが、転動面に対し直角に近い方向に存在する。この様な、ファイバーフローが切断され、しかも転動面に対し直角に近い方向に存在する部分では、この転動面の転がり疲れ寿命が、他の部分に比べて劣ってしまう。円すいころ全体としての転がり疲れ寿命は、最も低い部分の転がり疲れ寿命で決定されるので、上述の様に、転動面の一部でも転がり疲れ寿命が劣る事は、上記円すいころ全体、延てはこの円すいころを組み込んだ円すいころ軸受全体としての耐久性を確保する面から好ましくない。
特開平9−76029号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、品質の良好な円すいころを安定して製造可能とする事により、歩留り向上によるコスト低減を可能にすると共に、円すいころの転動面の転がり疲れ寿命を向上させられる製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明の円すいころの製造方法は、外径が軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる円すいころの製造方法であって、凹部加工工程と円すい面加工工程とを備える。
このうちの凹部加工工程では、素材の軸方向一端面の中央部に第一のパンチの先端面を押し付ける。この素材は、円柱状で、軸方向一端部から他端部まで外径が一定で、造るべき円すいころの軸方向一端部の外径よりも大きな外径を有するものとする。そして、上記素材の軸方向一端面の中央部に軸方向に凹んだ凹部を形成して、中間素材とする。
又、上記円すい面加工工程では、成形ダイスを用意する。この成形ダイスは、奥部に向かう程内径が小さくなる方向に内周面が傾斜した成形孔を備えたものとし、上記中間素材をこの成形孔内に、第二のパンチにより押し込む。そして、余肉を上記凹部に逃がしつつこの中間素材の外周面を、外径が軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる方向に傾斜させる。
上述の様な本発明の円すいころの製造方法を実施する場合に、好ましくは、請求項2に記載した様に、長尺材(断面円形の線材)を所定長さに切断する事により得られた、軸方向両端部外周縁が尖った前素材に、予備加工工程による加工を施す。この予備加工工程では、上記前素材を、予備ダイスに設けた保持孔に内嵌する。この保持孔は、内径が開口部から奥部までこの前素材の外径と一致したまま変化せず、内周面と奥端面との連続部を凹曲面により連続させたものとする。上記予備加工工程では、上記前素材をこの様な保持孔に内嵌してから、予備パンチにより上記前素材をこの保持孔に押し込む。そして、上記前素材の軸方向他端部外周縁部に凸曲面を形成して、上記素材とする。
又、上述の様な本発明の円すいころの製造方法を実施する場合に、好ましくは、請求項3に記載した様に、上記素材として、その外径が、造るべき円すいころの軸方向一端部(小径側端部)の外径よりも大きく、同じく他端部(大径側端部)の外径以下の(他端部の外径と同じか僅かに小さい)ものを使用する。要するに、この他端部の外径と上記素材の外径との差が、この素材の外径と上記軸方向一端部の外径との差よりも小さいもの(大径側端部の外径に近い外径を有するもの)を使用する。
上述の様に構成する本発明の円すいころの製造方法によれば、品質の良好な円すいころを安定して製造する事ができ、歩留り向上によるコスト低減を図れるだけでなく、円すいころの転動面の転がり疲れ寿命を向上させられる。
先ず、素材乃至中間素材の姿勢を安定させ易く、これら素材乃至中間素材の加工状態を安定させられる為、中間素材乃至円すいころの品質を安定させられる。又、余肉に関して、中間素材の外周面に削り取るべき鍔状の部分として突出する事がないので、仕上の為の切削乃至研削加工を容易にできると共に、材料の歩留り向上を図れる。この為、不良品の発生を抑える事による歩留り向上と合わせて、製造コストの低減を図れる。
更に、上記仕上の際に、中間素材の外周面に突出した鍔状の部分を削り取る事がないので、得られる円すいころの転動面で、ファイバーフローが切断される事がない。この為、この転動面の一部の転がり疲れ寿命が他の部分よりも劣る事を防止して、円すいころ全体としての耐久性向上を図れる。
又、請求項2に記載した様に、前素材に予備加工工程による加工を施して上記素材とすれば、良質の素材を得て、この素材から造られる中間素材、延ては円すいころの品質をより安定させる事ができる。
更に、請求項3に記載した様に上記素材の外径を規制すれば、円すい面加工工程での上記中間素材の姿勢を安定させて、この中間素材の外周面を円すい凸面とする加工を、より安定した状態で行なえる。
図1〜3は、本発明の実施の形態の1例を示している。本発明の製造方法を実施する場合、先ず、長尺材(断面円形の線材)を所定長さに切断する事により前素材6を得る。この前素材6を得る為の切断方法は、特に問わない。バイト、鋸の如きカッタ、或いはレーザカッタ等を使用できる。何れの方法により切断した場合でも、上記前素材6の両端部外周縁には、尖った(断面の曲率半径が極端に小さな)エッジが存在する。そこで、この前素材6の両端部外周縁のうちの一方(図1の下方)の端部外周縁を丸める(断面の曲率半径を大きくする)、予備加工を施す。尚、図1の上下方向は、実施状態での上下方向と一致する為、以下の説明では、上下位置関係に就いて、図1に沿って表す。
上記予備加工工程では、上記前素材6を、図1の(A)に示す様に、予備ダイス7に設けた保持孔8に内嵌する。この保持孔8の内径は、奥端部及び開口縁部を除き一定である。即ち、この保持孔8の奥端部には、断面形状が四分の一円弧状の凹曲面部9を、全周に亙って形成している。又、上記保持孔8の上端開口周縁部には、この保持孔8内に上記前素材6を挿入し易くする為の面取り部(図示省略)を設けている。この保持孔8の残り大部分、即ち、この面取り部と上記凹曲面部9との間部分は、内径が上記前素材6の外径と一致したまま変化しない円筒面としている。更に、上記保持孔8の下端部に位置する奥端面10は、この保持孔8の中心軸に対し直交する平坦面としている。
上記予備加工工程では、上記前素材6を上述の様な保持孔8に内嵌してから、予備パンチ11の先端部をこの保持孔8内に押し込む。そして、この予備パンチ11の先端面(下端面)を上記前素材6の上端面に突き当てて、図1の(B)に示す様に、この前素材6を上記保持孔8内に強く押し込む。この押し付けに伴って、この前素材6の下端部外周縁が上記凹曲面部9に押し付けられて塑性変形すると同時に、前記切断時に生じた、軸方向両端面の歪みを矯正する(滑らかな平坦面にする)。この歪みを矯正する為に、上記奥端面10及び上記予備パンチ11の先端面は、滑らかな平坦面としている。図示の例では、次述する凹部加工工程で、素材15の片面中央部に円形凹部13を形成する為、上記予備ダイス7の中央部にカウンターパンチ14を設置している。このカウンターパンチ14の先端面(上端面)は滑らかな平坦面である。上記予備加工工程により、特許請求の範囲に記載した軸方向他端部外周縁部に相当する下端部外周縁部に、断面形状が四分の一円弧状の凸曲面部(R面取り部)12が形成された、素材15が得られる。
この様にして得た素材15は、図1の(C)に示した凹部加工工程で、下端面に上記円形凹部13を、上端面に凹部16を、それぞれ形成する。この凹部加工工程では、上記カウンターパンチ14を少し上昇させて、このカウンターパンチ14の上端面を上記保持孔8の奥端面10よりも少しだけ上方に位置させると共に、この保持孔8内に第一のパンチ17を押し込む。この第一のパンチ17の先端面(下端面)中央部には、円すい台状の成形用凸部18を設けている。上記凹部加工工程では、上記カウンターパンチ14を上記位置に固定した状態のまま、上記第一のパンチ17を下方に向け強く押圧する。尚、図示の例では、図1の(A)(B)の予備加工工程で使用したカウンターパンチ14を、そのまま上記凹部加工工程で使用している。但し、上記予備加工工程からこの凹部加工工程の間で、上記素材15を別のダイスに移動させ、この凹部加工工程で使用するカウンターパンチとして、その上端部を、外周縁に面取り部を形成した円すい台状としたものを使用する事もできる。この様に、予備加工工程と凹部加工工程とで使用するカウンターパンチを異ならせれば、この凹部加工工程で上記凹部16と共に形成する、前記円形凹部13の形状の自由度を高められる。
この様にして行なう、上記凹部加工工程により、上記素材15の軸方向一端面である上端面の中央部に、軸方向に凹んだ上記凹部16を、下面中央部に上記円形凹部13を、それぞれ形成して、中間素材19とする。これら凹部16及び円形凹部13は一般的な円すいころに見られる様に、完成後にも残り、鍔部との摩擦面積を低減すると共に、保油空間等として機能する。但し、上記凹部16に関しては、次述する円すい面加工工程で、余肉部を逃がす空間としての役目も持っているので、保油空間として必要とされるよりも大きな容積を有する。又、上記中間素材19の上端部外周縁は、未だ尖ったままである。尚、図示の例では、前記予備加工工程と上記凹部加工工程とを、同じ予備ダイス7を使用し、この予備ダイスの保持孔8内に予備パンチ11と第一のパンチ17とを順次抜き差しする事で行なう場合に就いて示している。但し、本発明を実施する場合に、上記予備加工工程と上記凹部加工工程とを、別々のダイスを使用して、素材を移し替えつつ実施しても良い。更には、プレス機の容量が十分であれば、上記予備加工工程と上記凹部加工工程とを同時に行なっても良い。
何れにしても、上述の様にして造った、上記中間素材19は、上記カウンターパンチ14を上昇させる事で上記保持孔8から取り出し、次の円すい面加工工程に送る。この円すい面加工工程では、図1の(D)に示す様に、上記中間素材19を、成形ダイス20の成形孔21内に、第二のパンチ22により押し込む。この成形孔21の内周面は、奥部(上部)に向かう程内径が小さくなる方向に傾斜した、円すい凹面である。この様な成形孔21を備えた、上記成形ダイス20は、プレス加工機のラムに固定されたダイホルダ23に保持固定されており、このラムの下降に伴って下降する。尚、上記第二のパンチ22の外径D22は、上記成形孔21の下端開口部の内径R21よりも小さいが、奥端部(上端部)の内径r21よりも大きく、上記中間素材19の外径D19とほぼ同じかこれよりも僅かに大きく(R21>D22≧D19>r21)している。そして、次述するガイドブロック24の中心孔27内に、上記中間素材19をがたつきなく挿入可能とすると共に、この中間素材19を軸方向に押し潰す際に、上記第二のパンチ22を上記成形孔21内に必要量挿入可能としている。
又、上記第二のパンチ22は、上記プレス加工機の一部で上記ラムの下方に設けられた基台の上面に支持された状態で、先端面(上端面)を所定高さに位置させている。又、上記第二のパンチ22の周囲には、ガイドブロック24とガイドホルダ25とを設けている。このうちのガイドブロック24は、このガイドホルダ25に案内された状態で、上記第二のパンチ22の周囲に、昇降可能に設け、ばね26により、上方に向いた弾力を付与されている。上記ガイドブロック24がこのばね26により上昇し切った状態では、このガイドブロック24の上端面が上記第二のパンチ22の上端面よりも上方に位置し、このガイドブロック24の中心孔27の上部が、この第二のパンチ22の上方に露出する様にしている。又、このガイドブロック24の上部の外径D24と、上記成形ダイス20の下部の外径D20とは同じ(D24=D20)として、この成形ダイス20の下部を、上記ガイドブロック24を上記ばね26の弾力に抗して押し下げつつ、上記ガイドホルダ25内に押し込める様にしている。
上記中間素材19の外周面を円すい面に加工する際には、先ず、上記ラムと共に前記ダイホルダ23及び上記成形ダイス20を上昇させた状態とする。そして、上記ガイドブロック24を上記ばね26の弾力により上昇させ切った状態で、上記中間素材19の下半部をこのガイドブロック24の中心孔27に内嵌する。この状態で、前記円形凹部13を上記第二のパンチ22の上端面に対向させると共に、上記中間素材19の中心軸と前記成形孔21の中心軸とを一致させる。この状態から、上記ラムを下降させ、上記成形ダイス20の下端面と上記ガイドブロック24の上端面とを突き合わせてから、更に上記ラムを下降させる。そして、上記成形ダイス20が上記ガイドブロック24を、上記ばね26の弾力に抗して押し下げ、上記第二のパンチ22を上記成形孔21内に進入させる。この結果、上記中間素材19がこの成形孔21内に押し込められ、この中間素材19の外周面が、この成形孔21の内周面に合わせて、円すい凸面状に加工され、図1の(D)に示した様な、第二中間素材28となる。上述の様に、上記中間素材19の中心軸と上記成形孔21の中心軸とは互いに一致している為、上記外周面への上記円すい凸面への加工は、安定して行なえる。
上述の様にして上記中間素材19の外周面を加工して上記第二中間素材28とする際に、この中間素材19の上部の外径が縮まるのに伴って余肉が発生する。この余肉は、図2に矢印で示す様に、前記凹部16を小さくする方向に移動する。従って、この余肉の移動に伴って、上記第二中間素材28の外周面に、前述の図4及び図5の(A)に示す様な、鍔状の余肉部5が形成される事はない。この様にして得た第二中間素材28は、上記成形ダイス20の中心部に設けたカウンターピン29を押し出す事で、上記成形孔21から押し出し、次の仕上工程に送る。
この仕上工程では、上記第二中間素材28に焼き入れ、焼き戻し等の熱処理を施した後、この第二中間素材28の大径側端面(下端面)及び外周面に、研磨等の仕上加工を施す。そして、鍔部の内側面と摺接する大径側端面を平滑な平坦面とすると共に、外周面を平滑な転動面とした円すいころを得る。上述した様に、上記第二中間素材28の外周面には、鍔状の余肉部が突出している事はなく、この第二中間素材28内のファイバーフローは、図3の(A)に示す様に、外周面に対しほぼ平行である。従って、上記第二中間素材28に仕上加工を施す事で得られる円すいころ内のファイバーフローに関しても、図3の(B)に示す様に、途切れる事なく、しかも転動面30に対しほぼ平行になる。この為、この転動面30の一部に剥離等の損傷が発生し易い部位が生じる事を防止して、この転動面30全体の転がり疲れ寿命を十分に確保できる。又、上記第二中間素材28の外周面に突出部が存在しないので、仕上加工の為にこの第二中間素材28を保持する(掴む)事を容易且つ確実に行なえて、研削等の仕上加工を安定した状態で行なえる。
以上に述べた本例の円すいころの製造方法によれば、前述した理由により、品質の良好な円すいころを安定して製造する事ができ、歩留り向上によるコスト低減を図れるだけでなく、円すいころの転動面の転がり疲れ寿命を向上させられる。
尚、図示の例では、前素材6から第二中間素材28を得るまでの間、各素材6、19、28を反転させる事なく各加工工程を行なう場合に就いて示したが、適宜反転させる事は自由である。又、余肉を逃がす為の凹部16の加工を、カウンターパンチ14により行なう事もできる。この場合には、このカウンターパンチ14が、特許請求の範囲に記載した第一のパンチに相当する事になる。この様に、各工程での上記各素材6、19、28の姿勢を工夫する事で、加工装置の構造を簡略化する事も可能である。
本発明の実施の形態の1例を工程順に示す断面図。 凹部により余肉を吸収する状態を示す、図1の(D)のイ部に相当する拡大断面図。 本発明の製造方法により得られる円すいころの転動面に研削加工を施す前後の状態を示す模式図。 従来方法の1例を示す断面図。 従来方法により得られる円すいころの転動面に研削加工を施す前後の状態を示す模式図。
符号の説明
1 成形ダイス
2 成形孔
3 パンチ
4 中間素材
5 余肉部
6 前素材
7 予備ダイス
8 保持孔
9 凹曲面部
10 奥端面
11 予備パンチ
12 凸曲面部
13 円形凹部
14 カウンターパンチ
15 素材
16 凹部
17 第一のパンチ
18 成形用凸部
19 中間素材
20 成形ダイス
21 成形孔
22 第二のパンチ
23 ダイホルダ
24 ガイドブロック
25 ガイドホルダ
26 ばね
27 中心孔
28 第二中間素材
29 カウンターピン
30 転動面

Claims (3)

  1. 外径が軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる円すいころの製造方法であって、軸方向一端部から他端部まで外径が一定で、造るべき円すいころの軸方向一端部の外径よりも大きな外径を有する円柱状の素材の軸方向一端面の中央部に第一のパンチの先端面を押し付ける事により、この軸方向一端面の中央部に軸方向に凹んだ凹部を形成して中間素材とする凹部加工工程と、奥部に向かう程内径が小さくなる方向に内周面が傾斜した成形孔を備えた成形ダイスを用意し、上記中間素材をこの成形孔内に第二のパンチで押し込む事により、余肉を上記凹部に逃がしつつこの中間素材の外周面を、外径が軸方向一端部から他端部に向けて漸次大きくなる方向に傾斜させる、円すい面加工工程とを備えた円すいころの製造方法。
  2. 長尺材を所定長さに切断する事により得られた、軸方向両端部外周縁が尖った前素材を、予備ダイスに設けた、内径が開口部から奥部までこの前素材の外径と一致したまま変化せず、内周面と奥端面との連続部を凹曲面により連続させた保持孔に内嵌してから、予備パンチで上記前素材をこの保持孔に押し込む事により、この前素材の軸方向他端部外周縁部に凸曲面を形成して素材とする予備加工工程を備えた、請求項1に記載した円すいころの製造方法。
  3. 素材として、その外径が、造るべき円すいころの軸方向一端部の外径よりも大きく、同じく他端部の外径以下であり、この他端部の外径と上記素材の外径との差が、この素材の外径と上記軸方向一端部の外径との差よりも小さいものを使用する、請求項1〜2のうちの何れか1項に記載した円すいころの製造方法。
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