JP2008113792A - 放射線計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
放射線計測装置において、アーチファクトの発生を極力抑えた良好な画像を得る技術を提供する。
【解決手段】
画像上でレベルの段差を生じる異なる増幅率で検出された画素の値を、実際の計測データから算出した増幅率の比(ゲイン比)を用いて補正を行う。増幅率の切り替わる位置を切り替え位置として抽出し、切り替え位置の両側の計測データから切り替え位置の値をそれぞれ計算し、計算した両切り替え位置の値を用いてゲイン比を算出する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、読み出し回路において信号増幅率の切り替えが可能な検出器を有する放射線計測装置における補正技術に関する。特に、増幅率が切り替わる箇所に生じるレベル差を補正する技術に関する。
検査対象を透過した光およびX線などの放射線(以後、本明細書では代表してX線と呼ぶ。)を検出して画像として表示させる計測装置がある。このような計測装置は、入射するX線を電荷に変換する複数の検出素子を有する。各検出素子から信号線を通じて読み出される電荷情報は、それぞれ読み出し回路において所定の増幅率で出力信号に変換される。各読み出し回路の出力信号は、A/D変換器でデジタル値に変換される等の処理が施されて、検出器から出力され、生成される画像データを構成する各画素の画素値となる。
この時、読み出し回路の増幅率を切り替えて、ダイナミックレンジを拡大する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。アナログデータの段階で増幅率を変更することにより、A/D変換器に入力される信号の強度を調整し、A/D変換器のビット数を有効に使うことが可能となる。
例えば、読み出し回路が2種類の増幅率(ここでは、HighとLowと呼ぶ。)を有し、Highとして通常の増幅率の2倍に、Lowとして通常の1/4倍に設定した場合、Highでは通常の半分のX線強度で検出器の識別限界の最大値に達して飽和するが、1ビットが識別できる濃度の幅が半分に細かくなり、濃度分解能が向上する。一方、Lowでは1ビットが識別する濃度の幅は4倍に粗くなるが、通常の4倍の強度のX線まで飽和せずに識別が可能である。
増幅率は、各検出素子への入力の値に応じて自動的に切り替えられる。例えば、人体の頭部を測定する場合、頭部の中心等の検査対象である被写体の厚い領域を検出する素子では増幅率をHighにして識別幅を細かくして濃度分解能を上げ、被写体の表面付近の薄い領域を検出する検出素子ではLowとして検出器の飽和を抑制する。その結果、高画質のX線像が得られる。
X線CTやコーンビームCT等の回転計測が可能な計測装置で、検出器の増幅率の切り替えを行いながら回転計測を行うと、再構成像の表面付近では検出器の飽和に起因する輪郭の欠損やアーチファクトの発生、中心部では定量性(値の均一性)の低下やS/Nの低下による影響が大幅に軽減され、画質が向上する。その結果、しきい値処理が容易となり、良好なボリュームレンダリング像を得ることが可能となる。
特開2000−005154号公報
各検出素子の読み出し回路で異なる増幅率で増幅された画素の値は、画像上でレベルの段差を生じる。レベルの段差は、計測像上および再構成像上でアーチファクトとなり、画質を劣化させる。この段差を補正する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載されている技術では、事前に求めた増幅率を用いて補正を行う。しかし、増幅率は設定時と計測時では異なり、また、計測時であっても変動するため、計測像および再構成像上において補正誤差によるアーチファクトが残る。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、放射線計測装置において、アーチファクトの発生を極力抑えた良好な画像を得る技術を提供することを目的とする。
本発明は、画像上でレベルの段差を生じる異なる増幅率で検出された画素の値を、実際の計測データから算出した増幅率の比(ゲイン比)を用いて補正を行う。
具体的には、検査対象に放射線を照射するための放射線源と、前記放射線を複数の検出素子で検出するとともに増幅して計測データとして出力する検出器と、前記検出器から出力される計測データを補正してデジタルデータとして出力する制御装置とを備える放射線計測装置であって、前記制御装置は、各計測データについて、当該計測データを検出した前記検出素子に設定された増幅率を識別するとともに、前記識別結果に基づいて前記増幅率の切り替わる検出素子の境界を切り替え位置として抽出する切替位置抽出手段と、前記切り替え位置において両側の計測データが連続的に変化するよう前記計測データを補正するための値をゲイン比として前記計測データを用いて算出するゲイン比算出手段と、前記ゲイン比を用いて前記計測データを補正し、前記デジタルデータとして出力する計測データ補正手段と、を備えることを特徴とする放射線計測装置を提供する。
本発明によれば、放射線計測装置において、アーチファクトの発生を極力抑えた良好な画像を得ることができる。
<<第一の実施形態>>
以下、本発明を適用した第一の実施形態を説明する。本実施形態では、本発明をX線計測装置に適用した場合を例にあげて説明する。
図1は、本実施形態に係るX線計測装置の側面図である。本実施形態のX線計測装置はX線管200内のX線源201と、検出器202と、支柱203と、回転装置204と、被写体保持装置205と、制御処理装置206とを備える。
本実施形態のX線計測装置は、支柱203で支持されたX線源201と検出器202とが検査対象である被検体208をはさんで対向配置され、X線源201から被検体208にX線を照射し、被検体208を透過したX線を検出器202で検出し、X線像を撮像する。
支柱203は、C字型、U字型、コ字型、ガントリ等の形状を有し、天井から吊るされる、床から支えられる等の形態で回転装置204により回転可能に支持される。支柱203により、X線源201および検出器202が、回転軸207を中心として被写体保持装置205上の被写体208の周囲を回転する。被写体保持装置205として、椅子や寝台が用いられる。
本図に示すX線計測装置は、支柱203としてU字型のアームを用いた例である。支柱203は床で支えた別の支柱から吊るされ、回転装置204がX線源201および検出器202を椅子に座った被写体208の周囲を床面に平行な面内で回転させる。U字型のアームを床で支え、X線源201および検出器202を椅子に座った被写体208の周囲を床面に平行な面内で回転させる形態でもよい。
図2は、本実施形態に係るX線計測装置の別の例である。本図の例では、被写体保持装置205として寝台301が用いられる。また、回転軸207は床に対して平行であり、回転装置204は、支柱203に設置されたX線源201および検出器202を寝台301に横になった被写体208の周囲を床に垂直な面内で回転させる。本図の例では、支柱203は、C字型のアーム302である。支柱203は、ガントリであってもよい。
図1および図2に示す形態において、支柱203と被写体保持装置205との両方あるいは片方を移動させることにより、回転軸207を被写体208の頭部から足部を貫く体軸に対して斜めに設定することもできる。
図1および図2に示すX線計測装置では、支柱203あるいはガントリを移動させることにより、X線源201と検出器202との対を被写体の周囲で回転させながらX線計測を行い、X線による被写体208の静止像や動画像を得る。X線源201と検出器202とを固定し、被写体を回転させながらX線計測を行う構成であってもよい。CT計測あるいはコーンビームCT計測は、これらの回転計測により得られた一連の計測像に対して再構成演算処理を行い、3次元像を得る。
なお、X線源201と検出器202との間に、X線フィルタ210を設置してもよい。X線フィルタ210は、アルミニウム、銅、真鍮等の金属、セラミック、樹脂等から成り、X線の照射範囲を制限し、被写体の被曝量を低減する。
次に、検出器202の詳細を説明する。検出器202は、入射したX線を検出し、検出強度に応じた電気信号に変換し、制御処理装置206に計測像として出力する。計測像は各画素の画素値である計測データMDの集まりである。検出器202は、入射したX線を電気信号に変換するX線受光部と、各検出素子毎に電気信号をX線受光部から読み出す読み出し回路とを備える。読み出し回路は、変換された電気信号を与えられた増幅率で増幅する増幅器と、検出素子毎に増幅器の信号増幅率を決定する増幅率設定器と、増幅器で変換されたアナログデータである電気信号をデジタルデータである計測データMD(画素値)に変換するアナログ−デジタル(A/D)変換器と、を備える。ここで増幅器は、電気信号を増幅する際、例えば電圧信号に変換することも考えられる。
なお、増幅率設定器は、検出素子を数個まとめて同じ増幅率に設定することも可能である。また、検出素子を全て同じ増幅率に設定することも可能である。本構成により、アナログデータの状態で増幅率を変更し、A/D変換器に入る信号強度を調整することができるため、A/D変換器のビット数を有効に使うことが可能となる。
また、増幅率設定器は、入射するX線の強度に応じて自動的に増幅率を切り替えるよう構成してもよい。この場合、例えば、検出素子群を任意の数からなるブロック単位に分割した場合には、そのブロック毎に入射する強度を計測し、切り替えを行うなどの制御を行う。
検出器202には、1次元検出器または2次元検出器を用いる。2次元検出器には、平面型X線検出器、X線イメージインテンシファイアとCCDカメラとの組み合わせ、イメージングプレート、CCD検出器、固体検出器等がある。平面型X線検出器には、アモルファスシリコンフォトダイオードとTFTを一対としてこれを正方マトリックス上に配置し、これと蛍光板を直接組み合わせたもの等がある。検出器が2次元検出器の場合には、計測データは2次元画像として得られる。本明細書では、1次元データおよび2次元画像を包括して、計測像と表記する。
制御処理装置206は、X線源201におけるX線放射、検出器202における計測データMDの取得、回転装置204における支柱203の回転をそれぞれ制御する。例えば、支柱203を回転させながらX線を放射して計測データMDの取得を行う回転計測を行うようX線計測装置を制御する。
また、制御処理装置206は、検出器202で取得する計測データMDの中の被写体を計測したデータ(被写体データFD)に対して補正処理を実行して補正データを得、さらに、再構成演算処理を実行して得た3次元再構成データから再構成像を生成する。
本実施形態の制御処理装置206が行う補正処理は、増幅率が異なることにより発生する計測データ間のレベルの段差を、増幅率の比(ゲイン比)を用いて補正するものである。本実施形態では、補正に用いる最適なゲイン比(ゲイン比最適値)αβを、予め設定された増幅率または事前に求めた増幅率から算出したゲイン比の初期値であるゲイン比初期値αを所定の補正係数βで補正して求める。補正係数βは、ゲイン比初期値αで仮に補正したデータから求める。
本実施形態の制御処理装置206は、上記補正処理を実現するために、ゲイン比初期値算出処理部101と、オフセットおよび感度補正処理部102と、ゲイン切り替え位置抽出処理部103と、ゲイン比仮補正処理部104と、ゲイン比最適値算出処理部105と、ゲイン比補正処理部106と、計測データ取得処理部107と、計測制御処理部108と、再構成処理部109と、を備える。図3は、本実施形態の制御処理装置206の補正処理を実現する機能のみ抽出した機能ブロック図である。
オフセットおよび感度補正処理部102は、X線を照射しないで取得した計測データ(オフセットデータ)を用いて行うオフセット補正と、被写体を置かずにX線を照射して取得した計測データ(感度データ)を用いて行う感度補正を実施する。ゲイン比初期値算出処理部101は、ゲイン比初期値αを求める。ゲイン切り替え位置抽出処理部103は、画素毎の増幅率を識別し、増幅率が切り替わる画素を判別する。ゲイン比仮補正処理部104は、ゲイン比初期値αを用いて仮の補正処理を行う。
ゲイン比最適値算出処理部105は、仮の補正処理後のデータからゲイン比初期値αを補正する補正係数βを求め、補正係数βを用いてゲイン比最適値αβを求める。ゲイン比補正処理部106は、ゲイン比最適値αβを用いて補正処理を行う。
計測データ取得処理部107は、検出器202から計測データとして各画素の画素値を受け取る。計測制御処理部108は、利用者からの指示を受け付け、計測を行うようX線計測装置を制御する。再構成処理部109は、補正後のデータから再構成像を生成する。
なお、制御処理装置206は、CPUとメモリと記憶装置と入力装置とを備える。記憶装置は、補正処理の有無、制御処理装置206が行う各処理に必要な関数、パラメータ、条件、各処理を実現するプログラム等を記憶する。また、入力装置は、データや指示の入力を受け付けるインタフェースであり、キー入力を行うキーボード、記憶媒体からデータを読み出すドライブ等である。なお、記憶チップを交換することによりデータを入力するよう構成してもよい。CPUは記憶装置に記憶されたプログラムをメモリにロードして実行し、プログラムの指示に従って、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工処理し、出力することにより上記各処理部を実現する。また、各処理部が取得または算出するデータは、一時的にメモリまたは記憶装置に記憶され、他の処理で使用される。
次に、本実施形態のX線計測装置の制御処理装置206による被写体の計測から再構成データを得るまでの処理過程について説明する。図4は、本実施形態の再構成データを取得するまでの処理過程を説明するためのフローである。
計測制御処理部108は、受け付けた利用者からの指示に従ってX線計測装置を制御し、被写体の計測とは別にオフセットおよびエアの計測を行い、オフセットデータODおよび検出器202の感度データGDを計測データ取得処理部107に取得させる(ステップ401、402)。
また、被写体の計測とは別に、ゲイン比初期値算出処理部101は、ゲイン比初期値αの算出処理を行い(ステップ403:ゲイン比初期値算出処理)、ゲイン比初期値αを得る(ステップ404)。
計測制御処理部108は、利用者からの指示に従って被写体の計測を行い(ステップ405)、被写体データFDを計測データ取得処理部107に取得させる(ステップ406)。例えば、計測制御処理部108は、X線源201と検出器202とを被写体208の周囲で回転させながらX線を照射するよう制御を行う。
次に、オフセットおよび感度補正処理部102は、ステップ402で取得したオフセットデータODおよび感度データGDを用いて、被写体データFDのオフセット補正および感度補正を行い(ステップ407:オフセットおよび感度補正処理)、被写体データFDの感度補正データHDを得る(ステップ408)。
次に、ゲイン切り替え位置抽出処理部103は、基準となる増幅率以外の増幅率で増幅されている画素を識別して、識別した画素の被写体データFDから得た感度補正データHDを、補正を行う対象のデータ(補正対象データ)として特定する(ステップ409、410:補正対象データ特定処理)。
次に、ゲイン比仮補正処理部104は、ステップ404で得たゲイン比初期値αを用いて、ステップ409で特定した補正対象データに対し仮の補正を行い(ステップ411:ゲイン比仮補正処理)、ゲイン比仮補正データDDを得る(ステップ412)。このとき、基準となる増幅率で増幅されている画素の被写体データFDから得た感度補正データHDは、そのままゲイン比仮補正データDDとする。
ゲイン比最適値算出処理部105は、ステップ411で得たゲイン比仮補正データDDを用いて、補正係数βを求め、補正係数βとゲイン比初期値αとを乗算し、ゲイン比最適値αβを得る(ステップ413、414:ゲイン比最適値算出処理)。
ゲイン比補正処理部106は、ステップ409で特定した補正対象データに対し、ステップ414で得たゲイン比最適値αβを用いて補正を行い(ステップ415:ゲイン比補正処理)、ゲイン比補正データKDを得る(ステップ416)。このとき、基準となる増幅率で増幅されている画素の被写体データFDから得たゲイン比仮補正データDDは、そのままゲイン比補正データKDとする。
再構成処理部109は、ステップ416で得られたゲイン比補正データKDを用いて再構成処理を行い(ステップ417)、再構成データを得る(ステップ418)。
次に上記各ステップにおける処理の詳細を説明する。
ステップ406のオフセットおよび感度補正処理部102によるオフセットおよび感度補正処理について説明する。
オフセット補正は、検出器202にX線が入射していないときの出力値をゼロにする処理である。具体的には、X線を照射せずに得られた計測データ(オフセットデータOD)を、X線を照射して得る計測データMDから差し引く。
感度補正は、X線に対する出力の割合(感度)のばらつきを検出素子ごとに補正する処理である。検出器202にX線を一様に照射したとき、たとえば、被写体を置かずにX線を照射した時に得られた所定の画素Xの計測データMDが感度データGDである。なお、感度補正では、感度データGDを計測する際のX線条件が異なったとしても、感度補正後のデータのレベルを一定に保つ規格化を行うため、結果に検出器202を構成する全検出素子分(全画素分)の感度データGDの平均GDAVRを乗算する。
計測データMDに対するオフセットおよび感度補正処理を行って得られる感度補正データCDは、以下のとおりである。なお、感度データGDもオフセット補正を行う。
CD=(MD−OD)/(GD−OD)*(GD−ODAVR・・・(式1)
ここで、(GD−ODAVRは、全画素分の、オフセット補正を行った感度データ(GD−OD)の平均値である。
次に、ステップ403のゲイン比初期値算出処理部101によるゲイン比初期値算出処理について説明する。
ゲイン比は、各画素の増幅率の、基準となる増幅率に対する比(基準とした増幅率を対象となる増幅率で除したもの)である。本実施形態では、ゲイン比初期値αとして、予め回路に設定された増幅率から得られるゲイン比、または、計測に先立ち測定された増幅率から得られるゲイン比を用いる。基準とした増幅率で増幅された画素のゲイン比初期値αは1となる。
以下、増幅器は、ゲインAとゲインBとの2種の増幅率を設定可能な場合を例にあげて説明する。また、ゲインAを基準の増幅率とする。なお、各データについて、特に区別する必要がない場合は、添え字を付けない。また、添え字を付す場合、その添え字で特定される増幅率、または、画素に関するデータであることを示す。
ゲイン比初期値αは、増幅器の電気的特性またはエアデータADを用いて算出する。エアデータADは、画像データのむらを補正するために被写体を設置せずに取得するものである。
例えば、設定された増幅率は、受信した電荷情報を蓄積する増幅器内のコンデンサの電気的な容量Cに比例する。増幅器の電気的特性を用いて算出する場合は、コンデンサの容量Cを用いてゲイン比初期値αを算出する。すなわち、増幅率がゲインAの場合の容量をC、ゲインBの場合の容量をCとした場合、α=C/Cとして求められる。
エアデータADを用いて算出する場合は、設定可能な各増幅率に対して同じX線条件で(例えば、ゲインAとゲインBの両方で同じ条件で)、X線フィルタなどの条件も同じとして、被写体を置かずに、X線を照射してエアデータADを取得し、基準となる増幅率のエアデータADとの比として算出する。
なお、ゲイン比初期値αを算出するための計測においては、通常の計測と同様、精度を高めるためにオフセット補正および感度補正を行うことができる。
以下、オフセットおよび感度補正処理部102がオフセットおよび感度補正処理を行ったエアデータADを用いてゲイン比初期値αを求める場合を説明する。所定の画素Xの、オフセット補正のために各増幅率でX線を照射せずに計測して得られたオフセットデータODを、それぞれ、ODAX、ODBXとし、各増幅率で取得したエアデータをそれぞれ、ADAX、ADBX、感度データをそれぞれGDAX、GDBXとすると、画素XのエアデータADAX、ADBXの感度補正データ(エア補正データ)CDAX、、CDBXは、以下の式のとおりである。
CDAX=(ADAX−ODAX)/(GDAX−ODAX)*(GDAX−ODAXAVR ・・・(式2)
CDBX=(ADBX−ODBX)/(GDBX−ODBX)*(GDBX−ODBXAVR ・・・(式3)
ここで、(GDAX−ODAXAVR、(GDBX−ODBXAVRは、それぞれ、全画素分の、オフセット補正を行った感度データGDAX、GDBXの平均値である。
なお、先に(GDAX−ODAXAVR/(GDAX−ODAX)を求め、その結果を(ADAX−ODAX)に乗算してもよい。増幅率Bについても同様である。また、感度データGDは、上述のように検出器202の感度を補正するものであるため、感度が安定していれば、毎回取得する必要はない。この場合は、取得した感度データGDを、記憶装置またはメモリに格納し、エア補正データCD算出に利用する。
ゲイン比初期値αは、各画素について得られた基準となる増幅率で取得したエア補正データCDAXの全画素に関する平均値CDAAVRを、ゲイン比を求める増幅率で取得したエア補正データCDBXの全画素に関する平均値CDBAVRで除算することにより求められる。すなわち、α=CDAAVR/CDBAVRである。
なお、ゲイン比初期値αは、各画素についてCDAX/CDBXを算出し、全画素の算出値の平均をとることにより求めてもよい。また、各エア補正データCD、CDについて、1画像全体の画素値のヒストグラムを作成してメジアン(中央値)あるいはモード(最頻値)M、Mを求め、MをMで除算することにより求めてもよい。
また、ここでは、感度データGDとエアデータADとは独立に計測される場合を例にあげて説明した。具体的には、例えば、感度データGDはX線フィルタがない状態で計測され、エアデータADはX線フィルタがある状態で計測されることが想定される。感度データGDとエアデータADとの計測条件を一致させ、感度データGDをエアデータADで代替することも可能である。その場合、感度データGDの計測およびエアデータADの感度補正が不要となり、処理を簡略化し、高速化することができる。
次に、ステップ409のゲイン切り替え位置抽出処理部103による補正対象データ特定処理について説明する。ここでは、ゲイン切り替え位置抽出処理部103は、被写体データFDから得た感度補正データHDの中から補正の対象となるものを特定するとともに、ゲイン切り替え位置を抽出する。
ゲイン切り替え位置抽出処理部103は、各画素毎の増幅率を判別する。そして、判別結果を元に、補正の対象となる感度補正データ(補正対象データ)HDを特定するとともに、隣合う画素であって増幅率が異なる両画素の境界をゲイン切り替え位置として抽出する。画素毎の増幅率、計測データMDに付加されている増幅率を特定可能な情報を参照することにより判別する。また、検出時に各画素に対応づけて別データとして格納されている場合は、格納場所を参照して判別する。本実施形態では、ゲインAが基準となる増幅率であるため、その他の増幅率、すなわち、ゲインBで増幅されている感度補正データHDを抽出する。
次に、ステップ411のゲイン比仮補正処理部104によるゲイン比仮補正処理について説明する。
ゲイン比仮補正処理部104は、被写体を計測した際の各画素の計測データ(被写体データFD)について、増幅率を識別し、その増幅率について求めたゲイン比初期値αを乗算する。なお、計測データ(被写体データFD)に対しては、オフセットおよび感度補正処理部102によりオフセット補正および感度補正がなされる。オフセットデータは、オフセット補正を行う対象の計測データの取得時の直近に取得したものを使用すると最も補正精度が高くなるため、ここで、オフセットデータを改めて取得してもよい。
各増幅率のゲイン比初期値をそれぞれα、α(ここでは、ゲインAが基準となる増幅率であるため、αは1である。)、ゲインAで増幅された画素XおよびゲインBで増幅された画素Yそれぞれの被写体データをFDAX、FDBY、被写体データFDAX、FDBYの感度補正データをHDAX、HDBYとすると、ゲイン比仮補正後のデータ(ゲイン比仮補正データDD)DDAX、DDBYは、感度補正データHDAX、HDBYに、ゲイン比初期値α、αを乗算したものである。すなわち、
HDAX=(FDAX−ODAX)/(GDAX−ODAX)*(GDAX−ODAXAVR/CDAX・・・(式4)
HDBY=(FDBY−ODBY)/(GDBY−ODBY)*(GDBY−ODBYAVR/CDBY・・・(式5)
DDAX=HDAX*α ・・・(式6)
DDBY=HDBY*α ・・・(式7)
である。なお、本実施形態では、ゲインAが基準となる増幅率であり、α=1であるため、式6は計算不要である。すなわち、ステップ409のゲイン切り替え位置抽出処理部103による補正対象データ特定処理により特定された、ゲインBにより増幅された画素の感度補正データHDのみゲイン比仮補正処理を行えばよい。
なお、ゲイン比初期値算出処理において感度データGDとエアデータADとの計測条件を一致させ、感度データGDをエアデータADで代替した場合、(式4)、(式5)は、それぞれ、以下の(式4’)、(式5’)になり、処理を簡略化し、高速化することができる。
HDAX=(FDAX−ODAX)/(ADAX−ODAX)*(ADAX−ODAXAVR・・(式4’)
HDBY=(FDBX−ODBY)/(ADBY−ODBY)*(ADBY−ODBYAVR・・(式5’)
次に、ステップ413のゲイン比最適値算出処理部105によるゲイン比最適値算出処理について説明する。
本実施形態では、ゲイン比最適値αβは、ゲイン比初期値αに補正係数βを乗算することにより求める。補正係数βは、以下の手順で求める。まず、ゲイン切り替え位置の両側の複数の画素のゲイン比仮補正データDD、DDからそれぞれゲイン切り替え位置Jのゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJを求める。そして、基準となる増幅率で増幅された側の画素のゲイン比仮補正データDDから切り替え位置のゲイン比仮補正データDDAJを求める。また、他の増幅率で増幅された側の画素のゲイン比仮補正データDDから切り替え位置のゲイン比仮補正データをDDBJを求める。そして、DDAJをDDBJで除算し、補正係数βを得る。
まず、複数の画素のゲイン比仮補正データDD、DDから、ゲイン切り替え位置のゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJを求める手順について図5を参照して説明する。ここで、図5は、ゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJをゲインA側のm個(mは1以上の整数)、ゲインB側のn個(nは1以上の整数)のデータからそれぞれ算出する場合のイメージ図である。
ゲイン切り替え位置抽出処理部103が抽出したゲイン切り替え位置の中から、同一の増幅率で取得した被写体データFDがゲイン切り替え位置から連続してゲインA側にm個、ゲインB側にn個連続しているゲイン切り替え位置を、ゲイン切り替え位置J(Jは自然数)として抽出する。
ゲインA側の連続するm個のデータを用いて、外挿等によりゲイン切り替え位置Jにおけるゲイン比仮補正データDDAJを求める。また、ゲインB側の連続するn個のデータを用いて同様にゲイン切り替え位置Jにおけるゲイン比仮補正データDDBJを求める。
本図に示すように、ゲインA側の、ゲイン切り替え位置Jに最も近い画素pから順に、それぞれの画素のゲイン比仮補正データDDをそれぞれ、DDAp、DDA(p−1)、・・・・DDA(p−(m−1))とすると、mが2以上の場合は、その中の2点を通る直線を求め、その直線が位置Jで取る値をDAJとする。例えば、DDApとDDA(p−(m−1))とを通る直線から求める場合、ゲイン比仮補正データDDAJは以下のとおりである。
DDAJ=DDAp+(J−p)/(m−1)*(DDAp−DDA(p−(m−1))) ・・・(式8)
なお、mが1の場合は、ゲイン比仮補正データDDApをゲイン切り替え位置JにおけるDDAJとする。
ゲインB側も同様に、ゲイン切り替え位置Jに最も近い画素qから順に、各画素のゲイン比仮補正データDDBq、DDB(q−1)、・・・・DDB(q−(n−1))とすると、nが2以上の場合、その中の2点を通る直線を求め、その直線が位置Jで取る値をゲイン比仮補正データDDBJとする。例えば、DDBqとDDB(q−(n−1))とを通る直線から求める場合、ゲイン比仮補正データDDBJは以下のとおりである。
DDBJ=DDBq+(J−q)/(n−1)*(DDBq−DDB(q−(n−1)))・・・(式9)
また、n=1の場合は、DDBJ=DDBqとする。
なお、DDAJ、DDBJの精度を確保するため、m、nとして、例えば、10程度とする。
一般的に、位置Jの直近の画素を画素pと画素qとして選択することにより、ゲイン切り替え位置Jにおけるゲイン比仮補正データDDの算出値の精度を向上させることができる。ゲイン切り替え位置Jの近傍においてゲイン比仮補正データDDの値が不安定な場合、離れた位置にある画素pあるいは画素qを選択することにより、その影響を除くことができる。例えば、ゲインAが基準の増幅率である場合、ゲインAからゲインBに切り替わった画素では計測データが不安定になっていることが多い。この場合は、ゲインA側の算出に採用する画素pはゲイン切り替え位置Jの直近のものとし、ゲインB側の画素qはゲイン切り替えJから所定画素、例えば、約5画素離れた画素とすることにより、不安定な画素の影響を除くようにしてもよい。
以上のように、2点を結ぶ直線を用いて外挿によりゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJを求める場合、得られるDDAJ、DDBJの値の誤差は比較的大きい。しかし、演算が簡単であるため、処理を高速化することができる。この方法は、検査対象が簡単な構造をしている場合には、特に誤差が小さくなる傾向にあるため、適する。
DDAJ、DDBJの値の誤差が大きいと、得られる補正係数の誤差が大きくなる。しかし、画像中で多くの補正係数の値が得られる場合に、平均値をとることにより誤差を減少させることができる。検査対象が複雑な構造を持っている場合は、外挿用の直線の算出に最小二乗法を用いる、あるいは、各画素のゲイン比仮補正データの近似曲線を高次の関数とすることにより、得られるゲイン切り替え位置Jのゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJの値の精度を向上させることができる。
以上のようにして求めた、ゲイン切り替え位置Jの、基準となる増幅率で増幅された画素側のゲイン比仮補正データDDから求めたゲイン比仮補正データDDAJを、他の増幅率で増幅された画素側のゲイン比仮補正データDDから求めたゲイン比仮補正データDDBJで除算し、当該ゲイン切り替え位置Jの補正係数βを求める。
そして、ゲイン比仮補正データDD上で、上記条件を満たす全てのゲイン切り替え位置Jについて、同様に補正係数βを求める。求めた全ての補正係数βの平均値、メジアン値、または、モード値を算出し、算出結果を、補正係数βとする。
各増幅率のゲイン比初期値をそれぞれα、α(ここでは、ゲインAが基準となる増幅率であるため、αは1である。)、各増幅率の補正係数をβ、β(ここでは、ここでは、ゲインAが基準となる増幅率であるため、βは1である。)とすると、ゲイン比最適値αβA、αβBは、それぞれ、αβA=α*β、αβA=α*βとなる。
次に、ステップ415のゲイン比補正処理部106によるゲイン比補正処理について説明する。
各増幅率のゲイン比最適値をαβA、αβB(ここでは、ここでは、ゲインAが基準となる増幅率であるため、αβAは1である。)とすると、ゲイン比補正後のデータ(ゲイン比補正データKD)KDAX、KDBYは、感度補正データHDAX、HDBYに、ゲイン比最適値をαβA、αβBを乗算したものである。すなわち、
KDAX=HDAX*αβA ・・・(式10)
KDBY=HDBY*αβB ・・・(式11)
である。なお、本実施形態では、ゲインAが基準となる増幅率であり、αβAは1であるため、式10は計算不要である。すなわち、ステップ409のゲイン切り替え位置抽出処理部103による補正対象データ特定処理で特定された、増幅率Bにより増幅された画素の感度補正データHDのみゲイン比補正処理を行えばよい。
次に、本実施形態の制御処理装置206による補正処理の流れを説明する。ここでは、補正係数の初期値αは、エアデータADを用いて算出する場合を例にあげて説明する。図6は、本実施形態の補正処理の処理フローである。
計測制御処理部108は、利用者からの指示に従って増幅率をゲインAおよびゲインBに設定し、計測データ取得処理部107にそれぞれオフセットデータODと感度補正データGDとを取得させる(ステップ501)。
計測制御処理部108は、利用者からの指示に従って、同じX線条件で、増幅率をゲインAおよびゲインBに設定し、計測データ取得処理部107にそれぞれエアデータADを取得させる(ステップ502)。
オフセットおよび感度補正処理部102は、取得したエアデータADに対し、オフセットデータODと感度データGDとを用いてオフセット補正と感度補正とを行い、それぞれの増幅率のエア補正データCD、CDを得る(ステップ503)。
ゲイン比初期値算出処理部101は、各エア補正データCDA、、CDについてそれぞれ平均値CDAAVR、CDBAVRを求める(ステップ504)。
ゲイン比初期値算出処理部101は、エア補正データCDの平均値CDAAVRを、エア補正データCDの平均値CDBAVRで除算し、ゲイン比初期値αを求める(ステップ505)。
計測制御処理部108は、計測データ取得処理部107に被写体データFDを取得させる(ステップ506)。なお、本処理の直前に、被写体データFDのオフセット補正のためにオフセットデータODを取得してもよい。
オフセットおよび感度補正処理部102は、取得した被写体データFDに対し、オフセットデータODと感度データGDとを用いてオフセット補正と感度補正とを行い、被写体データFDの感度補正データHDを得る(ステップ507)。
ゲイン切替位置抽出処理部103は、取得した各画素の被写体データFDの増幅率を識別し、感度補正データHDの中から補正対象となるデータ(補正対象データ)を特定し、ゲイン切り替え位置を抽出する(ステップ508)。
ゲイン比仮補正処理部104は、補正対象データにゲイン比初期値αを用いてゲイン比仮補正処理を行い、ゲイン比仮補正データDDを得る(ステップ509)。
ゲイン比最適値算出処理部105は、ステップ508で抽出したゲイン切り替え位置の中で、ゲイン切り替え位置Jを抽出する(ステップ510)。
ゲイン比最適値算出処理部105は、ゲインA側のm個のゲイン比仮補正データDDを用いてゲイン切り替え位置Jにおけるゲイン比仮補正データDDAJを、また、ゲインB側のn個のゲイン比仮補正データDDを用いてゲイン切り替え位置Jにおけるゲイン比仮補正データDDBJを、それぞれ算出する(ステップ511)。
ゲイン比最適値算出処理部105は、ステップ510およびステップ511で算出したゲイン比仮補正データDDAJ、DDBJを用いて補正係数βを算出する(ステップ512)。
ゲイン比最適値算出処理部105は、ゲイン比仮補正データDD上の全てのゲイン比切り替え位置Jについて求めた補正係数βの平均をとり、補正係数βを算出する(ステップ513)。
ゲイン比最適値算出処理部105は、補正係数βとゲイン比初期値αとを乗算することにより、ゲイン比最適値αβを算出する(ステップ514)。
ステップ508で特定した補正対象となるデータにゲイン比最適値αβを乗算し、ゲイン比補正データを得る(ステップ515)。
以上説明したように、本実施形態では、予め得たゲイン比初期値を計測像自体から算出した補正係数により補正することによって、それぞれの画素の実質の増幅率(ゲイン比最適値)を算出し、その値を補正に用いている。従って、ゲイン切り替えによって生じる計測像上の値の段差を高精度に補正することができる。すなわち、増幅率の違いにより発生する計測像のレベル差の補正の精度を高めることができ、良好な計測像を取得することができる。そして、高い精度で段差を補正した計測像を用いて再構成像を算出することにより、段差によって生じるリング状のアーチファクトを除去し、高画質の再構成像を取得することができる。また、高い精度で計測像を補正することによって計測像上において正確な値が得られることにより、正確な値の再構成像を得ることができ、信頼性の高い再構成像を得ることができる。
なお、本実施形態では、上述のように、算出した補正係数βを用いてゲイン比最適値αβを求め、αβを感度補正データHDに乗じてゲイン比補正データKDを得ている。ゲイン比補正データKDの算出はこれに限られない。補正係数βをゲイン比仮補正データDDに乗じてゲイン比補正データKDを得るよう構成してもよい。ゲイン比仮補正データDDは、特許文献1に開示されている予め設定された増幅率を用いて補正したデータである。このデータに補正係数βを乗じる構成にすることにより、予め設定された増幅率を用いて補正されたデータしか得られない場合であっても、上記実施形態と同様の効果を得る補正を行うことができる。
また、本実施形態では、基準となる増幅率で増幅された画素のゲイン比は1であるため、基準となる増幅率以外の増幅率で増幅された画素に係る計測データのみ乗算処理を行うことになる。従って処理を高速化することができる。
なお、上記においては、増幅率が2種の場合を例にあげて説明したが、増幅率は2種に限られない。3種以上の場合であっても、上述のように、基準となる増幅率(基準増幅率)を1つ定め、基準増幅率以外の各増幅率について基準増幅率に対するゲイン比を求め、それぞれの増幅率で増幅された画素の画素値を各ゲイン比で補正すればよい。
<<第二の実施形態>>
次に、本発明を適用した第二の実施形態について説明する。本実施形態においても、本発明をX線計測装置に適用した場合を例にあげて説明する。
本実施形態に係るX線計測装置は、基本的に第一の実施形態と同様の構成を有する。以下、第一の実施形態と異なる構成についてのみ説明する。第一の実施形態では、レベルの段差を補正するために用いるゲイン比最適値を、予め定められたまたは事前に測定した増幅率を用いて算出した初期値をその初期値で仮補正したデータから算出した補正係数で補正して求めている。しかし、本実施形態では、初期値による仮補正を行わない。
図7は、本実施形態の制御処理装置206の補正処理を実現する機能のみ抽出した機能ブロック図である。本実施形態のX線計測装置の制御処理装置206は、オフセットおよび感度補正処理部902と、ゲイン切り替え位置抽出処理部903と、ゲイン比最適値算出処理部905と、ゲイン比補正処理部906と、計測データ取得処理部907と、計測制御処理部908と、再構成処理部909とを備える。オフセットおよび感度補正処理部902と、ゲイン比切り替え位置抽出処理部903と、計測データ取得処理部907と、計測制御処理部908と、再構成処理部909と、は、第一の実施形態の同名の機能と基本的に同様の機能を有する。
ゲイン比最適値算出処理部905は、増幅率が異なることにより発生するレベルの段差を補正するためのゲイン比最適値γを求める。ここでは、実際に被写体を計測したデータ(被写体データFD)から算出される実際の増幅率を用いて求める。ゲイン比最適値算出処理部905によるゲイン比算出処理の詳細については、後述する。
ゲイン比補正処理部906は、ゲイン比最適値γを用いて基準とした増幅率以外の増幅率で増幅された画素の被写体データFDを補正し、ゲイン比補正データを生成する。本処理部による処理は、ゲイン比最適値αβの代わりにゲイン比最適値γを用いる点以外は、第一の実施形態のゲイン比補正処理部106によるゲイン比補正処理と基本的に同様である。
次に、本実施形態における制御処理装置206による補正処理の流れを説明する。図9は、本実施形態の補正処理の処理フローである。なお、本実施形態においても、第一の実施形態同様、検出器202が設定可能な増幅率は、ゲインAとゲインBとの2種類とし、ゲインAを基準の増幅率とする。また、本実施形態でも、増幅率は計測データに付加情報として付加された増幅率を特定可能な情報から識別する。または、検出時に各画素に対応づけて別データとして格納されている場合は、格納場所を参照して判別する。
計測制御処理部908は、利用者からの指示に従って増幅率をゲインAおよびゲインBに設定し、計測データ取得処理部907にそれぞれオフセットデータODと感度補正データGDとを取得させる(ステップ701)。
計測制御処理部908は、計測データ取得処理部907に被写体データFDを取得させる(ステップ702)。
オフセットおよび感度補正処理部902は、取得した被写体データFDにオフセットデータODと感度データGDとを用いてオフセット補正と感度補正とを行い、それぞれの増幅率の感度補正データHDを得る(ステップ703)。
ここで、ゲインAで増幅された画素Xの被写体データをFDAX、ゲインBで増幅された画素Yの被写体データをFDBYとし、それぞれの増幅率でオフセットおよび感度補正処理部902により得られたオフセットデータをOD、OD、感度データをGD、GDとすると、オフセットおよび感度補正された、被写体データFDの感度補正データHDAX、HDBYは、以下のとおりである。
HDAX=(FDAX−ODAX)/(GDAX−ODAX)*(GDAX−ODAXAVR/CDAX ・・・(式12)
HDBY=(FDBY−ODBY)/(GDBY−ODBY)*(GDBY−ODBYAVR/CDBY ・・・(式13)
ここで、第一の実施形態と同様に、感度データGDとエアデータADとの計測条件を一致させ、感度データGDをエアデータADで代替することにより、処理を簡略化し、高速化することができる。
ゲイン切り替え位置抽出処理部903は、取得した各画素の被写体データFDの増幅率をを識別し、補正の対象となる感度補正データHDを特定し、計測ゲイン切り替え位置を抽出する(ステップ704)。
ゲイン比最適値算出処理部905は、ステップ704で抽出したゲイン切り替え位置の中で、ゲイン切り替え位置Jを抽出する(ステップ705)。抽出されるゲイン切り替え位置Jは、ゲイン切り替え位置抽出処理部903が抽出したゲイン切り替え位置の中で、同一のゲインが切り替え位置から連続してゲインA側にm個(mは1以上の整数)、ゲインB側にn個(nは1以上の整数)連続しているゲイン切り替え位置である。
ゲイン比最適値算出処理部905は、ゲインA側のm個の感度補正データHDを用いてゲイン切り替え位置Jにおける感度補正データHDAJを、ゲインB側のn個の感度補正データHDを用いてゲイン切り替え位置Jにおける感度補正データHDBJを算出する(ステップ706)。
ここでは、第一の実施形態と同様にして、ゲインA側の連続するm個の感度補正データHDを用いて、外挿等によりゲイン切り替え位置Jにおける感度補正データHDAJを求める。また、ゲインB側の連続するn個のデータを用いて同様にゲイン切り替え位置Jの置ける感度補正データHDBJを求める。図8に直線外挿により算出する場合のイメージ図を示す。詳細は、第一の実施形態のゲイン比最適値算出処理で説明したものと基本的に同様である。また、第一の実施形態と同様に、m、nが1の場合は、当該感度補正データHD、HDをそのままHDAJ、HDBJとする。そして、1画像分の計測データ内にゲイン切り替え位置Jが存在しない場合は、ゲイン比最適値γを1.0、または、直前の画像で求めたものを適用する。
ゲイン比最適値算出処理部905は、ステップ706で算出した感度補正データHDAJ、HDBJを用いてゲイン比最適値γを算出する(ステップ707)。
ゲイン切り替え位置Jのデータの、基準となる増幅率で増幅された画素側の感度補正データHDから求めた感度補正データをHDAJ、他の増幅率で増幅された画素側の感度補正データHDから求めた感度補正データをHDBJとすると、当該ゲイン切り替え位置Jのゲイン比最適値γは、HDAJをHDBJで除算したものである。すなわち、γ=HDAJ/HDBJである。
ゲイン比最適値算出処理部905は、第一の実施形態と同様に、感度補正データHD上の全ての上記条件を満たすゲイン切り替え位置Jについて算出した全てのゲイン比最適値γの平均をとり、ゲイン比最適値γを算出する(ステップ708)。なお、ゲイン比最適値γは、上述の全ゲイン比最適値γのメジアン値、または、モード値として算出してもよい。
ステップ702で抽出した補正対象となる感度補正データHDにゲイン比最適値γを乗算し、ゲイン比補正データを得る(ステップ709)。
以上説明したように、本実施形態では、実際に得られた計測データからそれぞれの画素の実質の増幅率を算出し、その値を用いてゲイン比最適値を算出して補正を行っている。従って、第一の実施形態同様、増幅率の違いにより発生する計測データのレベル差の補正の精度を高めることができる。高い精度での補正が行われるため、高画質の計測像を取得することができる。高精度に段差を補正した計測像を用いて再構成像を算出することにより、段差によって生じるリング状のアーチファクトを除去し、高画質の再構成像を取得することができる。また、高精度に計測像を補正することによって計測像上において正確な値が得られることにより、正確な値の再構成像を得ることができ、信頼性の高い再構成像を得ることができる。
また、本実施形態では、基準となる増幅率で増幅された画素については、ゲイン比最適値γは1であるため、基準となる増幅率以外の増幅率で増幅された画素に係る計測データのみ乗算処理を行うことになる。従って処理を高速化することができる。
さらに、本実施形態では、予め設定された増幅率から得たゲイン比初期値をさらに補正するという処理を行わないため、全体の処理を高速化することができる。
上記の各実施形態において、実際の増幅率を算出する対象のデータとして被写体の計測データを用いる。計測データから得られるゲイン切り替え位置には、被写体と空気領域の境界などのエッジが含まれる。エッジに該当する位置は、ゲイン比の算出に用いるのは不適当である。このため、予め設定された増幅率から求めたゲイン比、たとえば増幅器の電気的な容量の比または従来法により求めたゲイン比、前回の処理で求めたゲイン比、などを基準として、基準としたゲイン比から所定の範囲に入る値のゲイン比のみ抽出し、それらの平均、モード、またはメジアン値を求め、補正係数βまたはゲイン比最適値γを算出するよう構成してもよい。例えば、基準としたゲイン比から±5%の幅に入る値を選択するよう制限を加えた場合、補正係数等は0.95〜1.05の範囲となる。これにより、ゲイン比の精度を向上させることができる。
また、上記各実施形態において、X線源201と検出器202との間に滑らかに厚さの変化するX線フィルタを設置して、エアデータを計測するよう構成してもよい。X線フィルタの形状は、例えば、凹面形状あるいは凸面形状とする。このように構成することで、X線フィルタの薄い領域と厚い領域とで増幅率が切り替わり、1画像上で異なるゲインが計測される。
図10に凹面形状のX線フィルタを用いた場合の一例を示す。本図に示すように、エアデータは、X線フィルタの厚い部分を透過したX線が検出器に入射する画素では第一の増幅率(ゲインA)で計測され、X線フィルタの薄い部分を透過したX線が入射する画素では第一の増幅率と異なる第二の増幅率(ゲインB)で計測される。このように滑らかに厚さの変化するX線フィルタを用いて被写体を置かずに計測したエアデータを対象のデータとして用いることにより、1画像上でエッジの影響のない理想的なゲインの切り替えの状態を作り出すことができ、簡便に高精度のゲイン比を求めることができる。
上記の各実施形態では、対象データ毎にゲイン比最適値を求めている。複数の対象データのゲイン比最適値を算出し、それぞれの平均値、メジアン値あるいはモード値を求め、一連の計測データに対する1のゲイン比最適値としてもよい。これにより、演算が簡素化され、高速化できる。
上記各実施形態では、補正に用いる実際の計測データから得られるゲイン比は各対象データ(1画像)に対して求めている。しかし、画素毎に求めることもできる。その場合、各画素に接続される回路間でその増幅率の差が大きい場合、補正の精度を向上することができる。画素毎にゲイン比を求める場合、回路を数個ずつ、あるいは、検出器202全体でまとめ、ゲイン比を各画素のゲイン比の平均値として求めることにより、ゲイン比を記憶する容量を減少させると共に、補正処理を高速化させることができる。
上記各実施形態では、検出器202がゲインAとゲインBとの2種類の増幅率を持つ場合を例にあげて説明した。しかし、本発明は、検出器202が複数の増幅率を設定可能な場合にも適用することができる。この場合、基準となる増幅率(基準増幅率)を1つ定め、基準増幅率以外の増幅率についてそれぞれ基準増幅率に対するゲイン比を算出し、当該増幅率で増幅された計測データを各ゲイン比で補正する。または、ゲイン比を相対的な値として算出し、補正時に換算を行う。
上記各実施形態では、信号の源がX線である場合を例にあげて説明した。しかし、上記各実施形態の源はこれに限らず、源の種類に係わらない。例えば、可視光線、赤外線、ガンマ線など様々な波長の光であってもよい。
第一の実施形態のX線計測装置の側面図である。 第一の実施形態のX線計測装置の側面図である。 第一の実施形態の制御処理装置の機能ブロック図である。 第一の実施形態の再構成データ取得処理の処理フローである。 第一の実施形態のゲイン切り替え位置のゲイン比仮補正データ算出のイメージ図である。 第一の実施形態の補正処理の処理フローである。 第二の実施形態の制御処理装置の機能ブロック図である。 第二の実施形態のゲイン切り替え位置の感度補正データ算出のイメージ図である。 第二の実施形態の補正処理の処理フローである。 本発明の実施形態に係るX線フィルタを用いた場合に計測されるエアデータのイメージ図である。
符号の説明
101:ゲイン比初期値算出処理部、102:オフセットおよび感度補正処理部、103:ゲイン切り替え位置抽出処理部、104:ゲイン比仮補正処理部、105:ゲイン比最適値算出処理部、106:ゲイン比補正処理部、107:計測データ取得処理部、108:計測制御処理部、109:再構成処理部、201:X線源、202:検出器、203:支柱、204:回転装置、205:被写体保持装置、206:制御処理装置、207:回転軸、208:被写体、209:記憶装置、210:X線フィルタ、301:寝台、902:オフセットおよび感度補正処理部、903:ゲイン切り替え位置抽出処理部、905:ゲイン比最適値算出処理部、906:ゲイン比補正処理部、907:計測データ取得処理部、908:計測制御処理部、909:再構成処理部

Claims (12)

  1. 検査対象に放射線を照射するための放射線源と、前記放射線を複数の検出素子で検出するとともに増幅して計測データとして出力する検出器と、前記検出器から出力される計測データを補正してデジタルデータとして出力する制御装置とを備える放射線計測装置であって、
    前記制御装置は、
    各計測データについて、当該データを検出した前記検出素子に設定された増幅率を識別するとともに、前記識別結果に基づいて前記増幅率の切り替わる検出素子の境界を切り替え位置として抽出する切替位置抽出手段と、
    前記切り替え位置において両側の計測データが連続的に変化するよう前記計測データを補正するための値をゲイン比最適値として前記計測データを用いて算出するゲイン比最適値算出手段と、
    前記ゲイン比最適値を用いて前記計測データを補正し、前記デジタルデータとして出力する計測データ補正手段と、を備えること
    を特徴とする放射線計測装置。
  2. 請求項1記載の放射線計測装置であって、
    前記ゲイン比最適値算出手段は、前記切り替え位置の両側の複数の計測データからそれぞれ前記切り替え位置の計測データを計算し、前記補正後の両計測データの値が実質的に同じになるよう前記ゲイン比最適値を算出すること
    を特徴とする放射線計測装置。
  3. 請求項1から2いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記ゲイン比最適値算出手段は、
    各切り替え位置について、当該切り替え位置における両側の計測データから計算したそれぞれの値が同じになるように補正するための値を求め、
    全切り替え位置について求めた前記値の平均値、メジアン値、または、モード値を前記ゲイン比最適値とすること
    を特徴とする放射線計測装置。
  4. 請求項1から3いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記ゲイン比最適値算出手段は、
    前記検出素子に設定された増幅率の比を用いて、ゲイン比初期値を算出するゲイン比初期値算出手段と、
    前記ゲイン比初期値算出手段で算出されたゲイン比初期値を用いて前記計測データを補正する仮計測データ補正手段と、を備え、
    前記仮計測データ補正手段で補正後の計測データ(仮補正データ)を用いて前記切り替え位置の両側の前記仮補正データが連続的に変化するよう前記仮補正データを補正するための値を補正係数として算出し、算出した補正係数を用いて前記ゲイン比初期値を補正して前記ゲイン比最適値を算出すること
    を特徴とする放射線計測装置。
  5. 請求項1から4いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記切替位置抽出手段は、前記増幅率を識別する際、予め定められた基準となる増幅率以外で増幅されている計測データを補正対象データとし、
    前記計測データ補正手段は、前記補正対象データを前記ゲイン比最適値を用いて補正すること
    を特徴とする放射線計測装置。
  6. 請求項1から5いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記検出器の検出素子は、所定数のブロックに分割され、
    前記検出器は、前記ブロック単位で各検出素子に前記増幅率を設定すること
    を特徴とする放射線計測装置。
  7. 請求項1から6いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記検出器は、前記検出素子に入力する放射線の強度に応じて前記増幅率を設定すること
    を特徴とする放射線計測装置。
  8. 請求項1から7いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記放射線は、X線であること
    を特徴とする放射線計測装置。
  9. 請求項1から8いずれか1項記載の放射線計測装置であって、
    前記検出器が出力する計測データは、検出したアナログ信号をデジタル信号に変換した信号であること
    を特徴とする放射線計測装置。
  10. 検査対象に照射した放射線を複数の検出素子で検出し、当該検出素子毎に増幅して計測データとして出力する検出器からの前記計測データを補正してデジタルデータとして出力する放射線計測装置の制御装置における計測データの補正方法であって、
    前記計測データについて、当該計測データを検出した検出素子に設定された増幅率を識別するとともに、前記識別結果に基づいて前記増幅率の切り替わる検出素子の境界を切り替え位置として抽出する切替位置抽出ステップと、
    前記抽出した切り替え位置の両側の計測データが連続的に変化するよう前記計測データを補正するための値をゲイン比最適値として前記計測データを用いて算出するゲイン比最適値算出ステップと、
    前記ゲイン比最適値を用いて前記計測データを補正し、前記デジタルデータとして出力する計測データ補正ステップと、を備えること
    を特徴とする放射線計測装置の制御装置における計測データの補正方法。
  11. コンピュータを、
    検査対象に照射した放射線を複数の検出素子で検出するとともに当該検出素子毎に増幅して計測データとして出力する検出器からの前記計測データについて、当該計測データを検出した前記検出素子に設定された増幅率を識別するとともに、前記識別結果に基づいて前記増幅率の切り替わる検出素子の境界を切り替え位置として抽出する切替位置抽出手段と、
    前記切り替え位置において両側の計測データが連続的に変化するよう前記計測データを補正するための値をゲイン比最適値として前記計測データを用いて算出するゲイン比最適値算出手段と、
    前記ゲイン比最適値を用いて前記計測データを補正し、前記デジタルデータとして出力する計測データ補正手段と、して機能させるためのプログラム。
  12. 検査対象に照射した放射線を複数の検出素子で検出し、当該検出素子毎に増幅して計測データとして出力する検出器からの前記計測データを補正してデジタルデータとして出力する放射線計測装置における制御装置であって、
    各計測データについて、当該計測データを検出した前記検出素子に設定された増幅率を識別するとともに、前記識別結果に基づいて前記増幅率の切り替わる検出素子の境界を切り替え位置として抽出する切替位置抽出手段と、
    前記切り替え位置において両側の計測データが連続的に変化するよう前記計測データを補正するための値をゲイン比最適値として前記計測データを用いて算出するゲイン比最適値算出手段と、
    前記ゲイン比最適値を用いて前記計測データを補正し、前記デジタルデータとして出力する計測データ補正手段と、を備えること
    を特徴とする放射線計測装置の制御装置。
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