JP2008112184A - 演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノ - Google Patents

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Abstract

【課題】演奏情報記録用のセンサを鍵駆動のサーボ制御時にも使用することにより、安価かつ高性能な、演奏情報の記録が可能な自動演奏ピアノを実現する。
【解決手段】FDD40からCPU50に読み込まれた演奏情報に基づいて各鍵70の軌道リファランスが生成される。目標値生成部201は軌道リファランスに従って、位置目標値rxを生成する。また、キー位置センサ27等から出力された位置信号yxdが正規化部216において正規化され、位置信号yxが出力される。減算器203においては、rx,yxの差分である位置偏差exが出力される。増幅部204においては、位置偏差exにゲインkxが乗算され、乗算結果である位置制御信号uxに基づいてソレノイド10が駆動される。
【選択図】図3

Description

この発明は、高性能かつ安価に構成できる、演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノに関する。
従来の自動演奏ピアノにおいては、各鍵を駆動するソレノイドと、各鍵の押下位置(または速度)を計測するキーセンサとが設けられている。ここで、特に自動演奏ピアノの高級機種においては鍵軌道の再生時に用いられるサーボ制御用のセンサと、演奏情報記録用のセンサの2種類のキーセンサが設けられることが通常であった。
特許文献1には、サーボ制御用センサの一例が開示されている。このセンサは、ソレノイドと一体に形成され、該ソレノイドのプランジャの駆動速度を直接的に測定することにより、高い精度でプランジャの駆動速度を測定することが可能である。しかし、仮にこのセンサを演奏情報の記録時にも使用と、記録時にプランジャを鍵に接触させておかねばならず、これによって鍵のタッチが変わる等、種々の不都合が生じる。このため、演奏情報の記録時には、別体の非接触型のセンサ(例えば光学的に鍵の傾きを検出するセンサ)等が用いられる。
一方、自動演奏ピアノの普及機種においては、サーボ制御用センサが用いられず(従ってサーボ制御が行われず)、キーセンサとしては、演奏情報記録用のセンサのみが設けられることが多い。これは、ソレノイドと一体化したサーボ制御用センサが高価になるためである。なお、特許文献2には、サーボ制御用センサとして、光学的に鍵の傾きを検出するセンサを用いる技術が開示されている。しかし、同文献の技術は、サーボ制御用センサとして他のセンサ(ソレノイドのプランジャと鍵との間に介挿された感圧素子等)を併用することを前提としており、光学的なセンサのみを用いてサーボ制御を行う点については開示されていない。
特開平10−301561号公報 特許第2890557号公報
特に他のキーセンサを用いることなく、演奏情報記録用のキーセンサをサーボ制御にも併用できれば、比較的安価に高性能の自動演奏ピアノを実現することができると考えられる。しかし、従来、演奏情報記録用のキーセンサをサーボ制御にも併用することは以下の理由により困難であった。すなわち、プランジャとキーセンサとの間に必ず「鍵」等のアクション機構が介在することにため、センサの検出値に誤差が生じ易くなるという問題が生じる。ピアノの鍵およびそれに付随するアクション系部品は、木材、フェルトなど、変形しやすい部品によって構成されているため、検出結果に誤差が生じ易く、動きに個体差があるためサーボ制御が困難になるのである。
この発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、演奏情報記録用のキーセンサのみを用いて動きに個体差のある鍵のサーボ制御を可能ならしめることにより安価かつ高性能な、演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノを提供することを目的としている。
上記課題を解決するため本発明にあっては、下記構成を具備することを特徴とする。なお、括弧内は例示である。
請求項1記載の演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノにあっては、操作に応じて変位可能に設けられた複数の演奏操作子(70)と、前記演奏操作子の各々に対応して設けられ、対応する演奏操作子を直接または間接的に駆動する複数のアクチュエータ(10)と、該アクチュエータから離れた位置に設けられ、前記各演奏操作子の位置、速度または加速度のうち何れか一の次元の検出信号を前記演奏操作子の変位に応じて連続量で出力する複数のセンサ(27,28)とを有する、演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノであって、前記各センサは演奏情報の記録にも使用されるセンサであり、前記複数の演奏操作子の各々に対応して設けられ、前記検出信号を少なくとも前記各演奏操作子の動きと前記センサの出力値の個体差について正規化し、その結果を正規化信号として出力する正規化手段(216,220)と、演奏情報を記憶する記憶手段と、前記記憶手段から読み出された演奏情報に基づいて、前記複数の演奏操作子の各々について、時間進行に応じた当該演奏操作子の目標位置である目標軌道を生成する目標軌道生成手段と、前記各正規化信号と、対応する前記演奏操作子の目標軌道とに基づいて、前記各アクチュエータをサーボ駆動する駆動手段(30)とを有することを特徴とする。
さらに、請求項2記載の構成にあっては、請求項1記載の演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノにおいて、前記アクチュエータは、前記演奏操作子の変位する支点(80)を挟む一方の側(奥側)に設けられ、前記センサは、前記支点を挟む他方の側(前側)に設けられたものであり、前記センサは非接触型のセンサであることを特徴とする。
本発明によれば、センサの検出信号を正規化することにより各鍵の個体差を吸収し、アクチュエータから離れた位置にセンサを設けながらサーボ制御を行うことができるから、演奏情報記録用のキーセンサをサーボ制御用センサとしても使用することができる。また、サーボ制御用センサを別に設ける必要がなくなるから、安価かつ高性能な自動演奏ピアノを実現することができる。
1.第1実施形態
1.1.第1実施形態の構成
次に、本発明の第1実施形態による自動演奏ピアノのハードウェア構成を図1を参照して説明する。
図において、10はソレノイドであり、電流制御によりプランジャ部分が軸方向に変位する。22はハンマセンサであり、一次側にLED、二次側にフォトトランジスタを設けたフォトセンサを、2個、並列して設けたセンサである。なお、一方のフォトセンサが遮光状態になってから双方のフォトセンサが遮光状態になるまでの時間差から打弦タイミングと打弦速度とが検出される。27はキー位置センサであり、鍵の押下深さに応じた押下位置を検出して、そのデータを連続量でアナログ出力する。このキー位置センサ27は、演奏情報の記録および再生時の双方において併用されるセンサである。
30はPWM発生器であり、ソレノイド10に矩形波電流を供給するとともに、該矩形波電流のデューティ比を設定することにより、ソレノイド10に供給される電流を制御する。37はI/Oインターフェースであり、ハンマセンサ22およびキー位置センサ27の出力信号を波形整形する。なお、ソレノイド10、ハンマセンサ22、キー位置センサ27、PWM発生器30およびI/Oインターフェース37は、鍵盤の各鍵にそれぞれ設けられる。40はフレキシブルディスクドライブ(FDD)であり、演奏情報等を記憶するためのフレキシブルディスクが挿入される。50はCPUであり、後述する制御アルゴリズムに基づいて各部を制御する。52はフラッシュROMであり、パラメータおよびプログラムが記憶される。54はRAMであり、ワークメモリとして使用される。60はバスラインであり、上述した各部を接続する。以上の要素により、自動演奏ピアノ100が構成される。
自動演奏ピアノ100の鍵盤は複数の鍵部によって構成される。以下、鍵部の機構を図2を参照して説明する。図において70は鍵であり、バランスピン80を支点として揺動自在に支持されている。また、キー位置センサ27は、鍵70の前方(図上右側)下面に対向して設けられている。鍵70の前方下面には、該キー位置センサ27を遮光する遮光板75が鍵70から下方に向かって突出するように設けられている。15はプランジャであり、ソレノイド10の一部を構成し、ソレノイド10に供給される電流により上下方向に変位し、鍵70を駆動する。90はアクション機構であり、アップライトピアノまたはグランドピアノのアクションと同様のものであり、押鍵と離鍵動作の鍵の動きに応動する部材で構成され、ハンマー、ダンパーおよびハンマセンサ22等が設けられる。そして、鍵70の押鍵に連動してハンマーによる打弦が行われる。また、離鍵時に、ダンパーが弦と接することによって、打弦後における弦の振動が減衰される。
1.2.第1実施形態の制御アルゴリズムの構成
次に、本実施形態の再生時における制御アルゴリズムの構成を図3を参照し説明する。
図において201は目標値生成部であり、軌道リファランスに基づいて、位置目標値rxを生成する。ここで、軌道リファランスは、時刻に対する鍵70の押下位置の関数として表現されるから、位置目標値rxは現在時刻に対する軌道リファランスの値に等しい。
203は減算器であり、位置目標値rxから後述する位置信号yxを減算し、その結果を位置偏差exとして出力する。204は増幅部であり、位置偏差exを所定の位置ゲインkxで増幅し、ソレノイド10に供給すべき平均電流(換言すればPWM発生器30におけるデューティ比の増減値)に対応する位置制御信号uxを出力する。PWM発生器30においては、該位置制御信号uxに基づいて矩形波電流のデューティ比が設定される。
この矩形波電流によって鍵70が駆動されると、キー位置センサ27によって、アナログ信号である時々刻々の位置信号yxaが出力される。この位置信号yxaは、I/Oインターフェース37を介してデジタル信号の位置信号yxdに変換される。216は正規化部であり、下式(1)に基づいて鍵70の各鍵毎に、各鍵の動きの個体差およびキー位置センサ27の個体差を補正し、正規化した位置信号yxを出力する。
yx=R*yxd+S [mm] ……(1)
式(1)において、Rはゲイン校正値、Sはオフセット校正値であり、各鍵毎に測定された結果によって予め得られた値である。この値は、例えば、テーブルとしてフラッシュROM52に記憶される。位置信号yxが上述した減算器203にフィードバックされることにより、位置信号yxが位置目標値rxに追従するように位置制御信号uxが設定されることになる。なお、上記アルゴリズムの構成要素201〜216は、フラッシュROM52に格納されたプログラムおよびCPU50によって実現される。また、以降の実施形態についても同様である。
1.3.第1実施形態の動作
FDD40からCPU50に演奏情報が読み込まれると、その演奏情報に基づいて各鍵70の軌道リファランスが生成される。軌道リファランスを生成する詳細な処理は、上述した特許文献1に開示されているが、例えば等速押鍵時のベロシティを「vm」とし、このベロシティvmから位置目標値rxの傾きを所定の関数f(vm)によって求め、位置目標値rxの初期値をrx0としたとき、下式(2)によって軌道リファランスを表現することができる。
rx=f(vm)*t+rx0……(2)
である。なお、関数f(vm)は指数関数であり、演算またはテーブルの値参照の何れによっても実現することができる。そして、軌道リファランス上の時々刻々のサンプリング値が目標値生成部201に供給されると、図3のアルゴリズムに基づいて、サンプリング周期毎に位置制御信号uxが計算され、この位置制御信号uxに基づく矩形波電流によってソレノイド10が(従って鍵70が)駆動される。
本実施形態においては、演奏情報の記録用にも使用し得る非接触型のキー位置センサ27のみを用いて位置信号yxaを得て、その位置信号を、各鍵毎に、駆動される部材の動きとセンサの個体差を補正する正規化を行うから、例えばソレノイド10に対して一体に形成されたセンサを別途設ける必要がなくなり、高性能な自動演奏ピアノを安価に構成することができる。これは、本実施形態においては、正規化部216によって各鍵の個体差を吸収したこと等によるものである。
2.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態の自動演奏ピアノについて図4を参照し説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態のキー位置センサ27に代えて、鍵70の速度を検出するキー速度センサ28が設けられている。すなわち、鍵70が駆動されると、キー速度センサ28によって、アナログ信号である時々刻々の速度信号yvaが出力される。この速度信号yvaは、I/Oインターフェース37を介してデジタル信号の速度信号yvdに変換される。
220は正規化部であり、下式(3)に基づいて、鍵70の各鍵毎に各鍵の動きの個体差と、キー速度センサ28の個体差とを補正し、正規化した速度信号yvを出力する。
yv=P*yvd+Q[mm/sec]……(3)
式(3)において、Pはゲイン校正値、Qはオフセット校正値であり、各鍵毎に測定された結果によって予め得られた値である。この値は、テーブルとしてフラッシュROM52に記憶される。205は目標値生成部であり、軌道リファランスに基づいて、速度目標値rvを生成する。この速度目標値rvは第1実施形態における位置目標値rxを時間で微分したものであり、下式(4)によって表すことができる。
rv=d(rx)/dt=f(vm)……(4)
206は減算器であり、速度目標値rvから速度信号yvを減算し、その結果を速度偏差evとして出力する。208は増幅部であり、速度偏差evを所定の速度ゲインkvで増幅し、ソレノイド10に供給すべき平均電流に対応する速度制御信号uvを出力する。PWM発生器30においては、該速度制御信号uvに基づいて矩形波電流のデューティ比が設定される。上述した以外の本実施形態の構成/動作は第1実施形態と同様である。すなわち、両実施形態に採用されるキーセンサは、演奏情報の記録に用い得る非接触のセンサであればよいから、位置センサおよび速度センサの何れも適用可能であることが解る。
3.第3実施形態
3.1.第3実施形態のハードウェア/制御アルゴリズムの構成
次に、本発明の第3実施形態の自動演奏ピアノについて図5を参照し説明する。
第3実施形態においては、第1実施形態と同様にキー位置センサ27が用いられている。従って、鍵70が駆動されると、キー位置センサ27を介して位置信号yxaが出力される。また、202は目標値生成部であり、軌道リファランスに基づいて、上述した式(2),(4)に基づく位置目標値rxと速度目標値rvとを生成する。
減算器203および増幅部204は第1実施形態のものと同様であり、減算器206および増幅部208は第2実施形態のものと同様である。210は加算器であり、増幅部204,208から出力された位置制御信号uxおよび速度制御信号uvを加算し、その加算結果を制御信号uとして出力する。PWM発生器30においては、該制御信号uに基づいて矩形波電流のデューティ比が設定される。
この矩形波電流によって鍵70が駆動されると、第1実施形態と同様に、キー位置センサ27、I/Oインターフェース37および正規化部216を介して、正規化された位置信号yxが出力される。218は速度生成部であり、位置信号yxを微分することにより速度信号yvを出力する。例えば、所定時間T[sec](例えば1サンプリング周期)前の位置信号yxを「yx1[mm]」、現在の位置信号yxを「yx0[mm]」とすると、
yv=(yx0−yx1)/T[mm/sec] ……(5)
によって速度信号yvを求めることができる。これら位置信号yxおよび速度信号yvが上述した減算器203,206にフィードバックされることにより、位置信号yxおよび速度信号yvが各々位置目標値rxおよび速度目標値rvに追従するように制御信号uが設定されることになる。
かかる構成において、FDD40からCPU50に演奏情報が読み込まれると、その演奏情報に基づいて各鍵70の軌道リファランスが生成される。そして、目標値生成部202においては、上述した式(2)および式(4)に基づいて、位置目標値rxおよび速度目標値rvが生成される。本実施形態においては、位置および速度の双方に対してフィードバック制御が行われ、位置偏差exおよび速度偏差evに対するゲイン(増幅部204,208におけるゲイン)を独立して設定できるから、軌道リファランスに対して実際の押鍵軌道を精密に追従させることができる。上述した以外の本実施形態の構成/動作は第1実施形態と同様である。
4.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態の自動演奏ピアノについて図6を参照し説明する。
第4実施形態においては、第3実施形態のキー位置センサ27に代えて、キー速度センサ28が設けられている。すなわち、鍵70が駆動されると、第2実施形態と同様に、キー速度センサ28、I/Oインターフェース37および正規化部220を順次介して、上述した式(3)で示された速度信号yvが出力される。
また、222は位置生成部であり、下式(6)に基づいて速度信号yvを積分することにより位置信号yxを出力する。例えば、所定時間T[sec](例えば1サンプリング周期)前の位置信号yxを「yx1[mm]」とし、現在の速度信号yvを「yv0[mm/sec]」とすると、
yx=yx1+yv0*T [mm] ……(6)
によって位置信号yxを求めることができる。上述した以外の本実施形態の構成/動作は第3実施形態と同様である。
5.第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態の自動演奏ピアノについて図7を参照し説明する。
第5実施形態においては、第3実施形態の目標値生成部202に代えて、目標値生成部232が設けられている。該目標値生成部232においては上述した位置目標値rxおよび速度目標値rvに加えて、所定のバイアス値ruが常時出力される。また、234は加算器であり、加算器210の出力信号(すなわち位置制御信号uxと速度制御信号uvの合計)に対して、さらにバイアス値ruを加算し、その結果を制御信号uとしてPWM発生器30に供給する。上述した以外の本実施形態の構成/動作は第3実施形態と同様である。
ここで、バイアス値ruについて説明しておく。図2の構成において、ソレノイド10に供給する矩形波電流の平均値を「0」から徐々に上昇させてゆくと、矩形波電流の平均値が極めて小さい時には鍵70は駆動されず、電流の平均値がある値になると鍵70が駆動され始める。バイアス値ruは、この駆動が開始される電流の境界値に対応する値に設定される。従って、本実施形態においては、このバイアス値ruに応じた電流が常時ソレノイド10に供給されているため、軌道リファランスがレスト状態(鍵70が全く駆動されない状態)から立ち上がる時のレスポンスを向上させることができる。
6.第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態の自動演奏ピアノについて図8を参照し説明する。
上述した第1ないし第5実施形態においては、位置信号yxまたは速度信号yvのフィードバック制御を行ったが、本実施形態はこれらに加えて加速度信号もフィードバックするようにしたものである。
図8において240は加速度生成部であり、速度信号yvを微分することにより加速度信号yaを生成する。242は増幅部であり、加速度信号yaを所定のゲインで増幅し加速度制御信号uaを出力する。244は加算器であり、「位置制御信号ux+速度制御信号uv−加速度制御信号ua」の演算結果を制御信号uとしてPWM発生器30に供給する。上述した以外の本実施形態の構成/動作は第4実施形態と同様である。本実施形態によれば、例えば加速度信号yaが大きい時に制御信号uを減少させるように加速度制御信号uaが制御されるから、押鍵軌道のオーバーシュートなどを抑制することが可能になる。
7.変形例
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように種々の変形が可能である。
(1)また、上記各実施形態においては、「位置」、「速度」および「加速度」の次元を適用したが、その他に「力」の次元等を適用してもよい。
(2)また、上記第6実施形態においては、加速度信号yaについては特に目標値を与えなかったが、軌道リファランスに基づいて加速度信号yaについても目標値を設定しサーボ制御を行うようにしてもよい。
(3)また、上記各実施形態のキー位置センサ27やキー速度センサ28に代えて、アクション機構に設けたセンサ(例えばハンマセンサ22)でサーボ制御を行うようにしてもよい。この場合、前述の式(1)や式(3)において用いられた各校正値R,S,P,Qは、鍵の動きの個体差のみならず、鍵から動きが検出される部材までの全体の個体差を補正するように設定するとよい。
本発明の各実施形態による自動演奏ピアノのハードウェアブロック図である。 該自動演奏ピアノの鍵部の側面図である。 第1実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。 第2実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。 第3実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。 第4実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。 第5実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。 第6実施形態の制御アルゴリズムのブロック図である。
符号の説明
10:ソレノイド、15:プランジャ、22:ハンマセンサ、27:キー位置センサ、28:キー速度センサ、30:PWM発生器、37:I/Oインターフェース、40:FDD、40:フレキシブルディスクドライブ、50:CPU、52:フラッシュROM、54:RAM、70:鍵、75:遮光板、80:バランスピン、100:自動演奏ピアノ、201,202,205:目標値生成部、203,206:減算器、204,208:増幅部、210,234,244:加算器、216,220:正規化部、218:速度生成部、222:位置生成部、232:目標値生成部、240:加速度生成部、242:増幅部。

Claims (2)

  1. 操作に応じて変位可能に設けられた複数の演奏操作子と、前記演奏操作子の各々に対応して設けられ、対応する演奏操作子を直接または間接的に駆動する複数のアクチュエータと、該アクチュエータから離れた位置に設けられ、前記各演奏操作子の位置、速度または加速度のうち何れか一の次元の検出信号を前記演奏操作子の変位に応じて連続量で出力する複数のセンサとを有する、演奏情報を記録可能な自動演奏ピアノであって、
    前記各センサは演奏情報の記録にも使用されるセンサであり、
    前記複数の演奏操作子の各々に対応して設けられ、前記検出信号を少なくとも前記各演奏操作子の動きと前記センサの出力値の個体差について正規化し、その結果を正規化信号として出力する正規化手段と、
    演奏情報を記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段から読み出された演奏情報に基づいて、前記複数の演奏操作子の各々について、時間進行に応じた当該演奏操作子の目標位置である目標軌道を生成する目標軌道生成手段と、
    前記各正規化信号と、対応する前記演奏操作子の目標軌道とに基づいて、前記各アクチュエータをサーボ駆動する駆動手段と
    を有することを特徴とする演奏情報の記録が可能な自動演奏ピアノ。
  2. 前記アクチュエータは、前記演奏操作子の変位する支点を挟む一方の側に設けられ、前記センサは、前記支点を挟む他方の側に設けられたものであり、前記センサは非接触型のセンサであることを特徴とする請求項1記載の演奏情報の記録が可能な自動演奏ピアノ。
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