JP2008111791A - 交流電場を用いて微粒子を質量分級する微粒子計測装置および計測方法 - Google Patents

交流電場を用いて微粒子を質量分級する微粒子計測装置および計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】気体中の微粒子を質量によって分級しながら、正確に且つ簡便に計測する。
【解決手段】微粒子を帯電させて、大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに通路部に供給する。そして、等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を、気体の流れと直交する方向に印加する。こうすれば、微粒子は通路部内を振動しながら進行し、電圧波形に応じた特定の質量を有する微粒子のみが、通路部を通過することができる。こうすれば、微粒子を、直接的な方法によって質量により分級することができるので、正確に且つ簡便に計測することができる。異なる質量の微粒子を分級するためには、電圧波形を変えるだけでよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、微粒子を分級して計測する技術に関し、詳しくは、気体中に含まれる微粒子を質量によって分級しながら計測する技術に関する。
ディーゼルエンジンの排気ガスやタバコの煙などには、粒径にして100nm以下の極めて小さな微粒子が含まれている。これら微粒子は小さいが故に一旦、大気に排出されると長い間滞留して、やがては吸気によって人体に吸い込まれ、人体の深部に侵入して少しずつ蓄積される結果、長い間には人体の健康に大きな影響を与える可能性が指摘されており、法的な規制の必要性も検討されている。このため、これら微粒子が人体にどのような影響を与えるかを調べる必要がある。
また、人体の健康に与える悪影響は、微粒子の表面に付着あるいは内部に含まれる化学成分に多分に起因すると考えられることから、微粒子の粒径よりも、粒子質量の方が人体の健康に強く影響していると考えられる。そこで、気体中に漂う微粒子を質量によって分級しながら、正確に且つ簡便に計測することが必要となる。
一般に、気体中の微粒子を分級しながら計測可能な技術としては、粒子に光を照射したときの散乱光強度に基づいて計測する技術や(例えば、特許文献1)、帯電させた微粒子が流体からの抵抗を受けながら電場中を移動する速度の違いを利用して、微粒子を分級しながら計測する技術(特許文献2)などが提案されている。
特開2003−114192号公報 特開2005−24409号公報
しかし、これら提案されている技術では、微粒子の質量を十分な精度で計測することは難しいという問題があった。すなわち、提案されている技術は何れも、微粒子が球形と仮定したときの粒径が得られるに過ぎず、得られる値は計測原理の違いに応じて、実際の粒径よりも大きめの値が得られたり小さめの値が得られたりする。加えて、生じる誤差の大きさは、例えば散乱光を用いる方法であれば微粒子表面の光学的な特性(屈折率など)によって異なり、また、電場中での移動速度の違いを利用する方法であれば微粒子形状によって異なってくる。もちろん、微粒子の屈折率や形状などは仮定する他はないので、求められる粒径は誤差が含まれた値となる。
更に、微粒子の質量を求めるためには、こうして得られた粒径から体積を算出し、その値に密度を乗算する必要があるが、粒径に含まれる誤差は、体積算出のために粒径を3乗する際に拡大される。更に、密度の値も仮定するしかないので、ここでも誤差が混入する。結局、提案されている技術のように、粒径を計測して質量を算出する方法では十分な計測精度を確保することは困難であると考えられ、従って、微粒子の質量を、より直接的な方法で、正確に且つできるだけ簡便に計測可能とする技術の開発が強く要請されている。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、微粒子を、質量によって分級しながら、正確に且つ簡便に計測可能な技術を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の微粒子計測装置は次の構成を採用した。すなわち、
気体中に含まれる微粒子を分級しながら計測する微粒子計測装置であって、
大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに前記微粒子が通過する通路部と、
前記通路部の上流側に設けられて前記微粒子を帯電させる微粒子帯電部と、
等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を、前記気体の流れと直交する方向に印加することにより、前記通路部を通過する前記帯電した微粒子を質量によって選択的に分離する微粒子分離手段と、
前記選択的に分離された微粒子を検出する微粒子検出手段と
を備えることを要旨とする。
また、上記の微粒子計測装置に対応する本発明の計測方法は、
気体中に含まれる微粒子を分級して計測する微粒子計測方法であって、
前記微粒子を、大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに、上流側から通路部に供給する第1の工程と、
前記通路部の上流側で前記微粒子を帯電させる第2の工程と、
等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電場を、前記気体の流れと直交する方向に印加することにより、前記帯電した状態で前記通路部を通過する微粒子を質量によって選択的に分離する第3の工程と、
前記選択的に分離された微粒子を検出する第4の工程と
を備えることを要旨とする。
かかる本発明の微粒子計測装置および計測方法においては、帯電させた微粒子を、大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに通路部に供給し、そして、等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を、気体の流れと直交する方向に印加する。詳細なメカニズムについては後述するが、こうすると、微粒子は交流電圧による電場の影響で振動しながら通路部内を進行することになるが、印加する交流電圧の波形に応じた特定の質量を有する微粒子のみが、通路部を通過することができる。そこで、通路部を通過した微粒子を検出する。
こうすれば、気体に含まれる微粒子の中から、印加する交流電圧の波形に応じた質量の微粒子のみを選択的に分離して計測することができる。このため、粒径を計測した結果に基づいて質量を算出する方法とは異なり、微粒子の質量を直接的な方法で、従って正確に計測することが可能となる。もちろん、通路部内で振動する微粒子が、通路部内に存在する気体の分子に衝突して進行方向を変えてしまうと、これがいわば外乱として作用するために微粒子の分離精度が低下してしまうが、実際には、微粒子と気体分子とでは質量が大きく違うので、気体分子との衝突の影響が大きく現れることはない。このため、大気圧の条件下(若しくは若干、減圧した程度)でも、微粒子を質量分級しながら計測することが可能となる。
加えて、微粒子を質量によって分離するためには、等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を印加するだけで良いので、簡便に計測することができる。更に、異なる質量の微粒子を計測するためには、印加する交流電圧の波形を変更するだけでよく、電圧波形は極めて正確に制御することができるので、種々の質量の微粒子を、簡便に且つ正確に分離しながら計測することが可能となる。
また、こうした本発明の微粒子計測装置においては、通路部内の圧力を、大気圧の1/10の圧力から大気圧までの範囲から選択した所定の圧力に設定しておくこととしても良い。
上述したように、微粒子と気体分子とでは質量が大きく違うので、微粒子が気体分子と衝突しても、大きく分離精度が低下することはないが、分離精度を維持するためには、通路部内での気体の流れを、いわゆる層流状態にしておくことが望ましい。そして、流れを層流状態に保つためには、減圧しておいた方が望ましいが、減圧の程度が大きくなるほど、装置構成が大がかりとなり、加えて、微粒子の低沸点の油成分が揮発するなどの要因で計測結果の信頼性が低下する。こうした点に鑑みると、通路部内の圧力を、大気圧の1/10の圧力から大気圧までの範囲の所定圧力に設定しておけば、装置構成が大がかりになったり、油成分が揮発するなどして微粒子が変質してしまうことを回避しながら、通路部内の流れを層流状態に保って高い分離精度を確保することが可能となる。
また、こうした本発明の微粒子計測装置においては、印加する交流電圧の周波数を変更することによって、分離される微粒子の質量を変更することとしても良い。
詳細な理由については後述するが、分離される微粒子の質量を変更するために交流電圧の波形を変化させる際には、ただ闇雲に波形を変化させればよいのではなく、所定条件を満たすようにしながら波形を変化させることが望ましい。そして、交流電圧の周波数を変更してやれば、電圧波形の直流成分や、交流成分の振幅などを一定に保ったままで、所定条件を満たしながら波形を変化させて、分離される微粒子の質量を変更することが可能となる。
以下では、上述した本願の発明について、実施例に基づいて詳細に説明する。図1は、内燃機関10の排気ガス中に含まれる微粒子を、本実施例の微粒子計測装置100を用いて質量分級しながら計測する様子を、概念的に示した説明図である。先ず、図示した微粒子計測装置100の大まかな構造について説明する。
図1に示されているように、本実施例の微粒子計測装置100は、大まかには、微粒子の分級が行われる分級通路102と、微粒子を帯電させるための微粒子帯電部104と、分級された微粒子を検出する微粒子検出部106と、分級通路102内に設けられた電極108と、電極108に交流電圧を印加する電圧印加部110などから構成されている。微粒子帯電部104は、内部でコロナ放電などを行うことにより、通過する微粒子に電荷を付与することが可能となっている。微粒子検出部106としては、到達した帯電微粒子を検出することが可能であれば、種々の方式の検出器、例えば、帯電した微粒子の流れを、いわゆるファラデーカップを用いて電流として直接検出方式の検出器を用いることが可能である。また、分級通路102の下流側には排気ポンプ120が接続されている。
こうした構成の微粒子計測装置100を用いて、内燃機関10の排気ガス中に含まれる微粒子を計測する場合には、内燃機関の排気管12の内部からサンプリングパイプ14を引き出して微粒子帯電部104に接続するとともに、排気ポンプ120を駆動して分級通路102内の空気を排気する。すると、電荷を帯びた微粒子が、排気ポンプ120によって吸い出されるようにして微粒子帯電部104から分級通路102内に供給される。また、これに合わせて、分級通路102の上流に設けられた空気取入口112からは、ゴミなどが除去された清浄な空気(あるいは窒素ガスなど)が供給されるようになっている。このとき、微粒子帯電部104から供給される排気ガス流量と、空気取入口112から供給される空気流量との合計流量を、排気ポンプ120によって排気される流量よりも小さな流量に絞っておくことにより、分級通路102内の圧力を、大気圧の1/10程度まで減圧させることも可能となっている。また、分級通路102内の空気の流れは、いわゆる層流状態に保たれている。
電極108に交流電圧を印加しない状態では、微粒子は空気の流れとともに分級通路102を通過して、微粒子検出部106によって検出される。ところが電極108に所定の交流電圧を印加すると、微粒子は電荷を帯びているために電場の力を受けて振動し、印加した交流電圧波形に応じた所定の質量を有する微粒子だけが、分級通路102を通過して微粒子検出部106によって検出される。図1では、印加する交流電圧波形に応じた質量を有する微粒子が、分級通路102を通過して微粒子検出部106に到達する様子が、実線の矢印によって概念的に示されている。これより質量の小さい微粒子あるいは質量の大きな微粒子は、図1中に細い破線の矢印で示したように、振動が不安定になって分級通路102を通過することができず、微粒子検出部106に検出されることはない。このように、印加する交流電圧波形によって、所定の質量を有する微粒子だけが分級通路102を通過するメカニズムについては後ほど詳しく説明する。
図2は、分級通路102の内部に設けられた電極108の配置、および微粒子帯電部104や微粒子検出部106との位置関係を概念的に示した説明図である。図示するように、分級通路102の内部には、4本の略円柱形状をした電極108が、円周状に90度ずつ間隔を空けて設けられている。これら4本の電極108は、互いに向かい合う位置の2本ずつが組になっており、そして、図示するように、一方の組にはプラスの交流電圧が、他方の組にはマイナスの交流電圧が印加されている。結局、4本の電極の中心から見ると、プラス、マイナス、プラス、マイナスと、等角度ずつ位相をずらした状態で、2組の交流電圧が印加された状態となっている。また、交流電圧は、直流成分Uと、振幅がUで周波数がωの交流成分とから構成されている。このような4本の電極108のほぼ中心位置に帯電微粒子を供給すると、直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωに応じて定まる質量の微粒子だけを分離することができる。以下では、このメカニズムについて簡単に説明する。
図3は、2組の電極108に印加される交流電圧の電圧波形を示した説明図である。図中に示した実線は、プラス側の電極108に印加される電圧波形を示しており、図中に示した破線は、マイナス側の電極108に印加される電圧波形を示している。図示されているように、電極108に印加される電圧波形は、直流成分Uに、振幅Vの交流成分が重畳した交流波形となっている。また、プラス側の電極108に印加される電圧波形と、マイナス側の電極108に印加される電圧波形とは、互いに符号を逆転させた波形となっている。図3の電圧波形から明らかなように、これら電極108に印加される電圧の状態は、大まかには、図中に矢印で示した4つの状態、すなわち、プラス側およびマイナス側の電極108に最大の電圧がかかる「状態A」、電圧が一時的に0になる「状態B」、プラス側およびマイナス側それぞれの電圧の正負が逆転する「状態C」、そして再び電圧が0になる「状態D」を経て、初めの「状態A」に戻るというように、「A」,「B」,「C」,「D」の4つの状態を繰り返しながら変化している。そこで、帯電した微粒子が存在する状態で、これら4つの電圧状態を繰り返したときの微粒子の動きについて考える。
図4は、電極108に印加される電圧が変化したときの帯電微粒子の動きを概念的に示した説明図である。先ず、各電極108に、図3に示した「状態A」の電圧が印加された場合について考える。図3に示すように、「状態A」では、一方の組の電極108にはプラスの電圧が印加され、これに直交する他方の組の電極108には、マイナスの電圧が印加されている。図4(a)は、このような電圧が印加されたことにより、4つの電極108の間に形成される電場の様子を概念的に示している。図4(a)では、上下方向に並んだ組の電極108a、108cにプラスの電圧が印加され、左右方向に並んだ組の電極108b、108dにマイナスの電圧が印加されている場合について表示している。プラスの電圧が印加された電極108の周囲には、放射状にプラスの電場が形成され、マイナスの電圧が印加された電極108の周囲には、放射状にマイナスの電場が形成される。図4(a)にはプラスの電場が実線で表され、マイナスの電場が破線によって表されている。また、隣り合う実線あるいは破線との間隔は電場の強さを表しており、間隔が密になるほど、強い電場であることを表している。
今、図4(a)に示した「状態A」の電場の中に、質量の異なる3つの帯電微粒子m1,m2,m3が存在しているものとする。図4では、最も質量の小さな微粒子m1は小さな黒丸で表示し、最も質量の大きな微粒子m3は大きな黒丸で、中間の質量の微粒子は中ぐらいの黒丸で表示している。尚、質量の大きな微粒子ほど大きな微粒子として表示しているのは、直感的な理解の便宜を図ったものであり、実際には、大きな微粒子が、必ず大きな質量を有するというわけではない。また、これら微粒子は、何れもプラスに帯電しているものとする。
周知のようにプラスに帯電した微粒子は、プラスの電極からは斥力を受け、マイナスの電極には引き付けられるから、電場の中におかれた帯電微粒子m1,m2,m3は、図4(a)に矢印で示した方向に移動し始める。このとき、質量の小さな微粒子ほど大きな加速度が発生し、その結果、長い距離を移動することになる。図4に示した矢印の長さは、微粒子の移動距離を概念的に示したものとなっている。
図3を用いて説明したように、「状態A」の後には、各電極108に印加される電圧が一時的に0となる「状態B」に切り換わる。図4(b)には、「状態B」のときに電極108間に生じる電場の様子が表されている。図示されているように、「状態B」では電極108間の電場は消滅している。しかし、帯電微粒子m1,m2,m3は、既に速度を持っているので、同じ方向に向かって移動する。また移動速度は、小さな微粒子m1が最も速く、中間の微粒子m2がそれに続き、大きな微粒子m3が最も遅くなっている。
次いで、「状態B」から「状態C」に切り換わると、各電極108の間には、図4(c)に示すような電場が形成される。「状態C」では、各電極108に印加される電圧の正負が逆転する。このため、今までマイナス電圧の電極108bに引き付けられて移動していた帯電微粒子m1,m2,m3は、今度は、この電極108bから斥力を受けるようになるので、減速しながら移動の向きを変えることになる。このとき、移動速度が速く、従って、最も電極108bに近付いていた小さな微粒子m1は、電極108bから最も大きな斥力を受けるとともに、質量が小さいことも相俟って、急激に減速した後、弾き飛ばされるようにして、4つの電極108に囲まれた領域の外に脱落する。これに対して、最も質量の大きな微粒子m3は、移動速度が遅く、電極108bから離れているために、受ける斥力も小さく、質量が大きいことも相俟って、徐々に減速しながらも全体としては依然として電極108bに向かって移動する。また、中間の質量を有する微粒子m2は、電極108bから適度な大きさの斥力を受けながら、ゆっくりと減速するとともに、電極108cの方向に向きを変え、その後は、電極108bからの斥力と電極108cからの引力を受けて、徐々に加速していく。
その後、一時的に電場が消滅する「状態D」を経て(図4(d)を参照のこと)、初めの「状態A」に戻る。図4(e)は、このような「状態A」の様子を示している。質量が最も大きな微粒子m3は、「状態C」では、プラス電圧が印加された電極108bから斥力を受けながら徐々に減速していたのに対して、「状態A」では、その電極108bに印加される電圧が再びマイナス電圧に切り換わっているので、今度は加速しながら、そのまま電極108bの方向に進行する。その結果、電極108bに補足されるか、あるいは電極108bの側を通って、4つの電極108に囲まれた領域の外に飛び出してしまう。これに対して、中間的な質量を有する微粒子m2は、電極108cからの斥力を受けて減速するとともに、電極108dの方向に移動の向きを変え、その後は、電極108cからの斥力と電極108dからの引力とを受けて、徐々に加速していく。
以上に概念的に説明したように、4つの電極108に交流電圧を印加すると、質量の小さな微粒子や質量の大きな微粒子は、電極108の外へと脱落してしまい、適度な質量を有する微粒子だけが、電極108間に留まることができる。実際には、電極108間に留まることができる微粒子の質量は、交流電圧の直流成分Uや交流成分の振幅V、更には周波数ωに依存していることから、これらの値を適切な値に設定することで、所望の質量を有する微粒子だけを、選択的に分離することが可能となる。尚、図4では、質量の小さな微粒子m1および質量の大きな微粒子m3は、交流電場を受けることによって、直ちに4つの電極108間から脱落したものとして説明したが、実際には、電極108の間を旋回しているうちに徐々にふるい落とされて、最終的には、ある質量を有する微粒子だけが電極108間に残るようになる。図1に示した分級通路102の内部では、大まかには、このようなメカニズムによって、微粒子を質量によって分級している。
図4では、交流電場によって微粒子が分級される様子を、直感的に説明したが、微粒子の運動は解析的に求められている。以下、図5を参照しながら、この結果について簡単に説明する。
図4に示した4つの電極108間に形成される電場Φは、図5(a)によって表すことができる。ここで、4つの電極108の中心軸をZ軸に取り、横方向にX軸を、縦方向にY軸を取っている。また、r0 はZ軸から電極108までの距離を表している。微粒子の質量をm、微粒子の電荷をeとして、X方向、Y方向、Z方向に運動方程式を立てると、図5(b)となる。この方程式の解は既に解かれており、それによれば、交流電圧の直流成分U、質量m、周波数ωなどによって決まるパラメータaと、交流電圧の交流成分V、質量m、周波数ωなどによって決まるパラメータqとが、所定の条件を満足した場合にだけ解が発散せず、その他の場合は解が発散してしまうことが分かっている。図5(c)には、運動方程式の解を発散させないために、2つのパラメータ「a」、「q」が取り得る領域が示されている。また、図5(c)には、パラメータa、およびパラメータqを求めるための算出式も合わせて表示されている。
図5(c)からは次のようなことが分かる。今、ある交流電圧を印加したものとして、その交流電圧の直流成分をU、交流成分の振幅をV、周波数をωとする。ある微粒子の質量を決めれば、パラメータa,qを求めることができるから、その値が図5(c)に示した安定領域にあれば、その微粒子は電極108間を通過することができるが、安定領域に無ければ電極108間から外部に脱落してしまう。すなわち、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを決めてやれば、電極108間を通過し得る微粒子の質量範囲を求めることが可能である。換言すれば、計測したい質量に合わせて、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを設定してやればよい。
実際には、a/q=一定となるように、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを変化させて、検出する質量を変化させながら計測を行う。図6は、a/q=一定の条件に下で、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを変化させることにより、検出する質量を変化させることが可能な理由を示した説明図である。図示されているように、a/qの値を適切に設定しておけば、a/qの値を一定に保ったまま、aおよびqを徐々に大きくしていく。すると、初めは、比較的大きな質量m3の微粒子が検出され、そして、aおよびqを大きくするに従って、徐々に小さな質量の微粒子が検出されることになる。また、aおよびqがある値のときに微粒子が検出されたとすると、その時の交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωの値から、検出された微粒子の質量を算出することが可能となる。
尚、このように検出される質量を変化させる際には、交流成分の周波数ωを変更することによって、検出される質量を変化させることが望ましい。パラメータa、qの算出式から明らかなように、周波数ωを変化させれば、交流電圧の直流成分U、および交流成分の振幅Vについては一定値に保っておくだけで、a/qの値を一定に保ったまま、aおよびqを変化させることができる。また、インバータ技術が進歩したことにより、今日では、交流電圧の周波数を変更することは容易である。従って、周波数ωを変更することで、検出される質量を、簡便に且つ正確に変更することが可能となる。
本実施例の微粒子計測装置100は、以上のような原理に基づいて、微粒子を質量によって分級しながら計測している。そして、本実施例の微粒子計測装置100では、分子に比べて遙かに大きな質量を有する微粒子を計測対象としているために、いわゆる質量分析計による計測とは全く異なる大きな効果を得ることが可能となっている。以下では、この点について詳しく説明する。
先ず、本実施例の微粒子計測装置100は、質量分析計とは異なって、超真空ではなく、大気圧あるいは単なる低真空状態で計測することが可能である。すなわち、計測対象が分子であれば、窒素などの気体分子と衝突すると進路が大きく変わってしまうので、交流電場を用いて、質量の違う分子を分離しようとしても、他の気体分子との衝突による影響の方が大きく現れてしまい、分離することができない。このため、計測対象が分子の場合は、超真空状態にして、他の気体分子との衝突による外乱を受けない状態で計測することが必須となる。これに対して、計測対象が微粒子であれば、窒素などの気体分子に衝突しても、質量があまりに違うので微粒子の進行方向はほとんど変化することが無い。すなわち、気体分子との衝突が外乱とはならないので、超真空にせずとも、大気圧から単なる低真空状態で、質量の違う微粒子を分離しながら計測することが可能である。
分級通路102内を真空にするためには、特殊なポンプが必要になるなど、装置が大がかりになるので、簡便な計測を行うことは困難であるが、大気圧あるいは若干、減圧する程度であれば、装置を大がかりにすることはない。このため、計測対象とする微粒子が発生している現場の直ぐ近くに装置を持ち込んで計測することができるので、正確な計測を行うことが可能となる。
このように、本実施例の微粒子計測装置100は、質量が分子よりは遙かに大きな微粒子を計測対象としているために、大気圧あるいは若干の減圧下で計測することが可能となっている。もちろん、質量が大きくなると同じ力を受けても動き難くなるというデメリットもある。特に、交流電場の周波数が高くなると微粒子が応答しないことも考えられるので、交流成分の周波数ωは低めに設定しておかなければならない。しかし、図5(c)に示したパラメータa、qの算出式から明らかなように、解の安定性の条件から言えば、周波数ωを小さくすることは、質量が大きくなることを補う方向に作用する。このことから、質量分析計で用いられている交流電場の周波数よりも低めの周波数ωに設定しておくことで、解の安定性の条件を満たしながら、微粒子を質量によって分級することが可能となる。
また、大気圧あるいは若干の減圧条件下で計測する結果、分級通路102内には気体の流れが発生することになる。この流れが乱流状態になると、乱流による拡散作用が外乱となって、質量による分級を妨げる可能性があるので、分級精度を確保するためには、分級通路102内の気体の流れを層流状態に保っておくことが望ましい。そのためには、気体の流れる速度を小さく設定しておきたいところであるが、このことは、本実施例の微粒子計測装置100にとっては、別の意味から好都合なことでもある。すなわち、上述したように交流電場の周波数ωは比較的低い値に設定される。交流電場の周波数ωが低くなると、微粒子がゆっくりと振動することになり、微粒子の分離に時間がかかるため、どうしても分級通路102が長くなってしまう。従って、分級通路102内の流れを層流状態に保っておくために流れの速度を小さくすることは、同時に、分級通路102の長さを抑制することにもなっているのである。このため、本実施例の微粒子計測装置100では、分級通路102の長さを比較的短く押さえながら、微粒子を精度よく分級することが可能となっている。更には、分級精度の観点からすれば、分級通路102内を、大気圧から若干、減圧しておいた方が流れを層流状態に保ちやすく、従って分級精度を確保することが容易となる。
また、このような本実施例の微粒子計測装置100では、上述したように、a/qの値を一定に保ちながら、aおよびqを変化させることにより、検出の対象とする質量を変化させながら計測することも可能であるが、所定の質量範囲の微粒子を連続して検出することも可能である。すなわち、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを固定しておき、図5(c)に示した安定領域を満たすような質量の微粒子を全て検出するようにしてもよい。図5(c)に示したパラメータa、qの算出式から明らかなように、交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを固定すると、a/qの値が決まる。すると、図7に示したように、a/q=一定の直線が安定領域を横切る範囲によって決まる質量範囲が、検出可能な範囲となる。検出可能な質量範囲は、a/qの値を適切に選択することによって、すなわち交流電圧の直流成分U、交流成分の振幅V、周波数ωを適切に選択することで設定することが可能である。このようにすれば、設定した質量範囲の微粒子の濃度を連続して測定することができるので、過渡的な現象を適切に観察することが可能となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例では、分級通路102には、4つの電極108が設けられているものとした。しかし、電極の数は、偶数本であれば4本に限らず、より多数の電極を設けておいてもよい。図8は、6本の電極が設けられている場合を示している。そして、これら複数本の電極に、等角度ずつ位相をずらして交流電圧を印加することにより、微粒子を質量によって分級するようにしてもよい。
内燃機関の排気ガス中に含まれる微粒子を本実施例の微粒子計測装置を用いて質量分級しながら計測する様子を概念的に示した説明図である。 分級通路の内部に設けられた電極の配置および微粒子帯電部や微粒子検出部との位置関係を概念的に示した説明図である。 電極に印加される交流電圧の電圧波形を示した説明図である。 電極に印加される電圧が変化したときの帯電微粒子の動きを概念的に示した説明図である。 交流電圧を印加することにより微粒子が質量によって分級される原理を概念的に示した説明図である。 交流電圧の直流成分U交流成分の振幅V周波数ωを変化させることにより検出する質量を変化させることが可能な理由を示した説明図である。 所定の質量範囲の微粒子を検出する原理を示した説明図である。 分級通路に6本の電極を設けた様子を例示した説明図である。
符号の説明
10…内燃機関、 12…排気管、 14…サンプリングパイプ、
100…微粒子計測装置、 102…分級通路、 104…微粒子帯電部、
106…微粒子検出部、 108…電極、 110…電圧印加部、
112…空気取入口、 120…排気ポンプ

Claims (4)

  1. 気体中に含まれる微粒子を分級しながら計測する微粒子計測装置であって、
    大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに前記微粒子が通過する通路部と、
    前記通路部の上流側に設けられて前記微粒子を帯電させる微粒子帯電部と、
    等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を、前記気体の流れと直交する方向に印加することにより、前記通路部を通過する前記帯電した微粒子を質量によって選択的に分離する微粒子分離手段と、
    前記選択的に分離された微粒子を検出する微粒子検出手段と
    を備える微粒子計測装置。
  2. 前記通路部内が、大気圧の1/10の圧力以上の所定圧力まで減圧されている請求項1に記載の微粒子計測装置。
  3. 請求項1に記載の微粒子計測装置であって、
    前記微粒子分離手段は、
    前記印加する交流電圧の周波数を変更する周波数変更手段を備えており、
    前記通路部を通過する微粒子の中から前記周波数に応じた質量の微粒子を、選択的に分離する手段である微粒子計測装置。
  4. 気体中に含まれる微粒子を分級して計測する微粒子計測方法であって、
    前記微粒子を、大気圧以下の所定圧力を有する気体とともに、上流側から通路部に供給する第1の工程と、
    前記通路部の上流側で前記微粒子を帯電させる第2の工程と、
    等角度ずつ位相をずらした複数組の交流電圧を、前記気体の流れと直交する方向に印加することにより、前記帯電した状態で前記通路部を通過する微粒子を質量によって選択的に分離する第3の工程と、
    前記選択的に分離された微粒子を検出する第4の工程と
    を備える微粒子計測方法。
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