JP6702412B2 - 粒子荷電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気体中の微粒子を帯電させる粒子荷電装置に関し、さらに詳しくは拡散荷電法を利用した粒子荷電装置に関する。
一般に、気体中に浮遊する微小な液体又は固体の粒子をエアロゾルという。自動車の排気ガスや工場から排出される煤煙中の汚染物質の多くもエアロゾルであり、特に粒径1μmを下回る、いわゆるナノエアロゾルは、健康に対する影響が懸念されている。こうしたことから、その粒径の測定や粒径分布の測定は、環境測定・評価等の分野において非常に重要となっている。エアロゾルの粒径分布を測定する装置としては、帯電した微粒子の電場内での移動速度(電気移動度)の相違を利用して微粒子を分級する微分型電気移動度測定装置(DMA=Differential Mobility Analyzer)が広く用いられている。
DMAによる測定では測定に先立って測定対象である粒子(エアロゾル)を帯電させる必要があり、そのために拡散荷電法が一般に用いられている。拡散荷電法による粒子荷電装置では、特許文献1に記載のように、例えばコロナ放電等によって適宜のキャリアガス分子をイオン化し、生成されたガスイオンを荷電対象である粒子に接触させることで該粒子を帯電させる。このようにガスイオンを生成するために放電を利用した荷電方式には、大別して、両極放電を利用して正負両極性の荷電粒子を生成する両極荷電方式と、単極放電を利用して正極性又は負極性いずれか一方の単極性の帯電粒子を生成する単極荷電方式と、がある。
両極荷電方式では、通常、電気的に安定である平衡帯電分布の電荷が帯電粒子に与えられ、2価以上の多価帯電の発生が少ないという利点がある。その反面、両極荷電方式では、特に小粒径の粒子における荷電効率が低い。荷電装置において帯電されなかった粒子は電気移動度による分級や静電気力を利用した捕集の対象外となってしまうため、荷電効率が低いと分析感度が低くなるという問題がある。
これに対し、単極荷電方式は両極荷電方式に比べて、小粒径の粒子に対しても十分に高い荷電効率が得られるという利点がある。その反面、大粒径の粒子は表面積が大きく、小粒径の粒子と比べてイオンとの接触の機会が多いため、多価帯電が起こり易い。帯電粒子の電気移動度は概ねその帯電粒子の断面積に反比例するとともに電荷に比例するため、多価帯電した大粒径の粒子と、より価数の小さい小粒径の粒子とでは電気移動度がほぼ同じになる可能性があり、それらが混じった状態の帯電粒子を電気移動度に応じて分級しようとしても粒径の相違の区別がつかない。その結果、分級を利用して特定の粒径の粒子を収集しようとしても、目的とする粒径以外の粒子の混入が多くなるおそれがある。
特開2007−305498号公報
瀬戸、ほか4名、「表面放電マイクロプラズマエアロゾル荷電装置(SMAC)の特性評価」、エアロゾル研究、Vol.21、No.3、2006年、pp.226-231
例えば、気相ナノ粒子用の静電分級・捕集装置に使用される粒子荷電装置では、高い荷電効率による粒子の捕集効率の向上と、異径粒子の混入を防止するための多価帯電の抑制、即ち、ナノ粒子の価数を1価に揃えること、の両方が要望されている。しかしながら、上述したように、従来の粒子荷電装置では、荷電効率と多価帯電の抑制とはトレードオフの関係になっており、上記要望を満たすことは困難である。
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その目的とするところは、高い荷電効率を保ちつつ多価帯電を抑制し、1価の荷電粒子を効率良く取り出すことができる粒子荷電装置を提供することである。
上記課題を解決するために成された本発明の一態様は、気体中の粒子を帯電させる粒子荷電装置において、
a)荷電対象の粒子を含むキャリアガスを内部に導入するための導入部及び荷電粒子を外側に取り出すための導出部を直線上に対向してし、該導入部と導出部とを結ぶ直線状の軸を中心とする円筒形状の壁面を有し、該壁面の内周に沿って前記導入部から導入されたキャリアガスの進行方向と同じ方向で前記直線状の軸方向に補助ガスを供給する補助ガス導入部及び補助ガス排出部を有する筐体と、
b)前記筐体内であって前記導入部から該筐体内に導入されるキャリアガスの進行方向前方に、単極荷電方式によって生成した所定のガスイオンを一次イオンとして供給するイオン生成部と、
c)前記筐体内であって、前記一次イオンと前記キャリアガス中の荷電対象粒子とが接触する混合領域と前記導出部との間に該混合領域で荷電した粒子を該導出部の方向に移動させる電位勾配を形成し且つその電位勾配が前記混合領域内に及ぶような電場、を生成するように、前記直線状の軸を中心に複数配置されたリング状の電極、及び、該複数のリング状電極にそれぞれ異なる直流電圧を印加する電圧印加部、を含む電場形成部と、
を備えることを特徴としている。
上記課題を解決するために成された本発明の他の態様は、気体中の粒子を帯電させる粒子荷電装置において、
a)荷電対象の粒子を含むキャリアガスを内部に導入するための導入部及び荷電粒子を外側に取り出すための導出部を直線上に対向して有し、該導入部と導出部とを結ぶ直線状の軸を中心とする円筒形状の壁面を有し、該壁面の内周に沿って前記導入部から導入されたキャリアガスの進行方向と同じ方向で前記直線状の軸方向に補助ガスを供給する補助ガス導入部及び補助ガス排出部を有する筐体と、
b)前記筐体内であって前記導入部から該筐体内に導入されるキャリアガスの進行方向前方に、単極荷電方式によって生成した所定のガスイオンを一次イオンとして供給するイオン生成部と、
c)前記筐体内であって、前記一次イオンと前記キャリアガス中の荷電対象粒子とが接触する混合領域と前記導出部との間に該混合領域で荷電した粒子を該導出部の方向に移動させる電位勾配を形成し且つその電位勾配が前記混合領域内に及ぶような電場、を生成するように、前記直線状の軸を中心とする円筒状又は切頭円錐状である電極、及び、該電極の両端に所定の電位差を有する直流電圧を印加する電圧印加部、を含む電場形成部と、
を備えることを特徴としている。
本発明に係る粒子荷電装置では、荷電対象の粒子は大気等のキャリアガスとともに導入部を通して筐体内に連続的に又は間欠的に導入される。イオン生成部は、そのキャリアガスに含まれるガス分子をイオン化することでガスイオンを生成する、或いは、別のガスをイオン化することで生成したガスイオンを導入部から導入されたキャリアガス流が進行する領域に供給する。このイオン生成部は単極荷電方式によってガスイオンを生成するものであれば特に限定されないが、典型的には、誘電体バリア放電を含む表面放電、コロナ放電、アーク放電、火花放電、大気圧グロー放電などの放電によって所定のガス分子をイオン化するものを用いることができる。
上記キャリアガスの進行方向前方の空間には上記ガスイオンが存在している。そのため、キャリアガスに含まれる荷電対象の粒子は一次イオンと接触し、該一次イオンとの間で電荷を授受することで帯電する。一方、電場形成部によって、その一次イオンと荷電対象粒子とが接触する混合領域と導出部との間には、該混合領域で荷電した粒子を導出部の方向に移動させる電位勾配を有する電場が形成されている。その混合領域に到達した未だ帯電していない粒子は電場の影響を受けないが、帯電すると直ぐに電場の影響を受ける。そのため、上記混合領域において帯電した粒子つまり荷電粒子は電場の作用によって導出部の方向に加速され該混合領域を離れる。そして、その荷電粒子は筐体内を導入部から導出部に向かって流れているキャリアガス流に乗って、該導出部により筐体の外側に取り出される。
なお、電場形成部により形成される電場は混合領域にある一次イオンにも作用するため、該一次イオンも導出部の方向へと誘引される。しかしながら、一次イオンは粒子(荷電粒子)に比べて格段にサイズが小さいためにその挙動はキャリアガス流の影響を受けにくい。そのため、一次イオンに作用する力は電場から受ける静電力が支配的になり、一次イオンは混合領域を通過した後、電場がより強い電極に向かって進行して電極に衝突して消滅する。そのため、混合領域を離れた荷電粒子が導出部に至るまでの経路における一次イオンの空間濃度は低く、また、一次イオンが導出部を経て筐体の外側に取り出されることも殆どない。
粒子は一次イオンと接触する毎に電荷を授受するため、一次イオンが高い濃度で存在する混合領域に粒子が長く留まると、該粒子は一次イオンと複数回接触することで多価に帯電し易い。これに対し、本発明に係る粒子荷電装置では、混合領域で粒子が1価に帯電すると直ぐに加速されて該混合領域を離れるため、複数の一次イオンとの接触が起こりにくく、多価帯電を軽減することができる。また、イオン生成部は単極荷電方式によって一次イオンを生成するので、両極荷電方式に比べると荷電効率が高い。それによって、本発明に係る粒子荷電装置では、1価に帯電した荷電粒子を効率良く導出部から取り出すことができる。
また本発明によれば、導入部を通した筐体へのキャリアガスの導入方向、つまりはキャリアガスの流れに乗った荷電対象粒子の移動方向と電場による荷電粒子の加速方向とが同方向であるため、荷電粒子の移動がスムーズである。そのため、混合領域において1価に帯電した粒子が迅速に混合領域から離脱し、多価帯電が一層起こりにくくなる。
また本発明によれば、導入部から筐体内に導入されるキャリアガスの流れと補助ガス導入部から筐体内に導入される補助ガスの流れとが同方向となり、キャリアガスに乗って導入された粒子が補助ガスの流れに阻まれてリング状電極や円筒状電極等の電極付近に近づきにくくなる。それによって、荷電対象の粒子がリング状電極に接触して消失してしまうことを抑制することができる。
本発明に係る粒子荷電装置によれば、単極荷電によって粒子を効率良く帯電させつつ、1価に帯電した粒子を一次イオンとの混合領域から迅速に移動させることで多価帯電を抑制することができる。それにより、1価の荷電粒子を効率良く取り出すことが可能となる。
本発明の一実施例による粒子荷電装置の要部の構成図。 本発明の他の実施例による粒子荷電装置の要部の構成図。 本発明のさらに他の実施例による粒子荷電装置の要部の構成図。
以下、本発明の一実施例である粒子荷電装置について、添付図面を参照して説明する。図1は本実施例の粒子荷電装置の要部の構成図である。
図1に示すように、両端面が閉じられた略円筒形状の筐体1の両端面にはエアロゾル導入部(本発明における導入部に相当)2とエアロゾル取出部(本発明における導出部に相当)3とが略直線上に対向して設けられ、さらにエアロゾル導入部2よりも外周側にシースガス導入部(本発明における補助ガス導入部)4が、エアロゾル取出部3よりも外周側にシースガス排出部(本発明における補助ガス導出部)5が設けられている。筐体1内空間に開口したエアロゾル導入部2の出口の直後には一次イオンを生成するためのイオン生成素子(本発明におけるイオン生成部に相当)6が配置され、該イオン生成素子6と筐体1内空間に開口したエアロゾル取出部3の入口との間には、エアロゾル導入部2の中心軸とエアロゾル取出部3の中心軸とを繋ぐ軸線Cを中心として、その軸線Cの延伸方向に沿って複数(この例では7個)のリング状電極7が配置されている。
イオン生成素子6は単極荷電を行うものであればその荷電方式や構成は特に限定されないが、例えば非特許文献1等に記載の表面放電マイクロプラズマ素子(Surface-discharge microplasma device)やコロナ放電電極など、各種の放電を利用したものとするとよい。
制御部10による制御の下で、イオン生成素子6にはイオン化電圧発生部11から所定の電圧が印加される。このときの印加電圧は、イオン生成素子6の荷電方式によって異なる。例えば、コロナ放電、アーク放電、火花放電などを用いる場合には、帯電の極性に応じて正極性又は負極性のいずれかの単極電源からパルス状電圧を印加すればよい。一方、表面放電や大気圧グロー放電など用いる場合には、極性が正負いずれかである大きな直流バイアス電圧を重畳した交流電圧を印加すればよい。
また、エアロゾル導入部2側からエアロゾル取出部3側に向かって、つまり図1においては左方から右方へ向かって、荷電粒子に対し下り傾斜の電位勾配を有する直流電場が形成されるように、移送電圧発生部12からそれぞれ所定の直流電圧が複数のリング状電極7及びエアロゾル取出部3に印加される。なお、図1では、直流電源により生成される電圧をラダー抵抗により分割して各リング状電極7及びエアロゾル取出部3に印加する構成となっているが、移送電圧発生部12はこうした構成に限らない。
本実施例の粒子荷電装置の動作を以下に説明する。
荷電対象の粒子を含む大気等のキャリアガスが所定流量で以てエアロゾル導入部2から筐体1内に供給され、一方、例えばキャリアガスと同じシースガスがシースガス導入部4から筐体1内に供給される。エアロゾル導入部2は緩やかに広がるテーパ状であるため、キャリアガスはその断面積が広がるとともに流速が低下する。また、筐体1内の外周側(円筒状の壁面に近い部分)にはシースガスの流れが形成されているため、キャリアガスは外周側には広がりにくい。そのため、筐体1内に開口したエアロゾル導入部2の出口端から吐き出されたキャリアガスはあまり広がることなく、筐体1内をエアロゾル取出部3に向かって緩やかに進行する。
イオン化電圧発生部11からイオン生成素子6に所定の電圧が印加されることで、イオン生成素子6はキャリアガスに含まれるガス分子をイオン化しガスイオンを一次イオンとして生成する。このとき、イオン生成素子6は単極荷電によりガス分子をイオン化するので、極性の揃ったガスイオンを多量に生成することができる。そのため、エアロゾル導入部2の出口端の近傍には、粒子の荷電に利用される一次イオンが高い濃度で存在する混合領域8が形成される。キャリアガスに含まれる粒子はこの混合領域8中を通過するため、ガスイオンに接触して帯電する。
上述したように移送電圧発生部12からリング状電極7に印加される電圧によって形成される直流電場による電位勾配は混合領域8にも及んでいる。そのため、混合領域8において粒子が1価に帯電すると直ぐにその荷電粒子には電場が作用し、エアロゾル取出部3に向かう方向に加速される。
一方、ガスイオンは粒子に比べてサイズが格段に小さいため、その挙動はキャリアガス流の影響を殆ど受けず、電場の影響が支配的である。このとき各リング状電極7に印加される電圧によって形成される直流電場はエアロゾル取出部3の混合領域8側の縁部に向かっているため、殆どのガスイオンはこの直流電場による電位勾配に沿って加速され(図1中の波線矢印参照)、主としてエアロゾル取出部3の混合領域8側の縁部に衝突して消滅する。それにより、電場の作用によって混合領域8を迅速に離れた1価の荷電粒子がエアロゾル取出部3に到達するまでの空間におけるガスイオンの濃度は低い。即ち、1価の荷電粒子が再びガスイオンと接触する機会は少なく、該粒子の多価帯電が抑制される。それによって、エアロゾル取出部3を通して筐体1の外側には、1価の荷電粒子が効率良く取り出される。
なお、上記実施例では、荷電粒子を加速するための直流電場を形成するために複数のリング状電極7を用いていたが、抵抗体からなる円筒状(又は切頭円錐状)の電極を用い、その両端部に電位差を有する直流電圧を印加することによっても、上記実施例と同様の電位勾配を有する直流電場を形成することができる。
また、上記実施例では、イオン生成素子6を筐体1内に配置し、キャリアガス中のガス分子をイオン化することで一次イオンを生成していたが、一次イオンの生成自体は筐体1の外側で実行してもよい。
図2は別の実施例による粒子荷電装置の要部の構成図であり、上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付している。
この実施例では、イオン化電圧発生部22からの印加電圧によって所定のガスをイオン化するイオン生成素子20を筐体1の外側に設け、該イオン生成素子20で生成されたガスイオンをイオン供給管21を通して筐体1内に供給している。こうした構成でも上記実施例と同様の効果を奏することは明らかである。
図3は、本発明のさらに別の実施例による粒子荷電装置の要部の構成図である。上記実施例と同じ構成要素には同じ符号を付している。
上記実施例では、エアロゾル導入部2とエアロゾル取出部3とが直線上で対向するように配置されていたが、この実施例では、エアロゾル導入部2と直線上にガス排出部30が設けられ、これとは別に、つまりエアロゾル導入部2とガス排出部30とを結ぶ直線から大きく外れた位置に、エアロゾル取出部31が設けられている。さらに、筐体1内の混合領域8で帯電された1価の荷電粒子をエアロゾル取出部31にまで案内する直流電場を形成するために、リング状電極7のほかに、複数のリング状電極32が配置されている。ここでは、リング状電極32にはキャリアガス流が通過可能な開口部が設けられている。
図示しない移送電圧発生部からリング状電極32に印加される電圧によって、該リング状電極32で囲まれる空間には、荷電粒子を図3において下方向に加速する電位勾配を有する電場が形成される。即ち、キャリアガスに含まれる粒子は混合領域8においてガスイオンと接触して帯電され、帯電されると直ぐにリング状電極7により形成される電場によってガス排出部30の方向に加速される。そして、リング状電極32で囲まれる空間に入ると、今度は下向きに加速されエアロゾル取出部31に向かう。一方、キャリアガスは電場の作用を受けないため直進し、その大部分がガス排出部30を通して筐体1の外側に排出される。即ち、荷電粒子はキャリアガス流とは分離され、少量のキャリアガスとともにエアロゾル取出部31を通して筐体1の外側に取り出される。
帯電しない粒子はキャリアガスと同様に電場の作用を受けないため、大部分のキャリアガスとともにガス排出部30を通して排出される。これにより、この実施例の粒子荷電装置では、1価の荷電粒子と非荷電粒子とを分離して取り出すことができる。
なお、上記実施例はいずれも本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜に修正、変更、追加などを行っても本願特許請求の範囲に包含されることは明らかである。
1…筐体
2…エアロゾル導入部
3、31…エアロゾル取出部
4…シースガス導入部
5…シースガス排出部
6、20…イオン生成素子
7、32…リング状電極
8…混合領域
10…制御部
11、22…イオン化電圧発生部
12…移送電圧発生部
21…イオン供給管
30…ガス排出部
C…軸線

Claims (2)

  1. 気体中の粒子を帯電させる粒子荷電装置において、
    a)荷電対象の粒子を含むキャリアガスを内部に導入するための導入部及び荷電粒子を外側に取り出すための導出部を直線上に対向してし、該導入部と導出部とを結ぶ直線状の軸を中心とする円筒形状の壁面を有し、該壁面の内周に沿って前記導入部から導入されたキャリアガスの進行方向と同じ方向で前記直線状の軸方向に補助ガスを供給する補助ガス導入部及び補助ガス排出部を有する筐体と、
    b)前記筐体内であって前記導入部から該筐体内に導入されるキャリアガスの進行方向前方に、単極荷電方式によって生成した所定のガスイオンを一次イオンとして供給するイオン生成部と、
    c)前記筐体内であって、前記一次イオンと前記キャリアガス中の荷電対象粒子とが接触する混合領域と前記導出部との間に該混合領域で荷電した粒子を該導出部の方向に移動させる電位勾配を形成し且つその電位勾配が前記混合領域内に及ぶような電場、を生成するように、前記直線状の軸を中心に複数配置されたリング状の電極、及び、該複数のリング状電極にそれぞれ異なる直流電圧を印加する電圧印加部、を含む電場形成部と、
    を備えることを特徴とする粒子荷電装置。
  2. 気体中の粒子を帯電させる粒子荷電装置において、
    a)荷電対象の粒子を含むキャリアガスを内部に導入するための導入部及び荷電粒子を外側に取り出すための導出部を直線上に対向してし、該導入部と導出部とを結ぶ直線状の軸を中心とする円筒形状の壁面を有し、該壁面の内周に沿って前記導入部から導入されたキャリアガスの進行方向と同じ方向で前記直線状の軸方向に補助ガスを供給する補助ガス導入部及び補助ガス排出部を有する筐体と、
    b)前記筐体内であって前記導入部から該筐体内に導入されるキャリアガスの進行方向前方に、単極荷電方式によって生成した所定のガスイオンを一次イオンとして供給するイオン生成部と、
    c)前記筐体内であって、前記一次イオンと前記キャリアガス中の荷電対象粒子とが接触する混合領域と前記導出部との間に該混合領域で荷電した粒子を該導出部の方向に移動させる電位勾配を形成し且つその電位勾配が前記混合領域内に及ぶような電場、を生成するように、前記直線状の軸を中心とする円筒状又は切頭円錐状である電極、及び、該電極の両端に所定の電位差を有する直流電圧を印加する電圧印加部、を含む電場形成部と、
    を備えることを特徴とする粒子荷電装置。
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