JP2008111539A - シャフトドライブ式の車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】トランスミッションのアウトプットシャフトを流れる潤滑オイルの配分バランスを改善する。
【解決手段】アウトプットシャフト33及び延長シャフト56には、その内部に軸線に沿った貫通孔33a,56aが連続して形成され、アウトプットシャフト33の他端側から貫通孔33a,56aに潤滑オイルが供給され、アウトプットシャフト33には、変速ギア54に対応する位置で貫通孔33aから径方向の外部に連通する吐出孔33bが形成されている一方、延長シャフト56の貫通孔56aには、ベアリング57,72に潤滑オイルを供給する潤滑オイル流路76,77が連通しており、吐出孔33bと潤滑オイル流路76,77との間において、貫通孔33a,56aの流路を部分的に小径化するノズル部材75が設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンからの回転動力をトランスミッションで変速し、該トランスミッションからの出力をドライブシャフトを介して後輪へと伝達するシャフトドライブ式の車両に関するものである。
自動二輪車ではエンジンからの回転動力をトランスミッションで変速し、該トランスミッションのアウトプットシャフトからチェーンで後輪に動力を伝達するのが一般的であるが、チェーンに代えて車体前後方向に配置されるドライブシャフトにより動力を伝達するシャフトドライブ方式の自動二輪車がある(例えば、特許文献1参照)。このシャフトドライブ方式によれば、チェーンのように長期使用による伸びを調節したり、頻繁に注油したりする必要がなくなると共に駆動効率も良好となる等の利点がある。
図7は従来例の自動二輪車のトランスミッションの要部を上方から見た断面図である。図7に示すように、シャフトドライブ方式の自動二輪車では、トランスミッション1のアウトプットシャフト2の左端部に、ニードルベアリング3を介して延長シャフト4が同一軸線上に回転自在に接続されている。アウトプットシャフト2の回転動力は、カムダンパー5を介して延長シャフト4に伝達されている。延長シャフト4は、ボールベアリング11でギアケース9に支持されており、第1ベベルギア6がスプライン接続されている。第1ベベルギア6には回転軸線を後方に90°変換する第2ベベルギア7が噛合されている。そして、第2ベベルギア7の回転が同一軸線上に接続されたドライブシャフト(図示せず)に伝達される構成となっている。
また、アウトプットシャフト2には、その内部に軸線方向の貫通孔2aが形成されており、クランクケース9のオイル供給路9aから貫通孔2aに潤滑オイルが供給されている。アウトプットシャフト2には、貫通孔2aから径方向外側に向けて小径な吐出孔2bが形成され、変速ギア8や図示しないシャフトフォーク部の潤滑が図られている。また、延長シャフト4にもアウトプットシャフト2の貫通孔2aと連通する貫通孔4aが形成されており、その左側方にはギアケース9の開口を閉鎖するキャップ10が設けられている。よって、アウトプットシャフト2の貫通孔2aから流出した潤滑オイルの一部はニードルベアリング3に供給されると共に、残りの潤滑オイルは延長シャフト4の貫通孔4aを流れた後でキャップ10の内面側を通りボールベアリング11にも供給される。
特開平9−109981号公報
しかしながら、図7に示した従来例の場合、アウトプットシャフト2の右端側から貫通孔2aに供給された潤滑オイルは、その多くが同一軸線上の延長シャフト4の貫通孔4aまでスムーズに流れてベアリング3,11へと供給されることとなる。そうすると、アウトプットシャフト2の貫通孔2aから小径な吐出孔2bを通って変速ギア8に供給される潤滑オイルの量が少なくなり、潤滑オイルの配分バランスに不均衡が生じる。
そこで、本発明は、シャフトドライブ式の車両において、トランスミッションのアウトプットシャフトを流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することを目的としている。
本発明は上述のような事情に鑑みてなされたものであり、本発明に係るシャフトドライブ式の車両は、エンジンからの回転動力をトランスミッションで変速し、該トランスミッションからの出力をドライブシャフトを介して後輪へと伝達する車両であって、前記トランスミッションのアウトプットシャフトの一端部には、前記ドライブシャフトに動力伝達する延長シャフトが略同一軸線上に接続されており、前記アウトプットシャフト及び前記延長シャフトには、その内部に軸線に略沿った貫通孔が連続して形成され、前記アウトプットシャフトの他端側から前記貫通孔に潤滑オイルが供給され、前記アウトプットシャフトには、変速ギアに対応する位置で前記貫通孔から径方向の外部に連通する吐出孔が形成されている一方、前記延長シャフトの前記貫通孔には、潤滑対象物に潤滑オイルを供給する潤滑オイル流路が連通しており、前記吐出孔と前記潤滑オイル流路との間において、前記貫通孔の流路を部分的に小径化する絞りが設けられていることを特徴とする。
このようにすると、アウトプットシャフトの他端側から貫通孔に供給された潤滑オイルは、絞りによる流れ抵抗で延長シャフトの貫通孔まで流れる量が低減し、アウトプットシャフトの吐出孔を通って変速ギアに供給される量が増加することとなる。したがって、変速ギアへの給油量が少なくなり過ぎることが防止され、トランスミッションのアウトプットシャフトを流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することができる。
前記絞りは、前記貫通孔よりも小径の流路を有する別体のノズル部材を前記貫通孔に配設することで形成されていてもよい。
このようにすると、アウトプットシャフトや延長シャフトとは別体であるノズル部材により絞りを形成しているので、アウトプットシャフトや延長シャフトなどは既存のものを流用することができる。したがって、部品の共用化が図られて製造コストを大幅に削減することができる。
前記延長シャフトは、前記アウトプットシャフトの一端部に外嵌される大径筒部と、該大径筒部の内部空間よりも小径の前記貫通孔を設けた小径筒部と、前記大径筒部と前記小径筒部との間に連続して設けられた段差部とを有し、前記ノズル部材は、前記アウトプットシャフトの一端部と前記延長シャフトの前記段差部との間で挟持されていてもよい。
このようにすると、ノズル部材がアウトプットシャフトの一端と延長シャフトの段差部との間で挟持されることで、ノズル部材が確実に位置決めされ、潤滑オイルの流れに対してもノズル部材を安定的に保持することができる。また、ノズル部材を配置するための特別なスペースを設ける必要もないので、製造コストが削減されると共に装置の大型化も抑制することができる。
前記ノズル部材は、前記アウトプットシャフトの前記貫通孔に一端側より密着挿入されるガイド部を有していてもよい。
このようにすると、アウトプットシャフトの貫通孔にガイド部が密着挿入されることで、(貫通孔の)径方向に対してノズル部材が確実に規制され、ノズル部材をより安定して位置決めすることができる。
前記延長シャフトの前記大径筒部は、前記アウトプットシャフトの一端部の外周に前記潤滑対象物であるベアリングを介して外嵌されていると共に、前記アウトプットシャフトの一端部と前記大径筒部との間の空隙を前記潤滑オイル流路とし、前記ノズル部材は、前記小径筒部の前記貫通孔に向けて開口する直進ノズル孔と、前記空隙に向けて開口する側方ノズル孔とを有していてもよい。
このようにすると、ノズル部材の直進ノズル孔から吐出された潤滑オイルは延長シャフトの貫通孔を流れる一方で、側方ノズルから吐出された潤滑オイルは前記空隙を介してベアリングに供給され、簡素な構造で潤滑オイルを適切に分配することができる。
前記延長シャフトは前記潤滑対象物である第2のベアリングに支持されていると共に、前記延長シャフトの前記貫通孔の一端部から前記第2のベアリングに向けて折り返し状に設けられた空間を前記潤滑オイル流路とし、前記ノズル部材の前記直進ノズル孔から吐出されて前記延長シャフトの前記貫通孔を流れるオイルが、前記空間に供給される構成であってもよい。
このようにすると、ノズル部材の直進ノズル孔から吐出されて延長シャフトの貫通孔を流れた潤滑オイルが、前記空間を介して第2のベアリングに供給され、簡素な構造で潤滑オイルを適切に分配することができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、吐出孔と潤滑オイル流路との間に絞りを設けているので、変速ギアへの給油量が少なくなり過ぎることが防止され、トランスミッションのアウトプットシャフトを流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することができる。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下の説明で用いる方向の概念は、自動二輪車21に搭乗した運転者(図示せず)から見た方向を基準とする。
(第1実施形態)
図1は本発明の実施形態に係る自動二輪車21の側面図である。図1に示すように、自動二輪車21は前輪22と後輪23とを備え、前輪22は略上下方向に延びるフロントフォーク24の下端部にて回転自在に支持され、該フロントフォーク24は、その上端部に設けられたアッパーブラケット(図示せず)と該アッパーブラケットの下方に設けられたアンダーブラケットとを介してステアリングシャフト(図示せず)に支持されている。該ステアリングシャフトはヘッドパイプ25によって回転自在に支持されている。該アッパーブラケットには左右へ延びるバー型のステアリングハンドル26が取り付けられている。従って、運転者はステアリングハンドル26を回動操作することにより、前記ステアリングシャフトを回転軸として前輪22を所望の方向へ転向させることができる。ステアリングハンドル26の後方には燃料タンク27が設けられており、この燃料タンク27の後方に運転者騎乗用のシート28が設けられている。
ヘッドパイプ25からはメインフレーム29が若干下方に傾斜しながら後方へ延びており、このメインフレーム29の後部にピボットフレーム30が接続されている。前輪22と後輪23の間では、エンジンEがメインフレーム29およびピボットフレーム30に支持された状態で搭載されている。また、車体前部から車体両側にかけてエンジンEなどを覆うようにカウリング31が設けられている。
エンジンEには、トランスミッション32が一体的に設けられている。トランスミッション32のアウトプットシャフト33には、後述するベベルギア62,63(図2参照)を介してドライブシャフト34の前端部が連結されている。ドライブシャフト34の後端部は、後輪23の車軸36に連結されたリヤギアケース35に接続されている。ピボットフレーム30とリヤギアケース35との間には、スイングアーム37とトルクロッド38とが上下に並列して掛け渡されている。
スイングアーム37には、ドライブシャフト34を収容して側面開口を有するシャフトケース部37aが一体的に形成されており、そのシャフトケース部37aの側面開口がシャフトカバー39により閉鎖されている。さらに、シャフトケース部37aの後端はゴム製の蛇腹筒状体40を介してリヤギアケース35に連結されている。
また、ピボットフレーム30は、車体幅方向の中央側に窪んだ凹部30aを有し、その凹部30aをフレームカバー41で閉鎖することで形成される空間にドライブシャフト34の前端部が挿通配置されている。フレームカバー41には、運転者の足置き場となるステップ42が固定されている。また、シート28を支持するシートレール(図示せず)に後端部が接続されたリヤフレーム43の前端部が、トルクロッド38の車体幅方向の外側を交差して、フレームカバー41に固定されている。
図2は図1に示す自動二輪車21の主にトランスミッション32近傍の要部平面図である。図2に示すように、エンジンEはトランスミッション32とは同一のクランクケース46により一体化されている。エンジンEは並列四気筒エンジンであり、クランクケース46に回転自在に支持されたクランクシャフト47を有している。クランクシャフト47の左端部にはジェネレータ48が取り付けられ、ジェネレータカバー49により覆われている。トランスミッション32は、クランクシャフト47の後方に平行配置されたインプットシャフト53と、インプットシャフト53の後方に平行配置されたアウトプットシャフト33と、各シャフト33,53に設けられた複数の変速ギア54と、シフトフォーク55とを備えている。
エンジンEのクランクシャフト47には第1ギア(出力ギア)50が一体的に設けられており、インプットシャフト53には第2ギア(入力ギア)51が回転自在に設けられている。インプットシャフト53の右端部には、第2ギア51の右側に隣接して湿式多板クラッチ52が設けられている。そして、第1ギア50からの動力が第2ギア51に伝達され、クラッチ52でインプットシャフト53への動力の伝達/遮断が行われ、インプットシャフト53の回転動力が変速ギア54を介してアウトプットシャフト33に伝達される。これらは公知の変速装置を示している。
アウトプットシャフト33の左端部はクランクケース46から左側方に突出している。アウトプットシャフト33の左端部には、ニードルベアリング57を介して延長シャフト56が略同一軸線上に回転自在に接続されている。アウトプットシャフト33と延長シャフト56との間には後述するノズル部材75が配設されている。アウトプットシャフト33の回転動力は、緩衝機能を有するカムダンパー61を介して延長シャフト56に伝達されている。カムダンパー61は、アウトプットシャフト33にスプライン接続されたカムフェイス部材58と、延長シャフト56にスプライン接続されてカムフェイス部材58に対峙するカムフォロワ部材59と、カムフォロワ部材59をカムフェイス部材58側に付勢する圧縮コイルスプリング60とを備えている。
また、延長シャフト56には第1ベベルギア62がスプライン接続されており、第1ベベルギア62には回転軸線を後方に90°変換する第2ベベルギア63が噛合されている。第2ベベルギア63には支持リング65がスプライン接続により外嵌されている。第2ベベルギア63にはその後端面から軸線方向にネジ穴が形成されており、該ネジ穴にボルト66を螺着することで支持リング65が保持されている。支持リング65にはドライブシャフト34の一部である短尺の第1シャフト部67がスプライン接続により外嵌固定されている。即ち、支持リング65を介して第2ベベルギア63から第1シャフト部67動力が伝達される。その第1シャフト部67の後端部には第1自在継手69を介して長尺の第2シャフト部70が接続され、後輪3(図1参照)を駆動している。なお、支持リング65と第1シャフト67とはピン68で連結固定されている。
そして、クランクケース46より外部に露出配置された部分(アウトプットシャフト33の左端部、カムダンパー61、第1ベベルギア62及び第2ベベルギア63等)を覆うように、ギアケース64がクランクケース46の左側面に別体で取り付けられている。このギアケース64は、ボールベアリング72を介して延長シャフト56を回転自在に支持すると共に、テーパローラベアリング74,74を介して第2ベベルギア63を回転自在に支持している。また、支持リング65とギアケース64との間にはオイルシール73が介設されている。さらに、ギアケース64には、延長シャフト56に対応する位置に開口部64aが形成されており、その開口部64aはキャップ71により閉鎖されている。
図3は図2の要部拡大図である。図3に示すように、アウトプットシャフト33は、その軸線に沿った内部に形成された貫通孔33aと、貫通孔33aから径方向の外部に連通する複数の吐出孔33bとを有している。そして、アウトプットシャフト33の右端部は、クランクケース46に形成されたオイル供給路46aと連通している。即ち、アウトプットシャフト33の右端側から貫通孔33aに潤滑オイルが供給され、吐出孔33bから変速ギア54及びシフトフォーク55に向けて潤滑オイルの一部が吐出される構成となっている。
延長シャフト56は、アウトプットシャフト33の左端部に外嵌される大径筒部56bと、大径筒部56bの内部空間よりも小径な貫通孔56aを有する小径筒部56cと、大径筒部56bと小径筒部56cとの間に連続して設けられて大径筒部56bから小径筒部56cへと縮径する段差部56dとを備えている。
延長シャフト56の大径筒部56bは、アウトプットシャフト33の左端部の外周に潤滑対象物であるニードルベアリング57を介して外嵌されている。アウトプットシャフト33の左端部と延長シャフト56の段差部56dとの間にはノズル部材75が挟持されている。
図4は図3に示すノズル部材75の拡大断面図である。図5は図4のV−V線断面図である。図3乃至図5に示すように、ノズル部材75は、アウトプットシャフト33の貫通孔33aに左端側より密着挿入されるガイド部75aと、ガイド部75aの左側に連続するフランジ状の大径部75bとを有している。ガイド部75aの右端部には流入口75fが開口しており、流入口75fから軸線方向に沿って大径部75bまで内部流路75cが形成されている。大径部75bには、内部流路75cに連通して延長シャフト56の小径筒部56cの貫通孔56aに向けて開口する直進ノズル孔75dと、内部流路75cに連通して径方向外側に向けて開口する側方ノズル孔75eとを有している。
図3に示すように、ノズル部材75の内部流路75cは貫通孔33a,56aよりも小径であり、直進ノズル孔75d及び側方ノズル孔75eは内部流路75cよりも小径である。また、直進ノズル孔75dと側方ノズル孔75eとは互いに略同径である。即ち、ノズル部材75の直進ノズル孔75d及び側方ノズル孔75eが、貫通孔33a,56aの流路を部分的に小径化する絞りとなっている。
アウトプットシャフト33の左端部と延長シャフト56の大径筒部56bとの間には空隙が形成されており、該空隙が側方ノズル孔75eからニードルベアリング57に潤滑オイルを導く潤滑オイル流路76となっている。また、ノズル部材75の大径部75bの左側先端面は、延長シャフト56の段差部56dに周方向全体にわたって当接している。
さらに、延長シャフト56は、潤滑対象物であるボールベアリング72(第2のベアリング)に回転自在に支持されている。延長シャフト56の左側には、カバー64の開口部64aを閉鎖するキャップ71が延長シャフト56の左端部と間隔をあけて配置されている。キャップ71は、延長シャフト56の左端部を囲むように断面凹形状となっており、ボールベアリング72に向けた折り返し状の空間である潤滑オイル流路77が形成されている。よって、ノズル部材75の直進ノズル孔75dから吐出されて延長シャフト56の貫通孔56aを流れた潤滑オイルが、キャップ71により形成された潤滑オイル流路77を通ってボールベアリング72に供給される構成となっている。
以上の構成とすると、ノズル部材75が、アウトプットシャフト33の吐出孔33bと潤滑オイル流路76,77との間において、貫通孔33a,56aの流路を部分的に小径化する絞りの機能を果たすように介設されている。そうすると、アウトプットシャフト33の右端側から貫通孔33aに供給された潤滑オイルは、ノズル部材75による流れ抵抗で、延長シャフト56の貫通孔56aまで流れる量が低減し、アウトプットシャフト33の吐出孔33bを通って変速ギア54及びシフトフォーク55に供給される量が増加する。したがって、ニードルベアリング57及びボールベアリング72に繋がる潤滑オイル流路76,77への給油量に比べて変速ギア54及びシフトフォーク55への給油量が少なくなり過ぎることが防止され、トランスミッション32のアウトプットシャフト33を流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することができる。
また、別体のノズル部材75を用いて絞りを形成しているので、アウトプットシャフト33や延長シャフト56などは既存のものを流用することができる。したがって、部品の共用化が図られて製造コストを大幅に削減することができる。さらに、ノズル部材75はアウトプットシャフト33の左端部と延長シャフト56の段差部56dとの間に形成されたデッドスペースに配置されているので、製造コストが削減されると共に装置の大型化も抑制することができる。
また、ノズル部材75がアウトプットシャフト33の左端部と延長シャフト56の段差部56dとの間で挟持されることで、ノズル部材75が軸線方向に位置決めされ、潤滑オイルの圧力が作用してもノズル部材75を安定的に保持することができる。かつ、アウトプットシャフト33の貫通孔33aにガイド部75aが密着挿入されることで、径方向に対してもノズル部材75がより確実に規制され、ノズル部材75を安定して位置決めすることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。図6は本発明の第2実施形態に係る自動二輪車のトランスミッションの要部を上方から見た断面図である。図6に示すように、本実施形態のノズル部材80は、アウトプットシャフト33の貫通孔33aに圧入されている。ノズル部材80は、流入口となる右側の縮径流路80aと、縮径流路80aの左側に連続して絞りの役目を果たす小径流路80bと、小径流路80bの左側に連続して流出口となる拡径流路80cとを有している。ノズル部材80は、アウトプットシャフト33のいずれの吐出孔33bよりも下流で、潤滑オイル流路76,77よりも上流に設けられている。
以上の構成とすると、アウトプットシャフト33の右端側から貫通孔33aに供給された潤滑オイルは、ノズル部材80による流れ抵抗で、延長シャフト56の貫通孔56aまで流れる量が低減し、アウトプットシャフト33の吐出孔33bを通って変速ギア54及びシフトフォーク55に供給される量が増加する。したがって、変速ギア54及びシフトフォーク55への給油量が少なくなり過ぎることが防止され、トランスミッション32のアウトプットシャフト33を流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することができる。
なお、他の構成は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。また、前述した各実施形態では自動二輪車を例示しているが、シャフトドライブ式の車両であればATV等のような四輪車に適用してもよい。さらに、本発明の車両は前述した各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でその構成を変更、追加、又は削除することができる。
以上のように、本発明に係る車両は、トランスミッションのアウトプットシャフトを流れる潤滑オイルの配分バランスを改善することができる優れた効果を有し、この効果の意義を発揮できるシャフトドライブ方式の自動二輪車やATV等の四輪車に広く適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 図1に示す自動二輪車の主にトランスミッション近傍を上方から見た断面図である。 図2の要部拡大図である。 図3に示すノズル部材の拡大断面図である。 図4のV−V線断面図である。 本発明の第2実施形態に係る自動二輪車のトランスミッションの要部を上方から見た断面図である。 従来例の自動二輪車のトランスミッションの要部を上方から見た断面図である。
符号の説明
21 自動二輪車(車両)
32 トランスミッション
33 アウトプットシャフト
33a,56a 貫通孔
33b 吐出孔
34 ドライブシャフト
54 変速ギア
56 延長シャフト
56b 大径筒部
56c 小径筒部
56d 段差部
57 ニードルベアリング(ベアリング)
72 ボールベアリング(第2のベアリング)
75 ノズル部材
75a ガイド部
75d 直進ノズル孔
75e 側方ノズル孔
76,77 潤滑オイル流路
E エンジン

Claims (6)

  1. エンジンからの回転動力をトランスミッションで変速し、該トランスミッションからの出力をドライブシャフトを介して後輪へと伝達する車両であって、
    前記トランスミッションのアウトプットシャフトの一端部には、前記ドライブシャフトに動力伝達する延長シャフトが略同一軸線上に接続されており、
    前記アウトプットシャフト及び前記延長シャフトには、その内部に軸線に略沿った貫通孔が連続して形成され、前記アウトプットシャフトの他端側から前記貫通孔に潤滑オイルが供給され、
    前記アウトプットシャフトには、変速ギアに対応する位置で前記貫通孔から径方向の外部に連通する吐出孔が形成されている一方、前記延長シャフトの前記貫通孔には、潤滑対象物に潤滑オイルを供給する潤滑オイル流路が連通しており、
    前記吐出孔と前記潤滑オイル流路との間において、前記貫通孔の流路を部分的に小径化する絞りが設けられていることを特徴とするシャフトドライブ式の車両。
  2. 前記絞りは、前記貫通孔よりも小径の流路を有する別体のノズル部材を前記貫通孔に配設することで形成されている請求項1に記載のシャフトドライブ式の車両。
  3. 前記延長シャフトは、前記アウトプットシャフトの一端部に外嵌される大径筒部と、該大径筒部の内部空間よりも小径の前記貫通孔を設けた小径筒部と、前記大径筒部と前記小径筒部との間に連続して設けられた段差部とを有し、
    前記ノズル部材は、前記アウトプットシャフトの一端部と前記延長シャフトの前記段差部との間で挟持されている請求項2に記載のシャフトドライブ式の車両。
  4. 前記ノズル部材は、前記アウトプットシャフトの前記貫通孔に一端側より密着挿入されるガイド部を有している請求項3に記載のシャフトドライブ式の車両。
  5. 前記延長シャフトの前記大径筒部は、前記アウトプットシャフトの一端部の外周に前記潤滑対象物であるベアリングを介して外嵌されていると共に、前記アウトプットシャフトの一端部と前記大径筒部との間の空隙を前記潤滑オイル流路とし、
    前記ノズル部材は、前記小径筒部の前記貫通孔に向けて開口する直進ノズル孔と、前記空隙に向けて開口する側方ノズル孔とを有している請求項3又は4に記載のシャフトドライブ式の車両。
  6. 前記延長シャフトは前記潤滑対象物である第2のベアリングに支持されていると共に、前記延長シャフトの前記貫通孔の一端部から前記第2のベアリングに向けて折り返し状に設けられた空間を前記潤滑オイル流路とし、
    前記ノズル部材の前記直進ノズル孔から吐出されて前記延長シャフトの前記貫通孔を流れるオイルが、前記空間に供給される構成である請求項5に記載のシャフトドライブ式の車両。
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