JP2008111515A - 鉄道車両用軸受 - Google Patents

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Abstract

【課題】水の浸入を原因とする転走面での剥離を効果的に防止でき、長期耐久性に優れた鉄道車両用軸受を提供する。
【解決手段】内輪1および外輪2と、この内輪1および外輪2間に介在する複数の転動体3aとを備え、この転動体3aの周囲にグリースを封入してなる鉄道車両用軸受であって、上記グリースは非水系基油および増ちょう剤からなるベースグリースに、少なくとも水分散剤を含む添加剤を配合してなる耐水グリースであり、水分散剤の配合量は、耐水グリースの飽和水分量が 30〜60 重量%に設定される量である。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄道車両に使用される軸受、例えば車軸用軸受、主電動機用軸受に関する。
グリース封入転がり軸受を鉄道車両用軸受として使用する場合には、高速、高荷重という過酷な使用条件のため、潤滑グリースの潤滑油膜が破断しやすくなる。潤滑油膜が破断すると金属接触が起こり、発熱、摩擦摩耗が増大する不具合が発生する。そのため、高速、高荷重下での潤滑性および耐荷重性を向上させ、潤滑油膜破断による金属接触を防止する必要があり、極圧剤含有グリースを使用して、その不具合を軽減している。鉄道車両用軸受については、ニッケル、テルル、セレン、銅、鉄の中から選択される有機金属化合物がグリース全量に対して、20 重量%以下含まれることを特徴とするグリースを封入した鉄道車両用軸受が知られている(特許文献1参照)。
しかしながら、ころ軸受の使用条件がdN値 10 万以上という高速条件下での潤滑など過酷になるにつれて、従来のグリースではころ軸受の使用が困難になるなどの問題がある。
鉄道車両用ころ軸受は、内、外輪の転走面と転動体である「ころ」との間にころがり摩擦が、つば部と「ころ」との間にすべり摩擦が発生する。ころがり摩擦に比べるとすべり摩擦は大きいので、使用条件が過酷になるとつば部の焼付きが生じやすくなる。そのためグリースの交換作業等が頻繁になりメンテナンスフリー化を達成できないという問題がある。
このような問題に対し、封入するグリースにビスマス化合物を添加することにより摩擦摩耗を低減した鉄道車両用軸受が知られている(特許文献2参照)。
一方、車軸用軸受、主電動機用軸受は鉄道車両の下部にある台車に取り付けられる軸受であるため、雨天の時には車輪が跳ね上げた水や、台車を伝ってきた雨水が浸入する場合がある。また、降雪の多い地方を走行する車両では、車両下部に付着した雪が停車中に融けて、その雪解け水が軸受内に浸入する場合がある。
軸受内部に水が浸入すると以下のことが問題となる。水滴が負荷域に浸入した場合、油膜が途切れ潤滑性の面で不利である。油膜が途切れることにより金属接触が起こり、軸受転走面において摩耗、表面起点型の剥離、早期剥離が発生する危険がある。早期剥離とは表面近傍で起こる白色組織変化を伴った剥離や、転動体の転動方向とそれとは逆方向に表面近傍で亀裂が進展する剥離を指す。また、軸受内での水の存在状態によっては軸受内部に錆が発生する。
また、鉄道車両用軸受によく用いられるころ軸受や円すいころ軸受はスラスト荷重を受け持つスラスト摺動面、いわゆるつば部ですべるため、この部位で油膜切れが発生すると摩耗が激しくなり、大量の摩耗粉が発生する。これらの摩耗粉はグリースの潤滑性能を劣化させ、軸受の剥離を助長するものである。
特開平10−17884号公報 特開2005−298604号公報
本発明はこのような問題に対処するためになされたものであり、水の浸入を原因とする転走面での剥離を効果的に防止でき、長期耐久性に優れた鉄道車両用軸受を提供することを目的とする。
本発明の鉄道車両用軸受は、内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲にグリースを封入してなる鉄道車両用軸受であって、上記グリースは、非水系基油および増ちょう剤からなるベースグリースに、少なくとも水分散剤を含む添加剤を配合してなる耐水グリースであり、上記水分散剤の配合量は、上記耐水グリースの飽和水分量が 30 重量%〜60 重量%に設定される量であることを特徴とする。
また、上記鉄道車両用軸受は、つばのある転がり軸受を使用することを特徴とする。
上記水分散剤が界面活性剤であることを特徴とする。
また、上記基油は、ポリ-α-オレフィン油および鉱油から選ばれた少なくとも1つの油からなることを特徴とする。
また、上記増ちょう剤は、ウレア系化合物であることを特徴とする。
本発明の鉄道車両用軸受は、該軸受に封入された耐水グリースが、非水系基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに、微小粒子としての水をグリース中に分散させることができる水分散剤を配合してなるので、軸受に浸入してきた水を微粒子として分散させることができる。そのため、本軸受の耐水グリース中に水が混入したとしても油膜形成の阻害を起こす水分の働きを抑制することができる。その結果、転走面における金属接触が抑制され、早期剥離を防止することができ、雨水や水溜りの跳ね上げや、降雪の多い地方を走行する場合の雪解け等により、水が浸入しやすい条件下において長期間耐久性の要求される鉄道車両軸受に好適に利用することができる。
錆止め作用についても、軸受を構成する鋼と、塊状の水成分との接触を少なくできるため錆の発生を抑制することができる。
水が浸入する危険のある箇所で使用される鉄道車両用軸受の耐久性について検討した結果、グリース中に水を微粒子として分散させることができる水分散剤を配合することで飽和水分量を制御した耐水グリースを封入した鉄道車両用軸受は、水が浸入しても転がり接触部の潤滑性能が低下することなく持続することを見出した。これは飽和水分量を制御したグリースは、浸入した水が微小な水粒子となってグリース中に均一に分散させられ、連続相であるグリースに閉じ込められるので、グリースが形成する油膜を破壊することができないため鉄道車両用軸受の耐久性が向上するものと考えられる。本発明はこのような知見に基づくものである。
鉄道車両用軸受には、車軸用軸受、主電動機用軸受がある。
車軸用軸受に関しては、RCT軸受が使用されている。このRCT軸受においては特に、ころの大端面と鍔部で軌道輪つばがすべり運動するため、グリースの潤滑油膜が破断しやすくなる。潤滑油膜が破断すると金属接触が起こり、発熱、摩擦摩耗が増大する不具合が発生する。
また、主電動機用軸受に関しては、円筒ころ軸受、玉軸受が使用されている。円筒ころ軸受においては、上記のように、ころの大端面と鍔部でグリースの潤滑油膜が破断しやすくなる。また、玉軸受においては、転動体と保持器の間ですべりが生じ、さらに、転動体と軌道輪間で、差動すべりが生じるため、グリースの潤滑油膜が破断しやすくなる。
本発明の鉄道車両用軸受の車軸用軸受について、図1により説明する。図1は車軸用軸受の断面図である。車軸5の両端部は車両台枠(図示せず)に取り付けられた円すいころ軸受6により支持され、この円すいころ軸受6は、内輪1と、外輪2と、この内輪1および外輪2間に介在し回転自在に転動する複数の円すいころ3aと、隣り合う内輪1の間に介在する内輪間座7と、この円すいころ3aに耐水グリースを供給する注入孔8とが配置されている。
また、主電動機用軸受に関しては、電動機回転軸の出力側の両端部が車両台枠に取り付けられた円筒ころ軸受または玉軸受により支持され、この円筒ころ軸受または玉軸受は、内輪と、外輪と、この内輪および外輪間に介在し回転自在に転動する複数の円筒ころまたは玉と、この円筒ころまたは玉に耐水グリースを供給する注入孔とが配置されている。また、主電動機用軸受には、内部に封入された耐水グリースのほかに、軸受内部に基油を補給する目的で、軸受幅面両側にグリースポケットと呼ばれる空間を設け、ここにも耐水グリースが封入される場合がある。
主電動機の回転出力は、主電動機の出力回転軸から、主電動機の出力回転軸に嵌合された歯車に伝達される。この歯車の回転は、車軸に嵌合された歯車に噛合伝達され、車軸の回転として伝達される。
本発明の鉄道車両用軸受のころ軸受について図2により説明する。図2はころ軸受の一部切り欠き斜視図である。ころ軸受は内輪1と外輪2との間にころ3が保持器4を介して配置されている。ころ3は内輪1の転走面1aと外輪2の転走面2aとの間でころがり摩擦を受け、内輪1のつば部1bとの間ですべり摩擦を受ける。これらの摩擦を低減するため、特に水侵入時の剥離等を防止するため耐水グリースが封入されている。
本発明に用いる耐水グリースは非水系基油および増ちょう剤からなるベースグリース中に、水を分散させることができる水分散剤を含む添加剤を配合して得られる耐水グリースであって、軸受に浸入してくる水に対し所定の親和性を有する。この親和性を示す数値を「飽和水分量」と呼び、下記式のように定義した。

飽和水分量(重量%)=グリース中に分散可能な最大水分量×100/(グリース重量+グリース中に分散可能な最大水分量)

本発明に用いる耐水グリースでは、水分散剤の配合量が上記式で表される該グリースの飽和水分量を 30〜60 重量%とできる量であり、好ましくは 40〜50 重量%の範囲である。この範囲であれば水分による油膜形成の阻害を抑制することができる。
飽和水分量が 30 重量%未満となる水分散剤の配合量では、水分を取り込みにくくなり、浸入した水は軸受内部で大きな水滴として存在し油膜形成を阻害する。また、60 重量%より大きい配合量であると軸受内部に多量の水分を保持しすぎてしまい、錆が発生する。
また、水分散剤の配合量は、グリース全体および水の合計量に対して、含水率 20 重量%のときに測定した水分散剤により分散している水の粒子径が 50μm 以下となる量であることが好ましい。50μm 以下の水滴であれば、耐水グリースによる油膜形成を水分が阻害することはない。好ましくは 30μm 以下、さらに好ましくは 5〜25μm の範囲である。50μm をこえると油膜形成を阻害し軸受寿命を極端に短くする。なお、本発明における水の粒子径とは、荷重 600 N 下でガラスプレート上に押し広げた含水率 20 重量%のベースグリース中に分散している水滴の直径を顕微鏡にて測定した数値である。
本発明において飽和水分量を制御することができる分散剤としては、界面活性剤を使用できる。界面活性剤は、水が鉄道車両用軸受中に浸入しても、油膜切れや発錆を起こさないようにグリース中に水分を分散し水分を無害化させるために用いられる。グリースに浸入した水は界面活性剤により微小な水粒子となってグリース中に分散させられる。グリースは連続相として存在できるので、油膜切れが生じないと考えられる。
また、同様に連続相であるグリースに閉じ込められた不連続相である水粒子は鉄道車両用軸受本体を構成する鋼と接触する確率も極めて低く、低い確率で鋼に付着した水粒子も鉄道車両用軸受本体の回転に連動する転動体の回転によりすぐに連続相であるグリースに置換されるので鋼を発錆させることができないと考えられる。
本発明に使用できる界面活性剤は、連続相であるグリース中に水粒子を不連続相として捕捉し易いW/O(油相(グリース)中に水相が分散している状態)型の界面活性剤であり、界面活性剤の水と油とへの親和性の程度を表わすHLB( Hydrophilic-Lipophilic Balance )値が 5〜18 の範囲であることが好ましい。
本発明に用いる界面活性剤としては、具体的には、ポリアルキレングリコール系、カルボン酸アルキレングリコール系、カルボン酸ポリアルキレングリコール系等のグリコール系界面活性剤、カルボン酸グリセリン系、カルボン酸ポリオキシアルキルグリセリン系、カルボン酸グリセリル系等のグリセリン系界面活性剤、カルボン酸ポリグリセリル系、カルボン酸ポリオキシアルキレングリセリル系等のグリセリル系界面活性剤、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系、カルボン酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテル系等のエーテル系界面活性剤、カルボン酸ポリオキシアルキレンアルキルエーテルジエステル系、ソルビタンエステル系等のエステル系界面活性剤、ポリオキシアルキレン硬化ひまし油系、カルボン酸ポリオキシアルキレン硬化ひまし油系等のひまし油系界面活性剤、カルボン酸ポリオキシアルキレントリメチロールプロパン系界面活性剤、金属スルフォネート系界面活性剤、ソルビタンエステル系界面活性剤等が挙げられる。なお、これらの界面活性剤は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
本発明では上記界面活性剤のなかで、金属スルフォネート系界面活性剤、カルボン酸ポリアルキレングリコール系界面活性剤またはソルビタンエステル系界面活性剤を用いることが好ましい。特に好ましくは、Caスルフォネート、ステアリン酸ポリエチレングリコール、ソルビタンモノオレエート等である。
金属スルフォネート系界面活性剤、カルボン酸ポリアルキレングリコール系界面活性剤またはソルビタンエステル系界面活性剤は、下記配合量の範囲内において、飽和水分量を 30〜60 重量%の範囲内に制御することができる。
本発明に使用できる界面活性剤(水分散剤)の配合量は、上述したように該グリースの飽和水分量を 30〜60 重量%とできる量であり、具体的には非水系基油と増ちょう剤とからなるベースグリース 100 重量部に対して 0.4〜4 重量部であることが好ましい。より好ましくは、1〜4 重量部である。0.4 重量部未満の場合には飽和水分量を 30 重量%以上とすることができない場合があり、所期の効果を十分に得ることが困難になる。また、4 重量部をこえる場合には飽和水分量が 60 重量%をこえる場合が生じ、また、油膜形成率などの所期の効果が頭打ちになり、軸受寿命などのグリース特性を低下させる。
本発明において使用できるCaスルフォネートは、その塩基価が 50〜500 の範囲であることが好ましい。塩基価は、1分子中に含まれる塩基性物質の量を示し、添加剤が含有するCaの量が多い場合に高い数値となる。塩基性のCaスルフォネートは防錆性能を付与するだけではなく、極圧性能を付与することもできる。
例えば、本発明においてベースグリース 100 重量部に対し、Caスルフォネートを 0.5〜2 重量部配合する場合には、塩基価が 50 未満のときには極圧性能が不十分となり、塩基価が 500 をこえても、それ以上の効果は望めない。
本発明において使用できるソルビタンモノオレエートは、非イオン性の界面活性剤であり、界面活性剤の水と油とへの親和性の程度を表わすHLB値が 9 前後を有し、親油性の性質を有する。該ソルビタンモノオレエートは、上記Caスルフォネートと併用することが好ましい。
本発明において界面活性剤としてCaスルフォネートとソルビタンモノオレエートとを併用する場合の配合量は、ベースグリース 100 重量部に対し、Caスルフォネートを 0.5〜2 重量部、ソルビタンモノオレエートを 0.2〜1 重量部とすることが好ましい。
また、これらを単独で使用する場合は、Caスルフォネートを 1.5〜4 重量部、ソルビタンモノオレエートを 0.4〜2 重量部配合することが好ましい。
両者を上記範囲内で併用することにより、耐水グリースの飽和水分量を 30〜60 重量%に制御することができる。また、油膜形成率などの所期の効果が頭打ちになり、軸受寿命などのグリース特性を低下させる等のおそれがない。
本発明に使用できる非水系基油は、スピンドル油、冷凍機油、タービン油、マシン油、ダイナモ油等の鉱油、高度精製鉱油、流動パラフィン油、フィッシャー・トロプシュ法により合成されたGTL油、ポリブテン油、ポリ-α-オレフィン(以下、PAOと記す)油、アルキルナフタレン油、脂環式化合物等の炭化水素系合成油、または、天然油脂、ポリオールエステル油、リン酸エステル油、ポリマーエステル油、芳香族エステル油、炭酸エステル油、ジエステル油、ポリグリコール油、シリコーン油、ポリフェニルエーテル油、アルキルジフェニルエーテル油、アルキルベンゼン油、フッ素化油等の非炭化水素系合成油等を使用できる。これらの非水系基油は単独で、または 2 種類以上組み合せて用いることができる。
また、潤滑性能や価格を考慮すると、これらの非水系基油の中でも鉱油、PAO油を使用することが好ましい。
本発明に使用できる非水系基油は、室温で液状を示し、40℃における動粘度が 20〜200 mm2 /sec である。好ましくは、30〜120 mm2/sec である。20 mm2/sec 未満の場合は、短時間で非水系基油が劣化し、生成した劣化物が非水系基油全体の劣化を促進するため、軸受の耐久性を低下させ短寿命となる。また、200 mm2/sec をこえると回転トルクの増加による軸受の温度上昇が大きくなるので好ましくない。
本発明に用いる耐水グリースにおいて、ベースグリース 100 重量部中に占める非水系基油の配合割合は、好ましくは 60〜99 重量部、さらに好ましくは 70〜95 重量部である。
非水系基油の配合割合が、60 重量部未満では、グリースが硬く低温時の潤滑性が悪い。また 99 重量部をこえると軟質で洩れ易くなる。
本発明に使用できる増ちょう剤としては、ベントン、シリカゲル、フッ素化合物、リチウム石けん、リチウムコンプレックス石けん、力ルシウム石けん、カルシウムコンプレックス石けん、アルミニウム石けん、アルミニウムコンプレックス石けん等の石けん類、ジウレア化合物、ポリウレア化合物等のウレア系化合物が挙げられる。耐熱性、コスト等を考慮するとウレア系化合物が望ましい。
ウレア系化合物は、例えば下記式(1)で表わされる。
Figure 2008111515
式中においてR2 は、炭素原子数 6〜15 の芳香族炭化水素基を、R1 およびR3 は、互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれ炭素原子数 6〜12 の芳香族炭化水素基または炭素原子数 6〜20 の脂環族炭化水素基およびまたは炭素原子数 6〜20 の脂肪族炭化水素基から選ばれた少なくとも一つの基を、それぞれ示す。
ウレア系化合物は、イソシアネート化合物とアミン化合物とを反応させることにより得られる。反応性のある遊離基を残さないため、イソシアネート化合物のイソシアネート基とアミン化合物のアミノ基とは略当量となるように配合することが好ましい。
式(1)で表されるジウレア化合物は、例えば、ジイソシアネートとモノアミンの反応で得られる。ジイソシアネートとしては、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5-ナフチレンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、3,3-ジメチル-4,4-ビフェニレンジイソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネー卜等が挙げられ、モノアミンとしては、オクチルアミン、ドデシルアミン、ヘキサデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、アニリン、p-トルイジン、シクロヘキシルアミン等が挙げられる。
本発明においては、芳香族ジイソシアネートと、脂環族モノアミンおよび芳香族モノアミン、または芳香族モノアミン単体との反応で得られる脂環族−芳香族ウレア系化合物または芳香族ウレア系化合物が好ましい。特に好ましくは、脂環族モノアミンとしてシクロヘキシルアミンを、芳香族モノアミンとしてアニリンを併用する。
反応は、例えばモノアミン酸とジイソシアネート類を、70〜120℃程度の非水系基油中で十分に反応させた後、温度を上昇させ 120〜180℃で 1〜2 時間程度保持し、その後冷却し、ホモジナイザー、3 本ロールミル等を使用して均一化処理することによりなされ、各種配合剤を配合するためのベースグリースが得られる。
本発明においてベースグリース 100 重量部中に占める増ちょう剤の配合割合は、好ましくは 1〜40 重量部、さらに好ましくは 3〜25 重量部である。増ちょう剤の配合割合が 1 重量部未満では、増ちょう効果が少なくなり、グリース化が困難となり、40 重量部をこえるとグリースが硬くなりすぎ、所期の効果が得られにくくなる。
本発明に用いる耐水グリースには、機能を損なわない範囲で、必要に応じて上記界面活性剤(水分散剤)以外の公知の添加剤を添加できる。添加剤としては、例えば、有機亜鉛化合物、有機モリブデン化合物などの極圧剤、アミン系、フェノール系、イオウ系化合物などの酸化防止剤、イオウ系、リン系化合物などの摩耗抑制剤、多価アルコールエステルなどの防錆剤、ポリメタクリレート、ポリスチレン等の粘度指数向上剤、二硫化モリブデン、グラファイト等の固体潤滑剤、エステル、アルコールなどの油性剤、などが挙げられる。また、白色組織変化を伴う早期剥離を抑制する添加剤としてモリブデン酸塩、有機酸塩、アルミニウム、銅などの金属微粉末を配合することもできる。これらを単独または 2 種類以上組み合せて添加できる。
本発明に用いる耐水グリースには、上記添加剤のなかでも、極圧性能を付与するための極圧剤と、酸化劣化を抑制するための酸化防止剤とを配合することが好ましい。極圧剤としては亜鉛ジチオフォスフェートを、酸化防止剤としてはアミン系酸化防止剤を用いることが特に好ましい。
亜鉛ジチオフォスフェートとしては、例えば下記式(2)で表わされる亜鉛ジアルキルジチオフォスフェートが挙げられ、グリースの極圧性能を付与するために配合するものである。
Figure 2008111515
式中においてR は、アルキル基を示す。アルキル基としては、一級アルキル基、二級アルキル基およびアリール基が挙げられるが、水に対する安定性や摩耗防止性等のバランスのよい二級アルキル基を用いることが好ましい。
亜鉛ジチオフォスフェートの配合量は、ベースグリース 100 重量部に対して 0.5〜2.0 重量部を配合することが好ましい。最も好ましくは、ベースグリース 100 重量部に対して 2.0 重量部である。0.5 重量部未満のときは極圧性能が不十分となり、所期の効果を十分に得ることが困難になり、また、2.0 重量部をこえて添加しても、それ以上の効果を得ることはできない。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル-1-ナフチルアミン、フェニル-2-ナフチルアミン、ジフェニル-p-フェニレンジアミン、ジピリジルアミン、フェノチアジン、N-メチルフェノチアジン、N-エチルフェノチアジン、3,7-ジオクチルフェノチアジン、p,p'-ジオクチルジフェニルアミン、N,N'-ジイソプロピル-p-フェニレンジアミン等が挙げられる。
アミン系酸化防止剤の配合量は、ベースグリース 100 重量部に対して 0.5〜2.0 重量部を配合することが好ましい。0.5 重量部未満のときは酸化防止性能が不十分となり、所期の効果を十分に得ることが困難になり、また、2.0 重量部をこえて添加してもそれ以上の効果は望めない。最も好ましくは、ベースグリース 100 重量部に対して 1 重量部である。
本発明を実施例および比較例により具体的に説明するが、これらの例によって何ら限定されるものではない。
実施例1〜実施例5、実施例8〜実施例13、および比較例1〜比較例6
非水系基油である鉱油に、増ちょう剤としてウレア化合物を均一に分散させた鉱油/ウレア系ベースグリース(JISちょう度No.2グレード、ちょう度:265〜295 )を準備した。
鉱油(新日本石油社製タービン100、40℃での動粘度:100 mm2/sec )2000 g 中で、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネー卜 231.7 g と、アニリン 86.2 g と、シクロヘキシルアミン 91.7 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリースを得た。このベースグリースに、表1に示す配合で添加剤を配合して試験用グリースを得た。
得られた試験用グリースにつき、以下に記す油膜形成率試験、軸受寿命試験および飽和水分量測定に供し、油膜形成率、軸受寿命時間、飽和水分量および錆の発生有無を測定した。結果を表1に併記する。
<油膜形成率試験>
使用軸受:アンギュラ玉軸受7006ADLLB(外輪:S53C、内輪:SUJ2)を鉄道車両用軸受に模擬して使用した。
試験条件:得られた試験用グリースをアンギュラ玉軸受7006ADLLBに 1.0 g封入し、ラジアル荷重 8000 N 、アキシャル荷重 3000 N 、軸受回転数 1000 rpm にて回転させた状態で、注水量 1.0 ml/時間で 10 時間、注水したときの試験用グリースの油膜形成率を測定した。油膜形成率は電気抵抗法で測定した。
<軸受寿命試験>
使用軸受:アンギュラ玉軸受7006ADLLB(外輪 S53C、内輪SUJ2)を鉄道車両用軸受に模擬して使用した。
試験条件:得られた試験用グリースをアンギュラ玉軸受7006ADLLBに 1.0 g 封入し、ラジアル荷重 8000 N 、アキシャル荷重 3000 N 、軸受回転数 1000 rpm にて回転させた状態で、注水量 1.0 ml/時間で注水したときの軸受寿命を測定した。軸受寿命は外輪転動面、内輪転動面、鋼球のいずれか1つが剥離し振動が大きくなるまでの時間を軸受寿命とした。
<飽和水分量測定>
一定量を量り採った試験用グリースに水の混入割合を 5 重量%ずつ変化させて加え、ミクロスパーテルを用いて手動で撹拌し、加えた水を分散できた最大の水分量を求め、以下の式を用いて飽和水分量を算出した。分散できたかどうかは、試験用グリースをガラスプレートに採取し、厚さ 0.025 mm のスペーサシムをガラスプレートの両端に置き、その上から別のガラスプレートで挟み、ガラスプレート全体に 600 N の荷重を均一に負荷して、試験用グリースを広げ顕微鏡で観察したとき、グリース内に存在する最も大きい水滴の粒子径が 50μm 以下であるときを、分散できているとした。

飽和水分量(重量%)=グリース中へ分散可能な最大水分量×100/(試験用グリース重量+グリース中へ分散可能な最大水分量)
実施例6
反応容器中で、PAO油(新日鉄化学社製シンフルード801:40℃での動粘度:46 mm2/sec )1600 g 中で、ジフェニルメタン-4,4'-ジイソシアネー卜 231.7 g と、アニリン 86.2 g と、シクロヘキシルアミン 91.7 g とを反応させ、生成したウレア化合物を均一に分散させてベースグリースを得た。このベースグリースに、表1に示す配合で添加剤を配合して試験用グリースを得た。得られた試験用グリースにつき実施例1同様の項目を測定した。結果を表1に併記する。
実施例7
反応容器中で、鉱油(新日本石油社製タービン100、40℃での動粘度:100 mm2/sec )に増ちょう剤であるリチウム石けん(ステアリン酸リチウム)を加え、3 本ロールミルを用いて均一化処理してベースグリースを得た。さらに、表1に示す割合で添加剤を加え試験用グリースを作製した。得られた試験用グリースにつき実施例1同様の項目を測定した。結果を表1に併記する。
Figure 2008111515
表1に示すとおり、飽和水分量が 30〜60 重量%の領域(特に 40〜50 重量%)で、高い油膜形成率となる。
水が混入した場合、飽和水分量が 30 重量%未満のグリースや 60 重量%をこえるグリースでは油膜の形成が損なわれるため金属接触を起こすことや、錆が発生する。30〜60 重量%では油膜を形成できるため金属接触を起こす危険性は少ないため軸受寿命も長く、さらに錆の発生を抑制できる。
本発明の鉄道車両用軸受は、非水系基油と、増ちょう剤とからなるベースグリースに、水をグリース中に分散させることができる分散剤を配合して該グリースの飽和水分量が 30〜60 重量%に制御された耐水グリースを封入してなるので 、軸受運転時にグリース中に水が混入したとしてもグリースの油膜形成の阻害を起こす水分の働きを抑制することができ、軸受の早期損傷を抑えることができ、潤滑条件が過酷になっても長寿命を得ることができる。そのため、水浸入の可能性がある環境下で、耐摩耗性とともに、長期間耐久性の要求される車軸用軸受、主電動機用軸受等の鉄道車両用軸受として好適に利用することができる。
車軸用軸受の断面図である。 ころ軸受の一部切り欠き斜視図である。
符号の説明
1 内輪
2 外輪
3 ころ
3a 円すいころ(転動体)
4 保持器
5 車軸
6 円すいころ軸受
7 内輪間座
8 注入孔

Claims (5)

  1. 内輪および外輪と、この内輪および外輪間に介在する複数の転動体とを備え、この転動体の周囲にグリースを封入してなる鉄道車両用軸受であって、
    前記グリースは、非水系基油および増ちょう剤からなるベースグリースに、少なくとも水分散剤を含む添加剤を配合してなる耐水グリースであり、前記水分散剤の配合量は、前記耐水グリースの飽和水分量が 30〜60 重量%に設定される量であることを特徴とする鉄道車両用軸受。
  2. 前記水分散剤が界面活性剤であることを特徴とする請求項1記載の鉄道車両用軸受。
  3. 前記基油は、ポリ-α-オレフィン油および鉱油から選ばれた少なくとも1つの油からなることを特徴とする請求項1または請求項2記載の鉄道車両用軸受。
  4. 前記増ちょう剤は、ウレア系化合物であることを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の鉄道車両用軸受。
  5. 前記鉄道車両用軸受は、つばのある転がり軸受を使用することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の鉄道車両用軸受。
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