JP2008111066A - ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ - Google Patents

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智行 松村
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Abstract

【課題】ゴムと金属との接着性を低下させることなく加硫ゴムの耐熱老化性を改良する。
【解決手段】(A)少なくとも1種の硫黄加硫可能なジエン系ゴム100重量部、
(B)有機酸のコバルト塩0.05〜1重量部(コバルト元素として)並びに
(C)式(I):
Figure 2008111066

(式中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示し、nは1〜20の数である。)
の有機スルフィド化合物0.1〜20重量部
を含んでなるゴム組成物。
【選択図】図1

Description

本発明はゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤに関し、更に詳しくは特定の有機スルフィド加硫剤を配合したゴム組成物並びにそれをベルトコートコンパウンドに用いた空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤ用ベルトコートゴムはスチールコードとゴムとの間の接着のため多量の硫黄を配合する手法が取られている(特許文献1参照)。しかしながら、多量の硫黄を配合すると使用時に著しい架橋構造変化が起こり、物性低下によるベルトエッジ部の剥離によって空気入りタイヤに不具合が生じるおそれがある。
特開平06−329840号公報
従って、本発明の目的は、ゴムとスチールコードなどの金属との接着性を確保しつつ、加硫ゴムの耐熱老化性を改善することができるゴム組成物を提供することにある。
本発明に従えば、(A)少なくとも1種の硫黄加硫可能なジエン系ゴム100重量部、
(B)有機酸のコバルト塩0.05〜1重量部(コバルト元素として)並びに
(C)式(I):
Figure 2008111066
(式中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示し、nは1〜20の数である。)
の有機スルフィド化合物0.1〜20重量部
を含んでなるゴム組成物並びにそれをベルトコートコンパウンドとして用いた空気入りタイヤが提供される。
本発明に従えば、ジエン系ゴムに、有機酸のコバルト塩及び前記式(I)の有機スルフィド化合物を配合することにより、物性の経時変化が抑制されたゴム組成物を得ることができる。
本発明者らは、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、ジエン系ゴムに、本発明者の知る限りでは新規な化合物である前記式(I)の有機スルフィド化合物を加硫剤として、有機酸のコバルト塩と共に、配合することにより前記目的を達成し得ることを見出した。
本発明に係るゴム組成物に成分(A)として配合されるジエン系ゴムは、各種ゴム組成物に配合することができる任意のジエン系ゴム、例えば天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、各種ポリブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)などを単独又は任意のブレンドとして使用することができる。
本発明に係るゴム組成物に成分(B)として配合される有機酸のコバルト塩はスチールコードとゴムコンパウンドの接着促進の作用をし、ジエン系ゴム100重量部に、コバルト元素として、0.05〜1重量部、好ましくは0.05〜0.8重量部配合する。この配合量が少ないとゴムコンパウンドとスチールコードの接着不良が生じるので好ましくなく、逆に多いとゴムコンパウンドの劣化が進行するので好ましくない。
本発明において使用する有機酸のコバルト塩の種類には特に限定はなく、ゴム組成物に配合することができる任意の有機酸コバルト塩とすることができる。その代表例をあげれば、これらに限定するものではないが、ナフテン酸コバルト、ステアリン酸コバルト、ホウ酸ネオデカン酸コバルト、ロジン酸コバルト、アセチルアセトナートコバルトなどをあげることができ、これらは単独又は任意の混合物として使用することができる。
本発明に係るゴム組成物に加硫剤成分(C)として、単独又は硫黄などと共に、用いられる前記式(I)(式中、Rは前記定義の通りであり、nは1〜20、好ましくは1〜15の数である)の有機スルフィド化合物は、(i)式:HS−R−SH(式中、Rは前記定義の通りであり、具体的には置換もしくは非置換のC2〜C20、好ましくはC2〜C10のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示す)のジチオール化合物(A)又はこのジチオール化合物(A)と式:MOR′(式中、Mはナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属であり、R′はC1〜C10、好ましくはC1〜C5のアルキレン基を示す)との反応塩(B)のいずれかと、(ii)式:X2SO(式中、Xは、それぞれ独立に、塩素、臭素などのハロゲン基を示す)を反応させる(例えば室温で撹拌し、生成する塩を除去する)ことにより製造することができる。
前記式(I)のRとしては、具体的には−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−、−(CH26−、−(CH24−、−(CH22−O−(CH22−、−(CH22−O−CH2−O−(CH22−であるのが好ましい。なお、式(I)の有機スルフィド化合物についての詳細は平成18年6月13日出願の特願2006−163457号明細書に記載の通りであり、引用によりこの明細書の内容を本明細書に組み入れるものとする。
(C)成分である式(I)の有機スルフィド化合物はジエン系ゴム100重量部に対し0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部配合する。この配合量が少ないと耐熱老化性改善効果が小さいので好ましくなく、逆に多いとコンパウンドからのブリードアウトが生じるので好ましくない。式(I)の有機スルフィド化合物は加硫剤として単独又は硫黄などの汎用の加硫剤と併用することができるが、性能と加工性の点を考慮すれば加硫剤全重量の20〜80重量%使用するのが好ましい。
本発明に係るゴム組成物には、前記した成分に加えて、カーボンブラックやシリカなどの補強剤(フィラー)、加硫(又は架橋)促進剤、各種オイル、老化防止剤、可塑剤などのタイヤ用、その他のゴム組成物用に一般的に配合されている各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
本発明に係るゴム組成物は、図1に模式的に示す典型的な空気入りタイヤのベルトコートコンパウンドとして好適に用いることができ、従来の一般的な空気入りタイヤの製造ラインにそのまま使用することができる。
以下、実施例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことはいうまでもない。
製造例1:有機スルフィド化合物(I)の合成
ナスフラスコ中でナトリウムメトキシド11.85g(2.194×10-1モル)を無水メタノールに溶解し、0℃の氷浴にて冷却、撹拌しながら、2,2−エチレンジエタンジチオール(以下DMDO)20g(1.097×10-1モル)を滴下し、この溶液を2時間反応させた。次いで、得られた反応液に、チオニルクロライド13.05g(1.097×10-1モル)を滴下し、室温で2時間反応させた。得られた溶液からメタノールを減圧留去し、トルエン50gに再溶解した。次にこのトルエン溶液の濾過を行い、更に水洗を行い、生成した塩化ナトリウムを除去し、その後80℃減圧下でトルエンを留去し、目的とする有機スルフィド化合物(I)を得た(以下の反応式)参照)。得られた有機スルフィドの分子量をGPCで測定した結果、Mw=3500であった。チャートを図2に示す。NMR帰属は以下の通りであった。
1H−NMR(重クロロホルム)δ:2.9−3.2(4H,CH2Sx),3.6−3.7(4H,CH2O),3.7−3.8(4H,CH2O).
Figure 2008111066
実施例1〜2及び比較例1
サンプルの調製
表Iに示す配合において、加硫促進剤と加硫剤(硫黄及び有機スルフィド化合物(I))を除く成分を1.8リットルの密閉型ミキサーで5分間混練し、160±5℃に達したときに放出してマスターバッチを得た。このマスターバッチに加硫促進剤と加硫剤をオープンロールで混練し、ゴム組成物を得た。
次に得られたゴム組成物を試験に適した形状の金型中で160℃で20分間加硫して加硫ゴムシートを調製し、以下に示す試験法で加硫ゴムの物性を測定した。結果は表Iに示す。
ゴム物性評価試験法
引張試験(100%モジュラス、破断強度(TB)及び破断伸び(EB)):JIS K6251に準拠して初期及び80℃×96時間の熱老化後について測定した。
初期接着:加硫剤のゴム組成物を真鍮メッキされたスチールコードと接触させた状態で加硫した場合の接着性についてASTM D2229に記載の引き抜き試験法に準拠し、160℃において20分間プレス加硫した後引き抜き後のスチールコードに付着しているゴムの被覆率を評価した。
湿熱劣化後接着:上記引き抜き前試験片において、湿度96%温度70℃の環境下に2週間放置した後の接着性についてASTM D2229に記載の引き抜き試験法に準拠し、引き抜き後のスチールコードに付着しているゴムの被覆率を評価した。
Figure 2008111066
表I脚注
*1:RSS #3
*2:日本ゼオン(株)製Nipol IR2200
*3:東海カーボン(株)製シースト300
*4:正同化学工業(株)製酸化亜鉛3種
*5:FLEXSYS社製SANTOFLEX 6PPD
*6:大日本インキ化学工業(株)製ナフテン酸コバルト(10%)
*7:昭和シェル(株)製デゾレックス3号
*8:大内新興化学工業(株)製ノクセラー DZ−G
*9:アクゾノーベル社製クリステックスHS OT20
*10:製造例1参照
表Iの結果から明らかなように、実施例1及び2は比較例1と同程度かそれ以上の金属接着性を有しながらより優れた耐熱老化性を示す。
以上の通り、本発明に従えば、ジエン系ゴムに、有機酸のコバルト塩と共に、前記有機スルフィド化合物を加硫剤として配合することによりスチールコードとの接着性を確保しつつ耐熱老化性を改善したゴム組成物を得ることができ、例えば空気入りタイヤのベルトコートコンパウンドとして使用することにより、耐熱老化性に優れた空気入りタイヤを得ることができる。
本発明に係るゴム組成物を用いるベルトコートコンパウンドの使用部位を他の部位と共に模式的に示す典型的な空気入りタイヤの子午線半断面図である。 製造例1で得られた有機スルフィド化合物(I)のGPCチャート及び化学構造を示す図面である。

Claims (3)

  1. (A)少なくとも1種の硫黄加硫可能なジエン系ゴム100重量部、
    (B)有機酸のコバルト塩0.05〜1重量部(コバルト元素として)並びに
    (C)式(I):
    Figure 2008111066
    (式中、Rは置換もしくは非置換のC2〜C20のアルキレン基又はオキシアルキレン基を示し、nは1〜20の数である。)
    の有機スルフィド化合物0.1〜20重量部
    を含んでなるゴム組成物。
  2. 前記式(I)のRが−CH2−CH2−O−CH2−CH2−O−CH2−CH2−である請求項1に記載のゴム組成物。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物をベルトコートコンパウンドとして用いた空気入りタイヤ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010059291A (ja) * 2008-09-02 2010-03-18 Bridgestone Corp ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ

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