JP2008110675A - 案内具 - Google Patents

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智博 木村
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Abstract

【課題】中空の構造体の内部に螺合部材が落下することを防止するとともに、構造体の中空構造を確保できる案内具を提供する。
【解決手段】ナット取付用案内具10は、テーパ先端部11と取付後端部12とから構成され、捻り切り部30を介して連結されている。捻り切り部30では、複数の細柱部31によってかろうじて繋がっている。このようなナット取付用案内具10をインナパネル3の開口部5から挿入し、ボルト91が挿入された挿入穴7と開口部5との間に介在させることで、突出部1aの内側にナット92が落下することを防止できる。さらに、ナット92の締め付けトルクに伴って、テーパ先端部11と取付後端部12との間に相対的な捻れが生じるので、ナット取付用案内具10が捻り切り部30で破断される。その後、取付後端部12を突出部1aから取り除くことで、突出部1aの中空構造を確保できる。
【選択図】図7

Description

本発明は、案内具に関し、詳細には、パネルを中空の構造体に取り付ける際に利用され、パネルに突設された第1螺合部材に対し、構造体の内側から第2螺合部材を案内するために利用される案内具に関する。
従来より、自動車のフードは、インナパネルとアウタパネルとからなる中空構造となっている。これは、フードに対して歩行者が衝突した場合に、その衝撃を吸収することによって、歩行者のダメージを軽減するためのものである。そして、最近では、このようなフードのアウタパネルに、樹脂製の外装品であるガーニッシュを取り付け、車両のフロント側の見栄えを向上させることが行われている。このガーニッシュの取付方法の一例として、以下の方法がある。まず、ガーニッシュをアウタパネルに配置するとともに、ガーニッシュから突出するボルトをアウタパネルの挿入穴に挿入する。さらに、インナパネルの対応位置に形成された開口部からナットを挿入する。このとき、開口部にインパクトドライバーを挿入し、ナットをガーニッシュのボルトに螺合させて締結する。これにより、ガーニッシュがフードのアウタパネルに取り付けられる。
ところが、このガーニッシュの取付方法では、インナパネルの開口からナットを挿入する際に、ナットをインナパネルとアウタパネルとの間の中空部内に誤って落下させてしまうことがあった。この場合、中空部内に落下したナットを回収するのは非常に困難であった。そこで、例えば、インナパネルの開口部に、アウタパネル側に達するエンボス部を形成し、そのエンボス部の頂部に対してフィニッシャのボルトを挿入し、エンボス部の内側からナットを締結することを特徴とする自動車のバックドア構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。このバックドア構造では、アウタパネルを貫通したフィニッシャのボルト(第1螺合部材)に対して、エンボス部の内側からナット(第2螺合部材)を螺合させて締結するので、ナットがインナパネルとアウタパネルとの間の中空部内に落下しないようになっている。
特開2002−19468号公報
しかしながら、特許文献1に記載の自動車のバックドア構造をフードに採用すると、フードに対して歩行者が衝突した場合に、インナパネルとアウタパネルとの間のエンボス部が柱の役割を果たしてしまい、中空状のフードが潰れず、歩行者のダメージを増大させる恐れがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、中空の構造体の内部に螺合部材が落下することを防止するとともに、構造体の中空構造を確保できる案内具を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明の案内具は、第1パネルと第2パネルとからなる中空の構造体の前記第1パネルの外面に第3パネルを取り付ける際に、当該第3パネルに設けられた第1螺合部材が配置される前記第1パネルの穴に対し、前記第2パネルに設けられた開口部を介して前記構造体の内側から前記第1螺合部材に螺合する第2螺合部材を案内するための筒状の案内具であって、軸線方向一端部の開口を塞いで前記第1パネルの内面に当接する蓋部と、当該蓋部の中心に、かつ前記穴に相対して設けられ、前記第1螺合部材に前記第2螺合部材を螺合させるための取付穴と、前記開口部の内縁部に係止する係止部と、当該係止部と前記蓋部との間に設けられ、前記軸線方向に直交する方向に破断可能な破断可能部とを備えている。
また、請求項2に係る発明の案内具は、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記案内具は、前記破断可能部を挟んで、前記蓋部を有する筒状の先端側部と、前記係止部を有する筒状の後端側部とで構成され、前記破断可能部は、前記第2螺合部材が前記第1螺合部材に螺合する際に、前記第2螺合部材と前記蓋部の内面との摩擦によって、前記先端側部と前記後端側部との間に生じる相対的な捻れによって破断されることを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の案内具は、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記開口部は矩形状に形成され、前記先端側部および前記破断可能部の軸線方向に直交する断面は円形状に形成され、前記後端側部の後端側の軸線方向に直交する断面は矩形状に形成され、前記係止部は前記後端側部の後端側の外面に設けられ、前記後端側部の後端側を内側に撓ませることによって、前記内縁部に対する前記係止部の係止が解除されることを特徴とする。
請求項1に係る発明の案内具では、第2パネルに設けられた開口部から案内具が挿入される。次いで、蓋部の外面を第1パネルの内面に当接させるとともに、取付穴を第1パネルの穴に相対させる。そして、係止部が開口部の内縁部に係止することによって、案内具は第2パネルに支持される。これにより、第1パネルの穴と第2パネルの開口部との間に案内具が介在した状態となるので、その案内具の内側を介して、第2螺合部材を第1螺合部材に確実に案内することができる。つまり、第2螺合部材を構造体の内部に落下させることを防止できる。そして、第3パネルが第1パネルに取り付けられた後に、案内具を破断可能部で破断して2分し、開口部の内縁部に係止する側を第2パネルから取り除く。これにより、第1パネルと第2パネルとの間の隙間を十分に確保できるので、構造体の中空構造を確保することができる。
また、請求項2に係る発明の案内具では、請求項1に記載の発明の効果に加え、破断可能部は、第2螺合部材が第1螺合部材に螺合する際に、第2螺合部材と蓋部の内面との摩擦によって、先端側部と後端側部との間に生じる相対的な捻れによって破断される。つまり、第2螺合部材の締め付けトルクを利用することによって、案内具を破断可能部で容易に破断することができる。さらに、第2螺合部材の締め付け完了時には、案内具は既に破断された状態となっているので、作業性の向上を図ることができる。
また、請求項3に係る発明の案内具では、請求項2に記載の発明の効果に加え、先端側部および破断可能部の軸線方向に直交する断面は円形状に形成されているので、第2螺合部材の締め付けトルクを破断可能部に伝達させ易い。よって、破断可能部を容易に破断することができる。また、矩形状の開口部に対し、後端側部の後端側の軸線方向に直交する断面も矩形状に形成されている。これにより、開口部の内縁部と、後端側部の各側面との隙間を小さくすることができる。さらに、開口部に後端側部が挿入された状態において、後端側部の各側面は、開口部の内縁部を構成する直線状の各辺にそれぞれ相対するため、後端側部の回転を阻止することができる。また、端側部の後端側を内側に撓ませることによって係止部の位置を内側に移動させることができるので、開口部の内縁部に対する係止部の係止を容易に解除することができる。よって、構造体の内部から案内具の後端側部を容易に取り除くことができる。
以下、本発明の一実施の形態であるナット取付用案内具10について、図面を参照して説明する。図1は、フロントフード1の斜視図であり、図2は、図1に示すA−A線矢視方向断面図(ガーニッシュ4を除く)であり、図3は、図1に示すA−A線矢視方向断面図であり、図4は、ナット取付用案内具10の斜視図であり、図5は、ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ガーニッシュ4をフロントフード1に配置した状態)であり、図6は、ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(インナパネル3の開口部5からナット取付用案内具10を挿入した状態)であり、図7は、ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ナット92をボルト91に螺合させた状態)であり、図8は、ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ナット取付用案内具10が捻り切り部30で破断された状態)であり、図9は、ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(テーパ先端部11のみが突出部1a内に残存した状態)である。
なお、本実施形態のナット取付用案内具10(図4参照)は、自動車のフロントフード1(図1参照)の突出部1aの外面にガーニッシュ4を固定する際に利用されるものであって、ガーニッシュ4に突設されたボルト91に対し、突出部1aの内側からナット92を案内するための樹脂製部品である。
はじめに、フロントフード1の構造について説明する。図1に示すフロントフード1は、車両前側のエンジンルームを覆う板材である。このフロントフード1は、図2に示すように、フロントフード1の上面を形成するアウタパネル2と、該アウタパネル2の下側に隙間を介して張設されるインナパネル3とを主体に構成され、それらの周縁部がヘミング加工によって結合されている。これにより、フロントフード1は中空状になっている。さらに、フロントフード1の最前部には、車両前方に突出する突出部1aが設けられ、該突出部1aのアウタパネル2の外面には、装飾品である樹脂製のガーニッシュ4(図1参照)が固定されている。さらに、このガーニッシュ4の中央には開口(図示外)が設けられ、該開口にはグリル6が取り付けられている。
また、図2に示すように、突出部1aでは、アウタパネル2とインナパネル3との間の隙間がフロントフード1の中央に比べて大きくなっており、所謂、袋状構造になっている。これにより、例えば、フロントフード1の前部に歩行者等が衝突した場合、突出部1aが潰れることによって、その衝突エネルギーが吸収されるため、歩行者のダメージを軽減することができる。このような突出部1aのアウタパネル2には、ガーニッシュ4から突出するボルト91を挿入するための円形の挿入穴7が設けられている。さらに、その挿入穴7に相対するインナパネル3の部分には、ボルト91に締め付けるナット92を、突出部1aの内側に挿入するための開口部5が形成されている。なお、この開口部5の形状は、後述するナット取付用案内具10の後端側の矩形断面に合わせた形状となっている。
次に、ガーニッシュ4の取付構造について説明する。図3に示すように、ガーニッシュ4の裏面にはボルト91が突設され、該ボルト91は、突出部1aのアウタパネル2に設けられた挿入穴7(図2参照)に挿入されている。そして、その挿入穴7に挿入されたボルト91には、後述するナット取付用案内具10が破断されて残存するテーパ先端部11を介して、ナット92が螺合して締め付けられている。これにより、ガーニッシュ4が突出部1aのアウタパネル2の外面に密着して取り付けられている。
そして、このガーニッシュ4を突出部1aに固定する際において、本実施形態であるナット取付用案内具10(図4参照)を利用することによって、ナット92を突出部1aの内側に落下させることなく、挿入穴7に挿入されたボルト91に対して確実に案内することができる。さらに、ナット92の締め付け完了後に、ナット取付用案内具10を破断して、後述するテーパ先端部11を除く本体部分を突出部1aから取り除くことによって、突出部1aの袋状構造(図3参照)を確保することができる。
次に、ナット取付用案内具10の構造について説明する。図4に示すように、ナット取付用案内具10は筒状に形成された樹脂成型品である。このナット取付用案内具10は、軸線方向先端側に配置された筒状のテーパ先端部11と、軸線方向後端側に配置された筒状の取付後端部12とから構成され、テーパ先端部11と取付後端部12とは、後述する捻り切り部30を介して連結されている。
まず、テーパ先端部11について説明する。図4に示すように、筒状のテーパ先端部11は、先端を水平に切り落とした円錐状に形成され、その先端の開口は板状の当接部15によって閉塞されている。さらに、その当接部15の中心には、ガーニッシュ4のボルト91(図7参照)が挿入される円形状の取付穴16が設けられている。このようなテーパ先端部11では、その内側に案内されるナット92の座金が当接部15の内面に面接触するようになっている。そして、ナット92の締め付けトルクに伴い、ナット92の座金と当接部15の内面との間に生じる摩擦によって、テーパ先端部11も回転するようになっている。
次に、取付後端部12について説明する。図4に示すように、筒状の取付後端部12において、捻り切り部30に連結された先端側の軸線方向に直交する断面は円形状に形成され、その先端側を除く本体部分の軸線方向に直交する断面は矩形状に形成されている。つまり、取付後端部12の本体部分の断面形状は、突出部1aの開口部5の形状に合わせて形成されている。そして、取付後端部12の本体部分は、前壁21、右側壁22、背壁23、左側壁24から構成されている。さらに、前壁21と右側壁22との間、前壁21と左側壁24との間、右側壁22と背壁23との間、左側壁24と背壁23との間には、各稜線に沿って所定の隙間を有する切り込み部40が各々設けられている。これにより、取付後端部12では、前壁21、右側壁22、左側壁24、背壁23は互いに独立した部分となっており、外部からの付勢によってそれぞれ撓むようになっている。
また、垂直に立つ取付後端部12において、右側壁22の外面の略中段位置には、略水平に延設された長方形の板状の係止片35が設けられ、左側壁24の外面の略中段位置には、略水平に延設された長方形の板状の係止片36が設けられている。これら係止片35,36は、ナット取付用案内具10がインナパネル3の開口部5に挿入される際に、インナパネル3の外面に当接することによって、ナット取付用案内具10の挿入長を制限するためのものである。さらに、右側壁22の係止片35の上側には、三角柱状の係止突起38が突設され、左側壁24の係止片36の上側には、三角柱状の係止突起39が突設されている。これら係止突起38,39は、インナパネル3の開口部5の内縁に係止するものである。
次に、捻り切り部30について説明する。図4に示すように、捻り切り部30は、テーパ先端部11と取付後端部12との境界に沿って設けられ、矩形状に開口する細孔部32と細柱部31とが交互に列設された構成となっている。つまり、テーパ先端部11と取付後端部12との間は、複数の細柱部31によってかろうじて繋がった状態となっている。よって、テーパ先端部11と取付後端部12との間に相対的な捻れを生じさせた場合、捻り切り部30では複数の細柱部31が捻り切れるため、ナット取付用案内具10は捻り切り部30で破断され、テーパ先端部11と取付後端部12とに分断されるようになっている。また、捻り切り部30の断面が円形になっているので、各細柱部31にかかる負荷を均等にできる。これにより、テーパ先端部11と取付後端部12との間に相対的な捻れをかけることによって、各細柱部31が同時に切断されるので、捻り切り部30を容易かつ速やかに破断することができる。
次に、ナット取付用案内具10を用いたガーニッシュ4の取付方法について説明する。まず、図5に示すように、突出部1aのアウタパネル2の外面の所定部位に対してガーニッシュ4の取付面を配置し、アウタパネル2の挿入穴7(図2参照)に対して、ガーニッシュ4に突設されたボルト91を挿入する。次に、図6に示すように、インナパネル3に設けられた開口部5(図5参照)から突出部1aの内側に向けて、ナット取付用案内具10を先端側から挿入する。しかしながら、ナット取付用案内具10をそのまま開口部5に挿入すると、係止突起38,39が開口部5の内縁部に当たってしまう。そこで、右側壁22と左側壁24とを指でつまんで内側に付勢することによって、右側壁22と左側壁24とが内側に撓むので、係止突起38,39を内側に移動させることができる。この状態で、ナット取付用案内具10を開口部5に挿入すれば、係止突起38,39が開口部5の内縁部に当たらないので、係止片35,36がインナパネル3の外面に当接するまでナット取付用案内具10を開口部5に挿入することができる。
さらに、ナット取付用案内具10の当接部15の取付穴16に、ガーニッシュ4のボルト91が挿入され、当接部15の外面がアウタパネル2の内面に当接したら、右側壁22と左側壁24とから指を離す。すると、右側壁22と左側壁24が元の形状に戻るので、係止突起38,39が元の位置に戻る。このとき、係止突起38,39と、係止片35,36との間に、インナパネル3の開口部5の内縁部が位置し、係止突起38,39が開口部5の内縁部に係止する。さらに、右側壁22及び左側壁24の各外面が開口部5の内縁部に相対する。これにより、取付後端部12がインナパネル3の開口部5に位置決め固定される。
次いで、図6に示すように、インパクトドライバー50の先端に座金付きのナット92を嵌め込み、挿入穴7と開口部5との間に挿入されたナット取付用案内具10の内側に挿入する。このように、挿入穴7と開口部5との間にはナット取付用案内具10が介在するので、該ナット取付用案内具10の内側を介することによって、ナット92を突出部1aの内側に落下することを確実に防止できる。さらに、図7に示すように、ナット取付用案内具10の当接部15の取付穴16から突出するボルト91に対し、ナット92を螺合させ、インパクトドライバー50を用いて締め付けていく。すると、ナット92の座金が当接部15の内面に当接するため、ナット92の回転に伴って、ナット92の座金と当接部15の内面との間に摩擦が生じる。これにより、ナット92の締め付けトルクが当接部15に伝達されるので、テーパ先端部11はナット92とともに回転しようとする。
しかしながら、取付後端部12は開口部5の内縁部に係止している。さらに、開口部5の矩形状の内縁部を構成する直線状の各辺に対し、右側壁22及び左側壁24の各外面が相対している。したがって、取付後端部12は回転することができない。つまり、ナット92の回転に伴って回転しようとするテーパ先端部11に対し、取付後端部12が回転できないため、捻り切り部30において相対的な捻れが生じる。そして、捻り切り部30では、複数の細柱部31によってかろうじて繋がった状態となっている。よって、捻り切り部30に生じる捻れが限界レベルを超えると、複数の細柱部31が捻り切られるため(図8参照)、ナット取付用案内具10はテーパ先端部11と取付後端部12とに分断される。さらに、ナット92はボルト91に締め付けられるので、テーパ先端部11は、ナット92の座金とアウタパネル2との間に挟まれた状態となる。こうして、ガーニッシュ4が突出部1aのアウタパネル2の外面に取り付けられる。
ところで、インナパネル3の開口部5には、テーパ先端部11と分断した取付後端部12が係止した状態となっている。そこで、図8に示すように、この取付後端部12の右側壁22と左側壁24を指でつまんで内側に撓ませ、係止突起38,39による開口部5の内縁部への係止を解除する。そして、右側壁22と左側壁24を内側に撓ませた状態のまま、開口部5から外側(図8では下方)に引き抜くことによって、図9に示すように、インナパネル3の開口部5から取付後端部12を容易に取り外すことができる。このように、ガーニッシュ4の取付完了後において、突出部1aのアウタパネル2とインナパネル3との間に、ナット取付用案内具10が介在しないので、突出部1aの袋状構造を確保することができる。
なお、図2に示すアウタパネル2が本発明の「第1パネル」に相当し、インナパネル3が本発明の「第2パネル」に相当し、ガーニッシュ4のパネルが「第3パネル」に相当する。さらに、アウタパネル2の挿入穴7が本発明の「穴」に相当し、インナパネル3の開口部5が本発明の「開口部」に相当する。さらに、図4に示すナット取付用案内具10が本発明の「案内具」に相当し、当接部15が本発明の「蓋部」に相当し、取付穴16が本発明の「取付穴」に相当し、係止突起38,39が本発明の「係止部」に相当し、捻り切り部30が本発明の「破断可能部」に相当し、テーパ先端部11が本発明の「先端側部」に相当し、取付後端部12が本発明の「後端側部」に相当する。また、図7に示すボルト91が本発明の「第1螺合部材」に相当し、ナット92が本発明の「第2螺合部材」に相当する。
以上説明したように、本実施形態のナット取付用案内具10は、自動車のフロントフード1の突出部1aの外面にガーニッシュ4を固定する際に利用されるものであって、ガーニッシュ4に突設されたボルト91に対し、突出部1aの内側からボルト91を案内して確実に取り付けるための樹脂製部品である。筒状のナット取付用案内具10は、テーパ先端部11と取付後端部12とから構成され、テーパ先端部11と取付後端部12とは捻り切り部30を介して連結されている。捻り切り部30は、細孔部32と細柱部31とが交互に列設された構成となっている。つまり、捻り切り部30では、複数の細柱部31によってかろうじて繋がった状態となっている。このような構造を備えるナット取付用案内具10をインナパネル3の開口部5から挿入して、挿入穴7と開口部5との間にナット取付用案内具10を介在させることによって、ナット92を突出部1aの内側に落下することを確実に防止できる。
さらに、ナット92の締め付けトルクに伴って、ナット92の座金と当接部15の内面との間に摩擦が生じるため、テーパ先端部11はナット92とともに回転しようとするが、取付後端部12は係止突起38,39によって開口部5の内縁部に係止しているため、取付後端部12は回転できない。つまり、テーパ先端部11と取付後端部12との間に相対的な捻れが生じるため、捻り切り部30において複数の細柱部31が捻り切れる。よって、ナット92の締め付けトルクのみで、ナット取付用案内具10を、テーパ先端部11と取付後端部12とに分断することができる。このように、ナット92がボルト91に案内されて螺合するまでは、挿入穴7と開口部5との間にナット取付用案内具10が介在し、ナット92の締め付け完了時には、ナット取付用案内具10が捻り切り部30において既に破断された状態となっている。つまり、ナット92の締め付けが完了してから、ナット取付用案内具10を分断する手間が要らないため、作業性の向上を図ることができる。
また、係止突起38,39が設けられた右側壁22と左側壁24とをつまんで、右側壁22と左側壁24を内側に撓ませることによって、開口部5の内縁部に対する係止突起38,39の係止を容易に解除できる。つまり、開口部5から取付後端部12を容易に取り除くことができる。そして、アウタパネル2とインナパネル3との間の隙間を十分に確保することができるので、歩行者等がフロントフード1に衝突した時の衝突エネルギーを吸収することができ、歩行者のダメージを軽減することができる。
なお、本発明は上記の実施形態に限らず、種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、捻り切り部30を、細孔部32と細柱部31とを交互に連続して配置した構成とすることによって、テーパ先端部11と取付後端部12との間を捻り切ることができるが、これとは異なる構造によって、テーパ先端部11と取付後端部12との間を捻り切るようにしてもよい。例えば、図10に示す変形例であるナット取付用案内具200の捻り切り部130は、テーパ先端部11と取付後端部12との間の壁が径方向内側に向かって薄くなっている。このような構造においても、テーパ先端部11と取付後端部12との間の相対的な捻れによって、ナット取付用案内具200を捻り切り部130で破断することができる。
また、上記実施形態では、ナット92の座金と、ナット取付用案内具10の当接部15の内面との摩擦によって、ナット92の締め付けトルクをテーパ先端部11に伝達しているが、例えば、当接部15にナット92の形状が嵌る凹部を設けることによって、ナット92の締め付けトルクを伝達させてもよい。さらに、当接部15にナット92の一部が係止する形状を設けてもよい。
本発明の案内具は、自動車に限らず、アウタパネル及びインナパネルからなる中空の構造体にパネル等をネジ、ナット等で固定する際に利用可能である。
フロントフード1の斜視図である。 図1に示すA−A線矢視方向断面図(ガーニッシュ4を除く)である。 図1に示すA−A線矢視方向断面図である。 ナット取付用案内具10の斜視図である。 ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ガーニッシュ4をフロントフード1に配置した状態)である。 ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(インナパネル3の開口部5からナット取付用案内具10を挿入した状態)である。 ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ナット92をボルト91に螺合させた状態)である。 ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(ナット取付用案内具10が捻り切り部30で破断された状態)である。 ガーニッシュ4の取付方法を示す説明図(テーパ先端部11のみが突出部1a内に残存した状態)である。 変形例であるナット取付用案内具200の縦断面図である。
符号の説明
1 フロントフード
1a 突出部
2 アウタパネル
3 インナパネル
4 ガーニッシュ
5 開口部
7 挿入穴
10 ナット取付用案内具
11 テーパ先端部
12 取付後端部
15 当接部
16 取付穴
30 捻り切り部
38 係止突起
39 係止突起
91 ボルト
92 ナット

Claims (3)

  1. 第1パネルと第2パネルとからなる中空の構造体の前記第1パネルの外面に第3パネルを取り付ける際に、当該第3パネルに設けられた第1螺合部材が配置される前記第1パネルの穴に対し、前記第2パネルに設けられた開口部を介して前記構造体の内側から前記第1螺合部材に螺合する第2螺合部材を案内するための筒状の案内具であって、
    軸線方向一端部の開口を塞いで前記第1パネルの内面に当接する蓋部と、
    当該蓋部の中心に、かつ前記穴に相対して設けられ、前記第1螺合部材に前記第2螺合部材を螺合させるための取付穴と、
    前記開口部の内縁部に係止する係止部と、
    当該係止部と前記蓋部との間に設けられ、前記軸線方向に直交する方向に破断可能な破断可能部と
    を備えたことを特徴とする案内具。
  2. 前記案内具は、前記破断可能部を挟んで、前記蓋部を有する筒状の先端側部と、前記係止部を有する筒状の後端側部とで構成され、
    前記破断可能部は、前記第2螺合部材が前記第1螺合部材に螺合する際に、前記第2螺合部材と前記蓋部の内面との摩擦によって、前記先端側部と前記後端側部との間に生じる相対的な捻れによって破断されることを特徴とする請求項1に記載の案内具。
  3. 前記開口部は矩形状に形成され、
    前記先端側部および前記破断可能部の軸線方向に直交する断面は円形状に形成され、
    前記後端側部の後端側の軸線方向に直交する断面は矩形状に形成され、
    前記係止部は前記後端側部の後端側の外面に設けられ、
    前記後端側部の後端側を内側に撓ませることによって、前記内縁部に対する前記係止部の係止が解除されることを特徴とする請求項2に記載の案内具。
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WO2019150935A1 (ja) * 2018-01-30 2019-08-08 三菱自動車工業株式会社 車両用フード

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