JP2008110486A - 射出成形機の支援装置 - Google Patents

Abstract

【課題】未熟練作業者の教育に好適で且つ実際の射出成形機の運転に役立つ支援装置を提供することを課題とする。
【解決手段】表示部２５の下辺に、目標品質値としての製品重量６．６５４０ｇ及び特定成形条件としての射出速度３４．６２ｍｍ／ｓが表示される。製品重量を６．６５４０ｇにしたければ、射出速度は３４．６２ｍｍ／ｓにすることが推奨され、作業者はこのメッセージに基づいて射出条件を設定し、射出成形を実施することができる。図において、「７．０１」、「７９．７」及び／又は「６．６５４０」の数値を作業者の手で変更することができる。この変更により、グラフ５３が変更になり、射出速度の数値が変更になる。
【効果】作業者は、どの数値をどの程度変更すると、特性成形条件としての射出速度の数値がどう変化するを容易に認識することができる。数値群は、試し成形の実績をベースにしているために、量産成形に十分に反映させることができる。
【選択図】図７

Description

本発明は、射出成形機の運転に携わる作業者を支援する支援装置に関する。

樹脂材料を金型へ射出して樹脂製品を製造する射出成形機は広く実用に供されている。射出成形機によって、射出成形をおこなうにあたり、その適正な成形条件は、成形品の形状や樹脂の性質などにより異なるため、事前に成形条件を決める作業が不可欠となる。この成形条件を決める作業は、知識や経験が豊富な熟練作業者が実施する。しかし、熟練作業者は不足気味であるため、未熟練作業者にも成形条件を決める作業を実施させる必要がある。

未熟練作業者であっても、適正な成形条件を導き出せるようにすることが、支援装置の設置目的であり、エキスパート・システムと称するシステムが提案されている（例えば、特許文献１参照。）。
特開２００１−８８１８７公報（図１）

特許文献１を次図に基づいて説明する。
図１２は従来の技術の基本原理を説明する図であり、作業者は入力部１０１を用いて成形品・金型情報データ１０２を、初期成形条件決定部１０３へインプットする。また、この初期成形条件決定部１０３へは、機械データベースファイル１０４から機械データ１０５をインプットするとともに、樹脂データベースファイル１０６から樹脂データ１０７をインプットする。初期成形条件決定部１０３は、成形条件１０８を算出する。

この成形条件１０８に基づいて、流動解析部１０９は成形中及び成形後の各種パラメータを予測する。この予測が成形不良を招く場合には、成形条件補正部１１０が成形条件を補正する。この補正された成形条件１０８を流動解析部１０９にインプットして成形中及び成形後の各種パラメータを再度予測する。この作業は、成形品が良品になるまで、繰り返し、最後の成形条件を、適正な成形条件１０８とする。

試射することなく、成形条件補正及び流動解析を繰り返すことにより、時間・コストの面における無駄を無くし、より適正な成形条件を得ることができることが利点とされる。
すなわち、作業者は入力部１０１を用いて、成形・金型情報１０２をインプットするだけで、適正な成形条件１０８を知ることができる。

しかし、ここで得た適正な成形条件１０８を射出成形機に適用した場合、成形不良が発生することがある。この場合、作業者は複数の成形条件のどれを修正するべきか、判断ができない。作業者にとって、適正な成形条件１０８を演算している課程がブラックボックスになっているからである。

すなわち、未熟練作業者の教育、育成という観点からは、特許文献１のシステムは好適とは言えない。
熟練作業者が不足しているため、未熟練作業者を教育、育成することは重要である。
そこで、目視可能なグラフを用いて作業者に成形条件と成形品との関係を認識させる技術が提案されている（例えば、特許文献２参照。）。
特開２００６−１２３１７２公報（図２）

特許文献２を次図に基づいて説明する。
図１３は従来の技術の別の基本原理を説明する図であり、ディスク基板を射出する射出成形機に表示部１２０を設け、この表示部１２０に、成形品（ディスク基板）の評価項目の一つである、復屈折グラフ１２１を表示させる。
復屈折グラフ１２１は、成形品の中心から外周への距離を示す横軸１２２と復屈折を示す縦軸１２３と、曲線１２４とからなる。

そして、復屈折グラフ１２１の下方には、「圧縮開始位置」、「加熱筒温度」、「射出速度」、「金型圧締力」からなる成形条件群の表示１２５と、これらの表示１２５に各々付属された増加ボタン１２６及び減少ボタン１２７が準備されている。

作業者が、例えば「圧縮開始位置」に付属する増加ボタン１２６又は減少ボタン１２７を押すと、曲線１２４が上若しくは下へ移動する、又は回転するごとくに変化する。
成形条件としての圧縮開始位置を変更すると、復屈曲グラフ１２１がどのように変化するかを、作業者に認識させることができる。そのため、作業者の教育に適している。

ところで、複数の成形条件は互いに影響しあう。そのため、１個の成形条件と１個の評価項目の関係が判っても、実際の射出成形機の運転には、不十分である。
そこで、未熟練作業者の教育に好適で且つ実際の射出成形機の運転に役立つ支援装置が求められる。

本発明は、未熟練作業者の教育に好適で且つ実際の射出成形機の運転に役立つ支援装置を提供することを課題とする。

請求項１に係る発明は、射出成形機の運転に携わる作業者を支援する射出成形機の支援装置であって、
この支援装置は、試し成形で良品が得られたときに用いた複数の成形条件を入力項目とし、前記良品を測定して得られた品質値を出力項目とし、これらの入力項目及び出力項目に基づいて予測関数を定めるニューラルネットワークと、
前記複数の成形条件から少なくとも一つを選択するとともに、選択された成形条件以外の成形条件に固定値をインプットする第１入力装置と、
この第１入力装置により選択された成形条件を特定成形条件と呼ぶときに、前記予測関数において出力項目を未知数とし、前記固定値を入力項目に入れ、前記特定成形条件を変数の形態で入れて演算することで、品質値の予測値である予測品質値を求める演算部と、
前記特定成形条件と前記予測品質値との関係をグラフ化するグラフ発生部と、
このグラフ発生部の情報を表示する表示部と、を含み、
作業者は、自己が選択した特定成形条件に対応する予測品質値を、随時目視することができるようにしたことを特徴とする。

請求項２に係る発明では、支援装置は、目標とする品質値である目標品質値を人為的にインプットする第２入力装置と、この第２入力装置でインプットされた目標品質値をグラフに反映させるグラフ修正部とを含み、
作業者は、自己が指定した目標品質値に対応する特定成形条件を、随時目視することができることを特徴とする。

請求項３に係る発明では、特定成形条件が複数であるときに、表示部に複数のグラフが表示されることを特徴とする。

請求項４に係る発明では、品質値は、製品重量であることを特徴とする。

請求項１に係る発明によれば、作業者が選択した特定成形条件とこの特定成形条件から予測した予測品質値との相関を、作業者が随時目視することができるから、成形条件を変えることで品質値がどのように変化するかを、視覚的に認識させることができる。したがって、本発明は未熟練作業者の教育に最適である。
予測品質値は、試し成形のデータに基づいて定められた予測関数で算出されるため、実際の射出成形機に高い信頼性で適用できる。
したがって、本発明によれば未熟練作業者の教育に好適で且つ実際の射出成形機の運転に役立つ支援装置を提供することができる。

請求項２に係る発明によれば、作業者が指定した目標品質値に対応する特定成形条件を、作業者に随時目視させることができ、成形条件の変更を促すことができる。

請求項３に係る発明では、特定成形条件が複数であるときに、表示部に複数のグラフが表示されることを特徴とする。複数の成形条件は互いに影響しあう。複数のグラフを表示させることで、成形条件間の相関を作業者に容易に認識させることができる。

請求項４に係る発明では、品質値は、製品重量であることを特徴とする。各種の品質値のうちで、製品重量は最も重要であり、製品重量を一定にすることで、樹脂材料の節約を図ることができる。

本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図１は本発明に係る射出成形機の支援装置の構成図であり、金型１１を型締めする型締装置１２及び金型１１へ樹脂を射出する射出装置１３を基本構成とする射出成形機１０は、支援装置２０を備えている。

支援装置２０は、試し成形で良品が得られたときに用いた複数の成形条件を入力項目とし、良品を測定して得られた品質値を出力項目とし、これらの入力項目及び出力項目に基づいて予測関数を定めるニューラルネットワーク２１と、複数の成形条件から少なくとも一つを選択するとともに、選択された成形条件以外の成形条件に固定値をインプットする第１入力装置２２と、この第１入力装置２２により選択された成形条件を特定成形条件と呼ぶときに、予測関数において出力項目を未知数とし、固定値を入力項目に入れ、特定成形条件を変数の形態で入れて演算することで、品質値の予測値である予測品質値を求める演算部２３と、特定成形条件と予測品質値との関係をグラフ化するグラフ発生部２４と、このグラフ発生部の情報を表示する表示部２５と、目標とする品質値である目標品質値を人為的にインプットする第２入力装置２６と、この第２入力装置２６でインプットされた目標品質値をグラフに反映させるグラフ修正部２７とを含む。

以下、各構成要素を詳細に説明する。
図２はニーラルネットワークの原理図であり、試し成形で用いた成形条件、例えば、射出速度Ｖ、Ｖ−Ｐ切替位置Ｓ、保圧力Ｐを、入力項目３１、３２、３３とする。

中間層４１の値は、入力項目３１、３２、３３を、閾値及び入力毎に定めた重み係数とで処理することで定める。中間層４２の値は、入力項目３１、３２、３３を、別の閾値及び入力毎に定めた重み係数とで処理することで定める。同様に中間層４３、４４の値を定める。

出力項目５１は、中間層４１〜４４の値を、更に別の閾値及び中間層４１〜４４毎に定めた重み係数で処理して定める。出力項目５１は、測定した品質値であり、例えば、製品重量Ｗである。

ニューラルネットワークは関数であるから、入力項目３１〜３３及び出力項目５１を既知数とし、関数内における重み係数及び閾値を未知数とすることができる。
すなわち、入力項目３１〜３３に成形条件、出力項目５１に測定した製品重量を与える。そして、コンピュータで出力項目５１が測定した製品重量に合致するまで、重み係数及び閾値を修正しながら繰り返し演算させる。出力項目５１が測定した製品重量に良好に合致したときに、重み係数及び閾値が定まる。

本発明者らは、入力項目として、Ｖ−Ｐ切替位置Ｓ、保圧力Ｐ、射出速度Ｖの３項目を選択した。
Ｖ−Ｐ切替位置Ｓは、Ｓ１〜Ｓ５の５つの値を決めた。例えば、Ｓ１は６．８１ｍｍ、Ｓ２は７．０６ｍｍ、Ｓ３は７．３１ｍｍ、Ｓ４は７．５６ｍｍ、Ｓ５は７．８１ｍｍとした。

保圧力Ｐは、Ｐ１〜Ｐ５の５つの値を決めた。例えば、Ｐ１は７９．７ＭＰａ、Ｐ２は８０．２ＭＰａ、Ｐ３は８０．７ＭＰａ、Ｐ４は８１．２ＭＰａ、Ｐ５は８１．７ＭＰａとした。
射出速度Ｖは、Ｖ１〜Ｖ５の５つの値を決めた。例えば、Ｖ１は３３．８ｍｍ／ｓ、Ｖ２は３４．６ｍｍ／ｓ、Ｖ３は３５．３ｍｍ／ｓ、Ｖ４は３６．１ｍｍ／ｓ、Ｖ５は３６．８ｍｍ／ｓとした。

射出成形機に以上の成形条件をインプットし、その他の成形条件は一定として、組合せにより、多数回の試し成形を実施し、得られた成形品の重量（製品重量）を測定した。

試し成形の実験回数は、３要素×各５種で、（５×５×５＝１２５）の１２５通りが考えられるが、上記表に示すように、実験計画法の手法により、２５通り（２５回）に留めた。

実験番号１に記載した、Ｖ−Ｐ切替位置Ｓ１、保圧力Ｐ１、射出速度Ｖ１を、図２の入力項目に入れ、製品重量の６．６５９８ｇを出力項目に入れて、ニューラルネットワークの関数を求める。次に、実験番号２に記載した、Ｖ−Ｐ切替位置Ｓ２、保圧力Ｐ２、射出速度Ｖ２を、図２の入力項目に入れ、製品重量の６．６５４６ｇを出力項目に入れて、ニューラルネットワークの関数を求める。以上のことを実験番号３〜実験番号２５にも適用する。すなわち、２５回計算を繰り返すことで、関数の確からしさを高めることができる。

以上により、予測関数（ニューラルネットワーク関数）が定まる。定まった予測関数を図１の演算部２３に記憶させる。

図１に示す第１入力装置２２の作用を次図で説明する。第１入力装置２２はタッチパネル、マウス及び／又はキーボードなどであり、表示部２５に一時的に表示させるメッセージに命令を与え、数値をインプットする役割を果たす。
図３はメッセージの一例を示す図であり、（ａ）に示されるようなメッセージが表示部２５に表示される。複数の成形条件は、Ｖ−Ｐ切替位置、保圧力及び射出速度であったから、これらを表示させる。各々に□が添えれている。ここでは、第１入力装置により、射出速度が選択されたとする。

すると、表示部２５の内容は、（ｂ）に示されるように変化する。すなわち、選択されなかった成形条件が表示される。各々に括弧内数字と、横長の□が添えられる。括弧内数字は、表１で使用した数値の範囲、すなわち学習での数値の範囲が表示される。作業者は、括弧内数字を参照しながら、例えば、Ｖ−Ｐ切替位置に「７．０１」、保圧力に「７９．７」をインプットする。
以上の手続で、選択されなかった成形条件を固定することができた。

図１の演算部２３には、予測関数（ニューラルネットワーク関数）、Ｖ−Ｐ切替位置「７．０１」、保圧力「７９．７」が与えられている。
図４は演算部の作用説明図であり、演算部では、入力項目３２に「７．０１」を固定値として与え、入力項目３３に「７９．７」を固定値として与える。そして、入力項目３１には、射出速度を変数として与える。具体的には、射出速度の学習範囲である３３．８〜３６．８を細かく分割し、３３．８０、３３．８１、３３．８２・・・・・・３６．７９、３６．９０のようにして、与える。変数１個に付き１個の製品重量が出力項目５１に算出される。

図１のグラフ発生部２４では、射出速度を横軸（ｘ軸）、製品重量を縦軸（ｙ軸）としたグラフを発生させる。そして、次に示すように表示部２５に表示させる。
図５は表示されたグラフの説明図であり、表示部２５には、グラフ発生部２４で発生したグラフ５３が表示されている。併せて、表示部２５には、選択された成形条件、Ｖ−Ｐ切替位置の固定値、保圧力の固定値が明示されている。

次に、図１の第２入力装置２６の作用を説明する。第２入力装置２６もタッチパネル、マウス及び／又はキーボードであり、表示部２５に一時的に表示させるメッセージに命令を与え、数値をインプットする。第２入力装置２６は、第１入力装置２２と兼用させることは差し付かない。ここでは、説明の便利のために、別に設けた。

図６はグラフ修正に係るメッセージの一例を示す図であり、（ａ）に示されるように目標品質値を指定するか否かを問うメッセージが、表示部２５に表示される。「指定しない」を選択すると、図５に戻る。ここでは、作業者は「指定する」を選択したとする。すると、（ｂ）に示されるように、製品重量の文字と、（数値範囲）と、横長の□が表示される。なお、数値範囲（６．６３４５〜６．６７４２）は、表１の最右欄の範囲に合致している。作業者は括弧内数字を参照しながら、例えば、「６．６５４０」をインプットする。

すると、図１のグラフ修正部２７は、次図に示すようにグラフを修正する。
図７は修正されたグラフの説明図であり、グラフ５３に、指定された６．６５４０に対応する横線５４が加入され、この横線５４が曲線と交わった点から降ろした縦線５５を加入する。縦線５５は３４．６２の目盛りでｘ軸に交わる。
併せて、表示部２５の下辺に、目標品質値としての製品重量６．６５４０ｇ及び特定成形条件としての射出速度３４．６２ｍｍ／ｓが表示される。

すなわち、製品重量を６．６５４０ｇにしたければ、射出速度は３４．６２ｍｍ／ｓにすることが推奨され、作業者はこのメッセージに基づいて射出条件を設定し、射出成形を実施することができる。
詳細な説明は省くが、図７において、「７．０１」、「７９．７」及び／又は「６．６５４０」の数値を作業者の手で変更することができる。この変更により、グラフ５３が変更になり、射出速度の数値が変更になる。
したがって、作業者は、どの数値をどの程度変更すると、特性成形条件としての射出速度の数値がどう変化するを容易に認識することができる。

加えて、数値群は、表１及び図２で説明したように、試し成形の実績をベースにしているために、量産成形に十分に反映させることができる。

次に、本発明の変更技術を説明する。
図８は図３の変更例を示す図であり、（ａ）に示されるようなメッセージが表示部２５に表示される。複数の成形条件は、Ｖ−Ｐ切替位置、保圧力及び射出速度であったから、これらを表示させる。各々に□が添えれている。ここでは、第１入力装置により、Ｖ−Ｐ切替位置と射出速度とが選択されたとする。

すると、表示部２５の内容は、（ｂ）に示されるように変化する。すなわち、選択されなかった成形条件が表示される。各々に括弧内数字と、横長の□が添えられる。括弧内数字は、表１で使用した数値の学習範囲が表示される。作業者は、括弧内数字を参照しながら、例えば、保圧力に「７９．７」をインプットする。

図９は図７の変更例を示す図であり、グラフ発生部で発生したグラフ５３及びグラフ５６が表示されている。併せて、表示部２５には、選択された成形条件（射出速度、Ｖ−Ｐ切替位置）及び保圧力の固定値である７９．７が明示されている。

さらに、グラフ５３及びグラフ５６に、指定された６．６５４０に対応する横線５４が加入され、この横線５４が曲線と交わった点から降ろした縦線５５及び縦線５７を加入する。縦線５５は３４．６２の目盛りでｘ軸に交わり、縦線５７は７．０１の目盛りでｘ軸に交わる。
併せて、表示部２５の下辺に、目標品質値としての製品重量及び６．６５４０ｇ、特定成形条件１、２としての射出速度及び３４．６２ｍｍ／ｓ及びＶ−Ｐ切替位置７．０１ｍｍが表示される。

製品重量を６．６５４０ｇにしたければ、射出速度は３４．６２ｍｍ／ｓとし、Ｖ−Ｐ切替位置は７．０１ｍｍにすることが推奨され、作業者はこのメッセージに基づいて成形条件を設定して、射出成形を実施することができる。
詳細な説明は省くが、図７において、「７９．７」及び／又は「６．６５４０」の数値を作業者の手で変更することができる。この変更により、グラフ５３及びグラフ５６が変更になり、射出速度の数値及びＶ−Ｐ切替位置が変更になる。
したがって、作業者は、どの数値をどの程度変更すると、特性成形条件としての射出速度の数値及びＶ−Ｐ切替位置の数値がどう変化するを認識することができる。

次に、成形条件に範囲外の数値を入れることが可能であることを説明する。
図１０は図３の変更図であり、Ｖ−Ｐ切替位置の括弧内数値は、（６．８１〜７．８１）であるが、例えば、この範囲より小さな「６．５７」をインプットすることができる。同様に、保圧力の括弧内数値は（７９．７〜８１．７）であるが、例えば、この範囲より小さな「７９．２」をインプットすることができる。

図１１は図７の変更図であり、グラフ５３Ａの曲線は成形条件が変更になったため、全体に上へ移動した。このグラフ５３Ａにおいて、点Ｐ０１−点Ｐ０２間が学習で用いた範囲（表１の射出速度の範囲）である。
図１のグラフ発生部２４は、図１０での要求に基づいて、グラフ５３Ａの曲線を、外挿法で延長する。すなわち、図１１のグラフ５３Ａにおいて、点Ｐ０１より左に破線曲線を延ばし、点Ｐ０２より右へ破線曲線を延ばす。

なお、外挿法は、点Ｐ０１−点Ｐ０２間の曲線の傾向が、点Ｐ０１−点Ｐ０２外にも適用できるという仮定に基づいて、延長する。仮定であるから、外挿により外へ延長した部分は信頼性が低くなる。そこで、外挿部分は「破線」で描いた。

目標品質値としての製品重量６．６５４０に基づいて、横線５４を引き、縦線５５を引いたところ、縦線はｘ軸の目盛りで３３．７１に交わった。この３３．７１は画面右下にも表示される。
このように、範囲外の数値をインプットすることでも、グラフを描き、特定成形条件を求めることができる。

尚、成形条件は、射出速度、Ｖ−Ｐ切替位置、保圧力の他、射出時間、冷却時間等の成形サイクルに関係した項目や、スクリュー回転数、背圧、加熱筒温度等の可塑化条件がある。また、品質値は、製品重量の他、寸法、ソリ、復屈折等の測定可能な値であれば種類は問わない。

本発明は、射出成形機の運転に携わる作業者を支援する支援装置に好適である。

本発明に係る射出成形機の支援装置の構成図である。 ニーラルネットワークの原理図である。 メッセージの一例を示す図である。 演算部の作用説明図である。 表示されたグラフの説明図である。 グラフ修正に係るメッセージの一例を示す図である。 修正されたグラフの説明図である。 図３の変更例を示す図である。 図７の変更例を示す図である。 図３の変更図である。 図７の変更図である。 従来の技術の基本原理を説明する図である。 従来の技術の別の基本原理を説明する図である。

符号の説明

１０…射出成形機、２０…支援装置、２１…ニューラルネットワーク、２２…第１入力装置、２３…演算部、２４…グラフ発生部、２５…表示部、２６…第２入力装置、２７…グラフ修正部、５３、５３Ａ、５６…グラフ。

Claims (4)

1. 射出成形機の運転に携わる作業者を支援する射出成形機の支援装置であって、
   この支援装置は、試し成形で良品が得られたときに用いた複数の成形条件を入力項目とし、前記良品を測定して得られた品質値を出力項目とし、これらの入力項目及び出力項目に基づいて予測関数を定めるニューラルネットワークと、
   前記複数の成形条件から少なくとも一つを選択するとともに、選択された成形条件以外の成形条件に固定値をインプットする第１入力装置と、
   この第１入力装置により選択された成形条件を特定成形条件と呼ぶときに、前記予測関数において出力項目を未知数とし、前記固定値を入力項目に入れ、前記特定成形条件を変数の形態で入れて演算することで、品質値の予測値である予測品質値を求める演算部と、
   前記特定成形条件と前記予測品質値との関係をグラフ化するグラフ発生部と、
   このグラフ発生部の情報を表示する表示部と、を含み、
   作業者は、自己が選択した特定成形条件に対応する予測品質値を、随時目視することができるようにしたことを特徴とする射出成形機の支援装置。
2. 前記支援装置は、目標とする品質値である目標品質値を、人為的にインプットする第２入力装置と、この第２入力装置でインプットされた目標品質値を前記グラフに反映させるグラフ修正部とを含み、
   作業者は、自己が指定した目標品質値に対応する特定成形条件を、随時目視することができることを特徴とする請求項１記載の射出成形機の支援装置。
3. 前記特定成形条件が複数であるときに、前記表示部に複数のグラフが表示されることを特徴とする請求項１又は請求項２記載の射出成形機の支援装置。
4. 前記品質値は、製品重量であることを特徴とする請求項１、請求項２又は請求項３記載の射出成形機の支援装置。

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