JP2001088187A - 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法 - Google Patents

射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法

Info

Publication number
JP2001088187A
JP2001088187A JP26669899A JP26669899A JP2001088187A JP 2001088187 A JP2001088187 A JP 2001088187A JP 26669899 A JP26669899 A JP 26669899A JP 26669899 A JP26669899 A JP 26669899A JP 2001088187 A JP2001088187 A JP 2001088187A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molding
flow analysis
condition
molding condition
deriving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26669899A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Kaneoka
雅俊 金岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Steel Works Ltd
Original Assignee
Japan Steel Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Steel Works Ltd filed Critical Japan Steel Works Ltd
Priority to JP26669899A priority Critical patent/JP2001088187A/ja
Publication of JP2001088187A publication Critical patent/JP2001088187A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C45/00Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C45/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C45/766Measuring, controlling or regulating the setting or resetting of moulding conditions, e.g. before starting a cycle
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C2945/00Indexing scheme relating to injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould
    • B29C2945/76Measuring, controlling or regulating
    • B29C2945/76929Controlling method
    • B29C2945/76939Using stored or historical data sets
    • B29C2945/76943Using stored or historical data sets compare with thresholds

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 試射することなく、成形条件補正及び流動解
析を繰り返すことにより、時間・コストの面における無
駄を無くし、より適正な成形条件を導出する射出成形機
の適正成形条件導出システムを得る。 【解決手段】 射出成形機の適正成形条件を導出するシ
ステムにおいて、初期成形条件決定部11が算出した成
形条件34に基づいて、流動解析部13が成形中の各種
パラメータ及び成形完了後の各種パラメータを予測し、
さらに流動解析部13による予測結果より得られる成形
不良の判定結果に基づいて、成形条件補正部15が、成
形不良の原因を推定し、推定された原因から成形条件3
4を補正し、補正された成形条件34により流動解析部
13が流動解析を行い、こうして流動解析及び成形条件
補正を繰り返すことにより適正な成形条件34を導出す
る射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法を提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、射出成形機におけ
る成形条件を導出するシステム及び方法に関し、特に、
さまざまな成形品の成形に適応可能であり、試射するこ
となく事前に適正な成形条件を導出することのできる射
出成形機の成形条件導出システム及び方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】射出成形機によって射出成形を行うにあ
たり、その適正な成形条件は、成形品の形状、樹脂物
性、及び使用する射出成形機の種類等によって異なるた
め、成形条件出し作業は、知識及び経験豊富な熟練成形
技能者の技術を必要とする。しかしながら、現在そうし
た熟練成形技能者が不足してきており、知識や経験の浅
い者でも射出成形の条件出し作業を行う必要性が生じて
きている。
【0003】こうした中、熟練者でなくとも適正な成形
条件を導出することができるよう、様々な技術が開発さ
れてきている。その多くは、熟練成形技能者の経験に基
づく勘や知識によって与えられていた射出成形の成形条
件を、コンピュータによる流動解析あるいはデータベー
ス等の利用により導出するようにしたものが一般的であ
る。例えば、特開平9−52269号に示されるような
射出成形機の最適成形条件設定システムにおいては、成
形品モデルによる流動解析の計算結果をもとに、定めら
れたアルゴリズムによって、最適成形条件を算出するよ
うに構成されている。
【0004】また、特開平10−272663号や特開
平11−48300号に示される成形条件設定方法おい
ては、試射により成形された成形品をオペレータの目視
によりチェックし、その成形不良の判定に基づいてデー
タベースや修正プログラムを使用し成形条件を補正して
いる。つまり、成形不良が解消されるまで、試射を繰り
返し、最適成形条件を導出する方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように流動解析の計算結果をもとにして定められたア
ルゴリズムによって最適成形条件を算出するような構成
では、アルゴリズムを決定したプロセスモデルに合致し
ない場合の成形に対しては、必ずしも最適でない成形条
件を導出する欠点がある。
【0006】さらにまた、試射により成形された成形品
をチェックするような方法では、成形不良が解消される
まで、無駄に試作・成形を行うこととなると共に、成形
条件にて解消されない場合は、金型修正あるいは樹脂変
更となるため、金型製作・修正回数が増大し、開発期間
及び開発コストの面からみても、無駄が多い。
【0007】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、定められたアルゴリズムによって最
適成形条件を算出するのではなく、流動解析の計算結果
から成形不良を判定し、これをもとに成形条件を補正す
るよう作動し、かつ、成形不良が解消されない場合、こ
れを繰り返すように構成することによって、成形不良
が、金型修正、樹脂の変更、あるいは成形条件の変更で
対応できるのかを従来の技術より正確に検討することが
でき、さまざまな成形プロセスに対応可能な適正成形条
件導出システムを提供するとともに、実際に金型および
成形品を試作することなく机上にて成形不良を判定し、
事前の適正な成形条件の検討・導出を可能にしたことに
よって、金型製作・修正回数の低減、期間の短縮、開発
コストの削減、さらには、生産立ち上げの期間の短縮を
図ることが可能な適正成形条件導出システムを提供する
ことを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明は、射出成形機の適正成形条件を導出す
るシステムにおいて、所定の情報に基づいて流動解析に
用いられる成形条件(34)を算出するための成形条件
決定手段(11)と、成形条件(34)に基づいて、成
形中の各種パラメータ及び成形完了後の各種パラメータ
を予測する流動解析手段(13)と、前記流動解析手段
(13)による予測結果より得られる成形不良の判定結
果に基づいて、成形不良の原因を推定し、推定された原
因に基づいて、前記流動解析手段(13)により用いら
れた前記成形条件(34)を補正し、新たな成形条件
(34)として前記流動解析手段(13)に出力する補
正手段(15)とを備えたことを特徴とするものであ
る。
【0009】このような構成によれば、算出した成形条
件に基づいて流動解析し、その流動解析の計算結果から
成形不良を判定し、成形不良である場合は、成形不良の
原因を推定し、その成形条件を補正するよう作動するた
め、適正な成形条件を導出することができ、さまざまな
成形プロセスに対応可能であるとともに、実際に試作す
ることなく机上にて成形不良を判定することが可能とな
る。かつ、適正な成形条件となるまで、流動解析と成形
条件補正を繰り返すことによって、成形不良を従来の技
術より正確に検討することができ、結果的に開発期間短
縮及びコストの削減を図ることが可能となる。
【0010】なお、本実施の形態において、成形条件決
定手段は初期成形条件決定部11であり、流動解析手段
は流動解析部13であり、補正手段は成形条件補正部1
5である。初期成形条件決定部11は、各種情報に基づ
いて成形条件34を算出し、算出された成形条件34に
基づいて、流動解析部13が流動解析を行って、成形中
及び成形完了後の各種パラメータを予測する。予測され
た各種パラメータにより、成形不良であると判断された
場合は、成形条件補正部15が、成形不良の原因を推定
し、推定された原因に基づいて、前記流動解析手段によ
り用いられた前記成形条件34を補正し、補正された成
形条件34に基づいて、引き続き流動解析部13が流動
解析を行い、適正な成形条件が導出されるまで、成形条
件補正・流動解析を繰り返すシステムになっている。
【0011】また、上述した射出成形機の適正成形条件
導出システムにおいて、前記補正手段(15)は、推論
エンジン(27)と知識ベース(26)からなるエキス
パート・システムを用いたことを特徴とするものであ
る。
【0012】このような構成によれば、知識ベースに熟
練成形技能者の知識をデータベース化して蓄えておき、
さらに、この知識ベースをもとに推論エンジンが成形不
良の原因を探索し、その原因に対する適切な対策を推論
することができるため、熟練成形技能者ではない素人に
も適正な成形条件を導出することが可能となる。
【0013】なお、本発明の実施の形態において、成形
条件補正部15を構成する知識ベースはルールベース2
6である。成形条件補正部15において、ルールベース
26に基づいて、推論エンジン27が成形不良の原因を
探索し、その原因に対する適切な対策を推論することに
よって、成形条件を補正することができる。
【0014】また、上述した射出成形機の適正成形条件
導出システムにおいて、前記流動解析手段(13)の計
算結果を表示する計算結果表示手段(14)と、前記計
算結果表示手段(14)により表示された計算結果に基
づいてオペレータが所定の情報を入力するための入力手
段(10)とを備え、前記流動解析手段(13)による
予測結果より得られる前記成形不良の判定結果は、前記
計算結果表示手段(14)により表示された計算結果に
基づいてオペレータが判定して前記入力手段(10)に
より入力されることを特徴とするものである。
【0015】このような構成によれば、流動解析によっ
て算出された計算結果からオペレータが成形不良の判定
をすることができ、さらに、計算結果に基づいて成形不
良に関する情報を入力することができるため、この入力
情報に基づいて適正な成形条件を導出することができ、
さらに、実際に試作することなく机上にて成形不良を判
定することが可能となる。
【0016】なお、本発明の実施の形態において、計算
結果表示手段は計算結果表示部14であり、入力手段は
入力部10であり、計算結果表示部14により表示され
た流動解析の計算結果に基づいてオペレータが成形不良
を判定してその判定結果、さらには成形不良に関する各
種の情報を入力部10より入力することができる。
【0017】また、上述した射出成形機の適正成形条件
導出システムにおいて、前記成形条件(34)を流動解
析の入力仕様に合わせた成形条件データに変換して前記
流動解析手段(13)に入力するための変換手段(1
2)を備えたことを特徴とするものである。
【0018】このような構成によれば、流動解析に使用
する成形条件データに対してデータ変換が自動的に行わ
れるため、流動解析の処理がより速やかに行われ、便利
である。
【0019】なお、本発明の実施の形態において、変換
手段は第一変換部12であり、初期成形条件決定部11
及び成形条件補正部15によって算出された成形条件3
4を流動解析の入力仕様に合わせた成形条件データに変
換する。
【0020】また、上述した射出成形機の適正成形条件
導出システムにおいて、所定のアルゴリズムに基づき、
前記流動解析手段(13)の予測結果から成形不良を自
動的に判定する成形不良判定手段(18)を備え、前記
流動解析手段(13)による予測結果より得られる前記
成形不良の判定結果は、前記成形不良判定手段(18)
により得られることを特徴とするものである。
【0021】このような構成によれば、自動判定にて成
形不良を判定することができるため、成形不良の見落と
しが無くなるとともに、成形不良に対して効率的かつ迅
速な対応が可能となる。なお、本発明の実施の形態にお
いて、成形不良判定手段は成形不良判定部18であり、
オペレータによって判定していた成形不良を、この成形
不良判定部18が自動判定する。
【0022】また、上述した射出成形機の適正成形条件
導出システムにおいて、前記成形不良判定手段(18)
が判定した結果を表示する成形不良判定表示手段(1
9)を備えていることを特徴とするものである。
【0023】このような構成によれば、オペレータが前
記成形不良判定手段の成形不良の判定結果を確認するこ
とができるため、成形不良を見落とすことが無くなり、
さらに成形不良に対して迅速な対応が可能となる。な
お、本発明の実施の形態において、成形不良判定表示手
段は判定結果表示部19であり、成形不良の判定結果を
表示する。
【0024】また、本発明の射出成形機の適正成形条件
導出方法は、所定の情報に基づいて、初期の成形条件を
算出し、算出された成形条件に基づいて流動解析を行う
ことにより成形中の各種パラメータ及び成形完了後の各
種パラメータを予測し、予測された各種パラメータより
得られる成形不良の判定結果が不良であった場合には、
成形不良の原因を推定し、推定された原因に基づいて前
記成形条件を補正し、適正な成形条件となるまで流動解
析及び成形条件補正を繰り返すようにしたものである。
【0025】このような方法によれば、算出した成形条
件に基づいて流動解析し、その流動解析の計算結果から
成形不良を判定し、成形不良である場合は、成形不良の
原因を推定し、その成形条件を補正するため、適正な成
形条件を導出することができ、さまざまな成形プロセス
に対応可能であるとともに、実際に試作することなく机
上にて成形不良を判定することが可能となる。かつ、適
正な成形条件となるまで、流動解析と成形条件補正を繰
り返すことによって、成形不良を従来の技術より正確に
検討することができ、結果的に開発期間短縮及びコスト
の削減を図ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態における
射出成形機の適正成形条件導出システムの全体の構成及
びデータの流れを示す概略図である。また、図2は、適
正成形条件を導出するための処理の流れを示したフロー
チャートである。
【0027】以下、図1及び図2を参照しながら、本発
明のシステム構成と処理の流れを詳細に説明する。図1
に示されるように、この射出成形機の成形条件導出シス
テムにおける機能面から見た構成としては、形状データ
や成形不良状況等の各種情報・データを入力するための
入力部10、流動計算の前の段階の概略の成形条件を各
種データに基づいて算出する初期成形条件決定部11、
算出された成形条件を流動解析の入力仕様に合わせた成
形条件データに変換する第一変換部12、第一変換部1
2により変換された成形条件データ及びその他のデータ
に基づいて流動解析する流動解析部13、流動解析部1
3による計算結果を表示する計算結果表示部14、計算
結果表示部14の表示によって成形不良が確認された場
合にその原因を推定し、各種データに基づいて成形条件
を補正する成形条件補正部15、から成る。さらに、成
形条件補正部15は、推論エンジン27及び熟練成形技
術者が持つ不良対策等の成形技術の経験や知識をデータ
ベース化したルールベース26からなるエキスパートシ
ステムを備えてなるものである。
【0028】また、本実施の形態における射出成形機の
成形条件導出システムのファイル構成としては、上述し
たルールベース26の他に、成形に使用する射出成形機
の固有の情報を有する機械データベースファイル20
と、樹脂の物性情報を有する樹脂データベースファイル
21と、さらに、流動解析に使用する形状データを格納
する流動解析形状データファイル22と、流動解析の計
算結果を格納する計算結果データベースファイル23
と、流動解析に使用する成形条件を格納する流動解析成
形条件ファイル24と、これら流動解析のためのファイ
ルの入出力関係を格納する流動解析ファイルコントロー
ルファイル25を備えている。上述したシステム内の各
処理は、上記ファイルに格納されたデータ及び入力部1
0によって入力された各種データに基づいて行われる。
【0029】なお、本実施の形態のシステムは、第一変
換部12の他に、流動解析形状データファイル22に格
納されている形状データを初期成形条件決定部11及び
成形条件補正部15の入力仕様に合わせて抽出・変換す
る第二変換部16、流動解析計算結果データベースファ
イル23に格納されている成形結果データを成形条件補
正部15の入力仕様に合わせて抽出・変換する第三変換
部17を備え、これらは、データの抽出・変換に要する
オペレーションを減らし、本システムの処理を円滑に作
動させるために設けられている。
【0030】次に図1及び図2を参照しながら、適正成
形条件を導出するための処理の流れを、詳細に説明す
る。まず、オペレータが、概略の成形条件を算出するた
めに必要なデータを入力部10から入力する。まず、形
状データ(成形品・金型情報データ32を含む)を入力
し(S101)、次に、機械データ30、樹脂データ3
1を入力する(S102)。この場合、オペレータが直
接それら情報・データを入力してもよいが、本発明の実
施の形態におけるシステムでは、システム内の各データ
ベースファイルから選択的に入力できるようになってい
る。
【0031】例えば、形状データ(成形品・金型情報デ
ータ32を含む)は、最大板厚、投影面積、ゲート径等
であるが、これらのデータは流動解析形状データファイ
ル22に形状データ即ち三次元CADのような形状を示
す点、面、立体のデータとして格納されている。なお、
本実施の形態の場合、オペレータが入力した形状データ
は、第二変換部16が、初期成形条件決定部11及び成
形条件補正部15が成形条件34を算出する前に、初期
成形条件決定部11及び成形条件補正部15の入力の仕
様に合わせたデータ(成形品・金型情報データ32)へ
抽出・変換している。
【0032】また、機械データ30は、タイバ間隔、型
盤サイズ、理論射出容積、スクリュ径、最大型締力等、
成形に使用する射出成形機の固有の情報であるが、これ
らのデータは、機械データベースファイル20に格納さ
れており、通常はオペレータがこのデータベースを参照
して選択的に入力するようになっている。また、機械デ
ータベースファイル20に格納されていない機械の情報
は、オペレータが直接入力することも可能である。
【0033】さらにまた、樹脂データ31は、比熱や熱
伝導率、弾性率等、樹脂物性に関する情報であるが、こ
れらデータもまた、樹脂データベースファイル21に格
納されており、オペレータがこのデータベースを参照し
て選択的に入力するが、オペレータが直接入力すること
も可能である。
【0034】上述のように入力された各種情報・データ
に基づいて、初期成形条件決定部11が、初期的な概略
の成形条件34を算出する(S103)。成形条件34
は、例えば、射出速度、計量値、保圧切換位置、射出保
圧時間、スクリュ回転速度、エジェクタ速度、冷却時間
等である。算出方法は、例えば、初期成形条件決定ルー
ルを予めデータベース等で構築しておき、成形条件34
の各項目を推論及び算出するようにしてもよい。算出さ
れた初期の成形条件34については、システムに備えら
れたディスプレイ等によってオペレータに提示し承認を
求める。本システムにおいては、提示された初期成形条
件をオペレータが入力部10から入力し変更することも
可能である。変更入力した場合、その値が初期の成形条
件として設定される。
【0035】承認された成形条件34は、第一変換部1
2によって流動解析用の入力仕様に合わせた成形条件デ
ータに変換される(S104)。第一変換部12は、例
えば、成形条件34における計量値、保圧切換位置等を
時間切換に換算したり、%入力等を成形機の能力に応じ
て換算したりする等の変換処理を行う。変換された成形
条件34は、流動解析成形条件ファイル24に格納され
る。さらにまた、流動解析は複数の成形条件等に基づい
て実行されるため、流動解析をどの条件で実行するか、
あるいは、どの樹脂を用いて実行するかなどを記述した
ファイル(流動解析ファイルコントロールファイル2
5)も変換後の成形条件データを格納し生成しておく。
【0036】次に、流動解析を実行する(S105)。
流動解析は、流動解析形状データファイル22、流動解
析計算結果データベースファイル23、流動解析成形条
件ファイル24、流動解析ファイルコントロールファイ
ル25及び樹脂データベースファイル21の各ファイル
に格納されたデータに基づいて流動解析部13によって
実行され、成形中の各種パラメータ及び成形完了後の各
種パラメータを算出する。こうして算出した計算結果
は、リストファイル及びポスト用結集ファイル(図示せ
ず)として流動解析計算結果データベースファイル23
に出力・格納され、次回の流動解析の際に用いられるこ
ととなる。
【0037】なお、リストファイルは、エコープリント
や計算の途中経過、あるいは計算結果のサマリーが格納
されたファイルである。また、ポスト用結集ファイル
は、各時間ステップ及び最終分布のわかるカラーコンタ
ーを表示させるためのデータが格納されたファイルで、
圧力、温度、収縮率、流速、メルトフロント等のデータ
の集まりであるとともに、圧力、粘度、温度等の詳細を
注目したい要素、層の時刻変化データ等のグラフ表示用
のデータについてもカバーしており、計算結果のグラフ
ィック表示が可能である。
【0038】これら流動解析計算結果は、計算結果表示
部14がシステムに備えられたディスプレイ等によりオ
ペレータに提示し(S106)、この提示されたデータ
からオペレータが成形不良を判断する(S107)。例
を挙げれば、上記リストファイルからテキスト表示され
た必要最大型締力の算出結果に基づき、使用する成形機
の呼称型締力より超えているかどうかを確認し、超えて
いればバリが生じたと判断する。
【0039】また、上記ポスト用結集ファイルからグラ
フィック表示されたメルトフロントに基づき、流れが合
流する部分から、ウエルドが生じるどうかを判断する。
また、会合角を表示させて、その角度が120度〜14
0度以上になる部分はウエルドになるとしてもよい。そ
りのような成形不良も、充填保圧冷却解析、そり変形解
析を行い、変形の変位置を上記ポスト用結果ファイルか
らグラフィック表示させて、注目すべき部位が規定の変
形量以内になっているかどうかで判断する。上述以外に
も、様々な解析結果を表示させることにより各種成形不
良を判定できるのは言うまでもなく、上記に限定するも
のではない。
【0040】以上のように、テキスト表示もしくはグラ
フィック表示された計算結果に基づいてオペレータが判
断し、成形不良でないと判断した場合は(S107、不
良無し)、その時点での成形条件が適正な成形条件であ
るとして処理を終了する。成形不良があると判断した場
合は(S107、不良あり)、オペレータは、入力部1
0から表示された計算結果に基づいて成形不良の状況
(不良の種類、程度等)を入力する(S108)。な
お、本実施の形態においては、この成形不良を入力する
ための対話式インターフェースを備えており、オペレー
タは、画面の指示に従い質問に解答する形で情報を入力
することによって、成形不良の状況を的確に入力するこ
とができる。この入力したデータが状況問い合わせデー
タ36である。
【0041】状況問い合わせデータ36が入力される
と、成形条件補正部15が、状況問い合わせデータ36
と、流動解析計算結果データベースファイル23から成
形条件補正部15への入力仕様に合わせてデータを抽出
・変換したデータである成形結果データ33と、前述し
た機械データ30、樹脂データ31、成形品・金型情報
データ32に基づいて、成形不良を解決する、より適切
な成形条件を演算・提案する(S109)。なお、この
成形条件を補正するための演算は、予め構築されたルー
ルベース26と、推論エンジン27から構成されるエキ
スパートシステムを使用して実行される。つまり、ルー
ルベース26に格納された熟練成形技能者の知識情報に
基づいて、推論エンジン27が熟練者と同じような推論
を行って成形条件34を補正するのである。
【0042】このように演算・推論された結果は、つま
り補正された成形条件34は、ES提案一時保管成形デ
ータ35として一時的にシステムで保管し、このES提
案一時保管成形データ35をシステムに備えられたディ
スプレイ等によってオペレータに提示し承認を求める
(S110)。承認された場合は、ES提案一時保管成
形データ35の値が、新たな成形条件34とされる。本
システムにおいては、提示されたES提案一時保管成形
データ35をオペレータが入力部10から入力して変更
することも可能である。変更入力した場合は、その値が
新たな成形条件34となる。
【0043】この後、S104に戻り、流動解析と成形
条件提示・補正を繰り返して実行することにより、適正
な成形条件を補正していくように作動する。上述したよ
うにS107において、流動解析の計算結果からオペレ
ータが成形不良を判断し、成形不良でないと判断した場
合は(S107、不良無し)、その時点での成形条件が
適正な成形条件であるとして処理を終了する。以上、詳
述したように、本システム及び方法によって、適正な成
形条件の導出が可能となる。
【0044】なお、図1で示されたシステムにおいて
は、成形不良を判定する処理はオペレータが行うが、図
3に示すように成形不良を自動的に判定する成形不良判
定部18及びその判定結果を表示する判定結果表示部1
9を備えれば、オペレータによる判定処理が不要とな
り、なおいっそう便利である。
【0045】本システムは、上述したようにオペレータ
が計算結果から判断していた判断基準を、成形不良判定
部18に予めアルゴリズムにて組み込み、そのアルゴリ
ズムに従って自動的に判定するようにしたもので、シス
テム全体の処理の流れは図1、図2と同様であるため省
略するが、成形不良判定の処理については、オペレータ
ではなく成形不良判定部18が自動的に行い、その結果
を判定結果表示部19がオペレータに表示する。このた
め、効率的に成形不良を判定することが可能となり、さ
らに、オペレータは成形不良の判定結果を確認すること
ができ、成形不良を見落とすことなく、成形不良に対し
て迅速な対応が可能となる。
【0046】さらになお、上述した各システムに、補正
された成形条件や変更履歴あるいはその他必要な情報等
を保持する検討結果保存ファイル(図示せず)を備える
ようにしてもよい。このようなファイルを備えることに
より、成形条件の補正履歴他を保存することが可能とな
り、適正な成形条件を導出する際の参考データとして参
照できる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、流動解
析・成形条件補正を繰り返すことによって、適正な成形
条件を導出することができるため、成形不良が、金型修
正、樹脂の変更、あるいは成形条件の変更で対応できる
のかを従来の技術より正確に検討することができ、ま
た、定められたアルゴリズムによらずに成形条件を導出
することができるため、さまざまな成形プロセスに対応
可能となる。さらにまた、実際に試作することなく机上
にて成形不良を判定できるため、事前に適正な成形条件
の検討・導出をすることが可能となり、もって、金型製
作・修正回数の低減、期間の短縮、開発コストの削減、
生産立ち上げ期間の短縮等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】射出成形機の適正成形条件導出システムの全体
の構成及びデータの流れを示す概略図である。
【図2】適正成形条件を導出するための処理の流れを示
したフローチャートである。
【図3】図1に示された射出成形機の適正成形条件導出
システムに、さらに成形不良判定部及び判定結果部を備
えてなるシステムの全体の構成及びデータの流れを示す
概略図である。
【符号の説明】
10 入力部 11 初期成形条件決定部 12 変換部 13 流動解析部 14 計算結果表示部 15 成形条件補正部 18 成形不良判定部 19 判定結果表示部 26 ルールベース 27 推論エンジン

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 射出成形機の適正成形条件を導出するシ
    ステムにおいて、 所定の情報に基づいて流動解析に用いられる成形条件
    (34)を算出するための成形条件決定手段(11)
    と、 成形条件(34)に基づいて、成形中の各種パラメータ
    及び成形完了後の各種パラメータを予測する流動解析手
    段(13)と、 前記流動解析手段(13)による予測結果より得られる
    成形不良の判定結果に基づいて、成形不良の原因を推定
    し、推定された原因に基づいて、前記流動解析手段(1
    3)により用いられた前記成形条件(34)を補正し、
    新たな成形条件(34)として前記流動解析手段(1
    3)に出力する補正手段(15)とを備えたことを特徴
    とする射出成形機の適正成形条件導出システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の射出成形機の適正成形条
    件導出システムにおいて、 前記補正手段(15)は、推論エンジン(27)と知識
    ベース(26)からなるエキスパート・システムを用い
    たことを特徴とする射出成形機の適正成形条件導出シス
    テム。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2記載の射出成形機
    の適正成形条件導出システムにおいて、 前記流動解析手段(13)の計算結果を表示する計算結
    果表示手段(14)と、 前記計算結果表示手段(14)により表示された計算結
    果に基づいてオペレータが所定の情報を入力するための
    入力手段(10)とを備え、 前記流動解析手段(13)による予測結果より得られる
    前記成形不良の判定結果は、前記計算結果表示手段(1
    4)により表示された計算結果に基づいてオペレータが
    判定して前記入力手段(10)により入力されることを
    特徴とする射出成形機の適正成形条件導出システム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    の射出成形機の適正成形条件導出システムにおいて、 前記成形条件(34)を流動解析の入力仕様に合わせた
    成形条件データに変換して前記流動解析手段(13)に
    入力するための変換手段(12)を備えたことを特徴と
    する射出成形機の適正成形条件導出システム。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載
    の射出成形機の適正成形条件導出システムにおいて、 所定のアルゴリズムに基づき、前記流動解析手段(1
    3)の予測結果から成形不良を自動的に判定する成形不
    良判定手段(18)を備え、 前記流動解析手段(13)による予測結果より得られる
    前記成形不良の判定結果は、前記成形不良判定手段(1
    8)により得られることを特徴とする射出成形機の適正
    成形条件導出システム。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の射出成形機の適正成形条
    件導出システムにおいて、 前記成形不良判定手段(18)が判定した結果を表示す
    る成形不良判定表示手段(19)を備えていることを特
    徴とする射出成形機の適正成形条件導出システム。
  7. 【請求項7】 所定の情報に基づいて、初期の成形条件
    を算出し、算出された成形条件に基づいて流動解析を行
    うことにより成形中の各種パラメータ及び成形完了後の
    各種パラメータを予測し、予測された各種パラメータよ
    り得られる成形不良の判定結果が不良であった場合に
    は、成形不良の原因を推定し、推定された原因に基づい
    て前記成形条件を補正し、適正な成形条件となるまで流
    動解析及び成形条件補正を繰り返すようにした射出成形
    機の適正成形条件導出方法。
JP26669899A 1999-09-21 1999-09-21 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法 Pending JP2001088187A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26669899A JP2001088187A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26669899A JP2001088187A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001088187A true JP2001088187A (ja) 2001-04-03

Family

ID=17434452

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26669899A Pending JP2001088187A (ja) 1999-09-21 1999-09-21 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001088187A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253495A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
US7896636B2 (en) 2006-10-27 2011-03-01 Nissei Plastic Industrial Co., Ltd. Support apparatus of injection-molding machine
CN113733505A (zh) * 2020-05-27 2021-12-03 株式会社日立制作所 注射成型系统、成型条件校正系统以及注射成型方法
JP2022501228A (ja) * 2018-09-23 2022-01-06 アーブルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング + コンパニー コマンデイトゲゼルシャフト プラスチック加工機を制御するための方法
WO2024084579A1 (ja) * 2022-10-18 2024-04-25 ファナック株式会社 樹脂流動解析結果表示システム及び樹脂流動解析結果表示制御方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007253495A (ja) * 2006-03-24 2007-10-04 Sumitomo Chemical Co Ltd 成形条件の設定方法、プログラムおよび射出成形機
US7896636B2 (en) 2006-10-27 2011-03-01 Nissei Plastic Industrial Co., Ltd. Support apparatus of injection-molding machine
JP2022501228A (ja) * 2018-09-23 2022-01-06 アーブルク ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング + コンパニー コマンデイトゲゼルシャフト プラスチック加工機を制御するための方法
CN113733505A (zh) * 2020-05-27 2021-12-03 株式会社日立制作所 注射成型系统、成型条件校正系统以及注射成型方法
WO2024084579A1 (ja) * 2022-10-18 2024-04-25 ファナック株式会社 樹脂流動解析結果表示システム及び樹脂流動解析結果表示制御方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3018957B2 (ja) 射出成形機の最適成形条件設定システム
US10520917B2 (en) Method of simulating a shaping process
KR960013063B1 (ko) 사출성형기의 최적성형조건 설정시스템
JPH05507659A (ja) 射出成形機の制御方法と装置
JPH10138310A (ja) 射出成形機の最適成形条件決定方法
JP2009104456A (ja) モデル設計システム
CN109514774A (zh) 一种防止汽车空调栅格护板注塑件翘曲变形的方法
JP2001088187A (ja) 射出成形機の適正成形条件導出システム及び方法
JP5911466B2 (ja) プレス成形におけるドローモデル判定方法及びシステム
JP2022501228A (ja) プラスチック加工機を制御するための方法
JPH06210691A (ja) 成形条件出し支援機能をもつ成形機
JP6639899B2 (ja) 成形品の設計支援方法、成形品の設計支援装置、コンピュータ・ソフトウェア、記憶媒体
JP2000211005A (ja) 射出成形品の欠陥予測・評価方法及び欠陥予測・評価装置
EP3740333B1 (en) Method for regulating a die-casting process
US20200391423A1 (en) Procedure for checking the suitability of a shaping tool
JP4032755B2 (ja) 成型シミュレーション方法、成型シミュレーション装置及び成型シミュレーションプログラム並びに当該成型シミュレーションプログラムを記録したコンピュータ読みとり可能な記録媒体
JP3236069B2 (ja) 射出成形用金型の流動解析評価システム
JPH10138308A (ja) 樹脂成形品の品質予測方法
JPH05245894A (ja) 射出成形における金型冷却水流量の決定方法
JPH08281756A (ja) 射出成形機の運転制御方法
JPH10278088A (ja) 射出成形プロセスのシミュレーション方法及びその装置
JPH07132547A (ja) 成形機の適性診断装置
US20210107195A1 (en) Procedure for determining real molding fronts and aligning simulations
JP7300888B2 (ja) 鋳造条件決定方法
CN112776293A (zh) 一种注塑工艺产品成型质量一致性提升方法及系统

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040318

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050720

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20051018

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20060411