JP2008110330A - 浄化材及びそれを用いた土木方法 - Google Patents

浄化材及びそれを用いた土木方法 Download PDF

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Abstract

【課題】雨水や風などにより散逸し難く、粒状の炭化物を含む浄化材を提供し、また、その浄化材を自然環境を保護する土木技術に利用する。
【解決手段】この浄化材1は、粒状炭化物11と粒状高炉スラグ12を5:95〜50:50の重量比で混合してなる。また、土木方法Aは、土壌2に所定深さの浄化用穴21を所定間隔ごとに掘設し、浄化材1を浄化用穴21に埋め込み、浄化材1を土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰めることにより、土壌2を浄化する。粒状炭化物11は雨水や風などにより散逸し難いので、長期間その効果を奏することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、自然環境を保護するのに好適な浄化材と、それを用いた土木方法に関する。
近年、土壌、河川等の汚染の浄化やヒートアイランド現象の緩和など、自然環境の保護のための土木技術が多く提案されている。例えば、本願発明者は、特許文献1において、炭化物を含む浄化材を用いて土壌や河川等の浄化を行う技術を、また、特許文献2において、炭素材料を含む融雪舗装材を用いて融雪を行う技術、或いはそれを夏季の舗装路に用いて舗装路の温度上昇を抑制するようにした技術を、それぞれ提案している。
特開2002− 52339号公報 特開2003−328503号公報
ところで、特許文献1、2に記載されているものは、炭化物等が含有されたブロック等であり、粒状の炭化物等の集合体ではない。そこで、炭化物等を粒状にしたとすると、浄化材等を袋詰めにすることができ、浄化材等を必要な分量だけ敷き詰めることができる。しかしながら、粒状の炭化物等は、雨水や風などにより散逸し易く、敷き詰めた後に長期間その効果を得ることが困難であった。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、雨水や風などにより散逸し難い、粒状の炭化物を含む浄化材を提供することにあり、また、その浄化材を自然環境を保護する土木技術に適用する土木方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の浄化材は、粒状炭化物と粒状高炉スラグを5:95〜50:50の重量比で混合して粒状の集合体にしてなることを特徴とする。
請求項2に記載の浄化材は、請求項1に記載された浄化材において、前記粒状炭化物はRDF又は汚泥の炭化物であることを特徴とする。
請求項3に記載の土木方法は、土壌に所定深さの浄化用穴を所定間隔ごとに掘設し、請求項1又は2に記載された浄化材を浄化用穴に埋め込み、前記浄化材を土壌の表面に所定厚さでもって敷き詰めることを特徴とする。
請求項4に記載の土木方法は、土壌の表面に請求項1又は2に記載された浄化材を所定厚さでもって敷き詰め、その上から植物油乳化物を注入することを特徴とする。
請求項5に記載の土木方法は、請求項3又は4に記載された土木方法において、浄化材には通性嫌気性微生物が植付けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の土木方法は、請求項3乃至5のいずれかに記載された土木方法において、植物類の生育促進剤を粒状炭化物に注入することを特徴とする。
請求項7に記載の土木方法は、請求項3乃至6のいずれかに記載された土木方法において、土壌の表面の浄化材にキノコを植えることを特徴とする。
請求項8に記載の土木方法は、請求項3乃至6のいずれかに記載された土木方法において、土壌の表面の浄化材に草本を植えることを特徴とする。
請求項9に記載の土木方法は、請求項1又は2に記載された浄化材を、海洋、湖沼又は河川の底に溜まった汚泥の表面に所定厚さでもって敷き詰めることを特徴とする。
請求項10に記載の土木方法は、請求項1又は2に記載された浄化材を道路基盤の表面に所定厚さでもって敷き詰め、敷き詰めた浄化材の上部に舗装体を敷設することを特徴とする。
請求項11に記載の土木方法は、請求項1又は2に記載された浄化材を、積雪の表面に所定量を撤布することを特徴とする。
請求項12に記載の土木方法は、請求項11記載された土木方法において、前記浄化材に粒状発熱材料を混合することを特徴とする。
本発明の浄化材及びそれを用いた土木方法によれば、浄化材に含まれる粒状炭化物によって土壌や汚泥の浄化を行うことができるとともに、舗装路の保水、融雪も行うことができ、しかも、粒状炭化物は粒状高炉スラグと混合してあるので、粒状炭化物は雨水や風などにより散逸し難くなって長期間それらの効果を奏することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら説明する。先ず、本発明の実施形態に係る浄化材1を説明する。図1は浄化材1の断面図である。浄化材1は、粒状炭化物11と粒状高炉スラグ12を5:95〜50:50の重量比で混合して粒状の集合体にしてなるものである。この浄化材1は、粒状炭化物11の割合が高くなるほど、後に詳述するような有害物質の吸着能力、微生物の担持能力、保水能力が高くなるのであるが、他方で雨水や風などにより散逸し易くなる。従って、浄化材1を用いる後述の土木方法A〜Dにおいては、粒状炭化物11と粒状高炉スラグ12の重量比を上記の範囲に収めることが望ましいのである。
粒状炭化物11は、通常の炭焼き工程に準じて酸素が欠乏した状態で加熱して得た炭化物を粉砕したものであり、その形状は凹凸の変化が激しく、角張っている。粒径(サイズ)は、後述する粒状高炉スラグ12とよく混合して馴染むよう、本実施形態では、1〜20mm程度としてある。この粒状炭化物11は、例えば、木炭、竹炭、RDFの炭化物、汚泥(ヘドロ)の炭化物などであり、表面及び内部に多数の空孔を有した多孔質である。そして、この多数の空孔により、有害物質や臭気を吸着したり保水したりすることができ、また、空孔では環境の変化が少ないので微生物をよく担持することができるのである。
また、粒状炭化物には灰分が含まれる。灰分とは、物が燃え尽きても残る不燃性である無機物、つまり窒素、リン酸、カリウム、カルシウム等を言う。木炭、竹炭は、通常全体の数重量%程度の灰分を含有する。RDFの炭化物は、家庭などからの可燃ゴミを原料とした固形燃料であるRDF(Refuse Derive Fuel)を高温(通常800〜850℃)で炭化して得られたものであり、全体の30重量%以上の灰分を含有する。汚泥の炭化物は、汚染のない下水道などの底にたまった汚泥の水分を約30重量%以下にし、高温(通常800〜850℃)で炭化して得られたものであり、全体の15重量%以上の灰分を含有する。具体的に、850℃で炭化した杉材、なら材、RDFの灰分を測定したところ、各々2.3重量%、3.3重量%、35.7重量%であった。また、汚泥の炭化物の2個の試料で窒素、リン酸、カリウムの全量を測定したところ、18.8重量%と21.8重量%であった。
炭化物としては、一般的に、灰分の少ない方が高品質とされているのであるが、例えば表1に示す実験結果などにより、灰分が多いRDFの炭化物や汚泥の炭化物の方が、木炭、竹炭よりも微生物の繁殖が良いと考えられている。表1の実験結果は、0.069mの干拓地の水に、なら材の木炭10kg又はRDFの炭化物10kgを接触させ、BOD(単位:mg/l)の変化を調査したものである。
Figure 2008110330
表1の実験結果は、RDFの炭化物は灰分が多いために木炭よりも微生物が繁殖し易く、そのため木炭よりもRDFの炭化物の方が浄化される、ことを示している。従って、微生物の担持の点からは、木炭、竹炭などよりもRDFの炭化物や汚泥の炭化物が望ましい。なお、後述のように粒状高炉スラグ12には石灰などが含有されるが、それらの成分が粒状炭化物11に担持される微生物の繁殖を助けることも期待できる。
粒状高炉スラグ12は、溶鉱炉で銑鉄と共に生成される溶融スラグを冷却し、粒度調整を行ったものであり、その形状は凹凸の変化が激しく、角張っており、表面は粗面である。浄化材1に用いる粒状高炉スラグ12の粒径(サイズ)は、前述の粒状炭化物11の粒径に応じた大きさであり、本実施形態では1〜20mm程度としてある。また、ある程度の数の空孔を表面及び内部に有している。
また、粒状高炉スラグ12は、その化学組成は石灰(CaO)及びシリカ(SiO2)を主成分としており、粒状炭化物11よりも比重が大きく硬い。そして、水分に接触すると石灰やシリカが微量に溶出して水和物を形成するため、粒状高炉スラグ12同士が所々で結合する。
粒状炭化物11と粒状高炉スラグ12を所定の重量比で混合して粒状の集合体にしてなる浄化材1が、例えば土壌の表面に敷き詰められると、粒状炭化物11は、重い粒状高炉スラグ12に押さえつけられ、粒状高炉スラグ12の凹凸に嵌り込んだり噛み合ったりして物理的に散逸し難くなる。また、雨水などにより或いは故意に水が加えられると、粒状高炉スラグ12間に挟まれた粒状炭化物11は更に散逸し難くなる。より具体的には、敷き詰めたれた浄化材1が風に曝された場合、粒状炭化物11の一部が粉塵になるのが抑制され、浄化材1に人又は物が触れた場合、それに粒状炭化物11の一部が付着するのが抑制される。また、浄化材1が雨水などの水に曝された場合、上記の物理的な力によると共に、雨水などが粒状高炉スラグ12中を通過してその流れが粒状炭化物11に集中しないことにもより、粒状炭化物11が流出するのが抑制される。また、土木作業中に浄化材1に触れても、粒状炭化物11により手などが黒く汚れることがほとんどなくなる。
また、粒状炭化物11はアルカリ性を示すが、粒状高炉スラグ12と混合することで、アルカリ性が軽減され弱アルカリ性になり易くなる。そのため、微生物がより繁殖できる状態になる。
この浄化材1を構成する粒状高炉スラグ12は、溶鉱炉における副産物であって多量に生産され、しかも、種々の安全基準を満たすことができるものであるが、現在のところ用途は少ない。従って、非常に廉価で入手可能であるとともに、これを使用することはごみ問題の解決及び資源の無駄の低減にも資する。また、浄化材1を構成する粒状炭化物11にRDFの炭化物や汚泥の炭化物を用いれば、これもコスト低減になり、ごみ問題の解決及び資源の無駄の低減に資することになる。
次に、浄化材1を用いた土木方法の第1の実施形態である、土壌を浄化する土木方法Aを説明する。図2は土木方法Aにより得られた土木構造を示す断面図である。この土木方法Aは、まず、有害物質で汚染された土壌2に所定深さの浄化用穴21、21…を所定間隔ごとに掘設する。この実施形態の浄化用穴21は、直径30cm、深さ10mの円柱状又は角柱状であり、その間隔は5mとしている。次に、浄化材1を浄化用穴21、21…に埋め込む。そして、浄化材1を土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰める。この実施形態の敷き詰め厚さは、30cmにしている。
この土木方法Aによる土木構造では、土壌2中の有害物質(例えば有機塩素化合物(VOC)、ダイオキシン、ヒ素や鉛等の重金属)が雨水により溶解され、土壌2の表面や浄化用穴21に移動する。土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1や浄化用穴21において、有害物質は粒状炭化物11に吸着され、一部は粒状炭化物11が担持する微生物により無害な物質に分解される。また、土壌2中の有害物質から有害ガスや臭気が発生すると、大気中に拡散する前に、土壌2の表面の浄化材1の粒状炭化物11に吸着される。吸着された有害ガスや臭気の一部は粒状炭化物11が担持する微生物により無害な又は無臭の物質に分解される。
このようにして、有害物質で汚染された土壌2が、土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1と浄化用穴21に埋め込まれた浄化材1により浄化される。粒状炭化物11は、前述のように、雨水や風などにより散逸し難いので、長期間その効果を奏することができる。
なお、土壌2中には、種々の微生物が生息するため、有害物質を分解するものを含むいくつかの微生物が、繁殖し易い環境である粒状炭化物11中で繁殖する。これらに加えて、特別に微生物を植付けてもよい。特に、浄化用穴21の深部(例えば地下5m以上)は酸素が欠乏し易いので、好気性微生物は生息し難いが、有害物質を分解する通性嫌気性微生物を特別に注入すると、浄化の効果が高まる。このような通性嫌気性微生物の中には、弱アルカリ性でより繁殖するものが知られており、上記のように弱アルカリ性を示し易い浄化材1に好適である。微生物が世代交代すると微生物の死骸は臭気を発生するが、臭気は粒状炭化物11に閉じ込められる。浄化材1に注入される微生物として、国際公開公報WO2006/011416A1に記載されたEmpedobacter属細菌が可能である。
また、植物類の生育促進剤(例えば万田発酵株式会社製)を粒状炭化物11に注入して、微生物の繁殖を促すこともできる。
更に、望ましくは、浄化の効果を高めるために、浄化後又は浄化中の土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1にキノコを植える。キノコは、粒状炭化物11に菌糸を伸ばして生育すると共にそれから有害物質を吸い上げることが可能である。キノコは、有害物質を分解することも可能である。
また、キノコのかわりに又はそれに加えて草本を植えても良い。例えば、品種改良により種子を生成しないようにしたイワダレソウ(品種登録出願番号:18591号、18592号)が好適に用いられる。イワダレソウのような草本は浄化材1に根を張るとともに浄化材1を突き抜けて土壌2の深く(例えば50cm)に根を張るので、有害物質を吸い上げ、また、浄化材1が激しい雨水や風などにより散逸するのを防止する。また、イワダレソウは酸性からアルカリ性まで土地への適応性が広く植栽可能であるので、弱アルカリ性を示し易い浄化材1にも植栽可能である。また、回収したイワダレソウからエタノールを抽出し、燃料として利用できる可能性もある。
次に、第1の実施形態を変形した形態である土木方法A’を説明する。この土木方法A’は、浄化材1を有害物質で汚染された土壌2の表面に所定厚さ(例えば30cm)でもって敷き詰め、その上から液状の植物油乳化物を所定間隔(例えば1.5m間隔)に注入する。なお、土木方法A(図2)の浄化用穴21、21…を設けてもよいが、必ずしも必要ではない。
植物油乳化物は、安全性が高い植物油(例えば大豆油)を主原料(例えば60%)とし他の物質(例えば乳酸塩など)を添加した乳化物であって水で希釈されている。植物油乳化物は土壌2中を拡散し、深さ30〜40m程度まで浸透する。それにより、土壌2が嫌気的環境に変わり、土壌2中の嫌気性微生物が活性化される。植物油は嫌気性微生物により水素を生成し、その還元作用や脱塩素化作用により有害物質は無害な物質に分解される。植物油乳化物は、例えば、EOS Remediation社の植物油乳化物(米国特許6,398,960)を用いることができる。この植物油乳化物は、粒径が1μmよりも小さく、長期間乳化状態が安定している。
浄化材1は土木方法Aで用いたものと同様である。その粒状炭化物11は、有害物質からの有害ガスや臭気を吸着するとともに、植物油乳化物を保存し、土壌2に徐々にしみ出すことにより土壌2中の植物油乳化物の効果を長く維持することができる。また、微生物が繁殖し易い環境である粒状炭化物11に担持された嫌気性微生物(特に通性嫌気性微生物)が植物油乳化物が拡散した土壌2を深くまで拡散することで、土壌2中の嫌気性微生物の量を維持することができる。更には、浄化材1の粒状炭化物11には、予め通性嫌気性微生物(例えば上記のEmpedobacter属細菌)が植付けられているのが望ましい。そうすると、粒状炭化物11に担持された通性嫌気性微生物は植物油乳化物とともに拡散し、迅速に土壌2中の有害物質が分解される。
このようにして、有害物質で汚染された土壌2が、土壌2の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1とその上から注入された植物油乳化物により浄化される。この土木方法A’では、土壌2中の有害物質がその場でも分解される。土木方法A’は、土壌2の具体的状態により、土木方法Aと独立又は同時に使用される。
次に、浄化材1を用いた土木方法の第2の実施形態である、汚泥(ヘドロ)を浄化する土木方法Bを説明する。図3は土木方法Bにより得られた土木構造を示す断面図である。この土木方法Bは、浄化材1を海洋、湖沼又は河川の底に溜まり有害物質で汚染された汚泥3の表面に所定厚さでもって敷き詰める。すなわち、汚泥3の表面を浄化材1でもって覆うものである。この場合の浄化材1の敷き詰める厚さは、汚泥3の量や質に応じて決めるが、第1の実施形態より均一性はラフであってもよい。
汚泥3中の有害物質やそれから発生する有害ガスは、海洋等の水中に拡散する前に、汚泥3の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1の粒状炭化物11に吸着される。吸着された有害物質等の一部は粒状炭化物11が担持する微生物により分解される。こうして、有害物質で汚染された汚泥3は浄化材1により浄化される。粒状炭化物11は、前述のように、水の流れなどにより散逸し難いので、長期間その効果を奏することができる。
次に、浄化材1を用いた土木方法の第3の実施形態である、舗装路の保水を行う土木方法Cを説明する。図4は土木方法Cにより得られた土木構造を示す断面図である。図4に示すように、浄化材1を道路基盤(図示せず)の表面に所定厚さでもって敷き詰め、その浄化材1の上部にコンクリートやアスファルトなどの舗装体4を敷設する。舗装体4は、雨水等を透過することができる透水性を有するものとする。この実施形態の浄化材1の厚さは、2〜10cmとしている。
舗装体4を透過した雨水等の水分は、道路基盤の表面に所定厚さでもって敷き詰められた浄化材1の粒状炭化物11に保水される。この保水により、夏季における舗装体4、すなわち舗装路の温度上昇を抑制してヒートアイランド現象を緩和することができる。つまり、この実施形態によれば、先の実施形態のような土壌や汚泥の浄化を行うこととは別異の効果を奏するのである。粒状炭化物11は、前述のように、水分の流れにより散逸し難いので、長期間その効果を奏することができる。
次に、浄化材1を用いた土木方法の第4の実施形態である、融雪を行う土木方法Dを説明する。図5は土木方法Dにより得られた積雪5と浄化材1を示す断面図である。図5に示すように、浄化材1を道路等の上の積雪5の表面に所定量を撤布する。この場合の浄化材1の撒布する量は、積雪5の量に応じて決めるが、第1や第3の実施形態より均一性はラフであってもよい。浄化材1は、高温で暖めてから敷き詰めると、より効果的である。
積雪5の表面に所定量を撤布された浄化材1は、積雪部分に比べて暖かく、浄化材1全体が有する熱及び粒状炭化物11から発せられる遠赤外線により、雪は浄化材1の近接付近から溶け出す。溶けた雪の水分の一部は粒状炭化物11に吸収されるため、溶けた雪の周囲の雪がすぐに溶けるようになる。また、積雪する前に浄化材1を予め撒布しておくと、遠赤外線により積雪や凍結が起こり難くなる。つまり、この実施形態によれば、先の実施形態のような土壌や汚泥の浄化を行うこととは別異の効果を奏するのである。粒状炭化物11は、前述のように、溶けた雪の水分の流れにより散逸し難いので、長期間その効果を奏することができる。また、道路が黒く汚れるのを抑制することができ、更には、粒状高炉スラグ12は硬く、凹凸の変化が激しいので、浄化材1は滑り止めの効果も大きい。
浄化材1は、既存の融雪剤の粒状発熱材料、例えば、塩化カルシウムと混合して撒布してもよい。塩化カルシウムは、車両や植物に悪影響を及ぼす場合があるので、浄化材1と一緒に使用することによりその量を減らすことができる。
以上、本発明の実施形態に係る浄化材1及び土木方法A、A’、B、C、Dについて説明した。土木方法A、A’、B、C、Dは、自然環境を保護するのに好適な土木技術であり、長期間その効果を奏することができる。
なお、本発明は、実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内での設計変更が可能である。例えば、実施形態に記載されていない他の材料を含有することができ、また、具体的な数値を環境条件に合わせて変えることができるのは勿論である。
本発明の実施形態に係る浄化材の断面図である。 同上の浄化材を用いた土木方法の第1の実施形態を示す断面図である。 同上の浄化材を用いた土木方法の第2の実施形態を示す断面図である。 同上の浄化材を用いた土木方法の第3の実施形態を示す断面図である。 同上の浄化材を用いた土木方法の第4の実施形態を示す断面図である。
符号の説明
1 浄化材
11 粒状炭化物
12 粒状高炉スラグ
2 土壌
21 浄化用穴
3 汚泥(ヘドロ)
4 舗装体
5 積雪

Claims (12)

  1. 粒状炭化物と粒状高炉スラグを5:95〜50:50の重量比で混合して粒状の集合体にしてなることを特徴とする浄化材。
  2. 請求項1に記載された浄化材において、
    前記粒状炭化物はRDF又は汚泥の炭化物であることを特徴とする浄化材。
  3. 土壌に所定深さの浄化用穴を所定間隔ごとに掘設し、請求項1又は2に記載された浄化材を浄化用穴に埋め込み、前記浄化材を土壌の表面に所定厚さでもって敷き詰めることを特徴とする土木方法。
  4. 土壌の表面に請求項1又は2に記載された浄化材を所定厚さでもって敷き詰め、その上から植物油乳化物を注入することを特徴とする土木方法。
  5. 請求項3又は4に記載された土木方法において、
    浄化材には通性嫌気性微生物が植付けられていることを特徴とする土木方法。
  6. 請求項3乃至5のいずれかに記載された土木方法において、
    植物類の生育促進剤を粒状炭化物に注入することを特徴とする土木方法。
  7. 請求項3乃至6のいずれかに記載された土木方法において、
    土壌の表面の浄化材にキノコを植えることを特徴とする土木方法。
  8. 請求項3乃至6のいずれかに記載された土木方法において、
    土壌の表面の浄化材に草本を植えることを特徴とする土木方法。
  9. 請求項1又は2に記載された浄化材を、海洋、湖沼又は河川の底に溜まった汚泥の表面に所定厚さでもって敷き詰めることを特徴とする土木方法。
  10. 請求項1又は2に記載された浄化材を道路基盤の表面に所定厚さでもって敷き詰め、敷き詰めた浄化材の上部に舗装体を敷設することを特徴とする土木方法。
  11. 請求項1又は2に記載された浄化材を、積雪の表面に所定量を撤布することを特徴とする土木方法。
  12. 請求項11記載された土木方法において、
    前記浄化材に粒状発熱材料を混合することを特徴とする土木方法。
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