JP6631945B2 - 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法 - Google Patents

油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6631945B2
JP6631945B2 JP2015060652A JP2015060652A JP6631945B2 JP 6631945 B2 JP6631945 B2 JP 6631945B2 JP 2015060652 A JP2015060652 A JP 2015060652A JP 2015060652 A JP2015060652 A JP 2015060652A JP 6631945 B2 JP6631945 B2 JP 6631945B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
soil
purification
contaminated
contaminated soil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015060652A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016179435A (ja
Inventor
拓治 中野
拓治 中野
秀樹 大城
秀樹 大城
優作 幸地
優作 幸地
英次 平田
英次 平田
秀明 崎濱
秀明 崎濱
陽 高畑
陽 高畑
綾子 太田
綾子 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisei Corp
University of the Ryukyus
Original Assignee
Taisei Corp
University of the Ryukyus
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisei Corp, University of the Ryukyus filed Critical Taisei Corp
Priority to JP2015060652A priority Critical patent/JP6631945B2/ja
Publication of JP2016179435A publication Critical patent/JP2016179435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6631945B2 publication Critical patent/JP6631945B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)

Description

本発明は、油に汚染された土壌(以下「油汚染土壌」という。)を微生物によって浄化するにあたり、微生物による浄化を促進させるために用いる浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法に関する。
近年、土壌汚染対策法の改正や米軍基地の返還等の事情から、汚染土壌の浄化処理が今後激増するものと予想されているが、汚染土壌の浄化処理費用が高いため、土地所有者が浄化処理できず、汚染土壌を放置して、土地が有効に活用されない事例(ブラウンフィールド問題)が報告されている。
そのため、安価に汚染土壌を浄化する方法が求められており、その方法として土壌中の微生物を用いる浄化処理方法(バイオレメディエーション)が注目されている。
バイオレメディエーションは、油汚染土壌の浄化に最も良く用いられている浄化処理方法であり、掘削した油汚染土壌に栄養塩と酸素(空気)を供給するなどして、土壌中に生息している微生物(油分解菌)を活性化させることで、油臭や油膜の原因となる油を分解・除去する浄化処理方法である。
バイオレメディエーションによる浄化処理の施工方法としては、主に、汚染土壌を盛土にして予め土壌中に埋めた通気管から強制的に土壌内に空気を供給するバイオパイルや、重機によって撹拌することで土壌を空気に触れさせるランドファーミングが実用されている。
しかし、バイオレメディエーションによる浄化処理は、土壌の条件によっては土壌中の微生物(油分解菌)が十分に活動できず、次の場合には、浄化が困難であったり、浄化できても浄化処理に長期間を要する。
(1)油汚染土壌中に微生物(油分解菌)が存在しない
(2)土壌の温度が低い(例えば、10℃以下)
(3)土壌のpH値が中性域でない(例えば、pH値が4以下、または11以上)
(4)土壌の通気性が低い(例えば、粘性土のような細粒分が多い土質の土壌)
このうち、(1)の微生物(油分解菌)はほとんどの土壌に存在するため、油汚染土壌を浄化する場合、(2)以降の条件が重要になる。
例えば、(2)は、土壌中の微生物(油分解菌)による浄化速度が土壌の温度に大きく支配され、土壌の温度が低いと浄化速度が遅く、浄化処理に要する期間が長くなるという問題があるため、浄化処理に要する費用への影響が大きい。
この問題に対しては、特許文献1において、糖類及び/又は人工腐植土(コンポスト)を石油汚染土壌に添加することで、土壌の温度が低い冬期でも、土壌中の微生物(油分解菌)を活性化させ、浄化処理に要する期間を短期化させる浄化処理方法に関する発明が開示されている。
しかしながら、(3)や(4)の条件のように、酸性で通気性が悪い土壌の場合、浄化処理の前段階として、土壌中の微生物(油分解菌)が活動できるように土壌を改良することが必要になり、その土壌改良に要する費用や期間が増加してしまうという問題がある。
特に、沖縄県内の代表的土壌である国頭マージや島尻マージは細粒分が多く、土壌の含水率が高くなると通気管に目詰まりが発生し、その結果、吸引装置を用いても空気が循環しなくなることが課題であった。
もともと土壌中の微生物(油分解菌)を用いた浄化技術は、微生物の増殖力や汚染油の分解力が十分ではないために、土壌に栄養源等を添加して浄化効率を高めることで実用できるのだが、それに加え、土壌改良が必要となれば、バイオレメディエーションによる浄化処理には莫大な時間とそれに伴い高額な費用がかかり、実用できなくなってしまう。
例えば、亜熱帯気候に属する沖縄県は、酸性(pH値:4〜5程度)の国頭マージといわれる土壌が県土の約半分を占めており、この国頭マージは、図1に示すように、同じ沖縄県内に存在する島尻マージと同じように細粒分含有率が高く(国頭マージ90%、島尻マージ52%)、保水性があることから、通気性が極めて低いために、バイオレメディエーションによる浄化処理には適さない。
仮に、通気性を向上させるために土壌におが屑等を混合させたとしても、土壌のpH値が低いために微生物が活性化しにくいという問題がある。
また、農林水産省による木材統計調査によると、沖縄県の製材生産量は国内で最も少ないことから、おが屑の流通量も少なく、通気性向上材としておが屑を利用することは難しい。
そこで、本願発明者は、酸性で通気性が低い土壌(例えば沖縄県の国頭マージ、島尻マージ)を対象にして、バイオレメディエーションによる汚染浄化を可能にする浄化促進材の探索を行ったところ、琉球石灰岩またはその破砕物を油汚染土壌に混合することで、油汚染土壌の通気性を高めると同時に油汚染土壌のpH値を微生物浄化に適した中性に調整し、油汚染土壌の浄化を促進できることを見出した。
琉球石灰岩は、鹿児島県喜界島から沖縄県波照間島にかけて広く分布している生物起源の石灰岩である。
琉球石灰岩の有効間隙率は、本土で産出される他の石灰岩が0.2%程度であるのに対し、数%から数10%と非常に多孔質であり、通気性にも優れている(筑波大学陸域環境研究センター報告No.1(2000), 石灰岩タブレットを用いた溶解実験)。
琉球石灰岩は、沖縄県内では、道路舗装用のアスファルトに混ぜる骨材や、建材として用いられているが、骨材や建材として用いることができない細かい粒径のものは廃棄されるため、今後、未利用資源として活用できる可能性が期待できる。
特開2002−1303公報
微生物による浄化は、前述したとおり、微生物の働きによって汚染油を分解することによって行うものであるから、通常、数か月程度かかるのだが、特に、前述の沖縄県の国頭マージ、島尻マージのように、酸性で、細粒分含有率が高いために保水性があり、通気性が極めて低い土壌は、貝殻やその破砕物を混合しただけでは土壌中の微生物(油分解菌)が活動できない結果、汚染油を浄化できないか、仮に浄化できたとしても、極めて長い時間を要する。
そこで、本発明では、酸性で通気性が低い土壌(例えば沖縄県の国頭マージ、島尻マージ)に対しても、バイオレメディエーションによる浄化処理を比較的短期間に行うことができる浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法を提供することを課題とする。
本発明は、酸性で通気性が低い土壌(例えば沖縄県の国頭マージ、島尻マージ)に対しても、バイオレメディエーションによる効率的な汚染浄化を可能にする浄化促進材として、琉球石灰岩またはその破砕物を、油汚染土壌に混合することを特徴とする。
土壌中に琉球石灰岩の破砕物を混合させることで、土壌の通気性を高めると同時に、土壌のpH値を微生物が活動するのに適した中性に調整することができる。
その結果、油汚染土壌は、微生物による浄化活動の結果、汚染油が浄化される。
琉球石灰岩の粒径は、琉球石灰岩の破砕作業や、土壌中への琉球石灰岩の混合といった浄化処理に係る施工性と施工効率を考えれば5mm程度が望ましいが、琉球石灰岩は、どのような粒径または粒形であっても、油汚染土壌に混合させるだけで土壌の通気性を高めるとともに、土壌のpH値を微生物の活動に適した中性に調整することができる。
その結果、微生物による油汚染土壌に対する汚染油の浄化効果が促進される。
また、琉球石灰岩は、微粉末にして油汚染土壌に混合させることで、汚染油の浄化効果が一層高まる。
一般的には、ある程度の大きさの石灰岩の破砕物を土壌中に混合させると、破砕物と土壌との間に間隙が生じ、土壌の通気性が高まる。
しかし、細粒分含有率が高く、保水性があって通気性が極めて低い国頭マージや島尻マージに、微粉末化した石灰岩を土壌中に混合しても、微粉末化と土壌との間に間隙が生じることがなく、むしろ微粉末化した石灰岩が間隙を埋めてしまうことで、土壌の通気性が高まることはない。
しかし、琉球石灰岩は、他の石灰岩に比べて、径が小さい微細な細孔を数多く有する。
その微細な細孔を多く有することが理由かは明らかでないが、本願発明者は、粒径が100μm以下に微粉末化した琉球石灰岩を油汚染土壌に混合させることで、破砕した琉球石灰岩よりも汚染油の浄化速度が向上することを見出した。
ところで、本発明に係る浄化促進材である琉球石灰岩を含む、本部石灰岩、御影石、安山岩、ホタテ貝殻、アサリ貝殻の計6試料(全て粒径5mm以下。本部石灰岩は、沖縄県内の本部・今帰仁地区に分布する本部層群の石灰岩で、古生代(約 2 億年前)のサンゴ礁が堆積してできたものであるため、琉球石灰岩とは堆積時期や間隙率が異なる。御影石、安山岩は、ともに火成岩であり、主成分は炭酸カルシウムではないが、比較として用いた。ホタテ貝殻、アサリ貝殻は、主成分が琉球石灰岩と同じ炭酸カルシウムである。)について、自動ポロシメータ(オートポア4 MIC-9520、(株)島津製作所製)を用いて細孔分布測定を実施した結果、琉球石灰岩の破砕物は、細孔径0.1〜10μmの範囲に高い細孔容量が存在し、他の試料に比べて5〜30倍程度の細孔容量があることが確認できた(図2乃至5)。
したがって、粒径が100μm以下、もしくは10〜1μm以下の微粉末化した琉球石灰岩を油汚染土壌に混合して汚染油の浄化を行えば、他の石灰岩や貝殻との浄化の違いはより顕著に現れることになる。
この微細な細孔を多数有する琉球石灰岩の破砕物及び微粉末体からなる浄化促進材を土壌に混合した場合、混合割合が10%増えるごとに土壌の含水率が低下するとともに、土壌のpH値も上昇し、酸性の土壌が中性に変化した(表1乃至3)。
これらのことから、油汚染土壌に琉球石灰岩の破砕物、特に微粉末体を混合することによって油の浄化速度が向上するのは、琉球石灰岩の破砕物や微粉末体が有する微細な細孔が、油分解菌の生物膜として油分解菌を担持でき、油分解菌の微生物量を大きく増加させることで、土壌中の微生物による油の分解が顕著に促進されることに加え、油汚染土壌のpH値が中性域に変化することで油を分解する微生物の浄化活性が高まるとともに、油汚染土壌中に含まれる水分量が低下することで油を分解する微生物の代謝活動に必要となる通気性が確保されたためであると考えられる。
このように、本願発明者は、琉球石灰岩の破砕物または微粉末体を油汚染土壌に混合させることで、酸性で含水率が高く通気性が低い土壌(例えば沖縄県の国頭マージ、島尻マージ)でも効果的且つ短期間に浄化できることを見出した。
そして、本発明によれば、特別の微生物を投入することなく、油に汚染された土壌を迅速に浄化処理することができる。
また、油汚染土壌に栄養塩(窒素、リンを含む)を、油汚染土壌中に含まれる油に対して重量比1〜15%添加することで、油分解菌の浄化処理が促進される。
そこで、油汚染土壌(国頭マージまたは島尻マージを含む)に対して重量比10〜30%の琉球石灰岩(破砕物及び粒径が100μm以下のものを含む)を混合した油汚染土壌に、さらに、油汚染土壌(国頭マージまたは島尻マージを含む)の油に対して重量比1〜15%の栄養塩(窒素、リンを含む)を添加する。
栄養塩を添加することで、琉球石灰岩からなる浄化促進材を混合させた油汚染土壌に対する油分解菌の浄化処理速度が一層向上し、国頭マージや島尻マージのように酸性で水分を多く含み通気性が低い土壌でも、油汚染に対するバイオレメディエーションによる浄化処理を比較的短期間に行うことができる。
また、必要に応じて、油汚染土壌を撹拌し、もしくは、油汚染土壌内に配管して強制通気を行うことができる。
これにより、水分を多く含み、通気性が低い油汚染土壌でも、浄化処理効率を向上させることができる。
(1)油汚染土壌に琉球石灰岩を混合させることで、油汚染土壌の含水率が低下し、通気性が向上する結果、油汚染土壌中に存在する微生物の活性に必要な空気の供給効率を高めることができ、微生物による汚染油の浄化活動が促進される。
(2)油汚染土壌に琉球石灰岩を混合させることで、例えば沖縄県の国頭マージ、島尻マージのような酸性の土壌でも、土壌のpH値を微生物浄化に適した中性に調整でき、油汚染土壌中に存在する汚染油を分解する微生物の浄化活動の促進が期待できる。
(3)油汚染土壌に混合させる琉球石灰岩が破砕物または微粉末であるため、油汚染土壌を撹拌する際の施工性が向上し、浄化処理に要する期間を短縮できる。また、油汚染土壌中に栄養塩を添加する場合にも均一に添加できる。
沖縄の代表的土壌の粒径加積曲線を示したグラフ 琉球石灰岩の細孔容積を示したグラフ 琉球石灰岩の累積細孔容積を示したグラフ 琉球石灰岩以外の浄化促進材の細孔容積を示したグラフ 琉球石灰岩以外の浄化促進材の累積細孔容積を示したグラフ 通気試験装置の構成を示した概要図 琉球石灰岩の混合割合10%条件下でのTPH除去定数を示したグラフ 琉球石灰岩の混合割合20%条件下でのTPH除去定数を示したグラフ TPH除去性能と琉球石灰岩混合割合・含水率の関係を示したグラフ 浄化促進材の混合割合ごとのTPH除去定数を示したグラフ 浄化促進材の違いによるTPH除去定数を示したグラフ 琉球石灰岩砕と琉球石灰岩粉末の違いによるTPH除去定数を示したグラフ ベンゼン濃度の経時変化を示したグラフ 屋外実証試験における琉球石灰岩のTPH除去定数を示したグラフ 屋外実証試験における琉球石灰岩のTPH除去率を示したグラフ
本発明に係る浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法について、浄化試験の結果をもとに以下説明する。
なお、本発明において、浄化対象である油汚染土壌を汚染する油の種類は、主としてガソリン、灯油、軽油、重油等の燃料油や、潤滑油、グリース等の機械油のほか、植物性又は動物性の食用油なども含むものとする。
本発明における油汚染土壌(油に汚染された土壌)は、例えば、製油所跡地、ガソリンスタンド跡地、油槽所跡地などが挙げられるが、汚染の形態を問わず、油に汚染された(油を含む)土壌であれば、本発明の浄化促進材またはこれを用いた浄化処理方法の浄化対象とすることができる。
以下に説明する浄化試験では、油に汚染されていない土壌を採取して、これを試料とし、さらにこの試料に軽油を添加したものを油汚染土壌とした。
1.浄化試験に用いる土壌(試料)の粒度組成
試料Aの粒度組成は、粗砂分1.3%、中砂分2.2%、細砂分7.0%、シルト63.6%、粘土分25.9%である。
試料Bの粒度組成は、細礫分7.7%、粗砂分10.6%、中砂分15.3%、細砂分14.9%、シルト45.6%、粘土分5.9%である。
両試料とも、シルト分と粘土分を多く含んでおり、pH値は酸性を示している(試料Aは4.6、試料Bは5.2)。
また、試料Aと試料Bにおける地山乾燥密度は、それぞれ1.11g/cm3(1.04〜1.15g/cm3)、1.42g/cm3(1.25〜1.67g/cm3)であり、自然含水率は、それぞれ27.7%(23.5〜31.6%)、23.5%(17.1〜28.7%)である。
両試料ともに、土壌中の水分が高くなり、含水率が概ね25%を超えると練返し状態に至るため、通気性が阻害されることが確認された。
これらの粒度組成と土壌特性から、試料Aは国頭マージ、試料Bは島尻マージに分類される。
2.浄化試験
試料A(国頭マージ)と試料B(島尻マージ)のそれぞれについて、風乾後、5mmのふるいに通し、TPH濃度が15,000mg/kgになるように軽油を添加したものを模擬汚染試料A、同Bとした。
浄化促進材には、5mmのふるいに通した(5mm以下に破砕した)琉球石灰岩(以下「琉球石灰岩砕」または「琉球石灰岩の破砕物」若しくは単に「破砕物」という。)、5mmのふるいに通した(5mm以下に破砕した)花崗岩(御影石)、5mmのふるいに通した(5mm以下に破砕した)アサリ(貝殻)、5mmのふるいに通した(5mm以下に破砕した)ホタテ(貝殻)、及び、100μmのふるいに通した(100μm以下に微粉末化した)琉球石灰岩(以下「琉球石灰岩粉末」または「琉球石灰岩の微粉末体」若しくは単に「微粉末体」という。)の計5種類を用いた。
浄化試験は、模擬汚染試料A及びBの含水率がそれぞれ19〜29%になるように通気試験装置に水を加えたのち、これら模擬汚染試料A及びBのそれぞれに浄化促進材(前出の5種類)を、模擬汚染試料との重量比0%(ブランク)、5%、10%、20%、30%の各割合で混合させたものを試験体として用いた。
さらに、ベンゼンに対する微生物の浄化特性を確認するため、試料A(国頭マージ)と試料B(島尻マージ)の重量1kg当たり55.6mLのガソリンを各試料に添加したものをベンゼン汚染試料A、同B(いずれも含水率24%)とし、これに琉球石灰岩砕(5mmのふるいに通した(5mm以下に破砕した)もの)を試料との重量比0%(ブランク)、10%、20%、30%の各割合で、各試料に混合させたものを試験体として用いた。
模擬汚染試料A及びB並びにベンゼン汚染試料A及びBは、それぞれ内径10cmのモールド、質量2.5kgのランマーを1回突固める方法(締固め方法は「JIS A1210」に基づく)によって通気試験装置に充填した。
通気試験装置は、上部に通気性のあるシリコ栓が装着され、下部には送風用チューブが取り付けられている(図6)。
通気試験装置には、送気ポンプを用いて、送風用チューブを通じて試料の下部側から空気が供給されるようになっており、通気量は50〜100mL/minに設定した。
模擬汚染試料A及びB並びにベンゼン汚染試料A及びBの試験体の全てにおいて、栄養塩類として窒素(N)、リン(P)を模擬汚染試料またはベンゼン汚染試料の重量1kg当たり7.5mL(0.2g-N/ml)、6mL(0.05g-P/ml)添加した。
なお、窒素(N)及びリン(P)は、各試験体に含まれる油(C)に対してC:N:P=100:10:2(重量比)の割合で添加したが、C:N:P=100:10〜15:1〜3(重量比)が好ましい。
浄化試験は室内で行い、浄化試験期間は28〜30日間とした。
測定は、最初だけ試験開始日から3日後に行い、それ以降は試験開始日から7日後、14日後、21日後、28日後または30日後に行い、二硫化炭素で各試験体に含まれる油(C)を抽出するGC-FID 法によりTPH濃度を測定した。
3.試験結果
汚染土壌の浄化に関しては、TPH除去に係る反応速度は1次反応であることを前提として、動力学モデルによるTPH収支から次式が成り立ち、(2)式のTPH除去速度恒数(k)に土中微生物濃度(S)を乗じた値(以下、この値を「TPH除去定数」という。)が求められる。
「TPH除去率」は、「(Bi - Be)/Bi×100%」であり、初期TPH濃度に対してt日後にどの程度TPHが除去されたかを割合で示した値である。
「TPH除去速度」は、「単位時間当たりのTPH除去量」であり、本実施例の測定結果を示す各図においては1日当たりのTPH除去量を示している。
「TPH除去速度恒数(k)」は、単位土中微生物濃度当たりのTPH除去速度定数であり、単位土中微生物濃度当たりのTPH除去効率を示している。
「TPH除去定数」は、TPH除去速度恒数(k)に土中微生物濃度を乗じた値であり、TPH除去効率を示している。
TPH濃度の測定値が検出限界値(100 mg/kg)以下の場合には、TPH濃度の測定値を100 mg/kgとしてTPH除去定数を算定する。
浄化促進材の混合割合が同一である場合には、含水率が増加するに従ってTPH除去定数は低い値を示すことから(図7及び8。浄化促進材は「琉球石灰岩砕」を使用している。)、微生物による油浄化性能(TPH除去性能)は、土壌中の水分によって阻害される(TPH 濃度の低下速度に影響を与えている)ことが示唆された。
そして、含水率が高い試験体ほど、琉球石灰岩からなる浄化促進材の混合割合を増やすことで、TPH除去率が高まることが確認された(図9。浄化促進材は「琉球石灰岩砕」を使用している。)。
したがって、含水率が高い油汚染土壌に対する汚染油の浄化処理に対しては、土壌中の水分を速やかに低下させることが浄化処理に要する時間を短くできるポイントになることが明らかになった。
浄化促進材ごとの混合割合とTPH除去定数との関係については、琉球石灰岩砕(琉球石灰岩の破砕物)または琉球石灰岩粉末(琉球石灰岩の微粉末体)を混合した試験体は、いずれも混合割合20%の試験体でTPH除去定数が極大値を示すが、他の浄化促進材(アサリ、ホタテ)を混合した試験体では、混合割合10%の試験体でTPH除去定数が極大値を示した(図10)。
また、浄化促進材の違いによるTPH除去定数を比較すると、琉球石灰岩(琉球石灰岩の破砕物)は、浄化促進材を試料に混合しない試験体(ブランク)及び他の浄化促進材に比べて、ほぼ全ての試験条件下において概ね2倍程度以上の高い値のTPH除去定数が得られた(例えば図11)。
したがって、琉球石灰岩以外の浄化促進材は、浄化能力の限界値が低く、汚染油の浄化には向いていないが、琉球石灰岩からなる浄化促進材は、破砕物及び微粉末体のいずれも、他の浄化促進材よりも高い浄化能力を有し、より多くの琉球石灰岩を土壌に混合させることで汚染油の浄化を促進できることが明らかになった。
特に、琉球石灰岩の微粉末体は、混合割合が少ない10%の試験体でも、琉球石灰岩の破砕物と比較して、概ね2倍程度の高い値のTPH除去定数が得られたことから(図12)、琉球石灰岩粉末からなる浄化促進材は、琉球石灰岩砕からなる浄化促進材よりも、短期間に汚染油を浄化できる(顕著なTPH除去性能の向上が図られる)ことが明らかになった。
なお、琉球石灰岩の破砕物(5mmのふるいに通した琉球石灰岩)及び微粉末体(100μmのふるいに通した琉球石灰岩)からなる浄化促進材を試料(国頭マージ)に混合することで、浄化促進材の混合割合が10%増えるごとに、試料の含水率が低下した(表1及び2)。
また、琉球石灰岩の破砕物(5mmのふるいに通した琉球石灰岩)からなる浄化促進材を試料(国頭マージ)に混合することで、浄化促進材の混合割合が10%増えるごとに、試料のpH値が上昇して酸性から中性に変化した(表3)。
これらのことから、琉球石灰岩からなる浄化促進材によれば、含水率が高い油汚染土壌に対しても、土壌中の水分を低下させるとともに、微生物の活動に適したpH値にすることができ、その結果、微生物による汚染油の浄化処理を効果的に行うことができるという浄化のメカニズムが明らかになった。
ところで、浄化促進材ごとの細孔分布を比較すると、琉球石灰岩は、細孔径が0.1〜10μmの範囲に高い細孔容量が存在しており、他の浄化促進材に比べて5〜30倍程度の細孔容量を示していることから(図2乃至5)、非常に多孔質的な材料であることが確認できた。
このことから、油汚染土壌に5mm以下の破砕物や100μm以下の微粉末体を混合することで、油汚染土壌が中性域に変化するとともに、油汚染土壌に含まれる水分が低下し、油分解微生物の浄化活性が高まって顕著にTPH除去性能が向上したのは、油分解微生物の代謝活動に必要な通気性が確保されたためと考えられる。
特に、100μm以下の琉球石灰岩の微粉末体が有する多孔質性は、琉球石灰岩の表面に油分解菌を生物膜として担持させ、油分解菌の微生物量を大きく増加させる結果、土壌中の微生物による油分解活動が顕著に促進されたものと推察される。
なお、ガソリンを添加した土壌に対する土壌中のベンゼン濃度を計測する実験では、浄化促進材の混合の有無やその割合にかかわらず、測定開始から3日後には全ての実験試料においてベンゼンが検出限界値以下になった(図13)。
この結果から、ベンゼンは、土壌中の微生物によって浄化されたのではないと考えられる。
次の屋外実証試験においても、油汚染土壌への琉球石灰岩砕及び琉球石灰岩粉末による浄化促進材を混合することで、混合しない油汚染土壌に比較して2倍程度高いTPH除去定数を得られており、これまでの室内浄化試験の結果を支持している(図14及び15)。
屋外実証試験は、実際に浄化処理を行う際の各種条件(外気温、降雨、施工に使用する重機等)と近い条件の下、琉球石灰岩砕からなる浄化促進材が十分な浄化性能を発揮できるかを確認するため、次のとおり行った。
下幅・下長それぞれ約3.2m、上幅・上長それぞれ約1.2m、高さ約0.8mの盛土を複数形成して、これを試験土壌(4.5m3)とした。
試験土壌の採取地は、室内試験で使用した試料Aと同一である。
試験土壌は、油に汚染されていない試料Aを20mmのふるいに通し、含水率が23%になるように含水調整を行ったうえで、TPH濃度が15,000mg/kgになるように軽油を添加し、これを油汚染土壌として使用した。
試験土壌ごとの各条件は、次のとおりである。
(試験土壌1)
栄養塩類として窒素(N)、リン(P)を添加、通気有。
(試験土壌2)
栄養塩類として窒素(N)、リン(P)を添加、通気無。
(試験土壌3)
栄養塩類として窒素(N)、リン(P)を添加、浄化促進材として20mmのふるいに通した琉球石灰岩砕を添加、通気有。
(試験土壌4)
栄養塩類として窒素(N)、リン(P)を添加、浄化促進材として20mmのふるいに通した琉球石灰岩砕を添加、通気無。
(試験土壌5)
何も添加しない(コントロール)。
試験土壌1乃至5は全て、降雨による含水率の変動が生じないように、試験土壌の表面をブルーシートで覆った。
試験土壌1及び3の「通気有」は、土壌中に埋設したソイルパイルからの吸気を意味し、ソイルパイル下部に配管した有孔通気管を通じて、吸気ポンプを用いて空気が吸引されるようになっており、通気量は室内浄化試験と同じ条件で行った。
試験土壌1、3及び5の「通気無」は、重機による撹拌のみを意味し、試験土壌の切り替えし撹拌作業を7日間隔で定期的に行った。
試験土壌3及び4の「琉球石灰岩砕を添加」は、試験土壌との重量比20%の割合で試験土壌に琉球石灰岩砕を混合した。
試験土壌1乃至4の「栄養塩類として添加する窒素(N)、リン(P)」は、室内浄化試験と同様、試験土壌の重量1kg当たり7.5mL(0.2g-N/ml)、6mL(0.05g-P/ml)を試験土壌に添加した。
なお、窒素(N)及びリン(P)は、各試験土壌に含まれる油(C)に対してC:N:P=100:10:2(重量比)の割合で添加したが、C:N:P=100:10〜15:1〜3(重量比)が好ましい。
屋外実証試験期間は、冬季を含む83日間(平成26年1月15日〜4月8日)であり、TPH濃度は、各試験体に含まれる油(C)を二硫化炭素で抽出するGC-FID 法により、原則7日間隔で測定した。
測定した結果は、図14及び15のとおりである。
これらの試験結果から、琉球石灰岩は、国頭マージや島尻マージのように酸性で水分を多く含み通気性が低い土壌でも、油汚染に対するバイオレメディエーションによる浄化処理を、比較的短期間に行うことができることが認められた。
琉球石灰岩からなる浄化促進材は、原石となる琉球石灰岩を削り出し、ブレーカーで小割したのち、スクリーンして所望の粒径のものを選別することができる。
本実施例では、5mm以下と100μm以下の粒径のものを、それぞれ琉球石灰岩砕、琉球石灰岩粉末として使用した。
スクリーンした琉球石灰岩は、それ単体を浄化促進材とすることもできるし、砕砂と混合させたものを浄化促進材とすることもできる。
浄化処理は、5mm以下と100μm以下の粒径のほか、所望の粒径からなる琉球石灰岩からなる浄化促進材を油汚染土壌に混合することで行う。
浄化促進材は、油汚染土壌に混合することで、浄化の効果が期待できるが、油汚染土壌との重量比で10%以上、油汚染土壌に混合することが望ましく、30%まで混合しても浄化効果を発揮できる。
琉球石灰岩からなる浄化促進材を油汚染土壌に混合させることで、油汚染土壌の通気性が向上し、土壌中に含まれる微生物の活性に必要な空気の供給効率が高まる。
また、栄養塩を添加することで、さらに微生物の浄化活性が高まる。
これにより、浄化処理速度が向上し、国頭マージや島尻マージのように酸性で水分を多く含み通気性が低い土壌でも、油汚染に対するバイオレメディエーションによる浄化処理を、比較的短期間に行うことができる。
浄化処理は、さらに油汚染土壌を撹拌し、油汚染土壌内に配管して強制通気を行うことで、浄化処理効率を向上させることができる。
また、本発明において、浄化対象とする油汚染土壌は、地表面から油が漏洩して地下水の上面(地下水位)の近傍で油が滞留している部分が適する。
そして、本発明に係る浄化処理方法は、次のとおり浄化処理を行う。
浄化対象である油汚染土壌を掘削して山(畝)を作り(盛土を形成し)、これと同時もしくはこの後に、琉球石灰岩(琉球石灰岩砕、琉球石灰岩粉末を含む。)を混合し、さらに必要に応じて栄養塩を添加する。
そして、土壌の微生物浄化には、土壌の含水率を下げ、通気性をよくすることが重要であることから、山(畝)にした油汚染土壌に雨水等が浸透しないように土壌の上からシートを被せる。
なお、シートは、油汚染土壌の攪拌作業時以外は、常時土壌に被せておくことが望ましいが、シートを被せる代わりに、屋根等で油汚染土壌が雨水に曝されない場所で浄化を行うこともできる。
また、浄化処理中の油汚染土壌の通気性向上のため、定期的に油汚染土壌を重機等で攪拌することが望ましいが、攪拌に代えて、前述の屋外試験のように、土壌中に埋設したソイルパイル下部に配管した有孔通気管から吸気し、土壌の通気性を向上させる手段を講じることもできる。
なお、本願発明において「通気」の語は、排気もしくは吸気またはこの両方を意味するものとする。

Claims (2)

  1. 油汚染土壌に対する微生物浄化に際して土壌に混合する浄化促進材が、
    破砕して粒径5mm以下にした琉球石灰岩である
    ことを特徴とする油汚染土壌の浄化促進材。
  2. 油汚染土壌に対して、粒径5mm以下の琉球石灰岩を、重量比10〜30%混合させることを特徴とする油汚染土壌の浄化処理方法。
JP2015060652A 2015-03-24 2015-03-24 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法 Active JP6631945B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015060652A JP6631945B2 (ja) 2015-03-24 2015-03-24 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015060652A JP6631945B2 (ja) 2015-03-24 2015-03-24 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016179435A JP2016179435A (ja) 2016-10-13
JP6631945B2 true JP6631945B2 (ja) 2020-01-15

Family

ID=57131430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015060652A Active JP6631945B2 (ja) 2015-03-24 2015-03-24 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6631945B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109399877A (zh) * 2018-10-31 2019-03-01 中国石油大学(华东) 一种油田含油污泥破碎处理工艺

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3760349B2 (ja) * 2002-10-18 2006-03-29 株式会社植木組 油汚染土壌浄化処理方法及びその設備
JP5155619B2 (ja) * 2007-08-07 2013-03-06 コスモ石油株式会社 土壌及び地下水の浄化促進剤及び浄化処理方法
EP2557129B1 (en) * 2011-08-09 2018-02-28 Omya International AG Surface-treated calcium carbonate for binding and bioremediating hydrocarbon-containing compositions

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016179435A (ja) 2016-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105776506B (zh) 一种Fe/C复合多孔结构材料及其制备方法和应用
Wijesekara et al. Utilization of biowaste for mine spoil rehabilitation
RU2491135C1 (ru) Смесь почвенная шламово-грунтовая (варианты) для рекультивации нарушенных земель и способ рекультивации карьеров и нарушенных земель
CN101858066B (zh) 湖泊底泥内源污染的资源化综合治理方法
CN102757129B (zh) 河道污染底泥原位生态修复方法
Agus et al. The role of soil amendment on tropical post tin mining area in Bangka Island Indonesia for dignified and sustainable environment and life
US20130170911A1 (en) Method of restoring contaminated land
WO2005082553A1 (es) Proceso de estabilizacion quimica-biologica para la remediacion de suelo y recortes contaminados con aceites y derivados del petroleo
CN110454165A (zh) 一种用于石灰石采石场废弃矿山矿坑修复基质及其制备方法和填埋方法
RU2631391C2 (ru) Смеси грунтошламовые для рекультивации нарушенных земель и способ рекультивации земель с использованием смесей грунтошламовых
RU2601973C1 (ru) Способ очистки нефтешламов и замазученного грунта
Khordan et al. Bulk density and aggregate stability assays in percolation columns
RU2520145C1 (ru) Грунт техногенный заторфованный для рекультивации нефтезагрязненных и нарушенных земель
JP6631945B2 (ja) 油汚染土壌の浄化促進材及びこれを用いた浄化処理方法
Farooqi et al. Restoration and preservation of degraded soils for crop production
CN111592419A (zh) 一种用于稀土矿区土壤修复的复合改良剂及其制备方法
CN110294580A (zh) 一种生物种群与人工湿地结合处理水体底泥的方法
RU2431532C1 (ru) Способ обезвреживания нефтезагрязненных земель и нефтешламов
RU2479364C1 (ru) Способ восстановления земель, занятых шламовыми амбарами, образованными в результате нефтегазодобычи
RU2520146C1 (ru) Грунт техногенный полученный путем термической обработки для рекультивации нарушенных земель
RU2602179C1 (ru) Способ переработки нефтешламов и очистки замазученных грунтов
RU2712526C1 (ru) Способ утилизации бытовых и промышленных отходов
EP3707114B1 (en) Method for recultivation of degraded areas
EP3544749B1 (en) Bone meal and/ or meat as additive for environmental remediation of polluted material
Ivanov et al. Biotechnological improvement of construction ground and construction materials

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180322

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180322

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190327

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190913

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190918

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191202

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6631945

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250