JP2008110118A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機において、大型の表示装置による迫力ある画像演出に加え、よりインパクトの強い新たな演出効果を楽しむことのできる遊技機の提供が望まれている。
【解決手段】遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段とを備え、前記可動演出手段は、可動することで音を発する発音体と、この発音体を可動させる発音体可動手段と、前記発音体可動手段を制御する発音体制御手段とを備える構成とした。
【選択図】図17

Description

本発明は、パチンコ遊技機などの遊技機に関する。
従来、代表的な遊技機として、遊技者による発射ハンドルの操作で遊技球を遊技盤の遊技領域に発射させ、遊技領域に植設された多数の遊技釘との衝突を繰り返しながら遊技球を転動流下させつつ遊技領域に設けられた入賞口に遊技球を入賞させることで賞球を獲得するようにしたパチンコ遊技機がある。
また、近年のパチンコ遊技機は、上記遊技盤に、遊技状態に応じた演出画像を表示する液晶表示装置などの表示手段を設けたものが一般的となっており、この表示手段上で、例えばアニメーションや実写画像などを用いて、ストーリー性を有する多彩な演出表示を行い、遊技をより盛り上げるようにしている。
しかし、上記表示手段は、通常、遊技盤に埋設された構成となっており、遊技球を転動させる遊技領域の面積をある程度確保する必要があるために、表示手段の表示面積の大きさはおのずと制限されることになる。したがって、折角の美しい画像などを用いて演出表示を行ったとしても、画像が小さくなってインパクトに欠けるものとなっていた。
そこで、前面側に遊技領域を形成した遊技盤を、その一部又は全部が透光性を有する部材により形成し、この遊技盤の背後に、前記遊技領域と略同一面責を有する大型の液晶表示装置を配設したパチンコ遊技機が提案された。(例えば、特許文献1を参照。)。
特開2006−230644号公報
しかしながら、上述したパチンコ遊技機は、遊技盤の後方に配設した大型の表示手段により迫力ある画像表示は可能であるが、結局のところは画像表示の演出のみに止まっていた。
そこで、市場からは、大型の表示装置による迫力ある画像演出に加え、よりインパクトの強い新たな演出効果を楽しむことのできる遊技機の提供が望まれている。
本発明は、上記課題を解決することのできる遊技機を提供することを目的としている。
請求項1記載の本発明では、遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段とを備え、前記可動演出手段は、可動することで音を発する発音体と、この発音体を可動させる発音体可動手段とを備える遊技機とした。
請求項2記載の本発明では、請求項1記載の遊技機において、前記発音体可動手段を制御する発音体制御手段を備え、この発音体制御手段は、前記遊技領域における所定領域を遊技球が通過したことを契機として前記発音体可動手段を制御し、前記発音体を可動させて発音させることを特徴とする。
請求項3記載の本発明では、請求項1又は2に記載の遊技機において、前記遊技領域は、転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過検出領域が適宜位置に設けられており、前記発音体制御手段は、前記遊技球の通過を検出した前記通過検出領域に応じて、前記発音体からの発音態様を変化させることを特徴とする。
請求項4記載の本発明では、請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機において、前記発音体制御手段は、前記発音体による発音態様を変化させることにより、遊技状態の変化を報知可能としたことを特徴とする。
本発明によれば、表示手段による演出表示に加え、透光性を有する遊技盤の背後における可動演出手段による動きによって、インパクトのある演出が可能となる。特に、遊技機内において、発音体が可動して発音するという従来にない演出表示が可能となり、遊技興趣を向上させることができる。
本実施形態に係る遊技機は、遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段とを備え、前記可動演出手段は、可動することで音を発する発音体と、この発音体を可動させる発音体可動手段とを備える構成としたものである。
すなわち、遊技釘や入賞口などを含む遊技部材が設けられた遊技領域を前面に形成した透明な遊技盤と、例えば液晶表示装置からなり、前記遊技領域と略同等の表示領域を有する大型の表示手段との間に、これも遊技領域と同等の広さを有する演出空間を設け、この演出空間に機械的な動きを伴う可動部材を備えた可動演出手段を配設し、さらに、前記可動演出手段は、可動することで音を発する可動部材としての発音体と、この発音体を可動させる発音体可動手段を備えることにより、透明な遊技盤を透して、表示手段(液晶表示装置)において行なわれる迫力のある演出画像表示ができることに加え、さらに、この表示手段の前方において可動演出手段を構成する発音体が機械的に可動する態様による演出と、この発音体からの発音による音の演出を実行することを可能としている。
本実施形態に係る可動演出手段が備える発音体可動手段は、可動演出手段の背面で行なわれる表示手段(液晶表示装置)の演出画像表示に合せて、又は単独で発音体から発音可能である。
また、発音体は、演出空間において実際に所定の音を発することのできる、例えばベル、太鼓、笛等の楽器として機能するものが望ましく、かかる発音体により発せられる音によって、従来の遊技機の演出とは異なる斬新な音の演出を楽しむことができる。
また、この発音体により発音させる発音体可動手段としては、例えば、モータやソレノイドを好適に用いることができ、発音体を電気的に駆動させることにより、例えば、前述したベル等の楽器として機能させ、所定の音色を発音できる構成とするとよい。
さらに、前記発音体の設置個数は、単体でもかまわないが、複数の発音体を設置することが望ましい。そして、複数の発音体それぞれに音階を持たせることにより、例えば単独で発音させる他、複数の発音体を同時あるいは順次発音させることで、メロディや和音を変化させるなど、発音態様を変化させることができる。
なお、前記発音体の種類は、同じ種類で構成してもよく、同じ種類で構成した場合、前述したように、単体の発音は勿論のこと、和音による発音、又はメロディ等を発音することができる。一方、発音体の種類を異ならせた場合は、異なる種類の音色を組合せることにより、更にバリエーションの多い発音態様を楽しむことができる。
このように、本実施形態によれば、表示手段による演出表示に加え、透光性を有する遊技盤の背後における可動演出手段としての発音体が発する音によって、スピーカ等から発せられる電子音とは異なり、実際の楽器から発せられるかのような自然な音による演出が可能となり、しかも、発音体により、単体の発音から、和音、又は簡単なメロディを演奏させることで、変化に富んだ発音とすることができるため、より多彩な演出を可能として遊技興趣を向上させることができる。
また、本実施形態に係る遊技機は、前記発音体可動手段を制御する発音体制御手段を備え、この発音体制御手段は、前記遊技領域における所定領域を遊技球が通過したことを契機として前記発音体可動手段を制御し、前記発音体を可動させて発音させるようにしている。
つまり、本実施形態においては、遊技領域に発射された遊技球が、遊技領域に予め設置された所定の領域を通過した(所定の領域を備えた入賞口へ入賞した場合を含む)ことを契機として、前記発音体可動手段により発音体に発音させるのである。
このように、発音体の発音契機を、例えば、遊技球が遊技領域に設置された所定の領域を備えた入賞口への入賞とすることにより、遊技者は、前記発音体からの発音させるために、所定の領域を備えた入賞口への遊技球の入賞を狙うという新たな楽しみを得ることができる。
また、他の実施形態として、前記遊技領域に、転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過検出領域を適宜位置に設け、前記発音体制御手段は、前記遊技球の通過を検出した前記通過検出領域に応じて、前記発音体からの発音態様を変化させるようにすることもできる。
つまり、一般に遊技領域には、複数の所定の領域を備えた入賞口が設置されており、例えば、それぞれの入賞口に遊技球が入賞すると、それに対応して前記発音体から発音される発音態様(つまり、発音パターンや音量等)を変化させて発音させるのである。これにより、遊技者は、遊技領域に複数設置されている入賞口毎に、遊技球が入賞することにより、異なる発音態様を楽しむことができる。
また、本実施形態では、前述したように複数の発音体を設置することにより、それぞれ、遊技球が入賞した入賞口に対応した発音体を発音させることもできる。これにより、例えば、複数の発音体が異なる種類の音を発音するようにした場合、遊技領域に発射された遊技球が入賞した入賞口に応じた音を遊技者は楽しむことができ、飽きのこない演出とする事ができる。
また、前記発音体制御手段は、前記発音体による発音態様を変化させることにより、遊技状態の変化を報知可能とすることもできる。
ここで、本実施形態に係る遊技機(例えば、パチンコ遊技機)の遊技状態の変化は、遊技領域に発射した遊技球が所定の入賞口(例えば、始動口)に入賞したことを契機に行なわれることが一般的である。つまり、前記特定の入賞口に遊技球が入賞すると、通常遊技状態において、制御部により特別遊技抽選(所謂、大当たり抽選)が行なわれる、そして、前記特別遊技抽選の抽選結果を受けて、表示手段上で複数の識別情報(例えば0〜9までの数字を示す装飾図柄など)を変動表示させるとともに、所定の演出画像(例えばキャラクタ画像)などを動画にて表示する。さらに、前記特別遊技抽選(所謂、大当たり抽選)の抽選に当選した場合は、前記識別情報が所定の組合せ(例えば、「7−7−7」など)で停止表示され、多量の賞球獲得機会が得られる特別遊技状態(所謂「大当たり遊技状態」)に移行する。
装飾図柄の変動状態の変化について、より具体的に説明すると、例えば、複数の装飾図柄の変動表示から停止表示までが一連で表示される通常の変動状態と、複数の装飾図柄が変動表示された後、全ての装飾図柄が略同時に停止表示されるのではなく、一の装飾図柄を残して他の装飾図柄が同一図柄で停止表示され、暫くは残り一つの装飾図柄が変動中の状態が継続される、所謂「リーチ状態」を伴う変動状態とがある。
この「リーチ状態」では、変動中の一の装飾図柄が、他の停止表示されている装飾図柄と同一図柄で停止表示されば前述の大当たり遊技状態に移行することになるが、通常、変動中の装飾図柄が停止するまでの間、表示手段上では、このリーチ状態に応じた特別の演出表示がなされる。本実施形態では、このように、変動状態が通常の変動状態ではなく、リーチ状態を伴ったり、演出画像が通常の演出表示ではなく特別の演出表示がなされたりする場合についても、遊技状態の変化と見なすものとしている。
したがって、本実施形態によれば、遊技領域に発射した遊技球が所定の入賞口(例えば、始動口)に入賞したことを契機に、前記表示手段において装飾図柄の変動表示がなされると同時に、前記発音体からも所定の音が発音され、そして、遊技状態の変化に伴い、装飾図柄の変動表示がリーチ状態になれば、さらに、変動中の装飾図柄が停止表示されるまでの間に、前記所定の音の発音とは異なる発音態様で発音させるという演出をすることができる。しかも、透明な遊技盤を透して、発音体が可動する様子が視認できることで、演出の面白さがより高められている。
また、上記のように遊技状態の変化に応じて発音体の発音態様を変化させる場合、つまり、遊技状態の変化を報知する場合は、前記発音体制御手段は、前記表示手段において行われる装飾図柄の変動開始又は停止と同期して、前記発音体可動手段に対して発音体からの発音を制御することが望ましい。
さらに、前述した遊技状態が遊技客に有利な多量の賞球獲得機会が得られる特別遊技状態(所謂「大当たり遊技状態」)に移行する場合は、前記発音体制御手段は、前記発音体可動手段による発音体からの発音を、通常の表示手段上の装飾図柄の変動開始又は停止時に発音する発音態様とは異なる特別な発音態様とすることにより、本実施形態における、発音体からの発音は、遊技者の関心を強く喚起することとなる。さらに、遊技者にとって、前記表示手段における装飾図柄の演出とともに、発音体の可動態様及び発音態様を楽しむという新たな演出を加えることができる。
以下、本発明に係る遊技機の好適な実施形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下では遊技機をパチンコ遊技機としている。
[遊技機の構成]
遊技機の概観について図1及び図2を用いて説明する。図1は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す斜視図、図2は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す分解斜視図である。
図1及び図2に示すように、パチンコ遊技機10は、前面に開口12aが形成された本体枠12と、その本体枠12における開口12aの内部に配設される各種の部品と、本体枠12の前方に開閉自在に軸着された扉11とから構成されている。この扉11は、図1に示すように、開口12aを前面から閉鎖するためのものであり、通常閉鎖した状態で遊技が行われる。また、本体枠12の前面には、上皿20、下皿22、発射ハンドル26等が配設されている。
本体枠12の開口12a内部には、画像を表示する表示手段としての液晶表示装置32と、可動部材内蔵ケース31、遊技盤14等が配設されている。なお、遊技盤14、可動部材内蔵ケース31、液晶表示装置32以外の各種の部品(図示せず)については、理解を容易にするために説明を省略する。
遊技盤14は、その全部が透光性を有する板形状の樹脂(透光性を有する部材)によって形成されている。この透光性を有する部材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂など各種の材質が該当する。また、遊技盤14は、その前面側に、発射された遊技球が転動可能な遊技領域15を有している。この遊技領域15は、ガイドレール30に囲まれ、遊技球が転動可能な領域である。また、遊技盤14における遊技領域15には複数の遊技釘13が打ちこまれている。なお、遊技盤14は、その一部が透光性を有する部材で形成されていてもよい。
表示手段の一例である液晶表示装置32は、可動部材内蔵ケース31を挟んで、遊技盤14の背後に設けられている。なお、本実施形態では、遊技盤14の全部を透光性を有する材料で形成しているが、透光性を有する材料が遊技盤14の一部に用いられていてもよく、その場合であれば、液晶表示装置32は、遊技盤14の透光性を有する部材の背後に配置されることになる。
すなわち、この液晶表示装置32は、遊技に関する表示を可能とする表示領域32aを有しており、この表示領域32aは、可動部材内蔵ケース31及び遊技領域15の全部又は一部、あるいは遊技領域外域16の全部又は一部を透して遊技者側から視認可能となって、演出用の演出画像、装飾用の装飾画像等、各種の画像が表示される。
また、本実施形態において、遊技盤14における透光性領域の背後に液晶表示装置32などの表示手段を設けることにより、例えば、遊技釘13の植設領域や役物、装飾部材といった遊技部材を設ける領域を大きくし、レイアウトの自由度も更に大きくすることが可能である。
可動部材内蔵ケース31は、遊技盤14の後方(背面側)に配設されるとともに、液晶表示装置32の前方(前面側)に配設される。つまり、可動部材内蔵ケース31は、遊技盤14と液晶表示装置32によって挟持される。この可動部材内蔵ケース31は、透光性を有した材料で形成されており、内部にパチンコ遊技機10の遊技状態に合せて可動する可動部材27a〜27dが付設されている。
可動部材27a〜27dを可動すると、ハンドベルを模した発音体29a〜29h(図15参照)から所定の音(本実施形態においては、ハンドベルの音)が発音され、発音された音は、伝声管28a〜28h(図15参照)→発音口31b→遊技盤14に設けられた貫通穴である発音口14a→扉11に設けられた貫通穴である発音口11aを通り、外部に出音されることとなる。
遊技盤14の外側となる扉11の所定位置には、発光表示手段としての装飾ランプ133a,133bが配設されており、遊技状態に合わせた所定の発光態様の表示を行う。
また、この扉11には、ガラス板などからなる透光性を有する保護板19が配設されている。この保護板19は、扉11が閉鎖された状態で遊技盤14の前面に対面するように配設されている。また、保護板19の上方位置には、スピーカ46L,46Rが左右に配設されている。
発射ハンドル26は本体枠12に対して回動自在に設けられている。また、発射ハンドル26の裏側には、駆動装置である発射ソレノイド(図示せず)が設けられている。さらに、発射ハンドル26の周縁部には、タッチセンサ(図示せず)が設けられている。このタッチセンサが遊技者により触接されたときに、遊技者により発射ハンドル26が握持されたと検知される。そして、発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときに、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が、発射ハンドル26の回転角度に応じた発射強度で、遊技盤14の遊技領域15に順次発射されてパチンコ遊技が進められることになる。
次に、図3及び図4を参照しながら、パチンコ遊技機10の構成についてさらに詳細に説明する。図3はパチンコ遊技機10の上皿20の上部に設けられた電飾ユニット53の拡大図である。また、図4は本実施形態におけるパチンコ遊技機10の概観を示す正面図である。
図4に示すように、遊技盤14の遊技領域15には、2つのガイドレール30(30a及び30b)、遊技釘13、障害物57、通過ゲート54、羽根部材23が付設された始動口25、開閉自在のシャッタ40を備えた大入賞口39、一般入賞口56a〜56dが設けられている。また、この遊技領域15を透して、可動部材内蔵ケース31に収納された可動部材27a〜27d及び発音体29a〜29h(図15参照)を視認できる構成としている。さらに、遊技領域15の上部には、前述したように、可動部材27a〜27d(図15参照)が可動することにより発音される所定の音を出音する発音口11aが設けられている。
遊技盤14の左側に設けられている2つのガイドレール30は、遊技領域15を区画(画定)する外レール30aと、その外レール30aの内側に配設された内レール30bとから構成される。発射された遊技球は、遊技盤14上に設けられたガイドレール30に案内されて、遊技領域15の上部に移動し、複数の遊技釘13、遊技領域15上に設けられた障害物55、57等との衝突により、その進行方向を変えながら遊技領域15の下方に向かって流下する。
遊技領域15の略中央に設けられた障害物57の下部には、入賞口の一つである始動口25が設けられており、遊技領域15に設置された障害物57や遊技釘13との衝突しながら転動した遊技球がこの始動口25へ入賞すると、後述する特別図柄ゲーム及び大当たり抽選が開始される。すなわち、始動口25は、特別図柄ゲーム及び大当たり抽選の契機となる入賞口である。
また、図3に示すように、電飾ユニット53の中央に配置された表示器ケース37には、特別図柄表示器33が収容されており、この特別図柄表示器33は、7セグメントLED41で構成されている。この7セグメントLED41は、前記始動口25に遊技球が入賞した場合に、点灯・消灯を繰り返す。7セグメントLED41の点灯・消灯によって、“0”から“9”までの10個の数字図柄が、特別図柄として変動表示される。以上のように、特別図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって遊技状態が異なってくるゲームを「特別図柄ゲーム」という。
そして、表示器ケース37の左右両側には、特別図柄保留ランプ34a〜34dが設けられている。この特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合に、変動表示中の特別図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく特別図柄の変動表示の実行を保留する回数(所謂、「特別図柄の保留球数」)を点灯によって表示する。変動表示していた特別図柄が停止表示されると、保留されていた特別図柄の変動表示が開始される。具体的に説明すると、特別図柄保留ランプ34a〜34dは、特別図柄の変動表示の実行が保留された回数に対応して左から順番に点灯され、特別図柄の変動表示が一旦停止表示され、次の保留されていた特別図柄の変動表示が開始されると、それに対応した特別図柄保留ランプは消灯される。なお、特別図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として特別図柄の変動表示は保留される。
また、液晶表示装置32の表示領域32aにおいても、前述した始動口25に遊技球が入賞した場合には、特別図柄の変動表示の開始にあわせて、演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。また、特別図柄に関する変動表示中に遊技球が始動口25へ入賞した場合には、変動表示中の演出用の装飾図柄が停止表示されるまで、始動口25への遊技球の入賞に基づく演出用の装飾図柄の変動表示の実行(開始)が保留される。その後、変動表示していた演出用の装飾図柄が停止表示された場合には、保留されていた演出用の装飾図柄の変動表示が開始される。つまり、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行われる演出用の装飾図柄の変動表示と、特別図柄の変動表示とは、その変動開始及び変動停止は同じタイミングで行なわれることとなる。
本実施形態では、前記特別図柄及び装飾図柄は、共に識別情報として機能するものであり、特別図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとした前記特別図柄ゲームと、特別図柄と同期して行われる装飾図柄の変動表示から停止表示までを単位ゲームとしたゲームとを併せて、「可変表示ゲーム」としている。したがって、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、前記始動口25に遊技球が入賞したことを契機として、可変表示ゲームが行われることになる。
また、遊技領域15の略中央の左側に設けられた通過ゲート54(図4参照)を遊技球が通過すると、特別図柄表示器33の右側に設けられた普通図柄表示器35において、“○”、“×”等の記号で構成された2つの表示用ランプが、交互に点灯・消灯を繰り返すことによって、普通図柄として変動表示される。
さらに、表示器ケース37の下側には、普通図柄保留ランプ50a〜50dが設けられている。この普通図柄保留ランプ50a〜50dは、前述した普通図柄の変動中に、前記通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、点灯又は消灯によって、保留されている普通図柄の変動表示の実行可能な回数(所謂、「普通図柄の保留球数」)を表示する。つまり、普通図柄保留ランプ50a〜50dは、保留された普通図柄の変動表示の実行回数に対応して、左から順番に点灯され、変動が停止表示されると、次の保留されていた普通図柄の変動表示が開始され、それに対応した普通図柄保留ランプは消灯される。なお、普通図柄の変動表示の実行が保留される回数には上限が設定されており、例えば、4回(個)を上限として保留される。
この普通図柄が所定の図柄、例えば“○”として停止表示されたときには、始動口25の左右の両側に設けられている羽根部材(所謂「普通電動役物」)23が閉鎖状態から開放状態となり、始動口25に遊技球が入りやすくなる。また、羽根部材23を開放状態とした後、所定の時間が経過したときには、羽根部材23を閉鎖状態として、始動口25に遊技球が入りにくくなるようにする。以上のように、普通図柄が変動表示された後、停止表示され、その結果によって羽根部材23の開放・閉鎖状態が異なってくるゲームを「普通図柄ゲーム」という。
図4に示すように、始動口25の下部には、大入賞口39が設けられている。この大入賞口39には、その前面側(前方)に開閉自在なシャッタ40が設けられている。このシャッタ40は、特別図柄表示器33において特別図柄として特定の数字図柄が停止表示され、遊技状態が特別遊技状態である大当たり遊技状態に移行された場合は、遊技球を受け入れやすい開放状態となるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れやすい開放状態となる。
一方、シャッタ40の背面側(後方)に設けられた大入賞口39には、V・カウントセンサ102(図5参照)を有する特定領域(図示せず)と、カウントセンサ104(図5参照)を有する一般領域(図示せず)とがあり、それらの領域を遊技球が所定個数(例えば10個)通過するか、又は、所定時間(例えば30秒)が経過するまでシャッタ40が開放状態に駆動される。そして、開放状態において大入賞口39への所定数の遊技球の入賞又は所定時間の経過のいずれかの条件が成立すると、シャッタ40は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態になるように駆動される。その結果、大入賞口39は、遊技球を受け入れ難い閉鎖状態となる。
なお、大入賞口39が遊技球を受け入れやすい状態となっている開放状態から大入賞口39が遊技球を受け入れ難い状態となっている閉鎖状態までの遊技をラウンドゲームという。したがって、シャッタ40は、ラウンドゲーム時に開放し、各ラウンドゲーム間では閉鎖することになる。また、ラウンドゲームは、“1”ラウンド、“2”ラウンド等のラウンド数として計数されるため、ラウンドゲームの1回目を第1ラウンド、2回目を第2ラウンドと呼称する場合がある。
続いて、開放状態から閉鎖状態に駆動されたシャッタ40は、開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、再度開放状態に駆動される。つまり、シャッタ40の開放状態において大入賞口39に受け入れられた遊技球がV・カウントセンサ102を通過したことを条件に、次のラウンドゲームへ継続して進むことができる。なお、第1ラウンドのラウンドゲームから、次のラウンドゲームに継続して進むことができない(最終の)ラウンドゲームが終了するまでの遊技状態を大当たり遊技状態という。すなわち、大当たり遊技状態は遊技者にとって有利な遊技状態である。
また、前述した始動口25、一般入賞口56a〜56d、大入賞口39における特定領域及び一般領域に遊技球が入賞又は通過したときには、それぞれの入賞口の種類に応じて予め設定されている数の遊技球が上皿20又は下皿22に払い出される。
このように、本実施形態に係るパチンコ遊技機10では、一般遊技状態において、大当たり遊技状態へ移行するか否かの大当たり抽選と、特別図柄ゲームとが行われ、抽選結果に基づいて、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄に対応した装飾図柄の組み合わせが液晶表示装置32の表示領域32aに停止表示されるとともに、抽選結果に伴う演出画像についても液晶表示装置32の表示領域32aに表示されることになる。そして、抽選結果に当選すれば、前述した大当たり遊技状態に移行するのである。
このように、本発明における遊技は、始動口25に遊技球が入球したことを契機に、遊技者にとって有利な遊技へ移行するか否かの抽選が行われ、特別図柄表示器33において特別図柄の変動表示が行われ、液晶表示装置32において演出としての装飾図柄の変動表示される可変表示ゲームが実行されるとともに、この可変表示ゲームに伴う所定の演出表示が行われる遊技である。
ここで、本実施形態においては、役物の一例として、大入賞口39の役物が記載されているが、本発明はこれに限定されず、遊技盤上に2つ以上のいかなる数の役物が設けられてもよい。
また、本実施形態では、大当たり遊技状態の実行中において、最初のラウンド数から最もラウンドゲームが継続された場合の最後のラウンドゲームまでのラウンド数(最大継続ラウンド数)は、15ラウンド又は2ラウンドである。なお、大当たり遊技状態の実行中における最大継続ラウンド数は限定されるものではない。例えば、最大継続ラウンド数は、ラウンド数抽選手段(後述するメインCPU66を含む主制御回路60(図5参照))による抽選により、“1”ラウンドから“15”ラウンドまでの間から選択されるなど、任意のラウンド数であってもよい。
なお、本実施形態において、画像を表示する部分として液晶ディスプレイパネルからなる液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、他の態様であってもよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)を含むブラウン管、ドットLED、セグメントLED、EL(Electronic Luminescent)、プラズマ等からなるものであってもよい。また、本実施形態においては、液晶表示装置32とは別に特別図柄表示器33及び普通図柄表示器35を備えるように構成したが、これに限らず、液晶表示装置32に特別図柄及び普通図柄を変動表示させるように構成してもよい。また、変動表示手段として液晶表示装置32を採用したが、これに限らず、別の態様であってもよく、例えば、ドラム、ベルト、リーフ等を変動表示手段として採用してもよい。
ここで、図15及び図16を参照しながら、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の可動部材27a〜27dと、前記可動部材27a〜27dが可動することにより発音する発音体29a〜29hの構成について説明する。図15はパチンコ遊技機10の可動部材内蔵ケース31の正面図、図16は可動部材内蔵ケース31に収納配設された可動体収納ケース27の拡大斜視図である。
遊技盤14の背部に重合状態に設けられた可動部材内蔵ケース31には、図15に示すように、可動部材27a〜27dと発音体29a〜29hを収納した可動体収納ケース27が4個収納配設されている。そして、可動体収納ケース27は、発音体29a〜29hからの音を外部に出音するための伝声管28a〜28hの基端と連結され、さらに、伝声管28a〜28hの終端は、可動部材内蔵ケース31に設けた貫通穴31aに連通連結している。かかる伝声管28a〜28hは、前記貫通穴31aに露出している部分を除いて可動部材内蔵ケース31に内蔵されている。また、発音体29a〜29hは、可動部材27a〜27dに連結された構成としている。
図16(a)に示すように、本実施形態における可動部材27aは人形を模して形成されており、その両手部分にハンドベルを模した発音体29a,29bを連結して、あたかも人形がハンドベルを把持しているように構成している。
また、実際に発音する場合は、可動部材27aに内蔵されたソレノイドを駆動する事で、人形の可動部材27aの両手に把持された発音体29a,29bが上下に可動して、ハンドベルの音を発生させることができる。
図16(b)は、人形の可動部材27aの左手を上下に可動させて、発音体29bからベル音を発音している様子を示している。このとき、発音体29bにより発音されたベル音は、伝声管28bを経由して、前述したように、発音口31bから遊技盤14に設けた発音口14a及び扉11に設けた発音口11aを通ってパチンコ遊技機10の外部へ出音され、遊技者にベル音を聴かせることができる。このように、発音体29a〜29hからの音は、遊技者の耳に近いパチンコ遊技機10の上部位置から外部に出音されるため、騒々しいパチンコホール内であっても遊技者は美しいハンドベルの音色を楽しむことができる。
なお、本実施形態においては、可動することで音を発する発音体29a〜29hとしてハンドベルを模し、又、発音体可動手段として人形を模した可動部材27a〜27dを用いたが、これに限定されるものではない。例えば、発音体としては、可動することにより発音できるものであれば、太鼓や木琴など、種々の楽器を模したものを用いてもよい。さらに、発音体可動手段においても、前述した別形態の発音体から効率よく発音できる形状の可動部材を用いることが望ましい。
[遊技機の電気的構成]
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路を示すブロック図である。
本実施形態におけるパチンコ遊技機10の制御回路は、主に、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200とから構成される。主制御回路60は、遊技の制御を行うものであり、副制御回路200は、遊技の進行に応じた演出の制御(例えば、画像表示制御、音声出音制御、装飾ランプ制御、可動部材制御(本実施形態における発音体29a〜29hの制御)等)を行うものである。
主制御回路60は、図5に示すように、制御手段であるメインCPU66、メインROM(読み出し専用メモリ)68、メインRAM(読み書き可能メモリ)70を備えている。この主制御回路60は、遊技の進行を制御する。
メインCPU66には、メインROM68、メインRAM70等が接続されており、このメインROM68に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。このメインCPU66は、副制御回路200にコマンドを送信して可動部材27a〜27dを駆動させるための可動部材制御手段として機能する他、例えば、特別遊技実行手段や抽選手段として機能するなど、後述する各種の手段として機能することとなる。
メインROM68には、メインCPU66によりパチンコ遊技機10の動作を制御するためのプログラムが記憶されており、その他には、乱数抽選によって大当たり判定をする際に参照される大当たり抽選テーブル(図6参照)等の各種のテーブルが記憶されている。
メインRAM70は、メインCPU66の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。
また、この主制御回路60は、所定の周波数のクロックパルスを生成するリセット用クロックパルス発生回路62、電源投入時においてリセット信号を生成する初期リセット回路64、後述する副制御回路200に対してコマンドを供給するためのシリアル通信用IC72を備えている。また、これらのリセット用クロックパルス発生回路62、初期リセット回路64、シリアル通信用IC72は、メインCPU66に接続されている。なお、このリセット用クロックパルス発生回路62は、後述するシステムタイマ割込処理を実行するために、所定の周期(例えば2ミリ秒)毎にクロックパルスを発生する。尚、このシリアル通信用IC72は、各種のコマンドを副制御回路200(副制御回路200に含まれる各種の手段)へ送信する送信手段に相当する。
また、主制御回路60には、各種の装置が接続されており、例えば、図5に示すように、V・カウントセンサ102、カウントセンサ104、一般入賞球センサ106、108、110、112、通過球センサ114、始動入賞球センサ116、普通電動役物ソレノイド118、大入賞口ソレノイド120、シーソーソレノイド122、バックアップクリアスイッチ124が接続されている。
V・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域に設けられている。このV・カウントセンサ102は、大入賞口39における特定領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
カウントセンサ104は、大入賞口39における特定領域とは異なる一般領域に設けられている。このカウントセンサ104は、大入賞口39における一般領域を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
一般入賞球センサ106、108、110、112は、一般入賞口56a〜56dにそれぞれ設けられている。この一般入賞球センサ106、108、110、112は、各一般入賞口56a〜56dへ遊技球が入賞した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
通過球センサ114は、通過ゲート54に設けられている。この通過球センサ114は、通過ゲート54を遊技球が通過した場合に、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
遊技球検出手段である始動入賞球センサ116は、始動口25に設けられている。始動入賞球センサ116は、始動口25に遊技球が入賞したことを検出して、所定の検知信号を主制御回路60に供給する。
普通電動役物ソレノイド118は、リンク部材(図示せず)を介して羽根部材23に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、羽根部材23を開放状態又は閉鎖状態とする。
大入賞口ソレノイド120は、図4に示すシャッタ40に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シャッタ40を駆動させ、大入賞口39を開放状態又は閉鎖状態とする。
シーソーソレノイド122は、板形状でシャッタ40内部に設けられているシーソー(図示せず)に接続されており、メインCPU66から供給される駆動信号に応じて、シーソーを変位させ、そのシーソーの傾斜を変更する。このシーソーが傾斜された結果、特定領域を通過しやすくなるように又は一般領域を通過しやすくなるように切り替えることとなる。
バックアップクリアスイッチ124は、パチンコ遊技機10に内蔵されており、電断時等におけるバックアップデータを遊技場の管理者の操作に応じてクリアする機能を有する。
また、主制御回路60には、払出・発射制御回路126が接続されている。この払出・発射制御回路126には、遊技球の払出を行なう払出装置128、遊技球の発射を行なう発射装置130、カードユニット150が接続されている。
この払出・発射制御回路126は、主制御回路60から供給される賞球制御コマンド、カードユニット150から供給される貸し球制御信号を受け取り、払出装置128に対して所定の信号を送信することにより、払出装置128に遊技球を払い出させる。また、払出・発射制御回路126は、発射装置130に対して発射信号を供給することにより、遊技球を発射させる制御を行なう。
また、発射装置130には、前述した発射ソレノイド、タッチセンサ等の遊技球を発射させるための装置が備えられている。発射ハンドル26が遊技者によって握持され、かつ、時計回り方向へ回動操作されたときには、その回動角度に応じて発射ソレノイドに電力が供給され、上皿20に貯留された遊技球が発射ソレノイドにより遊技盤14に順次発射される。
さらに、主制御回路60には、ランプ制御回路76が接続されており、このランプ制御回路76は、メインCPU66からの指示に従い、特別図柄保留ランプ34a〜34d、普通図柄保留ランプ50a〜50d、特別図柄表示器33(7セグメントLED41)、普通図柄表示器35(表示用ランプ)等を制御する。
一方、シリアル通信用IC72には、副制御回路200が接続されている。この副制御回路200は、主制御回路60から供給される各種のコマンドに応じて、液晶表示装置32における表示制御、スピーカ46から発生させる音声に関する制御、装飾ランプ133a,133bの制御等を行なう。
なお、本実施形態においては、主制御回路60から副制御回路200に対してコマンドを供給するとともに、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を供給できないように構成したが、これに限らず、副制御回路200から主制御回路60に対して信号を送信できるように構成しても問題ない。
副制御回路200は、可変表示制御手段、音発生制御手段としてのサブCPU206、記憶手段としてのプログラムROM208、ワークRAM210、液晶表示装置32における表示制御を行うための表示制御回路250、スピーカ46R,46Lから発生させる音声に関する制御を行う音声制御回路230、装飾ランプなどのランプ133a,133bの制御を行うランプ制御回路240、本実施形態における発音体可動手段である可動部材27a〜27dの動作制御を行う可動部材制御回路260から構成されている。副制御回路200は、主制御回路60からの指令に応じて遊技の進行に応じた演出を実行する。
サブCPU206には、プログラムROM208、ワークRAM210等が接続されている。サブCPU206は、このプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、各種の処理を実行する機能を有する。特に、サブCPU206は、後述するように、主制御回路60から供給される各種のコマンドに従って、副制御回路200の制御を行う。サブCPU206は、後述する各種の手段として機能することとなる。
プログラムROM208には、サブCPU206によりパチンコ遊技機10の特別図柄の変動表示に関連して実行される液晶表示装置32の画像表示に伴う複数種類の演出画像データや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出画像データ、さらには発音体29a〜29hの発音パターンテーブルなどが記憶されており、その他には、リーチ演出の表示期間を定めたリーチ時間テーブル等各種のテーブルも記憶されている。
ワークRAM210は、サブCPU206の一時記憶領域として種々のフラグや変数の値を記憶する機能を有する。例えば、リーチ演出時間を制御するためのタイマ変数、演出パターンを選択するための演出表示選択用乱数カウンタ等、各種の変数等が位置付けられている。
表示制御回路250は、サブCPU206から供給される、特別図柄の変動表示に関連して実行される演出表示の進行に伴う複数種類の演出パターンや、大当たり遊技中のラウンドゲームに関連して実行される複数種類の演出パターン等の演出画像データ等を、液晶表示装置32に画像を表示させる制御を行うものである。
音声制御回路230は、サブCPU206から供給される音声発生命令に応じて、スピーカ46R,46Lから音声を発生させるものである。
ランプ制御回路240は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、装飾ランプ133a,133bの発光制御を行うものである。
可動部材制御回路260は、サブCPU206から供給されるプログラムROM208に記憶されたプログラムに従って、前記発音パターンテーブルを参照して本実施形態における発音体可動手段である可動部材27a〜27dの動作制御を行うものである。
なお、本実施形態においては、パチンコ遊技機10の制御回路において、遊技制御手段としての主制御回路60と、演出制御手段としての副制御回路200を別々に構成しているが、主制御回路60と副制御回路200とを同じ基板で構成してもかまわない。
なお、本実施形態においては、プログラム、テーブル等を記憶する記憶手段として、主制御回路60ではメインROM68を、副制御回路200ではプログラムROM208を用いるように構成したが、これに限らず、制御手段を備えたコンピュータにより読み取り可能な記憶媒体であれば別態様であってもよく、例えば、ハードディスク装置、CD−ROM及びDVD−ROM、ROMカートリッジ等の記憶媒体に、プログラム、テーブル等が記録されていてもよい。また、これらのプログラムは、予め記録されているものでなくとも、電源投入後にこれらのプログラムをダウンロードし、主制御回路60ではメインRAM70、副制御回路200ではワークRAM210等に記録されるものでもよい。なお、本実施形態においては、メインCPU66の一時記憶領域としてメインRAM70を、サブCPU206の一時記憶領域としてワークRAM210を用いているが、これに限らず、読み書き可能な記憶媒体であればよい。
[遊技機の動作]
ここで、本実施形態におけるパチンコ遊技機10の遊技状態について簡潔に説明する。本実施形態においては、パチンコ遊技機10の遊技状態は、大別して一般遊技状態(大当たりの抽選を行いながら遊技球を消費する、所謂遊技者に不利な状態)と大当たり遊技状態(遊技者にとって短時間で大量の遊技球の獲得が期待できる、所謂遊技者にとって有利な状態)に分かれる。そして、前記一般遊技状態においては、詳細は後述するが、パチンコ遊技機10の遊技状態の変化に応じて、通常モード、確変モードまたは時短モードに分かれる。さらに、前記大当たり遊技状態においては、後述の特別図柄制御処理において抽選された、前記特別図柄表示器33に停止表示される特定の数字図柄により、15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態の、3種類の大当たり遊技状態が決定する。
前記一般遊技状態における確変モード又は時短モードでは、特別図柄及び普通図柄が変動表示を開始して停止表示されるまでの変動時間が、通常モードよりも短く設定され、さらに、前記普通図柄の抽選の結果が“当たり”の場合(つまり、前述した普通図柄表示器35において、表示用ランプが“○”で停止表示された場合)、始動口25に付設された羽根部材23の開放時間が通常モードよりも長く設定される。そのため、始動口25に遊技球が入賞し易くなるので、単位時間当たりの大当たり抽選回数が通常モードに比べて著しく増加かし、かつ始動口25への入賞に対する賞球の払い出しも増加するため、遊技球の目減りが少なく、遊技者にとって有利な状態といえる。
また、前記時短モードは、前記特別図柄の変動回数を所定回数(例えば100回)消化すると、前記一般遊技状態は時短モードから通常モード(パチンコ遊技機10において最も基本的な一般遊技状態)に移行する。一方、前記確変モードにおいては、次の大当たり遊技状態に当選するまで、確変モードは維持される。さらに、確変モードでは、図6の大当たり抽選テーブルに示すように、大当たり抽選の当選確率が通常モードや時短モードよりも高確率に設定されている。
本実施形態における前記3種類の大当たり遊技状態(15R確変大当たり遊技状態、2R確変大当たり遊技状態又は15R通常大当たり遊技状態)は、後述の特別図柄制御処理において、前記大当たり抽選テーブル(図6参照)を参照して、一般遊技状態(通常モード、時短モード又は確変モード)によってそれぞれ異なる抽選確率で抽選される。このとき、大当たり遊技状態に当選すると、前記特別図柄表示器33に停止表示される特別図柄は、15R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“7”の特別図柄が表示され、2R確変大当たり遊技状態の場合は、例えば、“3”の特別図柄が表示される。また、15R通常大当たり遊技状態の場合は、例えば、“5”の特別図柄が表示される。そして、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態の終了後は、前記一般遊技状態は確変モードが設定され、15R通常大当たり遊技状態終了後は、前記一般遊技状態は時短モードが設定される。すなわち、15R確変大当たり遊技状態又は2R確変大当たり遊技状態においては、当該大当たり遊技状態終了後に、一般遊技状態が確変モードに設定されるため、遊技者にとって最も有利な遊技状態といえる。
以下、上述した遊技状態の変化に合わせてパチンコ遊技機10で実行される処理を図7〜図14に示す。
[メイン処理]
最初に、図7に示すように、主制御回路60のメインCPU66は、RAMアクセス許可、バックアップ復帰処理、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する(ステップS11)。そして、詳しくは図9を用いて後述するが、特別図柄ゲームの進行、液晶表示装置32、特別図柄表示器33に表示される特別図柄、装飾図柄に関する特別図柄制御処理を実行する(ステップS12)。そして、詳しくは、図11を用いて後述するが、普通図柄ゲームの進行、普通図柄表示器35に表示される普通図柄に関する普通図柄制御処理を実行する(ステップS13)。このように、メイン処理においては、ステップS11の初期設定処理が終了した後、ステップS12及びステップS13の処理を繰り返し実行することとなる。
[システムタイマ割込処理]
また、メインCPU66は、メイン処理を実行している状態であっても、メイン処理を中断させ、システムタイマ割込処理を実行する場合がある。リセット用クロックパルス発生回路62から所定の周期(例えば2ミリ秒)毎に発生されるクロックパルスに応じて、以下のシステムタイマ割込処理を実行する。このシステムタイマ割込処理について図8を用いて説明する。
最初に、図8に示すように、メインCPU66は、大当たり抽選用乱数値等の各抽選値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS21)。そして、メインCPU66は、始動口25等への遊技球の入賞を検知する入力検出処理を実行する(ステップS22)。この処理においては、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞したことを条件として、遊技球を払出す(賞球する)旨のデータをメインRAM70の所定領域に記憶することとなる。そして、主制御回路60と副制御回路200との同期をとるための待ち時間タイマ、大当たりが発生した際に開放する大入賞口39の開放時間を計測するための大入賞口開放タイマ等、各種のタイマの更新処理を実行する(ステップS23)。そして、この処理が終了するとステップS24へ処理を移す。
ステップS24においては、出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、メインRAM70の所定の領域に記憶されている各種の出力要求に基づいて駆動制御するための信号をソレノイド、モータ等に供給する。すなわち、後述する各処理において、メインCPU66は、各種駆動遊技部材(つまり、パチンコ遊技機10の遊技領域15に配設されており、なおかつ遊技状態に応じて、その形態を変化させる遊技部材)に対する信号出力要求が、メインRAM70の所定領域に記憶された場合は、それに応じた信号を出力する。例えば、始動口25に付設されている羽根部材23を開放又は閉鎖するための普通電動役物ソレノイド118、大入賞口39に付設されているシャッタ40を開放又は閉鎖するための大入賞口ソレノイド121などの各ソレノイドの駆動要求があった場合、制御信号を出力して、各種駆動遊技部材を駆動させる処理を行なう。そして、この処理が終了した場合には、ステップS25に処理を移す。
ステップS25においては、コマンド出力処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、各種のコマンドを副制御回路200に供給する。これらの各種のコマンドとしては、具体的には、デモ表示コマンド、導出表示される特別図柄の種類を示す導出図柄指定コマンド、そして、本実施形態において、発音体29a〜29hに対する発音を指示する発音コマンド等が含まれる。この処理が終了した場合には、ステップS26に処理を移す。
そして、ステップS26の処理において、メインCPU66は、払出装置128に賞球を行わせるための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ送信する等の払出処理を実行する。具体的には、メインCPU66は、各種の入賞口に遊技球が入賞することで予め設定された所定数の賞球払出を行うための賞球制御コマンドを払出・発射制御回路126へ供給する。この処理が終了した場合には、本サブルーチンを終了し、割込発生前のアドレスへ復帰し、メイン処理を実行させる。
[特別図柄制御処理]
図7のステップS12において実行される特別図柄制御処理について図9を用いて説明する。
最初に、ステップS31の処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、特別図柄制御フラグを読み出しステップS32に処理を移す。
ステップS32においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(00)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(00)でない場合には、ステップS34に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(00)の場合には、ステップS33へ処理を移し、特別図柄記憶チェック処理を行う。この特別図柄記憶チェック処理では、詳細は後述するが、特別図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、“大当たり”の抽選、特別図柄の変動開始、特別図柄変動タイマのセット等を行い、特別図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS34においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(01)でない場合には、ステップS40に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(01)の場合には、特別図柄変動時間監視処理を行う。すなわち、ステップS35において、特別図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS36で特別図柄の停止処理を行うとともに、メインRAM70に記憶されている特別図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。さらに、メインCPU66は、一般遊技状態が時短モードであるか判断し、時短モードの場合はメインRAM70に記憶されている時短回数を“1”減少するように記憶更新し、そして、時短回数が“0”(つまり時短モードの終了)になった場合は、一般遊技状態を通常モードにセットして、時短モードを終了させる。
次に、メインCPU66は、ステップS37において特別図柄が大当たりか否かを判断し、大当たりでなければステップS39において、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して処理を終了する。また、特別図柄が大当たりであった場合は、ステップS38の大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、メインCPU66は、特別図柄制御フラグに大入賞口開放待ちを示す値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS40においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(02)でない場合には、ステップS43に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(02)の場合には、大入賞口開放処理を行う。大入賞口開放処理では、まず、メインCPU66は、ステップS41で大入賞口開放待ちタイマがタイムアップ(つまり“0”)かを判断し、タイムアップしていなければ処理を終了する。そしてタイムアップした場合は、ステップS42で大入賞口開放処理を行う。この大入賞口開放処理では、メインCPU66は、まず大入賞口39の開放をセット(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の開放指示を記憶する)し、次に大当たりの種類によって大入賞口開放タイマに大入賞口39の開放時間(例えば、大当たりが15R確変大当たり、又は15R普通大当たりの場合は30秒、2R確変大当たりの場合は1秒)をセットする。そして、特別図柄制御フラグに大入賞口開放監視処理を示す値(03)をセットし処理を終了する。
ステップS43においては、メインCPU66は、特別図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、特別図柄制御フラグが(03)でない場合には、ステップS50に処理を移す。また、特別図柄制御フラグが(03)の場合には、大入賞口開放監視処理を行う。大入賞口開放監視処理では、まずメインCPU66は、ステップS44で大入賞口開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したか、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞したか否かを判断する。そして大入賞口開放タイマのタイムアップ、同時に、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞していなければ処理を終了する。そして入賞口開放タイマのタイムアップ、又は、大入賞口39へ規定の個数の遊技球が入賞のいずれか一方の条件を満たしたことで、ステップS45へ処理を移行する。
ステップS45においては、メインCPU66は、大入賞口閉鎖処理(メインRAM70の所定の領域に、シャッタ40による大入賞口ソレノイド120の閉鎖指示を記憶する)を実行してステップS46へ処理を移す。
ステップS46においては、メインCPU66は、大入賞口開放回数(所謂ラウンド数)をカウントし、規定回数(15R通常大当たり又は15R確変大当たりでは15回、2R確変大当たりでは2回)に達したか否かを判断し、規定回数に達した場合はステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。また、メインCPU66は、大入賞口開放回数が規定回数に達していなかった場合は、ステップS47で、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過したか否かを判断し、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過しなかった場合(V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出しなかった場合)は、ステップS49で特別図柄制御フラグに大当たり終了処理を要求する値(04)をセットし処理を終了する。一方、メインCPU66は、大入賞口39へ入賞した遊技球が所定の特定領域を通過した(つまり、V・カウントセンサ102が遊技球の通過を検出した)場合は、ステップS48へ処理を移す。
ステップS48では、メインCPU66は、大入賞口開放待ち処理を行う。大入賞口開放待ち処理では、特別図柄制御フラグに再度大入賞口39の開放を要求する値(02)をセットし、待ち時間(例えば1秒)を大入賞口開放待ちタイマにセットして処理を終了する。
ステップS50においては、メインCPU66は、大当たり終了処理を行う。大当たり終了処理では、大当たり図柄が15R確変大当たり又は2R確変大当たりの場合は、一般遊技状態を確変モードとし、大当たり図柄が15R通常大当たりの場合には、一般遊技状態を時短モードとして、さらに時短モード中の特別図柄の変動回数の上限(例えば100回)をメインRAM70の所定の領域に記憶する。最後にメインCPU66は、特別図柄制御フラグをクリア(つまり特別図柄記憶チェック処理を要求する値(00)をセットする)して、特別図柄制御処理を終了する。
[特別図柄記憶チェック処理]
図9のステップS33において実行される特別図柄記憶チェック処理について図10を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS61において、特別図柄保留個数が“0”であるか否かを判断し、特別図柄の保留個数が“0”の場合には、ステップS62に処理を移し、特別図柄の保留個数が“0”でない場合(つまり、特別図柄の変動要求がある場合)には、ステップS63に処理を移す。
ステップS62においては、デモ表示処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、デモ表示を行わせるために、副制御回路200にデモ表示コマンドを供給するためのデータを、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これによって、副制御回路200において、客待ち状態(所定の待機状態)となったことを認識することができる。この処理が終了した場合には、特別図柄記憶チェック処理を終了する。
ステップS63においては、メインCPU66は、特別図柄変動時間管理を要求する値(01)を、特別図柄制御フラグにセットし、ステップS64に処理を移す。
ステップS64においては、大当たり抽選処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、一般遊技状態を読み出し、読み出した一般遊技状態に基づいて、大当たりの抽選値が異なる複数の大当たり抽選テーブル(図6参照)から1つの大当たり抽選テーブルを選択する。そして、始動口25へ遊技球が入賞した時に抽出された大当たり抽選用乱数値と、前記選択された大当たり抽選テーブルを参照し、大当たりを抽選(15R確変大当たり、2R確変大当たり、15R通常大当たり又は“はずれ”のうちのいずれかを決定)する。ここで、図6の大当たり抽選テーブルに示すように、通常モード又は時短モードにおける大当たり抽選テーブルと確変モードにおける大当たり抽選テーブルでは、大当たりの抽選値は、通常モード及び時短モードでは7/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)に設定されているのに対し、確変モードでは70/400(15R通常大当たり、15R確変大当たり及び2R確変大当たりの全て大当たり抽選値の合計)と設定されている。つまり、一般遊技状態における異なる遊技状態(通常モード、確変モード、時短モード)に基づいて大当たり抽選テーブルを選択することによって、大当たり遊技状態に移行する確率が異なることとなる。このように、一般遊技状態が確変モードである場合には、大当たり遊技状態に移行する確率は、通常モードや時短モードよりも向上することとなるので、遊技者にとって有利な状態といえる。この処理が終了した場合には、ステップS65に処理を移す。
ステップS65においては、メインCPU66は、大当たりであるか否かの判断処理を行う。この処理において、メインCPU66は、前述したステップS64の大当たり抽選処理における抽選結果が大当たりであった場合には、ステップS66に処理を移し、大当たりでなかった場合には、ステップS67に処理を移す。
ステップS66においては、大当たり図柄である特別図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、ステップS64で決定された大当たりの種類に対応して表示される特別図柄を決定する。例えば、15R確変大当たりに対しては、特別図柄は“7”が決定され、2R確変大当たりに対しては、特別図柄は“3”、又は、15R通常大当たりに対しては、特別図柄は“5”というように、それぞれの大当たりに対応して特別図柄は決定される。そして、決定された特別図柄は、メインRAM70の所定の領域に記憶される。これによって、特別図柄表示器33に、大当たりに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS67においては、はずれ図柄の決定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、はずれ図柄に対応した特別図柄(例えば“7”、“3”、“5”以外の数字)を決定し、メインRAM70の所定領域に記憶する。これによって、特別図柄表示器33に、はずれに対応した特別図柄が導出表示されることとなる。この処理が終了した場合には、ステップS68に処理を移す。
ステップS68では、遊技状態判別処理を行う。この遊技状態判別処理において、メインCPU66は、現在の一般遊技状態が、確変モード又は時短モードであるか否か判断し、確変モードもしくは時短モードの場合は、ステップS70へ処理を移行する。一方、現在の一般遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり、通常モード)と判断した場合は、ステップS69において、通常モードの特別図柄変動時間(例えば10秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS70においては、メインCPU66は、確変モード又は時短モードの特別図柄変動時間(通常モードの特別図柄変動時間より短い時間、例えば5秒)を、特別図柄変動タイマにセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ステップS71へ処理を移行する。
ステップS71においては、メインCPU66は、特別図柄表示器33(図3参照)に対して、変動表示を開始させる要求をメインRAM70の所定の領域に記憶して、ステップS72へ処理を移す。この処理によって、特別図柄表示器33においては、前記ステップS69及びステップS70で特別図柄変動タイマにセットされた変動時間にあわせて、特別図柄の変動表示が行なわれ、所定時間経過後(特別図柄変動タイマがタイムアップした後)前記ステップS66及びステップS67で決定された“大当たり”又は“ハズレ”の特別図柄が停止表示されることとなる。
ステップS72では、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間の決定処理を行う。この処理において、メインCPU66は、ステップS66又はステップS67で記憶された“大当たり”又は“はずれ”のデータ、そしてステップS69又はステップS70で記憶された特別図柄変動時間等のデータに基づき、液晶表示装置32の表示領域32aに演出表示される装飾図柄や演出時間を決定して、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ここで記憶された装飾図柄や演出時間は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に導出図柄指定コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200において、装飾図柄が液晶表示装置32の表示領域32aに導出表示されるとともに、装飾図柄の変動時間も決定される。つまり、特別図柄表示器33で導出表示される特別図柄の変動時間と、液晶表示装置32に導出表示される装飾図柄の変動時間は、同期して行われることとなる。
ステップS73では、可動部材内蔵ケース31の可動部材27a〜27dを可動させて、発音体29a〜29hを発音させるための発音要求処理を行う。この処理において、メインCPU66は、発音体29a〜29hへの発音要求を、メインRAM70の所定の領域に記憶する。そして、ここで記憶された発音要求は、図8のステップS25のコマンド出力処理により、主制御回路60のメインCPU66から副制御回路200のサブCPU206に発音コマンドとして供給される。これによって、副制御回路200における、後述の可動部材制御処理(図14参照)において、発音体29a〜29hを発音させる制御処理が実行されることとなる。
[普通図柄制御処理]
図7のステップS13において実行されるサブルーチンについて図11を用いて説明する。
最初に、メインCPU66は、ステップS101において、普通図柄制御フラグをロードする。この処理において、メインCPU66は、普通図柄制御フラグを読み出す。この処理が終了した場合には、ステップS102に処理を移す。
ステップS102においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが普通図柄記憶チェック要求を示す値(00)であるか否か判断し、普通図柄制御フラグが(00)でない場合はステップS104へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(00)の場合は、ステップ103の普通図柄記憶チェック処理を行う。この普通図柄記憶チェック処理では、詳しくは図12を用いて説明するが、メインCPU66は、普通図柄の保留個数を調べ、保留個数がある場合に、普通図柄の当り判定、普通図柄の変動開始、普通図柄の変動タイマのセット等を行い、普通図柄制御フラグに次のステップの処理要求である(01)をセットして処理を終了する。
ステップS104においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(01)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(01)でない場合は、ステップS107へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(01)である場合は、ステップS105において、普通図柄変動タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断し、タイムアップしていなかった場合は処理を終了する。一方、普通図柄変動タイマがタイムアップした場合は、メインCPU66は、ステップS106において、普通図柄停止処理を行なう。この普通図柄停止処理においては、メインCPU66は、普通図柄表示器35に対して変動を停止する要求をセットし、メインRAM70の所定の領域に記憶する。これにより、普通図柄表示器35において、前記普通図柄記憶チェック処理で判定された、普通図柄の“当り”又は“はずれ”の判定結果が表示されることとなる。この処理が終了すると、メインRAM70の所定の領域に記憶されている普通図柄保留個数を“1”減少するように記憶更新する。そして、普通図柄制御フラグに(02)をセットして処理を終了する。
ステップS107においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(02)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(02)でない場合は、ステップS111へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(02)であった場合は、ステップS108へ処理を移し、普通図柄が当りか否かを判断する。そして、メインCPU66は、普通図柄が当りであると判断した場合は、ステップS109の普通電役開放処理に処理を移す。一方、メインCPU66は、普通図柄が当りではないと判断すると、ステップS110において、普通図柄制御フラグに普通図柄記憶チェックを要求する値(00)をセットして処理を終了する。
ステップS109における普通電動役物開放処理では、メインCPU66は、普通電動役物の羽根部材23の開放処理(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の開放を記憶する)を行う。さらに遊技台の遊技状態に合わせて、普通電動役物の羽根部材23の開放時間(例えば、遊技状態が確変モード又は時短モードの場合は3秒、通常モードの場合は0.2秒)を普通電動役物開放タイマにセットし、普通図柄制御フラグに(03)をセットして処理を終了する。
ステップS111においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグが(03)であるか否かを判断し、普通図柄制御フラグが(03)でない場合は、ステップS114へ処理を移す。また、普通図柄制御フラグが(03)であった場合は、ステップS112へ処理を移し、普通電動役物開放タイマがタイムアップ(つまり“0”)したかを判断する。そして、普通電動役物開放タイマがタイムアップしていない場合は処理を終了する。一方、普通電動役物開放タイマがタイムアップしたと判断した場合は、ステップS113の普通電動役物閉鎖処理において、普通電動役物である羽根部材23を閉鎖状態(メインRAM70の所定の領域に普通電動役物の閉鎖を記憶する)にさせる。そして普通図柄制御フラグに(04)をセットして処理を終了する。
ステップS114においては、メインCPU66は、普通図柄制御フラグをクリア(つまり普通図柄の記憶チェックを要求する値“00”をセット)して処理を終了する。
[普通図柄記憶チェック処理]
図11のステップS103において実行されるサブルーチンについて図12を用いて説明する。
最初に、ステップS121において、メインCPU66は、普通図柄保留個数が“0”であるか否かの判断を行い、普通図柄保留個数が“0”であると判断した場合には、普通図柄記憶チェック処理を終了する。尚、この普通図柄保留個数はメインRAM70の所定の領域に記憶され、通過ゲート54を遊技球が通過したことを検出した場合に、所定個数(例えば“4”)を上限として“1”増加して記憶更新され、普通図柄ゲームにおける普通図柄の可変表示が終了したときには、“1”減算して記憶更新される。一方、メインCPU66は、普通図柄の保留個数が“0”でないと判断した場合には、ステップS122において、普通図柄制御フラグに普通図柄変動タイマ監視要求の値“01”をセットし、ステップS123へ処理を移す。
ステップS123においては、普通図柄当り判定処理を実行する。この処理において、メインCPU66は、普通図柄始動領域通過時に(通過ゲート54を遊技球が通過することによって)抽出された普通図柄当り判定用乱数値と、メインROM68に記憶されている普通図柄当り判定値とを参照する。そして、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致する場合には、当り図柄(例えば、“○”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。一方、メインCPU66は、参照した結果、普通図柄当り判定用乱数値が普通図柄当り判定値と一致しない場合には、はずれ図柄(例えば、“×”図柄)を示すデータをメインRAM70の所定の領域に記憶する。このように記憶された当り図柄、はずれ図柄は、普通図柄表示器35に導出普通図柄指定コマンドとして供給される。これによって、普通図柄表示器35は、普通図柄の変動表示(例えば“○”、“×”図柄を交互に点滅させる)を開始する。この後、ステップS124に処理を移す。
ステップS124においては、メインCPU66は、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであるか否かを判断し、一般遊技状態が確変モード又は時短モードであった場合は、ステップS126において、メインCPU66は、通常モードより短い普通図柄変動停止時間(例えば5秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。一方、遊技状態が確変モード又は時短モードでない(つまり通常モード)場合は、ステップS125において、メインCPU66は、確変モード又は時短モードより長い普通図柄変動停止時間(例えば30秒)を、普通図柄変動タイマにセットして処理を終了する。
[副制御回路メイン処理]
一方、副制御回路200は、副制御回路メイン処理を実行することとなる。この副制御回路メイン処理について図13を用いて説明する。尚、この副制御回路メイン処理は、電源が投入されたときに開始される処理である。
最初に、ステップS201において、サブCPU206は、RAMアクセス許可、作業領域を初期化等の初期設定処理を実行する。つまり、サブCPU206は、電源が投入されたことに基づいて、遊技を正常に行わせるための所定の初期設定を行うこととなる。尚、本実施形態においては、ステップS201を実行するサブCPU206は、初期設定手段の一例に相当する。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
ステップS202において、サブCPU206は、乱数更新処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、ワークRAM210の所定領域に位置付けられた各種の乱数値を更新する。この処理が終了した場合には、ステップS203に処理を移す。
ステップS203において、サブCPU206は、コマンド解析処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から送られてきたコマンドを解析し、その解析したコマンドに応じた処理を実行することとなる。この処理が終了した場合には、ステップS204に処理を移す。
ステップS204において、サブCPU206は、表示制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの導出図柄指定コマンドを受信した場合に、その導出図柄指定コマンドに応じた装飾図柄等の画像表示制御を、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて行うこととなる。
そして、サブCPU206は、スピーカ46から発生させる音の制御を行う音声制御処理(ステップS205)、各種のランプ133a,133bの発光制御を行うランプ制御処理を実行する(ステップS206)。
ステップS207において、サブCPU206は、可動部材制御処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記コマンド解析処理において、主制御回路60のメインCPU66からの発音コマンドを受信した場合に、パチンコ遊技機10の遊技状態に合せて、発音体29a〜29hを発音させるために、可動部材27a〜27dを可動する制御を行なう。この処理が終了した場合には、ステップS202に処理を移す。
このように、副制御回路メイン処理においては、ステップS201の初期設定処理が終了した後、ステップS202からステップS207の処理を繰り返し実行することとなる。
[可動部材制御処理]
ここで、本実施形態において、前述した副制御回路メイン処理(図13参照)のステップS207で実行される可動部材制御処理について図14を用いて説明する。
最初に、ステップS300において、サブCPU206は、可動部材27a〜27dが動作中(つまり、既に所定のパターンでの可動動作実行中)であるか否かを判断し、動作中でない場合は、ステップS303へ処理を移す。一方、動作中の場合は、サブCPU206は、ステップS301において、可動部材動作監視タイマがタイムアップ(つまり“0”)か否かを判断し、タイムアップしていない場合は処理を終了する。また、タイムアップした場合は、サブCPU206は、ステップS302において、可動部材動作終了処理を実行して、本サブルーチンを終了する。この可動部材動作終了処理では、サブCPU206は、可動部材制御回路260(図5参照)に対して指示した、可動部材27a〜27dの動作パターンや動作指示をリセット(つまり、初期状態)して、可動部材27a〜27dを次の動作指示に備えた待機状態とする。
ステップS303において、サブCPU206は、主制御回路60のメインCPU66から、可動部材27a〜27dの動作要求があるか否かを判断し、動作要求がない場合は処理を終了する。一方、動作要求があった場合は、ステップS304へ処理を移す。このステップ303において参照される可動部材27a〜27dの動作要求は、主制御回路60から“発音コマンド”が副制御回路200へ送信された場合に、副制御回路メイン処理(図13参照)のコマンド解析処理(ステップS203)において、可動部材27a〜27dの動作要求としてワークRAM210の所定の領域に記憶されたものである。
ステップS304において、サブCPU206は、可動部材27a〜27dの可動パターン決定処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、本実施形態における、パチンコ遊技機10の遊技状態に合せて、発音体29a〜29hを発音させるための、可動部材27a〜27dの可動パターンや可動タイミングを決定する。この処理が終了した場合には、ステップS305に処理を移す。
ステップS305において、サブCPU206は、可動パターンの出力処理を実行する。この処理において、サブCPU206は、前記可動パターン決定処理において決定された可動パターンや可動タイミングを可動部材制御回路260(図5参照)へ出力する。この処理が終了した場合には、ステップS306に処理を移す。
ステップS306において、サブCPU206は、可動パターンに応じた可動部材動作監視タイマをセットする。この処理において、サブCPU206は、パチンコ遊技機10の遊技状態に合せて、可動部材27a〜27dの動作を許可する時間を設定し、ワークRAM210の所定の領域に記憶する。ここで設定された可動部材動作監視タイマは、本サブルーチンのステップS300において参照されることとなる。そして、この処理が終了すると本サブルーチンを終了する。
ここで、本実施形態における発音パターンを、図17及び図18を用いて説明する。図17及び図18は、パチンコ遊技機10の液晶表示装置32で演出される装飾図柄93の変動停止態様に対応して実行される発音パターンの一例である。
また、本実施形態においては、可動部材内蔵ケース31内には、ハンドベルを模した8個の発音体29a〜29h(図15参照)が設けられており、それぞれに異なる音階が割り付けられている。例えば、発音体29aには“ド”、発音体29bには“レ”の音階というように異なる8個の音階を発音するできる構成としている。そして、本実施形態における発音パターンは、発音体単体の音階を発音させたり、複数の発音体を同時に可動させて和音を発音させたりすることができ、さらに、複数の発音体を順番に発音させてメロディを演奏することができる。
まず、図17を用いて、本実施形態の一例を説明する。図17(a)に示すように、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、変動表示されている三つの装飾図柄93のうち、二つの装飾図柄93が同じ数字図柄で停止した状態(所謂、リーチ状態の表示)が発生すると、発音体29fが可動して、“ラ”の音階のハンドベルの音が発音口11aから出音される。
そして、変動表示されている三つの装飾図柄93が、同じ数字図柄で停止(所謂、大当たり遊技状態の確定表示)すると、発音体29a、発音体29c及び発音体29eが同時に可動して、図17(b)に示すように、“ド”、“ミ”、“ソ”の音階(所謂、和音)のベル音が発音口11aから出音される。
次に、図18を用いて、本実施形態のさらなる一例を説明する。
パチンコ遊技機10の液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、装飾図柄93の変動表示が開始されると、発音体29a〜29hの発音が開始され、所定のメロディを演奏開始する。そして、図18(a)及び図18(b)に示すように、表示領域32aにおける、装飾図柄93の変動停止の進行に合せて、所定の音が発音され、図18(c)に示すように、最終的に装飾図柄93が変動停止するまで、発音体29a〜29hの発音による演奏は継続される。
このように、本実施形態においては、液晶表示装置32の表示領域32aにおいて、変動表示されている三つの装飾図柄の変動停止と連動して、発音体29a〜29hを発音させることにより、遊技者にとって、液晶表示装置32で実行される画像演出と合せた新たな演出を提供することになる。
特に、装飾図柄の変動がリーチになるなど、遊技状態の変化に応じて発音することで、遊技状態の変化を、あたかも楽器(ここではハンドベル)の美しい音によって報知することが可能となる。
ところで、遊技状態の変化については、例えば、大当たり遊技状態に決定した場合、あるいは、ラウンド遊技の終了や、新たなラウンド遊技の開始など、いかなるものでもよく、その遊技の変化を、発音体29a〜29hからの音で報知することが可能である。
なお、本実施形態においては、複数の発音パターンを設けて、パチンコ遊技機10の液晶表示装置32で実行される装飾図柄の変動停止に合せて出音する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発音パターンや発音の契機は適宜変更可能である。
また、上述した例では、主制御回路60及ぶ副制御回路200が協働して、発音体29a〜29hからの発音により遊技状態の変化を報知するものとしたが、遊技領域15における所定領域を遊技球が通過した場合に発音させることもできる。例えば、始動口25を所定領域として定めれば、この始動口25に遊技球が入賞する度に、ベル音を聴くことが可能となる。この場合、単発の音でもよいし、上述してきたように、和音やメロディを奏でるようにしてもよい。
また、遊技領域15に、転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過検出領域を適宜位置に設け、前記副制御部200は、遊技球の通過を検出した前記通過検出領域に応じて発音体29a〜29hからの発音態様を変化させるようにすることもできる。
すなわち、上述してきたように、複数の発音体29a〜29hの各々と、複数の通過検出領域とを1対1に対応付けておき、遊技球が各過検出領域を通過する度に対応する発音体から発音させるのである。このとき、発音体の種類を異ならせておけば、遊技球の通過する位置によって音色などが変わり、これまでにない斬新な演出効果が得られる。なお、数の通過検出領域を、複数の入賞口(始動口25及び一般入賞口56a〜56d)に対応させてもよく、遊技球が入賞する度に発音させるようにしてもよい。
このように、発音体29a〜29hを発音させるために可動部材27a〜27dが駆動する契機として、遊技領域15における所定領域や、適宜位置に設けた通過検出領域を遊技球が通過した場合とすれば、音によって、遊技領域15のいかなる領域を遊技球が通過したかの判別も可能となり、パチンコ遊技機10としての新たな面白みが生じる。
なお、上述してきた本実施形態では、発音体として8個の音階が定められたハンドベルを模したベル体を用い、それを動作させて発音する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、発音体としては、太鼓、カスタネット等の打楽器を用いてもよいし、さらに、楽器に限らず可動させることで発音するものであればそれを用いても構わない。また、発音体の設置数についても適宜決定して構わない。
また、本実施形態においては、複数の発音パターンを設けて、パチンコ遊技機10の液晶表示装置32で実行される装飾図柄の変動停止に合せて出音する構成としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発音パターンや発音の契機は適宜変更可能である。
なお、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
以上の実施形態により、以下の遊技機が実現される。
すなわち、遊技球を転動させることのできる遊技領域15を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤14と、遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域(例えば、表示領域32a)を有し、前記遊技盤14の背後に配設され、当該遊技盤14を透して視認可能な表示手段(例えば、液晶表示装置32)と、この表示手段と前記遊技盤14との間に形成された演出空間と、この演出空間内に配設した可動演出手段とを備え、前記可動演出手段は、可動することで音を発する発音体29a〜29hと、この発音体29a〜29hを可動させる発音体可動手段(例えば、可動部材27a〜27d及びソレノイドなど)とを備える遊技機。
前記発音体可動手段を制御する発音体制御手段(例えば、副制御回路200のサブCPU206)を備え、この発音体制御手段は、前記遊技領域15における所定領域(例えば、始動口25など)を遊技球が通過したことを契機として前記発音体可動手段を制御し、前記発音体を可動させて発音させる遊技機。
前記遊技領域15は、転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過検出領域(例えば、始動口25及び一般入賞口56a〜56dなど)が適宜位置に設けられており、前記発音体制御手段は、前記遊技球の通過を検出した前記通過検出領域に応じて、前記発音体からの発音態様を変化させる遊技機。
前記発音体制御手段は、前記発音体29a〜29hによる発音態様を変化させることにより、遊技状態の変化(例えば、装飾図柄がリーチ状態になるなど)を報知可能とした遊技機。
本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す分解斜視図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される電飾ユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における概観を示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において構成される主制御回路及び副制御回路を示すブロック図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において参照される各種判定テーブルである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機において実行される制御処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における可動部材内蔵ケースを示す正面図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における可動部材の動作を示す拡大図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における発音体の発音態様を示す図である。 本発明の一実施形態のパチンコ遊技機における発音体の発音態様を示す図である。
符号の説明
11a 発音口
14 遊技盤
14a 発音口
15 遊技領域
27 可動体収納ケース
27a,27b,27c,27d 可動部材
28a,28b,28c,28d,28e,28f,28g,28h 伝声管
29a,29b,29c,29d,29e,29f,29g,29h 発音体
31 可動部材内蔵ケース
31b 発音口
32 液晶表示装置
60 主制御回路
200 副制御回路

Claims (4)

  1. 遊技球を転動させることのできる遊技領域を有し、一部又は全部が透光性を有する部材により形成された遊技盤と、
    遊技状態に応じた演出画像を表示する演出画像表示領域を有し、前記遊技盤の背後に配設され、当該遊技盤を透して視認可能な表示手段と、
    この表示手段と前記遊技盤との間に形成された演出空間と、
    この演出空間内に配設した可動演出手段と、
    を備え、
    前記可動演出手段は、
    可動することで音を発する発音体と、
    この発音体を可動させる発音体可動手段と、
    を備えることを特徴とする遊技機。
  2. 前記発音体可動手段を制御する発音体制御手段を備え、
    この発音体制御手段は、前記遊技領域における所定領域を遊技球が通過したことを契機として前記発音体可動手段を制御し、前記発音体を可動させて発音させることを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 前記遊技領域は、転動する遊技球の通過を検出可能な複数の通過検出領域が適宜位置に設けられており、
    前記発音体制御手段は、前記遊技球の通過を検出した前記通過検出領域に応じて、前記発音体からの発音態様を変化させることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記発音体制御手段は、
    前記発音体による発音態様を変化させることにより、遊技状態の変化を報知可能としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の遊技機。
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