JP2008108381A - 光記録媒体用多層構造体、その製造方法及び多層光記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光記録用の感光材料を含む光記録層と感光材料を含まない非記録層の交互積層体を延伸処理する工程を含む方法で得られた光記録媒体用多層構造体、並びに(1)光記録用の感光材料を含む光記録層と感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、及び前記交互積層体を延伸処理する工程を含む、及び(2)光記録用の感光材料を含む光記録層とエネルギー硬化型感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、前記交互積層体を延伸処理する工程、及び延伸処理された交互積層体にエネルギーを印加し、前記接着剤層を硬化させる工程を含む、光記録媒体用多層構造体の製造方法である。
【選択図】図2
Description
しかしながら、このような多層光記録法を行うための多層光記録媒体においては、従来より、多層記録・再生時に層間でデータのクロストークが発生するという問題があった。このようなクロストーク対策としては、各光記録層の層間距離を大きくすることが考えられるが、この場合、記録密度の低下が避けられない上、記録の読み書きに用いる光が途中で吸収されるために、光記録層の数が制限されるのを免れないという問題が生じる。
そこで、前記クロストークを低減させるために、例えば、2層以上の記録層を備えた光記録媒体であって、前記2層以上の記録層の層間の一部あるいは全てには、記録光によって光情報が記録されない材料からなる非記録層が介在してなる光記録媒体(例えば、特許文献1参照)、あるいは光記録機能を有する高分子層と、スペーサ高分子層とが交互に積層されてなる高分子積層体(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
しかしながら、このような積層構造のものは、通常各層をスピンコート法によって形成し、積層する方法が用いられている。しかしながら、スピンコート法による積層方法では、たがいの層が溶媒に侵されないようにする必要があり、したがって、感光材料、マトリクス材料及び中間に介在させる非記録層に用いる材料の選定に大きな制約があった。
また、スピンコート法による光記録媒体の作製においては、大面積化が困難であり、生産性も低い上、各層及び層全体の厚み精度が低いなどの問題があった。
そこで、このような問題を解決する手段として、感光材料を含有する光記録層と感圧接着剤層が積層されたシート材料を順次積層して、多層構造体を得る方法が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
この多層構造体を有する多層光記録媒体は、各層及び全体の厚み精度が高く、かつ大面積化が可能であるものの、該多層構造体を作製する際の積層工程において、十分な粘着力の確保や、シート強度の確保のために、各層の厚みを十分に薄くできない。例えば、実施例1における光記録層の厚みは約1.5μmであり、感圧接着剤層の厚みは、光記録層との接着性を確保するために約8.0μmである。したがって、この多層構造体を用いて得られる多層光記録媒体は、光記録層間が広く、十分な記録密度が得られにくいという問題があり、各層の厚みが十分に薄い光記録媒体用多層構造体の開発が要望されていた。
すなわち、本発明は、
[1]光記録用の感光材料を含む光記録層と感光材料を含まない非記録層の交互積層体を延伸処理する工程を含む方法で得られたことを特徴とする光記録媒体用多層構造体、
[2]非記録層が感圧接着剤層である上記[1]項に記載の光記録媒体用多層構造体、
[3]延伸処理後の光記録層の厚みが0.01μm以上0.5μm未満であり、かつ感圧接着剤層の厚みが0.5μm以上5μm未満である上記[2]項に記載の光記録媒体用多層構造体、
[4]感圧接着剤層がエネルギー硬化型感圧接着剤層であり、延伸処理後、さらにエネルギーを印加し、該接着剤層を硬化させてなる上記[2]項に記載の光記録媒体用多層構造体、
[5]エネルギー印加後の光記録層の厚みが0.01μm以上0.5μm未満であり、かつ硬化接着剤層の厚みが0.5μm以上5μm未満である上記[4]項に記載の光記録媒体用多層構造体、
[6]延伸処理が一軸又は二軸延伸処理であって、縦方向の延伸倍率が1〜10倍、横方向の延伸倍率が1〜10倍であり、かつ縦方向の延伸倍率×横方向の延伸倍率が2〜25倍である上記[1]〜[5]項のいずれかに記載の光記録媒体用多層構造体、
[7]延伸処理が二軸延伸処理である上記[6]項に記載の光記録媒体用多層構造体、
[8]光記録用の感光材料を含む光記録層と感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、及び前記交互積層体を延伸処理する工程を含むことを特徴とする光記録媒体用多層構造体の製造方法、
[9]光記録用の感光材料を含む光記録層とエネルギー硬化型感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、前記交互積層体を延伸処理する工程、及び延伸処理された交互積層体にエネルギーを印加し、前記接着剤層を硬化させる工程を含むことを特徴とする光記録媒体用多層構造体の製造方法、及び
[10]上記[1]〜[7]項のいずれかに記載の光記録媒体用多層構造体を有することを特徴とする多層光記録媒体、
を提供するものである。
本発明の多層構造体における光記録層を構成する材料については、感光材料(光反応性成分)を含むものであればよく、特に制限されず、従来光記録媒体における光記録層の構成材料として知られている材料の中から任意のものを適宜選択して用いることができる。このような材料としては、例えば感光材料を単独で製膜したものやマトリクスを構成する材料に感光材料を含ませたものを挙げることができる。
前記マトリクスを構成する材料は、無機材料であっても有機材料であってもよいが、当該交互積層体の製造の簡便さや、材料の選択肢の多さなどの点から、有機系の高分子材料が好ましい。この高分子材料はホモポリマーであってもコポリマーであってもよく、そのモノマーの種類、分子量、重合形態などについては特に制限はない。
一方、感光材料は、前記のマトリクスに対して、主鎖あるいは側鎖成分として化学結合したものであってもよいし、単にマトリクス中に分散あるいは溶解していてもよい。この感光材料としては特に制限はないが、多光子吸収性材料が好ましく用いられる。多光子吸収性材料としては、例えばアゾ基やC=C基、C=N基含有化合物のように、光によって異性化反応を起こす材料、(メタ)アクリレート化合物のように、光によって重合反応を起こす材料、スピロピラン類、スピロオキサジン類、フルギド類、ジアリールエテン類、ジイソインドリルエテン類などの有機フォトクロミック材料、あるいは、フタロシアニン色素、スクワリック酸色素、アゾ色素、ペリレン色素、チアピリリウム色素、キナクリドン色素、アズレニウム色素、アントラキノン色素、フラーレン誘導体、カルバゾール誘導体、ジハロアンスレンジオン、エピインドリジオン、トリハロピラスレンジオン、テトラハロチオインジゴ、ベンゾチアゾール誘導体、オキサゾール誘導体、ヒドラゾン誘導体、キノリン誘導体、フルオレノン誘導体等の光導電性有機化合物からなる有機フォトリフラクティブ材料などを用いることができる。これらの中で、有機フォトクロミック材料が好ましい。
本発明における交互積層体においては、前記光記録層の延伸処理前の厚さについては特に制限はないが、通常0.5〜5μm程度、好ましくは0.5〜3μmである。
前記(1)の感圧接着剤層を構成する感圧接着剤としては、交互構造体を作製する際の貼り合わせ温度において感圧接着性を有しており、かつ光記録層に対して接着性を有するものが用いられる。このような感圧接着剤としては、光学用途の面からアクリル系感圧接着剤が好ましい。
このアクリル系感圧接着剤としては、例えば(メタ)アクリル酸エステル共重合体及び架橋剤を含むものを用いることができる。
上記(メタ)アクリル酸エステル系共重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、活性水素をもつ官能基を有するモノマーと、所望により用いられる他のモノマーとの共重合体を好ましく挙げることができる。
ここで、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルの例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
一方、活性水素をもつ官能基を有する単量体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モノメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、モノエチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのモノアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸などのエチレン性不飽和カルボン酸などが挙げられる。これらの単量体は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、所望により用いられる他の単量体の例としては酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのオレフィン類;塩化ビニル、ビニリデンクロリドなどのハロゲン化オレフィン類;スチレン、α−メチルスチレンなどのスチレン系単量体;ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどのジエン系単量体;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのニトリル系単量体;アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどのアクリルアミド類などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、上記重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定したポリスチレン換算の値である。
本発明においては、この(メタ)アクリル酸エステル系共重合体は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、前記感圧接着剤層の延伸処理前の厚みについては特に制限はないが、通常5〜30μm程度、好ましくは5〜20μmである。
このような厚みであれば、光記録層との接着状態が良好となり、延伸後の光記録層からの剥離も生じにくい。
一方、前記(2)のエネルギー硬化型感圧接着剤層を構成する接着剤は、エネルギー硬化型であって、交互積層体を作製する際の貼り合わせ温度において粘着性を有し、光記録層に対して接着性を有すると共に、交互積層体を延伸処理後、熱や光などのエネルギーを印加することにより硬化して硬さが増し、得られる多層構造体を押し跡が付きにくいものにする機能を有している。
このようなエネルギー硬化型感圧接着剤としては、前記機能を有し、かつ光学用途に用い得るものであればよく、特に制限されず、従来公知のエネルギー硬化型感圧接着剤の中から、適宜選択して用いることができる。
このようなエネルギー硬化型感圧接着剤としては、例えば熱硬化型及びエネルギー線硬化型の接着剤を用いることができる。また、エネルギー硬化型感圧接着剤には、アクリル系、シリコーン系、ゴム系などがあるが、本発明においては、光学用途の面から、エネルギー硬化型アクリル系感圧接着剤が好適である。エネルギー線としては、紫外線や電子線を挙げることができる。
前記エネルギー硬化型感圧アクリル系接着剤としては、例えば、(a)粘着性アクリル系重合体とエネルギー硬化型重合性オリゴマー及び/又は重合性モノマーと所望により重合開始剤を含む接着剤、(b)側鎖に重合性二重結合を有するエネルギー硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体(以下、「エネルギー硬化型共重合体」ということがある。)と所望により重合開始剤を含む接着剤などを挙げることができる。
前記(a)の接着剤において、粘着性アクリル系重合体としては、エステル部分のアルキル基の炭素数が1〜20の(メタ)アクリル酸エステルと、所望により用いられる活性水素をもつ官能基を有する単量体及び他の単量体との共重合体を好ましく挙げることができる。
これらについては、前記(1)の感圧接着剤層を構成するアクリル系感圧接着剤の説明において示したとおりである。
また、エネルギー硬化型重合性オリゴマーとしては、例えばポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ウレタンアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、シリコーンアクリレート系などが挙げられる。
この重合性オリゴマーは、1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、アゾ系化合物としては、2,2'−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−(カルバモイルアゾ)イソブチロニトリル、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどが挙げられる。
これらの重合開始剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
次に、前記(b)の接着剤において、側鎖に重合性二重結合を有するエネルギー硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体としては、例えば前述の(a)の接着剤において説明した粘着性アクリル系重合体のポリマー鎖に−COOH、−NCO、エポキシ基、−OH、−NH2などの活性点を導入し、この活性点と重合性二重結合を有する化合物を反応させて、該粘着性アクリル系重合体の側鎖に重合性二重結合を有するエネルギー硬化型官能基を導入してなるものを挙げることができる。
粘着性アクリル系重合体に前記活性点を導入するには、該粘着性アクリル系重合体を製造する際に、−COOH、−NCO、エポキシ基、−OH、−NH2などの官能基と、重合性二重結合とを有する単量体又はオリゴマーを反応系に共存させればよい。
具体的には、前述の(a)の接着剤において説明した粘着性アクリル系重合体を製造する際に、−COOH基を導入する場合には(メタ)アクリル酸などを、−NCO基を導入する場合には、(メタ)アクリロキシエチルイソシアネートなどを、エポキシ基を導入する場合には、グリシジル(メタ)アクリレートなどを、−OH基を導入する場合には、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレートなどを、−NH2基を導入する場合には、N−メチル(メタ)アクリルアミドなどを用いればよい。
このようにして、粘着性アクリル系重合体の側鎖に、前記活性点を介して重合性二重結合を有するエネルギー硬化型官能基が導入されてなる粘着性アクリル系重合体が得られる。
また、所望により用いられる重合開始剤としては、このエネルギー硬化型感圧接着剤が熱硬化型である場合には、前述の(a)の接着剤の説明において例示した有機過酸化物やアゾ系化合物を用いることができる。一方、このエネルギー硬化型感圧接着剤がエネルギー線硬化型であって、エネルギー線として紫外線を用いる場合には、前述の(a)の接着剤の説明において例示した光重合開始剤を用いることができる。
前記の(a)及び(b)のエネルギー硬化型感圧接着剤においては、本発明の効果が損なわれない範囲で、所望により、架橋剤、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、軟化剤、充填剤などを添加することができる。
前記架橋剤としては、例えばポリイソシアネート化合物、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、ジアルデヒド類、メチロールポリマー、アジリジン系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩などが挙げられるが、金属キレート化合物が好ましく用いられる。
ここで、ポリイソシアネート化合物の例としては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネートなど、及びそれらのビウレット体、イソシアヌレート体、さらにはエチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、ヒマシ油などの低分子活性水素含有化合物との反応物であるアダクト体などを挙げることができる。また、金属キレート化合物としては、アルミキレート化合物などを挙げることができる。これらの架橋剤は1種を単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明の多層構造体は、前述の光記録層と非記録層(感圧接着剤層又はエネルギー硬化型感圧接着剤層)の交互積層体を延伸処理し、前記非記録層がエネルギー硬化型感圧接着剤層である場合には、さらにエネルギーを印加して、該エネルギー硬化型感圧接着剤層を硬化させることにより、得られたものである。なお、交互積層体の作製方法、各層の積層数、延伸処理方法及びエネルギー印加方法については、後述の本発明の多層構造体の製造方法において説明する。
非記録層が感圧接着剤層である場合には、延伸処理後の光記録層の厚みは、通常0.01μm以上0.5μm未満、好ましくは0.05〜0.4μmであり、感圧接着剤層の厚みは、通常0.5μm以上5μm未満、好ましくは1〜4.5μmである。
また、非記録層がエネルギー硬化型感圧接着剤層である場合には、エネルギー印加後の光記録層の厚みは、通常0.01μm以上0.5μm未満、好ましくは0.05〜0.4μmであり、硬化接着剤層の厚みは、通常0.5μm以上5μm未満、好ましくは1〜4.5μmである。また、延伸処理後あるいはエネルギー印加後の光記録層及び非記録層の厚み精度は、それぞれ平均厚さの±0.1μm以内及び±1μm以内が好ましい。
延伸処理は、一軸及び二軸延伸処理のいずれであってもよく、縦方向の延伸倍率が1〜10倍、横方向の延伸倍率が1〜10倍であり、かつ縦方向の延伸倍率×横方向の延伸倍率が2〜25倍であることが好ましい。
一軸延伸処理よりも二軸延伸処理の方が得られる多層構造体の機械的強度や光学特性の観点から好ましく、特に縦横等倍の二軸延伸処理が好ましい。
多層構造体の面内位相差は、多層光記録媒体のデータ読みとりの信頼性の点から、好ましくは50nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。
次に、本発明の多層構造体の製造方法について説明する。
この製造方法には2つの態様がある。すなわち、第1の態様は、感光材料を含む光記録層と感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、及び前記交互積層体を延伸処理する工程を含むことを特徴とする多層構造体の製造方法(製造方法1)であり、第2の態様は、感光材料を含む光記録層とエネルギー硬化型接着剤層の交互積層体を作製する工程、前記交互積層体を延伸処理する工程、及び延伸処理された交互積層体にエネルギーを印加し、前記接着剤層を硬化させる工程を含むことを特徴とする多層構造体の製造方法(製造方法2)である。
まず、製造方法1について説明する。
この製造方法1においては、交互積層体は下記のようにして作製することができる。
図1は、当該2層シートの1例の構成を示す断面図であって、2層シート10は、光記録層1と感圧接着剤層2とが積層されており、そして光記録層1及び感圧接着剤層2のそれぞれの外側表面に剥離フィルムI3及び剥離フィルムII4が積層されている。
当該2層シートにおいて、光記録層と感圧接着剤層の外側に積層される剥離フィルムI及びIIとしては、特に制限はないが、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム、及びこれらのポリオレフィンフィルムやポリエチレンテレフタレートなどのポリエステルフィルム並びにグラシン紙、コート紙、ポリオレフィンラミネート紙などの紙にシリコーン樹脂などの剥離剤を塗布して剥離剤層を設けたものなどが挙げられる。これらの剥離フィルムI、IIは同じものであっても異なっていてもよい。また、これらの剥離フィルムI、IIの厚さについては特に制限はないが、通常20〜150μm程度である。
まず、剥離フィルムIの剥離性を有する面上に、光記録層形成材料を適当な濃度で含む塗工液を、公知の塗布手段、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより、乾燥塗膜の厚さが所定の厚さになるように塗布、乾燥して光記録層を形成させ、光記録層と剥離フィルムIとの積層体を作製する。
一方、剥離フィルムIIの剥離剤層上に、(メタ)アクリル酸エステル共重合体及び架橋剤を含む適当な濃度の塗工液(アクリル系感圧接着剤)を、公知の方法、例えばナイフコート法、ロールコート法、バーコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより、乾燥塗膜の厚さが所定の厚さになるように塗布、乾燥して感圧接着剤層を形成させる。
次に、この感圧接着剤層面に、前記で作製した、光記録層と剥離フィルムIとの積層体を、その光記録層が接するように設置し、ゴムロールなどで圧着することにより、図1に示す構成の2層シートが得られる。
このようにして得られた2層シートは、以下に示す交互積層体の製造材料として好適に用いられる。
次に、当該交互積層体は、前記2層シートを用いて形成されてなる、光記録層と感圧接着剤層とが交互に積層した構造体であり、該光記録層と感圧接着剤層それぞれの積層数は特に制限はないが、通常2〜200層程度、好ましくは3〜100層である。1層では十分な記録密度が得られず、200層を超えると延伸処理が困難になったり、各層での光の吸収や層間での光の反射などによって情報の書き込みや読み込みに不具合を生じる可能性がある。また該光記録層と感圧接着剤層の延伸処理前の全積層厚さは、通常10μm〜2000μm程度、好ましくは20μm〜1000μm、さらに好ましくは50μm〜500μmである。
図2は、当該交互積層体の構成の1例を示す断面図であり、交互積層体20は、感圧接着剤層6が設けられたポリメチルメタクリレートフィルムなどの基材フィルム5の該感圧接着剤層6上に、光記録層及び感圧接着剤層が交互に多層積層されて、光記録層1−1、感圧接着剤層2−1、光記録層1−2、感圧接着剤層2−2、光記録層1−3、感圧接着剤層2−3、・・・・・・光記録層1−n、感圧接着剤層2−nが設けられ、さらに最上層にポリメチルメタクリレートフィルムなどの透明フィルム7が設けられた構造を有する。
この場合、基材フィルム5上に設けられる感圧接着剤層6は、2層シートの感圧接着剤層を構成している感圧接着剤と同じものであっても異なっていてもよい。
図3は、当該交互積層体の構成の別の例を示す断面図であり、交互積層体30は、ポリメチルメタクリレートフィルムなどの基材フィルム5上に、感圧接着剤層と光記録層が交互に多層積層されて、感圧接着剤層2−1、光記録層1−1、感圧接着剤層2−2、光記録層1−2、感圧接着剤層2−3、光記録層1−3、・・・・・・感圧接着剤層2−n、光記録層1−nが設けられ、さらに最上層に透明フィルム7が設けられた構造を有する。
このような構造の交互積層体30は、例えば前記図1の2層シート10から、剥離フィルムII4を剥がし、露出した感圧接着剤層2(図3では感圧接着剤層2−1)と、基材フィルム5が対面するようにして、両者を接合させる。次いで、この積層体から、剥離フィルムI3を剥離して光記録層1−1を露出させ、この光記録層1−1と、別の2層シート10から、剥離フィルムII4を剥がして露出した感圧接着剤層2(図3では、感圧接着剤層2−2)とが対面するようにして両者を接合させる。以下同様の手順で順次積層を繰り返すことにより、光記録層がn層積層されたのち、剥離フィルムI3を剥がし、透明フィルム7を貼付することにより、交互積層体30が得られる。
前記基材フィルム5及び透明フィルム7の厚さに特に制限はないが、通常5〜100μm程度、好ましくは5〜30μmである。また、前記基材フィルム5及び透明フィルム7の素材としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン類などが挙げられる。
この延伸処理は、通常50〜250℃程度、好ましくは100〜200℃で行われ、熱固定温度は、通常100〜300℃程度、好ましくは150〜250℃である。延伸倍率については、前述で説明したとおりである。
このようにして、交互積層体を延伸処理することにより、得られた本発明の多層構造体においては、光記録層の厚みは0.01μm以上0.5μm未満であり、感圧接着剤層の厚みは0.5μm以上5μm未満であることが好ましい。
次に、製造方法2について説明する。
この製造方法2においては、非記録層を構成する材料として、エネルギー硬化型感圧接着剤が用いられる。まず、前記製造方法1において、感圧接着剤の代りに、エネルギー硬化型感圧接着剤を用いる以外は、製造方法1と同様にして、光記録層とエネルギー硬化型感圧接着剤層(未硬化)とが積層され、各層のそれぞれの外側表面に剥離フィルムI及び剥離フィルムIIが積層された2層シートを作製する(図1参照)。
次いで、このようにして作製した2層シートを用い、製造方法1と同様にして、交互積層体を作製したのち(図2及び図3を参照)、延伸処理を行う。
次に、延伸処理された交互積層体にエネルギーを印加して、エネルギー硬化型感圧接着剤層を硬化させることにより、本発明の多層構造体を製造する。
前記エネルギーの印加は、前記の延伸処理された交互積層体を熱処理するか、あるいは該交互積層体にエネルギー線を照射することにより、行われる。
前記交互積層体を熱処理して、接着剤層を硬化させる場合、通常50〜200℃、好ましくは70〜150℃の温度にて1〜60分間程度熱処理が行われる。一方、該交互積層体にエネルギー線を照射して、接着剤層を硬化させる場合、エネルギー線としては、通常紫外線又は電子線が用いられる。紫外線は、高圧水銀ランプ、フュージョンHランプ、キセノンランプなどで得られ、一方、電子線は電子線加速器などによって得られる。このエネルギー線の中では、特に紫外線が好適である。紫外線を照射する場合、その照射光量としては、交互積層体の積層数により異なるが、通常100〜5000mJ/cm2程度である。
これまで、多層光記録媒体の作製において用いられてきたスピンコート法による積層方法では、たがいの層が溶媒に侵されないようにする必要があり、したがって、感光材料、マトリクス材料及び中間に介在させる非記録層に用いる材料の選定に大きな制約があった。しかし、本発明のように2層シートを用いて、前述のように多層構造体を作製する場合には、このような問題がないため、目的に応じた材料選定が可能である。
また、スピンコート法による光記録媒体の作製においては、大面積化が困難であり、生産性も低いが、本発明のように2層シートを用いることにより、ロール状態での光記録媒体の作製が可能となり、生産性が高く、かつ形状の制限も少ない。
また、非記録層として、エネルギー印加による硬度の高い硬化接着剤層を有する多層構造体を用いることにより、得られる多層光記録媒体は押し跡が付きにくく、情報の記録や読み出しに不具合が生じるのを抑制することができる。
本発明はまた、前記の光記録媒体用多層構造体を有する多層光記録媒体をも提供する。
本発明の多層光記録媒体における情報の記録・再生方法については特に制限はなく、多層光記録媒体における情報の記録・再生方法として従来公知の方法の中から、適宜選択して用いることができる。
なお、各例における各層の厚みは、以下に示す方法に従って、測定した。
<各層の厚み測定方法>
交互積層体及び多層構造体を、それぞれ4枚作製し、それぞれの中央部3cm×3cmの領域から任意の5ヶ所を採取し試料とした(合計各20点)。ライカ社製「クライオミクロトーム」を用いて、切削温度−40℃で厚さ方向に切削した試料の断面を走査型電子顕微鏡[日本FEI社製、商品名「Quanta 200FEG」]を用いて、5.0kVの加速電圧で観察して光記録層と非記録層の厚みを、それぞれ20点測定し、それぞれの平均値を厚みとした。
<面内位相差の測定方法>
多層構造体の面内位相差を、位相差測定装置[王子計測機器社製、商品名「KOBRA−WR」]を用いて測定した。
(1)光記録層の形成
マトリクスとしてポリメチルメタクリレート[アルドリッチ社製、重量平均分子量約100万]50g、感光材料としてフォトクロミック材料であるcis−1,2−ジシアノ−1,2−ビス(2,4,5−トリメチル−3−チエニル)エテン50g、溶媒として酢酸エチル450gとトルエン450gを混合し、固形分濃度10質量%の塗工液を調製した。
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材に、シリコーン変性アルキド樹脂からなる剥離層を設けてなる剥離フィルム[リンテック(株)製、商品名「SP−PET38X」]の該剥離層面に、前記塗工液をキャストし、90℃で1分間乾燥させた。
(2)非記録層(感圧接着剤層)の形成
n−ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(組成質量比94/6、重量平均分子量約120万)の酢酸エチル溶液(固形分濃度20質量%)100gに、アルミキレート系架橋剤[綜研化学社製、商品名「M−5A」、固形分濃度5質量%]4gを加えて均一になるまで撹拌し、塗工液(感圧接着剤)を調製した。
次いで、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材にシリコーン剥離層を設けてなる剥離フィルム[リンテック(株)製、商品名「SP−PET502010」]の該剥離層面に、前記塗工液をキャストし、90℃で1分間乾燥させた。
(3)2層シートの作製
前記(2)で形成された非記録層(感圧接着剤層)面と、前記(1)で形成された光記録層とを合わせて2本のゴムロールで圧着し、光記録層と非記録層が積層された前記図1に示す2層シートを作製した。
(4)交互積層体の作製
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材にシリコーン剥離層を設けてなる剥離フィルム[リンテック(株)製、商品名「SP−PET502010」]の該剥離層面に、ポリメチルメタクリレート樹脂[アルドリッチ社製、重量平均分子量約100万]をトルエン/酢酸エチル混合溶媒中(質量比50/50)に溶解したものを、ナイフコーターを用いてキャストし、90℃で1分間乾燥して厚さ約20μmのポリメチルメタクリレート(PMMA)からなる基材フィルムを形成した。
次いで、この基材フィルム面と、前記(2)で形成した非記録層(感圧接着剤層)とを合わせて2本のゴムロールで圧着し、基材フィルム上に非記録層を形成した。
次に、この非記録層上の剥離フィルムを剥がし、露出した非記録層面に、前記(3)で作製した2層シートから、光記録層側の剥離フィルムを剥がした光記録層面を合わせて貼り合わせたのち、非記録層側の剥離フィルムを剥がし、非記録層面を露出させ、上記と同様の作業を繰り返し行った。光記録層の総数が5層となったところで、別途用意した厚さ20μmのPMMAからなる透明フィルムが設けられた厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムからなる剥離フィルムを、該透明フィルムが非記録層に接するように貼り合わせ、最後に、PMMA(基材フィルム及び透明フィルム)上の剥離フィルムを剥がして、図2に示す交互積層体を作製した。
交互積層体における光記録層の厚みは、0.99μm、ばらつきは±0.09μm、非記録層(感圧接着剤層)の厚みは10.8μm、ばらつきは±1.0μmであった。
(5)延伸処理
前記(4)で作製した交互積層体を、5cm×5cmの大きさに裁断し、フィルム延伸機[(株)柴山科学器械製作所製、機種名「SS−60型」]を用いて、縦2倍、横2倍の延伸処理を行い、多層構造体を作製した。延伸処理は、裁断された交互積層体をチャックに取り付けたのち、150℃で10分間保持し、その後150℃に保ったまま19.5m/minの速度で縦横同時延伸を行い、さらに160℃で1分間熱固定することにより、行った。
延伸処理後の多層構造体における非記録層(感圧接着剤層)及び光記録層の厚みは、測定点数20の平均で、それぞれ4.1μm、ばらつき±0.40μm及び0.17μm、ばらつき±0.02μmであった。また、面内位相差は1.6nmであり、光記録材料として十分に使用できるものであった。
実施例2
(1)光記録層の形成
塗工液のキャスト量を変更した以外は、実施例1(1)と同様にして光記録層を形成した。
(2)エネルギー線硬化型感圧接着剤層の形成
n−ブチルアクリレート/アクリル酸共重合体(組成質量比80/20)を固形分濃度で30質量%含む酢酸エチル溶液に、2−メタクリロキシエチルイソシアネートを、上記共重合体中のアクリル酸成分100当量に対し、30当量になるように添加し、窒素雰囲気下で48時間反応させて、エネルギー硬化型官能基であるメタクリロイル基の平均側鎖導入率が9.2モル%、重量平均分子量が約85万であるエネルギー硬化型共重合体の溶液を得た。
このエネルギー硬化型共重合体溶液の固形分100質量部に対し、光重合開始剤としてオリゴ[2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−プロペニル)フェニル]プロパン][Lamberti spa社製、商品名「ESCURE KIP150」]3.0質量部と、架橋剤としてアルミキレート系架橋剤[綜研化学社製、商品名「M−5A」、固形分濃度5質量%]2.0質量部とを加え、エネルギー線硬化型感圧接着剤塗工液を調製した。
次いで、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面にシリコーン剥離層を設けてなる剥離フィルム[リンテック(株)製、商品名「SP−PET502010」]の該剥離層面に、上記塗工液をナイフコーターにて塗布し、90℃で1分間加熱乾燥して、エネルギー線硬化型感圧接着剤層を形成した。
(3)2層シートの作製
実施例1(2)と同様にして、前記(2)で形成されたエネルギー線硬化型感圧接着剤層面と、前記(1)で形成された光記録層とを合わせて2本のゴムロールで圧着し、光記録層とエネルギー線硬化型感圧接着剤層が積層された2層シートを作製した。
(4)交互積層体の作製
実施例1(4)において、感圧接着剤層の代わりに、エネルギー線硬化型感圧接着剤層を用いた以外は、実施例1(4)と同様にして交互積層体を作製した。この交互積層体における光記録層の厚みは2.10μm、ばらつきは±0.20μm、エネルギー線硬化型感圧接着剤層の厚みは8.0μm、ばらつきは±0.80μmであった。
(5)延伸処理
前記(4)で作製した交互積層体について、実施例1(5)と同様にして二軸延伸処理を行った。
(6)紫外線照射
高圧水銀ランプを用いて、1000mJ/cm2の光量を、前記(5)で得られ延伸処理交互積層体の両面から各1回ずつ照射し、エネルギー線硬化型感圧接着剤層を硬化させることにより、多層構造体を作製した。
この多層構造体における硬化感圧接着剤層(非記録層)及び光記録層の厚みは、測定点数20の平均で、それぞれ2.98μm、ばらつき±0.30μm及び0.36μm、ばらつき±0.04μmであった。また、面内位相差は1.5nmであった。
2、2−1、2−2、2−3、2−n、6 感圧接着剤層又はエネルギー硬化型感圧接着剤層
3 剥離フィルムI
4 剥離フィルムII
5 基材フィルム
7 透明フィルム
10 2層シート
20、30 交互積層体
Claims (10)
- 光記録用の感光材料を含む光記録層と感光材料を含まない非記録層の交互積層体を延伸処理する工程を含む方法で得られたことを特徴とする光記録媒体用多層構造体。
- 非記録層が感圧接着剤層である請求項1に記載の光記録媒体用多層構造体。
- 延伸処理後の光記録層の厚みが0.01μm以上0.5μm未満であり、かつ感圧接着剤層の厚みが0.5μm以上5μm未満である請求項2に記載の光記録媒体用多層構造体。
- 感圧接着剤層がエネルギー硬化型感圧接着剤層であり、延伸処理後、さらにエネルギーを印加し、該接着剤層を硬化させてなる請求項2に記載の光記録媒体用多層構造体。
- エネルギー印加後の光記録層の厚みが0.01μm以上0.5μm未満であり、かつ硬化接着剤層の厚みが0.5μm以上5μm未満である請求項4に記載の光記録媒体用多層構造体。
- 延伸処理が一軸又は二軸延伸処理であって、縦方向の延伸倍率が1〜10倍、横方向の延伸倍率が1〜10倍であり、かつ縦方向の延伸倍率×横方向の延伸倍率が2〜25倍である請求項1〜5のいずれかに記載の光記録媒体用多層構造体。
- 延伸処理が二軸延伸処理である請求項6に記載の光記録媒体用多層構造体。
- 光記録用の感光材料を含む光記録層と感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、及び前記交互積層体を延伸処理する工程を含むことを特徴とする光記録媒体用多層構造体の製造方法。
- 光記録用の感光材料を含む光記録層とエネルギー硬化型感圧接着剤層の交互積層体を作製する工程、前記交互積層体を延伸処理する工程、及び延伸処理された交互積層体にエネルギーを印加し、前記接着剤層を硬化させる工程を含むことを特徴とする光記録媒体用多層構造体の製造方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の光記録媒体用多層構造体を有することを特徴とする多層光記録媒体。
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