JP2008107432A - 偏光板およびそれを用いた画像表示装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 薄型化が可能であり、偏光子とハードコート層の密着性が高く、前記ハードコート層のハードコート性が高い偏光板を提供する。
【解決手段】 偏光子11の少なくとも一方の面に、熱硬化性樹脂から形成された介在層12を直接積層し、前記介在層12の上に、熱硬化性または光硬化性の樹脂から形成されたハードコード層13を直接積層する。前記介在層12を介して前記ハードコート層13を前記偏光子11に積層することで、前記ハードコート層13と前記偏光子11との密着性が高まり、かつ前記ハードコート層13のハードコート性も高い。また、前記ハードコート層13は、保護層としても機能するため、従来のように、偏光子11の両側に、厚みが厚いTACフィルム等の保護層を設ける必要がない。これに加え、前記ハードコート層13は厚みを薄くすることが可能であるから、薄型化が可能である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、偏光板およびそれを用いた画像表示装置に関する。
各種画像表示装置の一つに液晶ディスプレイ(LCD)がある。LCDは、液晶分子の電気光学特性を利用して、文字や画像等を表示する装置である。通常、LCDは、液晶セルと、液晶セルの両側に配置された2枚の偏光板とを備える。前記偏光板は、偏光子の両側に接着剤で保護フィルムが貼着されているという構成が一般的である。前記保護フィルムとしては、従来から、トリアセチルセルロース(TAC)フィルムが広く用いられている。TACフィルム用の接着剤としては、TACフィルムの親水性が高いため、水系接着剤が好ましく、例えば、ポリビニルアルコール水溶液にメラミン系等の架橋剤を混合したポリビニルアルコール系接着剤が使用されている。また、前記偏光板にハードコート(高硬度化)処理が施される場合がある。前記ハードコート処理は、TACフィルムの上に、光硬化性樹脂を用いてハードコート層を形成することにより実施される。前記ハードコート処理は、前記偏光子の両側のTACフィルムのうちの片側のTACフィルムに施されるのが一般的である。
従来の偏光板において、外部の湿気から偏光子を保護するために、TACフィルムの厚みを40μm以上にしているのに加え、前記ハードコート層の厚みが数μm〜20μm程度であるため、従来の偏光板は、薄型化の要請に対応することが困難であった。
薄型化に対応した偏光板として、TACフィルムを省略して、光重合性樹脂から形成された樹脂層を偏光板に直接積層した偏光板が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この偏光板では、偏光子と前記ハードコート層との密着性が悪く、かつ前記ハードコート層のハードコート性が十分とはいえない。
特開2005−10329号公報
そこで、本発明は、薄型化が可能であり、偏光子とハードコート層の密着性が高く、前記ハードコート層のハードコート性が高い偏光板およびそれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に、熱硬化性樹脂から形成された介在層が直接積層され、前記介在層の上に、熱硬化性または光硬化性の樹脂から形成されたハードコード層が直接積層されているという構成である。
本発明の画像表示装置は、偏光板を搭載した画像表示装置であって、前記偏光板が、前記本発明の偏光板であることを特徴とする。
上述のように、本発明の偏光板では、前記介在層を介して前記ハードコート層が前記偏光子に積層されている。このため、本発明の偏光板では、前記ハードコート層と前記偏光子との密着性が高く、かつ前記ハードコート層のハードコート性も高い。また、前記ハードコート層は、保護層としても機能するため、本発明の偏光板では、従来のように、偏光子の両側に、厚みが厚いTACフィルム等の保護層を設ける必要がない。これに加え、前記ハードコート層は厚みを薄くすることが可能であるから、本発明の偏光板は、薄型化が可能である。したがって、本発明の偏光板を搭載した画像表示装置においても薄型化が可能である。
本発明の偏光板において、前記介在層が、紫外線吸収剤を含むことが好ましい。
本発明の偏光板において、前記介在層の形成材料である前記熱硬化性樹脂が、ウレタン系樹脂を含み、前記ハードコート層の形成材料である熱硬化性または光硬化性の樹脂が、ウレタン系樹脂を含むことが好ましい。
前記の場合、前記介在層の形成材料である熱硬化性樹脂に含まれる前記ウレタン系樹脂が、変性ウレタン樹脂であることが好ましい。前記変性ウレタン樹脂は、溶剤系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性シラノール基含有ポリカーボネートウレタン樹脂および水系熱硬化性カーボネートウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも一つの樹脂を含むことが好ましい。前記「溶剤系」とは、樹脂成分が溶剤に溶解若しくは分散しているタイプのものを意味し、前記「水系」とは、樹脂成分が水に溶解若しくは分散しているタイプのものを意味する。
前記の場合、前記ハードコート層の形成材料である熱硬化性または光硬化性の樹脂は、下記(A)、(B)、および(C)成分を含む無溶剤型光硬化性組成物を含むことが好ましい。
(A)多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの少なくとも一方
(B)光硬化性プレポリマー
(C)光重合開始剤
前記(A)成分の多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーは、下記の一般式(I)で表されるモノマーであることが好ましい。
Figure 2008107432
前記一般式(I)において、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ、独立して、水素原子、アクリロイル基またはメタクリロイル基であり、R、R、R、R、RおよびRにおいて、少なくとも4個は、アクリロイル基またはメタクリロイル基である。
前記(B)成分の光硬化性プレポリマーは、ポリウレタンアクリレートおよびポリウレタンメタクリレートの少なくとも一方であることが好ましい。
さらに、前記無溶剤型光硬化性組成物は、下記の(D)成分を含むことが好ましい。
(D)反応性希釈剤
本発明の偏光板において、前記介在層および前記ハードコート層の各層の厚みは、5〜25μmの範囲であることが好ましい。
本発明の偏光板において、前記偏光子は、ヨウ素およびポリビニルアルコール系樹脂を含むことが好ましい。
本発明の偏光板の製造方法は、例えば、下記の(A)および(B)の工程を含む製造方法である。前記製造方法において、さらに、下記の(C)工程を含んでいてもよい。本発明の製造方法の好ましい態様や条件は、本発明の偏光板と同様である。ただし、本発明の偏光板は、前記製造方法以外の方法で製造してもよい。
(A) 偏光子の少なくとも一方の面に、熱硬化性樹脂を含む塗工液を直接塗工して塗工膜を形成し、前記塗工膜を加熱処理して硬化させて介在層を形成する工程。
(B) 前記介在層の上に、前記熱硬化性または光硬化性の樹脂を含む塗工液を塗工して塗工膜を形成し、前記塗工膜を光照射処理または加熱処理して硬化させてハードコート層を形成する工程。
(C) 前記偏光子の他方の面に、接着剤層若しくは粘着剤層を介して保護層を積層する工程。
以下、本発明を詳しく説明する。
〔A.本発明の偏光板〕
前述のように、本発明の偏光板は、偏光子の少なくとも一方の面に、熱硬化性樹脂から形成された介在層が直接積層され、前記介在層の上に、熱硬化性または光硬化性の樹脂から形成されたハードコード層が直接積層されているという構成である。本発明において、前記介在層および前記ハードコート層は、前記偏光子の片面に形成してもよいし、前記偏光子の両面に形成してもよい。本発明において、前記「直接積層される」とは、接着剤層、粘着剤層等の別の層や部材等を介さずに、前記偏光子と前記介在層が直接接した状態で積層されること、および、前記介在層および前記ハードコート層が直接接した状態で積層されることを意味する。本発明において、前記偏光板の平面形状は、例えば、矩形であり、正方形であってもよいし、長方形であってもよいが、好ましくは長方形である。したがって、本発明において、前記偏光子、前記介在層、前記ハードコート層の各構成部材の形状は、矩形であることが好ましく、正方形であってもよいし、長方形であってもよいし、好ましくは偏光板の平面形状に合わせた長方形である。
図1の断面図に、本発明の偏光板の一例の構成を示す。なお、同図において、本発明の偏光板の構成を分かりやすくするために、各構成部材の大きさおよび比率は、実際と異なっており、その他の構成図(図2〜図4)も同様である。同図に示すように、本例の偏光板100では、偏光子11の一方の面(同図において上側の面)の上に、介在層12が直接積層され、前記介在層12の上に、ハードコート層13が直接積層されている。本発明において、前記介在層および前記ハードコート層は、単層構造であってもよいし、二層以上の積層構造であってもよい。
図2の断面図に、本発明の偏光板のその他の例の構成を示す。図2において、前記図1と同一部分には同一符号を付している。図2に示すように、本例の偏光板101では、偏光子11の一方の面(同図において上側の面)の上に、介在層12が直接積層され、介在層12の上にハードコート層13が直接積層されており、前記偏光子11の他方の面(同図において下側の面)の上に、接着剤層21を介して保護層22が積層されている。なお、図示していないが、前記保護層22の上には、偏光板101を他の部材に貼着するために、粘着剤層を任意に設けることができる。また、図示していないが、保護層22の上にハードコート層を形成してもよい。この場合、保護層22は厚みを薄くすることが好ましい。前記保護層22の上に形成されたハードコート層の上に、さらに粘着剤層を形成してもよい。
図3の断面図に、本発明の偏光板のさらにその他の例の構成を示す。図3において、図1と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、本例の偏光板102は、ハードコート層13が微粒子31を含み、前記ハードコート層13表面が凹凸構造になっている。前記ハードコート層13の表面が凹凸構造であれば、防眩性(アンチグレア性)を発揮することができる。本例の偏光板は、前記ハードコート層の表面凹凸構造以外は、図2の偏光板と同様である。
図4の断面図に、本発明の偏光板のさらにその他の例の構成を示す。図4において、図3と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、本例の偏光板103は、表面が凹凸構造のハードコート層13の上に、反射防止層(低屈折率層)41が形成されているという構成であり、その他の構成は、図3に示す偏光板と同様である。本発明において、反射防止層は、単層構造でもよいし、二層以上の積層構造でもよい。
本発明の偏光板の厚みは、例えば、20μm〜250μmの範囲であり、好ましくは、40μm〜200μmの範囲であり、より好ましくは、60μm〜180μmの範囲である。
本発明の偏光板において、その単体透過率(T)は、38%〜45%の範囲が好ましく、その偏光度(P)は、98%以上が好ましい。前記単体透過率(T)および前記偏光度(P)を前記の範囲とすることにより、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置において、より一層、正面方向のコントラスト比が高い表示画像を得ることができる。前記単体透過率(T)は、より好ましくは39%〜44%の範囲であり、前記偏光度(P)は、より好ましくは99%以上である。前記単体透過率(T)および前記偏光度(P)は、例えば、後述の実施例に記載の方法で求めることができる。
本発明の偏光板において、その色相a値(単体a値)は−2.0以上が好ましく、その色相b値(単体b値)は4.2以下が好ましい。なお、前記色相a値(単体a値)および前記色相b値(単体b値)の最も理想的な値は、0である。前記色相a値(単体a値)および前記色相b値(単体b値)を、0に近い数値とすることによって、色彩がより鮮やかな表示画像を得ることができる。前記色相a値(単体a値)および前記色相b値(単体b値)は、例えば、分光光度計(村上色彩技術研究所(株)製の商品名「DOT−3」)を用いて、ハンター表色系におけるa値およびb値を求めることで測定することができる。
〔B.偏光子〕
本発明に用いられる偏光子は、本発明の目的を達成し得るものであれば、任意の適切なものが選択され得る。前記偏光子としては、例えば、親水性高分子フィルムにヨウ素や二色性染料等の二色性物質を吸着させて一軸延伸したもの、ポリビニルアルコールの脱水処理物やポリ塩化ビニルの脱塩酸処理物等のポリエン系配向フィルム等が挙げられる。前記親水性高分子フィルムとしては、例えば、ポリビニルアルコール系フィルム、部分ホルマール化ポリビニルアルコール系フィルム、エチレン・酢酸ビニル共重合体系部分ケン化フィルム等があげられる。本発明において、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を吸着させた偏光子が好ましい。
前記偏光子のヨウ素含有量は、光学特性を考慮すると、例えば、2.0重量%〜5.0重量%の範囲であり、好ましくは、2.0重量%〜4.0重量%の範囲である。
前記偏光子は、好ましくは、さらにカリウムおよびホウ素の少なくとも一方を含有する。前記偏光子のカリウム含有量は、好ましくは0.2重量%〜1.0重量%の範囲であり、より好ましくは0.3重量%〜0.9重量%の範囲である。前記偏光子のホウ素含有量は、好ましくは0.5重量%〜3.0重量%の範囲であり、より好ましくは1.0重量%〜2.8重量%の範囲である。前記偏光子が、カリウムおよびホウ素を含有することによって、好ましい複合弾性率(Er)を有し、偏光度の高い偏光子(偏光板)を得ることができる。カリウムおよびホウ素の少なくとも一方を含む偏光子の製造は、例えば、偏光子の形成材料であるフィルムを、カリウムおよびホウ素の少なくとも一方の溶液に浸漬すればよい。前記溶液は、ヨウ素を含む溶液を兼ねていてもよい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、例えば、ビニルエステル系モノマーを重合して得られるビニルエステル系重合体をケン化することによって得ることができる。前記ポリビニルアルコール系樹脂のケン化度は、偏光子の耐久性を考慮すると、好ましくは95モル%〜99.9モル%の範囲である。前記ポリビニルアルコール系樹脂の平均重合度は、目的に応じて、適宜、適切な値が選択され得るが、好ましくは1200〜3600の範囲である。なお、前記平均重合度は、例えば、JIS K 6724(1994)に準じて求めることができる。
前記ポリビニルアルコール系フィルムを得る方法としては、任意の適切な成形加工法が採用され得る。前記成形加工法としては、従来公知の方法が適用できる。
前記ポリビニルアルコール系フィルムは、好ましくは、可塑剤および界面活性剤の少なくとも一方を含有する。前記可塑剤としては、例えば、エチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールが挙げられる。前記界面活性剤としては、例えば、非イオン界面活性剤が挙げられる。前記多価アルコールや前記界面活性剤を用いることで、偏光子の染色性や延伸性を、より一層向上させることができる。
前記ポリビニルアルコール系フィルムには、市販のフィルムをそのまま用いることもできる。市販のポリビニルアルコール系フィルムとしては、例えば、(株)クラレ製の商品名「クラレビニロンフィルム」、東セロ(株)製の商品名「トーセロビニロンフィルム」、日本合成化学工業(株)製の商品名「日合ビニロンフィルム」等が挙げられる。
前記偏光子の厚みは、例えば、5μm〜80μmの範囲であり、好ましくは10μm〜40μmの範囲であり、より好ましくは20μm〜40μmの範囲である。
〔C.介在層〕
本発明において、「介在層」とは、前記偏光子と前記ハードコート層との間に介在し、両者の密着性を向上させるためのものである。前述のとおり、前記介在層は、熱硬化性樹脂から形成される。前記熱硬化性樹脂としては、透明性、機械的強度に優れたものが好ましく、例えば、ポリエステル系樹脂、セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ビニルアルコール系樹脂、ビニルブチラール樹脂およびこれらの樹脂のブレンド物等が挙げられる。前記熱硬化性樹脂は、溶剤系樹脂であってもよいし、水系樹脂であってもよい。前記熱硬化性樹脂として特に好ましいのは、溶剤系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性シラノール基含有ポリカーボネートウレタン樹脂および水系熱硬化性カーボネートウレタン樹脂である。また、前記熱硬化性樹脂は、架橋剤と併用されてもよい。前記熱硬化性樹脂は、市販品をそのまま用いてもよいし、または市販品を2種類以上混合して用いてもよい。市販品の熱硬化性樹脂としては、例えば、楠本化成(株)製の商品名「Neorez」シリーズ、三井化学(株)製の商品名「タケラック」シリーズ、東洋紡績(株)製の商品名「バイロン」シリーズ等が挙げられる。
前述のとおり、前記介在層は、紫外線吸収剤を含有することが好ましい。前記介在層が紫外線吸収剤を含有することで、偏光子劣化の一因である紫外線の透過率を低く抑えることができる。前記紫外線吸収剤としては、偏光板の性能に影響を及ぼさず、紫外線吸収能に優れるものが好ましい。このような紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系、ヒドロキシフェニルトリアジン系、ベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤が挙げられる。これらのなかでも、添加量が少なくてすみ、前記介在層の着色を最小限に抑えられるという観点からは、前記介在層の形成材料が溶剤系樹脂であれば、ヒドロキシフェニルトリアジン系の紫外線吸収剤が特に好ましく、または、前記介在層の形成材料が水系樹脂であればベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤が特に好ましい。前記紫外線吸収剤は、市販品をそのまま用いてもよいし、または市販品を2種類以上混合して用いてもよい。市販品の紫外線吸収剤としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名「TINUVIN」シリーズ、BASF(株)製の商品名「UVINUL」シリーズ等が挙げられる。前記介在層の紫外線吸収剤の含有量は、前記熱硬化性樹脂100重量部に対し、例えば、0.5重量部〜20重量部であり、好ましくは2重量部〜15重量部の範囲である。前記介在層の厚みは、例えば、5μm〜25μmの範囲であり、好ましくは、10μm〜20μmの範囲である。
前記熱硬化性樹脂は、適宜、希釈溶媒に希釈させて用いてもよい。前記希釈溶媒としては、特に制限されず、種々のものを採用することができる。前記希釈溶媒としては、例えば、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキソラン、1,3,5−トリオキサン、テトラヒドラフラン、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酢酸n−ペンチル、アセチルアセトン、ジアセトンアルコール、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、1−ペンタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、酢酸イソブチル、メチルイソブチルケトン、2−オクタノン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ペンタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン等が挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。
前記介在層は、前記熱硬化性樹脂を含む塗工液を、前記偏光子の一方の面に直接塗工して塗工膜を形成し、必要に応じて乾燥処理をし、その後、加熱処理して前記塗工膜を硬化させることで形成される。前記塗工液は、例えば、前記熱硬化性樹脂を前記希釈溶媒に溶解ないし分散することにより自家調製してもよいし、市販品を用いてもよい。前記塗工液の塗工方法としては、適宜、適切なコータを用いた塗工方式が採用され得る。前記コータとしては、例えば、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータ、ファウンテンコータ、エアドクタコータ、キスコータ、ディップコータ、ビードコータ、ブレードコータ、キャストコータ、スプレイコータ、スピンコータ、押出コータ、ホットメルトコータ等が挙げられる。前記コータは、好ましくは、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータおよびファウンテンコータである。前記コータは、塗工液の濃度変化を防ぐために、クローズドアプリケーターを利用したコータヘッドを用いることが好ましい。前記のコータを用いた塗工方式であれば、厚みバラツキの小さい介在層を得ることができる。
前記塗工膜の硬化処理における前記加熱温度は、前記熱硬化性樹脂の種類等により適宜決定されるが、例えば、60℃〜150℃の範囲であり、好ましくは、80℃〜130℃の範囲であり、より好ましくは、90℃〜110℃の範囲である。加熱処理の時間は、例えば、0.5分〜10分の範囲であり、好ましくは、0.5分〜5分の範囲であり、より好ましくは、0.5分〜3分の範囲である。また、前記加熱処理は、任意工程の乾燥処理を兼ねていてもよい。前記加熱乾燥の手段としては、例えば、熱風または冷風が循環する空気循環式恒温オーブン、マイクロ波もしくは遠赤外線などを利用したヒーター、温度調節用に加熱されたロール、ヒートパイプロールまたは金属ベルトなどを用いた加熱方法や温度制御方法が挙げられる。
〔D.ハードコート層〕
本発明において、前記ハードコート層は、偏光子に一定の硬度を付与するためのものであり、かつ偏光子を保護する機能も兼ねる。前記ハードコート層は、前記熱硬化性または光硬化性の樹脂から形成される。すなわち、前記樹脂を含む塗工液を、前記介在層の上に塗工して塗工膜を形成し、必要に応じて前記塗工膜を乾燥処理し、加熱処理または光照射処理により、前記塗工膜を硬化することにより、前記ハードコート層を形成できる。
前述のように、前記樹脂は、ウレタン系樹脂を含むことが好ましく、より好ましくは、下記の(A)〜(C)成分を含む無溶剤型光硬化性組成物を含むことである。前記無溶剤型光硬化性組成物であれば、溶剤を含まないため、溶剤に侵食されやすい材料で製造された偏光子が使用可能となる。また、溶剤を含まないため、前記ハードコート層の形成の際に、乾燥処理を省略することができ、製造効率が高くなり、前記乾燥処理に起因する寸法変化やカールの発生等の問題を回避することができる。そして、溶剤を含まないため、前記ハードコート層の形成の際に、溶剤が作業環境中に揮発拡散することがなく、作業者の健康を害することがなく、環境が汚染されることがない。前記光硬化性組成物は、さらに、下記の(D)成分を含むことが好ましい。
(A)多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの少なくとも一方
(B)光硬化性プレポリマー
(C)光重合開始剤
(D)反応性希釈剤
本発明において、「多官能アクリルモノマー」とは、分子構造中にアクリロイル基を2つ以上有するアクリルモノマーを意味する。また、本発明において、「多官能メタクリルモノマー」とは、分子構造中にメタクリロイル基を2つ以上有するメタクリルモノマーを意味する。また、本発明において、「光硬化性プレポリマー」とは、分子構造中に光反応性の官能基を有し、構造単位の繰り返し数が2から20である重合体を意味する。
前記ハードコート層において、前記(A)〜(C)成分の未反応物が残留していてもよいが、より高硬度のハードコード層を得る観点からは、前記未反応物の残留量は少ないほどよく、理想的には無いほうがよい。
前記(A)成分において、前記多官能アクリルモノマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。また、前記(A)成分において、前記多官能メタクリルモノマーとしては、例えば、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリレート等が挙げられる。
前記多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーは、その分子構造中に、アクリロイル基またはメタクリロイル基を、4個〜6個有するモノマーが好ましく、より好ましくは、前記一般式(I)で表されるモノマーである。このようなメタクリルモノマーおよびアクリルモノマーを用いることで、前記ハードコート層の架橋度をより高くすることができ、ひいては、得られるハードコート層を、より高硬度にすることができる。前記一般式(I)で表されるモノマーの好ましい例としては、下記一般式(II)で表されるモノマーがある。
Figure 2008107432
前記多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの重量平均分子量(Mw)は、ハードコート層の表面硬度の向上と硬化収縮の防止の観点から、好ましくは250〜800の範囲であり、より好ましくは320〜700の範囲であり、さらに好ましくは400〜650の範囲である。
本発明において、前記多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。前記多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーは、市販品をそのまま用いてもよいし、または市販品を2種類以上併用してもよい。多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの少なくとも一方を含む市販品としては、例えば、東亞合成(株)製の商品名「アロニックス」シリーズ、新中村化学工業(株)製の商品名「NKエステル」シリーズ、日本化薬(株)製の商品名「KAYARAD」シリーズ等が挙げられる。
前記(B)成分である前記光硬化性プレポリマーは、前記ハードコート層の膜物性を改善することを主目的として使用される。前記(A)成分と前記(B)成分とを併用することによって、前記ハードコート層に適度な柔軟性を付与することができ、表面硬度が高く、かつ、密着性にも優れたハードコート層を得ることができる。
前記光硬化性プレポリマーとしては、特に限定されず、例えば、ポリエステルアクリレート、ポリエステルメタクリレート、エポキシアクリレート、エポキシメタクリレート、ポリウレタンアクリレート、ポリウレタンメタクリレート等が挙げられる。これらのプレポリマーは、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。これらのプレポリマーのなかで、好ましくは、ポリウレタンアクリレートおよびポリウレタンメタクリレートである。ポリウレタンアクリレートおよびポリウレタンメタクリレートは、分子量が大きいため、これを用いれば前記ハードコート層の単位面積当たりの架橋密度がより低くなり、前記ハードコート層の硬化収縮をより抑えることができる。その結果、前記硬化収縮に起因する偏光板のクラックや反りを、より低減することができる。
前記ポリウレタンメタクリレートおよびポリウレタンアクリレートとしては、市販品をそのまま用いてもよいし、または2種類以上の市販品を併用してもよい。ポリウレタンメタクリレートおよびポリウレタンアクリレートの少なくとも一方を含む市販品としては、例えば、日本合成化学工業(株)製の商品名「紫光」シリーズ、ダイセル・サイテック(株)製の脂肪族ウレタンアクリレート等が挙げられる。
前記光硬化性プレポリマーの重量平均分子量(Mw)は、ハードコート層の表面硬度の向上と硬化収縮の防止の観点から、好ましくは250〜5000の範囲であり、より好ましくは300〜4000の範囲であり、さらに好ましくは400〜3000の範囲である。
前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A:B)は、前記ハードコート層の表面硬度および密着性の観点から、好ましくは98:2〜50:50の範囲であり、より好ましくは90:10〜60:40の範囲である。
前記(C)成分である光重合開始剤としては、特に限定されず、例えば、アセトフェノン系光重合開始剤、ベンゾインエーテル系光重合開始剤、ベンゾフェノン系光重合開始剤、チオキサントン系光重合開始剤等が挙げられる。前記光重合開始剤は、硬化時の着色の防止と硬化速度の観点から、アセトフェノン系光重合開始剤が好ましい。前記アセトフェノン系光重合開始剤としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等が挙げられる。本発明において、光重合開始剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記光重合開始剤は、市販品をそのまま使用してもよいし、または市販品を2種類以上併用してもよい。市販品の光重合開始剤としては、例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の商品名「IRGACURE」シリーズ等が挙げられる。また、前記光重合開始剤としては、東京化成工業(株)の市販品も種々使用可能である。
前記(C)成分の量は、前記(A)成分および前記(B)成分の合計(A+B)100重量部(さらに前記(D)成分が含まれる場合は、前記(D)成分を加えた合計(A+B+D)100重量部)に対して、好ましくは1〜10重量部の範囲であり、より好ましくは4〜8重量部の範囲である。
前記光硬化性組成物は、さらに、(D)成分である反応性希釈剤を含むことが好ましい。前記反応性希釈剤を用いることにより、前記光硬化性組成物の粘度を、塗工に適した範囲に調整することで、表面均一性に優れた前記ハードコート層を得ることができる。
前記反応性希釈剤としては、例えば、1〜3官能の低官能基モノマーが用いられる。前記低官能基モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、アクリロイルモルフォリン、メタクリロイルモルフォリン等が挙げられる。これらの反応性希釈剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。
前記光硬化性組成物の粘度および前記ハードコート層の表面硬度の観点から、前記(A)成分および前記(B)成分の合計(A+B)と、前記(D)成分との質量比(A+B:D)は、例えば、95:5〜50:50の範囲であり、好ましくは85:15〜65:35の範囲である。
前記光硬化性組成物は、さらに任意の添加剤を含有してもよい。前記添加剤としては、例えば、レベリング剤、つや消し剤、増感剤、帯電防止剤、酸化防止剤、熱重合禁止剤、接着付与剤、可塑剤、非反応性ポリマー等が挙げられる。前記添加剤の使用量としては、前記(A)成分および前記(B)成分の合計(A+B)100重量部に対して、例えば、0を超え5重量部以下の範囲である。
前記光硬化性組成物を、光硬化させてハードコート層を形成する方法は、任意の適切な方法が採用され得る。前記光硬化方法は、好ましくは、前記介在層の表面に前記光硬化性組成物を直接塗工した後、前記光硬化性組成物の表面に対し、紫外線および電子線の少なくとも一方を照射して、前記光硬化性組成物を硬化させる方法である。
前記光硬化性組成物の塗工方法としては、適宜、適切なコータを用いた塗工方式が採用され得る。前記コータとしては、例えば、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ナイフコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータ、ファウンテンコータ、エアドクタコータ、キスコータ、ディップコータ、ビードコータ、ブレードコータ、キャストコータ、スプレイコータ、スピンコータ、押出コータ、ホットメルトコータ等が挙げられる。前記コータは、好ましくは、リバースロールコータ、正回転ロールコータ、グラビアコータ、ロッドコータ、スロットダイコータ、スロットオリフィスコータ、カーテンコータおよびファウンテンコータである。前記コータは、塗工液の濃度変化を防ぐために、クローズドアプリケーターを利用したコータヘッドを用いることが好ましい。前記のコータを用いた塗工方式であれば、厚みバラツキの小さいハードコート層を得ることができる。
前記紫外線の照射には、紫外線照射手段が使用され、前記紫外線照射手段には、例えば、光源、照射器、冷却装置および電源装置が含まれる。
前記光源としては、例えば、高圧水銀ランプ、オゾンレス水銀ランプ、キセノンランプ、ヒュージョンランプ、メタルハライドランプ等が挙げられる。前記光源の波長は、硬化時間や紫外線の浸透深さ等の観点から、適宜、選択され得るが、例えば100nm〜400nmの範囲であり、好ましくは210nm〜380nmの範囲である。前記光源からの積算光量は、好ましくは50mJ/cm〜1000mJ/cmの範囲である。
前記照射器は、紫外線を被照射物に効率的に照射するために用いられる。前記照射器は、好ましくは、偏光子への熱的ダメージを小さくするために、赤外線および可視光線の波長をカットするためのフィルタ(例えば、熱線カットフィルタ)を備える。
前記冷却装置および電源装置は、光源と照射器全体の温度を一定に保ち、安定して光源を点灯させるために用いられる。前記冷却装置としては、例えば、空冷(排風または逆排風)方式のものや水冷方式のもの等が挙げられる。
前記ハードコート層の厚みは、5μm〜25μmの範囲が好ましい。前記ハードコート層の厚みが前記範囲であれば、表面硬度をより高くすることができるからである。前記ハードコート層の厚みは、より好ましくは10μm〜20μmの範囲である。
前記熱硬化性樹脂としては、例えば、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のプレポリマーの架橋反応物やシリケートのゾル−ゲル反応を利用するオルガノシラン樹脂を用いることが可能である。前記メラミン樹脂の架橋反応物は、例えば、メラミン樹脂、硝化綿および2種以上の架橋性官能基を有するアリルまたはビニル化合物を混合して得ることができる。前記オルガノシラン樹脂としては、例えば、メチルトリエトキシシランとフェニルトリエトキシシランとの反応混合物が挙げられる。
前述のように、前記ハードコート層は、その表面構造を凹凸構造にするために、微粒子を含有していてもよい。前記ハードコート層の表面構造を凹凸構造にすれば、防眩性を付与することができるからである。前記微粒子としては、例えば、無機微粒子と有機微粒子とがある。前記無機微粒子は、特に制限されず、例えば、酸化ケイ素微粒子、酸化チタン微粒子、酸化アルミニウム微粒子、酸化亜鉛微粒子、酸化錫微粒子、炭酸カルシウム微粒子、硫酸バリウム微粒子、タルク微粒子、カオリン微粒子、硫酸カルシウム微粒子等があげられる。また、有機微粒子は、特に制限されず、例えば、ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂粉末(PMMA微粒子)、シリコーン樹脂粉末、ポリスチレン樹脂粉末、ポリカーボネート樹脂粉末、アクリルスチレン樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、メラミン樹脂粉末、ポリオレフィン樹脂粉末、ポリエステル樹脂粉末、ポリアミド樹脂粉末、ポリイミド樹脂粉末、ポリフッ化エチレン樹脂粉末等があげられる。これらの無機微粒子および有機微粒子は、一種類を単独で使用してもよいし、二種類以上を併用してもよい。
前記微粒子の形状は特に制限されず、例えば、ビーズ状の略球形であってもよく、粉末等の不定形のものであってもよい。前記微粒子の重量平均粒径は、例えば、1〜30μmの範囲であり、好ましくは2〜20μmの範囲である。前記微粒子としては、略球形のものが好ましく、より好ましくは、アスペクト比が1.5以下の略球形の微粒子である。
前記微粒子の配合割合は、特に制限されず、適宜設定できる。前記微粒子の配合割合は、前記ハードコート層形成材料100重量部に対し、例えば、2〜60重量部の範囲であり、好ましくは1〜50重量部の範囲である。
前記微粒子と前記ハードコート層との界面に生じる光散乱や干渉縞を防止する等の観点から、前記微粒子と前記ハードコート層との屈折率差を小さくすることが好ましい。前記干渉縞は、ハードコート層に入光した外光の反射光が虹色の色相を呈する現象である。最近、オフィス等では明瞭性に優れた三波長蛍光灯が多用されており、三波長蛍光灯下では、干渉縞が顕著に現れる。前記ハードコート層の屈折率は、1.4〜1.6の範囲が一般的であるので、この屈折率の範囲に近い屈折率の微粒子が好ましい。前記微粒子と前記ハードコート層の屈折率の差は、0.05未満であることが好ましい。
本発明の偏光板において、前記ハードコート層の上に、反射防止層(低屈折率層)を配置してもよい。光は物体に当たると、その界面での反射、内部での吸収、散乱といった現象を繰り返して物体の背面に透過していく。例えば、画像表示装置に偏光板を装着した場合、画像の視認性を低下させる要因のひとつに空気とハードコート層との界面での光の反射が上げられる。反射防止層は、その表面反射を低減させるものである。
本発明において、前記反射防止層は、厚みおよび屈折率を厳密に制御した光学薄膜から形成されたものである。前記反射防止層は、光の干渉効果を利用して入射光と反射光の逆転した位相を互いに打ち消し合わせることで反射防止機能を発現する。反射防止機能を発現させる可視光線の波長領域は、例えば、380〜780nmであり、特に視感度が高い波長領域は450〜650nmの範囲であり、その中心波長である550nmの反射率を最小にするように反射防止層を設計することが好ましい。
光の干渉効果に基づく前記反射防止層の設計において、その干渉効果を向上させる手段としては、例えば、前記反射防止層と前記ハードコート層の屈折率差を大きくする方法がある。一般的に、二ないし五層の光学薄層(厚みおよび屈折率を厳密に制御した薄膜)を積層した構造の多層反射防止層では、屈折率の異なる成分を所定の厚さだけ複数層形成することで、反射防止層の光学設計の自由度が上がり、より反射防止効果を向上させることができ、分光反射特性も可視光領域で均一(フラット)にすることが可能になる。前記光学薄膜において、高い厚み精度が要求されるため、一般的に、各層の形成は、ドライ方式である真空蒸着、スパッタリング、CVD等で実施される。
多層反射防止層としては、屈折率の高い酸化チタン層(屈折率:約1.8)の上に屈折率の低い酸化ケイ素層(屈折率:約1.45)を積層した二層構造のものが好ましく、より好ましくは、酸化チタン層の上に酸化ケイ素層を積層し、この酸化ケイ素層の上に酸化チタン層を積層し、この酸化チタン層の上に酸化ケイ素層を積層した四層構造のものである。これらの二層反射防止層若しくは四層反射防止層を形成することにより、可視光線の波長領域(例えば、380〜780nmの範囲)の反射を均一に低減することが可能である。
また、ハードコート層の上に単層の光学薄膜(反射防止層)を形成することによっても反射防止効果を発現させることが可能である。一般的に単層反射防止層の形成には、例えば、ウェット方式であるファンテンコート、ダイコート、スピンコート、スプレーコート、グラビアコート、ロールコート、バーコート等の塗工法が採用される。
単層反射防止層の形成材料は、例えば、紫外線硬化型アクリル樹脂等の樹脂系材料、樹脂中にコロイダルシリカ等の無機微粒子を分散させたハイブリッド系材料、テトラエトキシシラン、チタンテトラエトキシド等の金属アルコキシドを用いたゾル−ゲル系材料等があげられる。また、前記形成材料において、表面の防汚染性付与のためにフッ素基を含有するものが好ましい。前記形成材料において、耐擦傷性等の理由から、無機成分含有量が多い形成材料が好ましく、より好ましくは前記ゾル−ゲル系材料である。前記ゾル−ゲル系材料は、部分縮合して用いることができる。
反射防止層(低屈折率層)には、膜強度を向上させるために、無機ゾルを含有させてもよい。前記無機ゾルとしては、特に制限されず、例えば、シリカ、アルミナ、フッ化マグネシウム等の無機ゾルがあげられ、この中で、シリカゾルが好ましい。前記無機ゾルの配合割合は、例えば、前記反射防止層形成材料の全固形分100重量部に対し10〜80重量部の範囲である。前記無機ゾル中の無機微粒子の粒径は、2〜50nmの範囲が好ましく、5〜30nmの範囲がより好ましい。
前記反射防止層の形成材料には、中空で球状の酸化ケイ素超微粒子が含まれていることが好ましい。前記酸化ケイ素超微粒子は、平均粒子径が5〜300nm程度であることが好ましく、10〜200nmの範囲がより好ましい。前記酸化ケイ素超微粒子は、細孔を有する外殻の内部に空洞が形成されている中空球状であり、その空洞内に前記酸化ケイ素超微粒子の調製時の溶媒および気体の少なくとも一方を包含したものである。また、前記酸化ケイ素超微粒子の前記空洞を形成するための前駆体物質が前記空洞内に残存していることが好ましい。前記外殻の厚さは、1〜50nm程度の範囲であり、かつ前記酸化ケイ素超微粒子の平均粒子径の1/50〜1/5程度の範囲であることが好ましい。前記外殻は、複数の被覆層から形成されていることが好ましい。また、前記酸化ケイ素超微粒子において、前記細孔が閉塞され、前記空洞が前記外殻により密封されていることが好ましい。これは、前記反射防止層中において、前記酸化ケイ素超微粒子の多孔質または空洞が維持されており、前記反射防止層の屈折率をより低減させることが可能なためである。このような中空で球状の酸化ケイ素超微粒子の製造方法としては、例えば、特開2000−233611号公報に開示されたシリカ系微粒子の製造方法が好適に採用される。
反射防止層(低屈折率層)を形成する際の乾燥および硬化の温度は、特に制限されず、例えば、60〜150℃の範囲であり、好ましくは、70〜130℃の範囲であり、前記乾燥および硬化の時間は、例えば、1〜30分の範囲であり、生産性を考えた場合には、1〜10分の範囲が好ましい。また、前記乾燥および硬化後、さらに加熱処理を行うことにより、反射防止層を有する高硬度の偏光板が得られる。前記加熱処理の温度は、特に制限されず、例えば、40〜130℃の範囲であり、好ましくは50〜100℃の範囲であり、前記加熱処理時間は、特に制限されず、例えば、1分〜100時間、耐擦傷性向上の観点からは、10時間以上行うことがより好ましい。前記加熱処理は、ホットプレート、オーブン、ベルト炉等を用いた方法により実施できる。
反射防止層を有する偏光板を画像表示装置に装着する場合、前記反射防止層が最外層になる頻度が高いため、外部環境からの汚染を受けやすい。反射防止層は、単なる透明板等に比べて汚染が目立ちやすく、例えば、指紋、手垢、汗や整髪料等の汚染物の付着によって表面反射率が変化したり、付着物が白く浮き出て見えて表示内容が不鮮明になる場合がある。汚染物の付着防止および付着した汚染物の除去容易性の向上のために、フッ素基含有のシラン系化合物若しくはフッ素基含有の有機化合物等から形成される汚染防止層を前記反射防止層上に積層することが好ましい。
〔E.保護層〕
本発明において、「保護層」とは、前記偏光子の前記介在層が配置された側と反対側の面に形成されるものであり、任意の構成要素であるが、形成することが好ましい。前記保護層としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性、位相差値の安定性等に優れるものが好ましい。前記保護層の形成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ジアセチルセルロース、TAC等のセルロース系樹脂;ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂;ポリスチレン、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、アクリロニトリル・エチレン・スチレン樹脂、スチレン・マレイミド共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体等のスチレン系樹脂;ポリカーボネート系樹脂等が挙げられる。また、シクロ系オレフィン樹脂、ノルボルネン系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂;塩化ビニル系樹脂;ナイロン、芳香族ポリアミド等のアミド系樹脂;芳香族ポリイミド、ポリイミドアミド等のイミド系樹脂;スルホン系樹脂;ポリエーテルスルホン系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン系樹脂;ポリフェニレンスルフィド系樹脂;ビニルアルコール系樹脂;塩化ビニリデン系樹脂;ビニルブチラール系樹脂;アリレート系樹脂;ポリオキシメチレン系樹脂;エポキシ系樹脂、または2種類以上の前記樹脂の混合物等からなる高分子フィルム等も前記保護層の形成材料として挙げられる。
前記高分子フィルムとしては、例えば、特開2001−343529号公報および国際特許WO/37007号パンフレットに記載の高分子フィルムが挙げられる。前記高分子フィルムとしては、例えば、(A)側鎖に置換イミド基および非置換イミド基の少なくとも一方を有する熱可塑性樹脂、および(B)側鎖に置換フェニル基および非置換フェニル基の少なくとも一方とニトリル基とを有する熱可塑性樹脂とを含有する高分子フィルムが挙げられる。より具体的には、例えば、イソブチレンとN−メチルマレイミドからなる共重合体とアクリロニトリル・スチレン共重合体とを含有する高分子フィルムが挙げられる。
前記保護層の形成材料には、偏光特性や耐久性等の観点から、好ましくは、TAC等のセルロース系樹脂またはノルボルネン系樹脂が用いられる。これらの樹脂のフィルムの市販品としては、例えば、富士写真フイルム(株)製の商品名「フジタック」、日本ゼオン(株)製の商品名「ゼオノア」、JSR(株)製の商品名「アートン」等が挙げられる。
前記保護層の厚みは、適宜に決定しうるが、強度や取扱性等の作業性、薄型化等の観点から、例えば、1μm〜500μmの範囲である。前記保護層の厚みが前記範囲であれば、偏光子を機械的に保護し、高温高湿下に曝されても偏光子の収縮が防止され、安定した光学特性を保持できる。前記保護層の厚みは、好ましくは、5μm〜200μmの範囲であり、より好ましくは、10μm〜150μmの範囲である。
前記保護層には、位相差値が最適化されたものを用いることが好ましい。そのような保護層を用いれば、画像表示装置の視野角特性に影響を及ぼすことがない。
前記保護層の位相差値としては、フィルム面内の位相差値(Re)が、好ましくは、0nm〜5nmの範囲であり、より好ましくは、0nm〜3nmの範囲であり、さらに好ましくは、0nm〜1nmの範囲であり、厚み方向の位相差値(Rth)が、好ましくは、0nm〜15nmの範囲であり、より好ましくは、0nm〜12nmの範囲であり、さらに好ましくは、0nm〜5nmの範囲であり、最も好ましくは、0nm〜3nmの範囲である。
〔F.偏光子と保護層との積層〕
前記偏光子と前記保護層との積層方法は、特に制限されず、例えば、図2に示すように、接着剤層を介して行うことができる。前記接着剤としては、例えば、アクリル系ポリマーやビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤等が挙げられる。前記接着剤は、偏光子との接着力の観点から、ビニルアルコール系ポリマーからなる接着剤であることが好ましい。また、前記接着剤は、例えば、ホウ酸、ホウ砂、グルタルアルデヒド、メラミン、シュウ酸等のビニルアルコール系ポリマーの水溶性架橋剤を含んでもよい。前記接着剤層を設けることで、温度や熱の影響で保護層が剥がれにくく、光透過率や偏光度について、より優れた偏光板を得ることができる。
前記保護層としてノルボルネン系樹脂を含む高分子フィルムを用いる場合には、前記接着剤として、透明性に優れ、複屈折が小さく、薄層としても充分に接着力を発揮できるものを用いることが好ましい。そのような接着剤としては、例えば、ポリウレタン系樹脂溶液とポリイソシアネート樹脂溶液とを混合するドライラミネート用接着剤、スチレンブタジエンゴム系接着剤、エポキシ系二液硬化型接着剤(例えば、エポキシ樹脂とポリチオールの二液からなるもの、エポキシ樹脂とポリアミドの二液からなるもの)等を用いることができ、溶剤型接着剤、エポキシ系二液硬化型接着剤が特に好ましい。接着剤によっては、適当な接着用下塗り剤を用いることで接着力を向上させることができるものがあり、そのような接着剤を用いる場合には、前記接着用下塗り剤を用いることが好ましい。
前記接着用下塗り剤としては、接着力を向上できるものであれば特に制限されないが、例えば、同一分子内に、アミノ基、ビニル基、エポキシ基、メルカプト基、クロル基等の反応性官能基と加水分解性のアルコキシシリル基とを有するシラン系カップリング剤、同一分子内にチタンを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するチタネート系カップリング剤、同一分子内にアルミニウムを含む加水分解性の親水性基と有機官能性基とを有するアルミネート系カップリング剤等のカップリング剤;エポキシ系樹脂、イソシアネート系樹脂、ウレタン系樹脂、エステルウレタン系樹脂等の有機反応性基を有する樹脂を用いることができる。なかでも、工業的に取扱いやすいという観点から、シラン系カップリング剤を用いることが好ましい。
〔G.偏光板の液晶セルへの積層〕
本発明の偏光板を、液晶セルに積層して用いる場合には、例えば、前記保護層の前記偏光子側と反対側の表面に、接着剤層や粘着剤層を設けておくことが好ましい。これにより、前記液晶セルへの本発明の偏光板の積層が容易になる。
前記接着剤または前記粘着剤としては、特に制限されないが、例えば、アクリル系重合体、シリコーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルエーテル、酢酸ビニル/塩化ビニルコポリマー、変性ポリオレフィン、エポキシ系、フッ素系、天然ゴム、合成ゴム等のゴム系等のポリマーをベースポリマーとするものを適宜に選択して用いることができる。特に、光学的透明性に優れ、適度なぬれ性、凝集性、粘着性を示し、耐候性や耐熱性に優れるという点で、アクリル系粘着剤が好ましく用いられる。
〔I.用途〕
本発明の偏光板は、液晶表示装置(LCD)やELディスプレイ(ELD)等の各種の画像表示装置に好ましく用いることができる。本発明の液晶表示装置は、本発明の偏光板を用いること以外は、従来の液晶表示装置と同様の構成である。本発明の液晶表示装置は、例えば、液晶セル、本発明の偏光板等の光学部材、および必要に応じて照明システム(バックライト等)等の各構成部品を適宜に組み立てて駆動回路を組み込むこと等により製造できる。
本発明において、液晶表示装置の構成は、特に制限されず、液晶セルの片側又は両側に本発明の偏光板等の光学部材を配置した液晶表示装置や、照明システムにバックライトあるいは反射板を用いた液晶表示装置等が挙げられる。液晶セルの両側に本発明の偏光板等の光学部材を配置する場合、それらは同一でもよいし、異なっていてもよい。さらに、本発明の液晶表示装置には、例えば、拡散板、アンチグレア層、反射防止層、保護板、プリズムアレイ、レンズアレイシート等の光学部材および光学部品を配置してもよい。
本発明の画像表示装置は、任意の適切な用途に使用される。その用途は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、コピー機等のOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機等の携帯機器、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジ等の家庭用電気機器、バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオ等の車載用機器、商業店舗用インフォメーション用モニター等の展示機器、監視用モニター等の警備機器、介護用モニター、医療用モニター等の介護・医療機器等が挙げられる。
本発明の実施例について比較例と併せて説明する。なお、本発明は、下記の実施例および比較例によってなんら限定ないし制限されない。また、各実施例および各比較例における各種特性および物性の測定および評価は、下記の方法により実施した。
(1)厚み
厚みが10μm未満の場合、薄膜用分光光度計[大塚電子(株)製、商品名「瞬間マルチ測光システム MCPD−2000」]を用いて測定した。厚みが10μm以上の場合、アンリツ(株)製のデジタルマイクロメーター、商品名「KC−351C型」を使用して測定した。
(2)偏光板の単体透過率(T)
偏光板の単体透過率(T)は、分光光度計[村上色彩技術研究所(株)製、商品名「DOT−3」]を用いて、JlS Z 8701(1982)に規定の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値を測定して求めた。
(3)偏光板の偏光度(P)
偏光子の偏光度(P)は、分光光度計[村上色彩技術研究所(株)製、商品名「DOT−3」]を用いて、偏光板の平行透過率(H)および直交透過率(H90)を測定し、式:偏光度(%)={(H−H90)/(H+H90)}1/2×100より求めた。前記平行透過率(H)は、同じ種類の2枚の偏光板を、互いの吸収軸が平行となるように重ね合わせて作製した平行型積層偏光板の透過率の値である。また、前記直交透過率(H90)は、同じ種類の2枚の偏光板を、互いの吸収軸が直交するように重ね合わせて作製した直交型積層偏光板の透過率の値である。なお、これらの透過率は、JlS Z 8701(1982)に規定の2度視野(C光源)により、視感度補正を行ったY値である。
(4)鉛筆硬度
鉛筆硬度は、異なる硬度の鉛筆を用い、JIS K 5400(1990)に準じた試験方法により求めた。
(5)密着性
密着性は、偏光板のハードコート層が形成されたのと反対側の面を、硝子板に厚み約20μmの粘着剤層を介して貼り付けた後、ハードコート層表面について、JIS K 5400に準じた碁盤目剥離試験を実施し、下記の指標により判定した。
◎ :剥離個数0/100
○ :剥離個数1〜5/100
△ :剥離個数6〜20/100
× :剥離個数21〜99/100
××:剥離個数100/100
[実施例1]
(偏光子の作製)
厚み75μmのポリビニルアルコール系フィルム(クラレ(株)製、商品名「VF−PS#7500」)を下記(1)〜(5)の条件の5浴に、フィルム長手方向に張力を付与しながら浸漬し、最終的な延伸倍率がフィルムの元の長さに対して6倍になるように延伸した。この延伸フィルムを40℃の空気循環式乾燥オーブン内で1分間乾燥させて、厚み30μmの偏光子を作製した。
<条件>
(1)膨潤浴:30℃の純水
(2)染色浴:水100重量部に対し、0.03重量部のヨウ素と、水100重量部に対し、0.2重量部のヨウ化カリウムとを含む、30℃の水溶液
(3)第1の架橋浴:3重量%のヨウ化カリウムと、3重量%のホウ酸とを含む、40℃の水溶液
(4)第2の架橋浴:5重量%のヨウ化カリウムと、4重量%のホウ酸とを含む、60℃の水溶液
(5)水洗浴:3重量%のヨウ化カリウムを含む、25℃の水溶液
(保護層の積層)
つぎに、前記偏光子の一方の面に、厚み80μmのTACフィルム(富士写真フイルム(株)製)を、厚み0.1μmのポリビニルアルコール系樹脂を主成分とする水溶性の接着剤層(日本合成化学工業(株)製、商品名「ゴーセファイマーZ200」)を介して、貼着した。
(介在層の形成)
つぎに、前記偏光子の他方の側に、熱硬化性樹脂を含む塗工液を塗工して塗工膜を形成した後、加熱乾燥処理を施して前記塗工膜を硬化して、厚み15μmの介在層を形成した。前記塗工液は、前記熱硬化性樹脂として水系熱硬化性シラノール基含有ポリカーボネートウレタン樹脂(三井化学(株)製、商品名「タケラック WS5100」)90重量部、紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「TINUVIN1130」)5重量部および希釈溶媒(エタノール)5重量部を混合して調製したものである。前記加熱乾燥処理は、空気循環式乾燥オーブンを用いて行い、乾燥温度100℃、乾燥時間2分で実施した。
(ハードコート層の形成)
つぎに、前記介在層上に無溶剤型光硬化性組成物を塗工した後、高圧水銀ランプを用いて、塗工面に、波長365nmの紫外線を積算光量が300mJ/cmとなるように照射して、厚み10μmのハードコート層を形成した。前記光硬化性組成物は、溶剤を含まない無溶剤型のものであり、下記の組成のものである。
前記(A)成分:前記構造式(II)で表されるモノマー(日本化薬(株)製、商品名「KAYARAD DPHA」(Mw=578))54重量部
前記(B)成分:ポリウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製、商品名「紫光 UV−1700B」)18重量部
前記(C)成分:光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「IRGACURE184」)5重量部
前記(D)成分:反応性希釈剤(アクリロイルモルフォリン、(株)興人製)23重量部
このようにして、図2に示す構成の偏光板101を作製した。本実施例の偏光板101の単体透過率(T)は、43.7%、偏光度(P)は、99.9%であった。
(実施例2)
前記介在層の形成に用いる塗工液として、前記熱硬化性樹脂として溶剤系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂(東洋紡績(株)製、商品名「バイロン UR1350」)69重量部、紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「CGL777」)1重量部、ポリイソシアネート樹脂(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「コロネート HX」)7重量部および希釈溶媒(酢酸エチル)23重量部を混合して調製したものを使用したこと以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の偏光板101を作製した。本実施例の偏光板101の単体透過率(T)は、43.6%、偏光度(P)は、99.9%であった。
(実施例3)
前記介在層の形成に使用する前記熱硬化性樹脂として、水系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂(楠本化成(株)製、商品名「Neorez R9660」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の偏光板101を作製した。本実施例の偏光板101の単体透過率(T)は、43.5%、偏光度(P)は、99.9%であった。
(実施例4)
前記介在層の形成に使用する前記熱硬化性樹脂として、水系熱硬化性ポリカーボネートウレタン樹脂(三井化学(株)製、商品名「タケラック W6010」)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、図2に示す構成の偏光板101を作製した。本実施例の偏光板101の単体透過率(T)は、43.3%、偏光度(P)は、99.9%であった。
(比較例1)
前記介在層を形成する代わりに、前記偏光子の他方の側に、光硬化性組成物を塗工した後、高圧水銀ランプを用いて、塗工面に、波長365nmの紫外線を積算光量が600mJ/cmになるように照射して、厚み20μmの光硬化物層を形成し、この上に実施例1と同様にしてハードコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、偏光板を作製した。前記光硬化性組成物は、溶剤系光硬化性アクリルウレタン樹脂であり、下記の組成のものである。
ウレタン系紫外線硬化樹脂(大日本インキ化学工業(株)、商品名「GRANDIC PC−1070」)72重量部
紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「CGL777」)1重量部
光重合開始剤(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「IRGACURE819」)2重量部
酢酸エチル25重量部
(比較例2)
前記介在層を形成する代わりに、前記偏光子の他方の側に、光硬化性組成物を塗工した後、高圧水銀ランプを用いて、塗工面に、波長365nmの紫外線を積算光量が600mJ/cmになるように照射して、厚み10μmの光硬化物層を形成し、この上に実施例1と同様にしてハードコート層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、偏光板を作製した。前記光硬化性組成物は、無溶剤系光硬化性ポリウレタンアクリレート樹脂であり、下記の組成のものである。
前記構造式(II)で表されるモノマー(日本化薬(株)製、商品名「KAYARAD DPHA」(Mw=578))49重量部
ポリウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製、商品名「紫光 UV−1700B」)16重量部
光重合開始剤(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「IRGACURE184」およびビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「IRGACURE819」)各5重量部
反応性希釈剤(アクリロイルモルフォリン、(株)興人製)21重量部
紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製、商品名「CGL777」)4重量部
前記実施例1〜4および前記比較例1,2の各偏光板について、鉛筆硬度および密着性を評価した結果を、形成材料、硬化手段および各層の厚みと併せて、下記表1に示す。なお、下記表1において、HC層は、ハードコート層を示す。
Figure 2008107432
前記表1に示すように、前記実施例1〜4の各偏光板は、薄型であり、硬度がHで高硬度であり、密着性も良好であった。これに対し、前記比較例1および2の各偏光板は、密着性が悪く、偏光子からハードコート層が容易に剥離した。
以上のように、本発明の偏光板は、薄型化が可能であり、前記ハードコート層の密着性および硬度に優れる高性能のものである。本発明の偏光板およびそれを用いた画像表示装置の用途は、例えば、デスクトップパソコン、ノートパソコン、コピー機等のOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機等の携帯機器、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジ等の家庭用電気機器、バックモニター、カーナビゲーションシステム用モニター、カーオーディオなどの車載用機器、商業店舗用インフォメーション用モニターなどの展示機器、監視用モニターなどの警備機器、介護用モニター、医療用モニターなどの介護・医療機器等が挙げられ、その用途は限定されず、広い分野に適用可能である。
図1は、本発明の偏光板の一例の構成を示す構成断面図である。 図2は、本発明の偏光板のその他の例の構成を示す構成断面図である。 図3は、本発明の偏光板のさらにその他の例の構成を示す構成断面図である。 図4は、本発明の偏光板のさらにその他の例の構成を示す構成断面図である。
符号の説明
11 偏光子
12 介在層
13 ハードコート層
21 接着剤層
22 保護層
31 微粒子
41 反射防止層
100、101、102、103 偏光板

Claims (12)

  1. 偏光子の少なくとも一方の面に、熱硬化性樹脂から形成された介在層が直接積層され、前記介在層の上に、熱硬化性または光硬化性の樹脂から形成されたハードコード層が直接積層されている偏光板。
  2. 前記介在層が、紫外線吸収剤を含む請求項1記載の偏光板。
  3. 前記介在層の形成材料である前記熱硬化性樹脂が、ウレタン系樹脂を含み、前記ハードコート層の形成材料である熱硬化性または光硬化性の樹脂が、ウレタン系樹脂を含む請求項1または2記載の偏光板。
  4. 前記介在層の形成材料である熱硬化性樹脂に含まれる前記ウレタン系樹脂が、変性ウレタン樹脂である請求項3記載の偏光板。
  5. 前記変性ウレタン樹脂が、溶剤系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性ポリエステルウレタン樹脂、水系熱硬化性シラノール基含有ポリカーボネートウレタン樹脂および水系熱硬化性カーボネートウレタン樹脂からなる群から選択される少なくとも一つである請求項4記載の偏光板。
  6. 前記ハードコート層の形成材料である熱硬化性または光硬化性の樹脂が、下記(A)、(B)、および(C)成分を含む無溶剤型光硬化性組成物を含む請求項3から5のいずれか一項に記載の偏光板。
    (A)多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーの少なくとも一方
    (B)光硬化性プレポリマー
    (C)光重合開始剤
  7. 前記(A)成分の多官能アクリルモノマーおよび多官能メタクリルモノマーが、下記の一般式(I)で表されるモノマーである請求項6記載の偏光板。
    Figure 2008107432
    前記一般式(I)において、R、R、R、R、RおよびRは、それぞれ、独立して、水素原子、アクリロイル基またはメタクリロイル基であり、R、R、R、R、RおよびRにおいて、少なくとも4個は、アクリロイル基またはメタクリロイル基である。
  8. 前記(B)成分の光硬化性プレポリマーが、ポリウレタンアクリレートおよびポリウレタンメタクリレートの少なくとも一方である請求項6または7記載の偏光板。
  9. さらに、前記無溶剤型光硬化性組成物が、下記の(D)成分を含む請求項6から8のいずれか一項に記載の偏光板。
    (D)反応性希釈剤
  10. 前記介在層および前記ハードコート層の各層の厚みが、5〜25μmの範囲である請求項1から9のいずれか一項に記載の偏光板。
  11. 前記偏光子が、ヨウ素およびポリビニルアルコール系樹脂を含む請求項1から10のいずれか一項に記載の偏光板。
  12. 偏光板を搭載した画像表示装置であって、前記偏光板が、請求項1から11のいずれか一項に記載の偏光板であることを特徴とする画像表示装置。
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