JP2011209517A - 位相差フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鹸化処理の前後における光学特性の変動が軽減された、液晶組成物の配向を固定してなる光学異方性層を有する位相差フィルムの提供。
【解決手段】支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、前記工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して光照射すること;及び/又は前記工程において、オゾンレスランプにより光照射すること;及び/又は前記工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶組成物の配向を固定してなる光学異方性層を有する位相差フィルムの製造方法に関する。
従来、セルロースアシレートフィルムを支持体とし、その上に、液晶組成物の配向を固定して形成された光学異方性層を有する位相差フィルム、及び当該位相差フィルムの製造方法が種々提案されている(例えば、特許文献1〜3)。
ところで、前記構成の位相差フィルムを液晶表示装置の光学補償フィルムとして用いる場合には、偏光膜と貼合させた状態で、液晶表示装置に組み込む場合が多い。偏光膜と当該位相差フィルムとを貼合する際は、セルロースアシレートフィルムの裏面(光学異方性層が形成されていない側の表面)を偏光膜に貼合するので、偏光膜との接着性を確保するために、セルロースアシレートフィルムに対して、通常、鹸化処理を行っている。
この鹸化処理では、位相差フィルムを鹸化液に浸漬するため、光学異方性層が形成されている側の表面も鹸化処理され、鹸化処理の前後で、光学異方性層の光学特性が変化するために、位相差フィルムの光学特性が変動してしまうという問題があった。
特開2007−72032号公報 特開2007−57681号公報 特開2008−90230号公報
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、鹸化処理の前後における光学特性の変動が軽減された、液晶組成物の配向を固定してなる光学異方性層を有する位相差フィルムを提供することを課題とする。
本発明者が、鹸化処理の前後で、位相差フィルムの光学特性が変動してしまう原因について種々検討した結果、鹸化処理時に、液晶組成物からなる光学異方性層も鹸化液に曝されてしまうことで、該層の膜厚が減少し、その結果、光学特性も顕著に変動してしいることがわかった。さらに、前記光学異方性層の膜厚の変動の原因について検討した結果、大気下での光重合により液晶組成物の配向状態を固定化して得られる光学異方性層では、重合性液晶が、ラジカル重合の際に大気中に含まれる酸素で酸化され、更に光重合時の光照射によって発生する活性酸素種により酸化され、光学異方性層が親水化し、鹸化処理の際に光学異方性層内に鹸化液が浸透しやすくなる。その結果、重合性液晶が鹸化液による加水分解を受け、鹸化液に溶出することが原因であることがわかった。この知見に基づきさらに検討した結果、活性酸素種を発生させない条件下で、及び/又は酸素濃度を低下させた条件下で、光重合反応を進行させることで、前記課題を解決し得るとの知見を得、本発明を完成するに至った。
即ち、前記課題を解決するための手段は、以下の通りである。
[1] 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
[2] 前記フィルタの波長254nmの光に対する透過率が、10%以下であることを特徴とする[1]の方法。
[3] 前記重合性液晶組成物が紫外領域に極大吸収波長λmaxを有する重合開始剤を含有し、前記フィルタの波長λmaxの光に対する透過率が、30%以上であることを特徴とする[1]又は[2]の方法。
[4] 前記フィルタの波長300nmの光に対する透過率が、30%以上であることを特徴とする[1]〜[3]のいずれかの方法。
[5] 前記工程において、オゾンレスランプを用いて光照射することを特徴とする[1]〜[4]のいずれかの方法。
[6] 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、オゾンレスランプにより光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
[7] 前記オゾンレスランプを構成するガラス部材が、波長185nmの光に対する透過率が1%以下で、且つ波長300nmの光に対する透過率が80%以上であることを特徴とする[5]又は[6]の方法。
[8] 前記工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする[1]〜[7]のいずれかの方法。
[9] 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
[10] 前記工程において、酸素濃度1,000ppm以下の雰囲気下で重合反応を進行させることを特徴とする[8]又は[9]の方法。
[11] 不活性ガスで置換された雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする[8]〜[10]のいずれかの方法。
[12] 前記重合性液晶組成物が、円盤状液晶化合物及び棒状液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]〜[11]のいずれかの方法。
[13] 前記重合性液晶組成物が、1以上のエステル基を分子内に有する液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする[1]〜[12]のいずれかの方法。
[14] 前記重合性組成物の重合反応を、重合開始剤を含有する配向膜上で進行させることを特徴とする[1]〜[13]のいずれかの方法。
本発明によれば、鹸化処理の前後における光学特性の変動が軽減された、液晶組成物の配向を固定してなる光学異方性層を有する位相差フィルムを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、Re(λ)、Rth(λ)は各々、波長λにおける面内のリターデーションおよび厚さ方向のリターデーションを表す。Re(λ)はKOBRA 21ADHまたはWR(王子計測機器(株)製)において波長λnmの光をフィルム法線方向に入射させて測定される。測定波長λnmの選択にあたっては、波長選択フィルタをマニュアルで交換するか、または測定値をプログラム等で変換して測定することができる。
測定されるフィルムが1軸または2軸の屈折率楕円体で表されるものである場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)のフィルム法線方向に対して法線方向から片側50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて全部で6点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記において、法線方向から面内の遅相軸を回転軸として、ある傾斜角度にレターデーションの値がゼロとなる方向をもつフィルムの場合には、その傾斜角度より大きい傾斜角度でのレターデーション値はその符号を負に変更した後、KOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
尚、遅相軸を傾斜軸(回転軸)として(遅相軸がない場合にはフィルム面内の任意の方向を回転軸とする)、任意の傾斜した2方向からレターデーション値を測定し、その値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基に、以下の式(1)及び式(2)よりRthを算出することもできる。
Figure 2011209517
上記のRe(θ)は法線方向から角度θ傾斜した方向におけるレターデーション値をあらわす。
式におけるnxは面内における遅相軸方向の屈折率を表し、nyは面内においてnxに直交する方向の屈折率を表し、nzはnx及びnyに直交する方向の屈折率を表す。dは膜厚である。
測定されるフィルムが1軸や2軸の屈折率楕円体で表現できないもの、いわゆる光学軸(optic axis)がないフィルムの場合には、以下の方法によりRth(λ)は算出される。
Rth(λ)は前記Re(λ)を、面内の遅相軸(KOBRA 21ADHまたはWRにより判断される)を傾斜軸(回転軸)としてフィルム法線方向に対して−50度から+50度まで10度ステップで各々その傾斜した方向から波長λnmの光を入射させて11点測定し、その測定されたレターデーション値と平均屈折率の仮定値及び入力された膜厚値を基にKOBRA 21ADHまたはWRが算出する。
上記の測定において、平均屈折率の仮定値は ポリマーハンドブック(JOHN WILEY&SONS,INC)、各種光学フィルムのカタログの値を使用することができる。平均屈折率の値が既知でないものについてはアッベ屈折計で測定することができる。主な光学フィルムの平均屈折率の値を以下に例示する: セルロースアシレート(1.48)、シクロオレフィンポリマー(1.52)、ポリカーボネート(1.59)、ポリメチルメタクリレート(1.49)、ポリスチレン(1.59)である。
これら平均屈折率の仮定値と膜厚を入力することで、KOBRA 21ADHまたはWRはnx、ny、nzを算出する。この算出されたnx,ny,nzよりNz=(nx−nz)/(nx−ny)が更に算出される。
本発明は、支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、該工程において、活性酸素種の発生を抑制した条件下で、及び/又は酸素濃度を低下させた条件下で、重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法に関する。
光学異方性層中の成分である重合性液晶を、大気下でラジカル重合反応させると、重合性液晶中に過酸化物や水酸基が生成し、光学異方性層が親水化すると推測される。一方、大気下で紫外線照射すると、以下の式で示されるように、紫外線によって空気中の酸素がオゾンに変化し、さらに活性酸素種に変化する。発生した活性酸素種は、以下に示す通り、光学異方性層中の成分である重合性液晶から生成したラジカル種R・を酸化し、光学異方性層が親水化すると推測される。
Figure 2011209517
大気下での光重合反応によって親水化した光学異方性層内へは、アルカリ性の鹸化液が容易に浸透し、重合性液晶中の加水分解されやすい部位(たとえば、エステル基)が加水分解され、重合性液晶が鹸化液中に溶出し、その結果、前記光学異方性層の膜厚が減少すると考えられる。膜厚の減少は、位相差フィルムの光学特性を変動させ、具体的にはレターデーションを減少させてしまう。本発明では、前記重合性液晶組成物の光重合時に、活性酸素種の発生を抑制する条件下で、及び/又は酸素濃度を低下させた条件下で光重合反応を進行させているので、前記光学異方性層の親水化が抑制され、その結果、鹸化処理時の膜厚の減少、ひいては光学特性の変動を抑制することができる。
・第1の態様
本発明の第1の態様は、重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。本態様では、オゾンを発生させる波長185nmの光をフィルタで除去しているので、重合反応進行時にオゾンの発生が抑制され、その結果、活性酸素種の発生が抑制される。本態様に用いるフィルタは、オゾンを発生する波長185nmの光を遮蔽するものであり、その透過率を1%以下とするフィルタである。波長185nmの光の透過率は、理想的には0%である。この特性を満足する紫外線カットフィルタとしては、市販されている「WG280」(SCHOTT社製)、「M235」(信越石英(株)製)、「S−FPL51Y」((株)オハラ製)、及び「BSM51Y」((株)オハラ製)があり、これらはいずれも波長185nmの光に対する透過率が0%である。いずれのフィルタも本発明に用いることができる。
前記フィルタを介しての光照射でも生じてしまうわずかなオゾン、又は空気中に微量に存在するオゾンが、光照射によって活性酸素種に変化しないように、前記フィルタが、オゾンを活性酸素種に変化させる波長254nmの光も遮蔽するのが好ましく、具体的には、波長254nmの光の透過率が10%以下であるのが好ましく、8%以下であるのがより好ましく、6%以下であるのがさらに好ましい。理想的には0%である。上記例示した市販品のうち、「WG280」(SCHOTT社製)、「S−FPL51Y」((株)オハラ製)、及び「BSM51Y」((株)オハラ製)は、この特性を満足する。一方、「M235」(信越石英(株)製)は、波長254nmの光の透過率が大きい(80%以上)が、波長185nmの光に対する透過率が0%であるので、そもそもオゾンの発生がほとんどなく、その結果、波長254nmの光が照射されても、活性酸素種の発生は多くはない。
一方、前記重合工程では、重合反応を開始させるのに適する波長の光を照射することも重要である。即ち、前記重合性液晶組成物が含有する重合開始剤を励起させてラジカル等を発生させるのに必要な波長の光を照射する必要がある。また、後述する様に、前記光学異方性層の支持体(支持体上に形成される配向層等も含む)との接着性を改善することを目的として、光学異方性層の下層(例えば、配向層)中に、重合開始剤を含有させておく場合がある。下層に含有される重合開始剤は、上層である光学異方性層が形成される際の重合反応時に、下層と光学異方性層との間での架橋反応や重合反応等の反応を進行させ、接着性の改善に寄与する。よって、本態様において用いるフィルタは、前記重合性液晶組成物が含有する重合開始剤、及び場合によっては、光学異方性層の下層(例えば配向層)が含有する重合開始剤の重合開始能を妨げないのが好ましい。
上記観点では、前記重合性液晶組成物が紫外領域に極大吸収波長λmaxを有する重合開始剤を含有する態様では、前記フィルタの波長λmaxの光に対する透過率は、30%以上であるのが好ましく、50%以上であるのがより好ましく、80%以上であるのがさらに好ましい。また、市販されているα−アミノケトン型重合開始剤(例えば、「イルガキュア907」(チバ・ジャパン(株)製)、「イルガキュア369」(チバ・ジャパン(株)製))、α−ヒドロキシルケトン型重合開始剤(例えば、「イルガキュア2959」(チバ・ジャパン(株)製)、「イルガキュア184」(チバ・ジャパン(株)製、「ダロキュア1173」(チバ・ジャパン(株)製))およびチオキサントン型重合開始剤(例えば、「カヤキュアーDETX」(日本化薬(株)製)の多くは、波長260nm〜340nmに吸収極大を示し、波長300nmにも大きな吸収を示す。よって、本態様で使用する前記フィルタの波長300nmの光に対する透過率が大きければ、重合開始剤の重合能を低下させることなく、本発明の効果を得ることができるであろう。前記フィルタの波長300nmの光に対する透過率は、30%以上であるのがより好ましく、50%以上であるのがさらに好ましい。
本態様は、後述する第2の態様及び/又は第3の態様の条件を満足していると、さらに高い効果が得られるので好ましく、後述する第2及び第3の態様の条件を満足していると、特に効果が高いので好ましい。
・第2の態様
本発明の第2の態様は、重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を大気下で、光照射により進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程において、オゾンレスランプにより光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。本態様では、オゾンレスランプを用いることで、光照射によりオゾンの発生が抑制され、その結果、活性酸素種の発生が抑制される。オゾンレスランプは、一般的には、メタルハライドランプ等の光源ランプと、オゾンレス石英からなる発光管とを備えていて、光源ランプからの光を、当該オゾンレス石英ガラスを介して発光させることで、200nm以下の波長の光を除去したランプである。本態様には、市販されている種々のオゾンレスランプを用いることができる。185nmでの透過率が1%以下であるオゾンレスガラス部材によって構成されたオゾンレスランプを使用するのが好ましく、理想的には185nmでの透過率が0%である。かかる特性を満足するオゾンレスランプとしては、商品名「M235」のオゾンレス石英からなる発光管を備えたメタルハライドランプが挙げられる。
一方、上記した通り、前記重合工程では、重合反応を開始させるのに適する波長の光を照射することも重要である。よって、本態様においても、用いるオゾンレスランプは、前記重合性液晶組成物が含有する重合開始剤、及び場合によっては、光学異方性層の下層(例えば配向層)が含有する重合開始剤を励起されるのに適する波長の光を照射可能であるのが好ましい。この観点では、前記重合性液晶組成物が紫外領域に極大吸収波長λmaxを有する重合開始剤を含有する態様では、オゾンレスランプを構成しているガラス部材は、波長λmaxの光に対する透過率が高いのが好ましく、80%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのがさらに好ましい。また、上記した通り、市販されているα−アミノケトン型重合開始剤、α−ヒドロキシルケトン型重合開始剤、およびチオキサントン型重合開始剤の多くは、波長300nmに大きな吸収を示す。よって、本態様で使用する前記オゾンレスランプを構成するガラス部材の波長300nmの光に対する透過率が大きければ、重合開始剤の重合能を低下させることなく、本発明の効果を得ることができるであろう。前記ガラス部材の波長300nmの光に対する透過率は、80%以上であるのがより好ましく、90%以上であるのがさらに好ましい。上記商品名「M235」のオゾンレス石英は、波長300nmの透過率が大きく(84%程度)、発光管の材料として好ましい。
本態様は、前述の第1の態様及び/又は後述の第3の態様の条件を満足していると、さらに高い効果が得られるので好ましく、前述の第1の態様の条件及び後述の第3の態様の条件を満足していると、特に効果が高いので好ましい。
・第3の態様
本発明の第3の態様は、重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。本態様では、重合反応を進行させる雰囲気中の酸素濃度を低減し、それによって重合反応進行時の大気中に含まれる酸素による酸化、及びオゾンの発生、ひいては活性酸素種の発生が抑制される。本態様では、酸素濃度酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気下で重合反応を進行させるのが好ましく、1,000ppm以下であるのが好ましい。なお、「ppm」は、体積百万分率とする。また、酸素による酸化、及び活性酸素種の発生の抑制という観点では、酸素濃度は低いほど好ましく、理想的には0である。一方、酸素濃度が低すぎると、酸素濃度を当該濃度まで低下させるのに時間を要し、生産効率が悪化するという問題が生じる場合がある。当該観点では、重合反応を進行させる雰囲気の酸素濃度は、100ppm以上であるのが好ましく、例えば、重合反応進行時の雰囲気の酸素濃度は10,000〜1,000ppmであるのが好ましく、1,000ppm〜100ppmであるのがより好ましい。
酸素濃度を低下させる方法としては、不活性ガスで置換する方法が挙げられる。使用可能な不活性ガスの例は、窒素ガス、ヘリウムガス、及びアルゴンガスが含まれる。
本態様は、前述の第1の態様及び/又は第2の態様の条件を満足していると、さらに高い効果が得られるので好ましく、前述の第1及び第2の態様の条件を満足していると、特に効果が高いので好ましい。
本発明の方法の好ましい態様は以下の通りである。
第1及び第2の態様の組合せであり、
支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を大気下で、光照射により進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して、オゾンレスランプを用いて光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
また、第2及び第3の態様の組合せであり、
支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、オゾンレスランプを用いて光照射し、及び酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
また、第1、第2及び第3の組合せであり、
支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
前記工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して、オゾンレスランプを用いて光照射し、及び酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法である。
本発明では、前記重合性液晶組成物を、配向状態とし、上述の第1〜第3の態様の少なくとも1つの条件下で重合反応を進行させ、当該配向状態を固定して、光学異方性層を形成する。
以下に、本発明の製造方法の一例について説明するが、この方法に限定されるものではない。
まず、前記重合性液晶組成物を透明支持体の表面上(配向膜を有する場合は配向膜表面)に塗布する。所望により加熱等して、所望の配向状態で配向させる。次に、上述の第1〜第3の態様の少なくとも1つの条件下で重合反応を進行させ、当該配向状態を固定して、光学異方性層を形成する。
塗布は、公知の方法(例えば、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、ダイコーティング法)により行うことができる。
均一に配向した状態を実現するためには、配向膜を利用するのが好ましい。但し、液晶の光軸方向が薄膜面の法線方向と一致する場合(ホメオトロピック配向)においては必ずしも配向膜は必要ではない。
配向膜は、有機化合物(好ましくはポリマー)のラビング処理、無機化合物の斜方蒸着、マイクログルーブを有する層の形成、あるいはラングミュア・ブロジェット法(LB膜)による有機化合物(例、ω−トリコサン酸、ステアリル酸メチル)の累積のような手段で、設けることができる。さらに、電場の付与、磁場の付与あるいは光照射により、配向機能が生じる配向膜も知られている。
前記組成物に所望の配向を付与できるのであれば、配向膜としてはどのような層でもよいが、本発明においては、ラビング処理もしくは、光照射により形成される配向膜が好ましい。ポリマーのラビング処理により形成する配向膜が特に好ましい。ラビング処理は、一般にはポリマー層の表面を、紙や布で一定方向に数回擦ることにより実施することができるが、特に本発明では液晶便覧(丸善(株))に記載されている方法により行うことが好ましい。配向膜の厚さは、0.01〜10μmであることが好ましく、0.05〜3μmであることがさらに好ましい。
次に、配向状態を固定するために、上述の第1〜第3の態様の少なくとも1つの条件下で重合反応を進行させる。光照射には、紫外線を用いることが好ましい。照射エネルギーは、10mJ/cm2〜50J/cm2であることが好ましく、50mJ/cm2〜800mJ/cm2であることがさらに好ましい。光重合反応を促進するため、加熱条件下で光照射を実施してもよい。
本発明で配向状態が固定化された状態とは、その配向が保持された状態が最も典型的、且つ好ましい態様ではあるが、それだけには限定されず、具体的には、通常0℃〜50℃、より過酷な条件下では−30℃〜70℃の温度範囲において、該固定化された組成物に流動性が無く、また外場や外力によって配向形態に変化を生じさせることなく、固定化された配向形態を安定に保ち続けることができる状態を指すものである。なお、配向状態が最終的に固定化され光学異方性層が形成された際に、前記組成物はもはや液晶性を示す必要はない。例えば、結果的に熱、光等による反応により重合又は架橋反応が進行し、高分子量化して、液晶化合物が液晶性を失ってもよい。
以下、本発明の製造方法に使用可能な種々の材料について詳細に説明する。
・重合性液晶組成物
本発明の方法に用いる重合性液晶組成物は、ネマチック相およびスメクチック相を形成し得る液晶組成物であるのが好ましい。前期組成物は少なくとも1種の液晶化合物を含有する。液晶化合物は、一般的に、その分子の形状に基づいて、棒状液晶化合物および円盤状液晶化合物に分類されるが、本発明ではいずれの形状の液晶化合物を用いてもよい。
円盤状液晶化合物:
前記光学異方性層の作製に使用可能な円盤状液晶化合物としては、特開2006−76992号公報明細書中の段落番号[0012]以降に詳しく記載されている一般式(D1)で表される化合物が好ましい。具体的な化合物としては、特開2006−76992号公報明細書中の段落番号[0052]、特開2007−2220号公報明細書中の段落番号[0040]〜[0063]に記載の化合物が適している。これらは、高い複屈折性を示すので好ましい。一般式(DI)表される化合物の中でも、ディスコティック液晶性を示す化合物が好ましく、特に、ディスコティックネマチック相を示す化合物が好ましい。
また、前記円盤状液晶化合物の好ましい例には、特開2005−301206号公報に記載の化合物も含まれる。
棒状液晶化合物:
本発明には、棒状液晶化合物を用いることもできる。棒状ネマチック液晶化合物を用いるのが好ましい。棒状ネマチック液晶化合物の例には、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類及びアルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましく用いられる。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
本発明は、特に、アルカリ性鹸化液によって加水分解を受けやすい部位を有する液晶化合物を用いる態様において有効である。加水分解を受けやすい部位としては、エステル基−C(O)O−が挙げられる。分子内に複数のエステル基を有する液晶化合物は特に加水分解を受けやすく、当該化合物を用いる態様において、本発明の効果が特に顕著になる。
また、分子内の重合性基の数が少ないほど加水分解を受けた際の溶出確率が高まり、当該化合物を用いる態様において、本発明の効果が特に顕著になる。
重合性液晶組成物は1種類を用いても、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
重合開始剤:
前記重合性液晶組成物は、重合開始剤の少なくとも一種を含有するのが好ましい。本発明では、光照射により重合を開始する、光重合開始剤を用いるのが好ましい。光重合開始剤の例には、α−カルボニル化合物(米国特許2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許2448828号明細書記載)、α−炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp−アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60−105667号公報、米国特許4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許4212970号明細書記載)等が挙げられる。
市販品を用いてもよく、イルガキュア907(チバ・ジャパン(株)製)、イルガキュア2959(チバ・ジャパン(株)製)、カヤキュアーDETX(日本化薬(株)製)等を用いることもできる。
光重合開始剤の使用量は、前記組成物の0.01〜20質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがさらに好ましい。
また、上記した通り、配向膜中に重合開始剤を添加しておくと、光学異方性層と配向膜との接着性が改善するので好ましい。配向膜に添加可能な重合開始剤の例は、前記重合性液晶組成物に利用可能な重合開始剤の例と同様である。
添加量は、配向膜固形分の0.1〜10質量%であることが好ましく、1%〜5%であることがさらに好ましい。
前記組成物は、液晶化合物とともに、添加剤の1種以上を含有していてもよい。使用可能な添加剤の例として、空気界面配向制御剤、ハジキ防止剤、重合性モノマー等について説明する。
空気界面配向制御剤:
前記組成物は、空気界面においては空気界面のチルト角で配向する。このチルト角は、液晶性組成物に含まれる液晶性化合物の種類や添加剤の種類等で、その程度が異なるため、目的に応じて空気界面のチルト角を任意に制御する必要がある。
前記チルト角の制御には、例えば、電場や磁場のような外場を用いることや添加剤を用いることができるが、添加剤を用いることが好ましい。このような添加剤としては、炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族基、又は炭素原子数が6〜40の置換もしくは無置換脂肪族置換オリゴシロキサノキシ基を、分子内に1本以上有する化合物が好ましく、分子内に2本以上有する化合物が更に好ましい。例えば、空気界面配向制御剤としては、特開2002−20363号公報に記載の疎水性排除体積効果化合物を用いることができる。
空気界面側の配向制御用添加剤の添加量としては、前記組成物(塗布液の場合は固形分、以下同様である)に対して、0.001質量%〜20質量%が好ましく、0.01質量%〜10質量%が更に好ましく、0.1質量%〜5質量%がより更に好ましい。
空気界面配向制御剤は1種類を用いても、複数種類を組み合わせて用いてもよい。
ハジキ防止剤:
前記組成物に添加し、該組成物の塗布時のハジキを防止するための材料としては、一般に高分子化合物を好適に用いることができる。
使用するポリマーとしては、前記組成物の傾斜角変化や配向を著しく阻害しない限り、特に制限はない。
ポリマーの例としては、特開平8−95030号公報に記載があり、特に好ましい具体的ポリマー例としてはセルロースエステル類を挙げることができる。セルロースエステルの例としては、セルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、ヒドロキシプロピルセルロース及びセルロースアセテートブチレートを挙げることができる。
前記組成物の配向を阻害しないように、ハジキ防止目的で使用されるポリマーの添加量は、前記組成物に対して一般に0.1〜10質量%の範囲にあり、0.1〜8質量%の範囲にあることがより好ましく、0.1〜5質量%の範囲にあることがさらに好ましい。
重合性モノマー:
前記組成物には、重合性のモノマーを添加してもよい。本発明で使用できる重合性モノマーとしては、前記式(1)及び(1a)の化合物と相溶性を有し、液晶性組成物の配向阻害を著しく引き起こさない限り、特に限定はない。これらの中では重合活性なエチレン性不飽和基、例えばビニル基、ビニルオキシ基、アクリロイル基及びメタクリロイル基などを有する化合物が好ましく用いられる。上記重合性モノマーの添加量は、前記式(1)及び(1a)の化合物に対して一般に0.5〜50質量%の範囲にあり、1〜30質量%の範囲にあることが好ましい。また反応性官能基数が2以上のモノマーを用いると、配向膜との密着性を高める効果が期待できるため、特に好ましい。
なお、前記重合性液晶組成物は、重合性成分を少なくとも1種含有するが、前記液晶化合物が重合性である態様では、重合性モノマーを添加してなくても、重合性液晶組成物を調製できる。
酸素トラップ剤:
前記組成物には、大気中の酸素による酸化で光学異方性層が親水化するのを防止するために酸素トラップ剤を添加してもよい。本発明で使用できる酸素トラップ剤としてはα−アルキルアミンの添加が好ましく、アニリン系のN−フェニルグリシン、N,N−ジエチルアニリン、N,N−ジメチルアニリンがより好ましい。上記酸素トラップ剤の添加量は、0.1〜10質量%の範囲にあることが好ましく、0.5〜5質量%の範囲にあることが更に好ましい。
なお、酸素トラップ剤は分子量が小さく拡散しやすいため、配向膜に添加して光学異方性層の親水化を防止することも可能である。
前記組成物は、塗布液として調製するのが好ましい。塗布液の調製に使用する溶剤としては、汎用の有機溶剤が好ましく用いられる。汎用の有機溶剤の例には、アミド系溶剤(例、N,N−ジメチルホルムアミド)、スルホキシド系溶剤(例、ジメチルスルホキシド)、ヘテロ環系溶剤(例、ピリジン)、炭化水素系溶剤(例、トルエン、ヘキサン)、アルキルハライド系溶剤(例、クロロホルム、ジクロロメタン)、エステル系溶剤(例、酢酸メチル、酢酸ブチル)、ケトン系溶剤(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン)、エーテル系溶剤(例、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン)が含まれる。エステル系溶剤及びケトン系溶剤が好ましく、特にケトン系溶剤が好ましい。二種類以上の有機溶媒を併用してもよい。
・支持体
前記光学異方性層は、透明支持体上に形成してもよい。透明支持体とは、光透過率が80%以上の透明な基材をいう。ポリマーフィルムやガラスが好ましい。ポリマーの具体例として、セルロースアシレート類(例えば、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート)、ノルボルネン系ポリマー、ポリ(メタ)アクリレートエステル類のフィルムなどを挙げることができ、多くの市販のポリマーを好適に用いることが可能である。このうち、光学性能の観点からセルロースアシレート類が好ましく、セルロースの低級脂肪酸エステルがさらに好ましい。低級脂肪酸とは、炭素原子数が6以下脂肪酸で、炭素原子数は、2(セルロースアセテート)、3(セルロースプロピオネート)または4(セルロースブチレート)であることが好ましい。セルローストリアセテートが特に好ましい。セルロースアセテートプロピオネートやセルロースアセテートブチレートのような混合脂肪酸エステルを用いてもよい。なお、セルロースアシレートフィルムは、ソルベントキャスト法で作製することが好ましい。また、従来知られているポリカーボネートやポリスルホンのような複屈折の発現しやすいポリマーであっても国際公開WO00/26705号パンフレットに記載の分子の修飾により該発現性を低下させたものも使用できる。
支持体となるポリマーフィルムは、光学的に等方性であっても異方性であってもよい。用途に応じて、種々の特性のポリマーフィルムから選択することができる。また、支持体と光学異方性膜との間には、光学異方性膜の作製に利用される配向膜が配置されていてもよい。
・鹸化処理
本発明の製造方法により製造した位相差フィルムは、偏光膜等の他の機能膜との接着性を改善するために、鹸化処理を施す。アルカリ鹸化処理は、フィルムをアルカリ溶液に浸漬した後、酸性溶液で中和し、水洗して乾燥するサイクルで行われることが好ましい。
アルカリ溶液の例としては、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液が挙げられる。アルカリ溶液の水酸化イオンの規定濃度は、0.1〜3.0Nの範囲にあることが好ましく、0.5〜2.0Nの範囲にあることがさらに好ましい。アルカリ溶液の温度は、室温〜90℃の範囲にあることが好ましく、40〜70℃の範囲にあることがさらに好ましい。
・偏光膜との貼合
本発明の方法により製造された位相差フィルムは、直線偏光膜(本明細書において「偏光膜」というときは「直線偏光膜」を意味するものとする)と貼合して、楕円偏光板(本明細書において「楕円偏光板」の用語は、通常通り「円偏光板」も含む意味で用いるものとする)の部材として用いることもできる。本発明の方法により製造された位相差フィルムを利用することにより、鹸化処理による光学特性の変動がなく、液晶表示装置の視野角を拡大し得る楕円偏光板を安定的に提供することができる。
前記偏光膜には、ヨウ素系偏光膜、二色性染料を用いる染料系偏光膜やポリエン系偏光膜がある。ヨウ素系偏光膜および染料系偏光膜は、一般にポリビニルアルコール系フィルムを用いて製造する。
偏光膜は位相差フィルムの支持体の裏面(光学異方性層が形成されていない側の表面)に貼合するのが好ましい。偏光膜の位相差フィルムを積層した側と反対側の面に透明保護膜を形成することが好ましい。透明保護膜は、光透過率が80%以上であるのが好ましい。透明保護膜として利用可能なポリマーフィルムとしては、上記支持体に利用可能なポリマーフィルムとして例示したものと同様である。
・用途
本発明の方法により製造された位相差フィルムは、液晶表示装置の視野角特性の改善に寄与する光学補償フィルムとして用いることができる。本発明の位相差フィルムは、そのまま独立した部材として液晶表示装置等に用いることができる。また、上記したとおり、直線偏光膜と一体化し、楕円偏光板として用いることもできる。前記位相差フィルム及び前記楕円偏光板は、TN(Twisted Nematic)、IPS(In-Plane Switching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)およびHAN(Hybrid Aligned Nematic)モードのような様々な表示モードの液晶表示装置に用いることができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)位相差フィルムの作製
[セルロースアシレートフィルムの作製]
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液Aを調製した。
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セルロースアシレート溶液Aの組成(質量部) 内層 外層
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・酢化度60.9%のセルロースアシレート 100 100
・トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8 7.8
・ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9 3.9
・メチレンクロライド(第1溶媒) 293 314
・メタノール(第2溶媒) 71 76
・1−ブタノール(第3溶媒) 1.5 1.6
・シリカ微粒子 0 0.8
(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)
・下記に示すレターデーション上昇剤1 1.7 0
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Figure 2011209517
得られた内層用ドープ及び外層用ドープを、三層共流延ダイを用いて、0℃に冷却したドラム上に流延した。残留溶剤量が70質量%のフィルムをドラムから剥ぎ取り、両端をピンテンターにて固定して搬送方向のドロー比を110%として搬送しながら80℃で乾燥させ、残留溶剤量が10%となったところで、110℃で乾燥させた。その後、140℃の温度で30分間乾燥し、残留溶剤が0.3質量%のセルロースアシレートフィルム((C1)外層:3μm、内層:74μm、外層:3μm、厚さ:80μm)を作製した。
上記で得られたセルロースアシレートフィルム(C1)のRe(550)は7nm、Rth(550)は90nmであった。
[セルロースアシレートフィルムの鹸化処理]
上記で得られたセルロースアシレートフィルム(C1)を、温度60℃の誘電式加熱ロールを通過させ、フィルム表面温度を40℃に昇温した後に、フィルムの片面に下記に示す組成のアルカリ溶液を、バーコーターを用いて塗布量14mL/m2で塗布し、110℃に加熱したスチーム式遠赤外ヒーター((株)ノリタケカンパニーリミテド製)の下に10秒間滞留させた。続いて、同じくバーコーターを用いて、純水を3mL/m2塗布した。次いで、ファウンテンコーターによる水洗とエアナイフによる水切りを3回繰り返した後に、70℃の乾燥ゾーンに5秒間滞留させて乾燥し、鹸化処理したセルロースアシレートフィルムを作製した。
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アルカリ溶液の組成
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・水酸化カリウム 4.7質量部
・水 15.7質量部
・イソプロパノール 64.8質量部
・界面活性剤(C1633O(CH2CH2O)10H) 1.0質量部
・プロピレングリコール 14.9質量部
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[配向膜の形成]
上記で得られた鹸化処理したセルロースアシレートフィルムの鹸化処理面に、下記に示す組成の配向膜形成用塗布液(O2)を、ワイヤーバーコーターで24mL/m2塗布し、100℃の温風で120秒乾燥した。
次に、フィルムの長手方向(搬送方向)を0°とし、0°方向に、鹸化処理したセルロースアシレートフィルムの配向膜表面にラビング処理を実施した。
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配向膜形成用塗布液(O2)の組成
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・下記に示す変性ポリビニルアルコール 28質量部
・クエン酸エステル(AS3、三共化学(株)製) 1.2質量部
・光開始剤(イルガキュア2959、チバ・ジャパン(株)製) 0.42質量部
・グルタルアルデヒド 2.8質量部
・Nフェニルグリシン 0.56質量部
・水 699質量部
・メタノール 226質量部
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Figure 2011209517
[光学異方性層の形成]
下記組成の光学異方性層形成用塗布液(LC1)を調製した。
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光学異方性層形成用塗布液(LC1)の組成
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・下記に示すディスコティック液晶化合物1 95.0質量部
・下記に示すディスコティック液晶化合物2 5.0質量部
・下記に示すフルオロ脂肪族基含有ポリマー1 0.64質量部
・下記に示すフルオロ脂肪族基含有ポリマー2 0.16質量部
・光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・ジャパン(株)製) 3.0質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
・メチルエチルケトン 382.6質量部
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Figure 2011209517
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアシレートフィルムの配向膜上に、上記光学異方性層形成用塗布液(LC1)を、ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、120℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。
次に、上記で得られたフィルムの液晶化合物の塗布層を、フィルタ(WG280、SCHOTT製)を介して、フィルムの温度を95℃に保った状態で、紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。用いたフィルタは、波長185nmでの透過率が0%、波長254nmでの透過率が0%、及び波長300nmでの透過率が80%のフィルタである。また、紫外線照射には、通常の石英ガラス(波長185nmでの透過率が7%であり、且つ波長300nmでの透過率が90%である石英ガラス)製の発光管を有するメタルハライドランプを使用した。紫外線照射時の酸素濃度は20%(20万ppm)であった。
上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは820nmであり、Re(633)は44nmであった。
(2)偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
作製した位相差フィルムを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬して希硫酸水溶液を十分に洗い流し、最後に120℃で十分に乾燥させた。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは805nmであり、Re(633)は43nmであった。
上記のように鹸化処理を行った位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板を得た。ここで市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。
(3)液晶表示装置の作製
TNモード液晶セルを使用した液晶表示装置(AL2216W、日本エイサー(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記偏光板を、光学異方性層が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。このとき、観察者側の偏光板の吸収軸と、バックライト側の偏光板の吸収軸とが直交するように配置した。この様にしてTNモード液晶表示装置を作製した。
(実施例2)
実施例1における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルム、偏光板、およびTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚およびRe(633)を下記表に示す。
(実施例3)
実施例1における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルム、偏光板、およびTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚およびRe(633)を下記表に示す。
(実施例4)
実施例1における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス(アイグラフィックス製)に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルム、偏光板、およびTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚およびRe(633)を下記表に示す。
(実施例5)
実施例1における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例1と同様にして、光学補償フィルム、偏光板、およびTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚およびRe(633)を下記表に示す。
(実施例6)
実施例1における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例7)
実施例4における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例4と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例8)
実施例4における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例4と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例9)
実施例1における光学異方性層の形成において、光学異方性層形成用塗布液をLC1から下記に示す組成のLC2に代えたこと、及び液晶化合物を加熱して配向させるために用いた恒温槽の温度を120℃から140℃に変えたこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
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光学異方性層形成用塗布液(LC2)の組成
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・メチルエチルケトン 102.00質量部
・ディスコティック液晶化合物2 41.01質量部
・エチレンオキサイド変性トリメチロールプロパンアクリレート 4.06質量部
(V360、大阪有機化学(株)製)
・セルロースアセテートブチレート 0.11質量部
(CAB531−1、イーストマンケミカル社製)
・セルロースアセテートブチレート 0.34質量部
(CAB551−0.2、イーストマンケミカル社製)
・光重合開始剤 1.35質量部
(イルガキュア907、チバ・ジャパン(株)製)
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 0.45質量部
・下記に示すフルオロ脂肪族基含有ポリマー3 0.13質量部
・下記に示すフルオロ脂肪族基含有ポリマー4 0.03質量部
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Figure 2011209517
(実施例10)
実施例9における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)に代えたこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例11)
実施例9における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例12)
実施例9における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス(アイグラフィックス製)に代えたこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例13)
実施例9における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例14)
実施例9における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例15)
実施例12における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例12と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例16)
実施例12における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例12と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例17)
(1)第1の位相差フィルムの作製
[セルロースアセテートフィルムの作製]
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液Aを調製した。
────────────────────────────────────――――
セルロースアセテート溶液Aの組成
────────────────────────────────────――――
・酢化度60.9%のセルロースアセテート 100質量部
(重合度300、Mn/Mw=1.5)
・トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
・ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 300質量部
・メタノール(第2溶媒) 54質量部
・1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
────────────────────────────────────――――
(レターデーション上昇剤溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、レターデーション上昇剤溶液を調製した。
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レターデーション上昇剤溶液の組成
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・下記に示すレターデーション上昇剤2 16質量部
・下記に示すレターデーション上昇剤3 8質量部
・平均粒径0.1μmの二酸化ケイ素粒子 0.28質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 80質量部
・メタノール(第2溶媒) 20質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――───―――
Figure 2011209517
Figure 2011209517
(セルロースアセテートフィルムの作製)
上記セルロースアセテート溶液A 474質量部に、レターデーション上昇剤溶液45質量部を混合し、充分に攪拌し、バンド流延機を用いて流延した。残留溶剤量15%でフィルムを、130℃でテンターを用いて20%の延伸倍率で横延伸し、延伸後の幅のまま50℃で30秒間保持した後、クリップを外し、更に乾燥して残留溶媒量が0.1%未満のセルロースアセテートフィルム(C2)を作製した。上記で得られたセルロースアセテートフィルム(C2)の厚さは88μm、面内レターデーション(Re(590))は60nm、厚み方向のレターデーション(Rth(590))は190nmであった。
[セルロースアセテートフィルムの鹸化処理及び配向膜の形成]
実施例1と同様にして、上記で得られたセルロースアセテートフィルム(C2)に鹸化処理、配向膜の形成、及びラビング処理を実施した。
[光学異方性層の形成]
下記に示す組成の光学異方性形成用塗布液を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
光学異方性層形成用塗布液(LC3)の組成
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・下記に示す棒状液晶化合物1 100質量部
・下記に示すフルオロ脂肪族基含有ポリマー5 0.4質量部
・下記に示すピリニジウム塩 1.0質量部
・光重合開始剤(イルガキュア907、チバ・ジャパン(株)製) 3.0質量部
・増感剤(カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製) 1.0質量部
・メチルエチルケトン 172質量部
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
Figure 2011209517
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアセテートフィルム(C2)の配向膜上に、上記光学異方性層形成用塗布液(LC3)を、(#5.0の)ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、80℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。
次に、上記で得られたフィルムの液晶化合物の塗布層を、フィルタ(WG280、SCHOTT製)を介して、フィルムの温度を60℃に保った状態で、紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。用いたフィルタは、波長185nmでの透過率が0%、波長254nmでの透過率が0%、及び波長300nmでの透過率が80%のフィルタである。また、紫外線照射には、通常の石英ガラス(波長185nmでの透過率が7%であり、且つ波長300nmでの透過率が90%である石英ガラス)製の発光管を有するメタルハライドランプを使用した。紫外線照射時の酸素濃度は20%(20万ppm)であった。
上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは2680nmであり、面内レターデーション(Re(590))は0nm、厚み方向のレターデーション(Rth(590))は−260nmであった。また、棒状液晶分子がフィルム面に対して実質的に垂直配向している光学異方性層が形成されていることが確認できた。
(2)第2の位相差フィルムの作製
[セルロースアセテートフィルムの作製]
(セルロースアセテート溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、30℃に加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、セルロースアセテート溶液Aを調製した。
────────────────────────────────────――――
セルロースアセテート溶液Bの組成
────────────────────────────────────――――
・アセチル置換度2.94のセルロースアセテート 100質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 402質量部
・メタノール(第2溶媒) 60質量部
────────────────────────────────────――――
(マット剤溶液の調製)
平均粒径16nmのシリカ粒子(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)を20質量部、メタノール80質量部を30分間よく攪拌混合してシリカ粒子分散液とした。この分散液を下記の組成物とともに分散機に投入し、さらに30分以上攪拌して各成分を溶解し、マット剤溶液を調製した。
――――――――――――――――――――――――――――――――――───―――
マット剤溶液の組成
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・平均粒径16nmのシリカ粒子分散液 10.0質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 76.3質量部
・メタノール(第2溶媒) 3.4質量部
・セルロースアセテート溶液A 10.3質量部
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(添加剤溶液の調製)
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、添加剤溶液を調製した。
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添加剤溶液の組成
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・下記に示す光学的異方性低下剤 49.3質量部
・下記に示す波長分散調整剤 4.9質量部
・メチレンクロライド(第1溶媒) 58.4質量部
・メタノール(第2溶媒) 8.7質量部
・セルロースアセテート溶液B 12.8質量部
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Figure 2011209517
(セルロースアセテートフィルムの作製)
上記セルロースアセテート溶液Bを94.6質量部、マット剤溶液を1.3質量部、添加剤溶液4.1質量部それぞれを濾過後に混合し、バンド流延機を用いて流延した。上記組成で光学的異方性を低下する化合物及び波長分散調整剤のセルロースアセテートに対する質量比はそれぞれ12%、1.2%であった。残留溶剤量30%でフィルムをバンドから剥ぎ取り、140℃で40分間乾燥させ、厚さ80μmのセルロースアセテートフィルム(C3)を作製した。上記で得られたセルロースアセテートフィルム(C3)の面内レターデーション(Re(590))は1nm(遅相軸は流延方向と垂直な方向)、厚み方向のレターデーション(Rth(590))は−1nmであった。
(3)偏光板の作製
実施例1と同様にして、第1の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは2560nmであり、Rth(590)は−218nmであった。
鹸化処理をおこなった第1の位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例1と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例1と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN1を得た。
このとき、偏光膜の吸収軸は延伸方向に対して平行であり、かつ、偏光膜の吸収軸と第2の光学異方性層の遅相軸とがなす角は90°であった。
実施例1と同様にして、第2の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理をおこなった第2の位相差フィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例1と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例1と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN2を得た。
(4)液晶表示装置の作製
電圧無印加状態及び黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であるIPSモードの液晶表示装置(TH-32LX500(松下電器産業(株)製))に設けられている一対の偏光板及び光学フィルムを剥した。
上記の平行配向セルの上下のガラス基板に、上記作製した偏光板(PN1及びPN2)を粘着剤を用いて貼り合わせた。このとき、バックライト側の偏光板にPN1を配置し、視認者側にPN2を配置し、偏光板PN1に含まれる光学異方性層がバックライト側のガラス基板に接するように、また、偏光板PN2に含まれるセルロースアセテートフィルムC3が視認者側のガラス基板に接するように貼り合わせた。また、偏光板PN1の吸収軸と液晶セルの遅相軸が直交するようにし、偏光板PN1と偏光板PN2との吸収軸が直交するように配置した。このようにして偏光板を貼り合せた液晶セルを、再度、液晶テレビTH-32LX500に組み込み、液晶表示装置を作製した。
(実施例18)
実施例17における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)に代えたこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例19)
実施例17における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に変えたこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例20)
実施例17における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス(アイグラフィックス製)に代えたこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例21)
実施例17における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例22)
実施例17における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例23)
実施例20における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例20と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例24)
実施例20における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例20と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例25)
実施例7における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が23%であるフィルタ(BSM51Y、(株)オハラ製)に代えたこと以外は、実施例7と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例26)
実施例8における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が2%であるオゾンレスガラス(M382、信越石英(株)製)に変えたこと以外は、実施例8と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例27)
実施例15における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が23%であるフィルタ(BSM51Y、(株)オハラ製)に変えたこと以外は、実施例15と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例28)
実施例16における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が2%であるオゾンレスガラス(M382、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例16と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例29)
実施例23における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が23%であるフィルタ(BSM51Y、(株)オハラ製)に代えたこと以外は、実施例23と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例30)
実施例24における光学異方性層の形成において、メタルハライドランプの発光管を石英ガラスから、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が2%であるオゾンレスガラス(M382、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例24と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(比較例1)
実施例1における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを取り除いたこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(比較例2)
実施例1における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(比較例3)
実施例9における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを取り除いたこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(比較例4)
実施例9における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に変えたこと以外は、実施例9と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(比較例5)
実施例17における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを取り除いたこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(比較例6)
実施例17における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタをWG280から、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例17と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例31)
(1)位相差フィルムの作製
実施例1と同様にして、セルロースアシレートフィルムC1を作製し、同様にして鹸化処理した。
実施例1で調製したのと同一の組成の配向膜形成用塗布液(O2)を調製し、セルロースアシレートフィルムC1の鹸化処理面に、実施例1と同様にして塗布し、塗膜を形成した後、同様にしてラビング処理して配向膜を形成した。
実施例1で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液(LC1)を調製した。
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアシレートフィルムの配向膜上に、光学異方性層形成用塗布液(LC1)を、ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、120℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。次に、フィルムの温度を95℃に保った状態で、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス製の発光管を有するメタルハライドランプ(アイグラフィックス製)、即ちオゾンレスランプ、を用いて紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。紫外線照射時の酸素濃度は20%(20万ppm)であった。
上記紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは820nmであり、Re(633)は44nmであった。
(2)偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
作製した位相差フィルムを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬して希硫酸水溶液を十分に洗い流し、最後に120℃で十分に乾燥させた。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは805nmであり、Re(633)は43nmであった。
上記のように鹸化処理を行った位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板を得た。ここで市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。
(3)液晶表示装置の作製
TNモード液晶セルを使用した液晶表示装置(AL2216W、日本エイサー(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記偏光板を、光学異方性層が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。このとき、観察者側の偏光板の吸収軸と、バックライト側の偏光板の吸収軸とが直交するように配置した。この様にしてTNモード液晶表示装置を作製した。
(実施例32)
実施例31における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記フィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例31と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例33)
実施例32における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例32と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例34)
実施例32における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例32と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例35)
実施例31における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例31と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例36)
実施例31における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例31と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例37)
実施例31における光学異方性層の形成において、光学異方性層形成用塗布液をLC1から、実施例9で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液LC2に代えたこと、及び液晶化合物を加熱して配向させるために用いた恒温槽の温度を120℃から140℃に代えたこと以外は、実施例31と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例38)
実施例37における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記のフィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例34と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例39)
実施例38における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例38と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例40)
実施例38における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例38と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例41)
実施例37における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例34と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例42)
実施例37における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例37と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例43)
(1)第1の位相差フィルムの作製
実施例17の第1の位相差フィルムの作製と同様にして、セルロースアセテートフィルム(C2)を作製した。
実施例1と同様にして、上記で得られたセルロースアセテートフィルム(C2)に鹸化処理、配向膜の形成、及びラビング処理を実施した。
実施例17で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液(LC3)を調製した。
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアセテートフィルム(C2)の配向膜上に、光学異方性層形成用塗布液(LC3)を、(#5.0の)ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、80℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。次に、フィルムの温度を60℃に保った状態で、波長185nmでの透過率が0%であり、かつ波長300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス製の発光管を有するメタルハライドランプ(アイグラフィックス製)、即ちオゾンレスランプ、を用いて紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。紫外線照射時の酸素濃度は20%(20万ppm)であった。
上記紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは2680nmであり、面内レターデーション(Re(590))は0nm、厚み方向のレターデーション(Rth(590))は−260nmであった。また、棒状液晶分子がフィルム面に対して実質的に垂直配向している光学異方性層が形成されていることが確認できた。
(2)第2の位相差フィルムの作製
実施例17と同様にして、セルロースアセテートフィルム(C3)を作製し、これを第2の位相差フィルムとして用いた。
(3)偏光板の作製
実施例25と同様にして、第1の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは2560nmであり、Rth(590)は−218nmであった。
鹸化処理をおこなった第1の位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例1と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例25と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN1を得た。
このとき、偏光膜の吸収軸は延伸方向に対して平行であり、かつ、偏光膜の吸収軸と第2の光学異方性層の遅相軸とがなす角は90°であった。
実施例25と同様にして、第2の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理をおこなった第2の位相差フィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例25と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例1と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN2を得た。
(4)液晶表示装置の作製
電圧無印加状態及び黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であるIPSモードの液晶表示装置(TH-32LX500(松下電器産業(株)製))に設けられている一対の偏光板及び光学フィルムを剥した。
上記の平行配向セルの上下のガラス基板に、上記作製した偏光板(PN1及びPN2)を粘着剤を用いて貼り合わせた。このとき、バックライト側の偏光板にPN1を配置し、視認者側にPN2を配置し、偏光板PN1に含まれる第1の光学異方性層がバックライト側のガラス基板に接するように、また、偏光板PN2に含まれるセルロースアセテートフィルムC3が視認者側のガラス基板に接するように貼り合わせた。また、偏光板PN1の吸収軸と液晶セルの遅相軸が直交するようにし、偏光板PN1と偏光板PN2の吸収軸は直交するように配置した。このようにして偏光板を貼り合せた液晶セルを、再度、液晶テレビTH-32LX500に組み込み、液晶表示装置を作製した。
(実施例44)
実施例43における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記のフィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例43と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例45)
実施例44における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例44と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例46)
実施例44における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例44と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例47)
実施例43における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより10,000ppm〜1,000ppmの間に保ったこと以外は、実施例43と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例48)
実施例43における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、20万ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例43と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例49)
(1)位相差フィルムの作製
実施例1と同様にして、セルロースアシレートフィルムC1を作製し、同様にして鹸化処理した。
実施例1で調製したのと同一の組成の配向膜形成用塗布液(O2)を調製し、セルロースアシレートフィルムC1の鹸化処理面に、実施例1と同様にして塗布し、塗膜を形成した後、同様にしてラビング処理して配向膜を形成した。
実施例1で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液(LC1)を調製した。
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアシレートフィルムの配向膜上に、光学異方性層形成用塗布液(LC1)を、ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、120℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。次に、フィルムの温度を95℃に保ち、窒素パージにより酸素濃度を10,000ppm〜1,000ppmの間に保った状態で、185nmでの透過率が0%であり、かつ300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス製の発光管を有するメタルハライドランプ(アイグラフィックス製)を用いて紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。
上記紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは820nmであり、Re(633)は44nmであった。
(2)偏光板の作製
厚さ80μmのポリビニルアルコール(PVA)フィルムを、ヨウ素濃度0.05質量%のヨウ素水溶液中に30℃で60秒浸漬して染色し、次いでホウ酸濃度4質量%濃度のホウ酸水溶液中に60秒浸漬している間に元の長さの5倍に縦延伸した後、50℃で4分間乾燥させて、厚さ20μmの偏光膜を得た。
作製した位相差フィルムを1.5モル/Lで55℃の水酸化ナトリウム水溶液中に浸漬した後、水で十分に水酸化ナトリウムを洗い流した。その後、0.005モル/Lで35℃の希硫酸水溶液に1分間浸漬した後、水に浸漬して希硫酸水溶液を十分に洗い流し、最後に120℃で十分に乾燥させた。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは805nmであり、Re(633)は43nmであった。
上記のように鹸化処理を行った位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板を得た。ここで市販のセルロースアセテートフィルムとしてはフジタックTF80UL(富士フイルム(株)製)を用いた。
(3)液晶表示装置の作製
TNモード液晶セルを使用した液晶表示装置(AL2216W、日本エイサー(株)製)に設けられている一対の偏光板を剥がし、代わりに上記偏光板を、光学異方性層が液晶セル側となるように粘着剤を介して、観察者側及びバックライト側に一枚ずつ貼り付けた。このとき、観察者側の偏光板の吸収軸と、バックライト側の偏光板の吸収軸とが直交するように配置した。この様にしてTNモード液晶表示装置を作製した。
(実施例50)
実施例49における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、10,000ppm〜1,000ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例52と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例51)
実施例50における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記のフィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例50と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例52)
実施例51における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に代えたこと以外は、実施例51と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例53)
実施例51における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例51と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例54)
実施例49における光学異方性層の形成において、光学異方性層形成用塗布液をLC1から、実施例9で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液LC2に代えたこと、及び液晶化合物を加熱して配向させるために用いた恒温槽の温度を120℃から140℃に代えたこと以外は、実施例49と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例55)
実施例54における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、10,000ppm〜1,000ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例54と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例56)
実施例54における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記のフィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例54と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例57)
実施例56における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に変えたこと以外は、実施例56と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例58)
実施例56における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例56と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びTNモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRe(633)を下記表に示す。
(実施例59)
(1)位相差フィルムの作製
実施例1と同様にして、セルロースアシレートフィルムC1を作製し、同様にして鹸化処理した。
実施例1で調製したのと同一の組成の配向膜形成用塗布液(O2)を調製し、セルロースアシレートフィルムC1の鹸化処理面に、実施例1と同様にして塗布し、塗膜を形成した後、同様にしてラビング処理して配向膜を形成した。
実施例1で調製したのと同一の組成の光学異方性層形成用塗布液(LC1)を調製した。
上記で得られたラビング処理を施したセルロースアセテートフィルム(C2)の配向膜上に、光学異方性層形成用塗布液(LC3)を、(#5.0の)ワイヤーバーコーターで塗布した。その後、80℃の恒温槽中で120秒間加熱し、液晶性化合物を配向させた。次に、フィルムの温度を60℃に保ち、窒素パージにより酸素濃度を10,000ppm〜1,000ppmの間に保った状態で、185nmでの透過率が0%であり、かつ300nmでの透過率が84%であるオゾンレスガラス製の発光管を有するメタルハライドランプ(アイグラフィックス製)を用いて紫外線を照射し、液晶化合物の重合反応を進行させ、配向状態を固定し、光学異方性層を形成した。
上記紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
上記で得られた光学異方性層の厚さは2680nmであり、面内レターデーション(Re(590))は0nm、厚み方向のレターデーション(Rth(590))は−260nmであった。また、棒状液晶分子がフィルム面に対して実質的に垂直配向している光学異方性層が形成されていることが確認できた。
(2)第2の位相差フィルムの作製
実施例17と同様にして、セルロースアセテートフィルム(C3)を作製し、これを第2の位相差フィルムとして用いた。
(3)偏光板の作製
実施例25と同様にして、第1の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理した位相差フィルムの光学異方性層の厚さは2560nmであり、Rth(590)は−218nmであった。
鹸化処理をおこなった第1の位相差フィルムの光学異方性層が形成されていない側の面をポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例1と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例25と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN1を得た。
このとき、偏光膜の吸収軸は延伸方向に対して平行であり、かつ、偏光膜の吸収軸と第2の光学異方性層の遅相軸とがなす角は90°であった。
実施例25と同様にして、第2の位相差フィルムに鹸化処理をおこなった。鹸化処理をおこなった第2の位相差フィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い、実施例25と同様にして作製した偏光膜の一方の面に貼り合わせ、同じく実施例1と同様に鹸化処理を行った市販のセルロースアセテートフィルムをポリビニルアルコール系接着剤を用い上記偏光膜の他方の面に貼り合わせ偏光板PN2を得た。
(4)液晶表示装置の作製
電圧無印加状態及び黒表示時では液晶分子はガラス基板間で実質的に平行配向しており、その遅相軸方向は画面に対して水平方向であるIPSモードの液晶表示装置(TH−32LX500(松下電器産業(株)製))に設けられている一対の偏光板及び光学フィルムを剥した。
上記の平行配向セルの上下のガラス基板に、上記作製した偏光板(PN1及びPN2)を粘着剤を用いて貼り合わせた。このとき、バックライト側の偏光板にPN1を配置し、視認者側にPN2を配置し、偏光板PN1に含まれる第1の光学異方性層がバックライト側のガラス基板に接するように、また、偏光板PN2に含まれるセルロースアセテートフィルムC3が視認者側のガラス基板に接するように貼り合わせた。また、偏光板PN1の吸収軸と液晶セルの遅相軸が直交するようにし、偏光板PN1と偏光板PN2の吸収軸は直交するように配置した。このようにして偏光板を貼り合せた液晶セルを、再度、液晶テレビTH−32LX500に組み込み、液晶表示装置を作製した。
(実施例60)
実施例59における光学異方性層の形成において、紫外線照射時の酸素濃度を、10,000ppm〜1,000ppmから窒素パージにより1,000ppm〜100ppmの間に保ったこと以外は、実施例70と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例61)
実施例59における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が5%であり、かつ波長300nmでの透過率が80%であるフィルタ(S−FPL51Y、(株)オハラ製)を設け、上記のフィルタを透過した紫外線で液晶化合物の重合反応を進行させたこと以外は、実施例59と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。なお、上記のフィルタを透過した紫外線の365nmにおける照度は220mW/cm2であり、照射量は350mJ/cm2であった。
偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例62)
実施例59における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が0%であり、波長254nmでの透過率が84%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(M235、信越石英(株)製)に変えたこと以外は、実施例59と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
(実施例63)
実施例59における光学異方性層の形成において、液晶化合物の塗布層とメタルハライドランプとの間に設けたフィルタを、波長185nmでの透過率が3%であり、波長254nmでの透過率が83%であり、かつ波長300nmでの透過率が92%であるフィルタ(WG225、SCHOTT製)に代えたこと以外は、実施例59と同様にして、位相差フィルム、偏光板、及びIPSモード液晶表示装置を作製した。偏光板作製時の鹸化処理前後の光学異方性層の膜厚及びRth(590)を下記表に示す。
試験例
上記で作製した各実施例及び各比較例の位相差フィルム及び液晶表示装置について、以下の評価をおこなった。結果を下記表に示す。
(I)ウェット密着評価
作製した位相差フィルムの光学異方性層に、辺の長さが1cmで光学異方性層を貫通し位相差フィルムを貫通しない深さの切れ込みを×印状に入れ、位相差フィルムを40℃の水中に30分浸漬した後、乾いた平滑な金属板上に固定し、光学異方性層の上記切れ込みを入れた箇所を、水で湿らせたベンコットで、500gの荷重をかけながら20cm/秒のスピードで35往復擦り、光学異方性層の剥がれを以下の基準で評価した。
◎:剥がれなし
○:切れ込みに沿って剥がれがあり、剥がれ幅が1mm未満
×:切れ込み以外の箇所で剥がれが発生、もしくは切れ込みに沿った剥がれがあり、剥がれ幅が1mm以上
(II)視野角コントラストの評価
作製した液晶表示装置について、測定機(EZ−Contrast160D、ELDIM社製)を用いて、黒表示(L1)〜白表示(L8)までで視野角を測定した。表示面の法線方向を0度とし上下左右方向で、コントラスト比(白透過率/黒透過率)が10になる角度の和を求めた。以下の基準で評価した。
◎: 318度以上
○: 314度以上、318度未満
△: 310度以上、314度未満
×: 310度未満
(III)斜め漏れ光の評価
作製したIPSモードの液晶表示装置について、液晶セルのラビング方向を基準として45度の方位で、かつ表示面の法線方向から60度の方向に1m離れたところに輝度計(分光放射輝度計CS−1000:ミノルタ(株)製)を設置し輝度1を測定した。
次いで、液晶セルに設けられている一対の偏光板を剥がし上記と同様に輝度2を測定した。輝度1を輝度2に対する百分率で表したものを斜め漏れ光とし、以下の基準で評価した。
◎: 0.06%未満
○: 0.06%以上、0.07%未満
×: 0.07%以上
Figure 2011209517
Figure 2011209517
Figure 2011209517
上記表中に示す結果から明らかなように、本発明の第1〜第3の態様のいずれかの条件を満足する方法で製造された実施例の位相差フィルムは、同一の組成の液晶組成物を用い、但し、本発明の第1〜第3の態様のいずれの条件も満足しない比較例の位相差フィルムと比較して、鹸化処理の前後で膜厚の減少が顕著に少なく、その結果、レターデーションの変動も顕著に少ないことが理解できる。
また、本発明の第1〜第3の態様のいずれかの条件を満足する方法で製造された実施例の位相差フィルムは、鹸化処理による特性の変動がなく、所望の光学特性を示しているので、これを用いたTNモード及びIPSモードの液晶表示装置の視野角特性が、比較例の位相差フィルムを用いたそれぞれと比較して、顕著に改善されていることが理解できる。
さらに、上記実施例及び比較例では、配向膜形成用塗布液中に、イルガギュア2959という、λmaxが275nmの光重合開始剤を用いているため、波長300nmの光の透過率が小さいフィルタを用いた実施例(実施例25、27、29))、又はガラス部材の波長300nmの光の透過率が小さい発光管を備えたオゾンレスランプを用いた実施例(実施例26、28、30)では、光学異方性層と配向膜との接着性が若干低下し、その結果ウェット密着性の評価が低下したことが理解できる。但し、これらの実施例も、本発明の第1〜第3のいずれかの態様の条件を満足する条件で製造した位相差フィルムであるので、表示性能は、他の実施例と同様に優れていた。

Claims (14)

  1. 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
    重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
    前記工程において、波長185nmの光に対する透過率が1%以下であるフィルタを介して光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  2. 前記フィルタの波長254nmの光に対する透過率が、10%以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記重合性液晶組成物が紫外領域に極大吸収波長λmaxを有する重合開始剤を含有し、前記フィルタの波長λmaxの光に対する透過率が、30%以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記フィルタの波長300nmの光に対する透過率が、30%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記工程において、オゾンレスランプを用いて光照射することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
    重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
    前記工程において、オゾンレスランプにより光照射することを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  7. 前記オゾンレスランプを構成するガラス部材が、波長185nmの光に対する透過率が1%以下で、且つ波長300nmの光に対する透過率が80%以上であることを特徴とする請求項5又は6に記載の方法。
  8. 前記工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 支持体及び光学異方性層を少なくとも有する位相差フィルムの製造方法であって、
    重合性液晶組成物の配向を、該組成物の重合反応を光照射下で進行させて固定して、光学異方性層を形成する工程を含み、
    前記工程において、酸素濃度10,000ppm以下の雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする位相差フィルムの製造方法。
  10. 前記工程において、酸素濃度1,000ppm以下の雰囲気下で重合反応を進行させることを特徴とする請求項8又は9に記載の方法。
  11. 不活性ガスで置換された雰囲気中で重合反応を進行させることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記重合性液晶組成物が、円盤状液晶化合物及び棒状液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記重合性液晶組成物が、1以上のエステル基を分子内に有する液晶化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記重合性組成物の重合反応を、重合開始剤を含有する配向膜上で進行させることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
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