JP2008106794A - 歯車変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】温度変化に応じて潤滑油の循環供給量を適正に調節するとともに歯車の撹拌抵抗を低減し、簡易でコスト上昇を抑えた潤滑構造の歯車変速機を提供する。
【解決手段】潤滑油が封入されたケーシング2と、該ケーシング2に軸支されて動力を伝達する軸部材(出力軸3)と、該軸部材(3)に設けられ選択的に噛合することにより所定の変速比を実現するとともに少なくとも一部が該潤滑油を掻き上げる複数組の歯車対(歯車42)と、該ケーシング2内を該歯車対(42)に近接した掻上げ領域61と該歯車対(42)から離隔した貯留領域62とに区画するとともに上方に開口したオイルセパレータ6と、を備える歯車変速機において、前記オイルセパレータ6は、前記掻上げ領域61と前記貯留領域62とを連通する連通穴66と、該連通穴66を低温時に閉止し高温時に開放する温度調整弁76と、を有する。
【選択図】図3

Description

本発明は車両用の歯車変速機に関し、より詳細には変速機の潤滑構造に関する。
複数の軸部材と各軸部材に設けられて噛合する歯車対とを備え、アクチュエータ操作あるいは人手操作により歯車対を選択して所定の変速比を実現する車両用の歯車噛合式変速機がある。この種の変速機では、軸受け部や噛合部の動作を円滑化し、また摩擦熱による温度上昇を低減して、摩耗による機能低下を抑制するために、ケーシング内に潤滑油を封入して循環させる潤滑構造が一般的に採用されている。潤滑油を循環、供給する方法として、掻上げ方式及び軸内油路方式が広く用いられている。掻上げ方式は、歯車の回転による遠心力を利用してケーシング下部に貯留された潤滑油を掻き上げ飛散させることにより、潤滑対象部位に潤滑油を供給する方法である。また、軸内油路方式は、ケーシング内上方の油受け皿で掻き上げられた潤滑油を集め、軸心などに設けられた油路に流し込み、軸受け部や歯車噛合部を潤滑する方法である。の油路に対象部位に供給している。そして、潤滑対象部位で潤滑作用を終えた潤滑油は、流下してケーシング下部に循環するようになっている。
ここで、歯車が潤滑油を掻き上げる際に撹拌損失が生じる。すなわち、潤滑油の掻き上げに要する動力は損失となって動力伝達効率が低下し、燃費を低下させるという問題がある。撹拌損失は、封入された潤滑油の油量やケーシング下部の形状に依存するため、対策として各種の改良発明がなされてきた。例えば本願出願人が特許文献1に開示した変速機の潤滑構造では、ケーシング下部をオイルセパレータで仕切って、歯車から離れた領域にオイルタンクを形成している。そして、軸部材が高速回転するときに、潤滑油がオイルタンクに導かれて歯車による撹拌油量が低減され、撹拌損失が低減されるようになっている。なお、オイルセパレータは、歯車から離れたオイルタンクの貯留領域と歯車に近い掻上げ領域とを完全には隔絶しておらず、通常は油穴や油細隙が設けられ、少量の潤滑油の流通が確保されて、各部が確実に潤滑されるようになっていた。
特開2003−269586号公報
ところで、油穴や油細隙を設けたオイルセパレータでは、低温時に多くの潤滑油が掻上げ領域に供給され、撹拌抵抗の増加を余儀なくされていた。例えば車両始動直後などで変速機内部の温度が低いとき、潤滑油の循環供給量は少なくてよいにもかかわらず、多くの潤滑油が掻上げ領域に供給されて油面が上昇し、かつ粘性抵抗が大きいため、歯車の回転に際して大きな撹拌抵抗が生じていた。低温時に限れば、油穴や油細隙は可能な限り小さくすることが好ましいのである。一方、変速機の高速回転によって発熱量が増加した高温時には、潤滑及び冷却の両方の観点から潤滑油の循環供給量の確保が重要となり、適正な大きさの油穴や油細隙を有することが好ましくなる。掻上げ領域の油面が適正になっていれば、少ない撹拌抵抗で適正量の潤滑油を掻き上げることができ、また貯留領域との油面差から随時潤滑油が補充され、良好な潤滑作用が維持継続される。したがって、温度が上昇するにつれて油穴や油細隙が大きくなり、潤滑油の循環供給量が増すとともに、掻上げ領域の油面が適正に維持されることが好ましいのである。
しかしながら、温度を検出しつつ油穴や油細隙の大きさを制御することは、変速機の内部構造を複雑化するとともに制御も煩雑となり、コスト上昇の面からも実用的でないと、考えられてきた。
本発明は上記背景に鑑みてなされたものであり、温度変化に応じて潤滑油の循環供給量を適正に調節するとともに歯車の撹拌抵抗を低減し、簡易でコスト上昇を抑えた潤滑構造の歯車変速機を提供する。
本発明の歯車変速機は、潤滑油が封入されたケーシングと、該ケーシングに軸支されて動力を伝達する軸部材と、該軸部材に設けられ選択的に噛合することにより所定の変速比を実現するとともに少なくとも一部が該潤滑油を掻き上げる複数組の歯車対と、該ケーシング内を該歯車対に近接した掻上げ領域と該歯車対から離隔した貯留領域とに区画するとともに上方に開口したオイルセパレータと、を備える歯車変速機において、前記オイルセパレータは、前記掻上げ領域と前記貯留領域とを連通する連通穴と、該連通穴を低温時に閉止し高温時に開放する温度調整弁と、を有することを特徴とする。
本発明は、歯車変速機のケーシング内を区画するオイルセパレータに、連通穴とこれを開閉する温度調整弁を設けて温度変化により開閉し、潤滑油の循環供給量を適正に調節することを特徴としている。本発明では、ケーシングや、動力を伝達する軸部材、歯車対には、従来の構造を適用することができる。
ケーシングには適当量の潤滑油を封入して、循環使用するように構成することができる。また、必要に応じて潤滑油の一部補充や全量交換が行えるように、給油口や排油口を設けることができる。ケーシングに軸支される軸部材は、一般的な入力軸や出力軸であり、他にカウンター軸を備えてもよい。複数組の歯車対は、変速比の段数に応じて各軸部材に設けることができ、例えばシンクロメッシュ機構により選択的に噛合して、所定の変速比で動力を伝達するように構成することができる。また、歯車対の一部をケーシングの下方に配置し、貯留された潤滑油に接して掻き上げるようにすることができる。なお、潤滑油を掻き上げる歯車対と動力伝達を担う歯車対とを一致させる必要はなく、遊転している歯車対であっても、潤滑油の掻き上げを行うことができる。
オイルセパレータは、ケーシング内を歯車対に近接した掻上げ領域と該歯車対から離隔した貯留領域とに区画する部材である。オイルセパレータは、ケーシングと歯車対との間に板状の部材を湾曲させた形状として配設することができ、側方と下方を閉じ、上方に開口した容器状の構造とすることができる。オイルセパレータに区画された内側の歯車対を含む空間が掻上げ領域であり、外側のケーシングとの間の空間が貯留領域である。掻上げ領域内の潤滑油は歯車によって掻き上げられ、貯留領域内の潤滑油は油面差が生じると掻上げ領域へ供給、補充される。なお、オイルセパレータを歯車対に接近させて配設することが好ましく、掻上げ領域を限定することで掻き上げ時の撹拌抵抗を低減することができる。また、オイルセパレータの開口上縁は、変速機停止時の静止油面よりも上方とし、車両傾斜時や走行振動時にも、開口上縁を越えて潤滑油が往来しないようにしておくことが好ましい。オイルセパレータには、例えば樹脂成型部材を用いることができ、形状が複雑化する場合には複数個組み合わせて形成してもよい。
オイルセパレータには、掻上げ領域と貯留領域とを連通する適当数の連通穴を形成することができる。連通穴は、潤滑油が常時貯留される下方で、かつ掻き上げを行う歯車対の近傍に設けられ、潤滑油を遅滞なく供給できるようになっていることが好ましい。連通穴の形状に制約はないが、温度調整弁との組み合わせによって確実に開閉されることが要件となる。
温度調整弁は、連通穴を低温時に閉止し高温時に開放する部材であり、各連通穴ごとに、貯留領域側あるいは掻上げ領域側に設けることができる。
前記温度調整弁は、所定温度を越えると開き始め、さらに温度の上昇に伴い開度が増加する、ことが好ましい。また、前記温度調整弁はバイメタルにより形成される、ことが好ましい。
温度調整弁には、熱膨張率の異なる異種金属を貼り合わせた一般的なバイメタルを用いることができ、所定温度で開き始めるように形成することができる。周知のように、バイメタルは温度変化に依存して変形するので、この変形作用を連通穴の開閉に用いることにより温度調整弁とすることができる。例えばオイルセパレータに形成された矩形の連通穴に、ひとまわり大きな矩形サイズのバイメタルを配設し、バイメタルの一辺をオイルセパレータに固定し、他の三辺は自由に変形し得る構成として、温度調整弁を形成することができる。また、バイメタルが開き始める所定温度としては、例えば、潤滑油の粘性抵抗が急変する近辺の温度を採用することができる。
次に、上述の本発明の歯車変速機の潤滑作用、効果について説明する。まず、車両停止状態では軸部材や歯車対も停止し、変速機内の潤滑油は重力にしたがって流下し、ケーシング下部に貯留されている。そして、長い時間が経過すると、潤滑油は掻上げ領域と貯留領域との間のわずかな間隙を往来して、両者の油面はほぼ一致した状態となる。
車両が始動すると軸部材及び歯車対が回転して、潤滑油の掻き上げが始まる。掻き上げられた潤滑油は、例えば、上方の別の歯車に直接飛散し、また油受け皿を経由して軸内油路から軸受け部などに供給されて潤滑作用に寄与するが、ケーシングやオイルセパレータの壁面に飛散してしまう分もある。いずれの経路を通るにしても、掻き上げられた潤滑油は最終的には流下して、掻上げ領域と貯留領域のいずれかの下部に戻る。ここで、始動時の変速機内の温度は通常低いので、温度調整弁は連通穴を閉止している。したがって、貯留領域の潤滑油が掻上げ領域よりも高い油面となっても、掻上げ領域に供給されることはなく、潤滑には寄与しない。一方、掻上げ領域では、潤滑油が掻き上げられた分だけ油面が低下する。結果として、潤滑油の潤滑作用に寄与する循環油量が減少して潤滑が行われ、掻上げ領域の油面は低いので、粘性抵抗は大きくとも歯車の撹拌抵抗は減少する。
車両が高速運転されて、変速機が高速回転するようになると、ケーシング内温度が所定温度を超えて、バイメタルからなる温度調整弁が自動的に開き始める。すると、潤滑油が貯留領域から掻上げ領域へ供給されるようになる。したがって、歯車で掻き上げる油量が増加して高温での高速回転に見合った潤滑作用を行うことができる。一方、潤滑油の油温も上昇するため粘性抵抗は減少し、撹拌抵抗はあまり増加しない。さらに高速回転が継続されてケーシング内温度が上昇すると、温度調整弁の開度が自動的に増加して、より多量の潤滑油が貯留領域から掻上げ領域へ供給される。このとき、歯車は高速回転して多くの潤滑油を掻き上げているので、掻上げ領域の油面はあまり上昇せず、粘性抵抗も減少するため、撹拌抵抗は増加しない。
なお、気温の高い時期や小休止後の運転再開時には、始動時から温度調整弁が開いている場合もある。このとき、潤滑油の温度も高く粘性抵抗が低いので、掻上げ領域に多量の潤滑油が供給されても、撹拌抵抗は小さい。
本発明の歯車変速機によれば、ケーシング内を区画するオイルセパレータに連通穴と温度調整弁とを設け、潤滑油の循環供給量が低温時に減少し高温時に増加するようにしたので、歯車の撹拌抵抗を常に小さくすることができる。また、温度調整弁にバイメタルを用いることにより、温度変化による開閉及び開度の調節を自動で行うことができ、簡易でコスト上昇を抑えたが潤滑構造を実現することができる。
本発明を実施するための最良の形態を、図1〜図4を参考にして説明する。図1は、本発明の実施例の歯車変速機の要部を説明する側面断面図である。実施例の歯車変速機1は、ケーシング2と、出力軸3及び図略の入力軸と、7組の歯車対と、オイルセパレータ6と、温度調整弁75〜78とで構成されている。
ケーシング2には適当量の潤滑油が封入され、循環使用されるようになっている。出力軸3は、図1に示されるように、図中右側の一端をパイロットベアリング31によってケーシング2に軸支され、図中左側の他端をテーパードローラーベアリング32によって軸支されている。出力軸3の軸心は中空とされて軸方向油路33が形成され図中右側から潤滑油が導入されるとともに、径方向に分岐する径方向油路34が形成されて軸外の歯車などに潤滑油が供給されるようになっている。図略の入力軸は、出力軸の上側に配設され、ケーシング2に軸支されている。
7組の歯車対は、出力軸3と入力軸とに設けられて、それぞれが所定の変速比で噛合している。そして、出力軸3側に設けられた歯車41〜47が、貯留された潤滑油を掻き上げるようになっている。また、前進用6段の歯車41〜46と後進用の歯車47は、符号略のシンクロメッシュ機構により選択的に噛合され、入力軸の動力が出力軸3の図中左方向に伝達されるように構成されている。
オイルセパレータ6は、ケーシング2と出力軸3の歯車41〜47との間に配設されて、ケーシング2内を区画している。歯車41〜47を含む空間が掻上げ領域61であり、外側のケーシング2との間の空間が貯留領域62である。オイルセパレータ6は、樹脂成型品で歯車41〜47に接近した凹凸形状とされ、掻上げ領域61の容積を限定するように形成されている。図2は、図1のA−A断面図であり、図示されるようにオイルセパレータ6の上縁63は、ほぼ出力軸3と同じ高さで、上方に開口している。また、封入された潤滑油の変速機停止時の静止油面レベルLは、オイルセパレータ6の上縁63よりも低く、上縁63を越えて潤滑油が往来しないようになっている。
なお、図2に示されるように歯車46が回転すると、図中矢印Jに示す上方へ潤滑油を掻き上げるようになっている。ここで、貯留領域62から掻上げ領域61への潤滑油の供給が制限されている場合には、掻上げ領域61の油面は低下する。また、掻き上げられた潤滑油は最終的には流下して、掻上げ領域61内または貯留領域62内の潤滑油と合一する。
図1に示されるように、オイルセパレータ6には、掻上げ領域61と貯留領域62とを連通する4個の連通穴65〜68が形成されている。連通穴65〜68は、歯車41、42、44、47の近傍に設けられ、オイルセパレータ6の側面から底面にかけての一部が切り欠かれて形成されている。
温度調整弁75〜78は、各連通穴65〜68それぞれに、合計4個設けられている。温度調整弁75〜78の構造は4個とも類似しているので、図3に代表を例示して説明する。図3は、連通穴66を開閉するために形成された温度調整弁76を説明する部分拡大図である。図示されるように、温度調整弁76は、熱膨張率の異なる2種類の金属M1、M2が貼り合わされ、連通穴66の形状に適合した断面L字形のバイメタル8によって形成されている。そして、連通穴66に接する内側の金属M1の熱膨張率は、外側の金属M2よりも大とされている。また、バイメタル8の上辺はリベット81を用いてオイルセパレータ6取り付けられ、他の三辺は自由に変形し得るようになっている。そして、所定温度のときに、L字形の下右端82がオイルセパレータ6にちょうど当接して、連通穴66が塞がるようになっている。
次に、連通穴66の開閉作用について、図4を参考にして説明する。図4は温度調整弁76の動作、作用を説明する図であり、(1)はケーシング内温度が所定温度をわずかに越えたとき、(2)はケーシング2内温度がさらに上昇したときを、示している。ケーシング2内温度が所定温度よりも低いとき、バイメタル8の内側金属M1は外側金属M2よりも大きく縮小し、反時計回りの方向に変形しようとする。このためバイメタル8の下右端82がオイルセパレータ6を圧接するので、連通穴66は堅固に閉止される。ケーシング2内温度が上昇するにつれ、バイメタル8の内側金属M1は外側金属M2よりも大きな熱膨張率で膨張して時計回りの方向に変形しようとする。そして、所定温度をわずかに越えると、図4(1)に示されるように、下右端82がオイルセパレータ6から離れて、小さなギャップG1が形成される。このギャップG1と連通穴66とを経由して、貯留領域62から掻上げ領域61へと潤滑油が補充される。ケーシング内2温度がさらに上昇すると、図4(2)に示されるように、バイメタル8の下右端82はオイルセパレータ6から遠ざかって大きなギャップG2が形成され、多くの量の潤滑油が補充されようになる。
次に、上述の開閉作用をもとにして、歯車変速機1の潤滑作用を説明する。車両始動時にケーシング2内温度が所定温度よりも低い場合、温度調整弁75〜78によって連通穴65〜68は閉止されている。このため、掻上げ領域61では、潤滑油が掻き上げられて油面が低下しても、貯留領域62からは補充されない。したがって、低温時に適した少ない循環油量となり、歯車41〜47の撹拌抵抗は減少する。ケーシング2内温度が所定温度を越えると温度調整弁75〜78が開き始め、温度上昇につれて開度すなわちギャップG2も拡がる。このため、温度に応じて貯留領域62から掻上げ領域61へと多量の潤滑油が補充される。したがって、高温時に適した多量の潤滑油が掻き上げられて十分な潤滑が行われる一方、潤滑油の粘性抵抗が低下して撹拌抵抗はあまり増加しない。
結局、潤滑油の循環供給量を自動的に最適に調節することができ、また歯車の撹拌抵抗を低減することができる。
本発明の実施例の歯車変速機の要部を説明する側面断面図である。 図1の実施例におけるA−A断面図である。 図1の実施例において、連通穴を開閉するために形成された温度調整弁を説明する部分拡大図である。 図3において、温度調整弁の動作、作用を説明する図であり、(1)はケーシング内温度が所定温度をわずかに越えたとき、(2)はケーシング内温度がさらに上昇したときを、示している。
符号の説明
1:歯車変速機
2:ケーシング
3:出力軸
41〜47:歯車
6:オイルセパレータ
61:掻上げ領域 62:貯留領域
65〜68:連通穴
75〜78:温度調整弁
8:バイメタル M1、M2:金属
81:リベット 82:下右端
G1、G2:ギャップ

Claims (3)

  1. 潤滑油が封入されたケーシングと、該ケーシングに軸支されて動力を伝達する軸部材と、該軸部材に設けられ選択的に噛合することにより所定の変速比を実現するとともに少なくとも一部が該潤滑油を掻き上げる複数組の歯車対と、該ケーシング内を該歯車対に近接した掻上げ領域と該歯車対から離隔した貯留領域とに区画するとともに上方に開口したオイルセパレータと、を備える歯車変速機において、
    前記オイルセパレータは、前記掻上げ領域と前記貯留領域とを連通する連通穴と、該連通穴を低温時に閉止し高温時に開放する温度調整弁と、を有することを特徴とする歯車変速機。
  2. 前記温度調整弁は、所定温度を越えると開き始め、さらに温度の上昇に伴い開度が増加する、請求項1に記載の歯車変速機。
  3. 前記温度調整弁はバイメタルにより形成される、請求項1または2のいずれかに記載の歯車変速機。
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