JP2008106305A - 圧粉成形用粉末、および圧粉成形用粉末の製造方法 - Google Patents

圧粉成形用粉末、および圧粉成形用粉末の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末、および圧粉成形用粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】圧粉成形用粉末は、鉄基粒子10と、潤滑剤20とを備えている。鉄基粒子10は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である。潤滑剤20は、鉄基粒子10の表面に付着している。潤滑剤20において、鉄基粒子10の凸閉包の外部に存在する潤滑剤20の割合の平均値が20%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、圧粉成形用粉末、および圧粉成形用粉末の製造方法に関する。
従来、金型内で鉄基粉末を圧粉して所定形状の成形体を得る際には、金型壁面と鉄基粉末粒子との界面、または鉄基粉末粒子間に摩擦が生じるので、金型に潤滑剤を塗布している。しかし、金型が複雑な形状である場合には、金型壁面において潤滑剤が塗布されない箇所が生じ、金型壁面と成形体との焼き付きが発生するという問題がある。
また、鉄基粉末に潤滑剤粉末を混合して金型に充填することもできる。この場合には、鉄基粉末中に潤滑剤を均一に分散させることが難しく、金型に鉄基粉末を充填するときに鉄基粉末の流動性が悪くなるという問題がある。
鉄基粉末中に潤滑剤を均一に分散させるために、たとえば鉄基粉末と潤滑剤とを潤滑剤の融点以上の温度で混合して鉄基粉末粒子に潤滑剤を付着させて、金型内で圧粉することもできる。しかし、この場合には、鉄基粉末粒子同士が潤滑剤を介して結合(凝集)して2次粒子化しやすく、鉄基粉末の流動性は改善されるものの、充填密度が悪いという問題がある。
また、特開2001−192706号公報(特許文献1)に流動性が良好で金型内に粉末を供給充填する際の作業性が良好となることを目的とした粉末冶金用の流動性改善粉末の製造方法が開示されている。特許文献1では、金属粉末と潤滑剤とを50℃以上でかつ潤滑剤の融点より5℃低い温度以下の温度で混合した粉末を用いる方法が開示されている。
特開2001−192706号公報
しかしながら、上記特許文献1では、潤滑剤が加熱により軟化して粘着性が出る場合があり、この場合には上述した従来の方法と同様に、金属粒子の2次粒子化を招くという問題がある。また、粘着性が出なければ、潤滑剤なしで単純混合した場合と同様に金型と成形体との焼き付きが生じるという問題がある。
それゆえ本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末、および圧粉成形用粉末の製造方法を提供することである。
本発明にしたがった圧粉成形用粉末は、鉄基粒子と、鉄基粒子の表面に付着する潤滑剤とを備えている。鉄基粉末は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である。潤滑剤において、鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値が20%以下である。
本発明にしたがった圧粉成形用粉末によれば、Fの平均値を2以上とすることによって、鉄基粒子の表面に凹凸を設けることができる。Fを20以下とすることによって、高密度に充填が可能となる。また、凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値を20%以下としているので、鉄基粒子の凹部に潤滑剤が付着されるとともに、凸閉包の外部に潤滑剤があまり存在しない。そのため、粒子同士が凝集することを防止できるので、流動性を妨げない。よって、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末とできる。
なお、上記「凸閉包」とは、任意の鉄基粒子において、その外周を囲む最小の凸図形を意味する。また、上記Fの平均値および上記割合の平均値は、任意に選択した500以上の圧粉成形用粉末の粒子についての平均の値である。
上記鉄基粒子において好ましくは、潤滑剤は、鉄基粒子に対して0.05重量%以上0.4重量%以下含まれている。
0.05重量%以上とすることによって、潤滑剤の潤滑性能効果をより発現できる。0.4重量%以下とすることによって、圧粉した後に残存する潤滑剤の量が多くならず、圧粉成形体の高密度化を実現できる。
上記圧粉成形用粉末において好ましくは、潤滑剤は、融点より5℃高い温度での粘度が30[mPa・s]以下である。30[mPa・s]以下とすることによって、潤滑剤が低粘度となるので、鉄基粒子の凹部の細部に潤滑剤がより付着される。
上記圧粉成形用粉末において好ましくは、潤滑剤は、エステル結合およびアミド結合の少なくとも一方を有し、酸価が1[mgKOH/g]以下で、かつ水酸基価とアミン価との和が4[mgKOH/g]以下である。
これにより、潤滑剤の溶融温度域が狭いシャープメルト性を有しているので、鉄基粒子の凹部の細部に潤滑剤がより付着される。
なお、上記「酸価」とは、試料1gの酸を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数であり、測定はJIS K0070による。上記「水酸基価」とは、試料1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウム(KOH)のmg数であり、測定はJIS K0070による。上記「アミン価」とは、試料1gを中和するのに要する塩酸と当量の水酸化カリウム(KOH)のmg数であり、測定はASTM D 2074による。
上記圧粉成形用粉末において好ましくは、鉄基粒子の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜をさらに備えている。
これにより、潤滑剤との親和性が高まり、鉄基粒子の凹部の細部に潤滑剤がより付着される。
本発明の圧粉成形用粉末の製造方法は、鉄基粒子準備工程と、潤滑剤準備工程と、付着工程とを備えている。鉄基粒子準備工程は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である鉄基粒子を準備する。潤滑剤準備工程は、潤滑剤を準備する。付着工程は、潤滑剤の融点以上の温度で加熱して鉄基粒子と潤滑剤とを付着させる。
本発明の圧粉成形用粉末の製造方法によれば、鉄基粒子準備工程で準備する鉄基粒子のFの平均値を2以上20以下としているので、表面に適度な凹みがあり、かつ高密度に充填可能な鉄基粒子を準備している。また、混合工程後に付着工程を実施することにより、鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値が低くなるように、潤滑剤を鉄基粒子に付着させることができる。そのため、鉄基粒子の凹部に潤滑剤が付着されるとともに、鉄基粒子の凸閉包の外部に潤滑剤があまり存在しないので、鉄基粒子中の潤滑剤の分散性が良好で、かつ潤滑剤が結合して粒子が凝集してしまう2次粒子化を抑制できる。よって、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末を製造できる。
上記圧粉成形用粉末の製造方法において好ましくは、潤滑剤準備工程では、鉄基粒子に対して0.05重量%以上0.4重量%以下の潤滑剤を準備する。
0.05重量%以上とすることによって、潤滑剤の潤滑性能効果をより発現できる圧粉成形用粉末を製造できる。0.4重量%以下とすることによって、圧粉した後に残存する潤滑剤の量が多くならず、圧粉成形体の高密度化を実現できる圧粉成形用粉末を製造できる。
上記圧粉成形用粉末の製造方法において好ましくは、潤滑剤準備工程では、平均粒径が1mm以下の潤滑剤を準備する。これにより、混合工程において、潤滑剤の分散性がより良好になる。
上記圧粉成形用粉末の製造方法において好ましくは、分級工程と、解粒工程とをさらに備えている。分級工程は、付着工程の後に、鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値を測定して、測定された割合の平均値が20%以内であるか否かを判断する。解粒工程は、分級工程において割合の平均値が20%を超えていると判断される場合に、凸閉包の外部に存在する潤滑剤により凝集した粒子を粉砕する。
分級工程で鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値が20%以下と判断されるまで解粒工程を実施することにより、割合の平均値が20%以下となる圧粉成形用粉末を製造することができる。
上記圧粉成形用粉末の製造方法において好ましくは、鉄基粒子の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜を形成する工程をさらに備えている。
これにより、鉄基粒子の表面に被膜を備える圧粉成形用粉末を製造できる。そのため、潤滑剤との親和性が高まり、鉄基粒子の凹部の細部に潤滑剤がより付着される圧粉成形用粉末を製造できる。
本発明の圧粉成形用粉末によれば、表面に凹凸が形成された鉄基粒子と、鉄基粒子の凹部に付着されるとともに凸閉包の外部にあまり存在しない潤滑剤とを備えている。よって、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末ができる。
また、本発明の圧粉成形用粉末の製造方法によれば、鉄基粒子準備工程で表面に適度な凹みのある鉄基粒子を準備している。また、付着工程で、鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する潤滑剤の割合の平均値が低くなるように潤滑剤を鉄基粒子に付着させている。よって、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末を製造できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には、同一の参照符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末を模式的に示す図である。図2(A)は、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末を構成する1の粒子(圧粉成形用粒子1)を模式的に示す拡大図である。図1および図2(A)に示すように、本実施の形態における圧粉成形用粉末は、鉄基粒子10と、潤滑剤20とを備えている。鉄基粒子10は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である。潤滑剤20は、鉄基粒子10の表面に付着している。潤滑剤20において、鉄基粒子10の凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合の平均値が20%以下である。
詳細には、図2に示すように、鉄基粒子10は表面に凹凸を有している。本発明では、この凹凸形状についてFを指標として表わす。表面積S[m2]は、図2(A)に示すように、任意に選択した1の鉄基粒子10を投影することによって得られる鉄基粒子10の投影像の面積(図2における鉄基粒子10の面積S)を指す。表面積S[m2]は、市販の画像処理装置を用いて測定できる。体積V[m3]は、表面積S[m2]と等しい面積を有する円の直径である円相当径(投影面積円相当径)D[m]を求めて、V=(1/6)π×D3の式から求められる。BET比表面積B[m2/g]は、鉄基粒子10の表面に占有面積の分かっている分子を吸着させて、その吸着量から求められる。真密度ρ[g/m3]は、鉄基粒子10の実容積を測定し、その値で鉄基粒子10の質量を割ることにより求められる。そして、任意の鉄基粒子10におけるFの値は、F=(B×V×ρ)/Sの式から求められる。そして、圧粉成形用粉末を構成する圧粉成形用粒子1(サンプル)を500個以上採って求めたFの平均値を、2以上20以下としている。Fの平均値は、4以上16以下とすることが好ましい。Fの平均値が2より小さいと、鉄基粒子10の表面に潤滑剤20を付着する凹みを確保できない。4以上とすることによって、鉄基粒子10の表面に潤滑剤20を付着させる凹みを十分に確保できる。一方、Fの平均値が20を超えると、鉄基粒子10の表面の凹凸が大きすぎるので、高密度に充填ができず、圧粉成形して得られる成形体を高密度化とすることができない。16以下とすることによって、より高密度に充填できるとともにより高密度の成形体とできる。
また、鉄基粒子10は、たとえば、鉄(Fe)、鉄(Fe)−シリコン(Si)系合金、鉄(Fe)−アルミニウム(Al)系合金、鉄(Fe)−窒素(N)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)系合金、鉄(Fe)−炭素(C)系合金、鉄(Fe)−ホウ素(B)系合金、鉄(Fe)−コバルト(Co)系合金、鉄(Fe)−リン(P)系合金、鉄(Fe)−ニッケル(Ni)−コバルト(Co)系合金および鉄(Fe)−アルミニウム(Al)−シリコン(Si)系合金などから形成されている。鉄基粒子10は、金属単体でも合金でもよい。
鉄基粒子10の円相当径Dは、5μm以上200μm以下であることが好ましい。鉄基粒子10の円相当径Dを5μm以上とすることにより、鉄基粒子10が酸化されにくい。円相当径Dを200μm以下とすることにより、加圧成形時において混合粉末の圧縮性が低下することを抑止できる。これにより、加圧成形によって得られた成形体の密度が低下せず、取り扱いが困難になることを防ぐことができる。
鉄基粒子10の凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合Gの平均値が20%以下である。詳細には、潤滑剤20を付着させた鉄基粒子10について画像処理を行なって平均値Gを求める。画像処理は、市販の画像処理装置を用いることができる。画像処理装置において、樹脂に埋め込まれた「潤滑剤20を付着させた鉄基粒子10」をさらに鏡面化した断面に照射した光の反射光をCCDカメラの撮像素子が受け、光強度を電気信号化する。この原画像をノイズ除去処理等すると、「潤滑剤20を付着させた鉄基粒子10」の断面において、鉄基粒子10は光を反射しやすいことから白くなり、潤滑剤20は光を吸収・散乱しやすいことから黒くなる。このように白黒2値化して、鉄基粒子10(形状)および潤滑剤20を区別して顕在化させる。この顕在化させた鉄基粒子10の凸閉包30を演算で求める。なお、凸領域とは、その領域内の任意の2点を結ぶ線分が必ずその領域内を通る領域である。凸閉包30は、鉄基粒子10における任意の領域に対し、その領域を含む最小の凸領域である。
そして、任意の潤滑剤20が付着された鉄基粒子10(圧粉成形用粒子1)の断面画像について、潤滑剤20の総面積に対する凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の面積の割合を割合Gとする。そして、サンプルを500個以上採って求めた割合Gの平均値は、20%以下である。割合Gの平均値が20%を超えると、金型に充填する際に流動性が悪化するとともに、他の鉄基粒子10の潤滑剤と結合して凝集した2次粒子化を招いてしまう。
潤滑剤20は、常温で液体でも固体であってもよいが、好ましくは経時変化の少ない固体である。潤滑剤20は、たとえば炭化水素系潤滑剤、脂肪酸系潤滑剤、アミド系潤滑剤、エステル系潤滑剤、高級アルコール系潤滑剤、金属石鹸、および複合系潤滑剤などを用いることができる。潤滑剤20は、炭化水素系潤滑剤としてはパラフィンワックス、マイクロワックス、ポリエチレンワックス、脂肪酸系潤滑剤としてはステアリン酸、ベヘニン酸、1,2−ヒドロキシステアリン酸、アミド系潤滑剤としてはステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスオレフィン酸アミド、エステル系アミドとしてはステアリン酸モノグリセリド、ペンタエリスリトールテトラステアレート、硬化ヒマシ油、ステアリン酸ステアリル、高級アルコール系としてはステアリルアルコール、金属石鹸としてはステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸鉛などを好ましく用いることができる。
潤滑剤20は、鉄基粒子10に対して0.05重量%以上0.4重量%以下含まれることが好ましい。0.05重量%以上とすることによって、潤滑剤20の潤滑性能効果をより発現できる。0.4重量%以下とすることによって、圧粉した後に残存する潤滑剤20の量が多くならず、圧粉成形体の高密度化を実現できる。
また、潤滑剤20は、融点より5℃高い温度での粘度は0.1[mPa・s]以上30[mPa・s]以下であることが好ましい。0.1[mPa・s]以上とすることによって、常温で固体状であるので鉄基粒子10の凹みに潤滑剤20が十分に付着する。30[mPa・s]以下とすることによって、低粘度であるので鉄基粒子10の凹部の細部まで潤滑剤20がより付着される。
なお、上記融点は、ビーカーに入れた潤滑剤20をオイルバス中で加温して融解し、B型回転粘度計で測定した値である。
潤滑剤20は、エステル結合およびアミド結合の少なくとも一方を有し、酸価が1[mgKOH/g]以下で、かつ水酸基価とアミン価との和が4[mgKOH/g]以下であることが好ましい。潤滑剤20の溶融温度域が狭いシャープメルト性を有していると、鉄基粒子10の凹部の細部に潤滑剤20がより付着される。
また、図2(B)に示すように、鉄基粒子10の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜40をさらに備えていることが好ましい。なお、図2(B)は、本発明の実施の形態における被膜を備える圧粉成形用粉末の1粒子を模式的に示す拡大図である。
被膜40は、潤滑剤20との親和性を高めて、潤滑剤20が鉄基粒子10の凹部に付着しやすくするために形成されている。被膜40は、鉄基粒子10の表面を覆っており、鉄基粒子10の凹凸を有する形状を生かすため、略均一の厚みとすることが好ましい。被膜40の厚みは20nm以下とすることが好ましい。
被膜40は、酸素原子を含む無機化合物であれば特に限定されないが、リン酸鉄、リン酸マンガン、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム、酸化シリコン、酸化チタン、酸化アルミニウム、または酸化ジルコニウムなどからなることが好ましい。被膜40は、図2(B)中に示すように1層に形成されていても良いし、多層に形成されていても良い。
次に、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の製造方法について図1〜図5を参照して説明する。図3は、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の製造方法を示すフローチャートである。図4は、本発明の実施の形態における分級工程を説明する図であり、(A)は分級工程における粒度と度数との関係を示す模式図であり、(B)は2次粒子化した状態を示す模式図である。図5は、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の粒度と度数との関係を示す模式図である。
図3に示すように、まず、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である鉄基粒子10を準備する鉄基粒子準備工程(S10)を実施する。鉄基粒子準備工程(S10)では、Fの平均値が2以上20以下であれば鉄基粒子10の製造方法は特に限定されないが、たとえばガスアトマイズ法や水アトマイズ法により鉄基粒子10を製造することができる。Fの平均値が2以上20以下である表面に凹凸を有する鉄基粒子10の製造が容易である観点から、水アトマイズ法により鉄基粒子10を製造することが好ましい。
次に、潤滑剤20を準備する潤滑剤準備工程(S20)を実施する。潤滑剤準備工程(S20)では、鉄基粒子10に対して0.05重量%以上0.4重量%以下の潤滑剤20を準備することが好ましい。0.05重量%以上とすることによって、鉄基粒子10の凹部に付着する潤滑剤20の潤滑性能効果をより発現できる。0.4重量%以下とすることによって、凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合を少なくできる。
潤滑剤準備工程(S20)では、平均粒径が1mm以下の潤滑剤20を準備することが好ましい。平均粒径を1mm以下とすることによって、潤滑剤20の鉄基粒子10中への分散性が良好になる。
潤滑剤準備工程(S20)では、融点より5℃高い温度での粘度が0.1[mPa・s]以上30[mPa・s]以下である潤滑剤20を準備することが好ましい。0.1[mPa・s]以上とすることによって、潤滑剤20の鉄基粒子10への付着の前に流動してしまうことを防止できる。30[mPa・s]以下とすることによって、低粘度であるので鉄基粒子10の凹部の細部まで潤滑剤20が付着しやすくなる。
潤滑剤準備工程(S20)では、エステル結合およびアミド結合の少なくとも一方を有し、酸価が1[mgKOH/g]以下で、かつ水酸基価とアミン価との和が4[mgKOH/g]以下である潤滑剤20を準備することが好ましい。溶融温度域が狭いシャープメルト性を有していると、鉄基粒子10の凹部の細部まで潤滑剤20が付着しやすくなる。
次に、潤滑剤20の融点以上の温度で加熱して、鉄基粒子10と潤滑剤20とを付着させる付着工程(S30)を実施する。付着工程(S30)は、鉄基粒子10と潤滑剤20とを混合する混合工程(S31)と、鉄基粒子10に潤滑剤20を含浸させる含浸工程(S32)と、鉄基粒子10に含浸した潤滑剤20を固着する固着工程(S33)とを含む。付着工程(S30)では、まず、鉄基粒子10と潤滑剤20とを混合する混合工程(S31)を実施する。混合工程(S31)では、たとえば混合容器内を加熱できるような攪拌混合機を用いて、鉄基粒子10と潤滑剤20とを混合する。これにより、鉄基粒子10の表面に潤滑剤20が分散して付着する。
なお、上記のように鉄基粒子10と潤滑剤20との混合を開始してから混合容器の温度を上昇する場合の他、潤滑剤20が溶融する温度まで混合容器内の温度を予め上昇しておいてから鉄基粒子10と潤滑剤20とを混合容器内に添加して混合を開始してもよい。
さらに、混合方法に特に制限はなく、たとえばメカニカルアロイング法、振動ボールミル、遊星ボールミル、メカノフュージョン、共沈法、化学気相蒸着法(CVD法)、物理気相蒸着法(PVD法)、めっき法、スパッタリング法、蒸着法またはゾル−ゲル法などのいずれを使用することも可能である。
次に、鉄基粒子10に潤滑剤20を含浸させる含浸工程(S32)を実施する。含浸工程(S32)では、混合しながら混合容器内の温度を潤滑剤20の融点以上の温度まで上昇して、潤滑剤20を溶融させる。これにより、溶融した状態の潤滑剤20が鉄基粒子10の凹部に含浸される。
次に、鉄基粒子10に含浸した潤滑剤20を固定する固着工程(S33)を実施する。固着工程(S33)では、含浸した潤滑剤20を一定時間経過後、混合容器内の温度を下げて、潤滑剤20を固化し、鉄基粒子10に固定化させる。
なお、必要に応じて潤滑剤20以外の潤滑剤をともに混合してもよい。この場合は、混合工程(S31)で他の潤滑剤を混合してもよいし、含浸工程(S32)で鉄基粒子10に潤滑剤20を含浸しさせた後に、他の潤滑剤を混合してもよい。他の潤滑剤としては、たとえばステアリン酸亜鉛またはh−BN等を添加することができる。
次に、鉄基粒子10の凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合の平均値Gを測定して、測定された割合Gの平均値が20%以内であるか否かを判断する分級工程(S40)を実施する。詳細には、付着工程(S30)で製造した圧粉成形用粉末について画像処理法で割合Gの平均値を測定する。この測定は、上述したように、たとえば画像処理により測定できる。
分級工程(S40)において、平均値Gが20以下であると判断された場合には分級工程(S40)においてYESと判断される。この場合は、凸閉包30の外部に存在する潤滑剤は少なく、粒径と度数との関係は図5に示す分布を示し、図1に示す圧粉成形用粉末となる。
一方、分級工程(S40)において、平均値Gが20%を超えていると判断される場合には、分級工程(S40)においてNOと判断される。この場合は、画像処理を行なうと、たとえば図4(A)に示すように、粒径の大きい圧粉成形用粒子1が所定の範囲内で存在する。なお、粒径の大きい圧粉成形用粒子1は、図4(B)に示すように、潤滑剤20が凸閉包30の外部にはみ出ているために、他の圧粉成形用粒子1と凝集して2次粒子となっている場合が発生する。
分級工程(S40)においてNOと判断された場合には、凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20により凝集した粒子を粉砕する解粒工程(S50)が実施される。解粒工程(S50)では、図4(B)のように、凝集して2次粒子化した粒子について粉砕などを行なって除去し、凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20を減少させる。
次に、解粒工程(S50)後の圧粉成形用粉末について分級工程(S40)を実施する。分級工程(S40)においてNOと判断されると、解粒工程(S50)を実施する。平均値Gが20以下となるまで、分級工程(S40)と解粒工程(S50)とを繰り返し実施する。
以上の工程(S10〜S50)により、図1に示す圧粉成形用粉末を製造することができる。
なお、図2に示すような被膜40を備える圧粉成形用粉末を製造する場合には、鉄基粒子10の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜を形成する工程をさらに備えることにより製造できる。
具体的には、被膜を形成する工程は、たとえば鉄基粒子準備工程(S10)後に実施する。酸素原子を含む無機化合物からなる被膜40は、たとえば化成処理、および溶剤吹きつけや前駆体を用いたゾルゲル法により形成できる。
このようにして製造した圧粉成形用粉末を金型で成形して所定形状の成形体を得る場合には、金型の形状が複雑であっても、鉄基粒子10の凹部に付着している潤滑剤20が金型に分散性よく流出する。そのため、金型と成形体との焼き付きの生じない優れた成形体を得ることができる。また、圧粉成形用粉末を金型に充填すると、高密度に充填できる。さらに、圧粉成形用粉末は鉄基粒子10の凹部に潤滑剤20の80%以上を充填しているので、圧粉して得られる成形体は高密度となる。
以上説明したように、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末によれば、鉄基粒子10と、鉄基粒子10の表面に付着する潤滑剤20とを備え、鉄基粒子10は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下であり、潤滑剤20において、鉄基粒子10の凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合Gの平均値が20%以下である。Fの平均値を2以上とすることによって、鉄基粒子10の表面に凹凸を設けることができる。Fを20以下とすることによって、高密度に充填が可能となる。また、凸閉包30の外部に存在する潤滑剤20の割合Gの平均値を20%以下としているので、鉄基粒子10の凹部に潤滑剤20が付着されるとともに、凸閉包30の外部に潤滑剤20があまり存在しない。そのため、圧粉成形用粒子1同士が凝集することを防止できるので、流動性を妨げない。よって、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となる圧粉成形用粉末ができる。
また、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の製造方法は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である鉄基粒子10を準備する鉄基粒子準備工程(S10)と、潤滑剤20を準備する潤滑剤準備工程(S20)と、潤滑剤20の融点以上の温度で加熱して鉄基粒子10と潤滑剤20とを付着させる付着工程(S30)とを備えている。これにより、鉄基粒子準備工程(S10)で表面に適度な凹凸が形成される鉄基粒子10を準備でき、付着工程(S30)で鉄基粒子10の凹部に潤滑剤20を付着させている。よって、成形時の流動性を阻害せず、かつ高密度に成形できる圧粉成形用粉末を製造できる。
[実施例]
本実施例では、Fを2以上20以下、割合Gを20%以下とすることの効果を調べた。始めに、実施例および比較例の各々の圧粉成形用粉末を下記の表1に基づいて以下の方法により製造した。
Figure 2008106305
(実施例1〜17の圧粉成形用粉末)
実施例1〜17では、図3に示す実施の形態の製造方法を用いて圧粉成形用粉末を製造した。具体的には、鉄基粒子準備工程(S10)では、純鉄を含有し残部が不可避的不純物からなり、表1に示す円相当径およびBET値を有する鉄基粒子を水アトマイズ法で作製した。それぞれの鉄基粒子のFの平均値は表1に示すような値となった。
次に、実施例1〜15については、鉄基粒子の表面に被膜を形成する工程を実施した。被膜としては、リン酸鉄を25nmの厚みになるように形成した。
次に、潤滑剤準備工程(S20)では、表1に示すような潤滑剤を準備した。各潤滑剤の融点、酸価、水酸基価とアミン価との和、および配合量について表1に示す。なお、表1中、酸価および水酸基価とアミン価との和の単位は、mgKOH/gである。
次に、付着工程(S30)では、それぞれ表1に示す温度で加熱して、鉄基粒子に潤滑剤を付着させた。加熱した温度での潤滑剤の粘度を表1に示す。また、付着工程(S30)後の割合Gの平均値は、表1に示すような値となった。なお、表1中、粘度は加熱した温度での値を示し、単位は[mPa・s]である。
次に、実施例1〜17の一部について分級工程(S40)を行ない、実施例1、9〜11、16、17については、解粒工程(S50)を実施した。解粒工程(S50)を実施した実施例については、解粒工程(S50)後の割合Gの平均値を表1に示す。以上の工程(S10〜S50)を実施して、実施例1〜17の圧粉成形用粉末を製造した。
(比較例1〜5における圧粉成形用粉末の製造)
比較例1〜5は、基本的には実施例1〜15と同様の構成を備えるが、比較例1はFの平均値を1、比較例2はFの平均値を26、比較例3は割合Gの平均値を24%、比較例4は割合Gの平均値を34%、比較例5は割合Gの平均値を100を超えた数値%となるように製造した点において異なる。なお、被膜を形成する工程は、比較例1〜5について実施し、解粒工程(S50)は、比較例1および比較例4について実施した。
(評価方法)
得られた圧粉成形用粉末について、流動時間(FR値)および見かけ密度(AD値)を測定した。流動時間(FR値)は、JIS Z 2502に準拠して測定した。また、見かけ密度(AD値)は、JIS Z 2504に準拠して測定した。これらの結果を下記の表2に示す。なお、流動時間(FR値)は、値が小さいほど流動性が良好であることを示し、見かけ密度(AD値)は、値が大きいほど密度が高いことを示す。
また、得られた圧粉成形用粉末について、金型を用いて10[ton/cm2]の圧力を印加して成形体をそれぞれ作製した。そして、作製した成形体の密度を測定した。この結果を下記の表2に成形体密度として示す。成形体密度は、値が大きいほど密度が高いことを示す。
Figure 2008106305
表2に示すように、Fの平均値が2〜20の範囲内で、かつGの平均値が20%以下である本発明の範囲内の実施例1〜17については、流動性、見かけ密度、および成形体密度について優れたものとなった。
一方、比較例1、3〜5については、流動性、見かけ密度、および成形体密度について実施例1〜17よりも悪かった。また比較例2については、流動性および見かけ密度は良好であったが、成形体密度は悪かった。
以上説明したように、実施例によれば、Fの平均値を2〜20、割合Gの平均値を20%以内とすることによって、流動性、見かけ密度、および成形体密度のすべてにおいて優れていることが確認できた。よって、本発明における圧粉成形用粉末および圧粉成形用粉末の製造方法によれば、良好な流動性を有し、高密度に充填可能であり、かつ圧粉成形すると高密度な成形体となることが確認できた。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末を模式的に示す図である。 (A)は、本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末を構成する1の粒子(圧粉成形用粒子)を模式的に示す拡大図であり、(B)は、本発明の実施の形態における被膜を備える圧粉成形用粉末の1粒子を模式的に示す拡大図である。 本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態における分級工程を説明する図であり、(A)は分級工程における粒度と度数との関係を示す模式図であり、(B)は2次粒子化した状態を示す模式図である。 本発明の実施の形態における圧粉成形用粉末の粒度と度数との関係を示す模式図である。
符号の説明
1 圧粉成形用粒子、10 鉄基粒子、20 潤滑剤、30 凸閉包、40 被膜。

Claims (10)

  1. 鉄基粒子と、
    前記鉄基粒子の表面に付着する潤滑剤とを備え、
    前記鉄基粒子は、表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下であり、
    前記潤滑剤において、前記鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する前記潤滑剤の割合の平均値が20%以下である、圧粉成形用粉末。
  2. 前記潤滑剤は、前記鉄基粒子に対して0.05重量%以上0.4重量%以下含まれる、請求項1に記載の圧粉成形用粉末。
  3. 前記潤滑剤は、融点より5℃高い温度での粘度が30[mPa・s]以下である、請求項1または2に記載の圧粉成形用粉末。
  4. 前記潤滑剤は、エステル結合およびアミド結合の少なくとも一方を有し、
    酸価が1[mgKOH/g]以下で、かつ水酸基価とアミン価との和が4[mgKOH/g]以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の圧粉成形用粉末。
  5. 前記鉄基粒子の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載の圧粉成形用粉末。
  6. 表面積S[m2]、体積V[m3]、BET比表面積B[m2/g]、真密度ρ[g/m3]とした場合に、F=(B×V×ρ)/Sで表わされるFの平均値が2以上20以下である鉄基粒子を準備する鉄基粒子準備工程と、
    潤滑剤を準備する潤滑剤準備工程と、
    前記潤滑剤の融点以上の温度で加熱して前記鉄基粒子と前記潤滑剤とを付着させる付着工程とを備える、圧粉成形用粉末の製造方法。
  7. 前記潤滑剤準備工程では、前記鉄基粒子に対して0.05重量%以上0.4重量%以下の前記潤滑剤を準備する、請求項6に記載の圧粉成形用粉末の製造方法。
  8. 前記潤滑剤準備工程では、平均粒径が1mm以下の前記潤滑剤を準備する、請求項6または7に記載の圧粉成形用粉末の製造方法。
  9. 前記付着工程の後に、前記鉄基粒子の凸閉包の外部に存在する前記潤滑剤の割合の平均値を測定して、測定された割合の平均値が20%以内であるか否かを判断する分級工程と、
    前記分級工程において前記割合の平均値が20%を超えていると判断される場合に、前記凸閉包の外部に存在する前記潤滑剤により凝集した粒子を粉砕する解粒工程とをさらに備える、請求項6〜8のいずれかに記載の圧粉成形用粉末の製造方法。
  10. 前記鉄基粒子の表面に、酸素原子を含む無機化合物からなる被膜を形成する工程をさらに備える、請求項6〜9のいずれかに記載の圧粉成形用粉末の製造方法。
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