JP2008105114A - ハブブレードおよび切削装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピンドルが向かい合う2軸対向式の切削装置において、ハブブレードの脱着性を損なうことなく、対向配置されるハブブレード間の最小間隔をできるだけ小さくする。
【解決手段】互いに略同軸的に向かい合い、かつ軸方向に移動可能に設けられる2組のスピンドル51の各スピンドルシャフト52に装着されるハブブレード60である。基台61の一側面の外周部に切り刃62が形成され、他側面がナット受け面61cとされ、ナット受け面61c側の面が互いに対向して、ナット受け面61cに締結される固定ナット55によってスピンドルシャフト52に固定される構成において、基台61のナット受け面61cに、固定ナット55が嵌め込まれる凹部63を形成し、固定ナット55の表面を退行させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば半導体ウエーハを切断、分割して多数の半導体チップに個片化するなどの切削加工を施すのに好適な切削装置に係り、特に、ハブブレードが装着される一対のスピンドルが略同軸的、かつ向かい合わせに配設され、平行な2ラインを同時に切削可能な切削装置と、切削装置に装着されるハブブレードに関する。
単結晶シリコン等からなり表面に多数の半導体チップ等の半導体デバイスが形成された半導体ウエーハを、個々の半導体デバイスに切断、分割する装置として、スピンドルのハブブレードを切断ラインに沿って切り込ませていく切削装置が用いられている。このような切削装置の中には、一対のスピンドルを同軸的に、かつ向かい合わせて配置するとともに互いに接近・離間可能に軸方向に移動可能としたものも提供されている。このように2つのハブブレードを同軸的に対向配置した2軸対向式の切削装置は、異なるタイプのハブブレードを装着させ、1つの切断ラインを2段階で切断して高品質な切削状態を得たり同種類のハブブレードを装着して2ラインを同時に切断したりするといったように、生産性を向上させることができるものとして知られている(例えば特許文献1)。
上記2軸対向式の切削装置にあっては、向かい合うハブブレード間に挟まれる複数の半導体デバイスの数が少なければ少ないほど、効率的で生産性がよいとされている。これは、一対のスピンドルの軸方向の移動ストロークを全体的に短くすることができたり、全ての切断ラインを切断し終えるまでの軸方向の往復回数を減らすことができたりするからである。すなわち、ハブブレード間の間隔をできるだけ小さくできるものが好ましいわけであり、上記特許文献に記載のものは、ハブブレードの基台外周面に形成される切り刃を互いに対向する側に形成することにより、切り刃どうしの間隔が、半導体ウエーハの隣り合う切断ラインの間隔と同じになるまで十分に小さくなることを可能としている。
特開2002−217135公報
従来のハブブレードでは、基台の突起や、ハブブレードをスピンドルに固定するための環状の固定ナットが、ハブブレードどうしを近付ける際の干渉物であって最小間隔を制限してたが、上記特許文献では、突起をスピンドル側に配し、また、固定ナットが突出しないように工夫されている。ところがこのような工夫は、基台の形状を従来品から大幅に変更しなければならず、しかも加工性能を従来品に比べて少なくとも同等レベルに維持する必要があるため、効率的な仕様変更とは言えない。また、基台の突起部分はスピンドルに対して脱着する際の手掛かりとなっていたが、それがないために脱着が困難である。
よって本発明は、スピンドルへのハブブレードの脱着性や加工性能を損なうことなく、対向配置されるスピンドルのハブブレード間の最小間隔をできるだけ小さくすることができ、結果として切削効率と脱着性の双方を両立させることができるハブブレードおよび切削装置の提供を目的としている。
本発明のハブブレードは、円盤状の基台の一側面の外周部に切り刃が形成され、該基台の他側面がナット受け面とされており、スピンドルの回転軸に、ナット受け面に締結される固定ナットによって固定されるハブブレードであって、基台のナット受け面に、固定ナットが嵌め込まれる凹部が形成されていることを特徴としている。
本発明のハブブレードは、回転軸が互いに略同軸的、かつ向かい合った状態で、互いに接近・離間可能に配設される一対のスピンドルに装着されるものとして、きわめて好適である。スピンドルの回転軸に固定される固定ナットは、締め付け状態で互いの対向面であるナット受け面に締結されるが、固定ナットはナット受け面に形成された凹部に嵌め込まれる。このため、ナット受け面からの固定ナットの突出量を抑えることができ、その結果、スピンドルどうしを近付けた際のハブブレード間の最小間隔を、従来のハブブレードの場合よりも小さくすることができる。また、本発明のハブブレードは、従来構成のハブブレードに対して凹部を形成することで実施可能であるから、スピンドルへの脱着性や加工性能を従来品と同様に維持することができる。
次に、本発明の切削装置は、被加工物を保持するチャックテーブルと、ハブブレードが固定される回転軸がチャックテーブルの被加工物保持面と平行なY軸方向に延びるスピンドルを具備し、それぞれの回転軸が略同軸的に向かい合い、かつY軸方向に移動可能に配設された第1の切削手段および第2の切削手段と、チャックテーブルを、各切削手段に対して、Y軸方向に直交するX軸方向に相対移動させて被加工物を切削送りする切削送り手段と、チャックテーブルを、各切削手段に対して、X軸方向およびY軸方向に直交するZ軸方向に相対移動させて、各切削手段のハブブレードの被加工物への切り込み深さを設定する切り込み送り手段とから少なくとも構成される切削装置において、上記本発明のハブブレードを用いていることを特徴としている。そのハブブレードは、第1の切削手段および第2の切削手段の各スピンドルの回転軸に対して、ナット受け面側の面が互いに対向し、ナット受け面に形成されている凹部に嵌め込まれた固定ナットによって固定される。
本発明の切削装置は、第1および第2の切削手段の各スピンドルが互いに略同軸的に向かい合い、かつY軸方向に移動可能に設けられて、ハブブレードが接近・離間する2軸対向式の切削装置である。被加工物に対し、例えば2ライン同時に平行に切削加工する場合には、一対のスピンドルをY軸方向に移動させて、ハブブレード間の間隔が適宜に設定される。そして、被加工物を保持したチャックテーブルに対し、各スピンドルを切り込み送り手段によりZ方向に相対移動させて近付け、所定の切り込み深さ(切断の場合はハブブレードの切り刃が被加工物を貫通する深さ)になるZ方向位置に位置決めし、次いで、チャックテーブルを切削送り手段によってX軸方向に相対移動させることにより、各スピンドルのハブブレードが被加工物を切削加工する。
本発明の切削装置のハブブレードは、上記したように、固定ナットがナット受け面に形成された凹部に嵌め込まれてナット受け面からの固定ナットの突出量が抑えられているので、スピンドルどうしを近付けた際のハブブレード間の最小間隔を従来のハブブレードの場合よりも小さくすることができる。このため、2つの平行な切削ラインの間隔を従来と同様構成のハブブレードでありながらも小さくすることがでる。その結果、例えば半導体ウエーハから多数の半導体デバイスを切り出す場合、一対のスピンドルの軸方向の移動ストロークを全体的に短くすることができたり、切削送りの往復移動回数を減らすことができたりするため、効率的で生産性の向上が図られる。
本発明によれば、2軸対向式の各スピンドルにハブブレードを固定する固定ナットが、ハブブレードの基台のナット受け面に形成した凹部に嵌め込まれる構成となっていることにより、ナット受け面からの固定ナットの突出量を抑えることができ、その結果、スピンドルどうしを近付けた際のハブブレード間の最小間隔を、従来のハブブレードの場合よりも小さくすることができる。このため、スピンドルへのハブブレードの脱着性を損なうことなく、対向配置されるスピンドルのハブブレード間の最小間隔をできるだけ小さくすることができ、結果として切削効率と脱着性の双方を両立させることができるといった効果を奏する。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
図1は、一実施形態に係る2軸対向式の切削装置10を示している。図1の符合11は装置全体のメインフレームであり、このメインフレーム11内の底部にはベースフレーム12が固定され、このベースフレーム12には門型コラム13が固定されている。ベースフレーム12上の中央部にはX軸方向に延びる一対のX軸リニアガイド21が設けられており、これらX軸リニアガイド21に、X軸スライダ22が摺動自在に取り付けられている。X軸スライダ22は、X軸送りモータ23によって作動するボールねじ送り機構24により、X軸リニアガイド21に沿って往復移動させられる。X軸スライダ22上には、チャックテーブルベース25を介して円盤状のチャックテーブル26が設けられている。
チャックテーブル26は、Z方向(鉛直方向)を軸線として回転自在にチャックテーブルベース25上に支持されており、図示せぬ回転駆動機構によって時計方向または反時計方向に回転させられる。チャックテーブル26は周知の真空チャック式であり、水平な上面にはポーラスな真空吸着エリアが形成されている。チャックテーブル26が真空運転されると、真空吸着エリアの上面側の空気が吸引され、そこに被加工物が載置されると吸着状態となって保持される。チャックテーブル26は、X軸スライダ22の移動に伴って水平なX軸方向に往復移動させられる。チャックテーブルベース25には、後述するダイシングフレーム5を着脱自在に保持する複数のクランプ27が設けられている。
門型コラム13は、X軸リニアガイド21を挟んで水平なY軸方向に並ぶ一対の脚部13aと、これら脚部13aの上端部間に水平に架け渡された梁部13bとを有している。梁部13bの一側面には、Y軸方向に延びる上下一対のY軸リニアガイド14が設けられており、これらY軸リニアガイド14に、第1Y軸スライダ32と第2Y軸スライダ42とがそれぞれ摺動自在に取り付けられている。第1Y軸スライダ32は、図示されない第1Y軸送りモータによって作動する第1Y軸ボールねじ送り機構34によりY軸リニアガイド14に沿って往復移動させられる。一方、第2Y軸スライダ42は、第2Y軸送りモータ43によって作動する第2Y軸ボールねじ送り機構44によりY軸リニアガイド14に沿って往復移動させられる。
第1Y軸スライダ32および第2Y軸スライダ42には、Z軸方向に延びる一対のZ軸リニアガイド15がそれぞれ設けられており、第1Y軸スライダ32のZ軸リニアガイド15には第1Z軸スライダ35が、また、第2Y軸スライダ42のZ軸リニアガイド15には第2Z軸スライダ45が、それぞれ摺動自在に取り付けられている。第1Z軸スライダ35は、第1Z軸送りモータ36によって作動する図示せぬ第1Z軸ボールねじ送り機構によりZ軸リニアガイド15に沿って昇降させられる。一方、第2Z軸スライダ45は、第2Z軸送りモータ46によって作動する図示せぬ第2Z軸ボールねじ送り機構によりZ軸リニアガイド15に沿って昇降させられる。
第1Z軸スライダ35の下端部には、第1ブラケット37を介して第1スピンドルユニット38が固定されており、第2Z軸スライダ45の下端部には、第2ブラケット47を介して第2スピンドルユニット48が固定されている。各スピンドルユニット38,48は同一構成であって、図2に示すように、スピンドルシャフト52が先端から突出しているスピンドル51と、スピンドルシャフト52に固定されるハブブレード60とを備えている。
各スピンドルユニット38,48は、軸方向がY軸方向と平行で、かつスピンドルシャフト52が同軸的に向かい合う状態に、スピンドル51が各ブラケット37,47の下端部に固定されている。スピンドル51は、スピンドルシャフト52を高速回転させるスピンドルモータ59を有している(図1参照)。第1および第2のスピンドルユニット38,48は、それぞれY軸スライダ32,42の移動によってY軸方向に移動させられ、Y軸方向に互いに接近したり離間したりする。
図2に示すように、スピンドル51のスピンドルシャフト52には、ハブブレード60が固定される。ハブブレード60は、次のようにしてスピンドルシャフト52に固定される。まず、ハブマウント53をスピンドルシャフト52に嵌合し、スピンドルシャフト52の先端面に形成されているねじ穴に固定ボルト54をねじ込んでハブマウント53をスピンドルシャフト52に固定する。次に、固定したハブマウント53の中心凸部53aに環状のハブブレード60を嵌め込み、ハブブレード60から突出する中心凸部53aの外周面に形成されている雄ねじ部に、環状の固定ナット55をねじ込んで締結することにより、ハブブレード60がスピンドルシャフト52に固定される。
ここでハブブレード60の構成を詳述すると、図2(b)に示すように、ハブブレード60は、外周面が円錐状を呈する円錐部61aの小径側に外径均一のボス部61bが突出形成された環状の基台61を備えており、この基台61の円錐部61a側の側面の外周部に、環状の切り刃62が形成されている。基台61は、例えばアルミニウム等の金属からなり、切り刃62は、例えばニッケルとダイヤモンドの混合砥粒をメッキ法によって固着して形成したものである。上記のようにしてハブブレード60をスピンドルシャフト52に固定する際には、ボス部61bを把持することによりハブブレード60をハンドリングすることができる。
基台61の、切り刃62が形成された側面とは反対側の側面は、固定ナット55が圧接するナット受け面61cとされている。ナット受け面61cは、互いに対向配置される51の実質的な対向面であり、このナット受け面61cには、固定ナット55が嵌め込まれる凹部63が形成されている。固定ナット55は、ハブブレード60をスピンドルシャフト52に固定した状態では、凹部63に嵌め込まれて該凹部63の底面に圧接した状態となる。なお、この固定状態でも、固定ナット55は図2(b)に示すように基台61の表面(ボス部61bの先端面)からある程度の厚さが突出している。ここでの凹部63の深さは、例えば1〜3mm程度とされる。
以上が本実施形態の切削装置10であり、続いて、該切削装置10の動作ならびに作用効果を、図4に示す半導体ウエーハ1を切削する場合を例にとって説明する。半導体ウエーハ1は所定厚さに加工されており、その表面には多数の矩形状の半導体チップ(半導体デバイス)2が区画されている。これら半導体チップ2の表面には、ICやLSI等の図示せぬ電子回路が形成されている。
半導体ウエーハ1は、上記切削装置10によって、半導体チップ2間の切断予定ラインが切断されて多数の半導体チップ2に個片化されるが、図4に示すように、環状のダイシングフレーム5に貼られたダイシングテープ6に、裏面を合わせて貼り付けられて保持され、半導体チップ2が形成された表面を上に向けた状態で、チャックテーブル26上に保持される。その際には、クランプ27によってダイシングフレーム5が保持される。
半導体ウエーハ1を効率的に切断する方法として、第1および第2のスピンドルユニット38,48のZ方向位置を同一としてそれぞれのスピンドル51を同軸的に配置し、さらにY軸方向に互いに近付けて、同軸的に対向する各ハブブレード60間の間隔を、それぞれの切り刃62が2本の切断予定ラインに対応し、かつ、その間隔が最小となる軸間距離に設定して、1回のX軸方向の切削送りで2本の切断予定ラインを同時に切断する方法がある。図4は最小間隔に設定されたハブブレード60を示しており、この場合、2枚のハブブレード60の切り刃62間の間隔D1は、4個の半導体チップ2を挟む間隔に設定される。
この状態を保持して各スピンドルユニット38,48を下降させ、そのZ方向位置を、チャックテーブル26上に保持した半導体ウエーハ1を切り刃62が切断可能な切り込み深さに応じた位置に位置決めする。次いで、各ハブブレード60を回転させながらX軸スライダ22をX軸方向に移動させて切削送りし、各ハブブレード60を、チャックテーブル26上の半導体ウエーハ1の切断予定ラインに切り込ませて切断する。ハブブレード60の切り込み深さは、ウエーハ1を貫通し、かつ、ダイシングテープ6に切り刃62の先端が深さの半分程度入り込んで切り刃62チャックテーブル26には接触しない程度に調整される。なお、切断予定ラインにハブブレード60の切り刃62を位置決めするには、カメラ等を用いた周知のアライメント手段を利用して行われる。
はじめの2本のX軸方向の切断予定ラインが切断されたら、次の2本の切断予定ラインを切断すべく、各スピンドルユニット38,48をY軸方向に切断予定ラインの間隔cの長さを移動させる割り出し送りする。次いで、今度はチャックテーブル26を逆方向に復動させ、先に切断した2本の切断予定ラインの隣の切断予定ラインを切断する。
以上のX軸方向への切削送りとY軸方向への割り出し送りを繰り返して、X軸方向に延びる全ての切断予定ラインを切断する。これが終わったらチャックテーブル26を90°回転させて、今までY軸方向に延びていた未切断の切断予定ラインを、改めてX軸方向と平行な切り替え、続けて上記要領を繰り返してそのX軸方向に延びる全ての切断予定ラインを切断する。これによって、格子状の多数の切断予定ラインは全て切断され、半導体ウエーハ1は個々の半導体チップ2に個片化される。
個片化された多数の半導体チップ2は、ダイシングテープ6に貼り付いたままの状態であって半導体ウエーハ1としての形態は保たれており、この後、適宜なピックアップ工程等に移されて個々の半導体チップ3が取り出される。
上記の2ライン同時切断は切断方法の一例であり、この他には例えばステップカットと呼ばれる方法がある。この方法は、割り出し送り方向の前側のハブブレード60を比較的幅の広い第1ブレード、後側のハブブレード60を切断用の幅の狭い第2ブレードとし、第2ブレードのZ方向位置は半導体ウエーハ1を切断可能な位置し、第1ブレードのZ方向の位置は、半導体ウエーハ1の表面を切削して浅い溝を形成するものとする。
ステップカットは、上記要領で切削送りの次に割り出し送りを繰り返す動作により、1本の切断予定ラインに対して、はじめに第1ブレードで浅い溝を切削し、次に第2ブレードでこの浅い溝が形成された切断予定ラインを貫通して切断するといった手順で行われる。したがって、ステップカットで切り出された半導体チップ2の切断側面は雛段状に形成されることになる。このようなステップカットは、例えば切断予定ラインの表面近くに存在するTEG(実験に使用する導線等の各種要素)用のアルミニウム等の金属を第1ブレードで確実に切断することができたり、半導体チップ2の表面あるいは裏面のエッジに発生しやすいチッピングと呼ばれる微小な欠けを防止することができる点で、有効とされている。
本実施形態の切削装置10によれば、一対のスピンドルユニット38,48に取り付けられるハブブレード60の互いの対向面であるナット受け面61cに凹部63が形成されており、その凹部63に、ハブブレード60をスピンドル51に固定するための固定ナット55が嵌め込まれている。このため、ナット受け面61cからの固定ナット55の突出量は、凹部63が形成されていない場合と比べると小さくなり、その結果、スピンドル51どうしを近付けた際のハブブレード60間の最小間隔をより小さくすることができる。
図3は、基台61のナット受け面61cに凹部63が形成されていない従来品のハブブレード60Bがスピンドル51に固定される状態を示しており、本実施形態と同一要素には同一符合を付してある。同図に示すように、ナット受け面61cに凹部63が形成されていないハブブレード60Bにあっては、凹部63の深さ分、本実施形態のハブブレード60よりも固定ナット55の突出量が大きく、対向する一対のハブブレード60間の最小間隔も比較的大きいものとなってしまう。
本実施形態のハブブレード60は、従来品(ハブブレード60B)と基本形状や寸法等は同様であり、ナット受け面61cに凹部63を形成した点のみが変更部分であるから、スピンドル51への脱着性や加工性能は従来品と同様に維持される。すなわち、ハブブレード60をスピンドルシャフト52に固定するには、基台61の中心のボス部61bを把持して、スピンドルシャフト52に固定ボルト54で固定されたハブマウント53の中心凸部に基台61の中央の孔を嵌め込み、次いで、その孔から突出する中心凸部53aの外周面の雄ねじ部に固定ナット55をねじ込み、凹部63に嵌め込んでいきながら締め付ける。これによって固定ナット55は凹部63の底面に圧接した状態で締結され、ハブブレード60がスピンドルシャフト52に固定される。このようにハブブレード60を固定する際、従来用いられる以外の特別の工具等は必要ない。
本実施形態によれば、このように一対のハブブレード60間の最小間隔を短縮できることにより、Y軸方向に並ぶ全ての切断予定ラインを切断する際に要する一対のスピンドルユニット38,48のY軸方向移動ストロークST1(図4参照)を比較的短くすることができるとともに、切削送りの往復移動回数を減らすことができ、これに伴って加工時間も短縮する。
図5は、従来のハブブレード60Bによって半導体ウエーハ1の半導体チップ2を切断する状態を示しており、この場合の2枚のハブブレード60Bの切り刃62間D2には、5個の半導体チップ2が挟まれる。つまり、図5の例では本実施形態のハブブレード60を用いた場合よりも切り刃62間の半導体チップ2の数が1つ多くなり、このため、2ライン同時に切断する機会が本実施形態の場合よりも少なくなって効率に劣り、また、一対のスピンドル38,48のY軸方向移動ストロークST2は、上記ST1よりも長くなる。
具体的には、切り刃62間の半導体チップ2の数が4個の本実施形態の場合よりも切削送り回数が1回増え、その1回分の割り出し送りの分だけY軸方向移動ストロークが長くなる。このような作用効果は、半導体チップ2の幅(割り出し送りの移動距離)が1mm以下のきわめて小さいディスクリート素子等を個片化する場合などに顕著であり、例えば切削送り速度が50〜60mm/秒であった場合、ウエーハ1枚当たり40秒以上の加工時間の短縮が図られる。
また、Y軸方向移動ストロークが長くなるということは、それだけ動力を要したり装置の大型化を招いたりするものであるから、本実施形態では、効率的な切削加工とともに、省エネルギーや装置の小型化等のメリットを得ることができる。
図1には図示しなかったが、各スピンドルユニット38,48のスピンドル51の先端には、従来、図6(b)に示すようにブレードカバー70が取り付けられる。このブレードカバー70には、切削時の潤滑、冷却、清浄化等のための切削水を切削加工点に向けて供給する2種類の切削水ノズル71,72が取り付けられる。一方の切削水ノズル(シャワーノズル)71はブレードカバー70の側方に設けられ、他方の切削水ノズル(シリコンノズル)72は一対であってハブブレード60Bの切り刃62の下端部を挟んで設けられる。従来のブレードカバー70は、シリコンノズル72を取り付けるために2枚のプレート70a,70bを重ねた形式となっており、スピンドル51に固定された本体側のプレート70aに対して着脱プレート70bを装着するように構成されている。
このようにスピンドル51に取り付けられた従来のブレードカバー70は、スピンドル51どうしを近付けてハブブレード60B間の間隔を小さくする際の干渉物となるため、ハブブレード60B間の最小間隔はブレードカバー70の厚さに影響を受ける。そこで本実施形態では、図6(a)に示すように、シリコンノズル72を省略するとともに、先端面が、少なくとも固定ナット55の先端面と面一あるいはそれに近い薄いブレードカバー75をスピンドル51に取り付けると好ましい。なお、シリコンノズル72を必要とする加工の場合には、ハブブレード60間の最小間隔に影響しない適宜な位置に配置される。
本発明の一実施形態に係る切削装置の斜視図である。 一実施形態のハブブレードがスピンドルに装着される状態を示す(a)斜視図、(b)断面図である。 従来のハブブレードがスピンドルに装着される状態を示す(a)斜視図、(b)断面図である。 一実施形態で半導体ウエーハを切削する際の対向する2つのハブブレードの位置関係を示す図である。 従来のハブブレードで半導体ウエーハを切削する際の対向する2つのハブブレードの位置関係を示す図である。 (a)一実施形態のスピンドルに取り付けられるブレードカバーの斜視図、(b)従来のブレードカバーの斜視図である。
符号の説明
1…半導体ウエーハ(被加工物)
10…切削装置
22…X軸スライダ(切削送り手段)
26…チャックテーブル
35…第1Z軸スライダ(切り込み送り手段)
38…第1スピンドルユニット(第1の切削手段)
45…第2Z軸スライダ(切り込み送り手段)
48…第2スピンドルユニット(第2の切削手段)
51…スピンドル
52…スピンドルシャフト(回転軸)
55…固定ナット
60…ハブブレード
61…基台
61c…ナット受け面
62…切り刃
63…凹部

Claims (2)

  1. 円盤状の基台の一側面の外周部に切り刃が形成され、該基台の他側面がナット受け面とされており、スピンドルの回転軸に、前記ナット受け面に締結される固定ナットによって固定されるハブブレードであって、
    前記基台の前記ナット受け面に、前記固定ナットが嵌め込まれる凹部が形成されていることを特徴とするハブブレード。
  2. 被加工物を保持するチャックテーブルと、
    ハブブレードが固定される回転軸が前記チャックテーブルの被加工物保持面と平行なY軸方向に延びるスピンドルを具備し、それぞれの回転軸が略同軸的に向かい合い、かつY軸方向に移動可能に配設された第1の切削手段および第2の切削手段と、
    前記チャックテーブルを、前記各切削手段に対して、前記Y軸方向に直交するX軸方向に相対移動させて被加工物を切削送りする切削送り手段と、
    前記チャックテーブルを、前記各切削手段に対して、前記X軸方向および前記Y軸方向に直交するZ軸方向に相対移動させて、各切削手段の前記ハブブレードの被加工物への切り込み深さを設定する切り込み送り手段とから少なくとも構成される切削装置において、
    前記ハブブレードとして、請求項1に記載のハブブレードが用いられ、該ハブブレードが、第1の切削手段および第2の切削手段の各スピンドルの回転軸に対して、前記ナット受け面側の面が互いに対向し、前記ナット受け面に形成されている前記凹部に嵌め込まれた前記固定ナットによって固定されていることを特徴とする切削装置。
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