JP2008104549A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機のベースの設定に合わせて始動入賞の保留記憶数を適正な数に維持させることができる。
【解決手段】遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいてテーブルに従って特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を選択するとともに、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいてテーブルに従って普通図柄の変動時間の種類を選択する。このとき、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が少ないときは、長い特別図柄の変動時間が選択されるとともに、短い普通図柄の変動時間が選択される。また、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が多いときは、短い特別図柄の変動時間が選択されるとともに、長い普通図柄の変動時間が選択される。
【選択図】図40

Description

本発明は、第1の始動領域への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第1実行条件が成立した後に可変表示の第1開始条件の成立にもとづいて特別識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、第2の始動領域への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第2実行条件が成立した後に可変表示の第2開始条件の成立にもとづいて普通識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示手段とを備え、第1可変表示手段に第1特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させ、第2可変表示手段に第2特定表示結果が導出表示されたときに可変入賞装置を第1の始動領域に遊技球が入賞しない状態から入賞しやすい状態に変化させるパチンコ遊技機等の遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能になるように構成されたものがある。
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば特別可変入賞装置の状態を打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
パチンコ遊技機では、遊技領域に設けられている始動入賞口に遊技球が入賞したことにもとづいて可変表示部において特別図柄(特別識別情報)の可変表示を開始する。特別図柄の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様(大当り図柄)が導出表示された場合に、「大当り」が発生する。大当りが発生すると、例えば、大入賞口(入賞領域の一つ)が所定回数(例えば15回)開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。すなわち、大当り遊技状態では入賞が生じやすくなって、遊技者は、多数の賞球を獲得することができる。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。
また、パチンコ遊技機では、遊技領域に設けられているゲートを遊技球が通過したことにもとづいて可変表示部において普通図柄(普通識別情報)の可変表示を開始する。普通図柄の可変表示の表示結果として、あらかじめ定められた特定の表示態様(当り図柄)が導出表示されると、始動入賞口に設けられている電動チューリップ(普通電動役物)が所定時間、所定回数開放する。電動チューリップが開放すると、遊技球が始動入賞口に入賞しやすくなる。
下記の特許文献1に記載された遊技機は、始動入賞の保留記憶数(特別図柄の保留記憶数)が多いときほど、電動チューリップの開放時間を短くするようにしている。これにより、特別図柄の保留記憶数が多いときほど、始動入賞が発生しにくくなり、遊技機のベース(打ち出された遊技球数に対する始動入賞口への入賞球数の割合)が抑えられる。
特開2004−243039号公報(段落0072−0079,図12)
以上のように、特許文献1に記載されている遊技機では、特別図柄の保留記憶数が多いときに電動チューリップの開放時間を短くすることにより遊技機のベースを調整している。しかし、遊技機には、打ち出された遊技球数に対するゲートを通過する遊技球数の割合が高い遊技機とその割合が低い遊技機とがある。従って、遊技球がゲートをなかなか通過しないような場合には、特別図柄の保留記憶数に応じて電動チューリップの開放時間を変化させるだけで遊技機のベースを調整することは困難である。
ところで、遊技機のベースが低く設定されていると、遊技球を打ち出しているにもかかわらず、特別図柄の変動が行われないため、遊技者はいらいらしてしまう。一方、遊技機のベースを高く設定すると、始動入賞の保留記憶数の上限値(例えば4個)を超えて始動入賞が数多く発生してしまうことになる。このように、ベースを低く設定しても高く設定しても、不具合(問題)が生じるおそれがあるため、始動入賞の保留記憶数を適正な数に維持されるのが好ましい。
そこで、本発明は、遊技機のベースの設定に合わせて始動入賞の保留記憶数を適正な数に維持させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明による遊技機は、第1の始動領域(例えば始動入賞口13)への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第1実行条件が成立(例えば、始動入賞口13に遊技球が入賞)した後に可変表示の第1開始条件の成立(例えば、図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でないこと)にもとづいて特別識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を開始し表示結果(例えば特別図柄の停止図柄、飾り図柄の停止図柄)を導出表示する第1可変表示手段(例えば、特別図柄表示器8、可変表示装置9)と、第2の始動領域(例えばゲート32)への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第2実行条件が成立(例えば、ゲート32に遊技球が入賞)した後に可変表示の第2開始条件の成立(例えば、普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、可変入賞球装置15の開閉動作中でもないこと)にもとづいて普通識別情報(例えば、普通図柄)の可変表示を開始し表示結果(例えば普通図柄の停止図柄)を導出表示する第2可変表示手段(例えば、普通図柄表示器10)とを備え、第1可変表示手段に第1特定表示結果(例えば、大当り図柄)が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に移行させ、第2可変表示手段に第2特定表示結果(例えば、当り図柄「○」)が導出表示されたときに可変入賞装置(例えば、可変入賞球装置15)を第1の始動領域(例えば始動入賞口13)に遊技球が入賞しない状態(例えば閉鎖状態)から入賞しやすい状態(例えば開放状態)に変化させる遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、第1開始条件が成立していない第1実行条件の成立数(例えば始動入賞記憶数)を計数する第1計数手段(例えば、RAM55に形成されている保留記憶カウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS54,S314を実行する部分)と、第2開始条件が成立していない第2実行条件の成立数(例えばゲート通過記憶数)を計数する第2計数手段(例えば、RAM55に形成されているゲート通過記憶数カウンタ、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS112,S123を実行する部分)と、第1開始条件の成立にもとづく特別識別情報の可変表示を開始するときに、第1の可変表示手段における特別識別情報の可変表示時間(例えば、特別図柄や飾り図柄の変動時間)を決定する第1可変表示時間決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS201〜S212を実行する部分)と、第2開始条件の成立にもとづく普通識別情報の可変表示を開始するときに、第2の可変表示手段における普通識別情報の可変表示時間(例えば、普通図柄の変動時間)を決定する第2可変表示時間決定手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS127を実行する部分)と、第1開始条件の成立にもとづいて第1可変表示手段において特別識別情報の可変表示を開始し、特別識別情報の可変表示時間が経過したときに第1可変表示手段に表示結果を導出表示する第1可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS302,S303を実行する部分、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるステップS800〜S803を実行する部分)と、第2開始条件の成立にもとづいて第2可変表示手段において普通識別情報の可変表示を開始し、普通識別情報の可変表示時間が経過したときに第2可変表示手段に表示結果を導出表示する第2可変表示制御手段(例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560におけるステップS101,S102を実行する部分)と、を備え、第1可変表示時間決定手段は、第1計数手段によって計数された第1実行条件の成立数と第2計数手段によって計数された第2実行条件の成立数とにもとづいて特別識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間(例えば、特別図柄の変動時間「長」「中」「短」)の中から決定し(例えば、ステップS212において始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を図17に示すテーブルを用いて選択し)、第2可変表示時間決定手段は、第1計数手段によって計数された第1実行条件の成立数と第2計数手段によって計数された第2実行条件の成立数とにもとづいて普通識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間(例えば、普通図柄の変動時間「長」「中」「短」)の中から決定する(例えば、ステップS127において始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた普通図柄の変動時間の種類を図27に示すテーブルを用いて選択する)ことを特徴とする。
第1可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数(例えば始動入賞記憶数)と第2実行条件の成立数(例えばゲート通過記憶数)とがいずれも所定値(例えば始動入賞記憶数が2個、ゲート通過記憶数が2個)より少ないときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも長い特別識別情報の可変表示時間(例えば変動時間「長」)を決定し(図17参照)、第2可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値(例えば始動入賞記憶数が2個、ゲート通過記憶数が2個)より少ないときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも短い普通識別情報の可変表示時間(例えば変動時間「短」)を決定する(図27参照)ように構成されていてもよい。
第1可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数(例えば始動入賞記憶数)と第2実行条件の成立数(例えばゲート通過記憶数)とがいずれも所定値(例えば始動入賞記憶数が1個、ゲート通過記憶数が1個)より多いときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも短い特別識別情報の可変表示時間(例えば変動時間「短」)を決定し(図17参照)、第2可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値(例えば始動入賞記憶数が1個、ゲート通過記憶数が1個)より多いときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも長い普通識別情報の可変表示時間(例えば変動時間「中」または「長」)を決定する(図27参照)ように構成されていてもよい。
第1可変表示制御手段は、第1可変表示時間決定手段により決定された特別識別情報の可変表示時間の種類(例えば特別図柄(飾り図柄)の変動時間「長」「中」「短」)を認識可能に報知する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS814で選択したプロセステーブルに従ってステップS822,S845の処理を実行する)ように構成されていてもよい。
第1可変表示制御手段は、第2可変表示時間決定手段により決定された普通識別情報の可変表示時間の種類(例えば普通図柄の変動時間「長」「中」「短」)を認識可能に報知する(例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100がステップS814で選択したプロセステーブルに従ってステップS822,S845の処理を実行する)ように構成されていてもよい。
請求項1記載の発明では、第1可変表示時間決定手段が、第1計数手段によって計数された第1実行条件の成立数と第2計数手段によって計数された第2実行条件の成立数とにもとづいて特別識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間の中から決定し、第2可変表示時間決定手段が、第1計数手段によって計数された第1実行条件の成立数と第2計数手段によって計数された第2実行条件の成立数とにもとづいて普通識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間の中から決定するように構成されているので、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数に応じて、特別識別情報および普通識別情報の可変表示時間をそれぞれ変化させることができ、その結果、遊技機のベースの設定に合わせて第1実行条件の成立数を適正な数に維持させることができる。
請求項2記載の発明では、第1可変表示時間決定手段が、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より少ないときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも長い特別識別情報の可変表示時間を決定し、第2可変表示時間決定手段が、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より少ないときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも短い普通識別情報の可変表示時間を決定するように構成されているので、特別識別情報の可変表示を途切れ難くすることができる。
請求項3記載の発明では、第1可変表示時間決定手段が、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より多いときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも短い特別識別情報の可変表示時間を決定し、第2可変表示時間決定手段が、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より多いときは、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも長い普通識別情報の可変表示時間を決定するように構成されているので、必要以上に第1実行条件が成立してしまうのを防止することができる。
請求項4記載の発明では、第1可変表示制御手段が、第1可変表示時間決定手段により決定された特別識別情報の可変表示時間の種類を認識可能に報知するように構成されているので、遊技者に特別識別情報の可変表示時間の種類を容易に認識させることができる。
請求項5記載の発明では、第1可変表示制御手段が、第2可変表示時間決定手段により決定された普通識別情報の可変表示時間の種類を認識可能に報知するように構成されているので、遊技者に普通識別情報の可変表示時間の種類を容易に認識させることができる。
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図である。なお、以下の実施の形態では、パチンコ遊技機を例に説明を行うが、本発明による遊技機はパチンコ遊技機に限られず、スロット機などの他の遊技機に適用することもできる。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)とを含む構造体である。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と遊技球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、打球が始動入賞口13に入賞したこと)にもとづいて各々を識別可能な複数種類の演出用の飾り図柄を可変表示し表示結果を導出表示する可変表示装置9が配置されている。この実施の形態では、可変表示装置9は液晶表示装置(LCD)により構成され、左・中・右の3つの表示領域(飾り図柄表示エリア)に飾り図柄が表示制御されるように構成されている。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄を停止表示させることである(いわゆる再変動の前の仮停止を除く。)。
この実施の形態では、可変表示装置9の3つの表示領域に表示される飾り図柄として、「0」〜「9」の数字の図柄を用いている。飾り図柄の可変表示(変動)中、原則として、「0」〜「9」の飾り図柄が番号順に表示される。
可変表示装置9の上部には、識別情報としての特別図柄を可変表示する特別図柄表示器(特別図柄表示装置)8が設けられている。この実施の形態では、特別図柄表示器8は、例えば「0」〜「9」の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。特別図柄表示器8は、遊技者に特定の停止図柄を把握しづらくさせるために、「0」〜「99」など、より多種類の数字を可変表示するように構成されていてもよい。
可変表示装置9は、特別図柄表示器8による特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての飾り図柄の可変表示を行う。飾り図柄の可変表示を行う可変表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示器8は、遊技制御基板に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。
可変表示装置9の下部には、始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち保留記憶数(特別図柄の保留記憶数または始動入賞記憶数ともいう。)を表示する4つの表示器からなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。有効始動入賞がある毎に、1つの表示器の表示色を変化させる。そして、特別図柄表示器8の可変表示が開始される毎に、1つの表示器の表示色をもとに戻す。この例では、特別図柄表示器8と特別図柄保留記憶表示器18とが別個に設けられているので、可変表示中も保留記憶数が表示された状態にすることができる。なお、可変表示装置9の表示領域内に、保留記憶数を表示する4つの表示領域からなる特別図柄保留記憶表示領域を設けるようにしてもよい。また、この実施の形態では、保留記憶数の上限値を4とするが、上限値をより大きい値にしてもよい。さらに、上限値を、遊技状態に応じて変更可能であるようにしてもよい。
可変表示装置9の下方には、遊技球が入賞可能な始動入賞口13が設けられている。始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ13aによって検出される。また、始動入賞口13には開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられている。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が始動入賞口13に入賞し易くなり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。
始動入賞口13の下方には、大当り遊技状態においてソレノイド21によって開状態とされる特別可変入賞装置が設けられている。特別可変入賞装置は、開閉板20を備え、大入賞口を形成する。大入賞口に入った遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
可変表示装置9の真上には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数(普通図柄の保留記憶数またはゲート通過記憶数ともいう。)を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。各入賞口29,30,33,39は、遊技球を受け入れて入賞を許容する領域として遊技盤6に設けられる入賞領域を構成している。なお、始動入賞口13や大入賞口も、遊技球を受け入れて入賞を許容する入賞領域を構成する。遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、左側のスピーカ27の下方には、賞球払出中に点灯する賞球LED51が設けられ、右側のスピーカ27の下方には、補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。さらに、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置されている(図示せず)。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が始動入賞口13に入り始動口スイッチ13aで検出されると、特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、大当り遊技終了または前回の可変表示の終了)、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、可変表示装置9において飾り図柄の可変表示が開始される。特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、特別図柄保留記憶表示器18についての保留記憶数を1増やす。
特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9の飾り図柄の可変表示は、所定時間が経過したときに停止する。停止時の停止図柄が大当り図柄のうちの確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になると、大当り遊技状態(確変大当りまたは非確変大当り(通常大当りともいう))に移行する。すなわち、一定時間(例えば29.5秒)が経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口に入賞するまで特別可変入賞装置が開放される。なお、特別可変入賞装置が開放されてから一定期間経過するまで、または、所定個数(例えば、10個)の打球が大入賞口に入賞するまでが大当り遊技状態における1ラウンドである。この実施の形態では、停止図柄が確変図柄(後述する突然確変図柄を除く。)または非確変図柄になったことにもとづいて大当り遊技状態に移行されたときは、大当り遊技状態が15ラウンド継続される。
また、停止時の停止図柄が特別な確変図柄(以下、突然確変図柄という。)になると、遊技状態が確変状態に突然移行されたように遊技者に認識させる特別な大当り遊技状態(以下、突然確変大当りという。)に移行する。突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が短い期間(例えば5秒)だけ2回開放される。突然確変大当りにおいて、特別可変入賞装置が開放されてから閉鎖されるまでが1ラウンドであり、突然確変大当りの遊技状態が2ラウンドだけ継続されることになる。なお、突然確変大当りでは、特別可変入賞装置が開放される期間が短く、特別可変入賞装置の開放中に10個の遊技球が入賞しないので、10個の遊技球が大入賞口に入賞するまでを1ラウンドと定義する必要はない。突然確変大当りが発生したときは、15ラウンドの大当りの場合と異なり、可変表示装置9において各ラウンドの演出が順に進行していくのではなく、突然、遊技状態が確変状態に移行したように遊技者に見せるための特別な演出が実行される。このような特別な演出を2ラウンド用演出という。
この実施の形態では、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは同期している。ここで、同期とは、可変表示の期間(可変表示時間)が同じであることをいう。また、特別図柄表示器8における表示結果(特別図柄の停止図柄)と可変表示装置9における表示結果(飾り図柄の停止図柄)とは対応している。なお、両図柄の対応関係については後述する。
次に、遊技状態の種類および遊技状態の遷移について説明する。
確変状態(確率変動状態)とは、大当り(つまり図柄が大当り図柄)となる確率が通常遊技状態および時短状態よりも高い遊技者にとって有利な遊技状態のことをいう。
また、時短状態(時間短縮状態)とは、特別図柄表示器8における特別図柄および可変表示装置9における飾り図柄の可変表示時間(変動時間)が通常遊技状態および確変状態(確変時短状態を除く)よりも短縮される遊技状態のことをいう。このように可変表示時間が短縮されることにより、頻繁に図柄の可変表示が実行され、単位時間当たりの大当りの発生確率が向上する結果、遊技者にとって有利な状態となる。また、時短状態では、普通図柄表示器10において、停止図柄が当り図柄になる確率が通常遊技状態および確変状態(確変時短状態を除く)より高められるとともに、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が通常遊技状態および確変状態(確変時短状態を除く)よりも高められ、遊技者にとってさらに有利な状態になる。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が向上し、可変入賞球装置15における開放時間と開放回数の一方または双方が高められた状態を高ベース状態といい、高ベース状態以外の通常の状態を低ベース状態という。
確変時短状態とは、確変状態でかつ時短状態である遊技状態のことをいう。確変時短状態は、遊技者にとってきわめて有利な状態である。
この実施の形態では、以下のように遊技状態が遷移する。
(1)通常遊技状態および時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変時短状態に移行される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(2)確変状態および確変時短状態のときに確変図柄(突然確変図柄を除く)で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変時短状態に移行され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変時短状態が変化しないで維持される。これによって、特別図柄および普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、特別図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。
(3)通常遊技状態および時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が通常遊技状態および時短状態から確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。なお、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(4)確変状態および確変時短状態のときに突然確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、遊技状態が確変状態であったときは確変状態が変化しないで継続され、遊技状態が確変時短状態であったときは確変状態に移行される。このとき、特別図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められるが、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率は高められず、特別図柄の変動時間も短縮されず、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められない。また、突然確変大当り遊技の終了後は、演出モードが確変状態に移行されたことを期待させる演出モード(チャンスモード)に変更される。
(5)通常遊技状態および時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、遊技状態が通常遊技状態であったときは通常遊技状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行され、遊技状態が時短状態であったときは所定の変動回数だけ時短状態が継続される。このとき、特別図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
(6)確変状態および確変時短状態のときに非確変図柄で大当りになり、その大当り遊技が終了すると、大当り終了後の所定の変動回数(例えば100回)だけ時短状態に制御される。すなわち、確変状態および確変時短状態から時短状態に所定の変動回数だけ移行される。このとき、特別図柄の変動時間が短縮され、可変入賞球装置15における開放時間や開放回数も高められる。そして、所定の変動回数の変動が開始されるときに遊技状態が時短状態から通常遊技状態に移行される。
なお、以上のような遊技状態の遷移は一例であって、このような構成に限られるわけではない。
次に、特別図柄の停止図柄と飾り図柄の停止図柄の対応関係(両図柄のはずれ図柄、確変図柄、非確変図柄、突然確変図柄および小当り図柄)について説明する。
上述したように、特別図柄表示器8にて可変表示される特別図柄は「0」〜「9」である。このうち、「0」〜「4」,「8」,「9」がはずれ図柄であり、「7」が確変図柄であり、「6」が非確変図柄であり、「5」が突然確変図柄である。
また、上述したように、可変表示装置9にて可変表示される左中右の飾り図柄は、それぞれ、「0」〜「9」である。ここで、飾り図柄のはずれ図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃っていない状態の図柄(例えば、「358」など:なお後述する突然確変図柄を除く。)である。なお、左右の飾り図柄が同一図柄で揃っているが(リーチとなっているが)、中の飾り図柄だけ揃っていない状態もはずれ図柄である。
飾り図柄の大当り図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄で揃った状態の図柄である。具体的には、「000」,「111」,「222」,「333」,「444」,「555」,「666」,「777」,「888」,「999」である。このうち、奇数の飾り図柄で揃った状態の図柄(「111」,「333」,「555」,「777」,「999」)が確変図柄であり、偶数の飾り図柄で揃った状態の図柄(「000」,「222」,「444」,「666」,「888」)が非確変図柄である。
飾り図柄の突然確変図柄は、左中右の飾り図柄が連続した数字になった状態の図柄である。具体的には、「123」,「234」,「345」,「456」,「567」,「678」,「789」である。突然確変図柄も大当り図柄の一種であるが、確変状態に突然移行されたように見せるためには、突然確変図柄によって大当りの発生を容易に認識させないようにするのが望ましい。このため、上記のように、突然確変図柄を大当り図柄とは異なる図柄としている。なお、上記の図柄は突然確変図柄の一例であって、例えば「135」「357」のように左中右の飾り図柄の各々が異なる奇数の図柄となった場合を突然確変図柄としてもよい。
次に、リーチ表示態様(リーチ)について説明する。この実施の形態におけるリーチ表示態様(リーチ)とは、停止した飾り図柄が大当り図柄の一部を構成しているときに未だ停止していない飾り図柄については可変表示(変動表示)が行われていること、および全てまたは一部の飾り図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態である。
例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域のうち左、右の表示領域には大当り図柄の一部になる飾り図柄(例えば、「7」)が停止表示されている状態で中の表示領域は未だ変動表示が行われている状態、および表示領域の全てまたは一部の図柄が大当り図柄の全てまたは一部を構成しながら同期して変動表示している状態(例えば、可変表示装置9における左、中、右の表示領域の全てに変動表示が行われ、常に同一の図柄が揃っている状態で変動表示が行われている状態)がリーチ表示態様またはリーチになる。
また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行われる。その演出と可変表示装置9におけるリーチ表示態様とをリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(飾り図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、可変表示装置9の背景の表示態様(例えば、色等)を変化させたりすることがある。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する特別図柄表示器8、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560からの演出制御コマンドを受信し、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾ランプ25の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAM(図示せず)を含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に可変表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して可変表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して可変表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、可変表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(飾り図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してランプを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、ランプを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してランプドライバ352に入力される。ランプドライバ352は、ランプを駆動する信号を増幅して天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28cなどの枠側に設けられている各ランプに供給する。また、枠側に設けられている装飾ランプ25に供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば飾り図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する(ステップS10〜S15)。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば大当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、可変表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムR(大当り判定用乱数)の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や変動パターンを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている可変表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS21〜S35のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電圧低下監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23、および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS23)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、ステップS33,S34で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次に、遊技制御に用いられる大当り種別決定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS24)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS25,S26)。
各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りの種別を決定する(大当り種別決定用)
(2)ランダム2:特別図柄のはずれ図柄を決定する(はずれ図柄決定用)
(3)ランダム3:特別図柄の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)(4)ランダム4:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
図5に示された遊技制御処理におけるステップS24では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別決定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(5)の乱数以外の乱数も用いるようにしてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(乱数回路503)が生成する乱数であるが、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560によってプログラムにもとづいて生成されるソフトウェア乱数を用いてもよい。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄表示器8および大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、可変表示装置9における飾り図柄の表示制御に関する演出制御コマンドなどを送出する処理を行う(飾り図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
また、CPU56は、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、始動口スイッチ13a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS32:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、特別図柄表示器8における特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS34)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS23において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS35)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS22〜S34(ステップS30を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図6および図7は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS27)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では特別図柄表示器8や大入賞口を制御するための処理が実行される。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセス処理を行う際に、遊技盤6に設けられている始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ13aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口13に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、保留記憶数(始動入賞記憶数)が上限値(保留記憶数=4)に達しているかどうかを確認する(ステップS312)。
保留記憶数が上限値に達していないときは(ステップS312のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数(大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタの値等)およびランダムR(大当り判定用乱数)を抽出し、それらを、抽出した乱数値として保留記憶数カウンタの値に対応する保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS313)。ステップS313では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソフトウェア乱数としてランダム1〜ランダム2を抽出するとともに、ハードウェア乱数として乱数回路503のカウント値を読み出すことによってランダムRを抽出する。また、保留記憶バッファにおいて、保存領域は、保留記憶数の上限値と同数確保されている。また、大当り種別決定用乱数等を生成するためのカウンタや保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。「RAMに形成されている」とは、RAM内の領域であることを意味する。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を示す保留記憶カウンタの値を1増やす(ステップS314)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは始動入賞が発生したことにより始動入賞記憶数が+1されたことを示すコマンドである)を送信する処理を実行する(ステップS315,S316)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞記憶数(すなわち保留記憶カウンタのカウント値)に応じた始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS315)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述するコマンドセット処理(図21)を実行する(ステップS316)。
その後、内部状態(具体的には、特別図柄プロセスフラグの値0〜7)に応じて、ステップS300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
特別図柄通常処理(ステップS300):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数(保留記憶数)を確認する。保留記憶バッファに記憶される数値データの記憶数は保留記憶カウンタのカウント値により確認できる。そして、保留記憶カウンタのカウント値が0でなければ、大当りとするか否か(特別図柄の可変表示の表示結果を特定表示結果とするか否か)を決定する。大当りとする場合には、大当りフラグをセットし、大当りの種別(非確変大当り、確変大当り、突然確変大当りなど)を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(具体的には「1」)に更新する。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示の変動パターン(図柄変動中の演出態様:なお、後述するように変動パターンによって基本の変動時間も特定される。)を、特別図柄の変動開始時に抽出した変動パターン決定用乱数(表示用乱数の一つ)の値に応じてあらかじめ定められた複数種類の変動パターンの中から選択する。また、その時点(特別図柄の変動開始時)の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいて、特別図柄の変動時間(可変表示時間)の種類(基本の変動時間、基本の変動時間から2000ms短縮された変動時間、基本の変動時間から4000ms短縮された変動時間)を選択する。そして、選択された変動パターンおよび変動時間の種類にもとづいて、特別図柄の可変表示が開始されてから導出表示されるまでの変動時間を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に応じた値(具体的には「2」)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS302):変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされた特別図柄プロセスタイマがタイムアウト)すると、特別図柄表示器8における可変表示を停止して停止図柄を表示させる。また、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド:図柄確定指定コマンドともいう)を演出制御基板80に送信する。特別図柄が停止表示される時間(図柄停止時間)を特別図柄プロセスタイマにセットした後、特別図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に応じた値(具体的には「3」)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS303):特別図柄変動中処理でセットされた図柄停止時間が経過すると、大当りフラグがセットされているかどうかを確認する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り図柄を停止表示してから大当り遊技を開始するまでの時間(大当り表示時間)を大入賞口制御タイマにセットした後、大入賞口制御タイマをスタートさせる。また、大当り図柄を停止表示した後に大当り遊技が開始されることを示す合図の演出(ファンファーレ演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に実行させるための演出制御コマンド(ファンファーレコマンド)を演出制御基板80に送信する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に応じた値(具体的には「4」)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態をステップS300に応じた値(具体的には「0」)に更新する。
大入賞口開放前処理(ステップS304):大当り表示時間が経過したときに、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(具体的には「5」)に更新する。
大入賞口開放中処理(ステップS305):大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立したら、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を閉状態にして大入賞口を閉鎖する。また、ラウンドが終了してから次のラウンドが開始するまでの時間(インターバル時間)を大入賞口制御タイマに設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に応じた値(具体的には「6」)に更新する。
大入賞口開放後処理(ステップS306):インターバル時間が経過したときに、残りラウンドがあるかどうかを確認する。残りラウンドがある場合には、大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、ソレノイド21を駆動して特別可変入賞装置を開状態にして大入賞口を開放する。また、カウンタによってラウンド数をカウントする。また、大入賞口制御タイマに大入賞口開放中処理の実行時間(ラウンド時間)を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に応じた値(具体的には「5」)に更新する。一方、全てのラウンドを終えた場合には、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出(エンディング演出)を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための演出制御コマンド(エンディングコマンド)を演出制御基板80に送信し、大入賞口制御タイマに大当り終了処理の実行時間(大当り終了時間)を設定した後、内部状態をステップS307に応じた値(具体的には「7」)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):大当り遊技状態を終了させるための所定のフラグのセット・リセットの処理等を行う。そして、内部状態をステップS300に応じた値(具体的には「0」)に更新する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図8は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図8に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号CD0〜CD7の8本の信号線で主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、取込信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
図9に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機になる信号に相当する。
演出制御コマンドは、演出制御用マイクロコンピュータ100が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図9に示された極性と逆極性であってもよい。
図10および図11は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成である。1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
図10に示す例において、コマンド8000(H)〜800E(H),コマンド8100(H)〜810E(H),コマンド8200(H)〜820E(H)は、特別図柄の可変表示に対応して可変表示装置9において可変表示される飾り図柄(演出用図柄)の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である。なお、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。
変動パターンコマンドにおいて、コマンド8000(H)〜800E(H)は、変動時間「長」の変動パターン1〜15を指定する演出制御コマンドである。コマンド8100(H)〜810E(H)は、変動時間「中」の変動パターン1〜15を指定する演出制御コマンドである。コマンド8200(H)〜820E(H)は、変動時間「短」の変動パターン1〜15を指定する演出制御コマンドである。
ここで、変動時間「長」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間を示し、変動時間「中」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間から一律2000ms短い変動時間を示し、変動時間「短」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間から一律4000ms短い変動時間を示している。
コマンド8C00(H)〜8C05(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の停止図柄(表示結果)の内容を指定する演出制御コマンドである。なお、この実施の形態では、コマンド8C00(H)〜8C05(H)を図柄情報指定コマンドという。
コマンド8C00(H)は、特別図柄の停止図柄(表示結果)がはずれ図柄と決定されたことを指定する演出制御コマンド(はずれ指定コマンド)である。コマンド8C01(H)は、特別図柄の停止図柄が非確変図柄と決定されたこと(つまり非確変大当り(通常大当りともいう。)と決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(通常大当り指定コマンド)である。
コマンド8C02(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され(つまり確変大当りと決定され)、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り1指定コマンド)である。コマンド8C03(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り2指定コマンド)である。コマンド8C04(H)は、特別図柄の停止図柄が確変図柄と決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選演出を実行すると決定されたことを指定する演出制御コマンド(確変大当り3指定コマンド)である。
コマンド8C05(H)は、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄と決定されたこと(つまり突然確変大当りと決定されたこと)を指定する演出制御コマンド(突然確変大当り指定コマンド)である。
ここで、「再抽選演出」とは、可変表示装置9において大当り図柄を停止表示させた後に大当り図柄を再抽選して導出表示するように見せかける演出のことをいう。具体的には、可変表示装置9に大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)が導出表示されることが事前に決定されている場合において、可変表示装置9において左中右の飾り図柄を同一の非確変図柄で停止表示し、その後に非確変図柄を再変動させてから大当り図柄(非確変図柄または確変図柄)を導出表示する演出である。再抽選演出としては、非確変図柄から確変図柄に昇格させる場合(非確変図柄を停止表示した後に確変図柄を導出表示する場合)と、非確変図柄から確変図柄に昇格させない場合(非確変図柄を停止表示した後に再び非確変図柄を導出表示する場合)とがあるが、この実施の形態では、非確変図柄から確変図柄に昇格させる場合のみ示している。従って、再抽選演出のことを「昇格演出」または「成り上がり演出」ということもある。
コマンド8F00(H)は、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示(変動)の停止を指定する演出制御コマンド(飾り図柄停止指定コマンド、図柄確定指定コマンド)である。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9500(H)〜9503(H)は、可変表示装置9における遊技状態に応じた背景表示を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド)である。コマンド9500(H)は、可変表示装置9における通常遊技状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンド9501(H)は、可変表示装置9における高確率状態(確変時短状態)のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(高確率状態背景指定コマンド)である。コマンド9502(H)は、可変表示装置9における時短状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(時短状態背景指定コマンド)である。コマンド9503(H)は、可変表示装置9におけるチャンスモード状態のときの背景表示を指定する演出制御コマンド(チャンス状態背景指定コマンド)である。なお、チャンスモードは、突然確変大当りに確変状態への移行に対する期待を持たせる演出モードである。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーション時の表示を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
図11に示す例において、コマンドA000(H)〜A004(H)は、大当り遊技が開始されることを指定する演出制御コマンド(ファンファーレ指定コマンド)である。コマンドA000(H)は、通常大当り(非確変大当り)が決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA001(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ3指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)に再抽選を実行すると決定されたときの大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ4指定コマンド)である。コマンドA004(H)は、突然確変大当りの開始を指定する演出制御コマンド(ファンファーレ5指定コマンド)である。
コマンドA1XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA2XX(H)は、15ラウンド大当り遊技におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」に表示するラウンド数が設定される。
コマンドA301(H)〜A305(H)は、大当り遊技が終了することを指定する演出制御コマンド(エンディング指定コマンド)である。コマンドA301(H)は、通常大当り遊技の終了(大当り遊技の終了後に時短状態に移行する旨を表示すること)を指定する演出制御コマンド(エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技開始後に再抽選演出を実行しないと決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング3指定コマンド)である。コマンドA304(H)は、確変大当りが決定され、かつ大当り遊技の終了後(エンディング演出中)の再抽選演出を実行すると決定されたときの大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング4指定コマンド)である。コマンドA305(H)は、突然確変大当りの終了を指定する演出制御コマンド(エンディング5指定コマンド)である。
コマンドA4XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド中の表示を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。コマンドA5XX(H)は、2ラウンド大当り遊技(突然確変大当り遊技)におけるラウンド後の表示(ラウンド間のインターバルの表示)を指定する演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。なお、「XX」にはラウンド数が設定される。
コマンドC0XX(H)は、XXで示される数の始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド)である。
コマンドD0XX(H)は、XXで示される数のゲート通過記憶数を指定する演出制御コマンド(ゲート通過記憶指定コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると図10および図11に示された内容に応じて可変表示装置9の表示状態を変更するとともに、ランプの表示状態を変更し、音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図10および図11に示された演出制御コマンド以外の演出制御コマンドも主基板31から演出制御基板80に送信される。例えば、可変表示装置9に大当り中の入賞球数を表示する場合はカウントスイッチ23のカウント数を指定する演出制御コマンドなども主基板31から演出制御基板80に送信される。
図12は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図12において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の基本の変動時間(すなわち、図10に示した変動時間「長」の各変動パターン1〜15の変動時間)を示す。
この例では、特別図柄の各変動パターンは、飾り図柄の停止図柄が「はずれ図柄」となる場合の変動パターン(はずれ専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」または「確変図柄」となる場合の変動パターン(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「確変図柄」となる場合の変動パターン(確変大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄(大当り前の変動停止時の停止図柄)が「非確変図柄」となる場合の変動パターン(通常大当り専用の変動パターン)と、飾り図柄の停止図柄が「突然確変図柄」となる場合の変動パターン(突然確変大当り専用の変動パターン)とに区別されている。
はずれ専用の変動パターンは、通常遊技状態のときのリーチを伴わない通常変動(図柄が高速に変動する高速変動)の変動パターンと、時短状態(確変時短状態を含む)のときのリーチを伴わない時短時通常変動(図柄が高速に変動する高速変動)の変動パターンと、ノーマルリーチ(単純なリーチ態様)を伴う変動パターンと、ロングリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとに分けられている。
通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンは、ノーマルリーチを伴う変動パターンと、ロングリーチを伴う変動パターンと、スーパーリーチAを伴う変動パターンと、スーパーリーチBを伴う変動パターンと、スーパーリーチCを伴う変動パターンとに分けられている。
確変大当り専用の変動パターンは、スーパーリーチDを伴う変動パターンだけである。通常大当り専用の変動パターンは、スーパーリーチEを伴う変動パターンだけである。突然確変大当り専用の変動パターンは、突然確変用の特別変動の変動パターンだけである。
なお、図12では、特別図柄の変動時間として基本の変動時間(変動時間「長」の変動時間)を示したが、上述したように、変動時間「中」の場合は、基本の変動時間から一律2000ms短縮され、変動時間「短」の場合は、基本の変動時間から一律4000ms短縮される。例えば、変動番号1(EXTが「00H」)の変動パターンの場合は、変動時間「長」の変動時間が11.5秒であるので、変動時間「中」の変動時間は9.5秒となり、変動時間「短」の変動時間は7.5秒となる。他の変動パターン(変動番号2〜15の変動パターン)においても同様である。
ここで、リーチ(ノーマルリーチ、ロングリーチ、スーパーリーチA〜E)を伴う変動パターンが、通常変動(図柄が高速に変動する高速変動)が所定時間行われた後にリーチが成立し(例えば左右の飾り図柄が同一図柄で揃って停止表示され)、その後にリーチの演出(例えば中の飾り図柄の中速または低速での変動)が所定時間行われる演出態様である場合に、通常変動の変動時間を一律2000msまたは4000ms短縮することによって、基本の変動時間を短縮するのが好ましい。例えば、変動番号3のノーマルリーチを伴う変動パターンの場合、通常変動が10秒実行された後にリーチが成立し、その後にノーマルリーチの演出が5秒実行されるとすると、変動時間「中」のときは、通常変動が実行される時間を10秒から8秒に短縮(2000ms短縮)し、変動時間「短」のときは、通常変動が実行される時間を10秒から6秒に短縮(4000ms短縮)して、基本の変動時間を短縮する。このように通常変動が実行される時間を短縮するようにすれば、遊技者に違和感を与えることなく容易に変動時間を短縮することができる。すなわち、通常変動のように図柄が高速に変動されていると変動している図柄が見えない(見えにくい)ので、変動時間を短縮しても遊技者に違和感を与えることがない。また、リーチの演出が実行されているときのように図柄が低速または中速に変動している場合、その変動時間を短縮し、かつ、短縮された変動時間においてあらかじめ決められている停止図柄を停止表示させる制御が困難であるが、通常変動のように図柄が高速に変動している場合は、短縮された変動時間においてあらかじめ決められている停止図柄を停止表示させる制御が比較的容易である。
図13および図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS300を示す値(具体的には「0」)となっている場合、つまり、特別図柄表示器8において特別図柄の変動表示がなされておらず、かつ、大当り遊技中でない場合)には(ステップS51のY)、始動入賞記憶数(保留記憶数)を確認する(ステップS52)。具体的には、始動入賞カウンタのカウント値を確認する。
始動入賞記憶数が0でなければ(ステップS52のN)、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納するとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、現在の遊技状態(通常遊技状態、確変状態、時短状態など)を確認し、遊技状態に応じた背景指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS55)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述するコマンドセット処理(図21)を実行する(ステップS56)。なお、現在の遊技状態が通常遊技状態であれば、通常状態背景指定コマンドを送信し、現在の遊技状態が確変時短状態であれば、確変状態背景指定コマンドを送信し、現在の遊技状態が時短状態であれば、時短状態背景指定コマンドを送信する。また、この実施の形態では、突然確変大当りの遊技の終了後にチャンスモード(確変状態)に移行したときは、チャンス状態背景指定コマンドを送信する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り判定用乱数を読み出し(ステップS57)、大当り判定処理モジュールを実行する(ステップS58)。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値と大当り判定用乱数値とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。ここで、大当り判定では、遊技状態が確変状態(確変時短状態を含む)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている高確率大当り判定テーブルと、大当り判定値の数が高確率大当り判定テーブルよりも少なく設定されている低確率大当り判定テーブルとを設けておく。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が確変状態(および確変時短状態)であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、高確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行い、遊技状態が通常遊技状態および時短状態であるときは、低確率大当り判定テーブルを使用して大当りの判定処理を行う。このような構成により、確変状態(および確変時短状態)のときの方が通常遊技状態および時短状態のときよりも大当りとなる確率が高くなる。
なお、現在の遊技状態が確変状態(確変時短状態も含む)であるか否かの確認は、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かにより行われる。
大当り判定モジュールで大当りとしないことに決定した場合には(ステップS59のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS64の処理に移行する。
大当り判定モジュールで大当りとすることに決定した場合には(ステップS59のY)、大当りフラグをセットする(ステップS60)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから大当り種別決定用乱数を読み出し(ステップS61)、大当りの種別(通常大当り、確変大当り、確変大当り(大当り中昇格)、確変大当り(エンディング昇格)、突然確変大当り)を決定する処理を実行する(ステップS62)。
大当り種別の決定処理は、図15に示すような大当り種別決定テーブルを用いて行う。大当り種別決定テーブルには、大当りの種別ごとに所定数の大当り種別決定用乱数値が予め振り分けられている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS61で読み出した大当り種別決定用乱数値がどの範囲に属するかによって、大当り種別、すなわち、通常大当り、確変大当り、確変大当り(大当り中昇格)、確変大当り(エンディング昇格)および突然確変大当りのいずれかを決定する。このように、大当り種別の決定処理によって、大当りを通常大当り、確変大当り、突然確変大当りにするかだけでなく、再抽選演出(昇格演出)を実行するかどうかと、再抽選演出をどのようなタイミングで実行するかについても決定されることになる。
図13には示していないが、大当り図柄は大当り種別に応じて各々一種類しか設けられていないので、大当りの種別が決定されることによって、大当り図柄も自動的に決定される。具体的には、通常大当り(非確変大当り)のときは非確変図柄「6」が決定され、確変大当りのときは確変図柄「7」が決定され、突然確変大当りのときは突然確変図柄「5」が決定されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62にて決定した大当り種別に応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストア(格納)し(ステップS63)、図14のステップS72の処理に移行する。
なお、ステップS63において、飾り図柄情報バッファに大当り種別に応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29、図20)が実行され、コマンドセット処理(図21)が実行され、コマンド送信処理(図22)が実行される。これにより、大当り種別に応じた図柄情報指定コマンド(通常大当り指定コマンド、確変大当り1指定コマンド、確変大当り2指定コマンド、確変大当り3指定コマンド、突然確変大当り指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
ステップS64において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファからはずれ図柄決定用乱数(表示用乱数の一つ)を読み出し(ステップS64)、読み出したはずれ図柄決定用乱数の値にもとづいて、特別図柄のはずれ図柄を決定する処理を実行する(ステップS65)。特別図柄のはずれ図柄として、「0」〜「4」,「8」,「9」のいずれかの図柄が決定される。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、はずれに応じた飾り図柄情報を飾り図柄情報バッファにストアする(ステップS66)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理に対応した値(具体的には「1」)に更新する(ステップS67)。
なお、ステップS66において、飾り図柄情報バッファにはずれに応じた飾り図柄情報がストアされた後に、タイマ割込みの発生に応じて飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29、図20)が実行され、コマンドセット処理(図21)が実行され、コマンド送信処理(図22)が実行される。これにより、はずれに応じた図柄情報指定コマンド(はずれ指定コマンド)が送信される。詳しい内容は後述する。
図14のステップS72において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS62で決定した大当り種別が確変大当りであるかどうかを確認し、確変大当りでなかったときは(ステップS72のN)、大当りの種別を示すフラグのセットを行わずに、ステップS82の処理に移行する。
確変大当りであったときは(ステップS72のY)、確変大当りが発生することを示す確変大当りフラグをセットする(ステップS73)。そして、確変大当りが突然確変大当りであるかどうかを確認する(ステップS74)。突然確変大当りであったときは(ステップS74のY)、突然確変大当りが発生することを示す突然確変フラグをセットし(ステップS75)、ステップS82の処理に移行する。
突然確変大当りでなかったときは(ステップS74のN)、再抽選演出が実行されるかどうかを確認する(ステップS76)。再抽選演出が実行されないときは(ステップS76のN)、ステップS82の処理に移行し、再抽選演出が実行されるときは(ステップS76のY)、再抽選演出が実行されることを示す再抽選実行フラグをセットして(ステップS77)、再抽選演出が大当り中に実行されるかどうかを確認する(ステップS78)。大当り中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS78のY)、大当り中に再抽選演出が実行されることを示す大当り中実行フラグをセットし(ステップS79)、ステップS82の処理に移行する。大当り中に実行されないときは(ステップS78のN)、再抽選演出がエンディング中に実行されるかどうかを確認する(ステップS80)。エンディング中に再抽選演出が実行されるときは(ステップS80のY)、エンディング中に再抽選演出が実行されることを示すエンディング実行フラグをセットし(ステップS81)、ステップS82の処理に移行する。ステップS82では、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値(具体的には「1」)に更新する(ステップS82)。
図16は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS201)。大当りフラグがセットされているときは(ステップS201のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、突然確変フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS202)。突然確変フラグがセットされているときは(ステップS202のY)、突然確変大当りが発生することになるので、突然確変用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS203)。そして、ステップS211の処理に移行する。
突然確変用変動パターン決定テーブルには、予め図12に示した突然確変大当りのときに選択される変動パターン(「0EH」)のみ設定されている。
突然確変フラグがセットされていないときは(ステップS202のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、確変大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS204)。確変大当りフラグがセットされているときは(ステップS204のY)、再抽選実行フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS205)。再抽選実行フラグがセットされていないときは(ステップS205のN)、確変大当りが発生することになるので、確変大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS206)。
確変大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図12に示した確変大当りのときに選択される変動パターン(「07H」〜「0CH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
再抽選実行フラグがセットされているときは(ステップS205のY)、非確変大当りが発生し、大当り遊技中あるいは大当り遊技の終了後に確変大当りに昇格する(非確変図柄が確変図柄に昇格する)ことになるので、通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS207)。
また、ステップS204において、確変大当りフラグがセットされていないときは(ステップS204のN)、通常大当り(非確変大当り)が発生することになるので、通常大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS207)。
通常大当り用変動パターン決定テーブルには、予め図12に示した通常大当りのときに選択される変動パターン(「07H」〜「0BH」,「0DH」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS201において、大当りフラグがセットされていないと判定されたときは(ステップS201のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS208)。時短フラグがセットされていないときは(ステップS208のN)、通常遊技状態のときに使用する通常時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS209)。
通常時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図12に示した通常遊技状態においてはずれのときに選択される変動パターン(「00H」,「02H」〜「06H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
一方、時短フラグがセットされているときは(ステップS208のY)、時短状態のときに使用する時短時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(ステップS210)。
時短時はずれ用変動パターン決定テーブルには、予め図12に示した時短状態(確変時短状態も含む)においてはずれのときに選択される変動パターン(「01H」〜「06H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
ステップS211では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターン決定用乱数を抽出し、抽出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、ステップS203,S206,S207,S209,S210で決定した変動パターン決定テーブル(突然確変用変動パターン決定テーブル、確変大当り用変動パターン決定テーブル、通常大当り用変動パターン決定テーブル、通常時はずれ用変動パターン決定テーブル、または時短時はずれ用変動パターン決定テーブル)を用いて図柄の変動パターンを決定する(ステップS211)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが次に可変表示される図柄の変動パターンと決定される。そして、ステップS212の処理に移行する。
なお、確変状態のときは、通常遊技状態のときと同様に、通常時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられ、確変時短状態のときは、時短状態のときと同様に、時短時はずれ用変動パターン決定テーブルが用いられて、変動パターンが決定される。
ステップS212では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた特別図柄の変動時間(飾り図柄の変動時間も同じ)の種類を選択する(ステップS212)。具体的には、図17に示す特別図柄および普通図柄の保留記憶数と特別図柄の変動時間の種類との関係を示すテーブルに従って、特別図柄の変動時間の種類を選択する。
図17に示すように、普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)が0個の場合に、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)が0,1個のときは特別図柄の変動時間の種類は「長」であり、特別図柄の保留記憶数が2,3個のときは特別図柄の変動時間の種類は「中」である。また、普通図柄の保留記憶数が1個の場合に、特別図柄の保留記憶数が0,1個のときは特別図柄の変動時間の種類は「長」であり、特別図柄の保留記憶数が2個のときは特別図柄の変動時間の種類は「中」であり、特別図柄の保留記憶数が3個のときは特別図柄の変動時間の種類は「短」である。また、普通図柄の保留記憶数が2個の場合に、特別図柄の保留記憶数が0個のときは特別図柄の変動時間の種類は「中」であり、特別図柄の保留記憶数が1〜3個のときは特別図柄の変動時間の種類は「短」である。また、普通図柄の保留記憶数が3,4個の場合には、特別図柄の保留記憶数が0〜3個のいずれのときでも特別図柄の変動時間の種類は「短」である。
ここで、上述したように、変動時間「長」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間を示し、変動時間「中」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間から一律2000ms短縮された変動時間を示し、変動時間「短」は、各変動パターン1〜15の基本の変動時間から一律4000ms短縮された変動時間を示している。
図17に示す例では、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)と普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)のいずれかが多いとき(例えば特別図柄の保留記憶数が2個または3個のとき、普通図柄の保留記憶数が2個から4個のとき)は、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれも少ないとき(例えば特別図柄の保留記憶数が0個または1個で、普通図柄の保留記憶数が0個または1個のとき)よりも、特別図柄の変動時間が短い。逆に言えば、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれも少ないとき(例えば特別図柄の保留記憶数が0個または1個で、普通図柄の保留記憶数が0個または1個のとき)は、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれかが多いとき(例えば特別図柄の保留記憶数が2個または3個のとき、普通図柄の保留記憶数が2個から4個のとき)よりも、普通図柄の変動時間が長い。
すなわち、図17に示すテーブルでは、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数が多くなればなるほど特別図柄の変動時間が短くなり、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数が少なくなればなるほど特別図柄の変動時間が長くなるように、特別図柄の変動時間の種類が設定されている。
なお、図17に示すテーブルにおいて、特別図柄の保留記憶数4個が設定されていないのは、特別図柄の変動開始によって保留記憶カウンタの値が−1されているので(ステップS54)、ステップS212の処理の時点で特別図柄の保留記憶数が最大値4個になることはないからである(厳密に言えば、特別図柄通常処理が実行されてから変動パターン設定処理が実行されるまでの間(2msの期間)に始動入賞が発生する可能性はあるが、その可能性は低いのでこの実施の形態では考慮しないことにしている。なお、特別図柄の保留記憶数4個を図17に示すテーブルに設定するようにしてもよい。)。
図10に示したように、特別図柄の変動時間の種類(「長」「中」「短」)によって変動パターンコマンドのMODEデータが分けられているので、ステップS212で選択された特別図柄の変動時間の種類に応じて変動パターンコマンドのMODEデータが自動的に決定されることになる。具体的には、変動時間「長」が選択されたときは、変動パターンコマンドのMODEデータとして「80(H)」が決定され、変動時間「中」が選択されたときは、変動パターンコマンドのMODEデータとして「81(H)」が決定され、変動時間「短」が選択されたときは、変動パターンコマンドのMODEデータとして「82(H)」が決定される。
変動パターンコマンドはMODEデータとEXTデータとで構成されているが、EXTデータはステップS211で決定され、MODEデータはステップS212で決定されることになる。例えば、通常遊技状態のときに大当り判定で「はずれ」と決定されたときは、ステップS211において通常時はずれ用変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンのEXTデータ(00(H),02(H)〜06(H)のいずれか、すなわち変動番号1,3〜7の変動パターンのいずれか)が決定される。そして、その時点の特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数とにもとづいて、ステップS212において特別図柄の変動時間の種類(変動時間「長」「中」「短」)が決定され、変動時間の種類に対応した変動パターンのMODEデータ(80(H)〜82(H)のいずれか)が決定される。
なお、変動パターン設定処理において、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数とを確認し、その時点での保留記憶数(始動入賞記憶数、ゲート通過記憶数)に応じた変動パターンを選択するための変動パターン決定テーブルを選択し、選択した変動パターン決定テーブルを用いて変動パターンを選択するようにしてもよい。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS211において決定した変動パターンのEXTデータおよびステップS212において決定した変動パターンのMODEデータに応じた変動パターンコマンドデータを変動パターンバッファにストアする(ステップS213)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動パターンコマンドデータで特定される特別図柄の変動時間を特別図柄プロセスタイマにセットする(ステップS214)。次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動コマンド送信テーブルのアドレスを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS215)。この処理が行われたことに応じて、飾り図柄コマンド制御処理(図5のステップS29、図20)において変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数監視処理を実行する(ステップS216)。
変動回数監視処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技の終了後に時短状態(確変時短状態を除く)に移行された場合(時短フラグがセットされた場合)、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数を変動回数カウンタでカウントする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動回数カウンタのカウント値が時短状態を継続可能な所定の変動回数(例えば100回)を示す値となったかどうかを確認し、カウント値が所定の変動回数を示す値になったときに、時短フラグをリセットする。これにより、大当り遊技終了後の特別図柄の変動回数が所定の変動回数になったときに時短状態から通常遊技状態に移行されることになる。
その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS302)に対応した値(具体的には「2」)に更新する(ステップS217)。
図18は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS302)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、まず、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS221)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)し(ステップS222)、タイムアップしていなければ(ステップS222のN)、そのまま処理を終了する。特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS222のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄表示器8における特別図柄の変動を止めて、停止図柄を導出表示する(ステップS223)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄停止指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS224)、コマンドセット処理を実行する(ステップS225)。これによって、飾り図柄停止指定コマンドを送信する制御が実行される。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマに特別図柄の停止図柄を停止表示させる図柄停止時間をセットし、タイマをスタートさせる(ステップS226)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS303)に対応した値(具体的には「3」)に更新する(ステップS227)。
図19は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS231)。そして、特別図柄プロセスタイマがタイムアップしているかどうかを確認(すなわち特別図柄プロセスタイマの値が0であるか否かを確認)する(ステップS232)。タイムアップしていなければ(ステップS232のN)、そのまま処理を終了する。
特別図柄プロセスタイマがタイムアップしていれば(ステップS232のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS233)。大当りフラグがセットされていれば(ステップS233のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大入賞口の開放/閉鎖を制御するための時間を計測する大入賞口制御タイマに、大当り図柄を停止表示してから大入賞口を開放するまでの時間(大当り表示時間)をセットする(ステップS234)。なお、大当り表示時間において、大当り遊技が開始されることを遊技者に報知する演出(ファンファーレ演出)が実行される。
なお、15ラウンドの大当りのときと2ラウンドの大当りのときとで異なる大当り表示時間をセットするように構成されていてもよい。この場合、例えば、15ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が3秒で、2ラウンドの大当りのときは大当り表示時間が5秒とされる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り種別に応じたファンファーレコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS235)、コマンドセット処理を実行する(ステップS236)。これによって、大当り種別に応じたファンファーレコマンドを送信する制御が実行される。なお、大当り種別は、確変大当りフラグがセットされているか、突然確変フラグがセットされているか、再抽選実行フラグがセットされているか、大当り中実行フラグがセットされているか、エンディング実行フラグがセットされているかどうかにもとづいて確認することができる。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS304)に対応した値(具体的には「4」)に更新する(ステップS237)。
大当りフラグがセットされていなければ(ステップS233のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値(具体的には「0」)に更新する(ステップS238)。
なお、大当り遊技状態に移行されたときは、大入賞口開放前処理(ステップS304)が実行され、そして、大入賞口開放中処理(ステップS305)および大入賞口開放後処理(ステップS306)が繰り返し実行されることによって大当り遊技中のラウンドが進行していく。そして、最終ラウンド(15ラウンドの大当りであれば15ラウンド、2ラウンドの突然確変大当りであれば2ラウンド)が終了すると、大当り終了処理(ステップS307)が実行されて大当り遊技状態が終了する。
図20は、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)を示すフローチャートである。飾り図柄コマンド制御処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードする(ステップS552)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、変動パターンコマンドを送信するタイミングであれば、特別図柄プロセス処理(ステップS27)における変動パターン設定処理(ステップS301)のステップS215において、変動コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは変動コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが変動コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、変動パターンコマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
変動パターンコマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、変動パターンコマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図21)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが変動コマンド送信テーブルのアドレスから図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
図柄情報指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、図柄情報指定コマンドを送信する制御が実行される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
このとき、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図21)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されることにより、ポインタの指すアドレスが図柄情報指定コマンド送信テーブルのアドレスから始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、ステップS555では、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンド(変動パターンコマンド、図柄情報指定コマンド、始動入賞記憶指定コマンド)の送信タイミングであるかどうかを判定する(ステップS553)。このとき、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであれば、ステップS555において、始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスが飾り図柄コマンド送信ポインタにストアされ、ポインタの指すデータは始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスとなっている。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタの指すデータが始動入賞記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスであるか否かで、始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるかどうかを判定することができる。
始動入賞記憶指定コマンドを送信するタイミングであるときは(ステップS553のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドセット処理を実行する(ステップS554)。これによって、始動入賞記憶指定コマンドを送信する制御が実行される。なお、始動入賞記憶指定コマンドは、現在の始動入賞記憶数(保留記憶数)を指定(通知)する演出制御コマンドであるが、始動入賞記憶数は記憶処理(ステップS33)で確認されて、その数が始動入賞記憶指定コマンドで指定される値として設定される。次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポインタを飾り図柄コマンド送信ポインタにストアする(ステップS555)。
この場合は、ステップS554で実行されるコマンドセット処理(図21)のステップS572において、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されると、ポインタの指すアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスを示さないようになっている。従って、次のタイマ割込みが発生したとき(2ms後)の飾り図柄コマンド制御処理において、再び、飾り図柄コマンド送信ポインタをポインタにロードし(ステップS551)、ポインタの指すデータをロードし(ステップS552)、飾り図柄コマンドの送信タイミングであるかどうかを判定するが(ステップS553)、ステップS553において、飾り図柄コマンドの送信タイミングでないと判定されることになる。
図21は、コマンドセット処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンドセット処理は、ステップS56,S225,S236,S316,S554において実行される。また、後述するように、コマンドセット処理は、ステップS114,S124Bにおいても実行される。コマンドセット処理は、コマンド出力処理とINT信号出力処理とを含む処理である。
コマンドセット処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、コマンド送信テーブルのアドレスの指すコマンドデータ1をロードし(ステップS561)、図22に示すコマンド送信処理を実行(コール)する(ステップS562)。
図22に示すコマンド送信処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、まず、送信コマンド(演出制御コマンド)を出力ポート1に出力する(ステップS581)。これにより、2バイト構成の演出制御コマンドにおける1バイト目のMODEデータが出力ポート1から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御信号INT出力ビットをポートバッファにセットし(ステップS582)、ポート2バッファをロードする(ステップS583)。この実施の形態では、例えば、演出制御信号INT出力ビットとしてポートバッファに「1」がセットされ、ポート2バッファのデータ「0」がロードされる。そして、ポート2バッファとポートバッファの論理和をとり(ステップS584)、演算結果を出力ポート2に出力する(ステップS585)。この実施の形態では、演算結果が「1」となることにより、オン状態(ハイレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。オン状態の演出制御INT信号が出力されたことに応じて、演出制御用マイクロコンピュータ100が送信コマンドを受信する(取り込む)処理を実行する。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS586)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS587,S588)。この処理は、演出制御INT信号のオン期間(ハイレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS588のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ポート2バッファをロードし(ステップS589)、ポート2バッファを出力ポート2に出力する(ステップS590)。これにより、オフ状態(ローレベル)の演出制御INT信号が出力ポート2から出力される。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ウェイトカウンタに所定値をセットし(ステップS591)、その値が0になるまで1ずつ減算する(ステップS592,S593)。この処理は、演出制御INT信号のオフ期間(ローレベル期間)を設定するための処理である。ウェイトカウンタの値が0になると(ステップS593のY)、図21のコマンドセット処理に戻る。
図21の説明に戻ると、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS563)。そして、コマンド送信テーブルのアドレスをスタック等に退避する(ステップS564)。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビット(ビット7)をテストし(ステップS565)、コマンドデータ2のワークエリア参照指定ビットの値が「0」であるか否かを判定する(ステップS566)。0でなければ(ステップS566のN)、コマンド拡張データアドレステーブルの先頭アドレスをポインタにセットし(ステップS567)、そのポインタにコマンドデータ2のビット6〜ビット0の値を加算してアドレスを算出する(ステップS568)。そして、そのアドレス(ポインタ)の指すエリアのデータ(コマンド拡張データ)をロードする(ステップS569)。
コマンド拡張データアドレステーブルには、演出制御用マイクロコンピュータ100に送出されうるEXTデータ(2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のデータ)が順次設定されている。よって、以上の処理によって、ワークエリア参照指定ビットの値が「1」であれば、コマンドデータ2の内容に応じたコマンド拡張データアドレステーブル内のEXTデータがロードされ、ワークエリア参照指定ビットの値が「0」であれば、コマンドデータ2の内容がそのままロードされる。なお、コマンド拡張データアドレステーブルからEXTデータが読み出される場合でも、そのデータのビット7は「0」である。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信処理ルーチンを実行(コール)する(ステップS570)。従って、図22に示した処理によって、MODEデータの送出の場合と同様のタイミングでEXTデータが送出される。その後、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、コマンド送信テーブルのアドレスを復帰し(ステップS571)、コマンド送信テーブルのアドレスを1加算する(ステップS572)。なお、コマンド送信テーブルのアドレスが1加算されたときに、そのアドレスが飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスであれば、上述したように、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行され、飾り図柄コマンドを送信するためのコマンド送信テーブルのアドレスでなければ、飾り図柄コマンド制御処理において飾り図柄コマンドの送信処理(コマンドセット処理)が実行されない。
以上のようにして、2バイト構成の演出制御コマンドが演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100では、取込信号としての演出制御INT信号の立ち上がりを検出すると演出制御コマンドの取り込み処理を開始するのであるが、取り込み処理が完了する前に遊技制御用マイクロコンピュータ560からの新たな信号が信号線に出力されることはない。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、確実なコマンド受信処理が行われる。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号の立ち下がりで演出制御コマンドの取り込み処理を開始してもよい。また、演出制御INT信号の極性を逆にしてもよい(コマンドの取り込みを指示するときにローレベルとしてもよい)。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される各演出制御コマンドの送信タイミングについて説明する。
図23は、15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図23に示すように、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)に応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンド(このときの始動入賞記憶指定コマンドは変動開始により始動入賞記憶数が−1されたことを示すコマンドである)が送信される。なお、図23に示す例では、変動パターンコマンドとして大当り用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとして15ラウンドの大当りを指定する演出制御コマンド(突然確変大当りを指定するコマンド以外の演出制御コマンド)が送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、はずれ専用の変動パターン、確変大当り専用の変動パターン、確変大当り専用の変動パターン、通常大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、そのコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。一方、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを示す変動パターンコマンドであれば、その後に受信する図柄情報指定コマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、はずれか大当りか小当りかを確認し、大当りであるときは大当り種別を確認し、再抽選演出の実行の有無および実行タイミングも確認する。
特別図柄変動中処理(ステップS302)において、特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄表示器8において特別図柄の停止図柄を導出表示するとともに、飾り図柄停止指定コマンド(図柄確定指定コマンド)が送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、図柄停止時間が経過すると、特別図柄の停止図柄が確認され、特別図柄の停止図柄が大当り図柄であれば、大当り種別に応じたファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技の開始を報知するファンファーレ演出を実行する。
大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第1ラウンドのラウンド表示を表示する。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後のインターバル表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、次のラウンド(第2ラウンド)が開始されるまで可変表示装置9においてインターバル表示を表示する。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのラウンド表示を指定する15ラウンド用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において第2ラウンドのラウンド表示を表示する。
以上のような大入賞口開放中処理および大入賞口開放後処理が繰り返し実行されることにより、各ラウンドのラウンド表示およびラウンド間のインターバル表示が表示され、ラウンドが順に進んでいく。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、大当り遊技中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、予め定められた所定のラウンド中(図23の例では第15ラウンド中)に再抽選演出が実行される。再抽選演出を実行するラウンドは、第15ラウンドに限られるわけではなく、例えば第7ラウンドなどであってもよい。
第15ラウンド目の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大当り種別に応じたエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において大当り遊技が終了したことを報知するエンディング演出を実行する。なお、特別図柄通常処理(ステップS300)において、エンディング中に再抽選演出を実行すると決定されていたときは、エンディング中に(エンディング演出において)再抽選演出が実行される。図23に示す例では、エンディング演出においても再抽選演出が実行されている。なお、再抽選演出は、大当り遊技開始後に複数回実行してもよいが、この実施の形態では、再抽選演出が実行されると常に確変大当りに昇格するようにしているので、1回だけ実行されることになる。従って、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中には再抽選演出が実行されない。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、フラグのセット・リセット等の処理が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
図24は、2ラウンドの大当り遊技(突然確変大当りの遊技)が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。図31に示した場合と同様に、始動入賞が発生して、特別図柄表示器8において特別図柄の可変表示が開始される度に、特別図柄通常処理(ステップS300)において、遊技状態に応じた背景指定コマンドが送信される。また、特別図柄通常処理(ステップS300)において、はずれとするか、大当りとするか、大当りとするときは大当りの種別が決定される。また、変動パターン設定処理(ステップS301)において、変動パターンが決定され、決定された変動パターンを指定する変動パターンコマンドが飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)にて送信される。続いて、飾り図柄コマンド制御処理(ステップS29)において、特別図柄通常処理で決定されたはずれ、大当り(大当り種別)に応じた図柄情報指定コマンドが送信され、さらに、始動入賞記憶指定コマンドが送信される。なお、図24に示す例では、変動パターンコマンドとして突然確変用の変動パターンを指定する演出制御コマンドが送信され、図柄情報指定コマンドとしての突然確変大当りを指定する演出制御コマンドが送信されたものとする。そして、特別図柄変動中処理(ステップS302)で特別図柄の変動時間が計測される。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの突然確変大当り専用の変動パターンを示す変動パターンコマンドにもとづいて、可変表示装置9において停止表示する飾り図柄の停止図柄を決定する。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの変動パターンコマンドの受信にもとづいて、可変表示装置9において飾り図柄の変動を開始する。さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄情報指定コマンドにもとづいて、突然確変大当りを確認する。なお、この実施の形態では、突然確変大当りのときは、再抽選演出が実行されることはない。
特別図柄変動中処理(ステップS302)において、特別図柄の変動時間が経過すると、特別図柄表示器8において特別図柄の停止図柄を導出表示するとともに、飾り図柄停止指定コマンド(図柄確定指定コマンド)が送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの飾り図柄停止指定コマンドを受信すると、既に決定されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する。
特別図柄停止処理(ステップS303)において、図柄停止時間が経過すると、特別図柄の停止図柄が確認され、特別図柄の停止図柄が突然確変図柄であれば、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのファンファーレコマンドにもとづいて、突然確変大当り遊技を開始する。なお、突然確変大当り遊技が開始されたときは、2ラウンド用演出が実行される。2ラウンド用演出は、突然確変大当り遊技の開始から終了までの間に実行される一連の特別な演出である。例えば、飾り図柄の停止図柄として突然確変図柄が停止表示されると、突然、キャラクタを登場させたりムービー画像を再生したりするような特別な2ラウンド用演出が開始される。そして、2ラウンド用演出が終了すると、演出モードが確変状態の移行を期待させるチャンスモードに移行する。
突然確変大当り遊技が開始された場合は、大入賞口開放前処理(ステップS304)において、大当り表示時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第1ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第1ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、大入賞口が開放されるとともに、第2ラウンドのときの表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放中コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放中コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド目の大入賞口開放中処理(ステップS305)において、ラウンド時間が経過すると、大入賞口が閉鎖されるとともに、第2ラウンド後における表示状態を指定する2ラウンド大当り用の大入賞口開放後コマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの大入賞口開放後コマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
第2ラウンド後の大入賞口開放後処理(ステップS306)において、インターバル時間が経過すると、突然確変大当りの終了を指定するエンディングコマンドが送信される。演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からのエンディングコマンドにもとづいて、可変表示装置9において実行されている2ラウンド用演出の表示画面の切り替えなどを行う。
その後、大当り終了処理(ステップS307)において、大当り終了時間が経過すると、フラグのセット・リセット等の処理が実行された後に、再び、特別図柄通常処理(ステップS300)に戻って特別図柄の変動が開始される。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行する普通図柄プロセス処理(ステップS28)について説明する。図25は、普通図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。普通図柄プロセス処理では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート32を遊技球が通過してゲートスイッチ32aがオン状態となったことを検出すると(ステップS111)、ゲートスイッチ通過処理(ステップS112)を実行する。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶指定コマンド(このときのゲート通過記憶指定コマンドはゲートスイッチ32aがオンしたことによりゲート通過記憶数が+1されたことを示すコマンドである)を送信する処理を実行する(ステップS113,S114)。具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数(すなわちゲート通過記憶数をカウントするゲート通過記憶カウンタのカウント値)に応じたゲート通過記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS113)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、上述したコマンドセット処理(図21)を実行する(ステップS114)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値に応じてステップS100〜S103に示された処理のうちのいずれかの処理を実行する。
ゲートスイッチ通過処理(ステップS112):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶カウンタのカウント値(ゲート通過記憶数)が最大値(この例では「4」)に達しているか否か確認する。最大値に達していなければ、ゲート通過記憶カウンタのカウント値を+1する。なお、ゲート通過記憶カウンタの値に応じて普通図柄保留記憶表示器41のLEDが点灯される。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄当り判定用乱数(ランダム4)の値を抽出し、ゲート通過記憶数の値に対応した保存領域(普通図柄判定用バッファ)に格納する処理を行う。
普通図柄通常処理(ステップS100):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動を開始することができる状態(例えば普通図柄プロセスフラグの値がステップS100を示す値となっている場合、具体的には、普通図柄表示器10において普通図柄の変動表示がなされておらず、かつ、普通図柄表示器10に当たり図柄が導出表示されたことにもとづく可変入賞球装置15の開閉動作中でもない場合)には、ゲート通過記憶数の値を確認する。具体的には、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認する。ゲート通過記憶数が0でなければ、ゲート通過記憶指定コマンド(このときのゲート通過記憶指定コマンドは普通図柄の変動が開始されることによりゲート通過記憶数が−1されたことを示すコマンドである)を送信する処理を実行する。そして、普通図柄当り判定用乱数にもとづいて当りとするか否か(普通図柄の停止図柄を当り図柄とするか否か)を決定する。また、その時点の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいて、普通図柄の変動時間(可変表示時間)の種類(例えば20秒、10秒、1秒)を選択する。そして、選択された変動時間の種類にもとづいて、普通図柄の可変表示が開始されてから導出表示されるまでの変動時間を普通図柄プロセスタイマにセットし、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する。
普通図柄変動処理(ステップS101):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止し、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットし、タイマをスタートさせる。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する。
普通図柄停止処理(ステップS102):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしたか否かを確認し、タイムアウトしていたら、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうかを確認する。当り図柄でなければ(はずれ図柄であれば)、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。一方、普通図柄の停止図柄が当り図柄であれば、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットし、タイマをスタートさせる。また、現在の遊技状態が高ベース状態であるか否かを確認し、高ベース状態であれば、高ベース状態のときの普通電動役物(可変入賞球装置15)の開放パターンを選択し、低ベース状態であれば、低ベース状態のときの普通電動役物(可変入賞球装置15)の開放パターンを選択し、選択した開放パターンを設定する。そして、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する。
普通電動役物作動処理(ステップS103):遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトしていないことを条件に、普通電動役物(可変入賞球装置15)への遊技球の入賞個数(始動入賞口13への入賞個数)をカウントする普通電動役物入賞カウント処理を実行し、また、設定された開放パターンで普通電動役物の開放を行う(可変入賞球装置15の開閉動作を実行する)普通電動役物開放パターン処理を実行する。そして、普通図柄プロセスタイマがタイムアウトすると、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する。
図26は、普通図柄通常処理(ステップS100)を示すフローチャートである。普通図柄通常処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数カウンタのカウント値を確認することにより、ゲート通過記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS121)。ゲート通過記憶数が0であれば(ステップS121のY)、そのまま処理を終了する。ゲート通過記憶数が0でなければ(ステップS121のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数=1に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS122)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲート通過記憶数カウンタの値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS123)。すなわち、ゲート通過記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値を、ゲート通過記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。よって、各ゲート通過記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている普通図柄当り判定用乱数値が抽出された順番は、常に、ゲート通過記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、その時点のゲート通過記憶数に応じたゲート通過記憶指定コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットする(ステップS124A)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、上述したコマンドセット処理(図21)を実行する(ステップS124B)。これにより、ゲート通過記憶指定コマンド(このときのゲート通過記憶指定コマンドは普通図柄の変動が開始されることによりゲート通過記憶数が−1されたことを示すコマンドである)が演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されることになる。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数格納バッファから普通図柄当り判定用乱数を読み出し(ステップS125)、読み出した乱数値にもとづいて当りとするかはずれとするかを決定する(ステップS126)。具体的には、普通図柄当り判定用乱数の値が当り判定値と一致するか否かが判定され、一致する当り判定値があれば当りと決定される。例えば、時短フラグがセットされているとき、すなわち高ベース状態(時短状態、確変時短状態)のときには、当り判定値を1〜10のいずれかとし、低ベース状態のときには、当り判定値を3または7としている。普通図柄当り判定用乱数が0〜10の数値範囲で更新されるとすると、高ベース状態のときの当選確率は10/11となり、低ベース状態のときの当選確率は2/11となる。このように、高ベース状態のときは高確率で当りとなり、低ベース状態のときは低確率でしか当りとならない。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた普通図柄の変動時間の種類を選択する(ステップS127)。具体的には、図27に示す特別図柄および普通図柄の保留記憶数と普通図柄の変動時間の種類との関係を示すテーブルに従って、普通図柄の変動時間の種類を選択する。
図27に示すように、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)が0個の場合に、普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)が0,1個のときは普通図柄の変動時間の種類は「短」であり、普通図柄の保留記憶数が2個のときは普通図柄の変動時間の種類は「中」であり、普通図柄の保留記憶数が3個のときは普通図柄の変動時間の種類は「長」である。また、特別図柄の保留記憶数が1個の場合に、普通図柄の保留記憶数が0,1個のときは普通図柄の変動時間の種類は「短」であり、普通図柄の保留記憶数が2個のときは普通図柄の変動時間の種類は「中」であり、普通図柄の保留記憶数が3個のときは普通図柄の変動時間の種類は「長」である。また、特別図柄の保留記憶数が2個の場合に、普通図柄の保留記憶数が0,1個のときは普通図柄の変動時間の種類は「中」であり、普通図柄の保留記憶数が2,3個のときは特別図柄の変動時間の種類は「長」である。また、特別図柄の保留記憶数が3,4個の場合には、普通図柄の保留記憶数が0〜3個のいずれのときでも普通図柄の変動時間の種類は「長」である。
この実施の形態では、図27に示すように、変動時間「長」を20秒とし、変動時間「中」を10秒とし、変動時間「短」を1秒としている。
図27に示す例では、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)と普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)のいずれかが多いとき(例えば特別図柄の保留記憶数が2個から4個のとき、普通図柄の保留記憶数が2個または3個のとき)は、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれも少ないとき(例えば特別図柄の保留記憶数が0個または1個で、普通図柄の保留記憶数が0個または1個のとき)よりも、普通図柄の変動時間が長い。逆に言えば、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれも少ないとき(例えば特別図柄の保留記憶数が0個または1個で、普通図柄の保留記憶数が0個または1個のとき)は、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数のいずれかが多いとき(例えば特別図柄の保留記憶数が2個から4個のとき、普通図柄の保留記憶数が2個または3個のとき)よりも、普通図柄の変動時間が短い。
すなわち、図27に示すテーブルでは、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数が多くなればなるほど普通図柄の変動時間が長くなり、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数が少なくなればなるほど普通図柄の変動時間が短くなるように、普通図柄の変動時間の種類が設定されている。
なお、図27に示すテーブルにおいて、普通図柄の保留記憶数4個が設定されていないのは、普通図柄の変動開始によってゲート通過記憶数カウンタの値が−1されているので(ステップS123)、ステップS127の処理の時点で普通図柄の保留記憶数が最大値4個になることはないからである。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS127で選択した普通図柄の変動時間を普通図柄プロセスタイマにセットし(ステップS128)、普通図柄プロセスタイマをスタートさせる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を開始させる(ステップS129)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄変動処理(ステップS101)を示す値(具体的には「1」)に更新する(ステップS130)。
図28は、普通図柄変動処理(ステップS101)を示すフローチャートである。普通図柄変動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS131)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS131のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS135)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄の変動時間が経過したときは(ステップS131のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄表示器10における普通図柄の変動を停止させる(ステップS132)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマに普通図柄停止図柄表示時間をセットする(ステップS133)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄停止処理(ステップS102)を示す値(具体的には「2」)に更新する(ステップS134)。
図29は、普通図柄停止処理(ステップS102)を示すフローチャートである。普通図柄停止処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS141)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS141のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS142)。
普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたとき、すなわち、普通図柄停止図柄表示時間が経過したときは(ステップS141のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であるかどうか(ステップS126にて当りと判定されたかどうか)を確認する(ステップS143)。なお、普通図柄の停止図柄が当り図柄かどうかは、例えば、ステップS126にて当りと判定されたときに普通図柄当り判定フラグをセットすることとして、そのフラグがセットされているかどうかによって確認することができる。
普通図柄の停止図柄が当り図柄であるときは(ステップS143のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマに普通電動役物作動時間をセットする(ステップS144)。普通電動役物作動時間は、普通電動役物(可変入賞球装置15)が動作可能な最大時間である。普通電動役物作動時間は、高ベース状態のときの方が低ベース状態のときよりも長い時間に設定されている。
次いで、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技状態が高ベース状態であるか低ベース状態であるかを確認する(ステップS145)。高ベース状態であるか低ベース状態であるかは、時短フラグがセットされているかどうかによって確認することができる。時短フラグがセットされているときは高ベース状態であると判断し、時短フラグがセットされていないときは低ベース状態であると判断することができる。なお、高ベース状態のときに、高ベース状態であることを示す高ベース状態フラグをセットし、そのフラグがセットされているかどうかによって、高ベース状態であるか低ベース状態であるかを判断するようにしてもよい。
高ベース状態であるときは(ステップS145のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物の開放パターンとして図30に示す高ベース時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS146)。一方、低ベース状態であるときは(ステップS145のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物の開放パターンとして図30に示す低ベース時テーブルに設定されている開放パターンを選択する(ステップS147)。図30に示す例では、低ベース時テーブルには、開放時間が0.5秒で、開放回数が1回の開放パターンのデータが設定されている。また、高ベース時テーブルには、開放時間が2.5秒で、開放回数が2回の開放パターンのデータが設定されている。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ステップS146またはS147で選択した開放パターンを開放パターンバッファにセットする(ステップS148)。なお、開放パターンを開放パターンバッファにセットする際に、普通電動役物開放パターンタイマ(普通電動役物の開放時間および閉鎖時間を計測するタイマ)に開放パターン時間(ここでは可変入賞球装置15が最初に開放されるまでの閉鎖時間)をセットする処理も行われる。その後、普通図柄プロセスフラグの値を普通電動役物作動処理(ステップS103)を示す値(具体的には「3」)に更新する(ステップS149)。
ステップS143において、普通図柄の停止図柄が当り図柄でなく、はずれ図柄であると判定されたときは(ステップS143のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS150)。
図31は、普通電動役物作動処理(ステップS103)を示すフローチャートである。普通電動役物作動処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値が0になったかどうか、すなわち、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS161)。普通図柄プロセスタイマがタイムアップしていなければ(ステップS161のN)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値を−1する(ステップS162)。
そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、スイッチオンバッファをレジスタにロードする(ステップS163)。スイッチオンバッファは、スイッチのオンが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて1が設定され、スイッチのオフが検出された場合にそのスイッチの対応ビットにおいて0が設定されるバッファである。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動口スイッチ入力ビット(始動口スイッチ13aの対応ビット)において1がセットされているかどうかを確認する(ステップS164)。つまり、始動口スイッチ13aがオンになったかどうか(始動入賞口13に遊技球が入賞したかどうか)を確認する。始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていなければ(ステップS164のN)、ステップS168の処理に移行する。始動口スイッチ入力ビットにおいて1がセットされていれば(ステップS164のY)、始動口スイッチ13aがオンしたことになるので、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物(可変入賞球装置15)に入賞した遊技球の個数をカウントする普通電動役物入賞個数カウンタを+1する(ステップS165)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満であるかどうかを確認する(ステップS166)。普通電動役物入賞個数カウンタの値が8未満でない場合(ステップS166のN)、つまり8以上である場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスタイマの値をクリア(0に)する(ステップS167)。この処理によって、普通電動役物作動処理が終了することになる(ステップS161のY、S172参照)。このように、この実施の形態では、普通電動役物作動時間内において8個以上の遊技球が可変入賞球装置15に入賞したときは、普通電動役物作動処理を終了するようにしている。
次に、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物開放パターンタイマの値を−1する(ステップS168)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物開放パターンタイマの値が0であるかどうか、すなわち、普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップしたかどうかを確認する(ステップS169)。タイムアウトしていなければ(ステップS169のN)、そのまま処理を終了する。タイムアウトしていれば(ステップS169のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間をセットする(ステップS170)。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ソレノイド16を駆動して普通電動役物(可変入賞球装置15)を開放または閉鎖する(ステップS171)。
具体的には、可変入賞球装置15が閉状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として開放時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を開放する。可変入賞球装置15が開状態のときに普通電動役物開放パターンタイマがタイムアップすると、普通電動役物開放パターンタイマに開放パターン時間として閉鎖時間をセットし、出力ポートバッファ(ソレノイドバッファ)の普通電動役物ソレノイド出力ビットを反転させて可変入賞球装置15を閉鎖する。
以上のステップS168〜S171の処理によって、低ベース状態のときの開放パターンと高ベース状態のときの開放パターンとが実現される。遊技状態が低ベース状態のときは、開放時間が0.5秒であり開放回数が1回となる開放パターンであるので、例えば、普通電動役物作動処理が開始されてから1.0秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開状態となり、その後に0.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となる。また、遊技状態が高ベース状態のときは、開放時間が2.5秒であり開放回数が2回となる開放パターンであるので、例えば、普通電動役物作動処理が開始されてから2.5秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開状態となり、その後に2.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となり、再び2.5秒の閉鎖時間が経過すると、可変入賞球装置15が開放されて開状態となり、さらに2.5秒の開放時間が経過したときに可変入賞球装置15が閉鎖されて閉状態となる。
ステップS161において、普通図柄プロセスタイマがタイムアップしたときは(ステップS161のY)、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄プロセスフラグの値を普通図柄通常処理(ステップS100)を示す値(具体的には「0」)に更新する(ステップS172)。
次に、特別図柄および普通図柄の保留記憶数と特別図柄および普通図柄の変動時間との関係について説明する。
遊技店では、一般に、遊技領域に配されている釘の角度などを調整することによって、打ち出された遊技球数に対する始動入賞口13への入賞球数の割合(以下、始動入賞口13のベースという。)を高く設定したり低く設定したりする。同様に、遊技領域に配されている釘の角度などを調整することによって、打ち出された遊技球数に対するゲート32を通過する遊技球数の割合(以下、ゲート32のベースという。)を高くしたり低くしたりする。
始動入賞口13のベースおよびゲート32のベースが低く設定されている場合は、始動入賞が発生しにくいため、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)が増えにくく特別図柄(および飾り図柄)の変動が途切れてしまう。また、ゲート32を遊技球が通過しにくいため、普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)も増えにくく可変入賞球装置15が開放される割合も低くなる。その結果、一層、特別図柄の保留記憶数が増えにくくなってしまう。このような場合、遊技球を打ち出しているにもかかわらず、特別図柄の変動が行われないため、遊技者はいらいらしてしまう。
一方、始動入賞口13のベースおよびゲート32のベースが高く設定されている場合は、始動入賞が発生しやすいため、特別図柄の保留記憶数(始動入賞記憶数)が最大値(4個)に達してしまう。また、ゲート32を遊技球が通過しやすいため、普通図柄の保留記憶数(ゲート通過記憶数)も増えやすく可変入賞球装置15が開放される割合も高くなる。その結果、特別図柄の保留記憶数が最大値(4個)に容易に達してしまう。このような場合、遊技店にとっては、出球が増えすぎてしまうことになる。また、遊技者にとっては、特別図柄の保留記憶数の最大値(4個)を超えて始動入賞が数多く発生しても変動回数は変わらないため、始動入賞の発生に対する期待感が薄れてしまう。
このように、ベースを低く設定しても、ベースを高く設定しても、不具合(問題)が生じるおそれがある。従って、特別図柄の保留記憶数が0〜4個の間であまり変化しないように構成するのが好ましい。
そこで、この実施の形態における遊技機では、図17および図27に示すように、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数がいずれも少ないとき(例えば、特別図柄の保留記憶数が0,1個で、普通図柄の保留記憶数が0,1個のとき)は、特別図柄の変動時間が長く、普通図柄の変動時間が短くなるように設定されている。特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数がいずれも少なくなるような状況は、始動入賞口13のベースおよびゲート32のベースが低く設定されている場合に生じやすいが、特別図柄の変動時間が長くなると、特別図柄の変動が途切れにくくなる。また、普通図柄の変動時間が短くなると、可変入賞球装置15が開放されやすくなり、特別図柄の保留記憶数が増えやすくなる。従って、遊技者がいらいらして不満を抱くような事態が生じにくくなる。
また、図17および図27に示すように、特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数がいずれも多いとき(例えば、特別図柄の保留記憶数が2,3個で、普通図柄の保留記憶数が2,3個のとき)は、特別図柄の変動時間が短く、普通図柄の変動時間が長くなるように設定されている。特別図柄の保留記憶数と普通図柄の保留記憶数がいずれも多くなるような状況は、始動入賞口13のベースおよびゲート32のベースが高く設定されている場合に生じやすいが、特別図柄の変動時間が短くなると、普通図柄の変動が短時間に行われ、特別図柄の保留記憶数が効率よく消化されることになる。また、普通図柄の変動時間が長くなると、可変入賞球装置15の開放が行われにくくなり、特別図柄の保留記憶数も増えにくくなる。従って、特別図柄の保留記憶数の最大値を超えて始動入賞が発生するような事態が生じにくくなる。
なお、図17および図27に示したような変動時間の種類の設定は一例であって、図示した設定に限られるわけではない。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図32は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、2ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を実行する(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して可変表示装置9の表示制御等を実行する。また、所定の乱数(例えば、停止図柄を決定するための乱数)を生成するためのカウンタのカウンタ値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。その後、ステップS702に移行する。
図33は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図10、図11参照)であるのか解析する。
図34〜図36は、メイン処理におけるコマンド解析処理(ステップS704)を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。
受信した演出制御コマンドが、可変表示装置9における背景を指定する演出制御コマンド(背景指定コマンド:9500(H)〜9503(H))であれば(ステップS613のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、背景指定コマンドの内容にもとづいて遊技状態を確認し、確認した遊技状態をRAMの所定領域に設定する(ステップS614)。そして、遊技状態に応じた背景画像を可変表示装置9に表示する制御を実行する(ステップS615)。
受信した演出制御コマンドが、変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド:8000(H)〜800E(H),8100(H)〜810E(H),8200(H)〜820E(H))であれば(ステップS616)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した変動パターンコマンドデータをRAMにおける変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS617)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS618)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであるかどうかを確認し(ステップS619)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドでなければ(ステップS619のN)、第1の飾り図柄決定処理を実行する(ステップS620)。
第1の飾り図柄決定処理は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターン以外の変動パターン(はずれを指定する変動パターン等の専用の変動パターン)を指定する変動パターンコマンドにもとづいて、飾り図柄の停止図柄を決定する処理である。通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドであれば(ステップS619のY)、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンであることを示す兼用フラグをセットする(ステップS621)。
受信した演出制御コマンドが、図柄情報を指定する演出制御コマンド(図柄情報指定コマンド:8C00(H)〜8C05(H))であれば(ステップS622のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信したことを示す図柄情報コマンド受信フラグをセットする(ステップS623)。なお、図柄情報コマンド受信フラグは、図柄の変動終了時または大当りの終了時にリセットされる(ステップS860参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認する(ステップS624)。ここで、変動パターンコマンドが通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定するコマンドでなければ、第1の飾り図柄決定処理において既に飾り図柄の停止図柄が決定されている。従って、兼用フラグがセットされているかどうかによって、飾り図柄の停止図柄が既に決定されているかどうかを確認することができる。
飾り図柄の停止図柄が未だ決定されていないときは(ステップS624のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第2の飾り図柄決定処理を実行する(ステップS625)。第2の飾り図柄決定処理は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信した場合に、図柄情報指定コマンドにもとづいて、飾り図柄の停止図柄として確変図柄または非確変図柄を決定する処理である。
飾り図柄の停止図柄が既に決定されているときは(ステップS624のY)、再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS626)。ここで、図柄情報指定コマンドは、大当り種別として大当り遊技開始後の再抽選演出の実行の有無も特定しているので、図柄情報指定コマンドの内容によって再抽選演出の実行の必要性を確認することができる。再抽選演出を実行する必要があるときは(ステップS626のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、再抽選後停止図柄決定処理を実行する(ステップS627)。再抽選後停止図柄とは、再抽選演出が実行された後に停止表示(導出表示)される停止図柄(この実施の形態では確変図柄)のことをいう。なお、再抽選演出が実行される前に停止表示される停止図柄(この実施の形態では非確変図柄)のことを仮停止図柄ということがある。
受信した演出制御コマンドが、始動入賞記憶数を指定する演出制御コマンド(始動入賞記憶指定コマンド:C0XX(H))であれば(ステップS628)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出側保留記憶カウンタの値を更新する(ステップS629)。すなわち、始動入賞記憶数が−1減少したことを示す始動入賞記憶指定コマンドを受信した場合には、演出側保留記憶カウンタの値を−1とし、始動入賞記憶数が+1増加したことを示す始動入賞記憶指定コマンドを受信した場合には、演出側保留記憶カウンタの値を+1とする。
次いで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶表示制御処理を実行する(ステップS630)。始動入賞記憶表示制御処理は、始動入賞記憶数を特定可能な表示(始動入賞記憶表示)を可変表示装置9の所定領域に表示する制御を行う処理である。当該処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出側保留記憶カウンタの値にもとづいて、始動入賞記憶数を確認し、確認した数の始動入賞記憶表示を可変表示装置9に表示する。なお、特別図柄保留記憶表示器18で特別図柄の保留記憶数が表示されるので、可変表示装置9において特別図柄の保留記憶数を表示しないようにしてもよい。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドが変動開始時に送信される始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであるかどうか、つまり、飾り図柄コマンド制御処理において、図柄情報指定コマンドの次に送信される始動入賞記憶指定コマンドであるかどうかを判定する(ステップS631)。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドでなければ(ステップS631のN)、ステップS611の処理に戻る。始動入賞記憶数−1を指定する始動入賞記憶指定コマンドであれば(ステップS631のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報コマンド受信フラグがセットされているかどうかを確認し(ステップS632)、そのフラグがセットされていれば(ステップS632のY)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されたことを示しているので、ステップS611の処理に戻る。
図柄情報コマンド受信フラグがセットされていなければ(ステップS632のN)、図柄情報指定コマンドが始動入賞記憶指定コマンドの前に正常に受信されていないことを示している。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100において、図柄情報指定コマンドを取りこぼしたことを意味する。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS620で既に飾り図柄の停止図柄が決定されているかどうかを確認する(ステップS633)。このとき、既に飾り図柄の停止図柄が決定されているということは、変動パターンコマンドが、はずれ専用の変動パターン、確変大当り専用の変動パターン、通常大当り専用の変動パターンまたは突然確変大当り専用の変動パターンを指定するコマンドであって、第1の飾り図柄決定処理(ステップS620)が実行されていることを示している。一方、未だ飾り図柄の停止図柄が決定されていないということは、変動パターンコマンドが、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンを指定するコマンドであって、第1の飾り図柄決定処理(ステップS620)が実行されていないことを示している。
既に飾り図柄の停止図柄が決定されていれば(ステップS633のY)、ステップS611の処理に戻る。未だ飾り図柄の停止図柄が決定されていなければ(ステップS633のN)、仮決定図柄決定処理を実行する(ステップS634)。仮決定図柄決定処理は、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合には非確変図柄を仮決定する処理である。
なお、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合として、図柄情報指定コマンドを完全に受信し損なった場合、つまり、図柄情報指定コマンドのMODEデータおよびEXTデータを双方または一方を受信できなかった場合のほかに、データ化けしたコマンド等であって図柄情報指定コマンドでないコマンドを受信した場合も含まれる。例えば、図柄情報指定コマンドのMODEデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドでないコマンド(演出制御用マイクロコンピュータ100において認識不可能なコマンドも含む)を受信した場合や、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたことによって、図柄情報指定コマンドとして定義されていないEXTデータのコマンド(図10参照)を受信した場合などである。
なお、図柄情報指定コマンドのEXTデータがデータ化けしたが、図柄情報指定コマンドとして定義されているコマンドを受信したときは、図柄情報指定コマンドであるが制御処理上、不整合な図柄情報指定コマンドを受信したことになる。この場合は、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを受信したと認識することにより図柄情報コマンド受信フラグがセットされ(ステップS623)、ステップS632でフラグのセットが確認されることにより(ステップS632のY)、仮決定図柄決定処理が実行されないおそれもある(ステップS634)。しかし、データ化けした図柄情報指定コマンドが、通常大当り指定コマンド(8C01(H))や確変大当り指定コマンド(8C02(H)〜8C04(H))以外のコマンドであれば、飾り図柄がまだ決定されていないにもかかわらず(ステップS633のN)、そのような図柄情報指定コマンドを受信したことによって、変動パターンコマンドと図柄情報指定コマンドが整合していないと判断することができる。よって、このような場合は、仮決定図柄決定処理(ステップS634)を実行するようにするのが好ましい。
受信した変動パターンコマンドが、ゲート通過記憶数を指定する演出制御コマンド(ゲート通過記憶指定コマンド:D0XX(H))であれば(ステップS635のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出側ゲート通過記憶数カウンタの値を更新する(ステップS636)。すなわち、ゲート通過記憶数が−1減少したことを示すゲート通過記憶指定コマンドを受信した場合には、演出側ゲート通過記憶数カウンタの値を−1とし、ゲート通過記憶数が+1増加したことを示すゲート通過記憶指定コマンドを受信した場合には、演出側ゲート通過記憶数カウンタの値を+1とする。
受信した演出制御コマンドが、大当りの開始(ファンファーレ)を指定する演出制御コマンド(ファンファーレコマンド:A000(H)〜A004(H))であれば(ステップS637のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレコマンドの内容に応じたファンファーレ受信フラグをセットする(ステップS638)。例えば、ファンファーレコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の開始を示すファンファーレ受信フラグ、突然確変大当りの開始を示すファンファーレ受信フラグをセットする。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドを受信していないことを示すコマンド未受信フラグがセットされているかどうかを確認する(ステップS639)。なお、コマンド未受信フラグは、仮決定図柄決定処理においてセットされる。このとき、コマンド未受信フラグがセットされているということは、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを正常に受信しておらず、確変大当りか通常大当りかを判断できないため、飾り図柄の停止図柄(大当り図柄)を決定していない状態であることを意味する。
コマンド未受信フラグがセットされていないときは(ステップS639のN)、ステップS611の処理に戻る。コマンド未受信フラグがセットされているときは(ステップS639のY)、ファンファーレ受信フラグなどにもとづいて大当りが確変大当りであるかどうかを確認する(ステップS640)。確変大当りでない場合は(ステップS640のN)、ステップS611の処理に戻る。確変大当りである場合は(ステップS640のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確変図柄決定用乱数を抽出し(ステップS641)、抽出した乱数値に従って飾り図柄の確変図柄を決定し格納する(ステップS642)。このように決定し格納した確変図柄が再抽選演出にて導出表示される再抽選後停止図柄である。飾り図柄の確変図柄は、左中右の飾り図柄が同一図柄(「1」「3」「5」「7」「9」)であるので、確変図柄決定用テーブルにおいて、それらの図柄に対し判定値を割り当てておき、確変図柄決定用乱数値と一致する判定値の図柄を再抽選後停止図柄である確変図柄と決定する。
次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグにもとづいて大当り遊技の開始後に再抽選演出を実行する必要があるかどうかを確認する(ステップS643)。再抽選演出を実行する必要がない場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していなかった場合であっても(ステップS643のN)、再抽選演出を実行しなければならない。なぜなら、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したが、図柄情報指定コマンドを受信していない場合は、仮決定図柄決定処理において仮の大当り図柄として非確変図柄が決定され、その非確変図柄が既に導出表示されているから、本当の大当りの種別が確変大当りであったときは、遊技者に不利益を与えないように確変図柄を再抽選演出で導出表示する必要があるからである。そこで、演出制御用マイクロコンピュータ100は、実行タイミング決定用乱数を抽出し(ステップS644)、抽出した実行タイミング決定用乱数の値に従って、再抽選演出の実行タイミングを決定する(ステップS645)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS647)。具体的には、再抽選演出が大当り中に実行すると決定されたときは、大当り中再抽選実行フラグがセットされ、再抽選演出がエンディングにおいて実行されると決定されたときは、エンディング再抽選実行フラグがセットされる。
一方、再抽選演出を実行する必要がある場合、すなわち、大当り中あるいはエンディングにおいて再抽選演出の実行を指定するファンファーレコマンドを受信していた場合は(ステップS643のY)、ファンファーレコマンドで指定されたタイミングを再抽選演出の実行タイミングに決定する(ステップS646)。そして、決定した実行タイミングに応じた再抽選実行フラグをセットする(ステップS647)。
受信した演出制御コマンドが、大当り遊技の終了(エンディング)を指定する演出制御コマンド(エンディングコマンド:A301(H)〜A305(H))であれば(ステップS648のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、エンディングコマンドの内容に応じたエンディング受信フラグをセットする(ステップS649)。例えば、エンディングコマンドの内容(大当り種別等)に応じて、通常大当りの終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(再抽選演出なし)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(大当り中に再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、確変大当り(エンディングで再抽選演出実行)の終了を示すエンディング受信フラグ、突然確変大当りの終了を示すエンディング受信フラグをセットする。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば(ステップS648のN)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS650)。そして、ステップS611に移行する。
図37は、メイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示す変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、演出制御用マイクロコンピュータ100が実行するコマンド解析処理におけるステップS618で設定される。
飾り図柄変動開始処理(ステップS801):飾り図柄の変動が開始されるように制御する。また、変動時間タイマに変動時間に相当する値を設定し、使用するプロセステーブルを選択するとともに、プロセステーブルの最初に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する。
飾り図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
飾り図柄変動停止処理(ステップS803):変動時間タイマがタイムアウトしたことに応じて、飾り図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を導出表示する制御を行う。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、大当り表示の制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。また、突然確変大当りの開始を指定するファンファーレコマンドを受信したら、2ラウンド用演出を実行する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放中であることを示す大入賞口開放中コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。なお、所定のラウンド中に再抽選演出を実行することもある。この実施の形態では、再抽選演出を実行するラウンドは予め決められているものとする(例えば第7ラウンドあるいは第15ラウンド)。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間の表示制御を行う。例えば、大入賞口が開放後(閉鎖中)であることを示す大入賞口開放後コマンドを受信したら、インターバル表示等を行う。
大当り終了演出処理(ステップS807):大当り遊技の終了後の大当り終了表示の制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディングコマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。なお、エンディング演出中に再抽選演出を実行することもある。
図38は、プロセステーブルの一構成例を示す説明図である。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、変動パターンを構成する各変動態様が記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動態様で飾り図柄を変動表示させる制御を行う。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示制御実行データにもとづく制御と同様に、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけランプ制御実行データにもとづいて各種ランプの点灯状態を制御し、音番号データを音声出力基板70に出力する。
図38に示すプロセスデータは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンの内容(通常変動、リーチを伴う変動など)、および特別図柄の変動時間の種類と普通図柄の変動時間の種類との組み合わせのパターン(図41、図42に示すパターンA〜E)に応じて用意されている。
図39は、演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS811)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出側保留記憶カウンタの値および演出側ゲート通過記憶数カウンタの値にもとづいて、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数を確認する(ステップS813)。次に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドで指定された内容(変動パターン、変動時間)にもとづいて、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS814)。
具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンコマンドの内容にもとづいて、変動パターンコマンドで指定されている変動パターンが図12に示したいずれの変動パターンであるか(変動番号1〜15のいずれの変動パターンであるか)を認識する。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図40に示す特別図柄および普通図柄の保留記憶数と特別図柄および普通図柄の変動時間との関係を示すテーブルに従って、特別図柄の変動時間の種類と普通図柄の変動時間の種類との組み合わせのパターンを認識する。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動パターンの内容および変動時間の組み合わせのパターンに応じたプロセステーブルを選択する。
図40に示すテーブルは、図17および図27に示したテーブルを組み合わせたものである。図40に示す例では、特別図柄の変動時間の種類と普通図柄の変動時間の種類との組み合わせのパターンとして、5つのパターンが存在する。パターンAは、特別図柄の変動時間が「長」で、普通図柄の変動時間が「短」であるパターンである。パターンBは、特別図柄の変動時間が「中」で、普通図柄の変動時間が「長」であるパターンである。パターンCは、特別図柄の変動時間が「中」で、普通図柄の変動時間が「中」であるパターンである。パターンDは、特別図柄の変動時間が「短」で、普通図柄の変動時間が「中」であるパターンである。パターンEは、特別図柄の変動時間が「短」で、普通図柄の変動時間が「長」であるパターンである。
図41は、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類に応じた飾り図柄の形態のパターンを示す説明図である。図41に示すように、パターンA〜E毎に形態の異なる飾り図柄がプロセステーブル(表示制御実行データ)に設定されている。具体的には、パターンA〜Cでは、「数字の図柄」がプロセステーブルに設定されている。そして、パターンA〜Cの数字の図柄は異なる形態とされている。また、パターンD〜Eでは「漢字の図柄」がプロセステーブルに設定されている。そして、パターンD〜Eの漢字の図柄も異なる形態とされている。このように、パターンA〜E毎に異なる形態の図柄のプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルにもとづいて飾り図柄の変動が行われることにより、遊技者は飾り図柄の形態によって、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を判別することができる。
図42は、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知するパターンを示す説明図である。図42に示すように、飾り図柄の変動中に、可変表示装置9の表示画面に特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を「文字」で表示するプロセステーブル(表示制御実行データ)に設定されている。具体的には、パターンAのときは「特別図柄の変動時間「長」、普通図柄の変動時間「短」」を表示するプロセステーブルが設定され、パターンBのときは「特別図柄の変動時間「中」、普通図柄の変動時間「長」」を表示するプロセステーブルが設定され、パターンCのときは「特別図柄の変動時間「中」、普通図柄の変動時間「中」」を表示するプロセステーブルが設定され、パターンDのときは「特別図柄の変動時間「短」、普通図柄の変動時間「中」」を表示するプロセステーブルが設定され、パターンEのときは「特別図柄の変動時間「短」、普通図柄の変動時間「短」」を表示するプロセステーブルが設定されている。このように、パターンA〜E毎に異なる変動時間の種類を文字で表示するプロセステーブルが選択され、選択されたプロセステーブルにもとづいて飾り図柄の変動が行われることにより、遊技者は飾り図柄の変動中に表示される文字によって、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を判別することができる。
なお、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知する態様は、図41および図42に示す態様に限られず、例えば、飾り図柄の色をパターン毎に変更することによって、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知するようにしてもよい。例えば、パターンAのときは飾り図柄の色を「白」とし、パターンBのときは飾り図柄の色を「赤」とし、パターンCのときは飾り図柄の色を「黄色」とし、パターンDのときは飾り図柄の色を「緑」とし、パターンEのときは飾り図柄の色を「青」とし、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知する。
また、変動中の効果音をパターン毎に変更することによって、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知するようにしてもよい。この場合は、パターンA〜Eに応じた音番号データを用意しておく必要がある。
また、ランプ/LEDの点滅パターンをパターン毎に変更することによって、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知するようにしてもよい。この場合は、パターンA〜Eに応じたランプ制御実行データを用意しておく必要がある。
その後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS815)。
図43は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄変動開始処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ステップS814で選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS821)。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての可変表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(ステップS822)。例えば、可変表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS823)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS824)。
図44は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。飾り図柄変動中処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を−1(1減算)する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
また、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)を受信したことを示す確定コマンド受信フラグ(ステップS650参照)がセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、飾り図柄の変動を終了させることができる。
図45は、演出制御プロセス処理における飾り図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。飾り図柄変動停止処理において、演出制御用マイクロコンピュータ100は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)。確定コマンド受信フラグがセットされている場合には(ステップS851のY)、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、コマンド解析処理において決定され格納されている飾り図柄の停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンド(飾り図柄停止指定コマンド)の受信に応じて飾り図柄を停止表示する制御を行うが、このような構成に限られず、変動時間タイマがタイムアップしたことにもとづいて飾り図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
ステップS853で導出表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)である場合は(ステップS854のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、ファンファーレ受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS855)。ファンファーレ受信フラグがセットされたときは(ステップS855のY)、演出制御用マイクロコンピュータ100は、格納されたファンファーレコマンドの内容にもとづいて、ファンファーレ演出または2ラウンド用演出のいずれかを選択する(ステップS856)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ100は、選択したファンファーレ演出または2ラウンド用演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS857)。そして、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS858)、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS859)。
ステップS854で導出表示された飾り図柄の停止図柄が大当り図柄(非確変図柄、確変図柄、突然確変図柄)でない場合、すなわち、はずれ図柄である場合(ステップS854のN)は、演出制御用マイクロコンピュータ100は、所定のフラグをリセットする(ステップS860)。例えば、図柄情報コマンド受信フラグなどをリセットする。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する(ステップS861)。
以上に説明したように、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560が、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいて図17に示すテーブルに従って特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を決定するとともに、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数にもとづいて図27に示すテーブルに従って普通図柄の変動時間の種類を決定するように構成されているので、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じて、特別図柄(飾り図柄)および普通図柄の変動時間を変化させることができ、その結果、遊技機のベースの設定に合わせて始動入賞記憶数を適正な数に維持させることができる。
また、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値よりも少ないときは、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値より多いときよりも長い特別図柄の変動時間を選択し、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値よりも少ないときは、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値より多いときよりも短い普通図柄の変動時間を選択するように構成されているので(図17、図27参照)、特別図柄の変動が途切れ難くすることができる。その結果、遊技者をいらいらさせないようにすることができる。
また、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値よりも多いときは、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値より少ないときよりも短い特別図柄の変動時間を選択し、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値よりも多いときは、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数が所定値より少ないときよりも長い普通図柄の変動時間を選択するように構成されているので(図17、図27参照)、必要以上(例えば始動入賞記憶数の上限値以上)に始動入賞が発生してしまうのを防止することができる。その結果、必要以上に出球を増加させるのを回避させることができる。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100が、演出装置を用いて特別図柄の変動時間の種類を報知するように構成されているので、遊技者に特別図柄の変動時間の種類を容易に認識させることができる。
さらに、演出制御用マイクロコンピュータ100が、演出装置を用いて普通図柄の変動時間の種類を報知するように構成されているので、遊技者に普通図の変動時間の種類を容易に認識させることができる。
また、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100が、通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドを受信したにもかかわらず、図柄情報指定コマンドを取りこぼしてしまった場合は(ステップS631のY、S632のN、S633のN)、仮に停止表示する飾り図柄の停止図柄として非確変図柄を決定し(ステップS634)、決定した飾り図柄を導出表示する(ステップS853)ように構成した。このような構成によれば、演出制御用マイクロコンピュータ100が図柄情報指定コマンドを取りこぼしても大当り遊技が発生するか否かを遊技者に認識させることができるとともに、飾り図柄の指定に関する演出制御コマンドのコマンド数が削減されることにより遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。
なお、上記の実施の形態では、特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類ごとに分類された変動パターンコマンド(つまり、MODEデータが80(H),81(H),82(H)の変動パターンコマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するとともに、始動入賞記憶指定コマンドとゲート通過記憶指定コマンドとを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するように構成していた。しかし、演出制御用マイクロコンピュータ100は、始動入賞記憶指定コマンドとゲート通過記憶指定コマンドにもとづいて始動入賞記憶数とゲート通過記憶数を確認し、それらの値にもとづいて図40に示したテーブルを用いて特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を特定することができる。従って、変動パターンコマンドを特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類ごとに分けずに、MODEデータが80(H)の変動パターンコマンド(8000(H)〜800E(H)のみ演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、特別図柄および普通図柄の変動時間の種類の組み合わせのパターンを遊技者に報知するように構成されていたが、特別図柄の変動時間の種類のみ、あるいは普通図柄の変動時間の種類のみ遊技者に報知するようにしてもよい。
特別図柄の変動時間の種類のみ報知する場合は、特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類ごとに分類された変動パターンコマンドのMODEデータによって特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を特定することができるので、変動パターンコマンドだけ演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、始動入賞記憶指定コマンドおよびゲート通過記憶指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信しないようにしてもよい。また、始動入賞記憶指定コマンドとゲート通過記憶指定コマンドにもとづいて始動入賞記憶数とゲート通過記憶数を確認し、それらの値にもとづいて図40に示したテーブルを用いて特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類を特定することができるので、始動入賞記憶指定コマンドおよびゲート通過記憶指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信しないようにしてもよい。
特別図柄の変動時間の種類のみ報知する場合は、始動入賞記憶指定コマンドとゲート通過記憶指定コマンドにもとづいて始動入賞記憶数とゲート通過記憶数を確認し、それらの値にもとづいて図40に示したテーブルを用いて普通図柄の変動時間の種類を特定することができるので、始動入賞記憶指定コマンドおよびゲート通過記憶指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信し、変動パターンコマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信しないようにしてもよい。また、ステップS127で選択した普通図柄の変動時間の種類を特定可能な演出制御コマンドを送信するようにし、始動入賞記憶指定コマンドおよびゲート通過記憶指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、特別図柄(飾り図柄)の変動時間の種類が始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じて予め設定されたテーブル(図17)に従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動開始時の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた特別図柄の変動時間の種類を選択するようにしていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動時間の種類を選択するための乱数(特別種類選択用乱数)に従って、特別図柄の変動時間の種類を選択し、その場合に、変動開始時の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じて特別図柄の変動時間の種類の選択割合を変化させるようにしてもよい。
具体的には、始動入賞記憶数(0〜4個)とゲート通過記憶数(0〜4個)のそれぞれに応じた変動時間種類選択用のテーブルを用意しておく。これらのテーブルには、それぞれ、特別図柄の変動時間の種類として「長」「中」「短」が設定され、そして、各変動時間の種類には複数の判定値が割り振られている。ここで、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数がいずれも少ないとき(例えば、始動入賞記憶数が0,1個で、ゲート通過記憶数が0,1個のとき)は、特別図柄の変動時間「長」の選択割合が高くなるように数多くの判定値を変動時間「長」に割り振り、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数がいずれも多いとき(例えば、始動入賞記憶数が2,3個で、ゲート通過記憶数が2,3個のとき)は、特別図柄の変動時間「短」の選択割合が高くなるように数多くの判定値を変動時間「短」に割り振る。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動時間の種類を選択するときに、特別種類選択用乱数を抽出し、抽出した乱数値と一致する判定値に対応した変動時間の種類を、特別図柄の変動時間の種類と決定する。このような構成によっても、遊技機のベースの設定に合わせて始動入賞記憶数を適正な数に維持させることができる。
また、上記の実施の形態では、普通図柄の変動時間の種類が始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じて予め設定されたテーブル(図27)に従って、遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動開始時の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じた普通図柄の変動時間の種類を選択するようにしていた。しかし、このような構成に限られるわけではなく、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、普通図柄の変動時間の種類を選択するための乱数(普通種類選択用乱数)に従って、普通図柄の変動時間の種類を選択し、その場合に、変動開始時の始動入賞記憶数とゲート通過記憶数に応じて普通図柄の変動時間の種類の選択割合を変化させるようにしてもよい。
具体的には、始動入賞記憶数(0〜4個)とゲート通過記憶数(0〜4個)のそれぞれに応じた変動時間種類選択用のテーブルを用意しておく。これらのテーブルには、それぞれ、普通図柄の変動時間の種類として「長」「中」「短」が設定され、そして、各変動時間の種類には複数の判定値が割り振られている。ここで、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数がいずれも少ないとき(例えば、始動入賞記憶数が0,1個で、ゲート通過記憶数が0,1個のとき)は、普通図柄の変動時間「短」の選択割合が高くなるように数多くの判定値を変動時間「短」に割り振り、始動入賞記憶数とゲート通過記憶数がいずれも多いとき(例えば、始動入賞記憶数が2,3個で、ゲート通過記憶数が2,3個のとき)は、普通図柄の変動時間「長」の選択割合が高くなるように数多くの判定値を変動時間「長」に割り振る。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、変動時間の種類を選択するときに、普通種類選択用乱数を抽出し、抽出した乱数値と一致する判定値に対応した変動時間の種類を、普通図柄の変動時間の種類と決定する。このような構成によっても、遊技機のベースの設定に合わせて始動入賞記憶数を適正な数に維持させることができる。
なお、上記の実施の形態では、再抽選演出の実行タイミングは、大当り遊技中(ラウンド中)または大当り遊技終了後のエンディング演出中とされていたが、大当り遊技が開始された後から大当り遊技が終了して新しく変動が開始されるまでの間であれば、どのようなタイミングであってもよい。例えば、ファンファーレ演出中であってもよいし、インターバル表示中であってもよい。そして、そのような再抽選演出の実行タイミングを図柄情報指定コマンドで指定するように構成されていてもよい。
また、上記の実施の形態では、図柄情報指定コマンドで再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するように構成されていたが、図柄情報指定コマンドでは再抽選演出の実行の有無等を指定しないように構成してもよい。このような構成であれば、図柄情報指定コマンドの種類を少なくすることができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の制御負担を軽減させることができる。このような構成の場合、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定することになる。具体的には、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄情報指定コマンドで確変大当りが指定されているときは、所定の乱数を用いて再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定し、決定結果にもとづいて再抽選演出を所定のタイミングで実行する。
また、図柄情報指定コマンドで再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを指定するとともに、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に再抽選演出の実行の有無および実行タイミングを決定するように構成されていてもよい。このような構成では、図柄情報指定コマンドでエンディング中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100は大当り中に再抽選演出を実行すると独自に決定することや、逆に、図柄情報指定コマンドで大当り中に再抽選演出を実行することが指定され、演出制御用マイクロコンピュータ100はエンディング中に再抽選演出を実行すると独自に決定することが考えられる。この場合、大当り中に再抽選演出が実行され確変図柄に昇格したにもかかわらず、エンディングでも再抽選演出が実行されてしまうと、再抽選演出の実行タイミングの整合が取れなくなってしまう。そこで、大当り中に再抽選演出が実行されたときは、エンディング中での再抽選演出の実行を禁止する処理が実行される。具体的には、大当り中に再抽選演出を実行したときに、そのことを示すフラグをセットし、当該フラグがセットされたことにもとづいて、エンディング中に再抽選演出を実行することに決定されていても、再抽選演出を実行しないように制御する。
また、上記の実施の形態では、再抽選演出が実行されたときは常に非確変図柄から確変図柄に昇格するように構成されていたが、確変図柄に昇格させない再抽選演出を所定の割合で実行するようにしてもよい。例えば、図柄情報指定コマンドで通常大当りが指定されている場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100が独自に再抽選演出を実行することを所定の乱数を用いて決定するように構成されていてもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、可変表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27など)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、可変表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の各実施の形態では、変動パターンコマンドが専用の変動パターンコマンド(通常大当り/確変大当り兼用の変動パターンコマンドでない変動パターンコマンド)であるときは、その専用の変動パターンコマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていた。しかし、通常時には図柄情報指定コマンドにもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定し、図柄情報指定コマンドを取りこぼした場合にのみ変動パターンコマンドの内容を参照し、飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
また、確変大当り専用の変動パターンコマンド、通常大当り専用の変動パターンコマンド、はずれ専用の変動パターンコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したときに、図柄情報指定コマンドを受信できなかった場合は、変動パターンコマンドの内容にもとづいて飾り図柄の停止図柄を決定するように構成されていてもよい。
なお、上記の各実施の形態では、再抽選演出において、図柄を再変動させた後、確変図柄を導出表示させるようにしていたが、図柄を用いずに「確変」というような文字を表示することにより確変大当りになったこと(確変状態に移行されること)を遊技者に報知するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態のパチンコ遊技機は、主として、始動入賞にもとづいて可変表示部に可変表示される特別図柄の停止図柄が所定の図柄になると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機であったが、始動入賞にもとづいて開放する電動役物の所定領域への入賞があると所定の遊技価値が遊技者に付与可能になるパチンコ遊技機や、始動入賞にもとづいて可変表示される図柄の停止図柄が所定の図柄の組み合わせになると開放する所定の電動役物への入賞があると所定の権利が発生または継続するパチンコ遊技機であっても、本発明を適用できる。さらに、遊技メダルを投入して賭け数を設定し遊技を行うスロット機や、遊技メダルではなく遊技球を投入して賭け数を設定し遊技を行う遊技機などにも本発明を適用できる。
本発明は、可変入賞球装置(普通電動役物)が開放しているときに始動入賞が生じやすいパチンコ遊技機等の遊技機に適用される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 中継基板、演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。 遊技制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理の一例を示すフローチャートである。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。 制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 変動パターンの一例を示す説明図である。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 大当り種別決定テーブルの一例を示す説明図である。 変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄および普通図柄の保留記憶数と特別図柄の変動時間の種類との関係を示すテーブル図である。 特別図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄コマンド制御処理の一例を示すフローチャートである。 コマンドセット処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド送信処理の一例を示すフローチャートである。 15ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。 2ラウンドの大当り遊技が実行されるときの演出制御コマンドの送信タイミングを示すタイミング図である。 普通図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 普通図柄通常処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄および普通図柄の保留記憶数と普通図柄の変動時間との関係を示すテーブル図である。 普通図柄変動処理の一例を示すフローチャートである。 普通図柄停止処理の一例を示すフローチャートである。 可変入賞球装置の開放パターンの一例を示す説明図である。 普通電動役物作動処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御用マイクロコンピュータが実行するメイン処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド受信バッファの構成例を示す説明図である。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 プロセステーブルの構成例を示す説明図である。 変動パターンコマンド受信待ち処理の一例を示すフローチャートである。 特別図柄および普通図柄の保留記憶数と特別図柄および普通図柄の変動時間との関係を示すテーブル図である。 特別図柄および普通図柄の変動時間の種類に応じた飾り図柄の形態のパターンを示す説明図である。 特別図柄および普通図柄の変動時間の種類を報知するパターンを示す説明図である。 飾り図柄変動開始処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄変動中処理の一例を示すフローチャートである。 飾り図柄変動停止処理の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 パチンコ遊技機
8 特別図柄表示器
9 可変表示装置
10 普通図柄表示器
13 始動入賞口
13a 始動口スイッチ
15 可変入賞球装置(普通電動役物)
20 特別可変入賞球装置(大入賞口)
31 主基板
32 ゲート
32a ゲートスイッチ
80 演出制御基板
100 演出制御用マイクロコンピュータ
560 遊技制御用マイクロコンピュータ

Claims (5)

  1. 第1の始動領域への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第1実行条件が成立した後に可変表示の第1開始条件の成立にもとづいて特別識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第1可変表示手段と、第2の始動領域への遊技球の入賞にもとづく可変表示の第2実行条件が成立した後に可変表示の第2開始条件の成立にもとづいて普通識別情報の可変表示を開始し表示結果を導出表示する第2可変表示手段とを備え、前記第1可変表示手段に第1特定表示結果が導出表示されたときに遊技者にとって有利な特定遊技状態に移行させ、前記第2可変表示手段に第2特定表示結果が導出表示されたときに可変入賞装置を前記第1の始動領域に遊技球が入賞しない状態から入賞しやすい状態に変化させる遊技機であって、
    前記第1開始条件が成立していない前記第1実行条件の成立数を計数する第1計数手段と、
    前記第2開始条件が成立していない前記第2実行条件の成立数を計数する第2計数手段と、
    前記第1開始条件の成立にもとづく特別識別情報の可変表示を開始するときに、前記第1の可変表示手段における特別識別情報の可変表示時間を決定する第1可変表示時間決定手段と、
    前記第2開始条件の成立にもとづく普通識別情報の可変表示を開始するときに、前記第2の可変表示手段における普通識別情報の可変表示時間を決定する第2可変表示時間決定手段と、
    前記第1開始条件の成立にもとづいて前記第1可変表示手段において特別識別情報の可変表示を開始し、特別識別情報の可変表示時間が経過したときに前記第1可変表示手段に表示結果を導出表示する第1可変表示制御手段と、
    前記第2開始条件の成立にもとづいて前記第2可変表示手段において普通識別情報の可変表示を開始し、普通識別情報の可変表示時間が経過したときに前記第2可変表示手段に表示結果を導出表示する第2可変表示制御手段と、を備え、
    前記第1可変表示時間決定手段は、前記第1計数手段によって計数された前記第1実行条件の成立数と前記第2計数手段によって計数された前記第2実行条件の成立数とにもとづいて特別識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間の中から決定し、
    前記第2可変表示時間決定手段は、前記第1計数手段によって計数された前記第1実行条件の成立数と前記第2計数手段によって計数された前記第2実行条件の成立数とにもとづいて普通識別情報の可変表示時間をあらかじめ定められた複数種類の時間の中から決定する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 第1可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より少ないときは、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも長い特別識別情報の可変表示時間を決定し、
    第2可変表示時間決定手段は、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より少ないときは、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より多いときに決定される可変表示時間よりも短い普通識別情報の可変表示時間を決定する
    請求項1記載の遊技機。
  3. 第1可変表示時間決定手段は、第1実行条件の成立数と第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より多いときは、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも短い特別識別情報の可変表示時間を決定し、
    第2可変表示時間決定手段は、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数とがいずれも所定値より多いときは、前記第1実行条件の成立数と前記第2実行条件の成立数のいずれか一つが所定値より少ないときに決定される可変表示時間よりも長い普通識別情報の可変表示時間を決定する
    請求項1または請求項2記載の遊技機。
  4. 第1可変表示制御手段は、第1可変表示時間決定手段により決定された特別識別情報の可変表示時間の種類を認識可能に報知する
    請求項1から請求項3のうちのいずれかに記載の遊技機。
  5. 第1可変表示制御手段は、第2可変表示時間決定手段により決定された普通識別情報の可変表示時間の種類を認識可能に報知する
    請求項1から請求項4のうちのいずれかに記載の遊技機。
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