以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動)が行われる。よって、演出表示装置9は、識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う可変表示装置に相当する。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の可変表示が実行されているときに、その可変表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤6における演出表示装置9の上部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器(第1可変表示手段)8aが設けられている。この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。遊技盤6における演出表示装置9の上部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を可変表示する第2特別図柄表示器(第2可変表示手段)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
この実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の可変表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置9における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口13は演出表示装置9の直下に設けられているが、演出表示装置9の下端と第1始動入賞口13との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口13の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口13の周辺での釘配列を遊技球を第1始動入賞口13に導きづらくして、第2始動入賞口14の入賞率の方を第1始動入賞口13の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aの下部には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器8bの下部には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(例えば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置9の表示画面には、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(以下、合算保留記憶表示部18cという。)が設けられている。合計数を表示する合算保留記憶表示部18cが設けられているので、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。なお、第1特別図柄保留記憶表示器18aおよび第2特別図柄保留記憶表示器18bのみを設けるようにし、演出表示装置9の表示画面上には合算保留記憶表示部18cを設けないようにしてもよい。
なお、この実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技盤6の右側方下部には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の可変表示が開始される。この実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(例えば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。すなわち、遊技球が始動入賞しやすくなる(つまり、特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における可変表示の実行条件が成立しやすくなる)ように制御された遊技状態である高ベース状態に移行する。また、この実施の形態では、時短状態(特別図柄の可変表示時間が短縮される遊技状態)においても、可変入賞球装置15の開放時間が長くなり、かつ、開放回数が増加される。
なお、可変入賞球装置15が開状態となる時間を延長する(開放延長状態ともいう)のでなく、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められる普通図柄確変状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)となると、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。この場合、普通図柄確変状態に移行制御することによって、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められ、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高まる。従って、普通図柄確変状態に移行すれば、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められ、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。すなわち、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数は、普通図柄の停止図柄が当り図柄であったり、特別図柄の停止図柄が確変図柄である場合等に高められ、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(始動入賞しやすい状態)に変化する。なお、開放回数が高められることは、閉状態から開状態になることも含む概念である。
また、普通図柄表示器10における普通図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される普通図柄時短状態に移行することによって、高ベース状態に移行してもよい。普通図柄時短状態では、普通図柄の変動時間が短縮されるので、普通図柄の変動が開始される頻度が高くなり、結果として普通図柄が当りとなる頻度が高くなる。従って、普通図柄が当りとなる頻度が高くなることによって、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高くなり、始動入賞しやすい状態(高ベース状態)となる。
また、特別図柄や演出図柄の変動時間(可変表示期間)が短縮される時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行われる可能性が高まる。
さらに、上記に示した全ての状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。また、上記に示した各状態(開放延長状態、普通図柄確変状態、普通図柄時短状態および特別図柄時短状態)のうちのいずれか複数の状態に移行させることによって、始動入賞しやすくなる(高ベース状態に移行する)ようにしてもよい。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27R,27Lが設けられている。遊技領域7の外周上部、外周左部および外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cが設けられている。また、左枠LED28bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED51が設けられ、右枠LED28cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED52が設けられている。天枠LED28a、左枠LED28bおよび右枠LED28cおよび装飾用LED25は、パチンコ遊技機1に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄(飾り図柄)の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2には、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aへの始動入賞が生じたときに乱数回路503から数値データをランダムRとして読み出し、特別図柄および演出図柄の変動開始時にランダムRにもとづいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや合算保留記憶数カウンタの値など)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号(図示せず)が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ560等は動作停止状態になる。従って、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(例えば、DC30VやDC5Vなど)の電圧値を監視して、電圧値があらかじめ定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号(図示せず)が入力される。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置9との表示制御を行う。
図3は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図3に示す例では、ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101およびRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データを演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってキャラクタROM(図示せず)から必要なデータを読み出す。キャラクタROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形または記号等(演出図柄を含む)をあらかじめ格納しておくためのものである。演出制御用CPU101は、キャラクタROMから読み出したデータをVDP109に出力する。VDP109は、演出制御用CPU101から入力されたデータにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図3には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号毎に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート105を介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、駆動信号を天枠LED28a、左枠LED28b、右枠LED28cなどの枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板35に搭載される。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27R,27Lに出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
なお、この実施の形態では、大当り種別として、16ラウンド大当り、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当りが設けられている。ここで、16ラウンド大当りおよび10ラウンド大当りは、出球獲得が可能な大当りである。すなわち、大当り遊技におけるラウンド中に大入賞口に遊技球が入賞することが可能な時間(例えば25秒)だけ大入賞口が開放する。一方、2ラウンド大当りは、出球獲得のない大当りである。すなわち、大当り遊技におけるラウンド中に大入賞口に遊技球が入賞することが不可能な時間(例えば0.5秒)だけ大入賞口が開放する。また、この実施の形態では、全ての種別の大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当り)の遊技の終了後に確変状態(確変状態かつ時短状態)に移行するように構成している。ただし、そのような構成に限らず、全ての種類の大当りを出球獲得が可能な大当りとしてもよい。また、全ての種別の大当り遊技の終了後に確変状態に移行させずに時短状態に移行させるようにしてもよい。
次に、遊技機の動作について説明する。図4は、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(ステップS10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS8)。この実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS43)。そして、ステップS14に移行する。なお、この実施の形態では、CPU56は、ステップS43の処理において、バックアップRAMに保存されていた合算保留記憶数カウンタの値を設定した合算保留記憶数指定コマンドも演出制御基板80に対して送信する。
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(ステップS13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS15において、CPU56は、所定時間(例えば4ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(ステップS10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS19)。この実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、この実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において可変表示される演出図柄(飾り図柄)を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数を用いた抽選によって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図5に示すステップS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、ステップS32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:ステップS24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:ステップS28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS32)。CPU56は、例えば、特別図柄プロセス処理でセットされる開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値を+1する。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bにおける第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示を実行する。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、ステップS22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS34)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S33(ステップS29を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示態様を、可変表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の可変表示態様という。
第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の可変表示結果を、可変表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の可変表示態様という。
この実施の形態では、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
図6は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図6に示すように、この実施の形態では、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「非リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、非リーチPA1−1〜非リーチPA1−4の変動パターンが用意されている。また、可変表示結果が「はずれ」であり演出図柄の可変表示態様が「リーチ」である場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−1〜ノーマルPA2−2、ノーマルPB2−1〜ノーマルPB2−2、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2、スーパーPB3−1〜スーパーPB3−2の変動パターンが用意されている。なお、図6に示すように、リーチしない場合に使用され擬似連の演出を伴う非リーチPA1−4の変動パターンについては、再変動が2回行われる。リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−1を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−2を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−1〜スーパーPA3−2を用いる場合には、再変動が4回行われる。
また、図6に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果が大当り図柄になる場合に対応した変動パターンとして、ノーマルPA2−3〜ノーマルPA2−4、ノーマルPB2−3〜ノーマルPB2−4、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4、スーパーPB3−3〜スーパーPB3−4が用意されている。また、図6に示すように、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−3を用いる場合には、再変動が2回行われる。また、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、ノーマルPB2−4を用いる場合には、再変動が3回行われる。さらに、リーチする場合に使用され擬似連の演出を伴う変動パターンのうち、スーパーPA3−3〜スーパーPA3−4を用いる場合には、再変動が4回行われる。
なお、この実施の形態では、図6に示すように、リーチの種類に応じて変動時間が固定的に定められている場合(例えば、擬似連ありのスーパーリーチAの場合には変動時間が32.75秒で固定であり、擬似連なしのスーパーリーチAの場合には変動時間が22.75秒で固定である)を示しているが、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、合算保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。例えば、同じ種類のスーパーリーチを伴う場合であっても、合算保留記憶数が多くなるに従って、変動時間が短くなるようにしてもよい。また、例えば、同じ種類のスーパーリーチの場合であっても、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよく、第2特別図柄の変動表示を行う場合には、第2保留記憶数に応じて、変動時間を異ならせるようにしてもよい。この場合、第1保留記憶数や第2保留記憶数の値ごとに別々の判定テーブルを用意しておき(例えば、保留記憶数0〜2用の変動パターン種別判定テーブルと保留記憶数3,4用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき)、第1保留記憶数または第2保留記憶数の値に応じて判定テーブルを選択して、変動時間を異ならせるようにしてもよい。
図7は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1(MR1):大当りの種類(後述する16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)を決定する(大当り種別判定用)
(2)ランダム2(MR2):変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)
(3)ランダム3(MR3):変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)
(4)ランダム4(MR4):普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(5)ランダム5(MR5):ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)
なお、この実施の形態では、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。
なお、変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。この実施の形態では、例えば、複数の変動パターンを擬似連の再変動の回数でグループ化して、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動2回未満の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動3回の変動パターンを含む変動パターン種別と、再変動4回の変動パターンを含む変動パターン種別とに分けている。ただし、例えば、複数の変動パターンをリーチの種類でグループ化して、ノーマルリーチを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチAを伴う変動パターンを含む変動パターン種別と、スーパーリーチBを伴う変動パターンを含む変動パターン種別とに分けてもよい。また、例えば、複数の変動パターンを擬似連や滑り演出などの特定演出の有無でグループ化してもよい。
なお、この実施の形態では、後述するように、大当り(16ラウンド大当りや10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)である場合には、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連なしCA3−1と、再変動回数(擬似連回数)2回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(2回)CA3−2と、再変動回数3回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(3回)CA3−3と、再変動回数4回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(4回)CA3−4とに種別分けされている。また、はずれである場合には、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連なしCA2−1と、擬似連を伴わない短縮変動の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連なしCA2−2と、再変動回数2回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(2回)CA2−3と、再変動回数3回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(3回)CA2−4と、再変動回数4回の変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(4回)CA2−5とに種別分けされている。
図5に示された遊技制御処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別判定用乱数、および(4)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2、ランダム3)または初期値用乱数(ランダム5)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り判定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図8(A)は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図8(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図8(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図8(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り判定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り判定用乱数値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(後述する16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)にすることに決定する。なお、図8(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図8(B),(C)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブル131a,131bを示す説明図である。このうち、図8(B)は、遊技球が第1始動入賞口13に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第1特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第1特別図柄用)131aである。また、図8(C)は、遊技球が第2始動入賞口14に入賞したことにもとづく保留記憶を用いて(すなわち、第2特別図柄の変動表示が行われるとき)大当り種別を決定する場合の大当り種別判定テーブル(第2特別図柄用)131bである。
大当り種別判定テーブル131a,131bは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別判定用の乱数(ランダム1)にもとづいて、大当りの種別を「16ラウンド大当り」、「10ラウンド大当り」、「2ラウンド大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
「16ラウンド大当り」とは、16ラウンド(この実施の形態では、大入賞口が開放されてから閉鎖されるまでを1ラウンドとしている。なお、大入賞口が所定回数開閉したことを1ラウンドとしてもよい。)の大当り遊技状態に制御する大当りである。また、「10ラウンド大当り」とは、10ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りである。また、「2ラウンド大当り」とは、2ラウンドの大当り遊技状態に制御する大当りである。この実施の形態では、16ラウンド大当り、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当りのいずれの場合であっても、その大当り遊技状態の終了後に確変状態に移行させる大当りである。
大当り種別判定テーブル131a,131bには、ランダム1の値と比較される数値であって、「16ラウンド大当り」、「10ラウンド大当り」、「2ラウンド大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
図9(A)〜(C)は、大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを示す説明図である。大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別の判定結果に応じて、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
各大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、擬似連なしCA3−1、擬似連(2回)CA3−2、擬似連(3回)CA3−3、擬似連(4回)CA3−4の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
例えば、大当り種別が「16ラウンド大当り」である場合に用いられる図9(A)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Aと、大当り種別が「10ラウンド大当り」である場合に用いられる図9(B)に示す大当り用変動パターン種別判定テーブル132Bとで、擬似連なしCA3−1、擬似連(2回)CA3−2、擬似連(3回)CA3−3、擬似連(4回)CA3−4の変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。
このように、大当り種別に応じて選択される大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132Cを比較すると、大当り種別に応じて各変動パターン種別に対する判定値の割り当てが異なっている。また、大当り種別に応じて異なる変動パターン種別に対して判定値が割り当てられている。よって、大当り種別を複数種類のうちのいずれにするかの決定結果に応じて、異なる変動パターン種別に決定することができ、同一の変動パターン種別に決定される割合を異ならせることができる。
なお、この実施の形態では、図9に示すように、現在の遊技状態にかかわらず、共通の大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いる場合を示したが、現在の遊技状態が確変状態であるか時短状態であるか通常状態であるかに応じて、それぞれ別々に用意された大当り用変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
図10(A),(B)は、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bを示す説明図である。このうち、図10(A)は、遊技状態が通常状態である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Aを示している。また、図10(B)は、遊技状態が確変状態または時短状態である場合、および合算保留記憶数が3以上である場合に用いられるはずれ用変動パターン種別判定テーブル135Bを示している。はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bは、可変表示結果をはずれ図柄にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別を、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)にもとづいて複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。
なお、この実施の形態では、合算保留記憶数が3以上である場合に、図10(B)に示す短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるように構成する場合を示しているが、現在の遊技状態に応じて短縮変動の変動パターンが選択されうる場合の合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)の閾値を異ならせてもよい。例えば、遊技状態が通常状態である場合には、合算保留記憶数が3である場合に(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数が2である場合に)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにし、遊技状態が時短状態や確変状態である場合には、合算保留記憶数がより少ない1や2の場合でも(または、例えば、第1保留記憶数や第2保留記憶数がより少ない0や1の場合でも)、短縮用のはずれ用変動パターン種別判定テーブルを選択して短縮変動の変動パターンが決定される場合があるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数が所定数(例えば3)未満である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Aと、合算保留記憶数が所定数(例えば3)以上である場合に用いるはずれ変動パターン種別判定テーブル135Bとに分けるようにしているが、はずれ変動パターン種別判定テーブルの分け方として、例えば、合算保留記憶数の値ごとに別々のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ備えてもよい(すなわち、合算保留記憶数0個用、合算保留記憶数1個用、合算保留記憶数2個用、合算保留記憶数3個用、合算保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、合算保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、合算保留記憶数0〜2用、合算保留記憶数3用、合算保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。
また、この実施の形態では、合算保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備える場合を示しているが、第1保留記憶数や第2保留記憶数に応じてはずれ変動パターン種別判定テーブルを複数備えるようにしてもよい。例えば、第1特別図柄の変動表示を行う場合には、第1保留記憶数の値ごとに別々に用意されたはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい(すなわち、第1保留記憶数0個用、第1保留記憶数1個用、第1保留記憶数2個用、第1保留記憶数3個用、第1保留記憶数4個用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルをそれぞれ別々に用いるようにしてもよい)。また、例えば、第1保留記憶数の他の複数の値の組合せに対応したはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。例えば、第1保留記憶数0〜2用、第1保留記憶数3用、第1保留記憶数4用・・・のはずれ変動パターン種別判定テーブルを用いるようにしてもよい。この場合であっても、第1保留記憶数や第2保留記憶数が多い場合(例えば3以上)には、変動時間が短い変動パターンを含む変動パターン種別が選択されやすいように構成すればよい。
各はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A〜135Bには、変動パターン種別判定用の乱数(ランダム2)の値と比較される数値(判定値)であって、擬似連なしCA2−1,CA2−2、擬似連(2回)CA2−3、擬似連(3回)CA2−4、擬似連(4回)CA2−5の変動パターン種別のいずれかに対応する判定値が設定されている。
図11は、ROM54に記憶されている当り変動パターン判定テーブル137Aを示す説明図である。当り変動パターン判定テーブル137Aは、可変表示結果を「大当り」にする旨の判定がなされたときに、大当り種別や変動パターン種別の決定結果などに応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。当り変動パターン判定テーブル137Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を擬似連なしCA3−1、擬似連(2回)CA3−2、擬似連(3回)CA3−3、擬似連(4回)CA3−4のいずれかにする旨の決定結果に応じて当り変動パターン判定テーブル137Aが使用テーブルとして選択される。当り変動パターン判定テーブル137Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「大当り」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
なお、図11(A)に示す例では、変動パターン種別として、擬似連の変動を伴わない変動パターン(ノーマルリーチやスーパーリーチの変動パターン)を含む変動パターン種別である擬似連なしCA3−1と、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(2回)CA3−2と、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(3回)CA3−3と、再変動4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別である擬似連(4回)CA3−4とに種別分けされている場合が示されている。
図12は、ROM54に記憶されているはずれ変動パターン判定テーブル138Aを示す説明図である。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、可変表示結果を「はずれ」にする旨の判定がなされたときに、変動パターン種別の決定結果に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別の決定結果に応じて、使用テーブルとして選択される。すなわち、変動パターン種別を擬似連なしCA2−1,CA2−2、擬似連(2回)CA2−3、擬似連(3回)CA2−4、擬似連(4回)CA2−5のいずれかにする旨の決定結果に応じてはずれ変動パターン判定テーブル138Aが使用テーブルとして選択される。はずれ変動パターン判定テーブル138Aは、変動パターン種別に応じて、変動パターン判定用の乱数(ランダム3)の値と比較される数値(判定値)であって、演出図柄の可変表示結果が「はずれ」である場合に対応した複数種類の変動パターンのいずれかに対応するデータ(判定値)を含む。
図13は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図13に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C04(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C04(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C04(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時の大当りの判定結果および大当りの場合の大当り種別の判定結果の内容(はずれ、16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)を示す演出制御コマンド(入賞時演出図柄指定コマンド)である。なお、入賞時演出図柄指定コマンドの詳しい内容については図14にて説明する。
コマンド96XX(H)は、入賞時の変動態様(変動パターン種別)の判定結果の内容(その後、開始条件が成立して変動表示が実行されるときにスーパーリーチとなるか否かの判定結果)を示す演出制御コマンド(入賞時演出指定コマンド)である。なお、この実施の形態では、入賞判定時にスーパーリーチとなると判定したことにもとづいて、大当りのときとはずれのときとで異なる判定結果指定コマンドを送信する。ただし、大当りであるか否かにかかわらず、共通の入賞時演出指定コマンドを送信するようにしてもよい。なお、入賞時演出指定コマンドの詳しい内容については図14にて説明する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001〜A003(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始指定コマンド:ファンファーレ指定コマンド)である。大当り開始指定コマンドには、大当りの種類に応じた大当り開始1指定コマンド、大当り開始指定2指定コマンドおよび大当り開始3指定コマンドがある。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、16ラウンド大当り終了画面を表示すること、すなわち16ラウンド大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:エンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、10ラウンド大当り終了画面を表示すること、すなわち10ラウンド大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:エンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、2ラウンド大当り終了画面を表示すること、すなわち2ラウンド大当りの遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了3指定コマンド:エンディング3指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であることを指定する演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(確変状態を含む)であることを指定する演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第1始動入賞指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2始動入賞があったことを指定する演出制御コマンド(第2始動入賞指定コマンド)である。第1始動入賞指定コマンドと第2始動入賞指定コマンドとを、始動入賞指定コマンドと総称することがある。
コマンドC2XX(H)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC2XX(H)における「XX」が、合算保留記憶数を示す。コマンドC300(H)は、合算保留記憶数を1減算することを指定する演出制御コマンド(合算保留記憶数減算指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、合算保留記憶数を減算する場合には合算保留記憶数減算指定コマンドを送信するが、合算保留記憶数減算指定コマンドを使用せず、合算保留記憶数を減算するときに、減算後の合算保留記憶数を合算保留記憶数指定コマンドで指定するようにしてもよい。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、主基板31に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図13に示された内容に応じて画像表示装置9の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図13に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う画像表示装置9などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図14は、入賞時演出図柄指定コマンドおよび入賞時演出指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。図14に示すように、入賞時演出図柄1指定コマンド9501(H)は、始動入賞時の始動口スイッチ通過処理(ステップS312)における大当りとするか否かの判定においてはずれに判定されていることを指定する演出制御コマンドである。入賞時演出図柄2指定コマンド9502(H)は、始動入賞時の始動口スイッチ通過処理(ステップS312)における大当りとするか否かの判定において大当りに判定され、かつ大当り種別として16ラウンド大当りに判定されていることを指定する演出制御コマンドである。入賞時演出図柄3指定コマンド9503(H)は、始動入賞時の始動口スイッチ通過処理(ステップS312)における大当りとするか否かの判定において大当りと判定され、かつ大当り種別として10ラウンド大当りに判定されていることを指定する演出制御コマンドである。入賞時演出図柄4指定コマンド9504(H)は、始動入賞時の始動口スイッチ通過処理(ステップS312)における大当りとするか否かの判定において大当りに判定され、かつ大当り種別として2ラウンド大当りに判定されていることを指定する演出制御コマンドである。
入賞時演出指定コマンド9601(H)〜960F(H)は、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲を指定する演出制御コマンドである。CPU56は、変動パターン種別の境目となりうる全ての閾値について順に判定するようにし、いずれの閾値間に属するかに応じて異なる演出制御コマンドを入賞時演出指定コマンドとして送信する。具体的には、入賞時演出指定コマンド9601(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が1〜100の範囲(100以下の範囲)を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9602(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が101〜150の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9603(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が151〜170の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9604(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が171〜190の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9605(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が191〜220の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9606(H)は、大当りの判定結果がはずれである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が221〜251の範囲を指定する演出制御コマンドである。
また、入賞時演出指定コマンド9607(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が1〜30の範囲(30以下の範囲)を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9608(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が31〜50の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド9609(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が51〜70の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960A(H)は、大当りの判定結果が大当りある場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が71〜80の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960B(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が81〜100の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960C(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が101〜110の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960D(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が111〜150の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960E(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が151〜180の範囲を指定する演出制御コマンドである。入賞時演出指定コマンド960F(H)は、大当りの判定結果が大当りである場合における変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が181〜251の範囲を指定する演出制御コマンドである。
ここで、図10(A)(B)に示す例では、変動パターン種別の境目となりうる閾値は「100」「150」「170」「190」「220」である。変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が1〜100の範囲(100以下の範囲)では、常に擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が101〜150の範囲では、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が151〜170の範囲では、常に再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が171〜190の範囲では、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が191〜220の範囲では、常に再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が221〜251の範囲では、常に再変動4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。これらの変動パターン種別乱数値の範囲を演出制御コマンドで指定することによって、後述する演出モード設定処理(図31)において演出モードを選択する。
また、図9(A)〜(C)に示す例では、変動パターン種別の境目となりうる閾値は「30」「50」「70」「80」「100」「110」「150」「180」である。変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が1〜30の範囲(30以下の範囲)では、常に擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が31〜50の範囲では、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が51〜70の範囲では、擬似連を伴わない変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が71〜80の範囲では、常に再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が81〜100の範囲では、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が101〜110の範囲では、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が111〜150の範囲では、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が151〜180の範囲では、再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となるか、再変動4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。また、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が181〜251の範囲では、常に再変動4回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別となる。これらの変動パターン種別乱数値の範囲を演出制御コマンドで指定することによって、後述する演出モード設定処理(図31)において演出モードを選択する。
図15は、主基板31に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS311,S312)。そして、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。第1始動入賞口スイッチ13aまたは第2始動口スイッチ14aがオンしていなければ、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける可変表示を停止して停止図柄を導出表示させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う。そして、大当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置9において演出図柄が停止されるように制御する。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図16および図17は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。第1始動口スイッチ13aと第2始動口スイッチ14aとのうちの少なくとも一方がオン状態の場合に実行される始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、オンしたのが第1始動口スイッチ13aであるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS212)。第1保留記憶数カウンタの値が4であれば、ステップS221に移行する。
第1保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(ステップS214)。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この場合、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図18(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図18(A)に示すように、保留特定領域には、合計保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されている。なお、図18(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図18(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では8)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
図18(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図18(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS215で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)に示す大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する大当り判定処理を実行する(ステップS216A)。また、ステップS216Aで大当りとなると判定された場合は、ステップS215で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図8(B)に示す大当り種別判定用テーブルに設定された判定値とを比較することによって大当り種別を判定する(ステップS216B)。この実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りとするか否か、大当り種別を決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に始動入賞したタイミングで、始動口スイッチ通過処理においてステップS216A〜S216FやステップS226A〜S226Fを実行することによって、あらかじめ大当りとするか否か、大当り種別、演出図柄の変動表示中に擬似連の演出を行うか否かを確認する。そのようにすることによって、演出図柄の変動表示が実行されるより前にあらかじめ大当りとするか否か、大当り種別、擬似連となるか否かを予測し、後述するように、演出制御用マイクロコンピュータ100によって所定の種別の大当りとなる旨や擬似連となる旨などの報知(または示唆)する演出モードに移行するように制御する。
なお、ステップS216Aの判定処理において、CPU56は、例えば、遊技状態が確変状態であるか通常状態であるかにかかわらず、常に図8(A)の左欄に示した通常時用の大当り判定値を用いて大当りとなるか否かを判定してもよい。また、例えば、遊技状態が確変状態であるか否か(具体的には、確変フラグがセットされているか否か)を確認し、確変状態であれば図8(A)の右欄に示した確変時用の大当り判定値を用いて大当りとなるか否かを判定し、通常状態であれば図8(A)の左欄に示した通常時用の大当り判定値を用いて大当りとなるか否かを判定してもよい。
次に、CPU56は、ステップS216Aの大当り判定の判定結果、およびS216Bの大当り種別の判定結果に応じた入賞時演出図柄指定コマンド(図14参照)を送信する制御を実行する(ステップS216C)。
次に、CPU56は、ステップS216Aの判定結果が大当りであるか否かを確認し(ステップS216D)、大当りである場合は、ステップS215で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が図9(A)~(C)に示す乱数値の境目となる全ての閾値「30」「50」「70」「80」「100」「110」「150」「180」について順に判定し、いずれの閾値間に属するかに応じて入賞時演出7指定コマンド〜入賞時演出15指定コマンドのいずれかを送信する(ステップS216E)。
また、CPU56は、ステップS216Aの判定結果が大当りでない場合も、ステップS215で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が図10(A)(B)に示す乱数値の境目となる全ての閾値「100」「150」「170」「190」「220」について順に判定し、いずれの閾値間に属するかに応じて入賞時演出1指定コマンド〜入賞時演出6指定コマンドのいずれかを送信する(ステップS216F)。
次いで、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS217)。また、CPU56は、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合算保留記憶数を示す合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS218)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて、合算保留記憶数を示す合算保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS219)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第1始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、入賞時演出図柄指定コマンドと入賞時演出コマンドの送信順も逆にしてもよく、例えば、入賞時演出1指定コマンド〜入賞時演出15指定コマンドを送信した後に、入賞時演出図柄1指定コマンド〜入賞時演出図柄4指定コマンドを送信するようにしてもよい。また、入賞時演出図柄指定コマンドや入賞時演出コマンドなどの入賞時の判定結果を示すコマンドと、始動入賞指定コマンドや合算保留記憶数指定コマンドなどの保留情報を示すコマンドとの送信順を逆にしてもよく、例えば、始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)および合算保留記憶数指定コマンドを送信した後に、入賞時演出図柄1指定コマンド〜入賞時演出図柄4指定コマンドおよび入賞時演出1指定コマンド〜入賞時演出15指定コマンドを送信するようにしてもよい。
また、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送信する場合には、CPU56は、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出制御コマンド制御処理(ステップS29)において演出制御コマンドを送信する。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、ステップS216E,S216Fで送信された入賞時演出指定コマンドやステップS216Cで送信された入賞時演出図柄指定コマンドを受信したことにもとづいて、演出モードを設定し、設定した演出モードによる変動表示中の演出表示を行う。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオンしたか否かを確認する(ステップS221)。第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、CPU56は、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否かを確認する(ステップS222)。第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、処理を終了する。なお、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値が4であれば、再度第1始動口スイッチ13aがオンしているか否かを確認する(ステップS211参照)処理を行うようにしてもよい。
第2保留記憶数カウンタの値が4でなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS223)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(ステップS224)。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(ステップS225)。なお、ステップS225の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
以下のステップS226A〜S226Fの処理は、ステップS216A〜S216Fの処理と同様である。すなわち、CPU56は、ステップS225で抽出した大当り判定用乱数(ランダムR)と図8(A)に示す大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する大当り判定処理を実行する(ステップS226A)。また、ステップS226Aで大当りとなると判定された場合は、ステップS225で抽出した大当り種別判定用乱数(ランダム1)と図8(B)に示す大当り種別判定用テーブルに設定された判定値とを比較することによって大当り種別を判定する(ステップS226B)。
次に、CPU56は、ステップS226Aの大当り判定の判定結果、およびS226Bの大当り種別の判定結果に応じた入賞時演出図柄指定コマンド(図14参照)を送信する制御を実行する(ステップS226C)。
次に、CPU56は、ステップS226Aの判定結果が大当りであるか否かを確認し(ステップS226D)、大当りである場合は、ステップS225で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が図9(A)~(C)に示す乱数値の境目となる全ての閾値「30」「50」「70」「80」「100」「110」「150」「180」について順に判定し、いずれの閾値間に属するかに応じて入賞時演出7指定コマンド〜入賞時演出15指定コマンドのいずれかを送信する(ステップS226E)。
また、CPU56は、ステップS226Aの判定結果が大当りでない場合も、ステップS225で抽出した変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値が図10(A)(B)に示す乱数値の境目となる全ての閾値「100」「150」「170」「190」「220」について順に判定し、いずれの閾値間に属するかに応じて入賞時演出1指定コマンド〜入賞時演出6指定コマンドのいずれかを送信する(ステップS226F)。
次いで、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS227)。また、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS228)。そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタの値にもとづいて合算保留記憶数指定コマンドを送信する(ステップS229)。なお、合算保留記憶数指定コマンドを、第2始動入賞指定コマンドの前に送信してもよい。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、後述するように、ステップS216E,S216Fで送信された入賞時演出指定コマンドやステップS226Cで送信された入賞時演出図柄指定コマンドを受信したことにもとづいて、演出モードを設定し、設定した演出モードによる変動表示中の演出表示を行う。
なお、ステップS213〜215,S216A〜S216F,S217〜S219の処理とステップS223〜225,S226A〜S226F,S227〜S229の処理とを、1つの共通ルーチンで実現してもよい。その場合、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態になったことを検出した場合に「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態になったことを検出した場合に「第2」を示すデータをセットし、共通ルーチンで、セットされているデータに応じて、保留記憶数バッファ(第1保留記憶数バッファまたは第2保留記憶数バッファ)を選択したり始動入賞指定コマンド(第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド)を選択する。なお、ステップS213〜215,S216A〜S216F,S217〜S219の処理とステップS223〜225,S226A〜S226F,S227〜S229の処理とを1つの共通ルーチンで実現する場合であっても、第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファとを、それぞれRAM55の別々の領域に、同じバッファ構造で用意しておく。
なお、この実施の形態では、入賞時演出図柄指定コマンド(95XX(H))、入賞時演出指定コマンド(96XX(H))、第1始動入賞指定コマンドまたは第2始動入賞指定コマンド、合算保留記憶数指定コマンドは4ms内(1回の割込み処理内)で送信される。
図19および図20は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、保留特定領域の最初に設定されているデータが「第1」を示すデータであるか否かを確認する(ステップS52)。保留特定領域の最初に設定されているデータが「第1」を示すデータであれば、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(ステップS53)。保留特定領域の最初に設定されているデータが「第1」を示すデータでなければ(すなわち、「第2」を示すデータであれば)、CPU66は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14に始動入賞した順番に、対応する特別図柄の変動表示が実行される(すなわち、第1始動入賞口13への始動入賞に対応して第1特別図柄の変動表示が実行され、第2始動入賞口14への始動入賞に対応して第2特別図柄の変動表示が実行される)。
なお、始動入賞順ではなく、例えば、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合、CPU56は、ステップS52において、保留特定領域に1つでも「第2」を示すデータがあるか否かを確認する。そして、1つでも「第2」を示すデータがあれば、ステップS54に移行し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する。一方、「第2」を示すデータが1つもなければ(すなわち、「第1」を示すデータのみが設定されていれば)、CPU56は、ステップS53に移行し、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する。また、第2特別図柄の変動表示を優先して実行する場合、保留特定領域を設けなくてもよい。この場合、まず、第2保留記憶バッファに保留記憶があるか否か(ランダムRやランダム1、ランダム2などの値が格納されているか否か)を確認し、保留記憶があれば、ステップS54に移行し、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定すればよい。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶がなければ(この場合、第1保留記憶バッファにのみ保留記憶があることになる)、ステップS53に移行し、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定すればよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、保留特定領域の最初に設定されている「第1」を示すデータを削除し、以降の保留特定領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、保留特定領域の最初に設定されている「第2」を示すデータを削除し、以降の保留特定領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(ステップS57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215やS225で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定を行う。大当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値(図8参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている。具体的には、あらかじめ大当り判定値の数が多く設定されている確変時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の右側の数値が設定されているテーブル)と、大当り判定値の数が確変時大当り判定テーブルよりも少なく設定されている通常時大当り判定テーブル(ROM54における図8(A)の左側の数値が設定されているテーブル)とが設けられている。そして、CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かを確認し、遊技状態が確変状態であるときは、確変時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行い、遊技状態が通常遊技状態や時短状態であるときは、通常時大当り判定テーブルを使用して大当りの判定の処理を行う。すなわち、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図8(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(ステップS61)、ステップS71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当り遊技後の所定の変動回数(この実施の形態では100回)の変動が終了したとき(停止図柄を停止表示するタイミング)にリセットされる。なお、この実施の形態では、いずれの種別の大当り遊技の終了後においても常に確変状態に移行される。
大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61のN)、ステップS75の処理に移行する。
ステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、特別図柄ポインタが示す方の大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、図8(B)に示す第1特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131aを選択する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、図8(C)に示す第2特別図柄用の大当り種別判定用テーブル131bを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「16ラウンド大当り」、「10ラウンド大当り」または「2ラウンド大当り」)を大当りの種別に決定する(ステップS73)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215やS225で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り種別判定用乱数を読み出し、大当り種別の決定を行う。また、この場合に、図8(B),(C)に示すように、第1特別図柄の変動表示が実行される場合と第2特別図柄の変動表示が実行される場合とで、大当り種別が選択される割合が異なる。なお、例えば、第2の特別図柄の変動表示が実行される場合においても、第1の特別図柄の変動表示が実行される場合と第2の特別図柄の変動表示が実行される場合とで、各大当り種別の選択割合を同じにしてもよい。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「16ラウンド大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「10ラウンド大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「2ラウンド大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄となる「1」、「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「2ラウンド大当り」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「10ラウンド大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「16ラウンド大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新する(ステップS76)。
図21は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS91)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り種別に応じた大当り用変動パターン種別判定テーブル132A〜132C(図9(A)〜(C)参照)のいずれかを選択する(ステップS92)。そして、ステップS102に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS93)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、時短回数を消化したタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS93のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS96)。そして、ステップS102に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS93のN)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを判定する(ステップS94)。合算保留記憶数が3以上である場合は(ステップS94のY)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135B(図10(B)参照)を選択する(ステップS96)。そして、ステップS102に移行する。合算保留記憶数が3以上でない場合(3未満である場合)は(ステップS94のN)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル135A(図10(A)参照)を選択する(ステップS95)。そして、ステップS102に移行する。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別判定用乱数)を読み出し、ステップS92、S95、S96の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS102)。
次いで、CPU56は、ステップS102の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル137A、137B(図11参照)、はずれ変動パターン判定テーブル138A(図12参照)のうちのいずれかを選択する(ステップS103)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン判定用乱数)を読み出し、ステップS103の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS105)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン判定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行う(ステップS106)。
また、特別図柄の変動を開始する(ステップS107)。例えば、ステップS33の特別図柄表示制御処理で参照される特別図柄に対応した開始フラグをセットする。また、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS108)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS109)。
図22は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果5指定のいずれかの演出制御コマンド(図13参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS110)。セットされていない場合には、ステップS116に移行する。大当りフラグがセットされている場合、大当りの種別が10ラウンド大当りであるときには、表示結果3指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS111,S112)。なお、10ラウンド大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「02」であるか否かを確認することによって判定できる。また、CPU56は、大当りの種別が2ラウンド大当りであるときには、表示結果4指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS113,S114)。なお、2ラウンド大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータが「03」であるか否かを確認することによって判定できる。そして、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当りのいずれでもないときには(すなわち、16ラウンド大当りであるときには)、CPU56は、表示結果2指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS115)。
一方、CPU56は、大当りフラグがセットされていないときには(ステップS110のN)、すなわち、はずれである場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS118)。
そして、合算保留記憶数を1減算することを指定する合算保留記憶数減算指定コマンドを送信する(ステップS119)。なお、合算保留記憶数減算指定コマンドを送信せずに、減算後の合算保留記憶数を指定する合算保留記憶数指定コマンドを送信してもよい。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS120)。
図23は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS127)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、ステップS32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS131)。なお、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS132)。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、ステップS139に移行する(ステップS133)。
大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットし(ステップS134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS135)。具体的には、大当りの種別が16ラウンド大当りである場合には大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が10ラウンド大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別が2ラウンド大当りである場合には大当り開始3指定コマンドを送信する。なお、大当りの種別が16ラウンド大当り、10ラウンド大当りまたは2ラウンド大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(ステップS136)。また、大入賞口開放回数カウンタに開放回数(例えば、16ラウンド大当りの場合には16回。10ラウンド大当りの場合には10回。2ラウンド大当りの場合には2回。)をセットする(ステップS137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。
ステップS139では、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、確変状態における特別図柄の変動可能回数を示す確変回数カウンタの値を−1する(ステップS140)。また、CPU56は、確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS141)、確変フラグをリセットする(ステップS142)。そして、ステップS143の処理に移行する。
また、ステップS139において確変フラグがセットされていなければ、ステップS140〜S142の処理を実行せずにステップS143の処理に移行する。ステップS143では、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(ステップS143)。時短フラグがセットされている場合には、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(ステップS144)。また、CPU56は、時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS145)、時短フラグをリセットする(ステップS146)。また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して通常状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS147)。
その後、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS148)。
図25は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(ステップS150)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、ステップS154に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(ステップS151)、大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS152)。ここで、16ラウンド大当りであった場合には大当り終了1指定コマンドを送信し、10ラウンド大当りであった場合には大当り終了2指定コマンドを送信し、2ラウンド大当りであった場合には大当り終了3指定コマンドを送信する。そして、大当り終了表示タイマに、画像表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS153)、処理を終了する。
ステップS154では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(ステップS155)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS155のY)、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(ステップS156)。また、CPU56は、確変回数をカウントするための確変回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS157)。さらに、CPU56は、時短フラグをセットして遊技状態を時短状態に移行させる(ステップS158)。また、CPU56は、時短回数をカウントするための時短回数カウンタに所定回数(例えば100回)をセットする(ステップS159)。
そして、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して確変状態指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS161)。その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS166)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図26は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。
次いで、図柄決定用乱数や演出モード選択用乱数、予告演出決定用乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS706)。また、入賞時演出図柄指定コマンドや入賞時演出指定コマンドの内容にもとづいて予告演出の実行の有無・予告演出の態様を決定する予告演出設定処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図27は、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図13参照)であるのか解析する。
図28〜図30は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614)、演出制御用CPU101は、その変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617)、演出制御用CPU101は、その表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果5指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619)、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始1指定コマンドまたは大当り開始2指定コマンドであれば(ステップS621)、演出制御用CPU101は、大当り開始1指定コマンド受信フラグまたは大当り開始2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。
受信した演出制御コマンドが2ラウンド大当り開始指定コマンドであれば(ステップS623)、演出制御用CPU101は、2ラウンド大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS624)。
受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU101は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS632)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
また、受信した演出制御コマンドが停電復旧指定コマンドであれば(ステップS633)、あらかじめ決められている停電復旧画面(遊技状態が継続していることを遊技者に報知する情報を表示する画面)を表示する制御を行い(ステップS634)、停電復旧フラグをセットする(ステップS635)。
受信した演出制御コマンドが大当り終了1指定コマンドであれば(ステップS641)、演出制御用CPU101は、大当り終了1指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS642)。受信した演出制御コマンドが大当り終了2指定コマンドであれば(ステップS643)、演出制御用CPU101は、大当り終了2指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS644)。受信した演出制御コマンドが大当り終了3指定コマンドであれば(ステップS645)、演出制御用CPU101は、大当り終了3指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS646)。
受信した演出制御コマンドが入賞時演出図柄指定コマンドであれば(ステップS651A)、演出制御用CPU101は、その入賞時演出図柄指定コマンドの内容(例えば1バイト目のデータと2バイト目のデータ)を入賞時演出図柄保存領域に格納する(ステップS651B)。
入賞時演出図柄保存領域は、RAMに形成され、例えば、合算保留記憶数の上限値(この例では8)に対応した保存領域が確保されている。そして、入賞時演出図柄指定コマンドを受信すると、受信した順番に従って入賞時演出図柄保存領域中の空いている保存領域に順に入賞時演出図柄指定コマンドの内容(例えば1バイト目のデータと2バイト目のデータ)が格納される。ただし、演出図柄の変動表示を消化するごとに、入賞時演出図柄保存領域に格納されている入賞時演出図柄指定コマンドの内容のうち最も古いもの(すなわち、消化した変動表示に対応する入賞時演出図柄指定コマンドの内容)が削除され、入賞時演出図柄保存領域中の各保存領域の内容がシフトされる。
受信した演出制御コマンドが入賞時演出指定コマンドであれば(ステップS652A)、演出制御用CPU101は、その入賞時演出指定コマンドの内容(例えば1バイト目のデータと2バイト目のデータ)を入賞時演出保存領域に格納する(ステップS652B)。
入賞時演出保存領域は、RAMに形成され、例えば、合算保留記憶数の上限値(この例では8)に対応した保存領域が確保されている。そして、入賞時演出指定コマンドを受信すると、受信した順番に従って入賞時演出保存領域中の空いている保存領域に順に入賞時演出指定コマンドの内容(例えば1バイト目のデータと2バイト目のデータ)が格納される。ただし、演出図柄の変動表示を消化するごとに、入賞時演出保存領域に格納されている入賞時演出指定コマンドの内容のうち最も古いもの(すなわち、消化した変動表示に対応する入賞時演出指定コマンドの内容)が削除され、入賞時演出保存領域中の各保存領域の内容がシフトされる。
そして、演出制御用CPU101は、格納した入賞時演出指定コマンドの内容にもとづいて、演出モード設定処理(図31参照)を実行する(ステップS652C)。
受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数指定コマンドであれば(ステップS653)、演出制御用CPU101は、その合算保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を合算保留記憶数保存領域に格納する(ステップS654)。
受信した演出制御コマンドが第1始動入賞指定コマンドであれば(ステップS655)、演出制御用CPU101は、第1始動入賞フラグをセットする(ステップS656)。受信した演出制御コマンドが第2始動入賞指定コマンドであれば(ステップS657)、演出制御用CPU101は、第2始動入賞フラグをセットする(ステップS658)。受信した演出制御コマンドが合算保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS659)、演出制御用CPU101は、合算保留記憶数減算指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS660)。ステップS654,S656,S658,S660の処理を実行した後、合算保留記憶表示部18cの表示状態の制御を行う保留記憶表示制御処理を実行する(ステップS661)。
受信した演出制御コマンドが通常状態指定コマンドであれば(ステップS662)、演出制御用CPU101は、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS663)。また、受信した演出制御コマンドが時短状態指定コマンドであれば(ステップS664)、演出制御用CPU101は、時短状態フラグをセットする(ステップS665)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS666)。そして、ステップS611に移行する。
図31は、演出モード設定処理(ステップS652C)を示すフローチャートである。演出モード設定処理において、演出制御用CPU101は、まず、RAMの入賞時演出図柄保存領域に格納している入賞時演出指定コマンドを読み出して内容を確認し、入賞時演出指定コマンドで指定された変動パターン種別が擬似連を伴う変動パターン種別であるか否かを判定する(ステップS1000)。擬似連を伴う変動パターン種別でなければ(ステップS1000のN)、演出制御用CPU101は、RAMの入賞時演出図柄保存領域に格納している入賞時演出図柄指定コマンドを読み出して内容を確認し、入賞時演出図柄指定コマンドで指定された始動入賞時の大当り判定の判定結果が大当りであるか否かを確認し(ステップS1001)、大当りのときは、入賞時演出図柄指定コマンドで指定された始動入賞時の大当り種別の判定結果に応じた擬似連なし時の当り用演出モード決定テーブル(図32(A))を選択する(ステップS1002)。一方、大当り判定の判定結果がはずれであるときは、擬似連なし時のはずれ用演出モード決定テーブル(図32(B))を選択する(ステップS1003)。
ステップS1000において、入賞時演出指定コマンドで指定された変動パターン種別が擬似連を伴う変動パターン種別であれば(ステップS1000のY)、演出制御用CPU101は、RAMの入賞時演出図柄保存領域に格納している入賞時演出図柄指定コマンドを読み出して内容を確認し、入賞時演出図柄指定コマンドで指定された始動入賞時の大当り判定の判定結果が大当りであるか否かを確認し(ステップS1004)、大当りのときは、入賞時演出図柄指定コマンドで指定された始動入賞時の大当り種別の判定結果に応じたテーブルであって、さらに擬似連回数に応じた当り用演出モード決定テーブル(図33(A))を選択する(ステップS1005)。一方、大当り判定の判定結果がはずれであるときは、擬似連回数に応じたはずれ用演出モード決定テーブル(図33(B))を選択する(ステップS1006)。なお、擬似連回数(擬似連の再変動回数)は入賞時演出指定コマンドの内容により確認することができる。
ここで、図32(A)に示すように、擬似連なし時の当り用演出モード決定テーブルでは、16ラウンド大当りの場合のテーブルと、10ラウンド大当りの場合のテーブルと、2ラウンド大当りの場合のテーブルとが設けられている。16ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードCに対して最も数多くの判定値が割り振られ、10ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードBに対して最も数多くの判定値が割り振られ、2ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードAに対して最も数多くの判定値が割り振られている。従って、遊技者は、演出モードとしてモードCに制御されたときに16ラウンド大当りの発生を期待し、モードBに制御されたときに10ラウンド大当りの発生を期待し、モードAに制御されたときに2ラウンド大当りの発生を期待(予想)することになる。このため、遊技者は、最も遊技者に与えられる遊技価値(出球獲得数)が大当りの発生を期待させる演出モードである演出モードCに制御されることを期待する。
ところで、演出モードAに制御された場合は高い割合で2ラウンド大当りが発生するが、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りが発生する場合がある。この場合、遊技者は演出モードAに制御されたために2ラウンド大当りとなってしまう(遊技者にとっては好ましくない大当り)を予想することになるが、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りという遊技者に有利な大当りが発生するという意外な結果により興奮することになる。さらに、この場合、10ラウンド大当りよりも16ラウンド大当りに対して数多くの判定値が割り振られているので、16ラウンド大当りが発生しやすく、より一層、意外性を高め、遊技の興趣を向上させることができる。
また、演出モードCに制御された場合は高い割合で16ラウンド大当りが発生するが、10ラウンド大当りや2ラウンド大当りが発生する場合がある。この場合、遊技者は演出モードCに制御されたために16ラウンド大当りとなることを期待することになるが、10ラウンド大当りや2ラウンド大当りが発生すると落胆することになる。しかし、10ラウンド大当りや2ラウンド大当りに対して割り振られている判定値の数が少ないので、演出モードCに制御された場合に10ラウンド大当りや2ラウンド大当りが発生する割合は低くなっている。従って、遊技者を落胆させる割合も低くなっている。なお、図32(A)に示す10ラウンド大当りの場合のテーブルにおける演出モードC、および2ラウンド大当りの場合のテーブルにおける演出モードCに対して判定値を割り振らないようにしてもよい。この場合は、演出モードCに制御された場合、2ラウンド大当りや10ラウンド大当りが発生しないことになり、遊技者が落胆することを完全に防止することが可能となる。
また、図32(B)に示すように、擬似連なし時のはずれ用演出モード決定テーブルにおいて、演出モードA〜Cに対しても判定値を割り振っているので、演出モードA〜Cのいずれかに制御された場合でも大当りが発生しないこともあり得る(つまり、ガセの演出モードA〜Cの制御が実行され得る)。ただし、擬似連なし時のはずれ用演出モード決定テーブルにおいて、演出モードA〜Cに対して判定値を割り振らないようにすることによって、演出モードA〜Cのいずれかに制御されたときは常に大当りが発生するようにしてもよい。
また、図33(A)に示す擬似連あり時の当り用演出モード決定テーブルにおいても、16ラウンド大当りの場合のテーブルと、10ラウンド大当りの場合のテーブルと、2ラウンド大当りの場合のテーブルとが設けられている。図32(A)に示す擬似連なし時の当り用演出モード決定テーブルと同様に、16ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードCに対して最も数多くの判定値が割り振られ、10ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードBに対して最も数多くの判定値が割り振られ、2ラウンド大当りの場合のテーブルは、モードAに対して最も数多くの判定値が割り振られている。従って、遊技者は、演出モードとしてモードCに制御されたときに16ラウンド大当りの発生を期待し、モードBに制御されたときに10ラウンド大当りの発生を期待し、モードAに制御されたときに2ラウンド大当りの発生を期待(予想)することになる。
また、演出モードAに制御された場合は高い割合で2ラウンド大当りが発生するが、16ラウンド大当りや10ラウンド大当りが発生する場合がある。従って、遊技者に有利な大当りが発生するという意外な結果により興奮させることができる。また、演出モードCに制御された場合は高い割合で16ラウンド大当りが発生するが、10ラウンド大当りや2ラウンド大当りが発生する場合がある。しかし、10ラウンド大当りや2ラウンド大当りに対して割り振られている判定値の数が少ないので、演出モードCに制御された場合に10ラウンド大当りや2ラウンド大当りが発生する割合は低くなっている。よって、遊技者を落胆させる割合も低くなっている。なお、図33(A)に示す10ラウンド大当りの場合のテーブルにおける演出モードC、および2ラウンド大当りの場合のテーブルにおける演出モードCに対して判定値を割り振らないようにしてもよい。この場合は、演出モードCに制御された場合、2ラウンド大当りや10ラウンド大当りが発生しないことになり、遊技者が落胆することを完全に防止することが可能となる。
また、図33(B)に示すように、擬似連あり時のはずれ用演出モード決定テーブルにおいて、演出モードA〜Cに対しても判定値を割り振っているので、演出モードA〜Cのいずれかに制御された場合でも大当りが発生しないこともあり得る(つまり、ガセの演出モードA〜Cの制御が実行され得る)。ただし、擬似連あり時のはずれ用演出モード決定テーブルにおいて、演出モードA〜Cに対して判定値を割り振らないようにすることによって、演出モードA〜Cのいずれかに制御されたときは常に大当りが発生するようにしてもよい。
また、図33(A)に示す擬似連あり時の当り用演出モード決定テーブルにおける16ラウンド大当りの場合のテーブル、10ラウンド大当りの場合のテーブルおよび2ラウンド大当りの場合のテーブルの各々と、図33(B)に示す擬似連あり時のはずれ用演出モード決定テーブルとは、擬似連回数に応じたテーブルに分けられている。つまり、それらのテーブルは、擬似連回数2回のときのテーブルと、擬似連回数3回のときのテーブルと、擬似連回数4回のときのテーブルとを備えている。
擬似連回数(再変動の回数)は、入賞時演出指定コマンドの内容にもとづいて判定する。しかし、図14で説明したように、同じ変動パターン種別に対して割り振られている変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲がテーブルによって重複していることがあるので(図9や図10参照)、入賞時演出指定コマンドの内容によって擬似連回数が正確に特定できない場合がある。例えば、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が151〜170の範囲を指定する入賞時演出3指定コマンドでは、常に再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別を指定するため、再変動の回数(擬似連回数)を特定することができるが、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)の値の範囲が171〜190の範囲を指定する入賞時演出4指定コマンドでは、再変動2回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別、あるいは再変動3回の擬似連を伴う変動パターンを含む変動パターン種別を指定するため、再変動の回数が2回であるか3回であるかわからず、再変動の回数を正確に特定できないことになる。この場合、この実施の形態では、少ない方の回数(例えば、再変動の回数が2回か3回の場合は2回)として判定する。ただし、再変動の回数がわからないときは、多い方の回数(例えば、再変動の回数が2回か3回の場合は3回)と判定するようにしてもよく、また、再変動の回数を特定できない入賞時演出指定コマンドの内容にもとづいて演出モードの移行制御を実行しない(演出モードを設定しない)ようにしてもよい。さらに、再変動の回数がわからないときに、通常状態のときは少ない方の回数と判定し、確変状態のときは多い方の回数と判定するようにしてもよい。
図31のステップS1002,S1003,S1005,S1006において演出モード決定テーブルを選択した後、演出制御用CPU101は、演出モード選択用乱数を抽出し、抽出した乱数値にもとづいて演出モードを選択する処理を実行する(ステップS1007)。すなわち、選択した演出モード決定テーブルにおいて設定されている判定値と抽出した乱数値とを比較し、一致する判定値に対応した演出モードを、次の変動開始時に制御する演出モードと選択する。
次に、演出制御用CPU101は、選択した演出モード(演出モードA〜Cのいずれか)に応じた演出モードフラグをセットする(ステップS1008)。なお、演出モードなしを選択した場合は、演出モードフラグはセットされない。そして、演出制御用CPU101は、現在の合算保留記憶数の値を、ステップS1007で選択した演出モードに制御する変動回数をカウントする演出モード回数カウンタにセットし(ステップS1009)、処理を終了する。
図34は、図26に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄(飾り図柄)の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄(飾り図柄)の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄(飾り図柄)の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄(飾り図柄)の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
大当り遊技中処理(ステップS805):大当り遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放中指定コマンドや大入賞口開放後指定コマンドを受信したら、演出表示装置9におけるラウンド数の表示制御等を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
大当り終了処理(ステップS806):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図35は、図26に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図36は、図34に示された演出制御プロセス処理における演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、セットされていれば、演出モード回数カウンタの値を1減算する(ステップS820A)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS820)。次いで、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄(飾り図柄)の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS821)。なお、演出制御用CPU101は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図37は、演出表示装置9における演出図柄(飾り図柄)の停止図柄の一例を示す説明図である。図37に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)を示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2〜4指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が同一図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。このように、大当りの場合は、大当り種別にかかわらず同じ大当り図柄としている。しかし、このような構成に限られず、大当り種別に応じて異なる大当り図柄としてもよい。例えば、16ラウンド大当りの場合は、奇数図柄のうち「3」「5」「7」で揃った演出図柄の組合せとし、10ラウンド大当りの場合は、奇数図柄のうち「1」「9」で揃った演出図柄の組合せとし、2ラウンド大当りの場合は、偶数図柄で揃った演出図柄の組合せとしてもよい。そして、はずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。
なお、演出表示装置9に導出表示される3図柄の組合せが演出図柄(飾り図柄)の「停止図柄」である。また、演出図柄についても、大当りを想起させるような停止図柄を大当り図柄という。
演出制御用CPU101は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンに応じたプロセステーブルを選択する(ステップS822)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS823)。なお、ステップS707の予告演出設定処理において連続予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップS822において、決定した連続予告演出に応じたプロセスデータを選択する。
図38は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU101が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU101は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置9等の演出装置(演出用部品)の制御を行う。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄(飾り図柄)の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等が記載されている。具体的には、演出表示装置9の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その変動の態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている変動の態様で演出図柄を表示させる制御を行う。
図38に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンに応じて用意されている。
なお、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
また、連続予告演出が実行される場合に用いられるプロセステーブルには、演出図柄の変動表示中の所定の予告タイミングとなったときに、スーパーリーチや大当りとなることを示唆する所定のキャラクタや文字列を表示させるためのプロセスデータが設定されている。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27R,27L)の制御を実行する(ステップS824)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27R,27Lからの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
なお、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに1対1に対応する変動パターンによる演出図柄の可変表示が行われるように制御するが、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンドに対応する複数種類の変動パターンから、使用する変動パターンを選択するようにしてもよい。
そして、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間に相当する値を設定し(ステップS825)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS826)。
図39は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS841)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS842)。プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS843)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS844)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置に対する制御状態を変更する(ステップS845)。
次いで、演出制御用CPU101は、演出モードA〜Cに応じた演出モードフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS845A)。演出モードフラグがセットされているときは、演出制御用CPU101は、セットされている演出モードフラグに対応した演出モードによる変動表示を行う(ステップS845B)。
図40は、表示画面の背景によって各演出モードを表示する表示例を示す説明図である。図40に示すように、演出図柄の変動表示中において、演出モードAに対応する演出モードフラグがセットされているときは、演出表示装置9における背景画像(背景画面)の色を赤色とし(図40(A))、演出モードBに対応する演出モードフラグがセットされているときは、演出表示装置9における背景画像(背景画面)の色を黄色とし(図40(B))、演出モードCに対応する演出モードフラグがセットされているときは、演出表示装置9における背景画像(背景画面)の色をピンク色とする(図40(C))。なお、演出モードフラグがセットされていないときは、演出表示装置9における背景画像(背景画面)の色は通常の演出図柄の変動中であることを示す(演出モードに制御されていないことを示す)青色とする(図40(D))。
次いで、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS846)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS848)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(ステップS847)、ステップS848に移行する。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても図柄確定指定コマンドを受信したら変動を停止させる制御に移行するので、例えば、基板間でのノイズ等に起因して長い変動時間を示す変動パターンコマンドを受信したような場合でも、正規の変動時間経過時(特別図柄の変動終了時)に、演出図柄の変動を終了させることができる。
図41は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、確定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS851)、確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、確定コマンド受信フラグをリセットし(ステップS852)、演出図柄表示結果格納領域に格納されているデータ(停止図柄を示すデータ)に従って停止図柄を導出表示する制御を行う(ステップS853)。
次に、演出制御用CPU101は、演出モード回数カウンタの値を確認し、その値が0であるか否かを判定する(ステップS854A)。演出モードカウンタの値が0であれば、演出モードフラグをリセットする(ステップS854B)。これにより、図40(A)〜(C)に示すような演出モードの表示(背景画像の色の変更)が終了される。
なお、図41には示していないが、演出図柄の停止図柄の導出表示は所定期間(例えば1秒)行われる。例えば、停止時間を計測する停止時間タイマを作動させて、停止時間タイマがタイムアウトしたときに、ステップS854A,S854B,S855〜S857の処理を実行する。このような停止図柄の導出表示が行われる期間においても、演出モードの表示が行われる。
そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されているか否か確認する(ステップS855)。大当りとすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、この実施の形態では、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。そして、演出制御用CPU101は、大当りとすることに決定されている場合には、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に応じた値に更新する(ステップS856)。
また、演出制御用CPU101は、大当りとしないことに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS857)。
なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信したことを条件に、演出図柄(飾り図柄)の変動(可変表示)を終了させる(ステップS851,S853参照)。しかし、受信した変動パターンコマンドにもとづく変動時間タイマがタイムアウトしたら、図柄確定指定コマンドを受信しなくても、演出図柄(飾り図柄)の変動を終了させるように制御してもよい。その場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、可変表示の終了を指定する図柄確定指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
図42は、演出制御プロセス処理における大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU101は、いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグ(大当り開始1指定コマンドを受信したことを示す大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンドを受信したことを示す大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンドを受信したことを示す大当り開始3指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS871)。いずれかの大当り開始指定コマンド受信フラグがセットされていた場合には、セットされているフラグに応じた遊技開始画面を演出表示装置9に表示する制御を行う(ステップS872)。また、セットされているフラグ(大当り開始1指定コマンド受信フラグ、大当り開始2指定コマンド受信フラグ、または大当り開始3指定コマンド受信フラグ)をリセットする(ステップS873)。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り遊技中処理(ステップS805)に応じた値に更新する(ステップS874)。
なお、ステップS872では、演出制御用CPU101は、大当り遊技の開始を報知する画面を演出表示装置9に表示する制御を行う。
図43は、演出制御プロセス処理における大当り終了処理(ステップS806)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマが設定されているか否か確認する(ステップS880)。大当り終了演出タイマが設定されている場合には、ステップS885に移行する。大当り終了演出タイマが設定されていない場合には、大当り終了指定コマンドを受信したことを示す大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、大当り終了3指定コマンド受信フラグ)がセットされているか否か確認する(ステップS881)。大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされている場合には、大当り終了指定コマンド受信フラグ(大当り終了1指定コマンド受信フラグ、大当り終了2指定コマンド受信フラグ、または大当り終了3指定コマンド受信フラグ)をリセットし(ステップS882)、大当り終了演出タイマに大当り終了表示時間に相当する値を設定して(ステップS883)、演出表示装置9に、大当り終了画面(大当り遊技の終了を報知する画面)を表示する制御を行う(ステップS884)。具体的には、VDP109に、大当り終了画面を表示させるための指示を与える。
ステップS885では、大当り終了演出タイマの値を1減算する。そして、演出制御用CPU101は、大当り終了演出タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了演出時間が経過したか否か確認する(ステップS886)。経過していなければ処理を終了する。大当り終了演出時間が経過している場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS892)。
以上に説明したように、この実施の形態では、大当り種別として複数種類の大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当り、2ラウンド大当り)が設けられ、演出制御用CPU101は、始動入賞時の大当り判定(ステップS216A、S226A)および大当り種別の判定(ステップS216C、S226C)によって出球獲得のない大当り(2ラウンド大当り)に制御すると判定されたときに高い割合で第1演出モード(演出モードA)に制御し、始動入賞時の大当り判定および大当り種別の判定によって出球獲得が可能な大当り(16ラウンド大当り、10ラウンド大当り)に制御すると判定されたときに高い割合で第2演出モード(演出モードBまたはC)に制御し、さらに、演出制御用CPU101は、始動入賞時の大当り判定および大当り種別の判定によって出球獲得が可能な大当り(16ラウンド大当りまたは10ラウンド大当り)に制御すると判定されたときに、所定の割合で出球獲得のない大当り(2ラウンド大当り)に対応する第1演出モード(演出モードA)に制御するように構成しているので、遊技者を落胆させることなく、さらに意外性のある演出を行うことにより遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態において、演出制御用CPU101は、10ラウンド大当りに制御される場合よりも16ラウンド大当りに制御される場合の方が高い割合で第1演出モード(演出モードA)に制御すると決定するように構成しているので、第1演出モード(演出モードA)に制御されているときに、遊技者に付与する遊技価値が高い16ラウンド大当りに制御されることにより、意外性を高めることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態において、16ラウンド大当り、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当りの変動パターンは、リーチ演出を実行する変動パターンであるので(図6参照)、出球獲得が可能な大当りとなるか否か(さらに大当りのラウンド数)の期待感を常に持たせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、この実施の形態において、擬似連を伴う変動パターンの場合は、擬似連の再変動の回数に応じて異なる割合で演出モードA,B,Cのいずれかに制御するように構成しているので(図33(A)参照)、再変動の回数だけでなく、いずれの演出モードに制御されているかについても遊技者に注目させることができる。
また、この実施の形態において、始動入賞時の大当り判定および大当り種別の判定によって出球獲得が不可能な大当り(2ラウンド大当り)に制御すると判定されたときに低い割合で第2演出モード(演出モードC)に制御するように構成しているので、遊技者が極力落胆しないようにすることができる。
なお、上記の実施の形態において、演出モードを演出表示装置9の背景画像の色で示すようにしていたが、そのような構成に限らず、遊技者が認識可能な態様での様々な演出で示すようにしてもよい。例えば、演出モードに応じて演出図柄の色や形を変更したり、演出モードに応じて変動表示中の音声(効果音)を変更したり、演出モードに応じてランプの点灯パターンを変更したりして、演出モードを示すようにしてもよい。
図44は、保留記憶表示の表示態様によって各演出モードを表示する表示例(変形例)を示す説明図である。図40に示した例では、演出表示装置9の背景画像の色によって演出モードを示していたが、演出表示装置9において表示する保留記憶表示の表示態様によって演出モードを示すにしてもよい。具体的には、図44に示すように、例えば保留記憶の表示態様として星の形の保留表示が表示されたときは、その保留記憶に対応する演出モードが演出モードAであり、2ラウンド大当りの発生する可能性が高いことを示し、保留記憶の表示態様として三角の形の保留表示が表示されたときは、その保留記憶に対応する演出モードが演出モードBであり、10ラウンド大当りの発生する可能性が高いことを示し、保留記憶の表示態様として四角の形の保留表示が表示されたときは、その保留記憶に対応する演出モードが演出モードCであり、16ラウンド大当りの発生する可能性が高いことを示している。なお、演出モードを示す保留表示の表示態様としては、保留表示の形に限らず、色などを変更して表示するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図3に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
なお、上記の実施の形態では、大当り種別として、16ラウンド大当り(16R大当り)と、10ラウンド大当り(10R大当り)と、2ラウンド大当り(2R大当り)とするとともに、16ラウンド大当りおよび10ラウンド大当りを出球獲得が可能な大当りとし、2ラウンド大当りを出球獲得が不可能(困難)な大当り(大入賞口に遊技球が入賞しないぐらい大入賞口の開放期間が短いラウンドを2回実行する大当り)としていた。しかし、そのような構成に限られず、全ての大当り種別のラウンド数は同じ16ラウンドとするが(ラウンド数は全ての大当り種別で共通とするが)、10ラウンド大当りおよび2ラウンド大当りの場合は、出球獲得が可能なラウンド数がそれぞれ10ラウンドおよび2ラウンドとするようにしてもよい。すなわち、16ラウンド大当りの場合は、16ラウンド全て出球獲得が可能とし(16ラウンドの全てにおいて出球獲得が可能な開放期間とし)、10ラウンド大当りの場合は、10ラウンドは出球獲得が可能であるが、6ラウンドは出球獲得が不可能(困難)とし(6ラウンドにおいて出球獲得が不可能な短い開放期間とし)、2ラウンド大当りの場合は、2ラウンドは出球獲得が可能であるが、14ラウンドは出球獲得が不可能(困難)とする(14ラウンドにおいて出球獲得が不可能な短い開放期間とする)ようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、全ての種別の大当り遊技の終了後に確変状態に制御するように構成していたので、大当り遊技が終了した後は常に確変状態に制御されることになっていたが、大当りとは別に、小当り遊技が終了した後に遊技状態は変化しない「小当り」を設け(なお、小当りは、2ラウンド大当りと同じように、大入賞口の開放期間が短いラウンドを少ない回数(例えば2回)実行する。)、小当りまたは2ラウンド大当り(この場合は、突然、確変状態に移行するように見せるため、突然確変大当りともいう。)の終了後に確変状態に移行したか否かがわからない遊技状態(確変状態に移行した場合は潜伏確変状態という。)に移行させるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、確変回数および時短回数はいずれも100回であり、確変回数カウンタおよび時短回数カウンタは同時に減算およびリセットされるように構成しているので、1つのカウンタだけで確変回数および時短回数をカウント(管理)するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、図33に示す擬似連ありのときの演出モード決定テーブルにおける判定値の割り振りを調整することにより、擬似連回数と演出モードとを関連付けるようにしてもよい。例えば、演出モードAとなっても擬似連回数が多い場合は16ラウンド大当りとなる可能性が高まるようにしてもよい。また、演出モードCにおいて擬似連回数が所定回数以上(例えば4回)のときに大当りとなるときは、常に16ラウンド大当りとなるようにしてもよい。また、演出モードが所定の演出モード(演出モードA〜Cのいずれか)において擬似連回数が所定回数以上となったときは、常に大当り(さらに16ラウンド大当り)となるようにしてもよい。
本発明の遊技機は、入賞球の検出に応答して所定数の賞球を払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技球を封入して入賞球の検出に応答して得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
なお、各実施の形態および変形例は適宜組み合わせて適用することが可能である。