JP2008100942A - スプレー剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】逆チキソトロピー性を示す液状組成物をスプレー容器に充填してなることを特徴とするスプレー剤。
【選択図】なし
Description
[1].逆チキソトロピー性を示す液状組成物をスプレー容器に充填してなることを特徴とするスプレー剤、
[2].液状組成物が、
(A)分子中に不飽和結合を有し、HLBが2〜12の非イオン性界面活性剤、又は平均分子量が10万以上であるポリエチレンオキシド
(B)水膨潤性粘土鉱物、及び
(C)生理活性成分
を含有し、水性組成物であることを特徴とする[1]記載のスプレー剤。
[3].(C)生理活性成分が、局所血管収縮薬、抗ヒスタミン薬、殺菌薬、局所麻酔薬、抗炎症薬、抗アレルギー薬、鎮咳薬、又は去痰薬である[2]記載のスプレー剤。
[4].点鼻スプレー、のどスプレー、又は口腔スプレーである[1]〜[3]のいずれかに記載のスプレー剤を提供する。
一般に、分散系水溶液(固体又は固形状成分が水に分散した系)や油中水型、及び水中油型エマルションは、剪断を印加すると時間とともに内部構造が破壊され見かけの粘度が低下し、静置により見かけの粘度が回復する。この現象はチキソトロピーと呼ばれている。一方、剪断の印加によって構造が形成されて見かけの粘度が上昇し、静置によって崩壊する現象は逆チキソトロピーと言われている(レオロジー工学とその応用技術、p97、株式会社フジ・テクノシステム)。本発明は、スプレーする液状組成物を逆チキソトロピー性組成物とすることで、スプレー時に液状組成物にかかる剪断により見かけの粘度が上昇するため、噴霧しやすく、かつ噴霧された液状組成物は患部等の対象に付着した際に、滞留性がよく、結果として液状組成物に含まれる生理活性成分等の滞留性が高くなり、効果がより発揮できるものである。
2A<B
0<a<b<600
を満たす経時粘度特性を有することをいう。
HLB=11.7log(Mw/Mo)+7
(Mo:アルキル基の分子量、Mw:全分子量−Mo)
より具体的には、マクロゴール100000〜マクロゴール10000000、PEG(ポリエチレングリコール)100000〜PEG10000000等が挙げられる。これらは、1種又は2種以上の混合物として使用することができる。平均分子量は10万〜1000万が好ましく、より好ましくは10万〜500万である。なお、平均分子量は日本薬局方記載の測定方法による。
表1に示す組成1〜7の水溶液(分散液)を調製し、下記評価を行った。結果を表中に併記する。
平行−平板型回転粘度計(レオメーター)を使用し、下記測定条件で試料剪断後における、試料の見かけの粘度の時間依存性を測定した。
<測定条件>
測定機器:レオメーターRS−100
メーカー:HAAKE
温度:室温(25℃)
モード:剪断速度制御
剪断速度:10sec-1
使用冶具:コーン(φ=4°、直径35mm)&プレート(35mm)
なお、試料を測定機器にセットする際、押し付け等による内部構造の破壊・形成が生じるおそれがあるので、セット後は5分以上の静置時間を設けるか、試料を治具ではさみつけるときの速度を極力低速で行い、試料の静置状態が確保できた状態から測定を実施する。
上記粘度の時間依存性を測定し、剪断の印加開始から600秒後の間で、最小粘度A(a秒後)、最大粘度B(b秒後)としたとき、
2A<B
0<a<b<600
を満たす経時粘度特性を有するものを逆チキソトロピー性「○」、そうでないものを逆チキソトロピー性なし「×」と判断した。
図1,2に示すディスペンサーを備えたスプレー容器(「アルフレッシュ鼻炎クールスプレー」(ライオン株式会社)の容器)に試験液15mLを充填し、5回空押しした後、10回押し出しを行い、押し出しやすさを下記の基準に照らして評価した。
評価基準
◎:10回ともスムースに押し出す(噴霧する)ことができる。
○:押し出す(噴霧する)のにやや抵抗を感じる。
△:押し出す(噴霧する)のに抵抗を感じる。
×:噴霧できない、又は噴霧するのに非常に大きな力を必要とする。
スプレー噴霧性評価に用いたサンプルを使用し、垂直に立てたプラスティック板(30cm×30cm)から、ノズル先端部を約10cm離した位置に、ノズルをプラスティック板の方向に向けてボトルを固定した。その状態で5回噴霧し、プラスティック板の表面に付着した液の状態を下記の基準に照らして評価した。
評価基準
◎:噴霧後、約3分間、液だれしない。
○:噴霧後、約3分間、ほとんど液だれしない。
△:噴霧後、1〜3分以内に液だれする。
×:噴霧後、1分未満に液だれする。
スプレー噴霧性評価に用いたサンプルを使用し、パネラー5名が実際に1回スプレーし、鼻から液がたれてこないかを下記の基準に照らして評価した。
評価基準
◎:噴霧後、5分しても液ダレしない。
○:噴霧後、3分以上5分未満に液ダレする。
△:噴霧後、1分以上3分未満に液ダレする。
×:噴霧後、1分未満に液ダレする。
スプレー噴霧性評価に用いたサンプルを使用し、パネラー5名が実際に1回スプレーし、噴射後のどに付着している液状組成物の滞留感を下記の基準に照らして評価した。
評価基準
◎:噴霧後、10分以上滞留感がある。
○:噴霧後、5分以上10分未満、滞留感がある。
△:噴霧後、1分以上5分未満、滞留感がある。
×:噴霧後、滞留感が1分未満である。
適量の精製水にリン酸水素ナトリウム0.5g、エデト酸ナトリウム0.02g、グリセリン3.0g、塩酸テトラヒドロゾリン0.1g、グリチルリチン酸二カリウム0.3g、マレイン酸クロルフェニラミン0.5g、POE(5)オレイルエーテル(エマレックス505H,日本エマルジョン(株)製、HLB=6.7)2.5g、及び予めプロピレングリコール1.0gにl−メントール0.03gを溶解した液を加えて混合した。予め適量の精製水にベントナイト(クニピアF,クニミネ工業(株)製)2.5gを分散させた液を加えて混合し、精製水にて容量を100mLとした。これを図1,2に示すスプレー容器に充填した。この組成物について、上記粘度の測定方法に従い、剪断速度10sec-1における見掛けの粘度ηaの時間依存性を測定した結果、逆チキソトロピー性を示した。測定結果を図3に示す。
剪断の印加開始から600秒間
初期粘度(最小粘度)A:約0.5Pa.s
最大粘度B :約3Pa.s(約150sec後)
適量の精製水にリン酸水素ナトリウム0.5g、エデト酸ナトリウム0.02g、グリセリン3.0g、塩酸テトラヒドロゾリン0.1g、グリチルリチン酸二カリウム0.3g、マレイン酸クロルフェニラミン0.5g、PEO(5)オレイルエーテル(エマレックス505H,日本エマルジョン(株)製、HLB=6.7)2.5g、及び予めプロピレングリコール1.0gにl−メントール0.03gを溶解した液を加えて混合し、精製水にて容量を100mLとした。これを図1,2に示すスプレー容器に充填した。この組成物について、上記粘度の測定方法に従い、剪断速度10sec-1における見掛けの粘度ηaの時間依存性を測定した結果、逆チキソトロピー性は認められず、測定(剪断)開始後600秒経過までの最大粘度Bは約1mPa・sであった。
適量の精製水を、70℃以上に加温した後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(60SH−1500,信越化学工業(株)製)2.5gを分散、冷却して溶解させる。これにリン酸水素ナトリウム0.5g、エデト酸ナトリウム0.02g、グリセリン3.0g、塩酸テトラヒドロゾリン0.1g、グリチルリチン酸二カリウム0.3g、マレイン酸クロルフェニラミン0.5g、ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学工業(株)製,60SH−1500)2.5g、及び予めプロピレングリコール1.0gにl−メントール0.03gを溶解した液を加えて混合し、精製水にて容量を100mLとした。これを図1,2に示すスプレー容器に充填した。この組成物について、上記粘度の測定方法に従い、剪断速度10sec-1における見掛けの粘度ηaの時間依存性を測定した結果、逆チキソトロピー性は認められず、測定(剪断)開始後600秒経過までの最大粘度Bは約1.5Pa・sであった。
実施例1の調製方法に準じて、表2,3に示す組成の液状組成物を調製し、これを図1,2に示すスプレー容器(「アルフレッシュ鼻炎クールスプレー」(ライオン株式会社)の容器)に充填した。
実施例及び比較例で得られたスプレー剤について、逆チキソトロピー性、スプレー噴霧性評価、液だれ、点鼻使用感(液だれ)、及びのどスプレー使用感(滞留感)を評価した。結果を表中に併記する。
2 基板
3 ピストン
4 ポンプ
5 逆止弁
6 シリンダー
7 パイプ
Claims (4)
- 逆チキソトロピー性を示す液状組成物をスプレー容器に充填してなることを特徴とするスプレー剤。
- 液状組成物が、
(A)分子中に不飽和結合を有し、HLBが2〜12の非イオン性界面活性剤、又は平均分子量が10万以上であるポリエチレンオキシド
(B)水膨潤性粘土鉱物、及び
(C)生理活性成分
を含有し、水性組成物であることを特徴とする請求項1記載のスプレー剤。 - (C)生理活性成分が、局所血管収縮薬、抗ヒスタミン薬、殺菌薬、局所麻酔薬、抗炎症薬、抗アレルギー薬、鎮咳薬、又は去痰薬である請求項2記載のスプレー剤。
- 点鼻スプレー、のどスプレー、又は口腔スプレーである請求項1〜3のいずれか1項記載のスプレー剤。
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JP2012131774A (ja) * | 2010-11-30 | 2012-07-12 | Taisho Pharmaceutical Co Ltd | 点鼻剤 |
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-
2006
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